JPH0674020B2 - 航空機における客室空間の変更方法及び座席装置 - Google Patents

航空機における客室空間の変更方法及び座席装置

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JPH0674020B2
JPH0674020B2 JP1099668A JP9966889A JPH0674020B2 JP H0674020 B2 JPH0674020 B2 JP H0674020B2 JP 1099668 A JP1099668 A JP 1099668A JP 9966889 A JP9966889 A JP 9966889A JP H0674020 B2 JPH0674020 B2 JP H0674020B2
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章司 亀山
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、乗客を輸送する航空機において、客室空間を
本来の乗客居住空間から利用空間(例えば貨物積載空
間)に変更したり、座席間ピッチを広げて乗客居住空間
自体を変更したりするための客室空間の変更方法と、該
変更方法に使用する座席装置とに関するものである。
[従来の技術] 従来の航空機用座席は客室の床面に対して例えば次のよ
うな構造で取り付けられている。
第10図〜第15図に示すように、航空機1の客室の床面6
には上端開口部に複数個の嵌入孔8と抜止縁9とを交互
に備えたチャンネル状の床レール7が、座席列に応じて
複数本並列に敷設されている。一方、座席51の前脚52の
下端には取付金具53が取着され、該取付金具53には前記
嵌入孔8から床レール7内に摺動自在に入り込みかつ前
記抜止縁9に掛止する1個の抜止用スタッド54が取り付
けられている。また、後脚55の下端には取付金具56が取
着され、該取付金具56には同じく2個の抜止用スタッド
57が取り付けられるとともに、前記嵌入孔8に嵌入しか
つ掛止する1個の固定用スタッド58が取り付けられ、該
固定用スタッド58は作動部材59を手動で(ドライバ等を
用いて)回動させることにより上下動するよう構成され
ている。
上記座席51を床レール7に取り付けるには、まず、第12
図に示すように作動部材59を手動で回動させることによ
り、後脚55の固定用スタッド58を上げておいてから、前
脚52及び後脚55の各抜止用スタッド54,57を嵌入孔8か
ら床レール7内に入り込ませる。続いて、座席51を手動
で前後方向にわずかに動かすことにより、第13図に示す
ように各抜止用スタッド54,57を床レール内において摺
動させ、該座席51を取付予定位置まで移動させる。そし
て、各抜止用スタッド54,57を隣接する嵌入孔8間に位
置させ抜止縁9に掛止させた状態で、再び作動部材59を
手動で回動させて固定用スタッド58を嵌入孔8に嵌入し
かつ掛止させればよい。
[発明が解決しようとする課題] ところが、第15図に示すように上記航空機1の客室空間
を本来の乗客居住空間から利用空間(例えば貨物積載空
間)に変更したり、座席間ピッチを広げて乗客居住空間
自体を変更したりする場合には、上述した従来の座席51
ではその取り外し等が非常に面倒であるという問題があ
った。
すなわち、航空機への乗客が少ない場合や、チャーター
便の帰国時のように乗客が全く無い場合には、航空機で
の輸送の効率をできるだけ高めるため、客室に貨物積載
空間を作って乗客のみならず貨物も混載したり、貨物の
みを積載したり、ときには座席51に貨物を直接積載した
りすることが一般に行われている。
また、乗客が少ない場合には、該乗客の居住性を向上し
てサービス性を高めるため、座席間ピッチを広げること
もある。
しかし、上記のように客室空間を変更するには座席51の
存在やその背当の存在等が邪魔になるため、次のような
方法が採られている。
(1)第15図に示すように、例えば客席後部の座席51を
床レール7から取り外して機外に出してしまい、空いた
所に貨物Fの貨物積載空間を作る方法。
しかし、この座席51の取り外しには、各座席51の固定用
スタッド58を手動で上げて嵌入孔8から抜き外す作業
と、各座席51を個々に機外に運ぶ作業が必要であり、多
くの労力と時間がかかっていた。また、取り外した座席
51を取り付けに戻るときの飛行において乗客を乗せられ
ないとか、取り外した個々の座席51を再び機内に運んで
床レール7に取り付けなければならないとかという問題
もあった。
(2)図示しないが、一部又は全部の座席51を床レール
7に沿って手動により移動させて一箇所乃至数箇所に集
めてしまい、空いた所に貨物の貨物積載空間を作る方
法。
しかし、この座席51の移動には、同じく各座席51の固定
用スタッド58を手動で嵌入孔8から抜き外した後、各座
席51を手動で大きく移動させ、再び固定用スタッド58を
手動で下げて嵌入孔8に掛止させるという面倒な作業が
必要なため、前記(1)の方法よりさらに多くの労力と
時間がかかっていた。
(3)図示しないが、座席51に貨物を直接積載する場合
には、個々の座席51の背当を手動で前方に倒して、該背
当の背面(上面となる)に貨物を積載できるようにする
作業が必要であり、やはり多くの労力と時間がかかって
いた。
なお、特開昭62-61899号公報には、旅客機の床面を転動
する車輪が付いた回転駆動部材(82)を、旅客機用座席
に設けた牽引車輪の側面の横溝に手作業で係合させ、該
牽引車輪をモータで回転させることで、座席を移動させ
る技術が開示されている。しかしながら、座席が多数あ
る場合、各々の座席の横溝に回転駆動部材を手作業で係
合させるのは大変な手間であり、迅速な座席移動が到底
不可能である。また、同公報には、ハンドル(110)を
手動で操作することにより、保持足を軌道のフランジに
係合及び解除する技術も開示されている。しかしなが
ら、やはり座席が多数ある場合、各々の座席のハンドル
を手動で何度も操作するのは面倒であり、この点からも
迅速な座席移動は不可能である。
本発明の目的は、乗客を輸送する航空機において、手作
業を要することなく、自動的かつ迅速かつ正確に座席を
移動させるとともに固定及び固定解除することができ、
客室空間を本来の乗客居住空間から利用空間に変更した
り、座席間ピッチを広げて乗客居住空間自体を変更した
りすることができる新規な客室空間の変更方法と、該変
更方法に使用する座席装置とを提供することにある。
[課題を解決するための手段] 上記目的を達成するために、本発明においては次のよう
な手段をとった。
請求項1の航空機における客室空間の変更方法は、客室
の床面に敷設された床レールに対して多数の座席が互い
に間隔をおいて取り付けられた航空機において、前記多
数の座席の各々に設けられて各々の座席を床レールに沿
って移動させるとともに各々の座席と一緒に移動する座
席移動装置を、機体に設けられた制御装置と客室におけ
る座席の集合位置に設けられた位置センサとで制御する
ことによって、前記多数の座席をその初期位置から床レ
ールに沿って移動させるとともに互いに間隔を詰めて集
合位置に停止させることにより、前記客室に利用空間を
形成する工程と、前記座席移動装置を前記制御装置と前
記初期位置に設けられた位置センサとで自動制御するこ
とによって、前記多数の座席をその集合位置から床レー
ルに沿って移動させるとともに互いに間隔をおいて初期
位置に停止させることにより、前記客室に乗客居住空間
を形成する工程とを含み、前記多数の座席の各々に設け
られて各々の座席と一緒に移動する掛止部材の固定及び
固定解除装置を前記制御装置で制御することによって、
前記掛止部材を、前記座席の移動中には床レールから掛
止解除し、前記座席の移動の前後には床レールに掛止さ
せることを特徴とする。
請求項2の航空機における客室空間の変更方法は、客室
の床面に敷設された床レールに対して多数の座席が互い
に間隔をおいて取り付けられた航空機において、前記多
数の座席の各々に設けられて各々の座席を床レールに沿
って移動させるとともに各々の座席と一緒に移動する座
席移動装置を、機体に設けられた制御装置と客室におけ
る座席の集合位置に設けられた位置センサとで制御する
ことによって、前記多数の座席をその初期位置から床レ
ールに沿って移動させるとともに互いに間隔を詰めて集
合位置に停止させ、さらに前記制御装置で自動制御され
る背当傾動装置により前記多数の座席の背当を前方へ倒
すことにより、前記客室に利用空間を形成する工程と、
前記制御装置で自動制御される背当傾動装置により前記
多数の座席の背当を起こし、さらに前記座席移動装置を
前記制御装置と前記初期位置に設けられた位置センサと
で自動制御することによって、前記多数の座席をその集
合位置から床レールに沿って移動させるとともに互いに
間隔をおいて初期位置に停止させることにより、前記客
室に乗客居住空間を形成する工程とを含み、前記多数の
座席の各々に設けられた掛止部材の固定及び固定解除装
置を前記制御装置で制御することによって、前記掛止部
材を、前記座席の移動中には床レールから掛止解除し、
前記座席の移動の前後には床レールに掛止させることを
特徴とする。
請求項3の航空機における客室空間の変更方法は、客室
の床面に敷設された床レールに対して多数の座席が互い
に間隔をおいて取り付けられた航空機において、前記多
数の座席の各々に設けられた各々の座席を床レールに沿
って移動させるとともに各々の座席と一緒に移動する座
席移動装置を、機体に設けられた制御装置と客室におけ
る座席の集合位置及び移動位置に設けられた位置センサ
とで制御することによって、前記多数の座席のうち一部
の座席をその初期位置から床レールに沿って移動させる
とともに互いに間隔を詰めて集合位置に停止させ、さら
に残部の座席をその初期位置から床レールに沿って移動
させるとともに互いに座席間ピッチを広げて移動位置に
停止させることにより、前記客室の乗客居住空間を変更
する工程と、前記座席移動装置を前記制御装置と前記初
期位置に設けられた位置センサとで自動制御することに
よって、前記残部の座席をその移動位置から床レールに
沿って移動させるとともに互いに座席間ピッチを元に戻
して初期位置に停止させ、さらに前記一部の座席をその
集合位置から床レールに沿って移動させるとともに互い
に間隔をおいて初期位置に停止させることにより、前記
客室の乗客居住空間を元に戻す工程とを含み、前記多数
の座席の各々に設けられた掛止部材の固定及び固定解除
装置を前記制御装置で制御することによって、前記掛止
部材を、前記座席の移動中には床レールから掛止解除
し、前記座席の移動の前後には床レールに掛止させるこ
とを特徴とする。
請求項4の航空機における客室空間の変更方法は、請求
項1、2又は3記載の変更方法において、前記多数の座
席の集合位置を客室の任意の一箇所又は二箇所以上に設
定されるものとした。
請求項5の航空機における客室空間の変更方法は、請求
項1、2又は3記載の変更方法において、前記多数の座
席の集合位置を任意変更可能に設定されるものとした。
請求項6の航空機の座席装置は、航空機の客室床面に敷
設された床レールと、前記床レールに対して位置変更可
能に取り付けられた多数の座席とを備えた航空機の座席
装置において、前記多数の座席の各々には、各々の座席
を床レールに沿って移動させるとともに各々の座席と一
緒に移動する座席移動装置と、前記床レールに掛止する
掛止部材と、前記掛止部材の床レールに対する掛止とそ
の解除を行う固定及び固定解除装置とを設け、機体に
は、前記座席移動装置と前記固定及び固定解除装置とを
制御する制御装置を設け、前記客室には座席の位置を前
記制御装置に知らせる位置センサを設けたことを特徴と
する。
請求項7の航空機の座席装置では、請求項6の座席装置
において、前記床レールは上記開口部に複数個の嵌入孔
と抜止縁とを交互に備えたものであり、前記掛止部材が
前記嵌入孔に嵌入及び抜脱する固定用スタッドであり、
前記固定及び固定解除装置が前記固定用スタッドを駆動
する電磁ソレノイドである。
請求項8の航空機の座席装置では、請求項6の座席装置
において、前記床レールが上端開口部に複数個の嵌入孔
と抜止縁とを交互に備えたものであり、前記座席移動装
置が、前記嵌入孔に引掛かる複数個の引掛部を外周に備
えた回転体と、前記回転体を回転させる電動モータとを
含む。
請求項9の航空機の座席装置では、請求項6の座席装置
において、前記床レールが上端開口部に複数個の嵌入孔
と抜止縁とを交互に備えたものであり、前記座席移動装
置が、前記嵌入孔に引掛かる引掛部をロッドの下端に備
えた二つの電磁ソレノイドと、前記二つの電磁ソレノイ
ドを間隔をおいて支持する基台と、前記基台を半回転ず
つ回転させるステップモータとを含む。
請求項10の航空機の座席装置では、請求項6の座席装置
において、前記床レールが上端開口部に複数個の嵌入孔
と抜止縁とを交互に備えたものであり、前記多数の座席
の各々には、前記嵌入孔から床レール内に摺動自在に入
り込みかつ前記抜止縁に掛止する抜止用スタッドと、前
記抜止用スタッドに設けられた雄ねじに螺合した締付部
材と、前記抜止用スタッド又は締付部材を回転駆動する
ことにより抜止用スタッドと締付部材とで前記抜止縁を
挟持させる電動モータとを設けた。
[作用] 請求項1の客室空間の変更方法によれば、手作業を要す
ることなく、制御装置で制御される座席移動装置によ
り、多数の座席を初期位置から集合位置へあるいはその
逆へ自動的かつ迅速に移動させて、客室空間を利用空間
としたり乗客居住空間に戻したりできる。しかも、手作
業を要することなく、制御装置で制御される固定及び固
定解除装置により、多数の座席を初期位置又は集合位置
に自動的かつ迅速に固定及び固定解除することができ
る。さらに、位置センサにより正確な位置に座席を移動
させることができる。
請求項2の客室空間の変更方法によれば、上記請求項1
による作用に加え、制御装置で自動制御される背当傾動
装置により多数の座席の背当を前方へ倒すことにより、
該座席の背当の背面(上面)にも利用空間を形成する作
用がある。
請求項3の客室空間の変更方法によれば、手作業を要す
ることなく、制御装置で自動制御される座席移動装置に
より、一部の座席を初期位置から集合位置へあるいはそ
の逆へ自動的かつ迅速に移動させるとともに、残部の座
席を初期位置から座席間ピッチの広がった移動位置へあ
るいはその逆へ自動的かつ迅速に移動させて、客室の乗
客居住空間自体を変更して居住性を向上させたり元に戻
したりできる。しかも、手作業を要することなく、制御
装置で制御される固定及び固定解除装置により、多数の
座席を初期位置、集合位置又は移動位置に自動的かつ迅
速に固定及び固定解除することができる。さらに、位置
センサにより正確な位置に座席を移動させることができ
る。
請求項4の客室空間の変更方法によれば、上記請求項
1、2又は3による作用に加え、客室空間の変更の自由
度が高まる作用がある。
請求項5の客室空間の変更方法によっても、上記請求項
1、2又は3による作用に加え、客室空間の変更の自由
度が高まる作用がある。
請求項6、7、8または9の座席装置によれば、手作業
を要することなく、制御装置で制御される座席移動装置
により、多数の座席を自動的かつ迅速に移動させて、客
室空間を変更できる。しかも、手作業を要することな
く、制御装置で制御される固定及び固定解除装置によ
り、多数の座席を自動的かつ迅速に固定及び固定解除す
ることができる。さらに、位置センサにより正確な位置
に座席を移動させることができる。
請求項10の座席装置によれば、請求項6による作用に加
え、手作業を要することなく、電動モータが抜止用スタ
ッドを床レールに締付固定する作用がある。
[第一実施例] 以下、本発明を航空機における客室空間の変更方法と航
空機用座席に具体化した第一実施例について、第1図〜
第7図及び第14図を参照して説明する。
航空機1自体の構造は前出の第14図と同様であって、客
室は前後に連続しているが、扉3や調理室4や化粧室5
を境にして、前から順にファーストクラスの第一客室2
a、エコノミークラスの第二客室2b、第三客室2c、第四
客室2d及び第五客室2eの5つに区分して考えることがで
きる。
上記客室2a〜2eの床面6には、上端開口部に複数個の嵌
入孔8と抜止縁9とを交互に備えたチャンネル状の床レ
ール7が座席列に応じて複数対並列に敷設され、本実施
例の床レール7は二つの通路10に挟まれた中央部に二対
(4本)、該通路10を隔てた左右両側部に各々一対(2
本)ずつ敷設されている。これら各対の床レール7には
多数の座席11が次のような構造により位置変更可能に取
り付けられている。
本実施例の座席11は、第一客室2aにおいては前記中央部
及び左右両側部の各床レール7に一人掛け又は二人掛け
のものが前後間隔を大きくとって配設されている。ま
た、第2客室2b〜第5客室2eにおいては、中央部の二対
の床レール7に二人掛けのものが二連に配設され、左右
両側部の床レール7に三人掛けのものが配設されてい
る。
上記一人掛け乃至三人掛けの座席11は図示しない座席基
体により一体化され、該座席基体の左右部には前脚13及
び後脚14が取り付けられている。この前脚13の下端部か
ら後脚14の湾曲した中央部にかけては補強部材15が架設
されている。
両側の前脚13の下端にはケース状の取付金具16が取着さ
れ、該取付金具16の下面には前記嵌入孔8から床レール
7内に摺動自在に入り込みかつ前記抜止縁9に掛止する
1個の抜止用スタッド17が螺着されている。本実施例の
抜止用スタッド17は、床レール7の抜止縁9間を通過す
る軸状をなし雄ねじを備えた基部18と、該抜止縁9に掛
止する円盤状の膨出部19とからなる。該抜止用スタッド
17は、基部18を取付金具16に螺入螺退して上下位置を調
節した後、膨出部19を床レール7に嵌入して抜止縁9に
掛止させ、さらに基部18に螺合された締付部材20を抜止
縁9に締め付けて、該締付部材20と膨出部19とで抜止縁
9を挾着することにより、床レール7に締付固定される
ようになっている。なお、図示しないが、抜止用スタッ
ド17又は締付部材20に電気モータ等の締付駆動装置を取
り付けてこれらを回転駆動することにより、該抜止用ス
タッド17を床レール7の抜止縁9に自動的に締付固定す
るようにすることもできる。
また、両側の後脚14の下端には前後に長いケース状の取
付金具21が取着され、該取付金具21の下面後部には同じ
く基部18と膨出部19とからなる抜止用スタッド22が螺着
され、後側の抜止用スタッド22にのみ前記締付部材20が
螺合されている。この抜止用スタッド22又は締付部材20
にも、前記締付駆動装置を取り付けることができる。さ
らに、該取付金具21の下面前端部に形成された取付凹部
23には、床レール7の嵌入孔8に嵌入しかつ掛止する1
個の円柱状の固定用スタッド24が上下摺動可能に挿入さ
れ、該固定用スタッド24には次のように構成された固定
及び固定解除装置Aが取り付けられている。
(固定及び固定解除装置A) 上記取付凹部23の天面と固定用スタッド24の上面との間
には該固定用スタッド24を常に下方へ付勢する発条体25
が圧縮状態で装着され、該発条体25は次の電磁ソレノイ
ド26が作動しないときに固定用スタッド24を下方へ駆動
して床レール7の嵌入孔8に嵌入させ、座席11を固定さ
せるようになっている。
また、前記取付金具21の上面前端部には固定用スタッド
24に接続されたロッド27をもつプル形の電磁ソレノイド
26が取り付けられ、該電磁ソレノイド26は固定用スタッ
ド24を前記発条体25の弾性力に抗して上方へ駆動して嵌
入孔8から抜き外し、座席11の固定を解除するようにな
っている。
この電磁ソレノイド26には機体内壁の所々に設けられた
給電部(図示略)が接続され、機体の要所には各客室2a
〜2eにおける座席11の電磁ソレノイド26の作動及び休止
を客室2a〜2e毎に独立して自動制御する制御装置(図示
略)が設けられている。この制御装置としては、公知の
シーケンス制御装置、コンピュータ制御装置その他の各
種制御装置を採用することができる。
続いて、左右両側における前後の取付金具16,21の間に
は床レール7の直ぐ上方近傍を覆う四角パイプ状のレー
ルカバー部材29が取り付けられ、該レールカバー部材29
の途中には次のように構成された座席移動装置Bが取り
付けられている。
(座席移動装置B) レールカバー部材29の途中には長い貫通孔30が上下方向
に貫設され、該貫通孔30の脇には支持片31が突設されて
いる。この支持片31には貫通孔30を貫通するように配置
された垂立円板状の回転体32が回動自在に軸着され、該
回転体32の外周面には床レール7の嵌入孔8に引掛かる
多数個(本実施例では8個)の山状の引掛部33が突設さ
れている。従って、引掛部33相互の間隔は嵌入孔8相互
の間隔と同じである。前記回転体32にはこれを両方向に
切り替えて回転させる駆動源(本実施例では電動モータ
34)が減速装置(図示略)を介して接続され、該電動モ
ータ34は前記複数個の引掛部33を床レール7方向に駆動
して嵌入孔8に順次引掛けることにより座席11を前方又
は後方に移動させるようになっている。
この電動モータ34には前記給電部(図示略)が接続さ
れ、機体の要所には各客室2a〜2eにおける座席11の電動
モータ34の作動、方向切替及び休止等を客室2a〜2e毎に
独立して自動制御する、公知のシーケンス制御装置、コ
ンピュータ制御装置その他の各種制御装置を使用した前
記制御装置(図示略)が設けられている。
なお、後述する座席11の初期位置、集合位置及び移動位
置にはリミットスイッチ、近接スイッチ、光電スイッチ
その他の位置センサ(図示略)が設けられ、前記制御装
置に停止位置を知らせるようになっている。また、集合
位置については、先頭で移動する一つの座席11について
のみ前記位置センサを設け、該座席11が停止すると他の
座席11が次々と停止するようにすることもできる。
(背当傾動装置) 前記座席11の座クッション48と背当49との接合部には、
該背当49を前方へ倒したり元の位置に起したりする背当
傾動装置(図示略)が設けられており、該背当傾動装置
は前記制御装置により自動制御されるようになってい
る。
(客室空間の変更方法その1) 以上のように構成された座席11を使用して、客室空間を
本来の乗客居住空間から利用空間(ここでは貨物積載空
間)に変更する方法について、作用効果とともに説明す
る。
(1)まず、航空機1の全客室2a〜2eに乗客のみが搭乗
する場合には、本実施例の座席11も従来の座席と同様、
第14図に示すように互いに間隔をおいて所定の初期位置
に配置し、全客室2a〜2eに乗客居住空間を形成する。こ
のとき、第4図に示すように各座席11における固定及び
固定解除装置Aの発条体25は前記固定用スタッド24を下
方へ駆動して床レール7の嵌入孔8に嵌入かつ掛止させ
ており、また抜止用スタッド17,22は嵌入孔8間に位置
して抜止縁9に掛止しているため、各座席11は床レール
7に固定している。
(2)次に、客室2a〜2eに乗客のみならず貨物も混載し
ようとする場合、例えば第5図及び第6図に示すように
第一客室2a〜第三客室2cに乗客を乗せ、第五客室2eに貨
物Fを積載しようとする場合には、次のようにする。
第3図に示すように、前記制御装置を働かせることによ
り、第四客室2d及び第5客室2eの座席11における固定及
び固定解除装置Aの電磁ソレノイド26を作動させ、固定
用スタッド24を上方へ駆動して床レール7の嵌入孔8か
ら抜き外す。
続いて、前記制御装置により自動制御される座席移動装
置Bにおける駆動源としての電動モータ34を前方向へ回
転させ、複数個の引掛部33を駆動して嵌入孔8に順次引
掛けることにより、上記座席11を前記初期位置から床レ
ール7に沿って前方に移動させるとともに、互いに間隔
を詰めて集合位置としての第四客室2dに停止させる。
続いて、第4図に示すように前記固定及び固定解除装置
Aの電磁ソレノイド26の作動を休止させ、発条体25の弾
性力により固定用スタッド24を下方へ駆動して床レール
7の嵌入孔8に嵌入させれば、座席11は再固定する。以
上により、第5客室2eに利用空間の一例としての貨物積
載空間が形成され、該空間に貨物Fを積載することがで
きる。
なお、このとき前記座席11の背当49を前記制御装置によ
り自動制御される背当傾動装置によって前方へ倒すこと
により、該座席11の背当の背面(上面)にも貨物積載空
間を形成することができる。
なお、前記座席11の集合位置は客室2a〜2eの任意の一箇
所又は二箇所以上に設定することができ、該集合位置は
任意に変更可能に設定することもできる。また、客室2a
〜2eに貨物Fのみを積載する場合も、上記と同様にして
座席11を任意の一箇所又は二箇所以上の集合位置に移動
させればよい。
(3)再び、航空機1の全客室2a〜2eに乗客のみが搭乗
する場合には次のようにする。
まず、前記背当49を前方に倒している場合には、該背当
49を前記制御装置により自動制御される背当傾動装置に
よって元の位置に起こす。
続いて、第3図に示すように、前記制御装置により自動
制御される固定及び固定解除装置Aにより、固定用スタ
ッド24を上方へ駆動して床レール7の嵌入孔8から抜き
出す。
続いて、前記制御装置により自動制御される座席移動装
置Bの電動モータ34を後方向へ回転させ、複数個の引掛
部33を駆動して嵌入孔8に順次引掛けることにより、上
記座席11を前記集合位置から床レール7に沿って後方に
移動させるとともに、互いに間隔をおいて前記初期位置
に停止させる。
続いて、第4図に示すように、前記制御装置により自動
制御される固定及び固定解除装置Aにより、固定用スタ
ッド24を下方へ駆動して床レール7の嵌入孔8に嵌入さ
せれば、座席11は再固定する。以上により、全客室2a〜
2eに乗客居住空間を形成することができる。
(客室空間の変更方法その2) 次に、前記座席11を使用して、座席間ピッチを広げるこ
とにより乗客居住空間自体を変更する方法について、作
用効果とともに説明する。
(1)まず、乗客が略満席に搭乗する場合には、前記変
更方法その1における工程(1)と同様にして、客室2a
〜2eに第14図に示す通常の乗客居住空間を形成する。
このとき、ファーストクラスの第一客室2aにおける座席
間ピッチは約60インチ(約152cm)であり、エコノミー
クラスの第二客室2b〜第五客室2eにおける座席間ピッチ
は約31インチ(約79cm)である。
(2)次に、乗客が少なく、座席間ピッチを広くして乗
客居住空間を変更しようとする場合、例えば第7図に示
すように第五客室5eの座席11を後方に移動して、他の客
室2a〜2dの座席間ピッチを広くする場合には次のように
する。
固定及び固定解除装置Aによる座席11の固定解除方法
は、前記変更方法その1の工程(2)と同様である。
続いて、前記制御装置により自動制御される座席移動装
置Bにより、第5客室2eの座席11を初期位置から床レー
ル7に沿って後方に移動させるとともに、互いに間隔を
詰めて集合位置としての第五客室2eの後部に停止させ
る。同時に、第一客室2a〜第四客室2dの座席11を初期位
置から床レール7に沿って後方に移動させるとともに、
互いに座席間ピッチを広げて移動位置に停止させる。
続く固定及び固定解除装置Aによる座席11の固定方法
は、前記変更方法その1の工程(2)と同様である。
この場合も、前記集合位置を任意の一箇所又は二箇所以
上に設定したり、任意に変更可能に設定したりすること
ができる。
(3)再び、乗客居住空間を元に戻す場合には次のよう
にする。
固定及び固定解除装置Aによる座席11の固定解除方法
は、前記変更方法その1の工程(3)と同様である。
続いて、前記制御装置により自動制御される座席移動装
置Bにより、第一客室2a〜第四客室2dの座席11を前記移
動位置から床レール7に沿って前方に移動させるととも
に、互いに前記座席間ピッチを元に戻して初期位置に停
止させる。同時に、第五客室2eの座席11を前記集合位置
から床レール7に沿って前方に移動させるととともに、
互いに間隔をおいて初期位置に停止させる。
続く固定及び固定解除装置Aによる座席11の固定方法
は、前記変更方法その1の工程(3)と同様である。
上記の通り第一実施例の客室空間の変更方法及び座席11
によれば、従来のように面倒な手動による座席の取り外
し作業や固定、移動及び再固定作業をしなくても、自動
的に座席11を移動・停止及び固定することにより、乗客
居住空間から利用空間(ここでは貨物積載空間)への変
更や、居住性を向上させるための乗客居住空間自体の変
更を容易かつ迅速に行うことができる。
[第二実施例] 次に、本発明の座席の第二実施例は第8図(a)(b)
に示すように、抜止用スタッド、固定用スタッド並びに
固定及び固定解除装置Aの構成においてのみ前記第一実
施例と相違している。
すなわち、第二実施例の抜止用スタッド37は幅狭のブロ
ック状に形成された基部38と、該基部38の下端から左右
に小判状に突設された二個の膨出部39とからなり、前記
基部38は取付金具を介さず後脚14に直接ねじ止めされて
いる。基部38の後端には細い円柱状のガイド部40が設け
られ、該ガイド部40には円筒状の固定用スタッド41が上
下に摺動可能に嵌合されている。
また、後脚14の後面下端には作用杆42が途中の折曲部に
おいて回動可能に軸着されており、該作用杆42の下端に
は前記固定用スタッド41が接続され、該作用杆42の下端
には後脚14の下部に装着されたプル形かつ自動復帰形の
電磁ソレノイド43が接続されている。
本実施例の固定及び固定解除装置Aはこれら電磁ソレノ
イド43及び作用杆42により構成され、該電磁ソレノイド
43が作用杆42を介して固定用スタッド41を上下動させ、
床レール7の嵌入孔8に嵌入したり抜き外したりする。
従って、第二実施例も第一実施例と同様の効果を奏す
る。
[第三実施例] 次に、本発明の第三実施例は第9図(a)(b)に示す
ように、座席移動装置Bの構成においてのみ前記第一実
施例と相違している。
すなわち、レールカバー部材29の途中には半回転ずつ回
転するステップモータ44が下向きに取り付けられ、該ス
テップモータ44の回転軸には基台45を介して二つのプル
形かつ自動復帰形の電磁ソレノイド46a,46bが軸対称に
取り付けられている。各電磁ソレノイド46のロッド下端
には床レール7の嵌入孔8に嵌入して引掛かる円柱状の
引掛部47a,47bが取着されている。
本実施例の座席移動装置Bによれば、前側(第9図にお
いて左側)の引掛部47aが嵌入孔8に嵌入した状態で、
後側の電磁ソレノイド46bを作動させて後側の引掛部47b
を嵌入孔8から抜くとともに、ステップモータ44を前方
へ半回転させて後側の引掛部47bを前側の引掛部47aを中
心として前方へ移動させる。このとき、レールカバー部
材29は両引掛部47a,47bの間隔分だけ前方へ移動する。
さらに、この引掛部47bを嵌入孔8に嵌入させて同様の
動作を繰り返せば、座席11を前方へ大きく移動させるこ
とができる。従って、第三実施例も第一実施例と同様の
効果を奏する。
なお、本発明は前記実施例の構成に限定されるものでは
なく、例えば以下のように発明の趣旨から逸脱しない範
囲で任意に変更して具体化することもできる。
(1)固定及び固定解除装置Aは前記電磁ソレノイド等
を使用したものに限定されず、例えば流体圧シリンダ、
エアシリンダ等を使用したものでよい。
(2)座席移動装置Bの駆動源も前記電動モータ、ステ
ップモータ等に限定されず、例えば流体圧タービン、流
体圧シリンダ、エアシリンダ等を使用したものでもよ
い。
(3)掛止部材としての抜止用スタッド及び固定用スタ
ッドには第一〜第三実施例に示したもの以外にも多くの
種類があるが、本発明はこれらの種類にも限定されな
い。
(4)利用空間は前記貨物積載空間に限定されず、あら
ゆる用途に供する空間とすることができる。
[発明の効果] 本発明の乗物用座席は、上記の通り構成されているの
で、次のような優れた効果を奏する。
請求項1の客室空間の変更方法によれば、航空機に乗客
のみならず貨物も混載する場合や貨物のみを積載する場
合に、手作業を要することなく、自動的かつ迅速かつ正
確に座席を移動させるとともに固定及び固定解除するこ
とができ、もって貨物積載空間を自動的かつ迅速かつ正
確に形成することができ、再び元に戻す場合にも乗客居
住空間を自動的かつ迅速かつ正確に形成することができ
る。
請求項2の客室空間の変更方法によれば、上記請求項1
による効果に加え、貨物積載空間を座席の背当の背面
(上面)にまで拡張形成することができる。
請求項3の客室空間の変更方法によれば、乗客が少ない
場合に、手作業を要することなく、自動的かつ迅速かつ
正確に座席を移動させるとともに固定及び固定解除する
ことができ、もって座席ピッチを自動的かつ迅速かつ正
確に広げて居住性を向上させることができ、再び元に戻
す場合にも自動的かつ迅速かつ正確に行うことができ
る。
請求項4の客室空間の変更方法によれば、上記請求項
1、2又は3による効果に加え、客室空間の変更の自由
度を高めることができる。
請求項5の客室空間の変更方法によっても、上記請求項
1、2又は3による効果に加え、客室空間の変更の自由
度を高めることができる。
請求項6、7、8又は9の座席装置によれば、手作業を
要することなく、多数の座席を自動的かつ迅速かつ正確
に移動させて、客室空間を変更できる。
請求項10の座席装置によれば、請求項6による効果に加
え、手作業を要することなく、抜止用スタッドを床レー
ルに締付固定することができる。
【図面の簡単な説明】
第1〜7図は本発明を具体化した第一実施例の航空機用
座席を示し、第1図は同座席全体の斜視図、第2図は固
定及び固定解除装置,座席移動装置等を示す要部斜視
図、第3図は同装置の作動を示す要部側面図、第4図は
同じく別の作動を示す要部側面図、第5図は同座席を移
動させたときの航空機を一部破断して示す側面図、第6
図は同航空機の客室を平面から見る断面図、第7図は同
座席を別の位置に移動させたときの航空機を一部破断し
て示す側面図である。 第8図(a)は第二実施例における抜止用スタッド、固
定用スタッド、固定及び固定解除装置等を示す要部側面
図、第8図(b)は同じく底面図、第9図(a)は第三
実施例における座席移動装置等を示す要部側面図、第9
図(b)は同じく平面図である。 第10図は従来の航空機用座席を示す全体斜視図、第11図
は同じく要部斜視図、第12図は要部の作動を示す要部側
面図、第13図は同じく別の作動を示す要部側面図、第14
図は同座席を取り付けた航空機の客室を平面から見る断
面図、第15図は同座席を移動させたときの客室を平面か
ら見る断面図である。 A……固定及び固定解除装置、 B……座席移動装置、 7……床レール、8……嵌入孔、9……抜止縁、 11……座席、17……抜止用スタッド、 22……抜止用スタッド、24……固定用スタッド、 25……前記装置Aとしての発条体、 26……同じく電磁ソレノイド、 32……前記装置Bとしての回転体、 33……同じく引掛部、34……同じく電動モータ、 37……抜止用スタッド、41……固定用スタッド、 42……前記固定及び固定解除装置Aとしての作用杆、 43……同じく電磁ソレノイド、 44……前記装置Bとしてのステップモータ、 46……同じく電磁ソレノイド、 47a,47b……同じく引掛部。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】客室の床面に敷設された床レールに対して
    多数の座席が互いに間隔をおいて取り付けられた航空機
    において、 前記多数の座席の各々に設けられて各々の座席を床レー
    ルに沿って移動させるとともに各々の座席と一緒に移動
    する座席移動装置を、機体に設けられた制御装置と客室
    における座席の集合位置に設けられた位置センサとで制
    御することによって、前記多数の座席をその初期位置か
    ら床レールに沿って移動させるとともに互いに間隔を詰
    めて集合位置に停止させることにより、前記客室に利用
    空間を形成する工程と、 前記座席移動装置を前記制御装置と前記初期位置に設け
    られた位置センサとで自動制御することによって、前記
    多数の座席をその集合位置から床レールに沿って移動さ
    せるとともに互いに間隔をおいて初期位置に停止させる
    ことにより、前記客室に乗客居住空間を形成する工程と
    を含み、 前記多数の座席の各々に設けられて各々の座席と一緒に
    移動する掛止部材の固定及び固定解除装置を前記制御装
    置で制御することによって、前記掛止部材を、前記座席
    の移動中には床レールから掛止解除し、前記座席の移動
    の前後には床レールに掛止させることを特徴とする航空
    機における客室空間の変更方法。
  2. 【請求項2】客室の床面に敷設された床レールに対して
    多数の座席が互いに間隔をおいて取り付けられた航空機
    において、 前記多数の座席の各々に設けられて各々の座席を床レー
    ルに沿って移動させるとともに各々の座席と一緒に移動
    する座席移動装置を、機体に設けられた制御装置と客室
    における座席の集合位置に設けられた位置センサとで制
    御することによって、前記多数の座席をその初期位置か
    ら床レールに沿って移動させるとともに互いに間隔を詰
    めて集合位置に停止させ、さらに前記制御装置で自動制
    御される背当傾動装置により前記多数の座席の背当を前
    方へ倒すことにより、前記客室に利用空間を形成する工
    程と、 前記制御装置で自動制御される背当傾動装置により前記
    多数の座席の背当を起こし、さらに前記座席移動装置を
    前記制御装置と前記初期位置に設けられた位置センサと
    で自動制御することによって、前記多数の座席をその集
    合位置から床レールに沿って移動させるとともに互いに
    間隔をおいて初期位置に停止させることにより、前記客
    室に乗客居住空間を形成する工程とを含み、 前記多数の座席の各々に設けられた掛止部材の固定及び
    固定解除装置を前記制御装置で制御することによって、
    前記掛止部材を、前記座席の移動中には床レールから掛
    止解除し、前記座席の移動の前後には床レールに掛止さ
    せることを特徴とする航空機における客室空間の変更方
    法。
  3. 【請求項3】客室の床面に敷設された床レールに対して
    多数の座席が互いに間隔をおいて取り付けられた航空機
    において、 前記多数の座席の各々に設けられて各々の座席を床レー
    ルに沿って移動させるとともに各々の座席と一緒に移動
    する座席移動装置を、機体に設けられた制御装置と客室
    における座席の集合位置及び移動位置に設けられた位置
    センサとで制御することによって、前記多数の座席のう
    ち一部の座席をその初期位置から床レールに沿って移動
    させるとともに互いに間隔を詰めて集合位置に停止さ
    せ、さらに残部の座席をその初期位置から床レールに沿
    って移動させるとともに互いに座席間ピッチを広げて移
    動位置に停止させることにより、前記客室の乗客居住空
    間を変更する工程と、 前記座席移動装置を前記制御装置と前記初期位置に設け
    られた位置センサとで自動制御することによって、前記
    残部の座席をその移動位置から床レールに沿って移動さ
    せるとともに互いに座席間ピッチを元に戻して初期位置
    に停止させ、さらに前記一部の座席をその集合位置から
    床レールに沿って移動させるとともに互いに間隔をおい
    て初期位置に停止させることにより、前記客室の乗客居
    住空間を元に戻す工程とを含み、 前記多数の座席の各々に設けられた掛止部材の固定及び
    固定解除装置を前記制御装置で制御することによって、
    前記掛止部材を、前記座席の移動中には床レールから掛
    止解除し、前記座席の移動の前後には床レールに掛止さ
    せることを特徴とする航空機における客室空間の変更方
    法。
  4. 【請求項4】前記多数の座席の集合位置は、客室の任意
    の一箇所又は二箇所以上に設定される請求項1、2又は
    3記載の航空機における客室空間の変更方法。
  5. 【請求項5】前記多数の座席の集合位置は、任意変更可
    能に設定される請求項1、2又は3記載の航空機におけ
    る客室空間の変更方法。
  6. 【請求項6】航空機の客室床面に敷設された床レール
    と、前記床レールに対して位置変更可能に取り付けられ
    た多数の座席とを備えた航空機の座席装置において、 前記多数の座席の各々には、各々の座席を床レールに沿
    って移動させるとともに各々の座席と一緒に移動する座
    席移動装置と、前記床レールに掛止する掛止部材と、前
    記掛止部材の床レールに対する掛止とその解除を行う固
    定及び固定解除装置とを設け、 機体には、前記座席移動装置と前記固定及び固定解除装
    置とを制御する制御装置を設け、 前記客室には座席の位置を前記制御装置に知らせる位置
    センサを設けたことを特徴とする航空機の座席装置。
  7. 【請求項7】前記床レールは上端開口部に複数個の嵌入
    孔と抜止縁とを交互に備えたものであり、 前記掛止部材は前記嵌入孔に嵌入及び抜脱する固定用ス
    タッドであり、 前記固定及び固定解除装置は前記固定用スタッドを駆動
    する電磁ソレノイドである請求項6記載の航空機の座席
    装置。
  8. 【請求項8】前記床レールは上端開口部に複数個の嵌入
    孔と抜止縁とを交互に備えたものであり、 前記座席移動装置は、前記嵌入孔に引掛かる複数個の引
    掛部を外周に備えた回転体と、前記回転体を回転させる
    電動モータとを含む請求項6記載の航空機の座席装置。
  9. 【請求項9】前記床レールは上端開口部に複数個の嵌入
    孔と抜止縁とを交互に備えたものであり、 前記座席移動装置は、前記嵌入孔に引掛かる引掛部をロ
    ッドの下端に備えた二つの電磁ソレノイドと、前記二つ
    の電磁ソレノイドを間隔をおいて支持する基台と、前記
    基台を半回転ずつ回転させるステップモータとを含む請
    求項6記載の航空機の座席装置。
  10. 【請求項10】前記床レールは上端開口部に複数個の嵌
    入孔と抜止縁とを交互に備えたものであり、 前記多数の座席の各々には、前記嵌入孔から床レール内
    に摺動自在に入り込みかつ前記抜止縁に掛止する抜止用
    スタッドと、前記抜止用スタッドに設けられた雄ねじに
    螺合した締付部材と、前記抜止用スタッド又は締付部材
    を回転駆動することにより抜止用スタッドと締付部材と
    で前記抜止縁を挟持させる電動モータとを設けた請求項
    6記載の航空機の座席装置。
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