JPH0670650U - ハンガー付き椅子 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 普段は背もたれの上に置き、衣服を掛けると
きは背もたれの後へ寄せて、衣服を床や背中へ触れない
ように掛けられる。 【構成】 椅子の座部に下端を支持させて前後へ移動可
能とした支持腕と、この支持腕の上端に背もたれの上側
に位置するように取り付けた衣服掛けと、前記衣服掛け
が背もたれの上側と、その後側の背中に当らない位置と
に保持されるように前記支持腕を係止する手段とを備え
させる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、普段は背もたれの上に置き、衣服を掛けるときは背もたれの後へ寄 せて、床や背中へ触れないように衣服を掛けるハンガー付き椅子に関する。

【０００２】

【従来の技術】

ロッカーやハンガーを備えない場所で使う椅子にハンガーを設けることは、実 開昭４８−８７１０７号公報により公知であり、この椅子はハンガーが背もたれ の後側に設けられるから、掛けた衣服の襟が背中に抑えられて形崩れすることは ない。

【０００３】 しかし、前記した椅子は、ハンガーが背もたれよりも低い位置にあるから、掛 けた衣服の裾が床をこすったり、椅子の脚に抑えられたりするだけでなく、ハン ガーが常に背もたれの後側に出っ張っていて邪魔になり、体裁も悪い問題点があ る。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

本考案が解決しようとする課題は、椅子に設けたハンガーを普段は背もたれの 上に置き、衣服を掛けるときは背中へ当らない位置へ寄せることができない点で ある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は、椅子の座部に下端を支持させて前後へ移動可能とした支持腕と、こ の支持腕の上端に背もたれの上側に位置するように取り付けたハンガーと、前記 ハンガーが背もたれの上側と、その後側の背中へ当らない位置とに保持されるよ うに前記支持腕を係止する手段とを備えさせた構成により課題の解決を行うもの である。

【０００６】

【作用】

前記のように構成される椅子は、普段は図１に鎖線で示すようにハンガーを背 もたれの上に置くと、その支持腕を係止手段が係止して、ハンガーを背もたれの 上にその延長の状態で存在させるから、体裁がよくて邪魔にならない。

【０００７】 しかし、衣服を掛けるとき、ハンガーを図１に実線で示すように背もたれの後 側へ寄せると、その支持腕を別の係止手段が係止して、ハンガーを背もたれの後 側に位置付けするから、これに衣服を掛ければ、その裾が床から離れて、襟は背 中に抑えられないため、衣服は裾の汚れや襟の形崩れを生じないように保持され るものである。

【０００８】

【実施例】

以下に本考案に係るハンガー付き椅子の実施例を図面に基いて説明する。

【０００９】 図１は支持腕回動式の衣服を掛けたときの側面図。図２は同上の普段の背面図 。図３は同上の支持腕係止手段の他の例を示す拡大側面図。図４は支持腕進退式 の側面図である。

【００１０】 図１と図２においてａは公知の椅子で、座部１とこれを支える脚２と、座部１ の後側に設けた背もたれ３とにより構成される。

【００１１】 ４は公知のハンガーの支持腕で、椅子ａの座部１と背もたれ３がなす角度の逆 Ｌ型に形成し、その下端を座部１へ軸５により取付けて前後へ回動自在としてあ り、上側には背もたれ３の上側に位置するようにハンガー６を取り付けてある。

【００１２】 ｂとｃは前記支持腕４を係止する手段で、その一方ｂはハンガー６が背もたれ ３の上に置かれるとき支持腕４を係止し、他方ｃはハンガー６が背もたれ３の後 側に寄せられた位置において支持腕４を係止する。

【００１３】 そして、前記係止手段ｂは、磁石や吸盤（図面は磁石を示す）７と、これらに 吸着される部材８とを組み合わせて形成し、その一方７か８を背もたれ３側に取 付け、他方を支持腕４側に取付けて置いて、支持腕４を前に起こすと磁石又は吸 盤７が部材８を吸着し、支持腕４をハンガー６が背もたれ３の上に位置するよう に係止するが、支持腕４を強く引くと磁石又は吸盤７から部材８が離れて支持腕 ４を解放するようにしてある。 なお、この係止手段ｂは、前記した磁石や吸盤の代わりに公知のスナップや商 品名マジックテープを使用しても同様の機能が果たされる。

【００１４】 又、係止手段ｃは、支持枠４の下側に対設した枠９にねじ１０を螺合して形成 し、支持腕４を後へ倒すとその下部に前記ねじ１０が当接して支持腕４を係止し 、ハンガー６を背もたれ３の後側に位置させるもので、この位置の調整は前記し たねじ１０を操作して行う。

【００１５】 なお、前記支持腕４の係止手段ｂは、図３のように支持腕４の軸５と、支持腕 ４の側面に設けた突起１１とに引っ張りばね１２を掛ける構成とすれば、前記し たばね１２の力が中立線を越えると反対に作用するため、ハンガー６が背もたれ ３の上に置かれるときは支持腕４が背もたれ３に、背もたれ３の後側に寄せられ るときは係止手段ｃにそれぞれ押し付けられて係止される。

【００１６】 図４は支持腕４の前後移動を進退により行わせる実施例を示すもので、支持腕 ４の下部を椅子ａの座部１の下側に設けたガイド１３に移動自在に係合させて、 支持腕４を前へ進めるとハンガー６が背もたれ３の上側に置かれ、後側へ退ける とハンガー６が背もたれ３の後側に寄せられる。

【００１７】 そして、この実施例の支持腕４の係止手段ｂは、ガイド１３側にばね１４によ って支持腕４へ圧接されるボール１５を設け、支持腕４側にハンガー６が背もた れ３上に置かれるときと、背もたれ３の後側に寄せられるときに係合する２つの 凹部１６と１７を設ける構成を採用して、ボール１５を凹部１６か１７に係合さ せて支持腕４の係止を行わせるものである。

【００１８】

【考案の効果】

本考案に係るハンガー付き椅子は、普段はハンガーを背もたれの上に置くから 、体裁がよくて邪魔にならず、又、衣服を掛けるときは、ハンガーを背もたれの 後側に寄せて、衣服の裾が床に触れたり、襟が背中に抑えられたりしないように するから、衣服を裾の汚れや襟の形崩れを生じないように保持させ得る特有の効 果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】支持腕回動式の衣服を掛けたときの側面図であ
る。

【図２】同上の普段の背面図である。

【図３】同上の支持腕の係止手段の他の例を示す拡大側
面図である。

【図４】支持腕進退式の側面図である。

【符号の説明】

ａ 椅子 １ 座部 ４ 支持腕 ６ ハンガー ｂとｃ 係止手段

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 椅子の座部に下端を支持させて前後へ移
   動可能とした支持腕と、この支持腕の上端に背もたれの
   上側に位置するように取り付けたハンガーと、このハン
   ガーが背もたれの上側と、その後側の背中へ当らない位
   置とに保持されるように前記支持腕を係止する手段とを
   備えさせたことを特徴とするたハンガー付き椅子。
2. 【請求項２】 請求項１記載の支持腕の前後の移動を軸
   を中心とした回動により行わせることを特徴としたハン
   ガー付き椅子。
3. 【請求項３】 請求項１記載の支持腕の前後の移動をガ
   イドに沿った進退により行わせることを特徴としたハン
   ガー付き椅子。