JPH0669519A - 半導体圧力センサ - Google Patents

半導体圧力センサ

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Publication number
JPH0669519A
JPH0669519A JP21925192A JP21925192A JPH0669519A JP H0669519 A JPH0669519 A JP H0669519A JP 21925192 A JP21925192 A JP 21925192A JP 21925192 A JP21925192 A JP 21925192A JP H0669519 A JPH0669519 A JP H0669519A
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JP
Japan
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layer
silicon chip
valve
pressure sensor
silicon
Prior art date
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Application number
JP21925192A
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English (en)
Inventor
Tateki Mitani
干城 三谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Okuyama Masanori
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Okuyama Masanori
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Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp, Okuyama Masanori filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP21925192A priority Critical patent/JPH0669519A/ja
Publication of JPH0669519A publication Critical patent/JPH0669519A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 1個の半導体圧力センサで複数の圧力を測定
するに当たり装置構成を簡略化する。 【構成】 シリコンチップ11に、被測定圧導入用ポー
ト25を開閉するバルブ12を設ける。このバルブ12
を、固定電極21を有する固定層19と、可動電極22
を有する可動電極20とで構成する。両電極を直流電源
に接続した。静電力によって可動電極20が固定層19
に対して接離する。したがって、バルブ12を複数シリ
コンチップ11に形成することで一つのシリコンチップ
11で複数の圧力が測定される。半導体圧力センサ以外
にバルブが不要となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シリコンチップにダイ
ヤフラムを設けて形成された半導体圧力センサに関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来の半導体圧力センサとしては、シリ
コンチップに凹部を形成してダイヤフラムを設け、その
シリコンチップをケース内に気密封止した状態で前記凹
部内に測定圧力を導入する構造のものが多い。この種の
圧力センサを使用した装置としては、例えば図7に示す
ような自動車用燃料制御装置がある。
【0003】図7は例えば特開平3−199653号公
報に開示された従来の半導体圧力センサを使用した自動
車用燃料制御装置の構成図である。同図において、1は
エンジン、2はこのエンジン1のインテークマニホール
ドで、このインテークマニホールド2内に形成された吸
気通路は、吸気中の塵,塵埃等を除去するエアクリーナ
3に吸気管4を介して連通されている。
【0004】5は前記吸気管4内に設けられたスロット
ルバルブで、このスロットルバルブ5はアクセルペダル
に連結されて運転者によって操作される構造とされてい
る。6は吸気管4内に燃料を噴射するインジェクタで、
前記スロットルバルブ5より吸気流の上流側に配置され
ている。7は前記インジェクタ6から噴射される燃料の
量をエンジン運転状態に適合する最適量に制御するコン
ピュータである。
【0005】前記コンピュータ7は吸気通路内の圧力と
大気圧とを比較して吸入空気量を演算し、その吸入空気
量に対してそのエンジン運転状態にとって最適な燃料供
給量を算出する構成とされている。吸気通路内の圧力と
大気圧とを測定するに当たって、図中符号8で示す従来
の半導体圧力センサ(以下、単に圧力センサという)が
使用されている。
【0006】前記圧力センサ8は、測定圧力導入口に三
方ソレノイドバルブ9が連通され、この三方ソレノイド
バルブ9を介して吸気管4に接続されている。また、三
方ソレノイドバルブ9は、前記コンピュータ7からの制
御信号S1 によって吸気連通管9aと、大気連通管9b
とを選択的に前記測定圧力導入口に連通させる構造とさ
れいる。そして、圧力センサ8は吸気管4内の圧力や大
気圧を測定信号S2 によってコンピュータ7へ出力する
ように構成されている。
【0007】このように構成された自動車用燃料制御装
置では、エアクリーナ3から吸気通路内に吸い込まれた
空気と、インジェクタ6から噴射された燃料とが吸気管
4内で混合され、その混合気がエンジン1に供給されて
燃焼される。
【0008】インジェクタ6での燃料噴射量は、吸入空
気量に対してそのときのエンジン運転状態に最適な量に
コンピュータ7が制御する。吸入空気量はコンピュータ
7が求める。すなわち、吸入空気量は、三方ソレノイド
バルブ9を予め定めた時期または条件で切替え動作さ
せ、圧力センサ8の連通先を吸気連通管9aと大気連通
管9bとに切替えて各々の場合の測定値を比較すること
によって求める。
【0009】この燃料制御装置では、上述したように1
つの圧力センサ8を使用して吸入空気量を求め、その吸
入空気量を基にして燃料供給量を制御していた。
【0010】なお、大気圧を測定しない場合であって
も、吸気通路内圧力から大気圧を推定する方法がある。
これは、例えば特開昭61−205832号公報に示さ
れたように、図7に示した燃料制御装置で三方ソレノイ
ドバルブ9を使用しないようにした構造で、ある特別の
運転条件のときに吸気管4内の圧力を圧力センサ8によ
って測定し、その値を大気圧の近似値とするものであ
る。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、上述したよ
うに三方ソレノイドバルブ9を使用して圧力センサ8を
吸気管4内と大気中とに選択的に連通させる構造とした
のでは、配管構造が複雑となってエンジン室内が狭めら
れてしまう。また、三方ソレノイドバルブ9や専用配管
等によってコストが高くなってしまうという問題もあっ
た。
【0012】さらに、大気圧の近似値を求める構造とす
ると、エンジン運転条件の制約を受けて大気圧を測定し
たいときに測定できない。このため、運転モードによっ
ては大気圧を長時間測定できなくなるという問題があっ
た。しかも、近似値であるために実際の大気圧とは誤差
があり、燃料供給量を高精度に制御することができな
い。
【0013】本発明は上述したような問題点を解消する
ためになされたもので、異なる2つ以上の圧力(吸気管
内の圧力と大気圧)を三方ソレノイドバルブ等の付属機
器を使用することなく測定できる半導体圧力センサを得
ることを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】第1の発明に係る半導体
圧力センサは、シリコンチップに、凹部内とシリコンチ
ップ外とを連通する連通路を形成すると共に、ダイヤフ
ラム上面側に前記連通路を開閉するバルブを設け、この
バルブを、前記連通路に連通される開口部が形成された
固定層と、この固定層に対向し前記開口部と対向する弁
体部が形成された可動層とによって構成し、前記固定層
と可動層とに電極を互いに対向させて埋設して各電極を
直流電源に接続したものである。
【0015】第2の発明に係る半導体圧力センサは、シ
リコンチップに、凹部内とシリコンチップ外とを連通す
る連通路を形成すると共に、ダイヤフラム上面側に前記
連通路を開閉するバルブを設け、このバルブを、シリコ
ンチップ上に可動層をシリコンチップ上面側に形成しか
つその可動層に、前記連通路のシリコンチップ側開口部
と対向する弁体部を設けて構成し、この可動層上に、シ
リコンより熱膨張係数の十分に大きい材料からなる金属
層を、絶縁層によって絶縁されたポリシリコン層を介し
て設けてそのポリシリコン層に電源を接続したものであ
る。
【0016】
【作用】バルブによって連通路が開閉されるから、同一
シリコンチップに連通路およびバルブを複数設けてシリ
コンチップの凹部にそれらの連通路を選択的に連通させ
ることで、一つのシリコンチップで複数の圧力が測定さ
れる。
【0017】
【実施例】実施例1.以下、第1の発明の一実施例を図
1ないし図5によって詳細に説明する。図1は第1の発
明に係る半導体圧力センサの平面図、図2は図1におけ
るII−II線断面図である。図3はシリコンチップ上にバ
ルブを形成する手法を説明するための要部拡大断面図
で、同図(a)は固定電極および犠牲層をシリコンチッ
プ上に形成した状態を示し、同図(b)は可動電極およ
び可動膜を犠牲層上に形成した状態を示し、同図(c)
は被測定圧導入用ポートを開口させた状態を示す。
【0018】図4は第1の発明に係る半導体圧力センサ
の要部を拡大して示す断面図、図5は第1の発明に係る
半導体圧力センサが装着された自動車用燃料制御装置の
構成図である。これらの図において前記図7で説明した
ものと同一もしくは同等部材については、同一符号を付
し詳細な説明は省略する。
【0019】これらの図において、11は第1の発明に
係る半導体圧力センサに使用するシリコンチップであ
る。このシリコンチップ11は、その上面側の4箇所に
後述するバルブ12〜15が設けられており、それらの
バルブ12〜15に囲まれた中央部にダイヤフラム16
が設けられている。このダイヤフラム16を形成するに
は、シリコンチップ11のダイヤフラム形成部分の裏面
にエッチングによって凹部17を形成することにより行
う。
【0020】また、このダイヤフラム16の上面には従
来周知のブリッジ状のゲージ抵抗18が形成されてい
る。このゲージ抵抗18は、シリコンチップ11の上面
側に位置するゲージ抵抗用電極18a〜18dに接続さ
れている。
【0021】前記バルブ12〜15は概略構造を図2に
示すようにシリコンナイトライド等の絶縁体を積層して
形成されており、シリコンチップ11の上面に固着され
た固定層19と、この固定層19の上方に微小間隔をお
いて対向する可動膜20とから構成されている。そし
て、可動膜20に下方へ向けて突出する弁体部20aが
設けられている。
【0022】また、前記固定層19と可動膜20には固
定電極21,可動電極22が絶縁体および固定層19と
可動膜20との間の空間を介して互いに対向するように
埋設されている。固定電極21はシリコンチップ上面側
の固定電極用パッド23に接続され、可動電極22はシ
リコンチップ上面側の可動電極用パッド24に接続され
ている。前記固定電極用パッド23と可動電極用パッド
24との間に直流電圧を印加すると、両電極21,22
に静電力が作用するようになるので、両電極に印加され
る電圧の極性が異なれば可動膜20が固定層19に接近
し、極性が同じであれば図2に示すように離間するよう
になる。
【0023】前記固定層19における可動膜20の弁体
部20aと対向する部分には、固定層19および可動膜
20によって囲まれたバルブ内空間Aと、シリコンチッ
プ11に形成された被測定圧導入用ポート25とを連通
する開口部19aが形成されている。この開口部19a
の開口寸法は、可動膜20が固定層19に接近したとき
に弁体部20aで閉塞される寸法に設定されている。
【0024】26はシリコンチップ11の凹部17内と
前記バルブ内空間Aとを連通するための被測定圧導入用
ポートで、一端が凹部17の側壁に開口し、他端がシリ
コンチップ11の上面に開口している。そして、シリコ
ンチップ上面側開口は、固定層19の開口部19bを介
してバルブ内空間Aに連通している。この被測定圧導入
用ポート26と、前記バルブ内空間Aと、前記被測定圧
導入用ポート15とによって、凹部17内とシリコンチ
ップ11外とを連通する連通路が構成されている。すな
わち、前記バルブ12〜15は連通路中に配設されるこ
とになり、バルブ12〜15によってこの連通路が開閉
されることになる。
【0025】上述したように構成されたシリコンチップ
11は、図4に示すようにケース27内に実装されて気
密封止される。このケース27は、シリコンチップ11
を台座28を介して支持するステム29と、このステム
29上に固着されたキャップ30とから構成されてい
る。前記台座28は上面にシリコンチップ11が固着さ
れ、下面がステム29の上面に固着されている。また、
台座28およびステム29にはシリコンチップ11の被
測定圧導入用ポート25に連通する貫通孔31,32が
穿設されている。
【0026】33はステム29の下面に固着されて前記
貫通孔32に被測定圧を導くためのニップル、34はス
テム29に貫通支持されたリードで、このリードのケー
ス内端部はボンディングワイヤ35を介してシリコンチ
ップ11の上面側に形成された外部電極に電気的に接続
されている。なお、ニップル33および前記貫通孔3
1,32は、バルブ毎に設けられ、本実施例ではバルブ
の数量と同数の4つずつ設けられている。
【0027】このように構成されたケース27は、ステ
ム29上に各部材を搭載した状態でそれら各搭載部材を
覆うようにキャップ30が固着される。キャップ30を
固着させるには、ステム29との接合部がケース27内
の気密を保つように行い、本実施例ではキャップ取付け
る時にケース27内を真空状態にする。このようにケー
ス27を上述したように組立てることによって、半導体
圧力センサ41が完成することになる。
【0028】すなわち、バルブ12〜15が開いた状態
では、ニップル33内の通路が貫通孔32,31と、被
測定圧導入用ポート25と、バルブ内空間Aと、被測定
圧導入用ポート26とを介してシリコンチップ11の凹
部17内に連通されることになる。また、バルブ12〜
15が閉じた状態では、被測定圧導入用ポート25がバ
ルブ12〜15によって閉塞されるために上述した通路
は閉じられる。
【0029】そして、この半導体圧力センサ41は、図
5に示すように自動車用燃料制御装置42に接続され
る。すなわち、4つ設けられたニップル33のうち例え
ばバルブ12に連通されるニップル33が吸気連通管4
3を介して吸気管4に連通されており、バルブ13に連
通されるニップル33が大気連通管44を介して大気中
に開口されている。なお、本実施例では4つあるバルブ
12〜15のうち2つを使用して残りは使用していな
い。また、バルブ12,13の開閉はコンピュータ7に
よって制御される構成とされている。
【0030】ここで、上述したバルブ12〜15をシリ
コンチップ11上に形成する手順について説明する。な
お、バルブ12〜15はシリコンチップをシリコンウエ
ハから分断する以前に形成する。
【0031】先ず、図3(a)に示すように、シリコン
ウエハ11aの表裏両面にシリコンナイトライドを使用
した)の層を堆積させ、上面側に位置するシリコンナイ
トライド層の上に金属層を形成する。そして、その金属
層をリソグラフィー技術によって所定形状にパターン化
して固定電極21を形成し、その固定電極21の上にシ
リコンナイトライドをパッシベートして固定層19を形
成する。
【0032】次に、前記固定層19およびシリコンウエ
ハ11a裏面側のシリコンナイトライド層に被測定圧導
入用ポートを形成するための開口部19a,19bおよ
び45,46を形成する。これらの開口部はシリコンナ
イトライドをプラズマエッチングして形成される。
【0033】このように開口部19a,19bおよび4
5,46を形成した後、固定層19上に犠牲層47を堆
積させ、その犠牲層47をバルブ内空間Aの形状にパタ
ーン化する。そして、図3(b)に示すように、犠牲層
47上にシリコンナイトライドを堆積させ、次いで金属
層を形成する。この金属層を固定電極21と同様にして
所定形状にパターン化して可動電極22を形成する。
【0034】その後、可動電極22上にシリコンナイト
ライドをパッシベートして可動膜20を形成する。な
お、可動膜20の厚みは本実施例では約1ミクロンメー
タである。可動膜20を形成した後、シリコンナイトラ
イド層にシリコンウエハ11a上面側からプラズマエッ
チングを施してパッド孔48,49を開口させ、そのパ
ッド孔48,49に金属を堆積させて固定電極用パッド
23と可動電極用パッド24を形成する。なお、図3
(b)に示すパッド23,24は、説明を容易にするた
めに図1に示した正規の位置とはずらして配設してあ
る。
【0035】このようにパッド23,24を形成した
後、図3(c)に示すように、シリコンウエハ11aを
裏面側から例えばKOHでエッチングして被測定圧導入
用ポート25,26およびダイヤフラム形成用凹部17
を形成する。そして、被測定圧導入用ポート25,26
から犠牲層47を除去する。このときは、選択性エッチ
ングによって行う。犠牲層47が除去されることによっ
て、固定層19と可動膜20との間にバルブ内空間Aが
形成され、バルブ12〜15が完成することになる。上
述したようにバルブ12〜15およびダイヤフラム16
が形成された後、シリコンチップ11をシリコンウエハ
11aから個々に分断する。
【0036】次に、上述したように構成されたバルブ1
2〜15を備えた半導体圧力センサ41の動作について
説明する。バルブ12〜15は、固定電極用パッド23
と可動電極用パッド24との間に直流の電圧を印加する
ことによって作動する。例えば、固定電極用パッド23
に+10Vを印加させると共に、可動電極用パッド24
には電圧を印加させないようにすると、固定電極21と
可動電極22との間に電位差が生じ、静電力によって可
動電極22が固定電極21に引きつけられる。
【0037】静電力は、下記の式に示すように、物体表
面に蓄積された電荷量(Q1,Q2‥2枚の電極の間の電
圧と面積に比例する。)に比例し、その電極間の距離の
2乗に反比例する。 静電力F=(Q1・Q2)/(4π・ε0・R2)=〔ε0
・S/2R2〕・V2 ここで、ε0は真空の誘電率、Rは両電極間の距離、S
は電極の表面積、Vは印加電圧を示す。本発明に係るバ
ルブ12〜15は固定電極21と可動電極22との距離
Rがきわめて短く、それに較べると表面積Sが大きいた
め、大きな力を発生することができる。そして、前記式
に示したように、Q1,Q2を正電位または負電位とする
ことによって、両電極どうしが引き合ったり、反発し合
ったりすることが分かる。
【0038】すなわち、固定電極用パッド23と可動電
極用パッド24とにそれぞれ極性の異なる電圧を印加す
ることによって、可動膜20が固定層19に引きつけら
れ、弁体部20aが開口部19aを塞ぐことになる。こ
のようにバルブ12〜15が閉動作することによって被
測定圧導入用ポート25が閉じられ、ニップル33と凹
部17内とを連通する通路が閉塞されることになる。
【0039】また、固定電極用パッド23と可動電極用
パッド24とに同電位(例えばどちらも+10V)を印
加すると、固定電極21と可動電極22とに反発力が作
用して可動膜20が固定層19から離れるようになる。
このときには、ニップル33内の通路が貫通孔32,3
1、被測定圧導入用ポート25、バルブ内空間Aおよび
被測定圧導入用ポート26を介して凹部17内に連通さ
れることになる。すなわち、ダイヤフラム16がニップ
ル33内に導入される圧力に応じて歪み、ゲージ抵抗1
8が変化して導入圧力が測定される。
【0040】したがって、吸気通路に連通されたバルブ
12を開動作せると共に、大気に連通されたバルブ13
を閉動作させることによって吸気通路内を測定すること
ができる。また、バルブ12を閉動作させると共に、バ
ルブ13を開動作させることによって大気圧を測定する
ことができる。なお、4つのバルブのうち残りの2つの
バルブ14,15は固定電極用パッド23,可動電極用
パッド24に差電位を印加させて両者とも閉動作させて
おく。
【0041】なお、本実施例ではバルブを4個形成した
例を示したが、その数量は適宜変更することができる。
【0042】実施例2.次に、第2の発明に係る半導体
圧力センサを図6によって説明する。第2の発明に係る
半導体圧力センサは、シリコンチップ11に形成される
バルブを熱によって駆動する構造としたものである。
【0043】図6は第2の発明に係る半導体圧力センサ
に使用するシリコンチップの要部を拡大して示す断面図
である。同図において前記図1ないし図4で説明したも
のと同一もしくは同等部材については、同一符号を付し
詳細な説明は省略する。
【0044】図6において、51はシリコンウエハ11
a上に形成されたP+ シリコン層(以下、単にシリコン
層51という)で、このシリコン層51はシリコンウエ
ハ11aとの間にバルブ内空間Aが形成されている。ま
た、バルブ内空間Aの上壁となる部分には、シリコンウ
エハ11aに穿設された被測定圧力導入用ポート25と
対向する弁体部52が設けられている。このシリコン層
51が本実施例での可動膜(バルブ弁体)として機能す
る。
【0045】53は前記シリコン層51上に絶縁層54
を介して形成されたポリシリコン層で、このポリシリコ
ン層53は、シリコンウエハ11aの上面側に位置する
電極パッド(図示せず)に電気的に接続されている。ま
た、このポリシリコン層53上には前記絶縁層54と一
体の絶縁層を介して金層55が形成されている。前記絶
縁層54の材料としては本実施例ではSi34を使用し
た。
【0046】前記金層55はポリシリコン層53を上方
から覆うように形成されており、ポリシリコン層53の
凹凸部分に係合するように形成されている。また、金層
55の形成位置は前記バルブ内空間Aの丁度真上となる
位置に設定されている。
【0047】すなわち、シリコンウエハ11a(シリコ
ンチップ),シリコン層51,ポリシリコン層53,絶
縁層54および金層55等によってバルブ56が構成さ
れることになる。
【0048】ここで、上述したバルブ56を形成する手
法について説明する。先ず、シリコンウエハ11aの上
面にバルブ内空間Aと同じ形状に犠牲層(図示せず)を
形成し、その犠牲層上にP+ シリコン層51を堆積させ
る。その後、シリコンウエハ11aの表裏両面に絶縁層
54を成膜させ、さらに、上面側の絶縁層54上にポリ
シリコン層53を堆積させる。そのポリシリコン層53
を所定形状にパターン化した後、そのポリシリコン層5
3を覆うように絶縁層54を形成する。
【0049】絶縁層54を堆積させた後、その上に金層
55を形成し、さらに、シリコンウエハ11aを裏面側
からKOHによってエッチングして被測定圧導入用ポー
ト25,26を形成する。このときにダイヤフラム(図
示せず)をも形成する。その後、被測定圧導入用ポート
25,26から前記犠牲層を選択性エッチングによって
除去する。このように犠牲層を除去することによって、
バルブ内空間Aが形成されることになる。
【0050】上述したように構成されたバルブ56は、
ポリシリコン層53を抵抗体として使用して動作され
る。すなわち、ポリシリコン層53に通電すると、それ
が発熱してシリコン層51や金層55を加熱するように
なる。金はシリコンより熱膨張係数が5倍大きいため、
前記加熱によって金層55がシリコン層51より大きく
熱膨張する。
【0051】金層55の伸び量がシリコン層51より大
きくなると、シリコン層51は弁体部52が下がるよう
に撓むようになる。すなわち、前記伸び量が大きくなる
と弁体部52が被測定圧力導入用ポート25の上側開口
部を閉塞するようになり、被測定圧力導入用ポート25
からバルブ内空間Aを介して被測定圧導入用ポート26
へ至る通路が閉ざされることになる。
【0052】また、ポリシリコン層53への通電を絶っ
てシリコン層51,金層55が冷えると、熱膨張による
伸びの差が小さくなって図6に示したように前記通路が
開くようになる。
【0053】したがって、このバルブ56ではポリシリ
コン層53への通電を制御することによって開閉するこ
とになる。このように構成されたバルブ56を使用して
も前記実施例と同様の効果が得られる。なお、本実施例
では金とシリコンとの熱膨張係数の違いを利用したが、
金以外の材料を使用することもできる。金以外の材料と
しては、シリコンより熱膨張係数が十分に大きいもので
あればどのようなものでもよい。
【0054】実施例3.また、本発明に係る半導体圧力
センサは、上述した各実施例で示したようにエンジンの
吸気通路内の圧力を測定する以外に、例えば、2系統の
水圧や複数系統の油圧を測定する装置にも適用すること
もできる。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように第1の発明に係る半
導体圧力センサは、シリコンチップに、凹部内とシリコ
ンチップ外とを連通する連通路を形成すると共に、ダイ
ヤフラム上面側に前記連通路を開閉するバルブを設け、
このバルブを、前記連通路に連通される開口部が形成さ
れた固定層と、この固定層に対向し前記開口部と対向す
る弁体部が形成された可動層とによって構成し、前記固
定層と可動層とに電極を互いに対向させて埋設して各電
極を直流電源に接続したものであり、第2の発明に係る
半導体圧力センサは、シリコンチップに、凹部内とシリ
コンチップ外とを連通する連通路を形成すると共に、ダ
イヤフラム上面側に前記連通路を開閉するバルブを設
け、このバルブを、シリコンチップ上に可動層をシリコ
ンチップ上面側に形成しかつその可動層に、前記連通路
のシリコンチップ側開口部と対向する弁体部を設けて構
成し、この可動層上に、シリコンより熱膨張係数の十分
に大きい材料からなる金属層を、絶縁層によって絶縁さ
れたポリシリコン層を介して設けてそのポリシリコン層
に電源を接続したものであるため、バルブによって連通
路が開閉されるから、同一シリコンチップに連通路およ
びバルブを複数設けてシリコンチップの凹部にそれらの
連通路を選択的に連通させることで、一つのシリコンチ
ップで複数の圧力が測定される。
【0056】したがって、三方ソレノイドバルブを使用
せずに複数の圧力を測定でき、自動車の燃料制御装置に
装着した場合にはその装置をコンパクトに形成すること
ができる。また、半導体圧力センサ以外にバルブ部材等
が不要であるので、部品点数が減ってコストダウンを図
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の発明に係る半導体圧力センサの平面図で
ある。
【図2】図1におけるII−II線断面図である。
【図3】シリコンチップ上にバルブを形成する手法を説
明するための要部拡大断面図で、同図(a)は固定電極
および犠牲層をシリコンチップ上に形成した状態を示
し、同図(b)は可動電極および可動膜を犠牲層上に形
成した状態を示し、同図(c)は被測定圧導入用ポート
を開口させた状態を示す。
【図4】第1の発明に係る半導体圧力センサの要部を拡
大して示す断面図である。
【図5】第1の発明に係る半導体圧力センサが装着され
た自動車用燃料制御装置の構成図である。
【図6】第2の発明に係る半導体圧力センサに使用する
シリコンチップの要部を拡大して示す断面図である。
【図7】従来の半導体圧力センサを使用した自動車用燃
料制御装置の構成図である。
【符号の説明】
11 シリコンチップ 12 バルブ 13 バルブ 14 バルブ 15 バルブ 16 ダイヤフラム 17 凹部 19 固定層 20 可動膜 21 固定電極 22 可動電極 25 被測定圧導入用ポート 26 被測定圧導入用ポート 51 シリコン層 53 ポリシリコン層 54 絶縁層 55 金層 56 バルブ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリコンチップに凹部を形成してダイヤ
    フラムが設けられた半導体圧力センサにおいて、前記シ
    リコンチップに、前記凹部とダイヤフラム上面側とに開
    口して凹部内とシリコンチップ外とを連通する連通路を
    形成すると共に、ダイヤフラム上面側に前記連通路を開
    閉するバルブを設けてなり、このバルブを、前記連通路
    に連通される開口部が形成されシリコンチップに固着さ
    れた固定層と、この固定層に微小間隔をおいて対向し前
    記開口部と対向する弁体部が形成された可動層とによっ
    て構成し、前記固定層と可動層とに電極を互いに対向さ
    せて埋設し、各電極を直流電源に接続したことを特徴と
    する半導体圧力センサ。
  2. 【請求項2】 シリコンチップに凹部を形成してダイヤ
    フラムが設けられた半導体圧力センサにおいて、前記シ
    リコンチップに、前記凹部とダイヤフラム上面側とに開
    口して凹部内とシリコンチップ外とを連通する連通路を
    形成すると共に、ダイヤフラム上面側に前記連通路を開
    閉するバルブを設けてなり、このバルブを、シリコンチ
    ップ上に可動層をシリコンチップ上面とは微小間隔おい
    て形成し、かつその可動層に、前記連通路に連通された
    シリコンチップ側開口部と対向する弁体部を設けて構成
    し、この可動層上に、シリコンより熱膨張係数の十分に
    大きい材料からなる金属層を、絶縁層によって絶縁され
    たポリシリコン層を介して設け、そのポリシリコン層に
    電源を接続したことを特徴とする半導体圧力センサ。
JP21925192A 1992-08-18 1992-08-18 半導体圧力センサ Pending JPH0669519A (ja)

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