JPH0669395B2 - サルモネラ菌の検出方法並びに該方法に用いる第1次選択増菌用培地、第2次選択増菌検出用培地及び検出紙 - Google Patents

サルモネラ菌の検出方法並びに該方法に用いる第1次選択増菌用培地、第2次選択増菌検出用培地及び検出紙

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JPH0669395B2 JP21581488A JP21581488A JPH0669395B2 JP H0669395 B2 JPH0669395 B2 JP H0669395B2 JP 21581488 A JP21581488 A JP 21581488A JP 21581488 A JP21581488 A JP 21581488A JP H0669395 B2 JPH0669395 B2 JP H0669395B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、食肉等に存在する食中毒原因菌であるサルモ
ネラ属の細菌を簡便に検出することができるサルモネラ
菌の検出方法並びに該方法に用いるサルモネラ菌用培地
及び検出紙に関する。
〔従来の技術〕
我国で発生する細菌性食中毒のうち、発生件数の上位を
占める原因物質を見ると、第1位が腸炎ビブリオ、第2
位が黄色ブドウ球菌、第3位がサルモネラであり、サル
モネラは病原性の面から見て重要な食中毒細菌である。
サルモネラによる急性胃腸炎は、食品中で増殖した大量
のサルモネラが経口的に摂取され、胃内を通過するとき
にある程度は殺菌されるが、なお生き残った菌が小腸内
に入り、再び増殖する結果発症するもので、その殆どは
汚染食品の摂取によって起こるものと考えられている。
特に、食肉類のサルモネラ汚染は世界各国がその防止対
策に苦慮している問題であり、我国においても、と殺場
及び食鳥処理場で生産される食肉類からサルモネラが高
率で検出され、サルモネラ食中毒の原因食品としてはこ
れら食肉類及びその加工品による発生件数が最も高いと
されている。
従って、サルモネラによる食中毒を予防するためには、
まず第1に検査によりサルモネラに汚染された食品を早
く探知し、排除すること、第2に食品を低温に保存して
汚染サルモネラの増殖を抑制するか、或いは食品の加熱
によって汚染菌の殺菌を行なうかの対策を検査結果に応
じて講じることが重要であり、そのためにはサルモネラ
の検査を日常業務の中に取り入れ、品質管理を十分に行
なうことが必要である。
この場合、サルモネラの検出方法としては、従来より以
下に述べる方法が一般に採用されている。即ち、まず精
製水1に下記成分 ペプトン 10.0g マンニット 5.0g リン酸一水素ナトリウム 6.45g リン酸二水素ナトリウム 2.0g 精製牛胆汁末 20.0g ブリリアントグリン 0.0135g を溶解したpH7.2±0.1のEEMブイヨンに検体を加え、35
℃において15〜18時間前培養する。このEEMブイヨンは
グラム陽性菌の発育を阻止するものであるが、腸内細菌
間ではマンニット非発酵性のプロテウスの発育がやや遅
れるにすぎず、従って本培地はサルモネラ検査の前培養
のみに用いられる。次に、精製水1中に下記成分 ペプトン 5.0g 乳 糖 4.0g リン酸ナトリウム 10.0g 亜セレン酸ナトリウム 4.0g を溶解したpH7.0±0.1のセレナイト培地に上記培養後の
EEMブイヨンを所定量加え、43℃で18〜24時間増菌培養
する。本培地は中等度の選択性をもつサルモネラの増菌
培地で、大便中のサルモネラ・チフィやサルモネラ・パ
ラチフィAの増菌にも使用できるが、サルモネラ・コレ
レシェイスは本培地に発育しない。その後、精製水1
中に下記成分 肉エキス 5.0g ペプトン 7.5g 胆汁酸塩 9.0g 乳 糖 10.0g クエン酸ナトリウム 8.5g チオ硫酸ナトリウム 5.5g クエン酸第二鉄 1.0g ニュートラルレッド 0.025g ブリリアントグリン 0.33mg 寒 天 13.5g を溶解して固めたpH7.0±0.1のSS寒天培地に上記セレナ
イト培地を所定量移植し、35℃において18〜24時間直接
分離培養を行なう。そして、その後更にサルモネラの疑
いのある集落をとってTSI寒天、LIM培地等の確認培地に
移植し、鑑別培養を行なった後、サルモネラの同定を行
なうものである。
〔発明が解決しようとする課題〕
上述したように、サルモネラの検出には、EEMブイヨン
による前培養、セレナイト培地による増菌培養、SS寒天
による直接分離培養、確認培地による鑑別培養という4
回の培養を行なう必要がある。これは、サルモネラのみ
を選択的に増菌させることが非常に困難なためである。
従って、サルモネラ汚染の検査を日常的に行なうには膨
大な時間、設備、費用を要し、このような検査をなかな
か実施できないのが実情であった。
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、サルモネラ
の検出を短時間で簡便かつ安価に行なうことができる検
出方法並びに該方法に用いる培地及び検出紙を提供する
ことを目的とする。
〔課題を解決するための手段及び作用〕
本発明は、上記目的を達成するため、水 1000mlに対し
て下記成分 ペプトン 9〜11g マンニット 4.5〜5.5g リン酸−水素ナトリウム 6〜7g リン酸二水素カリウム 1.5〜2.5g 亜セレン酸ナトリウム 9〜11g 硫酸銅 0.5〜1.5mg ブリリアントグリン 0.1〜0.3mg を溶解したpH7.2±0.2の第1次選択増菌用培地にサルモ
ネラを含む検体を加え、33〜39℃において16〜26時間培
養を行なった後、水1000mlに対して下記成分 ポリペプトン 9〜11g プロテオーゼペプトン 4.5〜5.5g 酵母エキス 4.5〜5.5g ハートエキス 1.5〜2.5g マンニット 2.5〜3.5g 塩化ナトリウム 3.5〜4.5g チオ硫酸ナトリウム 3.5〜4.5g クエン酸鉄アンモニウム 0.5〜1.5g L−リジン塩酸塩 4.5〜5.5g 胆汁酸塩 2.5〜3.5g 酢酸鉛 0.1〜0.3g 硫酸銅 1.5〜2.5mg を溶解したpH6.8±0.2の第2次選択増菌検出用培地を含
浸してなる検出紙に上記培養後の第1次選択増菌用培地
を付着させ、33〜39℃において18〜26時間培養を行なっ
た後、該検出紙上にあらわれるスポットからサルモネラ
を検出するようにしたサルモネラの検出方法を提供す
る。
また、本発明は、水1000mlに対して下記成分 ペプトン 9〜11g マンニット 4.5〜5.5g リン酸一水素ナトリウム 6〜7g リン酸二水素カリウム 1.5〜2.5g 亜セレン酸ナトリウム 9〜11g 硫酸銅 0.5〜1.5mg ブリリアントグリン 0.1〜0.3mg が溶解され、pHが7.2±0.2であるサルモネラ菌用の第1
次選択増菌用培地を提供する。
更に本発明は、水1000mlに対して下記成分 ポリペプトン 9〜11g プロテオーゼペプトン 4.5〜5.5g 酵母エキス 4.5〜5.5g ハートエキス 1.5〜2.5g マンニット 2.5〜3.5g 塩化ナトリウム 3.5〜4.5g チオ硫酸ナトリウム 3.5〜4.5g クエン酸鉄アンモニウム 0.5〜1.5g L−リジン塩酸塩 4.5〜5.5g 胆汁酸塩 2.5〜3.5g 酢酸鉛 0.1〜0.3g 硫酸銅 1.5〜2.5mg が溶解され、pHが6.8±0.2であるサルモネラ菌用の第2
次選択増菌検出用培地を提供する。
また更に、本発明は、上記第2次選択増菌検出用培地を
含浸してなるサルモネラ用検出紙を提供する。
本発明方法においては、まず第1次選択増菌用培地によ
ってサルモネラを選択的に増菌培養し、次いでこのサル
モネラを検出紙に移植すると共に、第2次選択増菌検出
用培地によって更に培養を行ない、サルモネラが産生す
る硫化水素と検出用培地中の酢酸鉛素との反応によって
検出紙にあらわれるスポットからサルモネラの定性試験
を行なうもので、これにより検体中の微量のサルモネラ
でも検出できるようにしたものである。即ち、本発明方
法は、第1次選択増菌用培地で第1次の培養を行なうこ
とにより、サルモネラを増菌すると共に、サイトロバク
ター、プロテウス等のサルモネラ以外の硫化水素産生菌
の増菌を抑制し、次いで上記第1次の選別終了後に第2
次選択増菌検出用培地を含む検出紙でサルモネラを第2
次的に選択発育させ、検出紙にスポットを形成させるよ
うにしたもので、従って検出紙上に硫化水素と酢酸鉛と
の反応による赤銅色のスポットがあらわれれば、その検
体はサルモネラ陽性と定性的に判定することになる。
この場合、上記第1次選択増菌用培地においては、ペプ
トン及びマンニットが栄養素、リン酸一水素ナトリウ
ム、リン酸二水素カリウムがpH安定剤、亜セレン酸ナト
リウム及び硫酸銅がサルモネラ以外の菌の発育を抑制す
る抑制剤、ブリリアントグリンがpH安定剤及び抑制剤と
して作用するものであるが、本培地においては抑制剤と
して亜セレン酸ナトリウムと従来この種の培地で使用さ
れていなかった硫酸銅とを併用したことにより、サルモ
ネラを選択的に増菌し、他の細菌の増菌を確実に抑制す
ることができる。また、上記第2次選択増菌検出用培地
においてはポリペプトン、プロテオーゼペプトン、酵母
エキス、ハートエキス(牛心臓抽出物)、マンニットが
栄養素、塩化ナトリウムがpH安定剤、チオ硫酸ナトリウ
ム及びクエン酸鉄アンモニウムがサルモネラによる硫化
水素ガス発生の原料、L−リジン塩酸塩がサルモネラが
選択的に利用し得る栄養素、胆汁酸塩及び硫酸銅が抑制
剤、酢酸鉛がサルモネラが産生する硫化水素ガスと結合
してスポットを形成する指示薬として作用するものであ
るが、本培地においては抑制剤として胆汁酸塩と従来使
用されていなかった硫酸銅とを併用したことによりサル
モネラのみを確実に選択増菌させることができると共
に、栄養素としてプロテオーゼペプトン及びハートエキ
スを用いたことにより、サルモネラの硫化水素ガス発生
が良好に促進され、検出紙に明確なスポットを形成させ
ることができる。従って、これまではEEMブイヨンによ
ってサルモネラ及びその細菌を一緒に増菌させ、次にセ
レナイト培地によってサルモネラの選択培養を行なって
いたのに対し、本発明第1次選択増菌用培地によれば1
回の培養でサルモネラを確実に選択培養することができ
る。また、これまでは直接分離培養及び鑑別培養を行な
ってサルモネラを検出していたのに対し、本発明第2次
選択増菌検出用培地によれば検出紙において培養を行な
い、検出紙にあらわれるスポットを調べるだけで簡単に
サルモネラの検出を行なうことができる。
それ故、本発明によれば、選択性に優れた上記第1次選
択増菌用培地及び第2次選択増菌検出用培地を用いてサ
ルモネラを増菌培養するようにしたので、2回の培養に
よってサルモネラと他の硫化水素産生菌とを選別でき、
従って短時間でサルモネラを検出できると共に、検出用
培地による培養を検出紙において行ない、この検出紙に
あらわれるスポットによって判定するようにしたので、
極めて簡便かつ安価にサルモネラの検出を行なうことが
できるものである。
以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明検出方法においては、まずサルモネラを含む検体
を上記第1次選択増菌用培地に加え、増菌培養を行な
う。なお、培養はできるだけ嫌気的条件下で行なうこと
が好ましい。
この場合、培地に検体を加える手段に限定はないが、固
体検対、粉体検体の場合は直接加える方法、拭き取り検
体の場合は綿棒等で検体を拭き取った後、この綿棒等を
培地中に浸漬し、洗い出す方法を採用することができ
る。なお、検体の添加量に特に制限はない。
また、第1次選択増菌用培地は、水1000ml中における各
成分の配合量を下記の通りとし、かつpHを7.2とするこ
とがサルモネラの増菌のために特に好ましい。即ち、 ペプトン 10g マンニット 5g リン酸一水素ナトリウム 6.45g リン酸二水素カリウム 2g 亜セレン酸ナトリウム 10g 硫酸銅 1mg ブリリアントグリン 0.2mg 更に、培養温度は35〜37℃、培養時間は18〜20時間とす
ることがサルモネラの増菌の点で特に好適である。
本発明においては、次に上記増菌培養を行なった第1次
選択増菌用培地を上記第2次選択増菌検出用培地を含浸
した検出紙に付着させ、更に培養を行なう。なお、培養
はできるだけ嫌気的条件下で行なうことが望ましい。
この場合、検出紙に第1次選択増菌用培地を付着させる
手段に限定はないが、検出紙を第1次選択増菌用培地に
浸漬し、検出紙に第1次選択増菌用培地をしみこませる
方法が好適に採用される。なお、第1次選択増菌用培地
の検出紙への付着量に特に制限はない。
また、検出紙に含浸させる第2次選択増菌検出用培地
は、水1000ml中における各成分の配合量を下記の通りと
し、かつpHを6.8とすることがサルモネラの検出のため
に特に好ましい。即ち、 ポリペプトン 10g プロテオーゼペプトン 5g 酵母エキス 5g ハートエキス 2g マンニット 3g 塩化ナトリウム 4g チオ硫酸ナトリウム 4g クエン酸鉄アンモニウム 1g L−リジン塩酸塩 5g 胆汁酸塩 3g 酢酸鉛 0.2g 硫酸銅 0.002g 更に、培養温度は35〜37℃、培養時間は20〜24時間とす
ることがサルモネラの検出の点で特に好適である。な
お、胆汁酸塩としてはディフコ社製胆汁酸塩No.3を用い
ることが好ましい。
本発明は、上記培養後、検出紙上にあらわれたスポット
からサルモネラを検出する。この場合、検出紙の表面及
び裏面を観察し、赤銅色のスポットが見られた場合はサ
ルモネラ陽性と判定するものである。
なお、本発明は、サルモネラ属に属するあらゆる硫化水
素産生菌の検出に使用し得る。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明によれば、食肉等に存在す
る食中毒細菌であるサルモネラを迅速、簡便かつ安価に
検出することができる。この場合、本発明第1次選択増
菌用培地及び第2次選択増菌検出用培地によればサルモ
ネラを確実に選択増菌させることができ、本発明検出紙
によればサルモネラに起因するスポットを確実に発現さ
せることができる。
従って、本発明は、と畜場、食鳥処理場、食肉販売店、
給食センター、弁当仕出し店など、多くの食品を取り扱
う業界で食品や調理器具などがサルモネラに汚染されて
いるか否かを常時検査するのに、簡易、迅速で、しかも
安価であるという点で利用価値が高い。また、DHL,MLCB
等の生培地では、サルモネラと他の産生菌が同時に発育
するので、分離後確認培地で鑑別をしなければならない
が、本発明検出紙はサルモネラのみが赤銅色のスポット
を形成するので、菌の分離、同定を省略しても発色した
ものはほぼまちがいなくサルモネラであると判定でき
る。但し、本発明による検出は第1次選択増菌用培地に
よる選択増菌という前処理を経由するため発色スポット
数は食品中のサルモネラ菌数ではなく、あくまで定性試
験であり、このような性質を理解して本発明を利用すれ
ば、頻繁に食品や調理器具のサルモネラ汚染をチェック
することができるので、本発明は食中毒予防の点で極め
て有用なものである。
以下、実験例により本発明の効果を具体的に示す。
〔実験例〕
上記第1次選択増菌用培地及び検出紙の性能を調べるた
め、サルモネラ及びその他の硫化水素産生菌を用いて下
記の実験を行なった。
供試菌株 サルモネラ・チフィムリウム(Salmonella typhimu
rium,食中毒由来株):以下Stと略す サルモネラ・エンテリチジス(Salmonella enterit
idis,食中毒由来株):以下Seと略す サイトロバクター・フロインディ(Citrobacter fr
eundii,食品由来株):以下Cfと略す プロテウス・ミラビリス(Proteus mirabilis,食
品由来株):以下Pmと略す 供試菌液の調製 保存菌株を普通ブイヨンで3回継代培養して若返りをは
かったのち、普通寒天斜面培地に培養して試験菌とし
た。
試験菌の調製には、StとSeを普通ブイヨンに一緒に摂取
し、また、CfとPmも普通ブイヨンに一緒に摂取し、これ
らを37℃で24時間培養した後、Cf+Pmはこれを試験液と
し、St+Seについてはこれを試験原液とし、更に滅菌生
理食塩水で10-1及び10-2に希釈したものを実験に使用し
た。
サルモネラと他のH2S産生菌との組合わせ混合菌量比に
よる実験群は次の通りである。
St+Se : Cf+Pm I群 1 : 1 II群 1 : 10 III群 1 : 100 このような菌量比になるように調製した菌液を普通ブイ
ヨンにそれぞれ1ccづつ摂取し、第1図に示す順序に従
って実験した。
実験結果 菌量別試験液に対する検出能の比較 サルモネラと他の硫化水素産生菌の各菌量別試験液を本
発明第1次選択増菌用培地及びセレナイト培地で前処理
した後、これら培地を本発明検出紙に一定量吸着させ、
37℃20時間培養し、検出紙上に出現した発色スポット数
を比較すると表−1に見られる結果を得た。
発色スポット数はCf+Pmの菌量がサルモネラの菌量より
多い割合になるにしたがって減少する傾向が見られる
が、試験液中に他のH2S産生菌の1/100量のサルモネラ
の存在であっても検出紙上にスポットの発現は見られ
た。
検出紙上のスポット菌種同定 前処理用の増菌培養としての本発明第1次選択増菌用培
地とセレナイト培地との選択性を比較するため、発現ス
ポットから菌の分離を行ない、TSI培地およびLIM培地で
性状を調べ、サルモネラ用の診断血清で接種菌の確認同
定を行なった。結果は表−2に見られるとうりで、本発
明培地で前処理した場合は各菌量混合比のI群からIII
群とも検出紙上に発現したスポットはすべてサルモネラ
であった。
しかるに、セレナイト培地で前処理したものでは、I群
の菌量比の場合は発現スポットはすべてサルモネラであ
ったが、II群の1:10菌量比の場合は発現スポットの80%
がサルモネラ、20%が他のH2S産生菌であった。
III群の1:100菌量比の場合は発現スポットの40%がサル
モネラで60%が他のH2S産生菌とサルモネラの菌量が少
なくなるに従って検出紙上に発現するスポットも他のH2
S産生菌が多くなり選択性が弱くなることがわかる。
この事から、本発明検出紙は、前処理用培地として本発
明第1次選択増菌用培地を用いた場合の方が選択性が高
く、検出紙上のスポットはサルモネラ以外のH2S産生菌
は発現しないことが確認された。
【図面の簡単な説明】
第1図は実験例における培養の手順を示すフローチャー
トである。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水1000mlに対して下記成分 ペプトン 9〜11g マンニット 4.5〜5.5g リン酸一水素ナトリウム 6〜7g リン酸二水素カリウム 1.5〜2.5g 亜セレン酸ナトリウム 9〜11g 硫酸銅 0.5〜1.5mg ブリリアントグリン 0.1〜0.3mg を溶解したpH7.2±0.2の第1次選択増菌用培地にサルモ
    ネラ菌を含む検体を加え、33〜39℃において16〜26時間
    培養を行ない、次いで水1000mlに対して下記成分 ポリペプトン 9〜11g プロテオ−ゼペプトン 4.5〜5.5g 酵母エキス 4.5〜5.5g ハートエキス 1.5〜2.5g マンニット 2.5〜3.5g 塩化ナトリウム 3.5〜4.5g チオ硫酸ナトリウム 3.5〜4.5g クエン酸鉄アンモニウム 0.5〜1.5g L−リジン塩酸塩 4.5〜5.5g 胆汁酸塩 2.5〜3.5g 酢酸鉛 0.1〜0.3g 硫酸銅 1.5〜2.5mg を溶解したpH6.8±0.2の第2次選択増菌検出用培地を含
    浸してなる検出紙に上記培養後の第1次選択増菌用培地
    を付着させ、33〜39℃において18〜26時間培養を行なっ
    た後、該検出紙上にあらわれるスポットからサルモネラ
    菌を検出するようにしたことを特徴とするサルモネラ菌
    の検出方法。
  2. 【請求項2】水1000mlに対して下記成分 ペプトン 9〜11g マンニット 4.5〜5.5g リン酸一水素ナトリウム 6〜7g リン酸二水素カリウム 1.5〜2.5g 亜セレン酸ナトリウム 9〜11g 硫酸銅 0.5〜1.5mg ブリリアントグリン 0.1〜0.3mg が溶解され、pHが7.2±0.2であることを特徴とするサル
    モネラ菌用の第1次選択増菌用培地。
  3. 【請求項3】水1000mlに対して下記成分 ポリペプトン 9〜11g プロテオ−ゼペプトン 4.5〜5.5g 酵母エキス 4.5〜5.5g ハートエキス 1.5〜2.5g マンニット 2.5〜3.5g 塩化ナトリウム 3.5〜4.5g チオ硫酸ナトリウム 3.5〜4.5g クエン酸鉄アンモニウム 0.5〜1.5g L−リジン塩酸塩 4.5〜5.5g 胆汁酸塩 2.5〜3.5g 酢酸鉛 0.1〜0.3g 硫酸銅 1.5〜2.5mg が溶解され、pHが6.8±0.2であることを特徴とするサル
    モネラ菌用の第2次選択増菌検出用培地。
  4. 【請求項4】請求項3記載の第2次選択増菌検出用培地
    を含浸してなることを特徴とするサルモネラ菌用検出
    紙。
JP21581488A 1988-08-30 1988-08-30 サルモネラ菌の検出方法並びに該方法に用いる第1次選択増菌用培地、第2次選択増菌検出用培地及び検出紙 Expired - Lifetime JPH0669395B2 (ja)

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JPH0265798A (ja) 1990-03-06

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