JPH0668759A - 2要素式サーマルプロテクタ - Google Patents

2要素式サーマルプロテクタ

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JPH0668759A
JPH0668759A JP22426992A JP22426992A JPH0668759A JP H0668759 A JPH0668759 A JP H0668759A JP 22426992 A JP22426992 A JP 22426992A JP 22426992 A JP22426992 A JP 22426992A JP H0668759 A JPH0668759 A JP H0668759A
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JP
Japan
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bimetal
heat generating
dish
shaped bimetal
main
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Application number
JP22426992A
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English (en)
Inventor
Toshio Shimada
俊雄 島田
Takemi Tada
武美 多田
Wataru Sugawara
渉 菅原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 コンプレッサの異常発熱やコンプレッサモ−
タ通電電流の異常増大に対するコンプレッサモータを保
護能力を高める。 【構成】 主プロテクタPを構成する皿形バイメタル2
は電源とモータMとの間に接続され、発熱要素R1と常
開のバイメタルからなる温度スイッチTHとの直列回路
が皿形バイメタル2のモータM側でモータMに並列に接
続されている。また、発熱要素R2はこの直列回路に並
列に接続されている。発熱要素R1,R2は皿形バイメ
タル2の近傍に配置され、主プロテクタPがオンしてい
る限り、発熱要素R2が通電されて発熱し、皿形バイメ
タル2をある程度加熱している。これにより、モータM
の通電電流が異常になると、皿形バイメタル2により、
主プロテクタPが直ちにオフする。また、コンプレッサ
が異常発熱すると、温度スイッチTHがオンし、発熱要
素R1も発熱して主プロテクタPが直ちにオフする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、空気調和機等の密閉形
コンプレッサのモータを保護するのに好適な2要素式サ
ーマルプロテクタに関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、セパレート形の空気調和機は、
室内機と室外機が配管で結ばれるが、その工事が不完全
であると、冷媒であるフレオンが漏れることがある。こ
の場合、空気調和機のコンプレッサは過熱するが、その
モータの電流は略ぼ無負荷電流から増加することなく、
従来の電流のみに応動する実開昭59−72641号公
報等に開示されたプロテクタでは保護が不可能であっ
た。
【0003】そこで、従来では、実開昭60−9518
3号公報,実開昭62−38090号公報,実開昭63
−5422号公報及び特開昭63−61783号公報等
に開示されているように、プロテクタをハーメチック形
としてコンプレッサに内蔵取り付け、コンプレッサの温
度を直接検知するようにしていた。これによると、前述
の冷媒漏れによる過熱焼損は防止できても、ハーメチッ
ク形のプロテクタはそのもの自身が高価であるばかり
か、その取付けの複雑さから工数が増加し、コストアッ
プを招く欠点があった。
【0004】また、コンプレッサに内蔵取付けのため、
プロテクタの不具合発生時には、コンプレッサ単体での
サービス交換を必要とし、サービス費用の増大を招く等
の不利益が生じていた。
【0005】これ等の問題を解決する手段として、コン
プレッサモ−タの外殻に取り付けるものでは、実開平1
−79240号公報に示されるように、皿形の主バイメ
タル等からなる主プロテクタを収納した筒形ケースの開
放端側に温度スイッチを配設したプロテクタが提案され
ている。これは、常時開路で所定温度に上昇のときに閉
成する温度スイッチTHを設けるとともに、これにより
付勢されるヒータRを主プロテクタPの主バイメタルの
近傍に設けて、主接点を備えた主バイメタルを温度のみ
上昇時にも反転動作させることにより、回路を遮断する
サーマルプロテクタを構成するものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
手段では、多種、多様のコンプレッサモータに対応する
には不充分であった。即ち、通常の電流検知動作におい
て、主バイメタルに流れる電流のみでこの主バイメタル
を反転動作させるには、一般に知られているJIS C
2530「電気用バイメタル板」の中で最も固有抵抗
の高い「電気用バイメタル板1種」を用いたとしても、
例えばその製作できる範囲は図10に示す通りである。
ここで、 1.バイメタルの板厚は、皿形バイメタルの皿部の直径
16mmの条件下を示す。 2.バイメタル反転動作温度は、バイメタルに通電する
ことなく、周囲温度だけで閉路状態から開路状態に変化
する温度範囲を示す。 3.最低作動電流は、前述のバイメタル反転動作温度範
囲のものを、周囲温度60℃の一定件下において、バイ
メタルに電流を通電したとき、閉路状態から開路状態に
変化する最も小さな電流値を示す。
【0007】従って、上述の最低作動電流以上の電流が
流れる回路でないと使用できない制限が付いていた。も
し、無理やり使用したとすると、温度スイッチTHが動
作してヒータRが通電され、主プロテクタの主バイメタ
ルが反転動作する動作モードでしかその動作が期待でき
ず、その間の動作するまでの時間内にコンプレッサモー
タが焼損してしまうことになり、コンプレッサモータを
保護できず、実用上問題があった。
【0008】本発明の目的は、かかる問題点を解消し、
負荷となるコンプレッサモータの回路電流に左右され
ず、大電流から小電流の全ての領域に対応できるように
した、簡単かつ安価な2要素式サーマルプロテクタを提
供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、ケース内に、該ケースの底部に植設され
て固定接点が固着された固定端子板と該ケースに保持さ
れて該固定接点に離接する可動接点をもつ皿形バイメタ
ルと該皿形バイメタルの近傍に配置された第1,第2の
発熱要素とからなる主プロテクタと、所定温度で閉成す
る温度スイッチとが一体収納されており、該第1の発熱
要素は該温度スイッチと直列に接続され、該第2の発熱
要素は該温度スイッチと第1の発熱要素との直列回路に
並列に接続されてなり、該第2の発熱要素は該皿形バイ
メタルを介して通電され、該第1の発熱要素は該温度ス
イッチが閉じたときに該皿形バイメタルを介して通電さ
れるようにする。
【0010】また、本発明は、ケース内に、該ケースの
底部に植設されて固定接点が固着された固定端子板と該
ケースに保持されて該固定接点に離接する可動接点をも
つ皿形バイメタルと該皿形バイメタルの近傍に配置され
た第1,第2の発熱要素とからなる主プロテクタと、所
定温度以下で常時開接点側に閉じ該所定温度以上で常時
閉接点に閉じる温度スイッチとが一体収納されており、
該常時開接点側に該第1の発熱要素が、該常時閉接点側
に該第2の発熱要素が夫々接続されてなり、該温度スイ
ッチの状態に応じて該第1,第2の発熱要素のいずれか
一方が該皿形バイメタルを介して通電されるようにす
る。
【0011】
【作用】上記いずれの発明も、皿形バイメタルがそれ自
身の自己発熱エネルギーだけでは反転動作できない領域
においては、第2の発熱要素が連続通電されていて該皿
形バイメタルの周囲温度を上昇させているため、コンプ
レッサモータの過負荷状態や回転子が拘束されたロック
状態になることによって電流が増大の場合には、従来と
同様、該皿形バイメタルは、それ自身の発熱が増加すれ
ば、速やかに反転動作して可動接点を固定接点から開離
させる。
【0012】冷媒漏れ等によってコンプレッサの温度の
みが上昇する場合には、これによって温度スイッチが所
定の動作温度に達すると、温度スイッチの状態が切り替
わるが、上記前者の発明では、温度スイッチが閉成さ
れ、第2の発熱要素と共に第1の発熱要素が通電されて
皿形バイメタルの周囲温度が急上昇して、これが迅速に
皿形バイメタルの反転動作温度に達する。このため、コ
ンプレッサの温度が上昇すると、即座に皿形バイメタル
が反転動作して可動接点を固定接点から開離させること
になる。
【0013】また、後者の発明では、温度スイッチが常
時開接点から常時閉接点に切り替わり、第2の発熱要素
の代わりに第1の発熱要素が通電されることになる。第
1の発熱要素は第2の発熱要素に比べて発熱量が大き
く、このため、皿形バイメタルの周囲温度が急上昇し
て、これが皿形バイメタルの反転動作温度に達する。こ
のため、コンプレッサの温度が上昇すると、即座に皿形
バイメタルが反転動作して可動接点を固定接点から開離
させることになる。
【0014】このようにして、モータの通電電流が異常
に増加しても、また、コンプレッサの温度が異常に高く
なっても、モータは電源から遮断されることになり、モ
ータの過熱焼損を防止することができる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面によって説明す
る。
【0016】図1〜図5は本発明による2要素式サーマ
ルプロテクタの一実施例の構造を示すものであって、図
1はその内部平面図、図2は図1での分断線I−Iから
みた断面図、図3は図1での反対側からみた背面図、図
4は図1での分断線II−IIからみた断面図、図5は図1
での分断線III−IIIからみた断面図であり、1はケー
ス、2は主バイメタル、3は固定接点、4は固定端子
板、5は可動接点、6はねじ、6Aはねじ6の頭部、7
は圧縮バネ、8はタブ端子、9はセパレ−タ、10はカ
バー、11,12は端子、13はバイメタル、14は可
動接点、15は固定接点、16はタブ端子、17は導電
板、18,19は支持体、20は当接片、Pは主プロテ
クタ、R1,R2は発熱要素、THは小形温度スイッチ
である。
【0017】図1〜図5において、ケース1は絶縁物製
で一端開放の角筒状をなし、その開放端にカバー10が
取り付けられていることにより、内部空間が形成されて
おり、図1及び図2から明らかなように、この内部空間
が主プロテクタPの配置空間と小形温度スイッチTHの
配置空間とに区分され、これらの境界に、例えば、不織
布等のセパレ−タ9が設けられて、これら主プロテクタ
Pと小形温度スイッチTHとが互いに絶縁されている。
【0018】ここで、まず、主プロテクタPについて説
明すると、図1,図2及び図4から明らかなように、ケ
ース1の底部に設けられた貫通孔に嵌合し、この底部の
外面側にボルト6Bが螺合されたねじ6に皿状の主バイ
メタル2が取り付けられ、さらに、このねじ6の主バイ
メタル2とケース1の底部との間に圧縮バネ7が取り付
けられている。そして、ボルト6Bを所定量締め付けら
れており、これによって生ずる圧縮バネ7の弾性力によ
り、主バイメタル2はねじ6の頭部6Aに押しつけら
れ、ケース1の底部から所定の距離を保って配置されて
いる。このとき、主バイメタル2は、窪んだ方の面(以
下、窪み面という)がケース1の底部側を向くように、
ねじ6に取り付けられている。
【0019】また、図1及び図2から明らかなように、
主バイメタル2とケース1の底部との間で、ねじ6を挾
んで図1の分断線I−Iに沿う方向に発熱要素R1,R
2が配置されている。
【0020】図4に示すように、主バイメタル2の窪み
面の外周部には、ねじ6を挾んで図1の分断線II−IIに
沿う方向に(即ち、発熱要素R1,R2の配置方向とは
直交する方向に)可動接点5A,5Bが設けられてい
る。また、ケース1の底部の周辺部を貫通して固定端子
板4A,4Bが設けられ、夫々の一端に形成された固定
接点3A,3Bがケース1の内部底面に、主バイメタル
2に設けられた可動接点5A,5Bに対向して固定され
ている。これら固定端子板4A,4Bの他端は、図2や
図3に示すように、ケース1の底部を通して外部に突出
しており、夫々にタブ端子8A,8Bが固着されてい
る。
【0021】以上が主プロテクタPの構成であるが、次
に、小形温度スイッチTHの構造について説明する。
【0022】図5から明らかなように、カバー10の内
面に端子11,12を一部に挾んで2つの絶縁性支持体
19,18が設けられ、一方の支持体19上に弾性を有
する導電板17の一端が固着されている。この一端は図
示しない手段によって端子11と電気的に接続されてい
る。この導電板17の他端カバー10側の面には可動接
点14が設けられている。また、他方の支持体18上の
この導電板17の可動接点14に対向した位置に固定接
点15が設けられている。この固定端子15も図示しな
い手段によって端子12と電気的に接続されている。さ
らに、導電板17のカバー側の面略中央部に突出状の当
接片20が設けられ、支持体18,19にまたがって設
けられた、曲面状に撓んだバイメタル13の突出面がこ
の導電板17の当接片20に当接している。このバイメ
タル13は、通常、大きく撓んでおり、これにより、可
動接点14が固定接点15から離されるように、導電板
17が付勢されている。
【0023】端子11,12は、主プロテクタPの固定
端子板4A,4Bと同様に、ケース1の底部を通して外
部に突出しており、端子12にタブ端子16が固着され
ている。
【0024】以上が小形温度スイッチTHの構成であ
る。以上説明した主プロテクタPと小形温度スイッチT
Hの構成において、通常では、主バイメタル2とバイメ
タル13の撓みは大きく、図4に示すように、主バイメ
タル2に設けられた可動接点5A,5Bは夫々固定端子
板4A,4Bの固定接点3A,3Bに接触し、バイメタ
ル17に設けられた可動接点14が支持体18の固定接
点15に接触している。このため、タブ端子8A,8B
が固定端子板4A,4B及び主バイメタル2を介して電
気的に接続されており、小形温度スイッチTHはオフと
なっていて端子11,12間が開放されている。なお、
これら主バイメタル2,バイメタル13は、周囲温度が
高められる程、撓み量が小さくなる。
【0025】図6はかかる構成の実施例の回路構成を示
す図であって、SWは電源スイッチ、Mはモータであ
り、前出図面に対応する部分には同一符号をつけてい
る。
【0026】同図において、主プロテクタPの一方のタ
ブ端子8Aが電源スイッチSWを介して一方の電源端子
A1に接続され、他方のタブ端子8BがモータMの一方
の端子に接続される。また、小形温度スイッチTHの一
方の端子11は発熱要素R1を介して主プロテクタPの
タブ端子8Bに接続され、小形温度スイッチTHのタブ
端子16は、発熱要素R2を介して主プロテクタPのタ
ブ端子8Bに接続されるとともに、モータMの他方の端
子と他方の電源端子A2とに接続されている。従って、
主プロテクタPがモータMに直列に接続され、小形温度
スイッチTHは発熱要素R1,R2ととともに、主プロ
テクタPよりもモータM側でこのモータMに並列に接続
されている。
【0027】かかる回路構成において、正常な動作状態
では、上記のように、主プロテクタPがオンしており、
電源端子A1,A2からモータMに駆動電流が供給され
てモータMは回転する。このとき、小形温度スイッチT
Hがオフしており、発熱要素R2は、これに電流が流れ
ないため、発熱しない。しかし、発熱要素R2は小形温
度スイッチTHを介さずに直接モータMに並列に接続さ
れているので、この発熱要素に常時電流が流れ、この発
熱要素R2は発熱している。この熱によって主バイメタ
ル2(図2,図4)の周囲温度は高められているが、そ
の可動接点5A,5Bが固定接点3A,3Bから離れる
程には、主バイメタル2は温められていない。
【0028】この実施例が空気調和機のコンプレッサ等
に取り付けられていて、冷媒洩れ等によってこのコンプ
レッサの温度が異常に上昇し、バイメタル13(図5)
の周囲温度が異常に高まると、このバイメタル13の撓
みが小さくなり、これによる導電板17(図5)への付
勢力が次第に小さくなって、遂には、固定接点15に可
動接点14が接触する。この結果、小形温度スイッチT
Hがオンし、発熱要素R1にも電流が流れることにな
る。これによって発熱要素R1は発熱し、主バイメタル
2の周囲温度が上昇する。この場合、上記のように、発
熱要素R2によって熱バイアスが掛けられているので、
この発熱要素R1の発熱によって主バイメタル2の周囲
温度がわずかにでも上昇すると、この主バイメタル2の
撓みが小さくなり、その可動接点5A,5Bが固定接点
3A,3Bから離れる。このため、主プロテクタPはオ
フし、これによって、モータMへの通電が中止する。
【0029】このようにして、コンプレッサが異常発熱
すると、バイメタル13がこれを検知し、この検知に伴
って即座に主プロテクタPがオフすることになり、モー
タMの電流の大きさに関係なく、コンプレッサの迅速な
保護が図れることになる。
【0030】なお、発熱要素R1,発熱要素R2には、
炭素皮膜抵抗器,金属皮膜抵抗器,炭素体抵抗器或いは
巻線抵抗器等の抵抗器が用いられるが、ニッケル−クロ
ム合金,ニッケル−クロム−鉄合金,鉄−クロム−アル
ミ合金,炭化ケイ素,銅−ニッケル合金或いは銅合金等
の通電して発熱源になるものであれば、どのようなもの
であってもよい。また、発熱要素R1と発熱要素R2と
の結線方法は、図6に示したものに限らず、必要に応じ
て任意に決めることができる。さらに、発熱要素R1,
発熱要素R2を主バイメタル2の下面投影面積にほぼ等
しい範囲内に対面して配置することにより、主バイメタ
ル2を加熱するときの熱損失を少なくでき、応答性を向
上させることができる。
【0031】ところで、図7は主バイメタル2の周囲温
度に対する通電電流の関係を示す特性図であって、実線
並び破線は主プロテクタPの動作特性を示し、その下方
範囲が不動作領域を、上方範囲が動作領域を夫々表わし
ている。また、一点鎖線は小形温度スイッチTHの動作
特性を示し、その左範囲が不動作領域を、右範囲が動作
領域を夫々表わしている。
【0032】かかる特性では、例えば、主プロテクタP
の周囲温度X℃に於ける実線時の不動作、動作の境界電
流はY(A)となり、破線時の不動作、動作の境界電流
はZ(A)となる。夫々Y(A)、Z(A)未満の電流
通電では不動作状態を示し、Y(A)、Z(A)を超え
る電流通電では動作状態を示すものである。従って、破
線の動作特性では、実線で示す動作特性に比べ、同じ周
囲温度であるとき、小さい通電電流で動作状態となる。
【0033】そこで、例えば主バイメタル2のみのとき
(即ち、図6において、主バイメタル2のみが設けられ
て発熱要素R1,R2や小形温度スイッチTHが設けら
れていないとき)の動作特性、不動作特性が、図7に示
す実線の如くものとすると、図6に示すように上記実施
例を用いたときには、第2の発熱要素R2の発熱を加え
た主バイメタル2の見掛け上の動作特性、不動作特性が
図7の矢印の破線方向に変化する。即ち、発熱要素R2
の発熱エネルギ−によって主バイメタル2での周囲温度
が高くなり、その分だけ主バイメタル2の発熱エネルギ
−が少なくても主バイメタル2が動作しやすくなること
になる。換言すると、主バイメタル2の動作,不動作電
流は、主バイメタル2での周囲温度を変化させることに
より、通電電流による動作点を低い任意の電流にシフト
させることができるものである。
【0034】従って、モ−タMに流れる定常電流が小さ
い場合でも、発熱要素R2の加熱作用効果によって適正
な2要素式サ−マルプロテクタを得ることができる。そ
の結果、過負荷或は回転子拘束等によってモ−タMに定
常電流に比べて過大な電流が流れると、主バイメタル2
が発熱して反転動作し、可動接点5A,5Bが固定接点
3A,3Bから開離してモータMの電流が遮断されるこ
とになり、このようにしてモ−タMが過熱焼損から保護
される。
【0035】そこで、万一冷媒漏れ等により、モータM
の電流が増加せず温度が上昇するのみである場合には、
この温度が所定の温度W(℃)になると小形温度スイッ
チTHが閉路し、発熱要素R1が通電されて主バイメタ
ル2を熱する。この結果、主バイメタル2が反転動作を
して可動接点5A,5Bが固定接点3A,3Bから開離
し、電流が遮断されてモ−タMが過熱焼損から保護され
る。
【0036】また、上記実施例では、図8(A)(B)
に示すように、その取付方向がコンプレッサモ−タの外
殻に対して垂直面であっても、水平面であってもよく、
取付方向によって保護特性が変化するものではない。従
って、あらゆる密閉形コンプレッサモ−タに取付け、特
性共に対応できるものであり、その利用範囲が限定され
るものではない。
【0037】図9は本発明による2要素式サーマルプロ
テクタの他の実施例を示すブロック図であって、21,
22は固定接点、23は可動接点であり、図6に対応す
る部分には同一符号をつけて重複する説明を省略する。
【0038】この実施例が先に説明した実施例と異なる
点は、先の実施例では、小形温度スイッチTHとして、
常時開の単極単投スイッチを用いたのに対し、この実施
例では、常時開及び常時閉の単極双投スイッチを用いる
ようにした点である。
【0039】図9において、小形温度スイッチTHは単
極双投スイッチであり、その一方の固定接点21に発熱
要素R1が、他方の固定接点22に発熱要素R2が夫々
接続されている。この場合、固定接点21は常時可動接
点23から開放されている常時開接点であり、固定接点
22は常時可動接点23に閉路されている常時閉接点で
ある。この実施例では、図5において、当接片20が図
示する状態で図9に示すように発熱要素R2が通電され
るように構成されている以外、先に説明した実施例と同
様の構成をなしている。
【0040】かかる構成によると、通常では、先の実施
例と同様に発熱要素R2が通電されているが、小形温度
スイッチTHが作動すると、通電が発熱要素R2から発
熱要素R1に切り替わることになる。しかし、この場合
でも、発熱要素R1の発熱量を発熱要素R2よりも大き
くすることにより、やはり発熱要素R1が主バイメタル
2の周囲温度を上昇させることになる。この結果、主バ
イメタル2は加熱されて反転動作し、モ−タMは通電が
遮断されて過熱焼損から保護するものである。
【0041】以上のように、上記各実施例においては、
モータMの通電電流が異常に大きくならなくとも、冷媒
漏れによってコンプレッサが異常加熱した場合には、自
動的に主バイメタル2が開放することになり、その熱に
よるモータMの過熱焼損を防止することができる。
【0042】なお、モータMが過負荷状態やロック状態
になるなどしてこのモータMに異常電流が流れるような
場合には、この異常電流によって主バイメタル2自体が
発熱して温度上昇し、主プロテクタPがオフとなる。従
って、このような場合にも、モータMの保護が図れるこ
とになる。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
主バイメタルの通電電流による発熱エネルギ−ではその
反転動作をするのに製作不可能な領域に於いて、主バイ
メタルの近傍に配設した第2の発熱要素の発熱効果によ
り、主バイメタルの周囲温度を上昇せしめて反転動作に
必要な通電電流を任意にコントロ−ルできるようにした
ことから、 1.主バイメタルに組合せる第2の発熱要素の発熱エネ
ルギ−を変えるだけで、 従来不可能とされた動作電
流の小さなものが得られる。 2.その結果、あらゆるコンプレッサモ−タと合致する
特性のものが得られることから、冷媒漏れの予想される
全ての分野に同一構成で適用できる。 3.また、上記原理から取付方向等が左右されないので
その利用範囲が広い。 4.従って、同一構成のもので大量に製作供給できるこ
とから、大量生産によるコスト低減に結び付く等種々の
効果を奏するものであり、その実用的効果に大なるもの
がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による2要素式サ−マルプロテクタの一
実施例を示す内部平面図である。
【図2】図1での分断線I−Iからみた断面図である。
【図3】図1での反対側からみた背面図である。
【図4】図1での分断線II−IIからみた断面図である。
【図5】図1での分断線III−IIIからみた断面図であ
る。
【図6】図1に示した実施例の回路構成を示す図であ
る。
【図7】図1に示した実施例の動作性能を示す図であ
る。
【図8】図1に示した実施例の取付け状態の具体例を示
す図である。
【図9】本発明による2要素式サ−マルプロテクタの他
の実施例における回路構成を示す図である。
【図10】バイメタルの一例での反転動作温度、最低動
作電流を示す図である。
【符号の説明】
1 ケ−ス 2 主バイメタル 3A,3B 固定接点 4A,4B 固定端子 5A,5B 可動接点 6 ねじ 7 バネ 8A,8B タブ端子 9 セパレ−タ 10 カバ− 11,12 端子 13 バイメタル 14 可動接点 15 固定接点 17 導電板 18,19 絶縁性の支持体 20 当接片 P 主プロテクタ TH 小型温度スィッチ R1,R2 発熱要素

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケース内に、該ケースの底部に植設され
    て固定接点が固着された固定端子板と該ケースに保持さ
    れて該固定接点に離接する可動接点を備えた皿形バイメ
    タルと該皿形バイメタルの近傍に配置された第1,第2
    の発熱要素とからなる主プロテクタと、所定温度で閉成
    する温度スイッチとが一体収納され、 該第1の発熱要素は該温度スイッチと直列に接続され、
    第2の発熱要素は該温度スイッチと第1の発熱要素との
    直列回路に並列に接続され、 該第2の発熱要素は該皿形バイメタルを介して通電さ
    れ、該第1の発熱要素は該温度スイッチが閉じたときに
    該皿形バイメタルを介して通電されることを特徴とする
    2要素式サーマルプロテクタ。
  2. 【請求項2】 ケース内に、該ケースの底部に植設され
    て固定接点が固着された固定端子板と該ケースに保持さ
    れて該固定接点に離接する可動接点を備えた皿形バイメ
    タルと該皿形バイメタルの近傍に配置された第1,第2
    の発熱要素とからなる主プロテクタと、所定温度以下で
    常時開接点側に閉じ該所定温度以上で常時閉接点に閉じ
    る温度スイッチとが一体収納され、 該常時開接点側に該第1の発熱要素が、該常時閉接点側
    に該第2の発熱要素が夫々接続され、 該温度スイッチの状態に応じて該第1,第2の発熱要素
    のいずれか一方が該皿形バイメタルを介して通電される
    ことを特徴とする2要素式サーマルプロテクタ。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、 前記第1,第2の発熱要素は夫々、炭素皮膜抵抗器,金
    属皮膜抵抗器,炭素体抵抗器,もしくは巻線抵抗器から
    なることを特徴とする2要素式サーマルプロテクタ。
  4. 【請求項4】 請求項1または2において、 前記第1,第2の発熱要素は夫々、ニッケル−クロム合
    金,ニッケル−クロム−鉄合金,鉄−クロム−アルミ合
    金,炭化ケイ素,銅−ニッケル合金,もしくは銅合金等
    からなることを特徴とする2要素式サ−マルプロテク
    タ。
  5. 【請求項5】 請求項1,2,3または4において、 前記第1,第2の発熱要素を、前記皿形バイメタルの投
    影面積にほぼ等しい範囲内に前記皿形バイメタルと対面
    して配設したことを特徴とする2要素式サーマルプロテ
    クタ。
  6. 【請求項6】 コンプレッサモータの保護回路として用
    いたことを特徴とする請求項1,2,3,4または5に
    記載の2要素式サーマルプロテクタ。
JP22426992A 1992-08-24 1992-08-24 2要素式サーマルプロテクタ Pending JPH0668759A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7515029B2 (en) * 2002-11-29 2009-04-07 Panasonic Corporation Starting device for single-phase induction motor

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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