JPH066851Y2

JPH066851Y2 - ゴルフ練習具

Info

Publication number: JPH066851Y2
Application number: JP1987099151U
Authority: JP
Inventors: 武久篠塚
Original assignee: 武久篠塚
Priority date: 1987-06-27
Filing date: 1987-06-27
Publication date: 1994-02-23
Anticipated expiration: 2002-06-27
Also published as: JPS643665U

Description

【考案の詳細な説明】（イ）産業上の利用分野本考案は、ゴルフ練習具に関するものである。

（ロ）従来の技術及びその問題点従来、ゴルフの練習具としては素振り用の練習具があ
り、同練習具によればスムーズにかつ力強くスイングが
行なえるようになるというものである。

ところが、かかる練習具は、定置されたボールを、いか
にスムーズにかつ力強く打つかに着目して考案されたも
のであるために、練習者は、振り上げたゴルフクラブを
ボールに向けて振り下すダウンスイングは良くなるもの
の、体を回転させてゴルフクラブを振り上げきったトッ
プスイングの状態で、一定の停止状態を保つことによ
り、いわゆる「力の溜」をつくる練習ができておらず、
そのために、実際にショットした際のボールの飛距離が
伸びないという問題があった。

しかも、かかる「力の溜」は、感覚的なものであり、指
導者が言葉で説明したり、手本を見せてもなかなか初心
者にはわからないものである。

（ハ）問題点を解決するための手段そこで、本考案では、基端部に把持部を有するスティッ
クの先端に、同スティックの軸線方向に漸次膨大する先
太り状に形成すると共に、ゴルフクラブと略同一長さと
した棒状ケースを設け、同ケース内に、流動時に音が生
じる粒状体を入れてなるゴルフ練習具を提供せんとする
ものである。

（ニ）作用本考案に係るゴルフ練習具を使用してスイングの練習を
行なう場合には、同練習具をダウンスイングした際に、
先端側の棒状ケース内に入れた粒状体が流動して音を生
じるようにしなければならないものであり、かかる音
は、同練習具を後方に振り上げてバックスイングさせた
際に、それまで自重により棒状ケースの先端側に溜って
いた粒状体が、把持部側に流動移動するのを待って、ダ
ウンスイングを開始すれば、同把持部側に移動した粒状
体が、再度遠心力により先端側へ流動移動して生じるも
のであるが、同粒状体が把持部側に移動する前に、ダウ
ンスイングを開始すれば、音が生じないものである。

従って、練習者は、ダウンスイング時にゴルフ練習具か
ら音が生じるように、同練習具をトップスイングさせた
際に、粒状体が把持部側へ流動移動するまでの「間」を
保つようになり、かかる間が「力の溜」をつくる練習と
なるものである。

（ホ）効果本考案によれば、基端部に把持部を有するスティックの
先端に、同スティックの軸線方向に漸次膨大する先太り
状に形成すると共に、ゴルフクラブと略同一長さとした
棒状ケースを設け、同ケース内に、流動時に音が生じる
粒状体を入れたことにより、練習者は通常のゴルフクラ
ブでスイングするのと同じ感覚で練習でき、かつ、ダウ
ンスイング時に生じる音を確認しながら「力の溜」がで
きていたかどうかを判断することができるために、確信
をもって練習に励むことができる。

また、かかる「力の溜」ができてくると、ショットした
際のボールの飛距離が伸びるという効果がある。

同時に、ダウンスイング時に音が生じない場合には、ス
イングの仕方に問題のあったことを即座に知ることがき
るために、矯正の対応がすぐに採れるという効果があ
る。

また、従来のように、指導者が付きっ切りで指導する必
要がないために、練習者は個人的に随時練習することが
できるという効果がある。

さらに、スイング時に、棒状ケースが何ものかにぶつか
っても、スティックとケースとの間で折れたりする可能
性が少なく安全である。

（ヘ）実施例本考案の実施例を図面にもとづき詳説すれば、第１図に
示す(A)は、本考案に係るゴルフ練習具であり、同練習
具(A)はポリエチレン等の合成樹脂製のスティック(1)
と、同スティック(1)の基端部に設けた把持部(2)と、同
スティック(1)の先端部に一体成形して設けたゴルフク
ラブと略同一長さの棒状ケース(3)とからなる。

そして、棒状ケース(3)は、スティック(1)の先端より、
同スティック(1)の軸線方向に漸次先太り状に形成し、
内部を中空にして、基端部には内部に粒状体(4)を出入
れするための出入れ口(5)を設けている。（６）は同出
入れ口(5)を閉蓋するキャップである。

粒状体(4)は、流動時に音が生じるものを使用し、本実
施例では、アクリロニトリル−ブタジェン−スチレン樹
脂に低発泡ガラス繊維を混入して形成している。そし
て、同粒状体(4)を棒状ケース(3)中に水(4a)と共に入れ
ている。

また、出入れ口(5)より棒状ケース(3)の中に入れる粒状
体(4)の量は、練習者の腕力等に応じて調節し、適度な
重量がゴルフ練習具(A)の先端部に作用するようにす
る。

次に、かかるゴルフ練習具(A)を利用した練習方法を第
２図にもとづき説明すると、以下の通りである。

すなわち、練習者(M)がアドレスして、ゴルフ練習具(A)
の先端が下方に位置している際には、棒状ケース(3)内
の粒状体(4)は、自重により同練習具(A)の先端側に溜っ
ている。同状態から同練習具(A)をバックスイングさせ
てトップスイングの状態までもってくると、棒状ケース
(3)内の粒状体(4)は、同練習具(A)の把持部(2)側へ静か
に流動移動する。同状態からダウンスイングすると粒状
体(4)は遠心力により先端側へ勢いよく流動移動すると
共に、音を生じる。

このように、スイング時に粒状体(4)が音を生じた場合
には、練習者(M)は、いわゆる「力の溜」ができていた
ことを確認することができる。

ところが、かかる練習具(A)を、トップスイングから即
座にダウンスイングさせると、粒状体(4)が把持部(2)側
へ移動することなく、先端側へ溜ったままの状態で流動
することがないために、音が生じないものであり、この
ことから練習者(M)は、「力の溜」が充分でなかったこ
とがわかる。

また、かかる練習具(A)を、粒状体(4)を一旦把持部(2)
側へ移動させた「力の溜」のできた状態から、ダウンス
イングすると、粒状体(4)が遠心力により同練習具(A)の
先端側へ移動するために、同練習具(A)の重心が先端側
に移動して、かかるスイング動作がスムーズにかつ素早
く行なえ、スイング時の安定性がよくなるものである。

ところが、「力の溜」のできいていない状態でダウンス
イングすると、粒状体(4)が常時ゴルフ練習具(A)の先端
側に位置して、同練習具(A)の重心位置が先端側で一定
しているために、練習者(M)が同練習具(A)に振り回され
る状態となることもあり、安定性が悪くなる。

また、ゴルフ練習具(A)をトップのスイングの状態で背
中にかつぐような姿勢にする、いわゆるコックをつかう
と、同練習具(A)の先端側が把持部(2)よりも低位置とな
るため、一旦は粒状体(4)が把持部(2)側へ移動したとし
ても、同粒状体(4)は同先端側に移動し、スイングして
も音が生じない。

従って、かかる練習具(A)を使用して練習する練習者(M)
は、音の有無によって「力の溜」ができていたか否かを
知ることができる以外に、音がでないことによりコック
をつかっていた等の、スイングに他の問題点のあったこ
とも知ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案に係るゴルフ練習具の一部切欠側面
図。第２図は、同練習具の使用状態説明図。 (A)：ゴルフ練習具 (1)：スティック (2)：把持部 (3)：棒状ケース

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】基端部に把持部(2)を有するスティック(1)
の先端に、同スティック(1)の軸線方向に漸次膨大する
先太り状に形成すると共に、ゴルフクラブと略同一長さ
とした棒状ケース(3)を設け、同ケース(3)内に、流動時
に音が生じる粒状体(4)を入れてなるゴルフ練習具。