JPH066734Y2 - 旅行用トランク - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案は旅行用トランク（スーツケース）の改良に関す
る。

〈従来の技術〉 従来の旅行用トランクには車輪つきのものがあり、平坦
地ではトランクを押し、または付属の紐によって引張る
ようにしたものがある。車輪もトランクを縦位置及び横
位置として使用可能とするために隣接する２つの面に設
けたものも知られている。

〈考案が解決しようとする課題〉 従来の旅行用トランクには収納量を大とするため著しく
大型のものがあり、平坦地での移動は車輪等により比較
的容易であるが、階段その他では取扱いが困難である。

本考案は上述課題を解決する新規な旅行用トランクを得
ることを目的とする。

〈課題を解決するための手段〉 本考案によれば、それぞれほぼ長方形、箱形の第１およ
び第２のトランクを含み、第１のトランクの底面には少
くとも３つの車輪が、第２のトランクの底面には少くと
も３つの突起がそれぞれ設けられ、第１のトランクの頂
面には第２のトランク部分の前記突起を収容する凹所が
設けられ、両トランク部分の頂面には取手がそれぞれ設
けられており、両トランク部分は上下方向および横方向
に互いに連結可能で、上下方向に連結したときその幅お
よび奥行きがほぼ同一であって、横方向に連結したとき
その幅および、前記車輪および突起からのそれぞれの頂
面の高さがほぼ同一であり、上下方向または横方向に互
いに連結しても、且つ分離して個々としても使用可能な
２つのトランクから成る旅行用トランクて提供される。

〈作用〉 本考案による旅行用トランクは、空港、駅などの平坦地
では上下に積重ねて手で押し、または引き綱にて牽引す
ることが容易であり、且つ電車、バスなどの乗り物内で
は場所をとらないだけでなく身体を支持する支えとして
も使用可能であり、さらに、階段、乗り物への乗降時に
は分離して両手で運ぶことが容易であり、さらに、横方
向に連結した状態では頑丈で腰掛としても利用可能であ
り、盗難予防にも役立つ。

〈実施例〉 以下、本考案の実施例を図面と共に説明する。

第１図、第２図は本考案による旅行用トランクを横方向
に連結した状態で示す図である。図において、数字１は
ほぼ長方形、箱形の第１のトランク、２はほぼ長方形、
箱形の第２のトランクを示し、３，４はそれぞれ第１お
よび第２のトランクの取手である。５，６は両トランク
を互いに横方向に連結する連結具であって、一方側のみ
を示しているが他方側にも同等な連結具が設けられる。
図示した連結具は掛け金形式のものを略示しているが、
任意適宜の形式の公知の連結具とすることができる。例
えば両トランクの互いに隣接する面の一方に環状溝を有
する複数、望ましくは４つの柱体を突出して設け、他方
のトランクにＵ字形溝を有する複数の金具を設けてそれ
ぞれ柱体の環状溝を収容し、環状溝がＵ字形溝から脱出
する方向の両トランクの相対移動を阻止する手段を別に
設けてもよい。別法として一方のトランクの一方端部例
えば第２図の横方向端部に舌状金具を設け他方のトラン
クにこれを収容する凹所を設け、両トランクを横方向に
相対移動せしめて舌状金具を凹所に係合せしめ、他方の
横方向端部に相対移動を抑止する手段を設けてもよい。
電子的または電磁的に作動する連結装置、さらに錠止め
装置を設けてもよい。

トランク１，２は軽量で剛性の材料、例えばアルミニュ
ーム、合成樹脂など適宜の材料製とすることが望まし
い。

７，７は第１のトランク１の底面に設けた車輪であり、
８，８は第２のトランク２の底面に設けた突起である。
車輪７，７および突起８，８は望ましくはそれぞれ４
個、少くとも３個とし、車輪はキャスタ付きのものとす
る。突起８，８は第１図、第２図の状態としたときほぼ
底面に接する、すなわち車輪７，７および突起８，８か
らそれぞれのトランク１，２の頂面までの高さが同一と
なるようにする。９，９……は第３図、第４図に示す垂
直積重ね位置としたときに第２のトランク２の突起８，
８を収容する凹所である。

第１図、第２図の状態で両トランクは頑丈に連結され比
較的移動困難であって、盗難予防に役立ち、腰掛として
利用可能である。望ましい実施例においてこのときの高
さは50cmないし55cm程度、幅はそれぞれ40cmないし65cm
程度、厚さはそれぞれ25cm程度とする。（なお、車輪の
径は約5.5cm程度である。）勿論これらの数値は単なる
例示であり、男子用、女子用によって、または大、中、
小を設けてもよい。勿論、隅角部には充分なまるみを設
けることが望ましい。

なお、取手３，４を第１図、第２図の上端のみでなく横
位置にも付加的に設け、突起８，８を該付加的な取手
（第４図の１１，１２）に対抗して設けまたは車輪を着
脱可能に設けてもよい。

第３図、第４図は両トランク１，２を垂直積重ね位置と
した端面図および側面図である。図において１０は連結
具であり、該連結具５，６と同様に任意適宜の形式とす
る。図示垂直積重ね位置において手で押し、または引き
綱にて牽引することが容易であり、且つ電車、バスなど
の乗り物内では場所をとらないだけでなく身体を支持す
る支えとしても使用可能である。

両トランク１，２は容易に分離可能で、分離した状態で
は両手で提げて携行することが容易であり、このことは
階段、乗り物への乗降時などに有利である。

なお、現在市販されているスーツケースの標準寸法は最
小で40x50cm程度、最大で75x60cm程度であり、本考案に
よる旅行用トランクは旅行目的により３種、すなわち両
トランク、第１のトランク、第２のトランクのそれぞれ
の大きさを任意的に選択することができる。なお付属品
として牽引用の紐、ショルダバッグまたはポシェットな
どを設けてもよい。各トランクは勿論開閉可能で、適宜
の錠を備えているが図示しない。

〈考案の効果〉 本考案によれば、空港、駅などの平坦地では上下に積重
ねて手で押し、または引き綱にて牽引することが容易で
あり、且つ電車、バスなどの乗り物内では場所をとらな
いだけでなく身体を支持する支えとしても使用可能であ
る。さらに、階段、乗り物への乗降時には分離して両手
で運ぶことが容易であり、一方のトランクのみを単独に
使用することもできる。さらに、両トランクを互いに横
方向に連結した状態では頑丈で腰掛としても利用可能
で、盗難予防にも役立つ。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案による旅行用トランクを両トランクを横
方向に連結した状態で示す端面図、第２図は第１図の斜
視図、第３図は第１および第２のトランクを垂直方向に
連結した状態で示す端面図であり、第４図は第３図の側
面図である。 １：第１のトランク、２：第２のトランク、３，４，１
１，１２：取手、５，６，１０：連結具、７：車輪、
８：突起、９：凹所

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】それぞれほぼ長方形、箱形の第１および第
   ２のトランクを含み、第１のトランクの底面には少くと
   も３つの車輪が、第２のトランクの底面には少くとも３
   つの突起がそれぞれ設けられ、第１のトランクの頂面に
   は第２のトランクの前記突起を収容する凹所が設けら
   れ、両トランクの頂面には取手がそれぞれ設けられてお
   り、両トランクは上下方向および横方向に互いに連結可
   能で、上下方向に連結したときその幅および奥行きがほ
   ぼ同一であって、横方向に連結したときその幅および、
   前記車輪および突起からのそれぞれの頂面の高さがほぼ
   同一であり、上下方向または横方向に互いに連結して
   も、且つ分離して個々としても使用可能な２つのトラン
   クから成ることを特徴とする旅行用トランク。