JPH0664599A - 宇宙ロボットの姿勢制御試験装置 - Google Patents

宇宙ロボットの姿勢制御試験装置

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JPH0664599A
JPH0664599A JP4224215A JP22421592A JPH0664599A JP H0664599 A JPH0664599 A JP H0664599A JP 4224215 A JP4224215 A JP 4224215A JP 22421592 A JP22421592 A JP 22421592A JP H0664599 A JPH0664599 A JP H0664599A
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JP
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space robot
gravity
gimbal
space
manipulator
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JP4224215A
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Nobuyuki Kobayashi
信之 小林
Osamu Saito
修 斉藤
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IHI Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 マニピュレータに伸縮・回転等の運動をさせ
る際に、重力の影響をなくすると共に試験装置自体の慣
性が宇宙ロボットに与える影響をなくして無重力空間で
の三軸の周りの動きを忠実に模倣できる宇宙ロボットの
姿勢制御試験装置を提供する。 【構成】 外周部を軸承されて周方向に回転自在なる外
ジンバル3と、外ジンバルに軸承されて直径の周りに回
転自在なる内ジンバル4と、内ジンバルに軸承されて直
径の周りに回転自在なる取付軸5とを設け、宇宙ロボッ
ト2をこの取付軸に取り付けて互いに直交する3軸の周
りに回転自在に支持させ、各軸承部に宇宙ロボットの動
きに応じて上記外ジンバル3、内ジンバル4及び取付軸
5からなる支持具の運動を補償するアクチュエータ1
4,21,28を設け、宇宙ロボットにマニピュレータ
1の動きに応じて重心を補償する重力補償機構6を取り
付けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、宇宙ロボットが無重力
空間で姿勢制御するときの動きを地上で試験する装置に
係り、特に、マニピュレータに伸縮・回転等の運動をさ
せる際に、重力の影響をなくすると共に試験装置自体の
慣性が宇宙ロボットに与える影響をなくして無重力空間
での三軸の周りの動きを忠実に模倣できる宇宙ロボット
の姿勢制御試験装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、宇宙空間に無人の宇宙ロボットを
浮遊させ、遠隔操作或いは自動操作により種々の作業を
行わせることが考えられている。例えば、宇宙空間に漂
う何等かの物体の採取や、簡単な構造物の構築を行うに
は、宇宙ロボットにマニピュレータを設けておき、これ
を操作すればよい。マニピュレータは、多関節を有し、
伸縮・回転等の運動を自在に行うことができる。
【0003】このように無重力空間において、マニピュ
レータが伸縮・回転等の運動を行うと、その反作用によ
り宇宙ロボット本体が運動しその姿勢が変化してしま
う。図6に示したように、宇宙ロボット61の姿勢及び
マニピュレータ62の位置がAの状態のとき、マニピュ
レータをBの状態まで動かすと、宇宙ロボットの姿勢も
Bの状態になってしまうのである。この反作用運動によ
る姿勢変化は、マニピュレータの運動目標の相対的変化
を生ずるので、作業遂行の上で好ましいものではなく、
また、方向の安定が必要な通信用アンテナの方向を狂わ
せてしまうという不具合を生じる。そこで、本出願人
は、先に、マニピュレータの運動の際に姿勢変化を起こ
させないような強調制御機構及び強調制御方法を提案し
た。
【0004】この提案によれば、ガスを噴出するジェッ
ト機能等を有する姿勢制御アクチュエータを宇宙ロボッ
トに具備し、マニピュレータの運動に合わせて姿勢制御
アクチュエータを制御することで、姿勢が維持されるこ
とになる。即ち、多関節を有するマニピュレータが伸縮
・回転等の複雑な運動を行い、この反作用で宇宙ロボッ
トが様々の方向に運動しようとするとき、姿勢制御アク
チュエータがこの反作用を相殺する方向に働いて、宇宙
ロボットの姿勢を不動とするものである。
【0005】ところで、このような姿勢制御装置を制作
する際には、制御アルゴリズムの検証、装置の実際の動
作チェック等その性能が充分に満たされているかどうか
を実地に試験する必要があるが、試験のために姿勢制御
装置を備えた宇宙ロボットを宇宙空間に送り出すことは
非現実的であり、地上において何等かの方法で無重力状
態を発生し、無重力下における試験を行うことが必要と
なる。
【0006】しかしながら、地上において完全な無重力
状態を発生することは、不可能であって、従来一般に知
られているこの種の試験装置は、二次元に限定して行う
ものである。即ち、従来の試験装置は、図7に示される
ように、空気ベアリング71を施した平面板72上に宇
宙ロボット61を浮遊させ、その平面に沿った方向のみ
模擬的に無重力下における動作を得るものである。この
試験装置によれば、平面のxy方向の移動運動と、平面
に垂直な軸zの周りの回転運動とが模擬試験される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来の試験装置は、平
面のxy方向の移動運動と、平面に垂直な軸zの周りの
回転運動とが模擬試験される。しかし、前述のように、
宇宙ロボットのマニピュレータは、多関節を有し、伸縮
・回転等の運動を自在に行うことができる。このように
自由度の大きい宇宙ロボットの運動は、必ず三次元に及
んでおり、しかも直線方向の動きと、回転方向の動きを
有し、その組み合わせによる動きは複雑である。本出願
人が提案した姿勢制御装置は、こうした三次元での複雑
な動きに充分に対応し得る姿勢制御装置であるから、そ
の試験を行う上において、二次元に限定して行うことは
いかにも不十分である。
【0008】また、上記姿勢制御装置は、マニピュレー
タの伸縮・回転等の運動による反作用を補って宇宙ロボ
ットの姿勢を保持すべく姿勢制御アクチュエータを制御
するものであるから、宇宙ロボット全体の直線運動より
も、重心の周りの回転運動を重点的に試験する必要があ
る。しかし、上記従来の試験装置では、回転運動は軸z
についてのみ模倣されるが軸x、軸yについては重力に
阻まれて試験することができない。
【0009】そこで、本発明の目的は、上記課題を解決
し、マニピュレータに伸縮・回転等の運動をさせる際
に、重力の影響をなくすると共に試験装置自体の慣性が
宇宙ロボットに与える影響をなくして無重力空間での三
軸の周りの動きを忠実に模倣できる宇宙ロボットの姿勢
制御試験装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、外周部を軸承されて周方向に回転自在なる
外ジンバルと、外ジンバルに軸承されて直径の周りに回
転自在なる内ジンバルと、内ジンバルに軸承されて直径
の周りに回転自在なる取付軸とを設け、宇宙ロボットを
この取付軸に取り付けて互いに直交する3軸の周りに回
転自在に支持させ、各軸承部に宇宙ロボットの動きに応
じて上記外ジンバル、内ジンバル及び取付軸からなる支
持具の運動を補償するアクチュエータを設け、宇宙ロボ
ットにマニピュレータの動きに応じて重心を補償する重
力補償機構を取り付けたものである。
【0011】
【作用】本出願人は、互いに直交する三軸の周りの回転
運動が可能な支持具に、その中心に重心を重ね合わせて
宇宙ロボットを取り付ければ、地上でも無重力空間での
運動と同等になるような状態を作り出すことができると
考えた。このような試験装置を構築する上で重要な点
は、まず宇宙ロボット全体を重力に対して支持するこ
と、そして、宇宙ロボットがその重心の周りに三方向に
自由に回転できることである。このための構成は、上記
外周部を軸承されて周方向に回転自在なる外ジンバル
と、外ジンバルに軸承されて直径の周りに回転自在なる
内ジンバルと、内ジンバルに軸承されて直径の周りに回
転自在なる取付軸とを設け、宇宙ロボットをこの取付軸
に取り付けて互いに直交する3軸の周りに回転自在に支
持させたことで達成される。
【0012】しかし、このような支持具に取り付けた場
合と、宇宙空間に置いた場合との違いは、重力が働いて
いることであって、マニピュレータが動いたことにより
宇宙ロボットの重心が移動すると、支持の中心から重心
が外れて重力が回転運動を引き起こす。このため宇宙空
間では起こらないはずの、不要な回転運動が起きてしま
うので、重心の移動を補償しなければならない。
【0013】また、もう一つの違いは、宇宙ロボットが
支持具に支持されていることであって、回転自在な支持
具に宇宙ロボットを取り付けると、宇宙ロボットの回転
運動により支持具も回転するので、本来の宇宙ロボット
の運動量が減じられてしまう。宇宙ロボットの運動量を
宇宙空間と同等にするためには、この支持具の回転によ
る損失を補償する必要がある。
【0014】上記構成によれば、宇宙ロボットにマニピ
ュレータの動きに応じて重心を補償する重力補償機が取
り付けられているため、マニピュレータがどの様に動い
ても、重力補償機がその重心移動を補償するように動く
ので、重心は常に支持の中心に重なっている。従って、
重力の影響による不要な回転運動が現れない。
【0015】また、各軸承部に宇宙ロボットの動きに応
じてその支持具の回転による損失を補償するアクチュエ
ータが設けられているので、外ジンバル、内ジンバル及
び取付軸の回転による損失は補償される。さらに、この
アクチュエータは軸承部の損失をも補うことができる。
これにより、宇宙ロボットは、あたかも宇宙空間に在る
かのように運動することができる。
【0016】
【実施例】以下本発明の一実施例を添付図面に基づいて
詳述する。
【0017】図1に示されるように、本発明に係る宇宙
ロボットの姿勢制御試験装置は、マニピュレータ1を有
する宇宙ロボット2のマニピュレータ1の動きに応じた
動きを、地上で無重量状態に近付けて実現する試験装置
であって、外周部を軸承されて周方向に回転自在なる外
ジンバル3と、外ジンバル3に軸承されて直径の周りに
回転自在なる内ジンバル4と、内ジンバル4に軸承され
て直径の周りに回転自在なる取付軸5とを有しており、
宇宙ロボット2をこの取付軸5に取り付けて互いに直交
する3軸の周りに回転自在に支持させることができる。
また、各軸承部には、宇宙ロボット2の動きに応じて支
持具回転による損失を補償するアクチュエータがそれぞ
れ設けられ、一方、宇宙ロボット2には、マニピュレー
タ1の動きに応じて重心を補償する重力補償機構6が取
り付けられている。
【0018】詳しく述べると、地上試験に供される宇宙
ロボット2は、実際に宇宙で使用される宇宙ロボットに
は限定されず、適当な縮尺で形成されたモデルが使用さ
れ、その場合にはマニピュレータも同様の縮尺で形成さ
れている。図中に示されているマニピュレータ1は、回
転ブーム7に2つの関節を有するアーム8が取り付けら
れその先端には把持具9が取り付けられている。宇宙ロ
ボットの姿勢制御装置は、姿勢の変動を検知する姿勢セ
ンサ10と、ジェットを噴射して姿勢を修正するスラス
タ11とから構成されている。
【0019】この宇宙ロボット2を支持するために、上
記外ジンバル3、内ジンバル4及び取付軸5によって支
持具12が構成されている。支持具12の詳細を以下に
述べる。
【0020】外ジンバル3は、所定の径を有する円環状
に形成されている。外ジンバル3の周囲に沿って外ジン
バル3を径方向外方から支持する非接触の外ジンバル用
軸受13が複数個設けられている。また、外ジンバル用
軸受13の1つまたはそれ以上に、外ジンバル3を周方
向に回転させる外ジンバルアクチュエータ14が併設さ
れている。ただし図1は、外ジンバルアクチュエータ1
4が外ジンバル用軸受13とは別々に設けられている場
合をも示している。外ジンバル用軸受13の部分の詳細
は、図4に示されている。
【0021】図4に示されるように、外ジンバル用軸受
13は、磁気軸受或いはリニアガイド等の非接触軸受1
5から構成され、固定構造物Gに取り付けられている。
外ジンバル3は、この非接触軸受15に、非接触且つ移
動自在に支持されている。そして、外ジンバル3の周囲
に沿って複数の非接触軸受15からなる外ジンバル用軸
受13が設けられているので、外ジンバル3は、周方向
の回転運動を許容されている。また、外ジンバルアクチ
ュエータ14は、外ジンバル3の略接線方向に往復運動
するピストン16とこれに対応して固定構造物Gに取り
付けられたシリンダ17とから構成され、この往復運動
の大きさを検知するセンサ18としてポテンショメータ
が併設されている。
【0022】内ジンバル4は、外ジンバル3より小さい
径を有し、且つ同じ中心を有する円環状に形成されてい
る。内ジンバル4は、直径上両側に径方向外方に向かっ
て延出された回転軸19を有しており、この回転軸19
が外ジンバル3の直径上両側に設けられた内ジンバル用
軸受20に軸承されている。この内ジンバル用軸受20
の1つまたはそれ以上に内ジンバル4を直径の周りに回
転させる内ジンバルアクチュエータ21が設けられてい
る。この内ジンバル用軸受部分の詳細は、図2に示され
ている。
【0023】図2に示されるように、内ジンバル4から
延出される回転軸19には、円盤22が取り付けられ、
その円盤22は外ジンバル3に取り付けられた環状の磁
気軸受或いはベアリング等の内ジンバル用軸受20に両
面から非接触で支持されており、内ジンバル4は回転軸
19の周りに回転自在となっている。さらに、回転軸1
9は、外ジンバル3に取り付けられたモータ23の軸に
連結されている。このモータ23は、内ジンバルアクチ
ュエータ21を構成するものである。また、内ジンバル
4の回転の大きさを検知するセンサ24としてエンコー
ダがモータ23に併設されている。
【0024】取付軸5は、一端が宇宙ロボット挟着板2
5に接合され、他端が内ジンバル4上の取付軸軸受26
に軸承され且つ保持された棒状の部材であり、内ジンバ
ル4の回転軸19に対して直角な直径上に2個向き合わ
されて配置されている。向き合わされた宇宙ロボット挟
着板25間に宇宙ロボットを挟着させて支持させること
ができるように構成されている。取付軸5の軸受部分の
詳細は、図3に示されている。
【0025】図3に示されるように、取付軸5は、それ
ぞれ内ジンバル4の内外両側に設けられた磁気軸受或い
はベアリング等の非接触の取付軸軸受26に軸承され且
つ保持されており、宇宙ロボット挟着板25間に宇宙ロ
ボット2を挟着させた時には、両取付軸5と宇宙ロボッ
ト2とが一体となって上記内ジンバル4の回転方向に対
して直角に回転自在となるよう構成されている。さら
に、取付軸5は、内ジンバル4に取り付けられたモータ
27の軸に連結されている。このモータ27は、取付軸
アクチュエータ28を構成するものである。また、取付
軸5の回転の大きさを検知するセンサ29としてエンコ
ーダがモータに併設されている。
【0026】重力補償機構6は、この試験のために宇宙
ロボット2内或いは外に取り付けられる。図1には、宇
宙ロボット2内に設けたことが破線で示されている。重
力補償機構6の動作原理が、図5に示されている。重力
補償機構6は、主に2個のモータ30,31とカウンタ
ウェイト32と直線移動アクチュエータ33とから構成
されている。第1のモータ30は、宇宙ロボット2の内
壁或いは内部構造物に吊支され、回転軸を鉛直方向zに
向けて設置されている。この回転軸に第2のモータ31
が取り付けられ、第2のモータ31の回転軸は第1のモ
ータ30の回転軸に対して直角方向、即ち水平面xy上
に設けられている。さらにこの第2のモータ31の回転
軸には、これに対して直角方向に延出された移動軸34
がその基端部を取り付けられ、移動軸34の先端が俯仰
自在となるよう構成されている。移動軸34には、カウ
ンタウェイト32及び直線移動アクチュエータ33が軸
方向に往復移動自在に装着されている。カウンタウェイ
ト32は宇宙ロボット2の運動の際の重力補償ができる
ように所定の質量mを有している。また、直線移動アク
チュエータ33は、カウンタウェイト32を伴って移動
軸34に沿って移動することができる。
【0027】重力補償機構6は、好ましくは、第1のモ
ータ30の回転軸と第2のモータ31の回転軸と移動軸
34とがいずれも宇宙ロボット2の重心を通るように設
置される。従って、第1のモータ30の回転により、こ
の重心を中心にしたカウンタウェイト32の平面xyに
おける回転角θ1 が制御され、直線移動アクチュエータ
33の移動によりカウンタウェイト32の変位rが制御
され、そして第2のモータ31の回転により、俯仰角θ
2 が制御される。
【0028】上記重力補償機構6の各モータ、アクチュ
エータ及び支持具の各アクチュエータ、センサは、コン
トローラ35に接続されている。コントローラ35は、
マニピュレータの動作に応じて重力補償機構を作動させ
て宇宙ロボットの重心移動を相殺する重心コントローラ
36、支持具の各アクチュエータを作動させて宇宙ロボ
ットの運動量損失を相殺する回転系慣性補償コントロー
ラ37とを有している。いずれのコントローラ36,3
7も宇宙ロボット2のマニピュレータ操作量を伝えるべ
く姿勢制御装置に接続されている。図1のように宇宙ロ
ボット2に縮小モデルを使用するときには、マニピュレ
ータ1及び姿勢制御装置の宇宙ロボットコントローラ3
8もコントローラ35に併せて設けければよい。
【0029】次に実施例の作用を述べる。
【0030】まず、宇宙ロボット2内に重力補償機構6
を取り付ける。この時、宇宙ロボット2の重心と重力補
償機構6の重心とカウンタウェイト32の運動の中心を
一致させておく。この宇宙ロボット2を支持具12に取
付ける際には、重力補償機構6を含む宇宙ロボットの重
心が取付軸5上に来るように宇宙ロボット挟着板25で
挟着し、且つこの重心が支持具12の中心に来るように
バランスさせて取り付ける。外ジンバル3、内ジンバル
4及び取付軸5は、ぞれぞれ互いに直交する3軸の周り
に回転自在であり、各軸受が非接触の軸受で構成されて
いるから、宇宙ロボット2の各軸の回転運動は略規制が
なくなる。従って、回転運動に関しては、空気抵抗等の
無視できる要素を除いて略宇宙空間に準じる状態が得ら
れる。
【0031】このように宇宙ロボット2が互いに直交す
る3軸の周りに回転自在に支持されているので、マニピ
ュレータ1が伸縮・回転等の運動を行うと、その反作用
で宇宙ロボット2は外ジンバル3、内ジンバル4及び取
付軸5と共に各軸の周りに回転する。回転系慣性補償コ
ントローラ37は、宇宙ロボット2の各軸の回転運動量
を、宇宙ロボット2の質量、マニピュレータ1の各関節
の質量等の既知の量と、宇宙ロボットコントローラ38
がマニピュレータ1に指令した移動量とから計算する。
そして、外ジンバル3、内ジンバル4及び取付軸5の既
知の質量を基に反作用による回転量を算出し、これを相
殺するように各アクチュエータを作動させる。外ジンバ
ル3、内ジンバル4及び取付軸5の反作用による回転が
相殺されることにより、宇宙ロボット2は、これら支持
具の運動による損失が補償され宇宙空間に在る時と同等
の回転運動量を得ることになる。従って、姿勢制御装置
には正しい姿勢変動負荷が与えられることになり、実地
試験を行うに充分な環境となる。
【0032】一方、マニピュレータ1が伸縮・回転等の
運動を行うと、宇宙ロボット2の重心位置が移動する。
重心コントローラ36は、この重心の移動量を宇宙ロボ
ット2の質量、マニピュレータ1の各関節の質量等の既
知の量と、宇宙ロボットコントローラ38がマニピュレ
ータ1に指令した移動量とから計算する。この重心の移
動量は、図5に示した全体質量MGが回転角θ1 及び俯
仰角θ2 で距離l移動するというかたちで得られる。重
心コントローラ36の指令を受けて、重力補償機構6
は、第1のモータ30の回転によりカウンタウェイト3
2の平面xyにおける回転角θ1 、直線移動アクチュエ
ータ33の移動によりカウンタウェイト32の変位r、
及び第2のモータ31の回転により俯仰角θ2 を制御す
る。変位rは、 r=MG・l/m で与えられる。マニピュレータ1の運動による重心の移
動量(l,θ1 ,θ2 )は、カウンタウェイト32の移
動量(r,θ1 ,θ2 )で補償されることになり、重心
はもとの位置に維持されることになる。このようにして
宇宙ロボット2の重心が支持具12の中心から外れるこ
とが防止されるので、重力の影響による不要な回転が起
きることがない。
【0033】以上説明したように、本発明による宇宙ロ
ボットの姿勢制御試験装置にあっては、マニピュレータ
に伸縮・回転等の運動をさせる際に、重力の影響をなく
すると共に試験装置自体の慣性が宇宙ロボットに与える
影響をなくして無重力空間での三軸の周りの動きを忠実
に模倣できる。従って、姿勢制御装置の実地試験を地上
で行うことが可能となる。
【0034】
【発明の効果】本発明によれば、無重力空間での三軸の
周りの動きを忠実に模倣できるので、姿勢制御装置の実
地試験を地上で行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す宇宙ロボットの姿勢制
御試験装置である。
【図2】図1の内ジンバル用軸受部分の詳細断面図であ
る。
【図3】図1の取付軸の軸受部分の詳細断面図である。
【図4】図1の外ジンバル用軸受の部分の詳細側面図で
ある。
【図5】重力補償機構の動作原理説明図である。
【図6】無重力空間における宇宙ロボットの姿勢変動を
説明する概略説明図である。
【図7】従来例を示す無重力状態試験装置の斜視図であ
る。
【符号の説明】
1 マニピュレータ 2 宇宙ロボット 3 外ジンバル 4 内ジンバル 5 取付軸 6 重力補償機構 14 外ジンバルアクチュエータ 21 内ジンバルアクチュエータ 28 取付軸アクチュエータ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マニピュレータを有する宇宙ロボットの
    マニピュレータの動きに応じた動きを、地上で無重力状
    態に近付けて実現する試験装置において、外周部を軸承
    されて周方向に回転自在なる外ジンバルと、外ジンバル
    に軸承されて直径の周りに回転自在なる内ジンバルと、
    内ジンバルに軸承されて直径の周りに回転自在なる取付
    軸とを設け、宇宙ロボットをこの取付軸に取り付けて互
    いに直交する3軸の周りに回転自在に支持させ、各軸承
    部に宇宙ロボットの動きに応じて上記外ジンバル、内ジ
    ンバル及び取付軸からなる支持具の運動を補償するアク
    チュエータを設け、宇宙ロボットにマニピュレータの動
    きに応じて重心を補償する重力補償機構を取り付けたこ
    とを特徴とする宇宙ロボットの姿勢制御試験装置。
JP4224215A 1992-08-24 1992-08-24 宇宙ロボットの姿勢制御試験装置 Pending JPH0664599A (ja)

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