JPH0663396A - 吸蔵材 - Google Patents

吸蔵材

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JPH0663396A
JPH0663396A JP4242726A JP24272692A JPH0663396A JP H0663396 A JPH0663396 A JP H0663396A JP 4242726 A JP4242726 A JP 4242726A JP 24272692 A JP24272692 A JP 24272692A JP H0663396 A JPH0663396 A JP H0663396A
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JP
Japan
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fullerene
alkali metal
occlusion
potassium
occlusion material
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Pending
Application number
JP4242726A
Other languages
English (en)
Inventor
Noboru Akusawa
昇 阿久沢
Yoichi Takahashi
洋一 高橋
Hiroyuki Fujimoto
宏之 藤本
Takanori Kakazu
隆敬 嘉数
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Osaka Gas Co Ltd
Original Assignee
Osaka Gas Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH0663396A publication Critical patent/JPH0663396A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B82NANOTECHNOLOGY
    • B82YSPECIFIC USES OR APPLICATIONS OF NANOSTRUCTURES; MEASUREMENT OR ANALYSIS OF NANOSTRUCTURES; MANUFACTURE OR TREATMENT OF NANOSTRUCTURES
    • B82Y30/00Nanotechnology for materials or surface science, e.g. nanocomposites

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Nanotechnology (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Composite Materials (AREA)
  • Condensed Matter Physics & Semiconductors (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
  • Separation Of Gases By Adsorption (AREA)
  • Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)
  • Carbon And Carbon Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 アンモニアなどのガスに対する吸蔵能を高め
る。 【構成】 吸蔵材は、組成式Cx y (式中、Cはフラ
ーレンを構成する炭素原子、Mはアルカリ金属を示し、
xは28〜1000の整数、yは0.01x〜0.15
xを示す)で表される。フラーレンは、中心部に空隙部
を有する3次元的構造を有する。フラーレンには、
60,C70,C76,C78,C82,C84,C90,C96,C
102 ,C106 ,C110 などが含まれ、アルカリ金属に
は、ナトリウム、カリウムなどが含まれる。吸蔵材は、
フラーレンをアルカリ金属で処理することにより得られ
る。本発明の吸蔵材は、少量のアルカリ金属の含有量が
少量であっても、アンモニアなどに対するガス吸蔵能が
高い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アンモニアなどを吸蔵
する上で有用なフラーレンを含む吸蔵材に関する。
【0002】
【従来の技術】アンモニアを吸蔵する材料として、黒鉛
にカリウムをドープした層間化合物が知られている(Ca
rbon, Vol. 26, 104-106 (1988) )。前記黒鉛は、炭素
6員環平面が2次元的に連なって拡がるとともに、互い
に積重なって3次元の層状構造を有する。そのため、ア
ンモニアは、黒鉛の層間に吸蔵されるものと思われる。
【0003】しかし、アンモニアの吸蔵が前記層間に限
定される。また、吸蔵能を高めるため、多量のカリウム
をドーピングする必要があるものの、層間にドーピング
可能なカリウム量には制限がある。そのため、黒鉛を用
いた吸蔵材は、未だ吸蔵能が小さい。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、アルカリ金属が少量であっても、高いガス吸蔵能を
有する吸蔵材を提供することにある。
【0005】
【発明の構成】本発明者らは、前記目的を達成するため
鋭意検討の結果、フラーレンが3次元的構造を有すると
共に、分子を吸蔵するための空隙構造を有すること、こ
のようなフラーレンをアルカリ金属で処理すると、アル
カリ金属の量が少量であっても高いガス吸蔵能を示すこ
とを見いだし、本発明を完成した。
【0006】すなわち、本発明の吸蔵材は、組成式Cx
y (式中、Cはフラーレンを構成する炭素原子、Mは
アルカリ金属を示し、xは28〜1000の整数、yは
0.01x〜0.15xを示す)で表される。
【0007】前記フラーレンはカーボンクラスターとも
称され、図1に示されるように、黒鉛構造と異なり3次
元的な構造を有し、中心部に空隙部を有する特殊な炭素
同素体である。そのため、フラーレンは、黒鉛に比べて
ガスとの接触面積が大きい。前記フラーレンのうちC60
は、炭素原子60個で構成され、フットボール状の構造
を有し、クロト(Kroto)らにより、黒鉛へのレー
ザ照射により生成したスス中から見いだされた質量72
0の物質である(Nature, Vol. 318, 162 (1985))。な
お、1991年4月には、ヘバート(Hebard)ら
により、前記フラーレンにカリウムをドープすると、絶
対温度18゜Kで超電導を示すことが報告されている。
【0008】カーボンクラスターとしては、例えば、C
60,C70,C76,C78,C82,C84,C90,C96,C
102 ,C106 ,C110 ,C240 ,C540 などが例示でき
る。好ましいフラーレンはx=60〜110の炭素原子
で構成される。
【0009】フラーレンの形態は、3次元的でしかも中
心部に空隙部を有する限り、球状、卵状やラクビーボー
ル状などであってもよく、3次元構造の頂点や面を構成
する炭素原子が欠落した篭状であってもよい。また、フ
ラーレンの製造に際して副生する炭素数100以上の不
完全な篭状であってもよい。
【0010】これらのフラーレンは、単独で又は二種以
上の混合物として使用できる。
【0011】また、フラーレンは、黒鉛と異なり有機溶
媒に溶解する特性がある。すなわち、フラーレンは、例
えば、n−ヘキサン、n−ペンタン、n−オクタンなど
の脂肪族炭化水素類や脂環族炭化水素類;ベンゼンなど
の芳香族炭化水素類;クロロホルム、ジクロロメチン、
テトラクロロメタンなどのハロゲン化炭化水素類;ジエ
チルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル類な
どの有機溶媒に可溶である。そのため、塗布などの簡単
な操作により薄膜を形成できる。また、薄膜化に伴なっ
て表面積が増大するので、吸蔵能も高めることができ
る。
【0012】また、フラーレンは耐熱性が高く、例え
ば、C60及びC70は、280℃以上の融点を有する。し
かも、蒸着などの方法により薄膜を形成することもでき
る。
【0013】フラーレンの構造は、マススペクトル、各
磁気共鳴スペクトル、X線回折、ラマン吸収スペクト
ル、赤外線又は紫外線吸収スペクトルなどの分析手段に
より解析できる。
【0014】このようなフラーレンは、例えば、黒鉛棒
をヘリウムなどの不活性ガス雰囲気下、100Torr
程度で抵抗加熱して気化させる黒鉛棒加熱法、回転する
黒鉛板面にパルスレーザを照射し、気化した炭素をレー
ザパルスと連動して高圧の不活性ガスのパルスで急冷
し、生成したススを安定化しつつ気化室から運び出すレ
ーザパルス法などにより製造されたススから採取でき
る。すなわち、前記スス中に数%程度含まれるフラーレ
ンは、前記のように、ベンゼンなどの溶媒に溶解する特
性がある。このことを利用して、ススを溶媒に分散さ
せ、不溶分をデカンテーションや濾過などにより除去
し、溶液を加熱乾燥することによりフラーレンが得られ
る。
【0015】本発明の吸蔵材は、前記フラーレンとアル
カリ金属とで構成されている。アルカリ金属としては、
例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウ
ム、セシウムが挙げられる。好ましいアルカリ金属に
は、取扱い性などの点から、リチウム、ナトリウムおよ
びカリウムなどが含まれる。これらのアルカリ金属は、
一種又は二種以上使用してもよい。
【0016】アルカリ金属の含有量yは、フラーレンの
炭素原子数xに応じて選択でき、通常、y=0.01x
〜0.15x、好ましくは0.025x〜0.1x程度
である。なお、従来の前記吸蔵材C8 Kでは、黒鉛の炭
素数1に対して、通常y=0.125程度のカリウム原
子がドープされている。
【0017】そして、本発明の吸蔵材は、従来の吸蔵材
におけるドープ量に比べてアルカリ金属の量が1/2以
下であっても、従来の吸蔵材と同等の吸蔵能を有すると
いう特色がある。
【0018】前記組成式を有する本発明の吸蔵材は、従
来の吸蔵材の製造方法と同様に、フラーレンをアルカリ
金属で処理することにより得ることができる。例えば、
溶融又は気化したアルカリ金属を、必要に応じて真空
下、フラーレンと接触させる方法、粉末又は粒状のアル
カリ金属とフラーレンとを混合して、真空下でアルカリ
金属の融点以上に加熱する方法などにより本発明の吸蔵
材を得ることができる。また、接触時間や加熱温度と時
間を調整することにより、アルカリ金属の含有量をコン
トロールできる。
【0019】本発明の吸蔵材は、エチレンなどの低級不
飽和炭化水素、フラン、アンモニアなどを吸蔵する上で
有用である。特にアンモニアに対する吸蔵能が高い。
【0020】
【発明の効果】本発明の吸蔵材は、フラーレンを含むの
で、アルカリ金属が少量であっても、高いガス吸蔵能を
有する。
【0021】
【実施例】以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細
に説明する。
【0022】実施例 C70の含有量が20重量%以下のフラーレン(C60/C
70混合物、米国MER社製)を、200℃で約10時間
真空排気し、不純物として含まれている有機溶媒を除去
した。また、金属カリウムは、市販の特級品を2回蒸留
して用いた。
【0023】図2に示されるように、互いに連通した複
数の部屋を有するガラス製反応器1のうち端部に位置す
る第1の部屋にC60/70 を収容し、1つ隔てた第3の部
屋に、C60/70 3 を得るために必要な所定量の金属カ
リウムKが中空部に入ったガラスキャピラリー2をセッ
トし、真空排気した後、ガラス管を溶封した。
【0024】次いで、第3の部屋を加熱して金属カリウ
ムを第2の部屋に移行させた後、第2の部屋と第3の部
屋との間のガラス管を溶封した。そして、第2の部屋の
ガラス管を加熱して金属カリウムをフラーレン上に析出
させ、約240℃で10日間加熱処理した。
【0025】そして、生成したC60/70 3 を収容する
ガラス管を、ガス吸収量測定装置に接続し、25℃でア
ンモニアガスに対する吸収特性を経時的に調べたとこ
ろ、図3に示す結果を得た。なお、初期のアンモニアの
圧力は190torrであり、測定終了時のアンモニア
の圧力は170torrであった。図3に示すグラフに
おいて、縦軸はカリウムKに対するアンモニアの吸蔵量
(単位モル/モル)として表示している。
【0026】図3から明らかなように、C60/70 3
アンモニアガスを速かに吸収する。
【0027】比較例1 フラーレンに代えて黒鉛を用いると共に、C8 Kを得る
ために必要な所定量の金属カリウムKを用い、実施例と
同様にして、C8 Kを得た。カリウムK1モルに対する
アンモニアの吸蔵量(モル)を測定したところ、1.5
程度であった。
【0028】比較例2および3 金属カリウムKに代えて、Rb(比較例2)およびCs
(比較例3)を用いる以外、比較例1と同様にして、C
8 Rb(比較例2)及びC8 Cs(比較例3)を得た。
そして、アルカリ金属1モル当りのアンモニアの吸蔵量
(モル)を測定したところ、C8 Rb(比較例2)では
1.4程度、C8 Cs(比較例3)では1.3程度であ
った。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はフラーレンC60の構造を示す概略図であ
る。
【図2】図2は実施例で用いた反応器の概略図である。
【図3】図3は実施例の結果を示すグラフである。
【符号の説明】
1…ガラス製反応器 2…キャピラリー

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 組成式 Cx y (式中、Cはフラーレンを構成する炭素原子、Mはアル
    カリ金属を示し、xは28〜1000の整数、yは0.
    01x〜0.15xを示す)で表される吸蔵材。
  2. 【請求項2】 Cx がC60,C70,C76,C78,C82
    84,C90,C96,C102 ,C106 ,C110 から選択さ
    れた少なくとも1つのフラーレンである請求項1記載の
    吸蔵材。
JP4242726A 1992-08-18 1992-08-18 吸蔵材 Pending JPH0663396A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08175812A (ja) * 1994-12-22 1996-07-09 Nec Corp 炭素クラスター化合物を用いた物性制御方法および炭素クラスター化合物およびその製造方法
WO1999056870A1 (fr) * 1998-05-01 1999-11-11 Osaka Gas Company Limited Matiere et procede d'occlusion de gaz
WO2003005451A1 (en) * 2001-07-05 2003-01-16 Nec Corporation Field-effect transistor constituting channel by carbon nano tubes
US7060653B2 (en) 1998-07-03 2006-06-13 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Method of producing gas occluding material

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