JPH0661687U - 自転車用リヤディレーラの取付け構造 - Google Patents

自転車用リヤディレーラの取付け構造

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JPH0661687U
JPH0661687U JP427093U JP427093U JPH0661687U JP H0661687 U JPH0661687 U JP H0661687U JP 427093 U JP427093 U JP 427093U JP 427093 U JP427093 U JP 427093U JP H0661687 U JPH0661687 U JP H0661687U
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JP427093U
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Inventor
義久 岩崎
康徳 石橋
Original Assignee
株式会社モリ・サンツアー
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 多段スプロケット装置の前方に設けられるリ
ヤディレーラをチエンステー等の形状に左右されること
なく見栄よく取付ける。 【構成】 多段スプロケット装置2の前方に設けられる
リヤディレーラ1のリンクベース8を、後端部が自転車
フレーム5のリヤエンドプレート6に固定される一方、
上記後端部から自転車前方にのびるブラケット16を介
して、上記自転車フレームに取付ける。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本願考案は、自転車用リヤディレーラの取付け構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
たとえば、図6に示すように、従来の自転車用後輪変速機構a(リヤディレー ラ)は、ガイドプーリbおよびテンションプーリcをそれぞれ回転可能に支持す るチエンガイドdを備え、このチエンガイドdが、自転車フレーム後端部のリヤ エンドプレートeないしこれに固定されたブラケットfに対して、いわゆる平行 四辺形パンタグラフリンク機構g等のシフトリンク機構を介して、チエンCにテ ンションを与える方向に付勢されながら、所定の支軸周りに回動可能に支持され ている。
【0003】 上記パンタグラフリンク機構gは、上記ブラケットfに支持されるリンクベー スhと、このリンクベースhに基端において揺動可能に連結され、車体前方に向 けて延びる内リンク部材iおよび外リンク部材j、およびこれらリンク部材i, jの先端に揺動可能に連結される可動部材kによって構成されており、上記可動 部材kに上記チエンガイドdが回動可能に支持されている。
【0004】 上記チエンガイドdは、上記可動部材kとの間に介装された図示しないコイル 状ばねによってチエンCに張力を与える方向、すなわち、図6において時計回り 方向に弾力付勢されており、これにより、チエンCの弛みを取るとともに、チエ ンCに所定のテンションを付与するように構成されている。
【0005】 そして、上記パンタグラフリンク機構gに連結された変速操作ケーブルTを図 示しない変速操作レバーによって牽引し、あるいは繰り出すことにより、上記パ ンタグラフリンク機構gが変形させられて、上記可動部材kに支持された上記チ エンガイドdがハブ軸nの軸方向に移動させられ、チエンCが多段スプロケット 装置Mの所望のスプロケットmに掛け変えられるように構成されている。
【0006】 ところで、上記のような自転車用リヤディレーラaにおいては、その変速性能 を向上させるために、多段スプロケット装置Mに掛け回される前のチエンCをハ ブ軸方向に移動させて直接的にチエンCを掛け換える役割を果たすガイドプーリ bの周縁部と、多段スプロケット装置Mの各スプロケットmの歯先とが互いに適 当な近接状態になることが望ましい。これらが余りに離れていると過度のオーバ シフト量が必要となり、かつ、変速応答性が悪くなるからである。
【0007】 このため、上記多段スプロケット装置Mの各スプロケットmに対するガイドプ ーリbの距離が略一定となるように、チエンガイドdをハブ軸nと平行でなく、 各スプロケットmの歯先を結ぶ線とほぼ平行な軌跡を移動するように構成するこ とが望まれる。そのためには、後輪における多段スプロケット装置は、通常、ハ ブ軸方向内方へ向かうほどスプロケットの外径が大きくなるように配置されてい ることから、上記ガイドプーリbを、ハブ軸方向内方へ移動するとともに、ハブ 軸nから遠ざかるように移動させる必要がある。
【0008】 上記従来の自転車用リヤディレーラaにおいては、図6に示すように、ハブ軸 nの下方にリンクベースhを支持するとともに、このリンクベースhから車体前 方に向けて内外リンク部材i,jを延出させてパンタグラフリンク機構gを構成 し、内外リンク部材i.jの連結ピンp,qを垂直方向から所定量傾斜させ、あ るいは、上記リンクベースhをブラケットfに対して回動可能に支持することに より、図6に示すように上記ガイドプーリbが、上記ハブ軸方向内方に移動する と同時に、上記多段スプロケット装置の側面視において、車体後方斜め下方向へ 移動するように構成し、ガイドプーリbと各スプロケットmの歯先との間の距離 を略一定に保つことができるように構成している。
【0009】 ところが、上記従来の構造においては、図5に示すように、パンタグラフリン ク機構gを変形させると、上記多段スプロケット装置Mの側面視において可動部 材kに支持したチエンガイドdがハブ軸を通る鉛直線Vに近づくように移動する ため、ガイドプーリbのスプロケットmから離れる方向への移動距離lは、ガイ ドプーリbの実際の移動距離Lに対して遙かに小さくなってしまう。したがって 、大きなギヤ比をもつスプロケットに対しては、連結ピンp,qの傾斜角をさら に大きく設定する必要があった。このため、パンタグラフリンク機構gの変形量 がさらに大きくなり、変速操作ケーブルTの牽引量を増加させなければならなく なる。この結果、リヤディレーラおよび変速操作レバー装置自体の大きさを大き くしなければならないという問題も生ずる。
【0010】 また、チエンを掛け換えるのに必要なパンタグラフリンク機構gの変形量が大 きくなるため、変速操作ケーブルTの牽引量が増加し、変速操作性を向上させる ことができないという問題もある。
【0011】 さらに、ガイドプーリbの移動量が大きいことから、それだけテンションを付 与するためのチエンCの弛み量を多く確保する必要があり、チエンCの長さが長 くなって車体重量の軽減を図ることもできない。
【0012】 しかも、上記従来の構成においては、上記リヤディレーラaは、車幅方向最外 側に突出して位置しているため、転倒したときに損傷を受けやすい。また、いわ ゆるマウンテンバイクと称されるオフロード走行用自転車においては、上記最外 側に位置するリヤディレーラaの端部がブッシュ等に引っ掛かりやすく変速性能 が阻害されるおそれもある。
【0013】 上記従来の種々の問題を解決するため、本願考案の出願人は、先に特願平3− 65539号において、多段スプロケット装置の前方から車体後方に向かって延 びる内外リンク部材を備えるパンタグラフリンク機構を設け、このパンタグラフ リンク機構の後端部の可動部材に、ガイドプーリおよびテンションプーリを回転 可能に支持するチエンガイドを回動可能に支持するとともに、上記パンタグラフ リンク機構を変形させたとき、上記ガイドプーリが、上記ハブ軸方向内方に移動 すると同時に上記多段スプロケット装置の側面視において、その一の半径にほぼ 沿って車体前方斜め下方向に移動するように成したガイドプーリ制御手段を備え る自転車用リヤディレーラを提案している。
【0014】 上記自転車用リヤディレーラにおいては、上記ガイドプーリを、スプロケット の側面視おいてその一の半径に沿って、すなわち、上記多段スプロケット装置の 各スプロケットの外周部をつないで形成される略円錐台形の一の母線にほぼ平行 に移動させることが可能となる。しかも、上記ガイドプーリは、側面視車体前方 斜め下方向に向かう母線にほぼ沿って移動させられるため、チエンの各スプロケ ットに対する巻き掛け角度もほぼ一定に保つことができる。
【0015】 すなわち、上記出願に係る考案においては、最小径スプロケットから最大径ス プロケットにチエンを掛け換えるに必要なガイドプーリの移動距離が最小となる のである。
【0016】 この結果、パンタグラフリンク機構における左右リンク部材の揺動量も少なく なり、リヤディレーラ自体の小型化を図ることができるのはもちろん、変速操作 ケーブルの牽引操作量が少なくてすみ、変速効率および変速操作性を格段に向上 させることができる。また、変速操作ケーブルの操作量も少なくてすむことから 、変速操作装置の小型化を図ることも可能となる。
【0017】 しかも、上記リヤディレーラは、チエンステーの下方に設けられているため、 従来のように、車幅方向最外側に突出して位置することはなく、転倒した際に大 きな損傷を受けることも少なくなる。
【0018】 さらに、上記出願の請求項2には、ガイドプーリ移動制御手段として、上記パ ンタグラフリンク機構の内外リンク部材の連結ピンを垂直方向に対して傾斜させ た自転車用リヤディレーラが開示されている。
【0019】 上記内外リンク部材の連結ピンを垂直方向に対して傾斜させると、上記パンタ グラフリンク機構の可動部材を、ハブ軸内方かつ車体前方へ移動させると同時に 、車体下方へも移動させることができる。したがって、上記ガイドプーリを上記 ハブ軸内方に移動させると同時に、上記多段スプロケット装置の側面視において 、その一の半径にほぼ沿って車体前方斜め下方向に移動させることが可能となる 。
【0020】 この結果、上記ガイドプーリを上記多段スプロケット装置の各スプロケットの 外周部をつないで構成される略円錐台形の車体前方斜め下方向に向かう母線にほ ぼ平行に移動させることが可能となり、変速性能を大幅に向上させることができ るのである。
【0021】
【考案が解決しようとする課題】
上記出願に係る自転車用リヤディレーラにおいては、上記パンタグラフリンク 機構を構成するリンクベースが、ハブ軸端部らか前方へ延びるチエンステーに対 して取付けバンド部材を介して取付けられ、このリンクベースから内外のリンク 部材が後方に向かって延出するように構成されている。 一方、上記ハブ軸に支持される多段スプロケット装置の段数やスプロケットの 外径は自転車によって異なるため、上記リンクベースの取付け位置を調節してリ ヤディレーラを取付けなければならない。
【0022】 ところが、上記チエンステーは、その後端部に平板状のバブ軸を支持するリヤ エンドプレートが一体形成されているとともに、上記リヤエンドプレートから中 空筒状のチエンステーが前方に向かうにしたがってその断面積が増加しながら延 びている。すなわち、チエンステーは場所によってその断面形状が異なるのであ る。また、自転車によって上記チエンステーの形状も異なる。
【0023】 このため、リヤディレーラを上記チエンステーに套嵌固定される取付けバンド 部材を介して取付ける場合、正確な位置に取付けることがきわめて困難である。 したがって、特別な取付けバンド部材を必要とするとともに、取付け位置を調節 することも困難である。
【0024】 したがって、取付けが面倒であるばかりでなく、一つの取付けバンド部材を、 種々の多段スプロケット装置あるいは種々のチエンステーにに適用するのは困難 であり、自転車等に応じて複数種類の取付けバンド部材を準備しなければならな い。
【0025】 また、上記問題を解決するために、上記チエンステーに取付けブラケットを溶 接によってあらかじめ設けることも考えられるが、上記リヤディレーラ専用のチ エンステーを車体フレームにあらかじめ組付けなければならない。このため、別 途専用のチエンステーを準備しなければならなくなるとともに、一般の多段スプ ロケット装置を採用する場合、上記ブラケットがフレームの見栄えを大きく低下 させてしまう。
【0026】 本願考案は、上述の事情のもとで考え出されたものであって、上記従来の問題 を解決し、多段スプロケット装置の前方に設けられるリヤディレーラの取付け構 造であって、上記リヤディレーラを、多段スプロケット装置の種類やチエンステ イの形状に関係なく取付けることができるとともに、他のリヤディレーラを採用 する場合でも、自転車フレームの見栄えが低下することのないリヤディレーラの 取付け構造を提供することをその課題とする。
【0027】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本願考案では、次の技術的手段を講じている。 すなわち、本願の請求項1に記載した考案は、ハブ軸周りに支持される多段ス プロケット装置の前方において自転車フレームに取付けられるリンクベース、こ のリンクベースに基端において連結ピンを介して揺動可能にそれぞれ支持され、 後方に向けてのびる内リンク部材および外リンク部材、およびこれらリンク部材 の先端に連結ピンを介して揺動可能に連結される可動部材によってパンタグラフ リンク機構を構成し、このパンタグラフリンク機構の上記可動部材にガイドプー リおよびテンションプーリを回転可能に支持するチエンガイドを、上記ハブ軸と 平行な軸心周りにチエンにテンションを付与する方向に弾力付勢しつつ回動可能 に支持した自転車用リヤディレーラの取付け構造であって、 上記リンクベースは、後端部が自転車フレームのリヤエンドプレートに固定さ れる一方、上記後端部から自転車前方にのびるブラケットを介して、上記自転車 フレームに取付けられていることを特徴とする。
【0028】
【考案の作用および効果】
本願考案においては、パンタグラフリンク機構を構成するリンクベースを、後 端部が自転車フレームのリヤエンドプレートに固定されるとともにこの後端部か ら自転車前方にのびるブラケットを介して上記自転車フレームに取付け、このリ ンクベースから後方に向かって内外のリンク部材を延出させるように構成してい る。
【0029】 上記リヤエンドプレートには、ハブ軸を固定するための長溝が設けられており 、上記長溝を利用して、上記ブラケットの後端部を容易に固定することができる 。
【0030】 上記構成によって、本願考案に係るリヤディレーラの取付け構造においては、 チエンステイにブラケット等を設けることなく、多段スプロケット装置の前方に リヤディレーラを取付けることができるのである。
【0031】 しかも、上記リヤエンドプレートは、平板状に形成されているため、上下前後 方向にブラケットの取付け位置を容易に調節することができるため、取付け調節 の範囲を大きく設定することが可能となる。また、上記リヤエンドプレート上で の調節が困難な場合、上記ブラケットの形状を変更するだけで、種々の多段スプ ロケット装置に対応することも可能となる。
【0032】 また、ハブ軸の下方に設けられる従来のリヤディレーラを取付けるように構成 された自転車にも、本願考案に係るリヤディレーラをきわめて容易に取付けるこ とができる。
【0033】 さらに、チエンステー等の形状を変更することなく本願考案に係るリヤディレ ーラを取付けることができるため、従来のリヤディレーラを取付ける場合にも、 車体フレームの見栄えが低下するといったこともない。
【0034】 本願の請求項2に記載した考案は、上記ブラケットとリンクベースとを一体的 に形成したものである。
【0035】 上記ブラケットとリンクベースとを一体的に形成することによって、部品点数 を減少させることができるとともに、ディレーラの組付け工数を削減することが できる。また、リヤディレーラの軽量化を図ることもできる。
【0036】 本願の請求項3に記載した考案は、パンタクラフリンク機構を構成するリンク ベースを、上記ブラケットのハブ軸方向内方に設けたものである。 すなわち、上記パンタグラフリンク機構を上記ブラケットの車幅方向内方に設 けたものである。
【0037】 上記構成によって、パンタグラフリンク機構を上記エンドプレートないし上記 ブラケットの車幅方向内側に設けることができる。このため、車幅方向にディレ ーラが突出することがなく、安全性が向上するとともに、美感も向上する。
【0038】 しかも、上記ブラケットをパンタグラフリンク機構を覆うように位置させるこ とができるため、上記ブラケットによって、パンタグラフリンク機構を保護して 、転倒した場合等にディレーラに損傷が生じるのを防止することも可能となる。
【0039】 本願の請求項4に記載した考案は、上記ブラケットの前端部をチエンステーに 連結したものである。
【0040】 上記ブラケットの前端部をチエンステーに連結することによって、上記ブラケ ットがエンドプレートを上記チエンステーとによって両持状に支持されることに なる。このため、ブラケットの強度が格段に向上し、リヤディレーラの取付け強 度も向上する。また、後端部けがリヤエンドプレートに確実に固定されているた め、チエンステーに対する取付け強度もそれほど必要でない。したがって、チエ ンステーに対する簡易な連結構造を採用することができる。
【0041】 本願の請求項5に記載した考案は、上記ブラケットを利用してリヤディレーラ の一部または全部を覆うカバーを設けたものである。
【0042】 上記ブラケットを利用してカバーを設けることによって、ディレーラの美観を 格段に向上させることができるとともに、転倒した場合等に、リヤディレーラを 保護することができる。
【0043】 上記カバーは、上記ブラケットと一体的に構成することもできるし、また、別 途カバーを上記ブラケットに取付けることによって設けることができる。
【0044】
【実施例の説明】
以下、本願考案に係る実施例を図1ないし図4に基づいて具体的に説明する。
【0045】 図1および図2に示すように、本実施例に係るリヤディレーラ1が設けられる 自転車後部においては、多段スプロケット装置2およびハブ3を回転可能に支持 するハブ軸4は、従来例と同様に自転車フレーム5のリヤエンドプレート6に支 持されている。
【0046】 一方、本実施例に係るリヤディレーラ1は、上記ハブ軸4ないし多段スプロケ ット装置2の前方に設けられており、ハブ軸周りに支持される多段スプロケット 装置の前方において自転車フレームに取付けられるリンクベース8、このリンク ベース8に基端において揺動可能に連結され、後方に向けて延びる内リンク部材 9および外リンク部材10、およびこれら内外リンク部材9,10の先端に揺動 可能に連結される可動部材11によってパンタグラフリンク機構12を構成し、 このパンタグラフリンク機構12の上記可動部材11にガイドプーリ13および テンションプーリ14を回転可能に支持するチエンガイド15を、上記ハブ軸4 と平行な軸周りにチエンCにテンションを付与する方向に弾力付勢しつつ回転可 能に支持して構成されている。
【0047】 また、本実施例においては、インナケーブルt1とこれに套挿されるアウタケ ーブルt2とから構成される変速操作ケーブルTの上記アウタケーブルt2の端 部を、上記リンクベース8の下部に固定したケーブル止着プレート22のネジ穴 に螺合される止着ボルト23に止着する一方、上記アウタケーブルt2ないしケ ーブル止着プレート22から延出するインナケーブルt1の端部を、上記外リン ク部材10の中間部に設けたケーブル連結部22aに螺合される止着ナットによ って連結している。そして、上記インナケーブルt1を図示しない変速操作レバ ーにより牽引操作することにより、上記パンタグラフリンク機構12がハブ軸方 向内方へ変形させられて変速が行われる。
【0048】 本実施例においては、さらに、上記パンタグラフリンク機構12の内外リンク 部材9,10の連結ピン17a,17a,17b,17bを図2に示すように垂 直方向に対して、すなわち、図2における時計回り方向へ所定角度θだけ傾斜さ せることにより、上記ガイドプーリ13の移動を制御するように構成されている 。上記内外リンク部材9,10の連結ピン17a,17bを垂直方向に対して傾 斜させることにより、上記パンタグラフリンク機構12の可動部材11を、ハブ 軸方向内方(図2における矢印X方向)へ移動させると同時に、車体下方(図2 における矢印Y方向)、すなわち、正面視右斜め下方向(図2における矢印P方 向)へ向かって移動させることが可能となる。
【0049】 すなわち、上記構成において、変速操作ケーブルTのインナケーブルt1を牽 引して、上記パンタグラフリンク機構12を変形させると、図1および図2にお ける仮想線で示すように、上記ガイドプーリ13は、平面視においてハブ軸方向 内方(図2おける矢印X方向)へ向かって移動すると同時に、上記多段スプロケ ット装置2の側面視においてその一の半径にほぼ沿って車体前方斜め下方向(図 1における矢印Q方向)に移動させられる。換言すると、上記ガイドプーリ13 は、上記各スプロケット2a………2eの外周部をつないで構成される略円錐台 形の車体前方斜め下に向かう一の母線にほぼ平行に移動させられることになる。
【0050】 上述したように、本実施例に係るガイドプーリ13は、多段スプロケット装置 2の各スプロケット2a………2eの外周部をつないで形成される円錐台形の母 線とほぼ平行に移動させられるため、図1および図2に示すように最小スプロケ ット2aから最大スプロケット2eまでチエンCを掛け換えるのに必要な上記ガ イドプーリ13の移動距離が最小となる。また、上記円錐大径の母線にほぼ沿っ てガイドプーリが移動させられるため、最小スプロケットと最大スプロケットの 外径差が大きな多段スプロケット装置においても、上記最小スプロケットと最大 スプロケットにおけるチエンの巻き掛け角度等の変化が少なく、適正な変速操作 を行うことが可能となる。
【0051】 上記ガイドプーリ13の移動距離が最小となることから、内外リンク部材9, 10の変速に必要な揺動変位量は従来のリンク機構に比べて遙かに小さくなる。 このため、上記内外リンク部材9,10の長さを短くすることが可能となり、リ ヤディレーラ1自体の小型軽量化を図ることが可能となる。
【0052】 また、内外リンク部材9.10の揺動変位量が小さくてすむことから、インナ ケーブルt1の牽引あるいは繰り出し量を少なくすることも可能となり、変速操 作の効率を大幅に向上させることができる。
【0053】 また、変速操作レバーの回動操作量が少なくてすむことから、変速操作レバー 装置等の小型軽量化を図ることも可能となる。
【0054】 さらに、本実施例においては、図1に仮想線で示すように、ガイドプーリ13 がハブ軸方向内方(図2における矢印X方向)に移動するほど、すなわち、大径 スプロケット2f側に変位するほど車体前方向(図1における矢印Z方向)へ移 動するため、チエンCにテンションを付与するためのチエンCの弛み量も少なく てすみ、チエンCの長さを短縮して、車体重量および製造コストの低減を図るこ ともできる。
【0055】 さて、本実施例に係る上記リヤディレーラ1は、図1ないし図3に示すように 、後端部が自転車フレームのリヤエンドプレート6に固定される一方、上記後端 部から自転車前方にのびるブラケット16を介して、上記自転車フレーム5に対 して取付けられている。
【0056】 上記ブラケット16は金属板材をプレス成形して形成されており、長手方向後 方に開口する長穴状の取付け穴16cを設けた取付け部16aと、上記取付け部 16aからハブ軸方向外方へ段付き状に偏位させられたアーム部16bとを備え 、上記リヤエンドプレート6の長穴6aおよび上記取付け穴16cにハブ軸端部 に設けられるネジ軸部21を連通挿して取付けナット20を螺合させることによ って、上記リヤエンドプレート6に対して共締め状に固定されている。
【0057】 上記リヤエンドプレート6の上記長穴6aの前方には、この長穴内に嵌合させ られる図示しない回り止めナットが設けられており、この回り止めナットに上記 取付け部16aの外側から回り止めボルト30を螺合させることによって、上記 ブラケット16が上記リヤエンドプレートに対して相対回転不可能に固定される 。
【0058】 本実施例に係るブラケット16の上記アーム部16bは、図3に示すように、 上記リヤエンドプレート6から前方に延びるチエンステー7との干渉をさけるた めにハブ軸方向外方に段付き状に偏位させられるとともに、その前端部がチエン ステー7の下方に延出させられており、この前端部に上記パンタグラフリンク機 構12を構成するリンクベース8が一体的に形成されている。
【0059】 上記リンクベース8は、上記ブラケット16のアーム部16bの前端部下縁か らハブ軸方向内方に折り曲げ形成して延出させられる上壁部8aと、この上壁部 8a前縁部から下方に曲折形成された前壁部8cと、この前壁部8cの下縁部か ら上記上壁部8aに平行に対向するように曲折形成された下壁部8bとを備え、 上記上壁部8aと上記下壁部8bとの間に掛け渡し状に支持されたピン17a、 17bに、上記内リンク部材9と外リンク部材10とが、それぞれ揺動可能に支 持されている。上記上壁部8aおよび下壁部8bは、上記ピン17a,17bの 傾斜角度θに対応して曲折形成されており、上記可動部材11を、図2にける矢 印P方向へ揺動させるように構成している。
【0060】 上記下壁部8bの下面には、上記変速操作ケーブルTのアウタケーブルt2の 端部を止着する止着ボルト23を支持する止着プレート22が添着固定されてい る。
【0061】 上述したように、本願考案に係るリヤディレーラ1の取付け構造においては、 チエンステイ7を利用することなく、多段スプロケット装置の前方にリヤディレ ーラ1を取付けることができる。
【0062】 このため、チエンステイ7の形状に左右されることなく、リヤディレーラ1を 取付けることが可能となる。
【0063】 しかも、上記ブラケット16を固定するリヤエンドプレート6は、図1に示す ように、長穴6aを備える平板状をしているため、上記ブラケット16の取付け 可能範囲が広い。このため、取付け調節範囲が広く、種々の多段スプロケット装 置に対応することが可能となる。また、上記ブラケット16自体の形状を変更す るのも容易であり、さらに調節範囲を大きくすることもできる。
【0064】 また、従来のリヤディレーラを取付けるように構成された自転車にも、本願考 案に係るリヤディレーラをきわめて容易に取付けることができる。
【0065】 さらに、チエンステーの形状を変更することなく本願考案に係るリヤディレー ラを取付けることができるため、従来のリヤディレーラを取付ける場合にも、車 体フレームの見栄えが低下するといったこともない。
【0066】 また、本実施例に係る取付け構造においては、上記ブラケット16とリンクベ ース8とを板金材料によって一体的に形成している。
【0067】 上記ブラケット16とリンクベース8とを一体的に形成することによって、部 品点数を減少させることができるとともに、組付工程を削減することができる。 また、リヤディレーラの軽量化を図ることもできる。
【0068】 しかも、上記リンクベース8を、上記ブラケット16のハブ軸方向内方に設け ている。
【0069】 すなわち、上記パンタグラフリンク機構12を上記ブラケット16のハブ軸方 向内方に設けているのである。
【0070】 上記構成によって、パンタグラフリンク機構12を上記リヤエンドプレート6 ないし上記ブラケット16の車幅方向内側に設定することができる。このため、 車幅方向にリヤディレーラ1が突出することがなく、安全性が向上するとともに 、美感も向上する。
【0071】 しかも、上記ブラケット16をパンタグラフリンク機構12を覆うように構成 することによって、パンタグラフリンク機構を保護して、転倒した場合等にリヤ ディレーラに損傷が生じるのを防止することも可能となる。また、外観の見栄え を大幅に向上させることもできる。
【0072】 図4に、本願考案の他の実施例を示す。
【0073】 この実施例は、取付け溝16cを車体前方に開口するとともに、上記ブラケッ ト16を利用して、パンタグラフリンク機構を覆うカバー31を設けたものであ る。
【0074】 上記カバー31は、上記ブラケット16の上縁部から内方に突出形成した取付 け片25と上記ブラケット16のアーム部16bの中間部に設けたネジ穴に螺合 される取付けネジ32を用いて取付けられている。
【0075】 上記カバー31を設けることによって、車体後部の見栄えを大幅に向上させる ことができるとともに、転倒した場合等にも、上記パンタングラフリンク機構を 保護することが可能となり、リヤディレーラ1の損傷を防止することができる。
【0076】 本願考案の範囲は上述の実施例に限定されることはない。
【0077】 実施例においては、パンタグラフリンク機構を構成するリンクベース8をブラ ケット16と一体的に設けたが、リンクベースをブラケットと別途に形成し、ネ ジ等によってブラケットに連結することもできる。
【0078】 また、図4に実施例においては、パンタグラフリンク機構12を覆うカバー3 1を設けたが、上記リヤディレーラ1の全体を覆うカバーを設けることもできる 。また、上記カバーを上記ブラケット16で一体的に形成することもできる。
【0079】 また、実施例においては、リンクベース8をブラケット16に対して固定状に 設けたが、チエンCにテンションを付与する方向に弾力付勢しつつ回動可能に設 けることもできる。
【0080】 また、実施例においては、リヤエンドプレート6の長穴6aを利用してブラケ ット16を固定してが、上記リヤエンドプレート6に別途取付け用ねじ穴等を設 けることもできる。
【0081】 さらに、実施例においては、ブラケット16をリヤエンドプレート6に片持状 に支持したが、上記リヤエンドプレート6とチエンステイとに両持状に支持する こともできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願考案に係るリヤディレーラの取付け構造の
側面図である。
【図2】図1のリヤディレーラを矢印II方向から見た図
である。
【図3】本願考案に係るブラケットの取付け状態を示す
平面図であり、図1における矢印III 方向から見た図に
相当する図である。
【図4】本願考案の他の実施例を示す側面図である。
【図5】従来のリヤディレーラの作用を説明する図であ
る。
【図6】従来のリヤディレーラの取付け構造を示す側面
図である。
【符号の説明】
1 リヤディレーラ 2 多段スプロケット装置 4 ハブ軸 5 自転車フレーム 6 リヤエンドプレート 7 チエンステー 8 リンクベース 9 内リンク部材 10 外リンク部材 11 可動部材 12 パンタグラフリンク機構 13 ガイドプーリ 14 テンションプーリ 15 チエンガイド 16 ブラケット 31 カバー

Claims (5)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハブ軸周りに支持される多段スプロケッ
    ト装置の前方において自転車フレームに取付けられるリ
    ンクベース、このリンクベースに基端において連結ピン
    を介して揺動可能にそれぞれ支持され、後方に向けての
    びる内リンク部材および外リンク部材、およびこれらリ
    ンク部材の先端に連結ピンを介して揺動可能に連結され
    る可動部材によってパンタグラフリンク機構を構成し、
    このパンタグラフリンク機構の上記可動部材にガイドプ
    ーリおよびテンションプーリを回転可能に支持するチエ
    ンガイドを、上記ハブ軸と平行な軸心周りにチエンにテ
    ンションを付与する方向に弾力付勢しつつ回動可能に支
    持した自転車用リヤディレーラの取付け構造であって、 上記リンクベースは、後端部が自転車フレームのリヤエ
    ンドプレートに固定される一方、上記後端部から自転車
    前方にのびるブラケットを介して、上記自転車フレーム
    に取付けられていることを特徴とする、自転車用リヤデ
    ィレーラの取付け構造
  2. 【請求項2】 上記ブラケットの前端部には、パンタグ
    ラフリンク機構を構成する上記リンクベースが一体的に
    形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の自
    転車用リヤディレーラの取付け構造。
  3. 【請求項3】 上記リンクベースは、上記ブラケットの
    ハブ軸方向内方に設けられていることを特徴とする、請
    求項1に記載の自転車用リヤディレーラの取付け構造。
  4. 【請求項4】 上記ブラケットの前端部は上記リヤエン
    ドプレートから前方にのびるチエンステーに連結されて
    いることを特徴とする、請求項1に記載の自転車用リヤ
    ディレーラの取付け構造。
  5. 【請求項5】 上記ブラケットに、リヤディレーラの一
    部または全部を覆うカバーを設けたことを特徴とする、
    請求項1に記載の自転車用リヤディレーラの取付け構
    造。
JP427093U 1993-02-12 1993-02-12 自転車用リヤディレーラの取付け構造 Pending JPH0661687U (ja)

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