JPH0660947B2 - 制御棒案内管内の減速材水位上昇抑制装置 - Google Patents

制御棒案内管内の減速材水位上昇抑制装置

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JPH0660947B2
JPH0660947B2 JP1013144A JP1314489A JPH0660947B2 JP H0660947 B2 JPH0660947 B2 JP H0660947B2 JP 1013144 A JP1013144 A JP 1013144A JP 1314489 A JP1314489 A JP 1314489A JP H0660947 B2 JPH0660947 B2 JP H0660947B2
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憲司 浜村
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    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

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  • Structure Of Emergency Protection For Nuclear Reactors (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、制御棒案内管を利用して減速材を炉心タンク
に戻す方式を採用する原子炉に係り、特に、制御棒案内
管を短くし原子炉施設を低く建設できるようにするに好
適な制御棒案内管内の減速材水位上昇抑制装置に関す
る。
〔従来の技術〕
原子炉では、例えば特開昭51-22987号公報に記載のよう
に、中性子及びγ線により発熱した有効炉心部の減速材
である重水を、一時、炉外へ排出し、冷却した後、有効
炉心部に主に制御棒案内管内を通してもどしている。こ
れは、制御棒案内管の本数がある原子炉の例では約100
本と多く、しかも心に対し分散配置されているため、炉
心に対し一様に冷却重水を注入でき、炉心部の重水温度
を一様に保つのに都合が良いためである。以下に、重水
の流れを第5図により説明する。
有効炉心部における重水が炉心タンクであるカランドリ
アタンク3に、また有効炉心部以外における重水が重水
サージタンク16内に保有されている。カランドリアタン
ク3内の重水温度は、燃料棒1から放出される中性子及
びγ線による発熱と、燃料棒1及び冷却材を内包する圧
力管2から伝導による伝わる熱によって上昇する。この
重水温度を所定の温度に保つため、重水冷却系を設け、
除熱している。この重水冷却系は、主に重水循環ポンプ
5、重水冷却器6、重水冷却系配管4、重水配分管7及
び重水注入管8により構成されている。カランドリアタ
ンク3内の高温重水は、カランドリアタンク3上部に接
続された重水冷却系配管4により排出され、重水循環ポ
ンプ5がこの高温重水を重水冷却器6に送り、除熱され
た重水をカランドリアタンク3にもどす。その際カラン
ドリアタンク3に冷却重水をもどす経路として、制御棒
装置における制御棒案内管13を利用している。その理由
は次の通りである。制御棒案内管はある原子炉の例では
数100本あり、それが炉心に対し分散配置されているた
め、冷却重水を注入した場合の炉心部の重水温度を一様
に保つのに都合が良いこと、及び共用化により配管スペ
ースが低減でき、カランドリアタンクの小型化が図れる
ためである。このため、重水冷却器6にて除熱された冷
却重水は、重水配分管7に流入して制御棒案内管の本数
分に配分され、各重水注入管8によって注入ノズル11か
ら制御棒案内管13に注入される。制御棒案内管13に注入
された冷却重水は下降し、吐出口15からカランドリアタ
ンク3内に注入される。
次に、以上述べた従来機構の制御棒装置における制御棒
案内管13内の重水の水位変動について、第6図により説
明する。
重水の循環を開始する以前は、(a)に示すように制御棒
案内管13内の重水水位は重水サージタンク16内重水水位
と同じ高さになっている。なお、制御棒案内管13は上部
気相部が密閉状態であり、内部に重水劣化を防ぐカバー
ガス(通常はHeガスを使用する。)が重水サージタン
ク内カバーガスと同圧で封入されている。また重水サー
ジタンク16においては、内部に重水劣化を防ぐカバーガ
スが保有されており、同カバーガスはカバーガス循環系
19により浄化され並びにカランドリアタンク3の圧力変
動を抑えるため圧力が一定に保たれている。更に重水サ
ージタンク16内の重水水位は、カバーガス圧力と同様
に、カランドリアタンク3の圧力変動を抑えるため別途
設けられた重水注入、排出配管(図示せず)により、一
定範囲に保たれている。
重水循環ポンプ5を起動し、重水の循環を開始すると、
(b)に示すように注入ノズル11から流入する重水は同ノ
ズルより下方の制御棒案内管13内のカバーガスを巻込ん
で流れる(図中点線部分)。重水に巻込まれたカバーガ
スは吐出口15からカランドリアタンク3内に流出し、そ
の分制御棒案内管13内のカバーガス量が減少する。
重水循環ポンプ5の運転中においては、(c)に示すよう
に制御棒案内管13内の重水水位は注入ノズル11より高い
位置となる。このため、原子炉の定格出力運転中はこの
水位となる。重水水位が(c)に示すように上昇するの
は、制御棒駆動装置9によりワイヤロープ12にて吊り下
げられた制御棒14及び吐出口15部分で制御棒案内管13内
の流路が絞られ、流動抵抗が大となっているためであ
る。この重水水位の上昇が停止する位置は、重水の水頭
とカバーガス圧力の和が上記流動抵抗とつり合う位置で
ある。カバーガスは、制御棒案内管13が上部気相部で密
閉構造のため、重水水位の上昇に伴い圧縮され、圧力は
増加しており、重水水位上昇を抑える方向に力を加えて
いる。
重水循環ポンプ5を停止し、重水の循環を停止すると、
上記流動抵抗は零となるが、(d)に示すように制御棒案
内管13内の重水水位は(a)に示す重水の循環を開始する
以前の重水水位より高い位置になる。これは、(b)にて
生じた重水によるカバーガス巻込みで制御棒案内管13内
のカバーガス量が減少し、(a)に比べ希薄となるため、
重水水位が(c)の位置から下降する途中でカバーガス圧
力が(a)における重水循環開始前の圧力より低くなるた
めである。これに対し、重水サージタンク16内のカバー
ガス圧力は一定で変化しないため、圧力差が生じ、圧力
の低い制御棒案内管13側の重水水位が上昇するものであ
る。
重水循環ポンプ5を再起動し、重水の循環を再度開始す
ると、(e)に示すように注入ノズル11から流入する重水
は同ノズルより下方の制御棒案内管13内のカバーガスを
巻込んで流れる(図中点線部分)。ここで、ポンプ起動
前の重水水位が(d)に比べ高いため、カバーガス巻込み
量も(b)に比べ少ないが、カバーガスが巻込まれた後の
制御棒案内管13内のカバーガス量は(b)に比べ更に減少
する。
重水循環ポンプ5の再運転中においては、(f)に示すよ
うに制御棒案内管13内の重水水位は注入ノズルより高い
位置でかつ(c)より高い位置となる。これは、制御棒案
内管13内のカバーガス量が(c)に比べ減少しているた
め、(c)と同様に重水水位が上昇しカバーガスが圧縮さ
れても、(c)に比べ圧力の増加が少ない。このため重水
水位上昇を抑える力は(c)に比べ弱まるので、上記流動
抵抗とつり合うように重水水位が更に上昇したのであ
る。
重水循環ポンプ5を再度停止し、重水の循環を停止する
と、(g)に示すように制御棒案内管13内の重水水位は、
(d)に示す重水循環ポンプ5停止時の重水水位より更に
高いものになる。これは、制御棒案内管13内のカバーガ
スが(d)に比べ更に希薄となっているため、重水水位の
下降に伴うカバーガス圧力の低下が大きくなり、重水サ
ージタンク16内のカバーガス圧力との圧力差が(d)に比
べ大きくなるので、重水水位も(d)に比べ上昇するので
ある。
更に重水循環ポンプ5を起動し、重水の循環を開始する
と、(h)に示す範囲の制御棒案内管13内カバーガスが重
水によって巻込まれ、重水循環ポンプ5運転中において
は、(i)に示すように制御棒案内管13内の重水水位は(f)
より高い位置となる。
第6図にて述べた内容を、重水循環ポンプの運転・停止
回数との関係としてまとめる。第3図に、重水循環ポン
プ運転・停止回数と制御棒案内管内のカバーガス量の関
係を示す。同図の従来グラフに示すように、ポンプの運
転・停止を繰り返すと、ポンプ運転・停止による1回当
りの巻込み量は減少するが、制御棒案内管内カバーガス
量は徐々に減少する。これに伴い、第4図の重水循環ポ
ンプ運転・停止回数と制御棒案内管内水位の関係の従来
グラフに示すように、ポンプの運転・停止を繰り返す
と、ポンプ運転中及びポンプ停止中の制御棒案内管内の
各水位a,bは、ともに上昇していく。
以上に述べた従来の原子炉における、制御棒案内管13内
の重水水位の最高位置について、第7図により説明す
る。重水循環ポンプ運転・停止を繰り返すことにより、
最終的にはポンプ停止時の制御棒案内管13内の重水水位
は、(b)に示すようにカバーガスの巻込みが生じる限界
位置である注入ノズル11高さとなる。この状態で重水循
環ポンプ5を運転すると、重水水位は(a)に示す位置に
上昇し、この重水水位が最高水位となる。これ以降は、
ポンプ運転・停止を繰り返すことにより、(a)と(b)の状
態が繰り返される。そこで、従来においては、高信頼性
を維持するためにこの重水の最高水位より高い位置に制
御棒駆動装置9を配置し、制御棒駆動装置9が重水に漬
からないようにしていた。
なお第7図において、(c)は制御棒駆動装置9等の分解
・点検のため、制御棒案内管13を開放したところの図
で、制御棒案内管13内には開放時に外部よりカバーガス
を補給するため、重水水位は重水サージタンク16内重水
水位と同じ高さになっている。従来においては、この制
御棒案内管13を開放した場合のみ、カバーガスを補給す
ることができる構造となっている。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記従来の原子炉は、前述した様に、減速材の循環・停
止を繰り返す毎に、制御棒案内管内において減速材水位
が上昇していく。従って、制御棒を釣り下げる制御棒駆
動装置がこの減速材に浸かって濡れないように制御棒案
内管を長尺化し、上昇する減速材水位の最高位置より高
い所に制御棒駆動装置を設置できるように、制御棒案内
管のの長さを設計している。原子炉建屋の高さは、この
制御棒案内管の長さに依存し、従来は長い制御棒案内管
を収容するために高い原子炉建屋を建築しなければなら
ないという問題がある。つまり、高さが高いだけその耐
震構造の設計が困難となり、また制御棒案内管の設計条
件も厳しくなるという問題がある。更に、制御棒案内管
内の減速材水位の変動幅が大きいので、重水サージタン
ク内の重水水位の変動幅も大きくなり、このためカラン
ドリアタンク内の圧力変動を生じさせる要因ともなって
いる。
本発明の目的は、制御棒案内管内の減速材水位の上昇を
抑制する減速材水位上昇抑制装置を提供し、短い制御棒
案内管を使用できるようにし、原子炉建屋を低く建築で
きるようにし、更に炉心タンク内の圧力変動をも抑制で
きるようにする。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的は、制御棒案内管内にカバーガスを補給する補
給装置を設け、この補給装置から適宜カバーガスを制御
棒案内管内に補給することで、達成される。この補給に
おいて、炉心タンク内の圧力に外乱を生じさせないと
き、補給するのが好ましい。外乱を生じさせる要因とし
ては、減速材冷却時の減速材循環装置の起動があり、こ
の減速材循環装置の停止時にカバーガスの補給を行う。
また、減速材循環装置の停止時は制御棒案内管内は相対
的に負圧となっているので、圧力差を利用してカバーガ
スを補給する。また、多数の制御棒案内管にカバーガス
を補給する場合は、減速材の配分管を利用して補給す
る。更に、カバーガスの補給時に制御棒案内管内の減速
材が補給装置側に逆流するのを阻止する逆流阻止装置を
設け、また、逆流した減速材を炉心タンクや減速材循環
経路に戻す回収路を設ける。更にまた、カバーガスの補
給源として、別途設けあるいは減速材サージタンク内の
カバーガスを使用する構成とする。
〔作用〕
カバーガスを補給する場合、本発明では、制御棒案内管
上端を開放する必要がないので、カバーガスの補給が容
易になり、且つ、減速材循環装置の起動・停止の繰り返
しによる減速材水位の上昇が抑制される。従って、長い
制御棒案内管を使用しなくても制御棒案内管上部に設け
る制御棒駆動装置を減速材で濡らす心配がなくなり、短
い制御棒案内管が使用可能となる。このため、原子炉建
屋を低く設計できるようになる。また、制御棒案内管内
における減速材水位の変動幅が小さくなるので、炉心タ
ンク内の圧力変動も小さくなる。
〔実施例〕
以下、本発明の一実施例を第1図乃至第4図を参照して
説明する。
第1図は、本発明の一実施例に係る制御棒案内管内減速
材水位上昇抑制装置を備えた原子炉のシステム構成図で
ある。同図において、本実施例のカバーガス補給装置
は、カバーガス補給配管20、止め弁21、逆止弁22、補給
制御機構23及び配線24,25より構成される。なお他の設
備は第5図に示す従来設備と全く同様である。カバーガ
ス補給配管20の一方は重水サージタンク16の気相部に接
続され、他の一方は重水配分管7に接続される。
次に、上記カバーガス補給装置を有する原子炉における
制御棒案内管13内の重水の水位変動について、第2図に
より説明する。なお、制御棒案内管内13は比較のため、
従来長さとする。
重水の循環を開始する以前は、(a)に示すように止め弁2
1を閉鎖しておく。重水水位及びその他の状況は第6図
(a)に示す従来の場合と全く同じである。
重水循環ポンプ5を起動し、重水の循環を開始すると、
(b)に示すように注入ノズル11から流入する重水は同ノ
ズルより下方の制御棒案内管13内のカバーガスを巻込ん
で流れる。これも第6図(b)に示す従来の場合と全く同
じである。
重水循環ポンプ5運転中いおいては、(c)に示すよう
に、制御棒案内管13内の重水水位は注入ノズル11より高
い位置となる。これも第6図(c)に示す従来の場合と全
く同じである。なお、第2図(c)にて逆止弁22と止め弁2
1は、重水配分管7からの冷却重水の逆流を止めてい
る。また、万一漏えいが生じ部分的に重水が逆流して
も、重水サージタンク16内に流入するため問題はない。
重水循環ポンプ5を停止し、重水の循環を停止すると
(d)に示すように制御棒案内管13内の水位は(a)に示す重
水の循環を開始する以前の重水水位より高い位置にな
る。これも第6図(d)に示す従来の場合と全く同じであ
る。本状態において、制御棒案内管13内のカバーガス圧
力は、重水サージタンク16内のカバーガス圧力よりも低
くなっている。
重水循環ポンプ5を停止し、しばらく経過した後、止め
弁21を開放することにより、(e)に示すように、制御棒
案内管13内に、重水サージタンク16より重水配分管7を
経由してカバーガスが補給される。これによって、制御
棒案内管13内水位は重水サージタンク16内の重水水位ま
で下降し、(a)と同じ状態となる。このため、この後ポ
ンプの運転・停止を繰り返すと、(a)〜(e)を繰り返すこ
とになるため、制御棒案内管13内の重水の最高水位は、
従来よりも低くなり、制御棒駆動装置9との間にかなり
の余裕ができる。
なお、実施例では、止め弁21を開閉させることで説明し
たが、止め弁21又は逆止弁22の一方が無くても重水の最
高水位を抑える機能を果すことができる。
第2図にて述べた内容を重水循環ポンプの運転・停止回
数との関係としてまとめる。第3図は重水循環ポンプ運
転・停止回数と制御棒案内管内カバーガス量の関係を示
し、同図の本発明グラフに示すように、ポンプの運転・
停止を繰り返すたびに制御棒案内管内のカバーガス量は
一定幅の減少と回復を繰り返している。このため従来グ
ラフのように制御棒案内管内カバーガス量がポンプの運
転・停止を繰り返すことで減少していくことがない。こ
れに伴い、第4図の重水循環ポンプ運転・停止回数と制
御棒案内管内水位の関係の本発明グラフに示すように、
ポンプの運転・停止を繰り返しても、ポンプ運転中及び
ポンプ停止中の制御棒案内管内水位は、一定である。
このため、制御棒案内管13内の重水水位変動幅は、従来
に比べ少ない。
なお、補給制御機構23は、止め弁21及び重水循環ポンプ
5に配線24,25によって接続され、止め弁21の開閉及び
重水循環ポンプ5起動の制御を行う。つまり、重水循環
ポンプ5の運転中及び停止直後においては、補給制御機
構23から止め弁21に閉鎖信号がでる。このため仮にカバ
ーガス補給操作を行い、止め弁21を開放しようとして
も、同弁は閉鎖状態でロックされ、カバーガスは補給さ
れない。また重水循環ポンプ5の停止後しばらくした後
は、補給制御機構23からの止め弁21の閉鎖信号は解除さ
れる。このため、カバーガス補給操作を行うことで止め
弁21は開放するので、カバーガスの補給を行うことがで
きる。また重水循環ポンプ5停止後においては、補給制
御機構23から重水循環ポンプ5に停止信号が出る。同信
号は止め弁21の開放により解除される。このため重水循
環ポンプ5の起動時において、仮にそれ以前にカバーガ
スの補給操作が行われていなければ同ポンプの起動がで
きない。
上述した様に、重水循環ポンプを運転・停止すると、制
御棒案内管13内のカバーガスは、ポンプ運転前に比べ圧
力が低下するが、ポンプ運転前の制御棒案内管13内と同
じ圧力のカバーガスを多量に有する設備(実施例ではサ
ージタンク16)と上記制御棒案内管13をカバーガス補給
装置により接続し両カバーガスを連通することにより、
圧力差でカバーガスは制御棒案内管13内に流入し、よっ
て制御棒案内管13内にカバーガスが補給される。
カバーガス補給装置における逆流防止機構は、制御棒案
内管13内にカバーガスが補給される場合は機能せず、逆
に制御棒案内管13内からカバーガス又は重水が流出する
場合に機能し、これ等の流出を防止する。それによっ
て、制御棒案内管13内のカバーガス及び冷却重水がカバ
ーガス補給装置を通って他設備へ流出することがない。
カバーガス補給装置は、重水を保有する設備に接続され
ており、万一逆流防止機構に漏えいが生じ、制御棒案内
管13内の冷却重水が流出しても、重水を保有する設備に
より流出重水の回収ができる。
また、カバーガス補給装置を重水配分管7に接続するこ
とにより、補給カバーガスは重水配分管7にて配分さ
れ、全ての制御棒案内管13に補給される。このため、カ
バーガス補給装置を全制御棒案内管13に直接接続する場
合に比べ設備増加が少ない。
カバーガス補給装置における制御装置(実施例では機構
23)は、重水循環ポンプ5の運転中及び停止直後におい
ては、仮にカバーガス補給操作を行っても、カバーガス
の補給が行われないよう制御する。また重水循環ポンプ
の停止後しばらくした後は、カバーガス補給操作によ
り、カバーガスの補給が行われるよう制御する。また重
水循環ポンプ起動時においては、仮にそれ以前にカバー
ガス補給操作が行われていなければ同ポンプの起動がで
きないよう制御する。これにより、効果的な時期にカバ
ーガスの補給がなされ、カランドリアタンク3内の外乱
を小さくできる。
本実施例によれば、ある原子炉の例では制御棒案内管内
の重水水位の変動幅を従来より約4m少なく抑えること
ができ、重水の最高水位は低下する。このため、制御棒
案内管を約4m短縮し、その上方に位置する制御棒駆動
装置の高さを下げることができる(第5図のl−第1図
のl′=約4m)。この制御棒案内管の短縮化により、
原子炉上部に確保してある空間体積が低減できるので、
原子炉格納容器の小型化の効果がある。更に制御棒案内
管の短縮化により、制御棒装置としての全長が低くなる
ため、耐震性向上の効果がある。また、重水水位の変動
幅を抑えるので、重水サージタンク16内の重水水位の変
動幅も少なくなり、これに伴い、カランドリアタンク内
の圧力変動が従来より少なく抑えることができ、重水サ
ージタンクの小型化、カバーガス循環系の容量低減が図
れる。
尚、上述した実施例では、カバーガスの補給源として重
水サージタンク16内のカバーガスを使用したが、別に補
給用のカバーガス源を設けても良いことはいうまでもな
い。
〔発明の効果〕
本発明によれば、制御棒案内管の長さを短くできるの
で、原子炉建屋を低く建築でき、制御棒案内管や建屋の
耐震設計が容易となる。更に、制御棒案内管内の減速材
水位の変動幅が小さくなるので炉心タンク内の圧力変動
も小さくなる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例に係る減速材水位上昇抑制装
置を備える原子炉のシステム構成図、第2図(a)〜(e)は
第1図に示す減速材水位上昇抑制装置の動作説明図、第
3図は重水循環ポンプの運転・停止回数と制御棒案内管
内カバーガス量との関係を示す図、第4図は重水循環ポ
ンプの運転・停止回数と制御棒案内管内重水水位との関
係を示す図、第5図は従来の原子炉のシステム構成図、
第6図(a)〜(i)は従来の原子炉の動作説明図、第7図
(a)〜(c)は従来の原子炉における重水循環ポンプ運転
時,停止時,メンテナンス時の制御棒案内管の重水水位
を示す図である。 1…燃料棒、3…カランドリアタンク、4…重水冷却系
配管、5…重水循環ポンプ、6…重水冷却器、7…重水
配分管、9…制御棒駆動装置、12…ワイヤロープ、13…
制御棒案内管、14…制御棒、16…重水サージタンク、1
7,18…カバーガス循環系配管、19…カバーガス循環系、
20…カバーガス補給配管、21…止め弁、22…逆止弁、23
…補給制御機構。
フロントページの続き (72)発明者 浜村 憲司 茨城県日立市幸町3丁目2番1号 日立エ ンジニアリング株式会社内 (72)発明者 俵 正文 茨城県日立市幸町3丁目2番1号 日立エ ンジニアリング株式会社内 (56)参考文献 特開 昭59−100893(JP,A)

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】燃料棒と流体でなる減速材とを収容する炉
    心タンクと、上部気相部が密閉し内部にカバーガスが封
    入され且つ下部液相部が前記炉心タンク内に連通した制
    御棒案内管と、該制御棒案内管内にて上方から前記下部
    液相部に挿入される制御棒と、前記炉心タンク内の減速
    材を取り出して冷却し前記制御棒案内管を介して前記炉
    心タンク内に戻す減速材循環装置とを備える原子炉にお
    いて、前記制御棒案内管にカバーガスを補給するカバー
    ガス補給装置を設け、該カバーガス補給装置にカバーガ
    スの補給の起動・停止を制御する制御装置を備えたこと
    を特徴とする制御棒案内管内の減速材水位上昇抑制装
    置。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記制御装置は、前記
    減速材循環装置の停止時に前記カバーガス補給装置を起
    動させることを特徴とする制御棒案内管内の減速材水位
    上昇抑制装置。
  3. 【請求項3】請求項1において、前記制御装置は、前記
    炉心タンク内の減速材に外乱を生じさせない時に前記カ
    バーガス補給装置を起動させることを特徴とする制御棒
    案内管内の減速材水位上昇抑制装置。
  4. 【請求項4】請求項1において、前記制御装置は、制御
    棒案内管内のカバーガス圧が下がった時に前記カバーガ
    ス補給装置を起動させることを特徴とする制御棒案内管
    内の減速材水位上昇抑制装置。
  5. 【請求項5】請求項1において、前記制御装置は、前記
    減速材循環装置に停止信号を出力し該停止信号を前記カ
    バーガス補給装置の起動信号により解除することを特徴
    とする制御棒案内管の減速材水位上昇抑制装置。
  6. 【請求項6】燃料棒と流体でなる減速材とを収容する炉
    心タンクと、上部気相部が密閉し内部にカバーガスが封
    入され且つ下部液相部が前記炉心タンク内に連通した複
    数の制御棒案内管と、各制御棒案内管内にて上方から前
    記下部液相部に挿入される制御棒と、前記炉心タンク内
    の減速材を取り出して冷却し減速材配分管で分配し前記
    各制御棒案内管を介して前記炉心タンク内に戻す減速材
    循環装置とを備える原子炉において、カバーガス補給装
    置と、該カバーガス補給装置から補給されるカバーガス
    を前記減速材配分管に導入する補給路とを設けたことを
    特徴とする制御棒案内管内の減速材水位上昇抑制装置。
  7. 【請求項7】燃料棒と流体でなる減速材とを収容する炉
    心タンクと、上部気相部が密閉し内部にカバーガスが封
    入され且つ下部液相部が前記炉心タンク内に連通した制
    御棒案内管と、該制御棒案内管内にて上方から前記下部
    液相部に挿入される制御棒と、前記炉心タンク内の減速
    材を取り出して冷却し前記制御棒案内管を介して前記炉
    心タンク内に戻す減速材循環装置とを備える原子炉にお
    いて、前記制御棒案内管にカバーガスを補給するカバー
    ガス補給装置を設け、該カバーガス補給装置に前記制御
    棒案内管からの減速材が逆流するのを阻止する減速材逆
    流阻止機構を備えたことを特徴とする制御棒案内管内の
    減速材水位上昇抑制装置。
  8. 【請求項8】請求項1乃至請求項7のいずれかにおい
    て、前記カバーガス補給装置は、カバーガスと減速材と
    が収容され前記炉心タンク内の減速材を所定量に保持す
    べく前記炉心タンクに連通して設けた減速材サージタン
    ク内のカバーガスを前記制御棒案内管内に補給するカバ
    ーガス補給配管を備えたことを特徴とする制御棒案内管
    内の減速材水位上昇抑制装置。
  9. 【請求項9】請求項1乃至請求項8のいずれかにおい
    て、前記カバーガス補給装置に前記制御棒案内管から減
    速材が逆流したとき該減速材を前記炉心タンクまたは減
    速材の循環経路に戻す減速材回収経路を設けたことを特
    徴とする制御棒案内管内の減速材水位上昇抑制装置。
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