JPH0660724B2 - 複床流動床燃焼装置 - Google Patents

複床流動床燃焼装置

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JPH0660724B2
JPH0660724B2 JP62271766A JP27176687A JPH0660724B2 JP H0660724 B2 JPH0660724 B2 JP H0660724B2 JP 62271766 A JP62271766 A JP 62271766A JP 27176687 A JP27176687 A JP 27176687A JP H0660724 B2 JPH0660724 B2 JP H0660724B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、砂等の粉粒体から成る流動媒体を内蔵した流
動床を備え、廃棄物や各種燃料等の可燃物を燃焼する流
動床燃焼装置に関する。より詳細には、本発明は、複数
の流動床を有する複床流動床燃焼装置に関する。
[従来技術] 流動床燃焼装置は、主として石炭やオイルコークス、バ
イオマス、都市ごみや含油スラッジ、プラスチック屑、
その他の廃棄物などの固体可燃物を燃焼させるものであ
るが、廃油のような液体可燃物や各種ガスのような気体
可燃物も燃料として利用することができる。そのため、
流動床燃焼装置は、流動床ボイラや流動床焼却炉、流動
床熱分解炉を代表例として、近年急速に採用されてい
る。
従来、流動床燃焼装置においては、何でも燃焼できると
いう流動床の特徴を利用してついでに様々の廃棄物も同
時に燃焼させようという計画が多くたてられるものの、
実際には燃料(石油、石炭その他)と廃棄物とを同一の
流動床で燃焼できる場合は少いか、又は燃焼できる廃棄
物は限れていた。
廃棄物のなかには粗大不燃物や針金等が混入したもの
や、コークス類の様にほとんどが流動床中で燃焼するも
のがあったり、廃タイヤ、塗料カスのように、流動床中
にて大部分が可燃ガス化し流動床上方のフリーボード部
で燃えるものがあったりするなど、燃焼特性がそれぞれ
異なる。
また廃棄物中には、伝熱面や散気部の腐蝕や煙道におけ
る飛灰の付着、堆積を生じ易い物質、例えばアルカリ金
属、リン、バナジウム、塩素化合物等有害元素を含むも
のもある。
廃棄物も一緒に燃焼しようとすると、石炭や廃油その他
の特定燃料のみを燃焼する場合に比べて、燃焼温度等の
各種燃焼運転条件の決定および容量や燃焼装置の材質の
選定などの設計条件の決定において困難を伴っていた。
また廃棄物を燃焼する流動床においては、腐蝕防止や防
錆、粗大不燃物の排出あるいは煙道での飛灰付着や堆積
の防止を常に考慮しなければならぬことが多く、石炭等
の燃料のみを燃焼する流動床の場合とは異なった観点か
ら設計を行う必要がある。このために、廃棄物混焼とす
ると、少ない廃棄物のためにいたずらに不燃物排出のた
めの流動媒体炉外循環量が多くなったり、伝熱面接ガス
部温度上昇による高温腐蝕をさけるためボイラにおいて
は蒸気過熱をさけざるを得なくなるという問題が生じ不
都合が多く生じてくる。このようなことから、問題のな
い廃棄物のみを混焼するにとどめて廃棄物混焼のために
特に燃焼装置を考慮する事は充分にはなされていなかっ
た。
その他の従来技術として、特公昭61−13533号公
報で示す技術や、特開昭54−124567号公報で示
す技術がある。これ等の技術は、いずれも、複床流動床
燃焼装置であって、それぞれ性状の異なる燃焼物を、別
々の流動床で燃焼させた技術が示されている。
しかし、特公昭61−13533号公報や特開昭54−
124567号公報で示す技術は、複数の流動床部は全
て燃料以外の物質(燃焼対象物質)をも燃焼するため、
燃焼対象物質の燃焼特性に依存した設計を、各流動床部
毎に行わなければならない。そのため、設計の煩雑化、
構成の複雑化等、の問題が存在する。
また、流動層内部に蒸発管或いは過熱管(特公昭61−
13533号公報)、管状の整流器(特開昭54−12
4567号公報)等の管状部材を埋設しているので、流
動層内に投入された燃焼対象物と該管状部材とが干渉し
たり、燃焼によって発生した活性物質により前記管状部
材が損傷・破壊されるという問題が存在する。
[発明の目的] 本発明は上記した従来技術の問題点に鑑みて提案された
ものであり、廃棄物の燃焼も好適に行うことができ、腐
蝕防止や蒸気過熱等を充分に考慮して、且つ、構成の簡
略化を可能とした複床流動床燃焼装置の提供を目的とし
ている。
[発明の構成] 本発明の複床流動床燃焼装置は、流動媒体を内蔵する複
数の流動床燃焼部を有する複床流動床燃焼装置におい
て、隣接する流動床燃焼部のうちの一方は燃料供給装置
が設けられた燃料燃焼部、他方の流動床燃焼部は廃棄物
供給装置が設けられた廃棄物燃焼部となっており、これ
等複数の流動床燃焼部に隣接してそれら燃焼部からの排
ガスの流入する熱回収部が配置されており、前記複数の
流動床燃焼部は流動層上4m以上に設けられた排ガス出
口で互いに接続されており、廃棄物が投入される流動層
を構成する流動媒体中には伝熱管は配設されていないこ
とを特徴としている。
ここで、本発明の実施に際しては、前記複数の流動床燃
焼部の流動層上4m以上の位置であって且つ前記燃料燃
焼部の上方の位置に発生蒸気の過熱部を備え、そして廃
棄物燃焼部上方に熱回収部へ連通する排ガス出口部を設
けており、前記過熱部は、燃料燃焼部上方に排ガス入口
部を有し且つ廃棄物燃焼部上方あるいは熱回収部に排ガ
ス出口部を有している。
本発明の実施に際して、廃棄物の燃焼排ガスと接触する
金属面、たとえば燃焼部水冷壁や熱回収部伝熱面などは
150℃以上で且つ320℃以下であることが好まし
い。150℃以下では塩酸が排ガスに含まれている場
合、酸露点以下となり、凝縮した酸やダスト中の塩類に
より電気化学的腐蝕が急増する。一方、320℃を越え
ると塩化鉄またはアルカリ鉄硫酸塩の分解による高温腐
蝕が急増するからである。
また、燃焼部の流動床上部空間であるフリーボード部に
おける平均排ガス流速は1〜2m/秒以下となる様充分
な断面積をとる必要がある。
[作用] 本発明の複床流動床燃焼装置によれば、廃棄物の燃焼す
る流動床燃焼部と石油や石炭等の燃料の燃焼を行う流動
床燃焼部とが相互いに独立して設けられている。もちろ
ん、廃棄物の燃焼する流動床燃焼部である廃棄物燃焼部
では石炭を燃焼したり、石炭と廃棄物を混焼する場合が
ある。そのため、廃棄物を燃焼する流動床については、
投入予定の廃棄物の複雑多岐に亘る燃焼特性および廃棄
物燃焼の結果として発生する腐蝕物質等の存在を考慮し
て設計すれば良く、一方、石油や石炭等の燃料を燃焼す
る流動床については腐蝕等を考慮せずに設計すれば良
い。そのため、燃焼物に対応した流動床の設計が可能と
なり、流動床燃焼装置の設計が全体として簡略化され、
且つ燃焼運転の効率化が計られる。
また、燃料の燃焼用の流動床および廃棄物燃焼用の流動
床に隣接して熱回収部が配置されているので、双方の流
動床からの燃焼排ガスから廃熱を効率良く回収して熱回
収部の運転を行うことができる。従って燃料および廃棄
物の持つ熱の有効利用が行われ、省資源、省エネルギの
要請にも合致する。
さらに、本発明において過熱器付ボイラとした場合は、
ボイラの過熱器は燃料燃焼部からの排ガス中に配置さ
れ、廃棄物燃焼部からの排ガスとの接触がない様になっ
ているので、廃棄物燃焼の結果として生ずるガスによつ
て該過熱器が高温腐蝕にさらされて腐蝕することはな
い、その結果、燃焼対象物の燃焼特性如何によって流動
床部の構造を変化させる必要がなくなり、設計及び構造
の簡略化が達成されるのである。
更に、本発明においては、複数の流動床燃焼部は流動層
上4m以上に設けられた排ガス出口で互いに接続されて
いるため、排ガス出口は流動層上4m以上に設けられて
いる。流動床の流動や排ガス上昇に伴い流動床表面から
舞い上がる流動媒体は約4m位まで高濃度で存在するた
め、燃焼部より飛散するのを防ぐには、燃焼部からの排
ガス出口は流動床表面より少なくとも4m以上高い位置
としなくてはならないからである。また、過熱器付ボイ
ラにおいては、蒸気過熱のために過熱器の金属伝熱面温
度を320℃以下に抑えるのは無理であるため、廃棄物
燃焼排ガスが混入することのない燃料ガス中に位置させ
る、すなわち燃料燃焼部の上方に位置させて、且つ、流
動床表面よりも4m程度以上離隔した上方位置に設ける
ことが必要となる。
これに加えて、本発明では、廃棄物が投入される流動層
中には伝熱管は設けられていないので、流動層内に投入
された燃焼対象物(廃棄物)と該管状部材とが干渉した
り、燃焼によって発生した活性物質により前記管状部材
が損傷・破壊されることも無い。
[実施例] 以下添付した図面を参照して、本発明の実施例について
説明する。
第1図において全体を符号10で示す本発明の複床流動
床燃焼装置は、隣接する2基の流動床燃焼部12、14
と熱回収部16から概略構成されている。ここで流動床
燃焼部12は石炭や廃油等の燃料燃焼用の燃料燃焼部で
あり、流動床燃焼部14は廃棄物燃焼用の廃棄物燃焼部
であり、それぞれ、底部の流動床と上部空間のフリーボ
ード部により構成されている。2基の流動床燃焼部1
2、14は仕切壁18で区画されており、その仕切壁1
8は流動床上方の凸部20において流動床燃焼部12側
に突出している。そして2基の流動床燃焼部12、14
は、例えば砂のような不燃性の粉体あるいは粒体から成
る流動媒体S(S12、S14)を内蔵している。流動床1
2、14の下部には、第1図の実施例では空気室22お
よび24がそれぞれ設けられている。そして空気室22
および24の上方には複数の孔部を有する空気分散機構
26、28が配置されている。
空気室22は弁30を有する管路32を介してブロワ等
の空気供給機構34に接続されており、一方、空気室2
4は弁36を有する管路38を介して空気供給機構3
4′に接続されている。
流動床燃焼部12は、流動媒体投入機構40、固体燃料
供給装置42、およびスタートアップのための流動床加
熱機構としてバーナ44を備えており、そのバーナ44
は弁46を備えた管路48を介してガスや油等の流体燃
料供給装置50に接続しており、且つ弁52を備えた管
路54を介して前記空気供給機構34に接続している。
一方、流動床燃焼部14は廃棄物供給装置56、固体燃
料供給装置58およびスクリューコンベヤ等の不燃物抜
出機構60を備えており、その不燃物抜出機構60は不
燃物と流動媒体とを分離するための振動篩などの分級装
置62と接続している。
符号16で示すボイラは熱回収部であり、汽水胴70、
水胴72および各種配管系から概略構成されている。水
胴72は給水部74から給水される降水管群76′と接
続さてれおり、そして水胴72と汽水胴70とは蒸発管
群76で接続されている。そして、汽水胴70は配管7
8を介して流動床燃焼部12の上方に設けられた過熱器
80に接続されており、そして過熱器80は更に図示し
ない蒸気タービンあるいは各種過熱器その他蒸気利用設
備に接続されている。ここで過熱器80は、燃料燃焼用
流動床燃焼部12内に設けられており、且つ仕切壁18
の凸部20の上方に配置されている。
符号82は灰排出装置であり、流動床12、14の燃焼
排ガスGに伴われている灰の一部が熱回収部において沈
降したものを煙道外に排出するためのものである。その
燃焼ガスGは通風部84、86を介して蒸発管群76の
部分を通過し、その際に蒸発管群76内の水と熱交換し
て飽和水蒸気を発生せしめる。熱交換を行った後、その
燃焼ガスGは排ガスとして図示しない電気集塵機ないし
はバグフィルターなどのガス浄化装置に導かれる形で排
ガスポート88よりボイラ外部に排出される。
流動床燃焼部12の壁89、流動床燃焼部12と14と
を仕切る仕切壁18、および流動床燃焼部14と熱回収
部16とを仕切る仕切壁90は、それぞれその内部に水
が蒸発に従い循環している複数の金属管を第1図中紙面
とは垂直な方向に並設させて、それらの間隙は金属板を
溶接して密閉構造としたメンブレンウォールで構成され
ている。そして通風部84、86は前記複数の金属管を
1本づつ互い違いに配置し間隙の金属板を外して構成さ
れている。即ち燃焼ガスGは互い違いになった金属管隙
間の部分を通過するのである。
前記の壁89、18、90は、それぞれ下端においてヘ
ッダ92、94、96および図示しない配管系を介して
水胴72に接続しており、壁89、18、90を構成す
る金属管内には水胴72から水が供給されている。この
金属管内の水は流動床燃焼部12、14または熱回収部
16内の熱量によって加熱あるいは気化されて蒸気の浮
力により自然循環を起こし、汽水胴70に到達する。ま
た、流動床燃焼部12、14の燃焼ガスGは前述の通り
蒸発管群76と接触し、その内部を流れる水と熱交換を
行い、その結果、蒸発管群76内の水は加熱あるいは気
化されて蒸気の浮力により自然循環を起こし汽水胴70
に導入される。これらの水は、排ガスと接触する金属面
が第2図で示される腐蝕しにくい150〜320℃の温
度範囲となるよう、4〜120kgf/cm2gの圧力をか
ける必要がある。ここで、燃焼ガスGが蒸発管群76の
間を通過する際に、ガスに伴われた灰の一部が沈降する
ので、灰排出装置82により煙道外に排出して灰が蓄積
しないようにする。排出された灰は図示しない搬送装置
により搬出される。汽水胴70中の飽和水蒸気は管路7
8を介して過熱器80に送られ、そこで加熱された水蒸
気は管路98を介して図示しない蒸気タービンや各種過
熱器その他蒸気利用設備に送られる。ここで、過熱器8
0は320℃以上となっても流動床燃焼部12の上方に
設けられているので、流動床燃焼部14で燃焼された廃
棄物にアルカリ金属やリン、バナジウム、塩素等の化合
物などが含まれていても過熱器80が高温腐蝕にさらさ
れるのを防止することができる。また、過熱器80は仕
切壁18の凸部20の上方に配置されているので、流動
床12の底部から舞い上がる流動媒体S12はその大部分
が凸部20によって遮られて、過熱器80に接触するこ
となく底部へ降下する。そのため、流動媒体が燃焼部1
2より飛散するのを防止すると共に、過熱器80が流動
媒体の衝突で摩耗するのを防ぐことができる。過熱器8
0には燃焼部12寄りで舞っている流動媒体で輻射伝熱
を促進された燃焼部12からの輻射熱が入ると同時に、
凸部20によって排ガス流が過熱器管群と交差加速され
る形となり伝熱を促進された接触熱が加わり、排ガス風
量変動や燃焼部温度に対し安定で高効率な過熱器となっ
ている。即ち、負荷が下がると蒸気過熱温度も下がる接
触伝熱と、蒸気過熱温度が逆に上がる輻射伝熱を組合せ
ることができる構造となっている。なお石炭やコークス
等燃料比(固定炭素分を揮発分で除した数値)が大きな
燃料においては、流動床中で燃焼する割合が80%前後
もあるため、フリーボード部での燃焼負荷が小さく凸部
20によりフリーボード部を縮小しても問題がないばか
りか、容積の有効利用に役立つ。
燃料比の高い燃焼物は一般に燃焼速度が遅く、燃料比1
前後以上のものにあっては、粒径が10mm以上のもので
は、流動床による燃焼であっても「分」のオーダーを要
する。従って、通常の供給装置でも充分安定した燃焼を
流動床で行うことができるため、空気比1.2前後で良
好な燃焼を行わせることができる。燃料燃焼部12にお
いては、粗大不燃物の混入対策を必要としないため、粗
大不燃物排出のための流動媒体炉外循環は不要で、流動
媒体抜出ノズルも100〜150mm程度の径でよい。
廃棄物燃焼用の流動床燃焼部14は廃棄物の円滑な完全
燃焼を行うという観点より設定される。即ち、予定して
いる燃焼廃棄物中に粗大不燃物が混入している場合、そ
の最大粒径のものが充分炉外に排出できる大きさの径の
シュート60′を通して不燃物抜出機構60により流動
媒体と共に抜き出し、分級装置62により粗大不燃物を
流動媒体と分け、流動媒体は再び燃焼部14に戻す流動
媒体炉外循環を行わせることで不燃物を流動床より排出
することが必要になる。
この様に、炉外に流動媒体を循環しようとすると、流動
媒体を一旦分級装置や流動媒体抜出機構が耐えるれる温
度域まで冷却する必要があり、そのために、熱損失が生
じるが、この様に燃料燃焼部と分けることにより、粗大
不燃物を排出除去すべき炉床域を小さなものとすること
ができ、粗大不燃物排出効率が高くかつ流動媒体循環熱
損失が少なくなる。
流動床燃焼部14の上部は、燃料燃焼部に過熱器80よ
り流入した排ガスが熱回収部16に抜ける通路となるた
め、天井より廃棄物や固体燃料、流動媒体等投入しよう
とすると、排ガス流に長され、あるいは同伴されて充分
燃焼しないままに熱回収部16に飛ばされる可能性があ
る。このため、燃料燃焼部からの排ガス流を横切る程度
の長さのシュートを立下げてその流れから投入物を保護
することが望ましい。
なお、この廃棄物燃焼排ガス中に先に述べた高温腐蝕を
促進したり灰の融点を下げるような物質が混入する可能
性のある場合、過熱器は接ガス面が320℃を越えるの
で、廃棄物燃焼排ガスと触れる様な部分に設けてはなら
ない。又、低融点物質やアルカリ金属が含まれる場合に
は、石炭やコークスが排ガス中のSOx濃度(850℃
を越えるとSOx濃度急激に増大)や燃焼性向上(温度
高いほどよく燃える)のかねあいから約800〜850
℃に流動床の最適温度があるのに対し、流動媒体が反応
しクリンカを精製するのをさけるために650〜700
℃と低い流動床温度に保持する必要性も生じる。熱回収
部16においては、燃料燃焼排ガスによりこの廃棄部燃
焼排ガスが希釈されることになるので、含まれる灰の溶
融等によるトラブルは大巾に軽減される。
廃棄物の燃料比は一般的に小さく、従ってフリーボード
部での燃焼負荷が高く、流動床中の燃焼率は低い。この
ためフリーボード容積を比較的に大とするのが好まし
く、その意味から凸部20は好ましい。又、燃焼が燃料
比が小さいことから数十秒と速くなり、従って燃焼部へ
の供給量のばらつきがそのまま燃焼量変動となる。この
ために、空気比を1.4〜2.0程度と高くとりその変
動でも酸欠で不完全燃焼することがないようにしてやら
ねばならないが、燃焼部が独立しているため、燃料燃焼
部と独立して、廃棄物燃焼に適当な燃焼温度や空気供給
量等の燃焼管理を行うことが可能となる。
なお、第1図の実施例では、燃料燃焼部、廃棄物燃焼
部、熱回収部を直列に並べたが、燃料燃焼部、廃棄物燃
焼部からそれぞれ直接熱回収部に接続するように並列に
並べてもさしつかえないのはもちろんである。また、過
熱器は燃料燃焼部上方にのみ設けたが、これに加えて、
燃料燃焼部の流動床中に設けてもよい。蒸発管群の一部
を流動床中に挿入し流動床ボイラとしてももちろんさし
つかえない。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明の複床流動床燃焼装置によ
れば、石炭や廃油等の燃料を燃焼する流動床と廃棄物を
燃焼する流動床とを別個に構成してあるので、燃焼装置
全体の燃焼運転効率が向上し、設計および運転条件の決
定が容易となり、しかも高温腐蝕が防止される構造とな
っている。しかも燃焼による熱エネルギがボイラによっ
て有効に利用されるので、省資源、省エネルギを達成す
ることができるのである。
また、流動床部を廃棄物燃焼部分と燃料専焼部分とに分
離して、別々の設計としているので、燃焼対象物の燃焼
特性如何によって流動床部の構造を変化させる必要がな
くなり、設計及び構造の簡略化が達成される。
更に、本発明においては、複数の流動床燃焼部は流動槽
上4m以上に設けられた排ガス出口で互いに接続されて
いるため、排ガス出口は流動層上4m以上に設けられて
おり、流動床表面から舞い上がる流動媒体の燃焼部から
の飛散が防止される。そして、過熱器は、流動床表面よ
りも上方へ4m以上離隔した位置であって且つ燃料燃焼
部の上方の位置に設けられているため、過熱器の設置箇
所に廃棄物燃焼排ガスが混入することは無く、該過熱器
の腐食等が防止される。
これに加えて、本発明では、廃棄物が投入される流動層
中には伝熱管その他の管状部材は設けられていないの
で、流動層内に投入された廃棄物と伝熱管等の管状部材
とが干渉したり、燃焼によって発生した活性物質により
前記管状部材が損傷・破壊されることも防止される。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を説明する模式図であり、第
2図は腐蝕速度と温度との関係を説明するグラフを示す
図である。 10……複床流動床燃焼装置、12……燃料燃焼用流動
床、14……廃棄物燃焼用流動床、16……ボイラ、1
8……仕切壁 20……凸部、50……燃料供給装置 56……廃棄物供給装置、80……過熱器。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小杉 茂 東京都大田区羽田旭町11番1号 株式会社 荏原製作所内 (72)発明者 犬丸 直樹 東京都大田区羽田旭町11番1号 株式会社 荏原製作所内 (56)参考文献 特開 昭54−124567(JP,A) 特公 昭61−13533(JP,B2)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】流動媒体を内蔵する複数の流動床燃焼部を
    有する複床流動床燃焼装置において、隣接する流動床燃
    焼部のうちの一方は燃料供給装置が設けられた燃料燃焼
    部、他方の流動床燃焼部は廃棄物供給装置が設けられた
    廃棄物燃焼部となっており、これ等複数の流動床燃焼部
    に隣接してそれら燃焼部からの排ガスの流入する熱回収
    部が配置されており、前記複数の流動床燃焼部は流動層
    上4m以上に設けられた排ガス出口で互いに接続されて
    おり、廃棄物が投入される流動層を構成する流動媒体中
    には伝熱管は配設されていないことを特徴とする複床流
    動床燃焼装置。
  2. 【請求項2】前記複数の流動床燃焼部の流動層上4m以
    上の位置であって且つ前記燃料燃焼部の上方の位置に発
    生蒸気の過熱部を備え、そして廃棄物燃焼部上方に熱回
    収部へ連通する排ガス出口部を設けており、前記過熱部
    は、燃料燃焼部上方に排ガス入口部を有し且つ廃棄物燃
    焼部上方あるいは熱回収部に排ガス出口部を有している
    特許請求の範囲第1項記載の複床流動床燃焼装置。
JP62271766A 1987-10-29 1987-10-29 複床流動床燃焼装置 Expired - Lifetime JPH0660724B2 (ja)

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