JPH0659337B2 - スケート靴 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、スケート靴用のランナー支持体に関し、特に
アイススケートのブレードのための成型プラスチック製
支持体及び靴に関する。

〔従来の技術と発明が解決しようとする課題〕

成型プラスチック製スケートのブレード支持体が導入さ
れて以来、今日販売されているアイススケートの大多数
は、その様なブレード支持体を有する。以前は、スケー
トブレード支持体は、薄板金から製造され、熟練した技
術とかなりの時間とが必要とされた。成型技術により、
金属製のブレードは単に型内に置くだけでよく、その型
内へプラスチック材料が注入され、ブレードに係着され
る。しかしながら、ブレードは、成型された支持体から
取り外し可能に形成される場合がある。しかし、その場
合でも、ブレードとブレード支持体とを靴に固定する形
式には変わりはない。伝統的には、皮もしくはナイロン
織のスケート靴は、靴型上に形成され、底があてがわ
れ、次いで、ブレード支持体がリベット締めにより底に
固定される。このリベット締めには、多くの時間が費や
せられる。

そのようなプラスチック製のブレード支持体の設計は、
特に、仕上げられた靴の全底のかかと部分と底にリベッ
ト締めされる前部及び後部のフラットフォームに関し
て、金属製の支持体を真似したものでなければならな
い。

時間を浪費する靴底へのブレード支持体の取付け工程に
加えて、靴底へリベット締めがなされるスケート支持体
は、スケーターによって靴を介して加えられる駆動力を
完全にブレードに伝達しない。支持体は互いに離れたリ
ベット箇所にて底に取付けられるため、駆動エネルギの
幾分かは、伝達されたる駆動力のねじれ成分によりブレ
ード支持体プラットホームが靴のいずれかの側において
底から若干離れ、吸収されてしまう。

本発明の目的は、総て若しくは大部分のリベット締めを
なくし、それによりスケート組み立てに要する時間を減
らすことを可能にする、改善された成型プラスチック製
ブレード支持体と靴との組み合わせを提供することにあ
る。

さらに支持体プラットホームと靴との間の分離傾向をな
くすことにより、スケーターの足から刃への駆動力の伝
達を改善することも企図している。

靴型で形成される靴の場合に、スケート靴にあてられる
べき全底をなくし、重量とコストを低減し、より効果的
なスケート靴を提供することを目的とする。

本願明細書で使用される“スケート”という用語は、組
み合わせ靴、支持体及びランナーを意味し、ランナー
は、アイススケート靴の刃やローラースケート靴のロー
ラ等であり得る。

〔課題を解決するための手段〕

本発明による構造は成型プラスチック製ランナー支持体
を有し、該支持体は、支持体長手軸線方向へ延びる細長
部材と、細長部材に取着されるランナーと、靴の全底の
輪郭を有する該細長部材上の靴受け部材と靴受け部材を
靴の土台に取着する手段とを有し、上記靴受け部材の少
なくとも連続周囲部分は、スケート靴土台に接着せしめ
られる。

本発明のより特定した実施例においては、ランナーは、
アイススケートのブレードの形態をとり、靴は、下部と
中底を有する靴型により形成される靴であり、支持体の
靴受け部材は、底ではなく靴下部に接着される。このよ
うに、形成される支持体は、仮りにスケート靴自体が一
体的な底を有するとしても、成型プラスチック製スケー
ト靴と共に有利に利用され得るということは理解されよ
う。スケート靴とスケート支持体とを一体化すること
は、スケート製造業者にとってしばらくの間要求されて
きたことであった。しかし、靴用プラスチック材の剛性
は、ブレード支持体に要求される剛性とは異なるため、
スケート靴と成形支持体との一体構造は、低価格帯のス
ケート靴にのみ受け入れられていた。

しかし、支持体と靴とを夫々別個のプラスチックで成型
することにより、これら両要素は、適切な接着剤により
結合され、一部品たる一体構造の支持体と靴との利点を
提供する。

以上概略的に記述した、本発明の特徴を有する好ましい
実施例が、実例として示す図面を参考にして以下記載さ
れる。

〔実施例〕

第１図及び第２図に示されたように、従来のスケート構
造は、下部12と、スケート靴10の下部にあてられる靴型
底14とを有する。靴型によって形成されたスケート靴10
から成る。スケートブレード18を有する成型されたブレ
ード支持体16は、リベット20によって底14に取付けられ
る。

本発明のブレード支持体は、金属ブレード24を具える一
体成型された製品22である。支持体22は、靴底の全輪郭
を有した靴受け部材26を有する。周囲隆起部28は、中空
台座32及び34を形成する成型キャビティ30を囲む。周囲
隆起部28は、靴の下部38の内方へ曲げられたる端縁部36
に整合される。

本実施例においては、直立するフランジ42若しくはリム
は、隆起部28の周囲を包囲する。フランジの目的は、靴
と支持体とが一緒に固定された後に、空間が残らないこ
とを確実にすることにある。フランジ42は、相互固定さ
れたこれらの２つの要素間におけるバッファとして作用
する。

隆起部28に沿って拡がる適切な接着材を使用して、下部
38の内方へ延びる端縁部36に固着させることが意図され
る。あるいは、靴に対する支持体の固定を確実にするた
めに、内方へ延びる端縁部36を介して隆起部28を通り抜
ける幾つかのリベットが必要となり得ることも意図され
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は、スケート靴と底ブレード支持体とを示した従
来のスケートの分解側面図である。 第２図は、再度従来のスケート構造を図示する第１図に
示すタイプのスケートの横断面図である。 第３図は、本発明によるブレード支持体と靴との分解斜
視図である。 第４図は、本発明を図示する第１図と同様の側面図であ
る。 第５図は、完成したスケート側面図である。 第６図は、本発明を示す第２図と同様の横断面図であ
る。 10，40……スケート靴、12……下部、 14……底、16，22……ブレード支持体、 18，24……スケートブレード、20……リベット、 26……靴受け部材、28……周囲隆起部、 30……キャビティ、36……端縁部、 32，34……中空台座、42……フランジ。

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】靴型によって形成される靴と、ブレード
   と、ランナー支持体、とを含むスケート靴であって、 該ランナー支持体は、一体的に成型される剛性プラスチ
   ック材料で形成され、ランナー支持体の長手軸線方向に
   延びる細長部材を含み、 該ブレードは、細長部材に取着され、 該ランナー支持体は、靴受け部材を含み、 該靴型によって形成される靴は、唯一の中底及び連続的
   な端縁部を有する土台を有し、 該土台の輪郭は、かかと及び底の輪郭であり、 該靴受け部材は、靴の底及びかかと部分の輪郭を有し、 該靴受け部材は、靴の土台の端縁部に接触する唯一の連
   続的な周囲支持部分と、靴受け部材の連続的な周囲支持
   部分を靴の土台に取着する手段、とを含む、スケート
   靴。
2. 【請求項２】上記靴型によって形成される靴は、中底に
   取着される、土台の端縁部を構成する内方に延びる部分
   を有する下部を含み、 上記土台の連続的周囲支持部分は、下部の内方に延びる
   部分に接触し、 上記靴受け部材の連続的な周囲支持部分を、靴の下部の
   内方に延びる部分に対して取着するために、接着手段が
   設けられる、請求項１に記載のスケート靴。
3. 【請求項３】靴受け部材の周囲端縁部は、隆起するフラ
   ンジにより画成される、請求項２に記載のスケート靴。
4. 【請求項４】支持体の細長部材に取着及び係着されるア
   イススケートのブレードの形式を有するランナーを有
   し、 細長部材から延びる台座は、中空であり且つ支持体の上
   部に向かって開いており、 靴受け手段は、該中空の台座のキャビティを囲む周囲フ
   ランジを含む、請求項１に記載のスケート靴。
5. 【請求項５】靴受け部材の連続的支持部分を靴の土台に
   取着する手段は、接着剤である、請求項２に記載のスケ
   ート靴。