JPH0659302A - 光情報処理装置 - Google Patents

光情報処理装置

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JPH0659302A
JPH0659302A JP18203392A JP18203392A JPH0659302A JP H0659302 A JPH0659302 A JP H0659302A JP 18203392 A JP18203392 A JP 18203392A JP 18203392 A JP18203392 A JP 18203392A JP H0659302 A JPH0659302 A JP H0659302A
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Yoshinori Takeuchi
喜則 武内
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 画像情報等に代表される2次元並列データ
の、並列分散型高速処理を可能とする光情報処理装置に
関し、各種機能の実用的光情報処理装置を構成する光情
報処理技術に適した拡張性のある基本構成要素と、それ
を核とする統一的な指針に基づく光学系構成技術を提供
し、工業的生産と統一的指針に基づく設計が容易な、実
用的な光情報処理装置を提供することを目的とする。 【構成】 1次元ないし2次元アレイ状の発光素子、受
光素子、光スイッチング素子、または光変調器、空間光
変調器ないし平板型光学素子等である並列型電気機能光
学素子12をファイバプレート11を介して、順次積層
結合する。この構成により、各種機能を持つ実用的光情
報処理装置のための光情報処理技術に適した拡張性のあ
る基本構成要素を実現し、それに単位機能を担わせるこ
とによって、統一的な指針に基づく光学系構成技術を実
現することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、画像情報等に代表され
る2次元並列データ等の、並列分散型高速処理を可能と
する光情報処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光情報処理装置は、光の空間並列性、時
間多重性、波長多重性、および相互非干渉性を活かし
て、例えば2次元並列データを高速に処理するものであ
る。これまでに、目的とする機能等に対応して、各種の
アーキテクチャやアルゴリズムが提案されている。
【0003】それらを実現するための従来からの基本的
な構成は、必要とされるアレイ状の発光素子、アレイ状
の受光素子、アレイ状の光スイッチング素子、アレイ状
の光変調器、または空間光変調器といったいわゆる並列
型電気光学機能素子を、主に、光学定盤上で、レンズ、
ビームスプリッタ、ミラーといったいわゆるバルク型光
学素子を介して結合し、光情報の相互交換を行うことに
よって、何らかの情報処理機能を実現するというもので
あった。
【0004】すなわち、旧来からの一般的光学技術を基
礎として、光情報処理装置の光学系を構成するというも
のであった。
【0005】一方で、従来型の光学技術を発展させた、
光情報処理装置に適する光学系構成技術も提案されてい
る。
【0006】以下に三つの例を上げる。第一の例は、平
面光学による技術に関するものである(J.Jahns
et.al.,Applied Optics 2
8, 1602(1989))。
【0007】これは、従来型の光学技術の大きな弱点の
一つである、光学的な位置調整を容易にすると共に、光
学系の小型化と安定化を図ろうとするものである。
【0008】より具体的には、ホログラフィックエレメ
ント、グレーティングやフレネルレンズのような平面型
光学エレメントをガラス基板表面に形成し、光のガラス
基板表面での全反射を利用して、光学系を折曲げて、ガ
ラス平板の中に閉じこめてしまうというものである。
【0009】第二の例は、やはり光学的な位置調整を容
易にし、光学系の安定化を実現しようとする提案である
(K.Hmanaka,1991 Optical C
omputing Topical Meeting
Technical Digest Series V
olume 6 (Salt Lake City19
91), p32)。
【0010】これは、棒状のセルフォックレンズの共焦
点面、またはフーリエ変換面に平板型の能動素子を挿入
できるスロットを設けて、光学調整の容易な光情報処理
装置を実現しようとするものである。この構成は、ボー
ド間の光インタコネクションに有効であると考えられて
いる。
【0011】第三の例は、光学系の小型安定化を主眼に
して全体の光学系を構成しようとする提案である(K.
Iga et.al., Applied Optic
s21, 3456(1982))。
【0012】これは、面発光レーザ、平板マイクロレン
ズアレイ等のアレイ状に形成されたマイクロオプティク
エレメント、または発光素子アレイを積層して、小型の
光情報処理装置を実現しようというものである。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】光学定盤上の従来型の
一般的光学技術は、元来、現在発展中の光情報処理技術
には対応していないため、光情報処理を実現するための
アーキテクチャやアルゴリズムの実証実験については、
比較的容易に用いることができるとはいうものの、実用
的で安定性を持ったシステムとして適用することは極め
て困難である。
【0014】また、実現しようとする機能によって、そ
れぞれ全く異なる個別設計をしなければならず、いわゆ
る並列型電気光学機能素子とバルク型光学素子の組み合
わせ方、または全体構成は、実現しようとする機能によ
って、千差万別なものになってしまい、統一性を持った
光学系の構成とすることができなかった。
【0015】従って、従来の一般的光学技術による光学
系の構成技術に依存している限りは、光情報処理装置を
工業的に生産することが困難であるばかりか、統一的な
設計指針を確立することも困難である。
【0016】この理由としては、前述のように、発展し
つつある光情報処理技術に、従来型の一般的光学技術が
全く対応していないからであり、このままでは、光情報
処理技術の急速な発展を阻害しかねない状況にある。
【0017】そこで現在、光情報処理技術にまさに対応
した、汎用的で拡張性のある基本的光学系構成技術、す
なわち光情報処理技術に新たな基盤となるような光学系
構成技術が求められている。
【0018】新たな基盤光学系構成技術に要求される主
な項目として、次の三点をあげることができる。 (1)光学的位置調整が容易で、光学系の機械的安定性
に優れていること。 (2)拡張性のある基本構成要素を核にした統一性のあ
る光学系であること。 (3)小型高密度集積されても、素子からの発熱及び蓄
熱が問題とならないこと。
【0019】まず、(1)の観点から、以下に、従来技
術の大きな3つの課題について詳しく考える。
【0020】その第一は、レンズ系を介して並列型電気
光学機能素子を結合しているため、並列型電気光学機能
素子とレンズ、ビームスプリッタ、ミラー等といったバ
ルク型光学素子との間の位置関係を、極めて精密に調整
することが要求されることである。
【0021】第一の課題について、2つの並列型電気光
学機能素子をレンズを介して結合する場合を例にとっ
て、図18を用いて以下に詳しく説明する。
【0022】図18の中で、41は並列型電気光学機能
素子、42はレンズである。この図に示すように、それ
ぞれの素子ごとに、上下、左右、前後の3方向の他に、
あおり2方向と回転とで、6つの調整すべき自由度があ
る。
【0023】複数の並列型電気光学機能素子とバルク型
光学素子が、有機的かつ複雑に結びついて構成される従
来技術による光情報処理装置の場合、それぞれの相対位
置が精密に調整されていなければ、その情報処理特性が
劣化するばかりか、装置全体として全く情報処理機能を
失ってしまう場合すらある。
【0024】高度な情報処理機能を有する従来型の光情
報処理装置においては、その機能を十分に発揮させるた
めに必須な、並列型電気光学素子とバルク型光学素子相
互間の6自由度に関する位置調整は複雑を極め、工業的
に高度の機能を有する光情報処理装置を生産することは
極めて困難であった。
【0025】第二に、並列型電気光学機能素子とバルク
型光学素子は、離散的に配置されているために、装置全
体を小型化することは困難である。さらに、離散的に配
置さてれているがために、その相対位置関係は、振動や
環境温度に対して極めて不安定であり、容易に変動して
しまう。すなわち、光の入出力面の開口を確保しつつ、
並列型電気光学機能素子やバルク型光学素子を、機械的
に安定保持しつつ小型化することは、非常に難しい。
【0026】第三に、たとえこれらの第一および第二の
課題を解決し、容易に位置調整を実施し、安定に保持す
ることのできる方法を見いだしたとしても、2次元情報
を担う光が、バルク型光学素子を介して、並列型電気光
学機能素子間の空気で満たされた通常の自由空間を伝搬
するので、光情報処理装置全体の振動や環境温度変化に
よる、装置内空気の流れまたはその乱れの影響を受けて
しまうという課題を有する。
【0027】さらに、従来の技術で例示した、新たに光
情報処理装置に適するように考案された前述の三例の提
案も、それぞれに下記のような課題を抱えており、完全
なものではない。
【0028】まず、平面光学を用いた技術についてであ
るが、光学的位置調整が容易という点では優れているも
のの、拡張性という点で十分ではない。
【0029】この光学系は、基本的に2次元的に広がっ
ているために、大規模かつ複雑な光情報処理装置を実現
しようとするときには、厚さはある程度薄いが大きな面
積を費やす装置になりかねない。
【0030】この提案は、光情報処理に適した新たな光
学構成技術にための基盤構成というよりも、むしろ新た
な基本的光学構成要素の少なくとも一部として、有効な
考え方であるといえる。
【0031】次に、セルフォックレンズを用いた光学系
の提案は、やはり、光学的位置調整が容易という点で優
れている。
【0032】しかし、セルフォックレンズの有効径を、
例えば数十ミリと大きくとることが難しいという短所を
持つ。さらに、情報処理装置の核となる基本的構成要素
についての具体的提案もない。
【0033】そして、面発光レーザやマイクロオプティ
クアレイを積層したシステムは、確かに光の並列性を活
かした情報処理を実現し易い構成と考えられ、小型化や
機械的安定性を実現でき得るシステムとして魅力的では
ある。
【0034】しかし、例示した提案は、単に積層という
ことのみを主張しているだけであって、具体的にどのよ
うな方法や構成で積層化すれば、現実に光情報処理装置
を実現し得るかということには、一切触れられていな
い。また、高密度集積された面発光レーザからの生じる
大きな発熱と蓄熱を、いかに回避するかということは考
慮されていない。
【0035】本発明は、上記従来技術の課題を解決する
もので、並列型電気光学機能素子とレンズ等の相互間の
位置調整が容易で、並列型電気光学機能素子やバルク型
光学素子間の相対位置が振動や環境温度変動による影響
を受けにくく、さらに、光路から空気の影響を排除した
光情報処理装置であって、各種機能を持つ実用的光情報
処理装置を構成する光情報処理技術に適した拡張性のあ
る基本構成要素と、それを核とする統一的な指針に基づ
く光学系の構成技術を提供することによって、工業的な
生産と統一的指針に基づく設計が容易で、極めて実用的
な光情報処理装置を提供することを目的とする。
【0036】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明は、1次元アレイ状もしくは2次元アレイ状の
発光素子と、1次元アレイ状もしくは2次元アレイ状の
受光素子と、1次元アレイ状もしくは2次元アレイ状の
光スイッチング素子と、1次元アレイ状もしくは2次元
アレイ状の光変調器と、空間光変調器と、平板型光学素
子といったいわゆる並列型電気光学機能素子のうちの1
種類または全べての種類を備え、前記並列型電気光学機
能素子を、ファイバプレートを介して結合するという構
成を有している。
【0037】さらに、並列型電気光学機能素子とファイ
バプレートとを、密着またはほとんど密着させて、順次
積層し、並列型電気光学機能素子とファイバプレートと
の結合面のそれぞれに、互いの機械的位置関係を正確に
定める構造を有する構成を持っている。
【0038】また、光書き込み型空間光変調器と、空間
光変調器への光の供給器と、例えば平面光学素子の光接
続素子の間をファイバプレートを介して、順次積層結合
してなる複数の光情報処理装置を、ファイバプレートを
介して順次積層接続した構成を有する。
【0039】さらに、この複数の光情報処理装置を、平
面光学素子等を介して並列接続した構成を有している。
【0040】
【作用】本発明の上記構成によって、調整すべき自由度
は、上下、左右の2方向と回転の3つだけであり、レン
ズ系で画像を伝送する場合に比べて、調整すべき自由度
が半減する。
【0041】また、並列型電気光学機能素子間の相対位
置さえ定まれば、その間のファイバプレートの平行移動
や回転は、並列型電気光学機能素子間の情報伝送に何等
の影響も与えず、従来技術のバルク型光学素子に相当す
る本発明におけるファイバプレートは、精密な位置調整
の必要を排除する。
【0042】また、並列型電気光学機能素子は、ファイ
バプレートに密着させて設置されているので、安定にそ
の相対的位置を保持することが容易である。
【0043】そして、この密着積層配置により大幅な小
型化され、同時に、2次元情報を担う光は、ファイバプ
レートの中を、ほとんど空気中を伝搬すること無く、並
列型電気光学機能素子間を伝送されるので、装置中の空
気の流れやその乱れの影響を受けることが全く無い。
【0044】さらに、はめあい構造を並列型電気光学機
能素子とファイバプレート双方に予め設けておけば、装
置位置の調整が自動的になされるだけでなく、相対位置
の変動も、ほとんど無視できるくらいに抑制する。
【0045】一方で、光書き込み型空間光変調器と、空
間光変調器への光の供給器と、光接続素子との間をファ
イバプレートを介して順次積層結合するため、単に、2
次元的にシステムが拡大してしまうということはなく、
この基本構成要素を、組み合わせることによって、複雑
で大規模な光情報処理システムを、統一性のある構成で
実現する。
【0046】また、読み出し光供給器には、波長や光強
度の安定した光が、外部光源から供給され、熱の発生と
蓄積は最小限に抑制し、加えて、光出力強度や波長の安
定性が高い光源を利用することが容易なので、集積化発
光素子を用いるときに問題となる個々の素子間の均一性
への配慮も必要もない。
【0047】
【実施例】 (実施例1)以下、本発明の第1の実施例について、図
面を参照しながら説明する。
【0048】図1およびそのA部分の拡大図である図2
は、本発明の一実施例における光情報処理装置の概略図
である。
【0049】図において、11はファイバプレート、1
2は1次元アレイ状もしくは2次元アレイ状の発光素
子、1次元アレイ状もしくは2次元アレイ状の受光素
子、1次元アレイ状もしくは2次元アレイ状の光スイッ
チング素子、1次元アレイ状もしくは2次元アレイ状の
光変調器、空間光変調器、または平板型光学素子といっ
たいわゆる並列型電気光学機能素子である。
【0050】本実施例においては、一枚のファイバプレ
ートの両面に、それぞれ4つの並列型電気光学機能素子
を配置したものを、6枚積層して構成した光情報処理装
置である。
【0051】まず、ファイバプレート11について説明
する。ファイバプレート11は、光ファイバを多数集積
したものであって、画像のような2次元並列データを容
易に伝送することができる。
【0052】図2に示すように、並列型電気光学機能素
子をファイバプレート11に密着、またはほとんど密着
させて、2次元並列データを伝送する場合には、調整す
べき自由度は、上下、左右の2方向と回転の3つだけで
ある。つまり、レンズ系で画像を伝送する場合に比べ
て、調整すべき自由度が半減している。
【0053】本実施例のこのような配置の場合、並列型
電気光学機能素子間の相対位置さえ定まれば、その間の
ファイバプレート11の平行移動や回転は、並列型電気
光学機能素子間の情報伝送に基本的に何等の影響も与え
ない。すなわち、従来技術のバルク型光学素子に相当す
る本発明におけるファイバプレート11は、精密な位置
調整の必要がない。
【0054】一般的に、数多くの並列型電気光学機能素
子を有機的に結合してなる光情報処理装置においては、
それぞれの自由度が相互に密接に関連しあっているの
で、自由度の数そのものではなく、自由度の階乗で装置
全体の調整の複雑さが表現される。
【0055】従って、このように個々の並列演算1つの
並列型機能素子に関する調整の自由度が半減するだけ
で、装置全体の精密調整の複雑さ削減効果はきわめて高
いものである。
【0056】さらに、バルク型光学素子に相当するファ
イバプレート11自体は、位置調整が不要なので、本発
明にかかる光情報処理システムの位置調整は極めて簡便
である。
【0057】また、本発明にかかる光情報処理装置の画
素の細かさは、基本的にファイバプレート11を構成す
るファイバの直径で決まる。直径が25μm程度のファ
イバので構成されたファイバプレート11を作製するこ
とは容易で、直径10μm程度のものまで作製可能であ
る。
【0058】従来技術によるレンズ系を用いた光情報処
理装置においても、波長に比例した回折限界をもつの
で、可視領域から赤外領域の光を用いる本発明にかかる
光情報処理装置は、従来技術の光情報処理装置に比べ、
その画素の細かさで全く遜色がない。
【0059】つぎに、並列型電気光学素子12は、例え
ば、紫外線硬化樹脂のような透明な樹脂でファイバプレ
ート11に接着されている。並列型電気光学機能素子1
2間の相対位置調整は、並列型電気光学機能素子12と
ファイバプレート11の接着面に紫外線樹脂硬化樹脂を
塗布し、それぞれを密着させた状態で、並列型電気光学
機能素子12をファイバプレート11面上でスライドさ
せることにより、行うことができ、位置調整は極めて簡
便である。
【0060】位置が調整できた段階で、紫外線を照射す
ることにより、紫外線硬化樹脂が硬化し、並列型電気光
学機能素子12とファイバプレート11とが安定に結合
される。
【0061】並列型電気光学素子12とファイバプレー
ト11が直接接着されているので、装置に加えられた振
動や環境温度変動に対して安定で、相対位置関係はほと
んど変動することがない。
【0062】また、従来技術によるレンズ系を介した構
成と異なり、各構成要素間には空気が無く、密着して配
置されているので、空気の流れやその乱れの影響が排除
されている。さらに、装置全体の体積も、本実施例にお
いては大幅に小さくすることが可能となった。
【0063】(実施例2)以下、本発明の第2の実施例
について、図面を参照しながら説明する。
【0064】本実施例は、2次元並列データを2分岐
し、それぞれに異なる処理を施して、再び合成する機能
を有する光情報処理装置の例である。
【0065】図3は本発明の一実施例における光情報処
理装置の断面模式図を示し、図4はそのB部分の拡大図
を示している。
【0066】図3および図4において、22は発光素子
アレイ、23は平板型分岐素子、24、25は空間光変
調器、26は平板型合成素子、27は受光素子アレイで
あり、これらはいわゆる並列型電気光学機能素子であ
り、ファイバプレート21を介して結合されている。
【0067】また、28ははめあい構造であり、光情報
処理装置の光情報の流れは、太線29で示した。
【0068】2次元並列データは、発光素子アレイ22
上に表示され、光情報として生成される。生成した光情
報は、ファイバプレート21を介して、平板型分岐素子
23に伝達される。
【0069】次に、平板型分岐素子23では、並列性を
保ったまま、光情報(2次元並列データ)を2つに分岐
する。分岐された光情報は、ファイバプレート21を介
して、それぞれ異なる空間光変調器24、25に伝達さ
れ、異なる処理を受けた後、ファイバプレート21を介
して、平板型合成素子26に伝達される。
【0070】平板型合成素子26では、再び2つの光情
報が合成され、ファイバプレート21を介して、合成さ
れた光情報が受光素子アレイ27に伝達される。受光素
子アレイ上に伝達された光情報は、処理を受けた2次元
並列データとして、電気信号に変換されて出力される。
【0071】さらに、本実施例では、並列型電気光学機
能素子、例えば平板型合成素子26とファイバプレート
21との間に、はめあい構造28を設けている。
【0072】このはめあい構造28によって、並列型電
気光学機能素子間の位置調整が自動的になされる。さら
に、並列型電気光学素子とファイバプレートの接着後
も、振動や環境温度変動による相対位置の変動が極めて
少ない。
【0073】こののように、はめあい構造を設けること
により、本発明にかかる光情報処理装置は、より一層位
置調整が簡便となるばかりか、機械的安定性も増して、
実用的で工業的に生産し得る光情報処理装置となった。
【0074】なお、本実施例においては、2次元並列デ
ータを2分岐し、それぞれに異なる処理を施して、再び
合成する機能を有する光情報処理装置について説明した
が、従来から提案されている多くのアルゴリズムやアー
キテクチャと組み合わせて実施することができ、それに
対応して多種の機能を実現することができるものであ
り、光情報処理装置が、実施例にあげた機能を有する構
成に限定されるものではない。
【0075】(実施例3)以下、本発明の第3の実施例
について、図面を参照しながら説明する。
【0076】図5は、光情報処理装置に利用可能な本実
施例における基本構成要素の断面図を示す。
【0077】51は、光書き込み型空間光変調器、52
は読み出し光供給器、53は平板型光接続素子、54は
ファイバプレート、55は書き込み面、56は読み出し
面、57は入力光、58は読み出し光、59は外部光
源、550は出力光である。
【0078】これらの各構成間は、互いに離間して図示
してあるが、実際には所定の接着剤等を用いて結合され
ており、この結合については以下の実施例においても同
様である。
【0079】空間光変調器51の書き込み面55には、
2次元イメージで表現される2次元並列データを担う入
力光57が照射され、2次元並列データが書き込まれ
る。
【0080】書き込まれたデータによって、空間光変調
器51の読み出し面56の実効的反射率が変化するの
で、読み出し光58を光書き込み型空間光変調器51の
読み出し面56に供給することによって、書き込まれた
2次元並列データを、読み出すことができる。
【0081】読み出し光供給器52によって供給され、
光書き込み型空間型光変調器51の読み出し面56で反
射された光は、2次元光情報を担って読み出し光供給器
52を通過し、平板型光接続素子53に伝搬していく。
【0082】空間光変調器51は、平板型光接続素子5
3にとってみれば、集積化発光素子と同様の役割を演じ
るものである。
【0083】より具体的に説明すると、空間光変調器5
1の役割は、閾値処理による照射された光情報の加工
や、ラッチ動作等である。さらに、ロジック回路等を集
積付加した空間光変調器を用いて、個々画素の光強度に
関する、より高度な処理を実行した上で、読み込み面の
実効反射率を設定することもできる。
【0084】また、読み出し光に、連続光ではなくパル
ス光用いれば、クロックの働きを持たすことができ、本
実施例のような基本構成要素を多数積層してなる光情報
処理装置において、より複雑で高度な処理を行うことを
可能とする。
【0085】また、読み出し光供給器52は、その名が
示すように空間光変調器51の読み出し面56に、光強
度が一様な読み出し光58の供給を行う素子である。読
み出し光供給器52には、波長や光強度の安定した光
が、外部光源59から供給されている。
【0086】従って、本実施例においては、光書き込み
型空間光変調器51と読み出し光供給器52との組み合
わせによって、従来の発光素子を高密度に集積化した素
子を用いる構成における発熱および蓄熱に関する困難性
を克服することができる。
【0087】すなわち、本実施例の基本構成要素中で
は、必要な光は、基本構成要素の外部に設置された外部
光源59から供給され、自発的発光部位を持たない。す
なわち、積層構造の本発明にかかる光情報処理装置内で
の、熱の発生と蓄積は最小限に抑制することができ、実
際上で問題となることはない。
【0088】加えて、光出力強度や波長の安定性が高い
光源を利用することが容易なので、集積化発光素子を用
いるときに問題となる個々の素子間の均一性への配慮も
必要もない。
【0089】このように、本実施例においては、光書き
込み型空間光変調器51と読み出し光供給器52との組
み合わせにより、集積化発光素子を用いたシステムにお
いて生ずる種々の困難を克服しながら、同等の機能を実
現することができるものである。
【0090】さて一般的に、光情報処理にとって、2次
元並列データの分岐、合成、シフト、内部配置変換等の
機能は、その本質に関わる機能である。
【0091】光情報処理技術が、従来の情報処理技術に
対して特に優れている点は、2次元並列情報を並列性を
保ったまま処理できるということである。従来型の時間
的直列情報処理の場合には、情報処理機能の基本はスイ
ッチング動作であった。
【0092】本実施例における基本構成要素において
も、光書き込み型空間光変調器51が、スイッチング機
能に対応する部位として存在する。
【0093】しかし、2次元並列型情報処理技術におい
ては、スイッチング機能は従で、中心となるものは光情
報の流れや内部配置変換の制御である。
【0094】本実施例における基本構成要素では、平板
型光接続素子53が、光書き込み型空間光変調器51か
ら読み出された2次元並列データの分岐、合成、シフ
ト、内部配置変換等を行っている。
【0095】例えば、二つの2次元並列データを合成す
る場合、光には相互非干渉性という性質があるため、2
次元並列データを担う二つの光を交差させて合成するこ
とは、容易である。
【0096】しかし、これだけで、合成された2次元並
列データを担う1つの光を得ることはできない。
【0097】本実施例では、合成しようとする二つの光
を、基本構成要素における光書き込み型空間光変調器5
1の書き込み面55に照射し、読み出し光供給素子52
により読み出し光58を光書き込み型空間光変調器51
の読み出し面56に照射するという動作によって、次段
の構成要素である読み出し光供給器52を通過し、平板
型光接続素子53に合成された情報を伝達することがで
きる。
【0098】次段の読み出し光供給器52と平板型光接
続素子53では、光書き込み型空間光変調器51から合
成された2次元並列データを、一つの光情報として読み
出し、さらに新たな処理を行い、出力光550として出
力する。
【0099】このような平板型光接続素子53等は、例
えば、従来の技術で紹介した平面光学の技術を利用した
素子で構成することもできるが、従来の構成のようにた
だ平面的に展開したのでは、大きな面積を費やす装置と
なってしまう。
【0100】しかし、本実施例のような構成をとれば、
平面光学技術を利用したとしても、2次元並列データの
分岐、合成、シフト、内部配置変換等といった機能を、
比較的に容易に実現することができ、大規模かつ複雑な
構成を実現する場合でも、単に2次元的に、システムが
広がってしまうということはない。
【0101】つまり、本実施例にかかる構成は、平面光
学の技術の利点を活かしつつ、拡張性を効果的に確保す
る構成である。
【0102】以上まとめれば、本実施例にかかる基本構
成要素においては、空間光変調器51、読み出し光供給
器52、平板型光接続素子53という光情報処理技術に
関する本質的で基本的な機能を全て含み、かつ単純な構
成であるので、統一性のある指針の下に構成される光情
報処理装置の基本的な核の構成として極めて優れたもの
である。
【0103】さらに、より高次の光情報処理機能を実現
するには、本実施例のような基本構成要素を、ファイバ
プレートを介して、さらに順次積層すれば良いことを示
している。
【0104】また、本実施例の基本構成要素は、前述の
ように光書き込み型空間光変調器51、読み出し光供給
器52、および平板型光接続素子53から構成される
が、これらの構成を適当に選んで組み合わせることも種
々に可能で、光情報処理装置のための単位機能を、この
ように構成される基本構成要素に担わせることも可能で
ある。
【0105】すなわち、実現すべき高次の光情報機能に
対応して、この単位機能を組み合わせることによって、
つまり所定の基本構成要素を積層することによって、大
規模かつ複雑な光情報処理装置を構築することが可能と
なる。
【0106】このように、本実施例における光情報処理
装置は、単位機能を有する基本構成要素の組み合わせと
いう単純で統一的な指針だけで、大規模システムが構築
できることを示し、複雑なシステムを設計するためのC
ADシステムを構築することも容易である。
【0107】また、統一的な構成なので、工業的に実用
的光情報処理装置を生産することも、飛躍的に容易なも
のとなる。
【0108】(実施例4)以下、本発明の第4の実施例
について、図面を参照しながら説明する。
【0109】図6は本発明にかかる光情報処理装置に利
用可能な基本構成要素の一実施例における断面図であ
る。
【0110】図6において、71は光書き込み型空間光
変調器、72は読み出し光供給器、73は平板型光接続
素子、74、75および76はファイバプレートであ
る。77および78はそれぞれ2次元並列データを担う
入力光、711、712、713、714、715、7
16および717はホログラフィックエレメント、72
1、722はそれぞれ出力光である。
【0111】本実施例に示す基本構成要素の単位機能と
しては、入力光78に担われた2次元並列データを二分
岐するとともに、入力光77に担われた2次元並列デー
タの位置反転データと重ね合わせることである。
【0112】もちろん、本実施例にかかる基本構成要素
による単位機能は、これに限られるものではなく、例え
ば、4分岐、合成、シフト合成、パーフェクトシャッフ
ル等の単位機能を有する基本構成要素についても、必要
に応じ、同等の構成によって実現可能である。
【0113】本実施例において、光書き込み型空間光変
調器71は、例えば強誘電性液晶を利用した空間光変調
器である。これは、強誘電性液晶とアモルファスシリコ
ンを積層し、電圧を印加できるような構造にしたもので
ある。アモルファスシリコン側が書き込み面、強誘電性
液晶側が読み出し面である。
【0114】書き込み面側(向かって左側)に入力光7
7、78を照射すると、光の照射された部分のアモルフ
ァスシリコンが光導電性を示し、アモルファスシリコン
と強誘電性液晶に印加されていた電圧が、強誘電性液晶
にだけ印加され、強誘電性液晶の配向が変化する。
【0115】読み出し面側(向かって右側)に適当な方
向の偏光板を設置しておけば、読み出し面側の実効屈折
率が、これに伴って変化する。
【0116】読み出し光79は、不図示の外部の光源か
ら供給され、読み出し光供給器72を介して、空間光変
調器71の読み出し面上に供給されている。
【0117】本実施例では、読み出し光供給器72とし
て、平面光学技術を応用した素子を用いている。
【0118】外部光源から供給された光79は、まずホ
ログラフィックエレメント711で拡大される。次にホ
ログラフィックエレメント712で平行光に変換される
と同時に、進行方向が変化させられ、ホログラフィック
エレメント713を介して、空間光変調器71の読み出
し面に一様に照射される。
【0119】なお、読み出し光供給器72は、平面光学
技術を応用した素子だけに限られることはなく、ファイ
バプレートの画像伝搬モードと散乱モードを利用した素
子など、いくつかの構成が考えられる。
【0120】空間光変調器71の読み出し面で反射した
2次元並列データを担う光は、読み出し光供給器72を
通過して、平板型光接続素子73に入射する。
【0121】平板型光接続素子73は、本実施例では平
面光学技術を利用した素子である。ここで、入力光78
に対応する光は、ホログラフィックエレメント714を
介して2分岐され、分岐された一方は、ホログラフィッ
クエレメント716を介して、そのまま出力光722と
して出力される。
【0122】一方で、入力光77に対応する光は、ホロ
グラフィックエレメント715を介して配置が反転され
る。この入力光77に対応する光と、入力光78に対応
する光の分岐されたもう一方が合成され、次段に出力光
721として出力される。
【0123】なお、平板型光接続素子73は、平面光学
を応用した素子に限られるものではなく、例えばファイ
バプレートを応用した分岐素子も可能である。
【0124】以上のように、本実施例に開示する基本構
成要素によって、分岐、合成、配置変換の単位機能をも
つ光情報処理装置が実現され、さらに本実施例と同等な
構成をとれば、光情報処理に必要な他の単位機能が容易
に実現され得る。
【0125】(実施例5)基本構成要素を組み合わせる
ことにより2次元並列データのXOR(排他的OR)を
実現することのできる光情報処理装置の例を、第5の実
施例として、図を参照しながら説明する。
【0126】図7は、本実施例の構成を示す断面図であ
る。また、図8は、それぞれの基本構成要素において、
2次元並列データが処理され変換されていく様子を、2
×2の2次元並列データを入力データとして与えた場合
について示したものである。
【0127】81は第一の基本構成要素、82は第二の
基本構成要素、83は第三の基本構成要素、84は第四
の基本構成要素、85は第五の基本構成要素、86はフ
ァイバプレートであり、図7および図8中の1〜5は、
各々第一から第五の基本構成要素に対応している。
【0128】2次元並列データのXORは、異なる単位
機能を有する第一から第五の基本構成要素を、ファイバ
プレート86を介して積層するだけで実現される。
【0129】図7に示した第一の基本構成要素81は、
入力された2次元並列データを二分岐する単位機能を持
つ。第二の基本構成要素82は、2次元並列データの拡
大変形を行って、4種類の2次元並列データを作る単位
機能を持つ。第三の基本構成要素83は、2次元並列デ
ータの合成を行う単位機能を持つ。
【0130】そして、第四の基本構成要素84では、2
次元並列データを閾値処理した上で、シフト合成する単
位機能を持つ。最後に、第五の基本構成要素85では、
閾値処理と、2次元並列データの一部分を取り出す空間
的フィルター処理、そして配置の縮小変形を行う単位機
能を持つ。
【0131】次に、2次元並列データの処理変換の様子
を、91と92を入力並列データの例として、図8に従
って詳細に説明する。
【0132】図8に示した2次元並列データの、白い部
分は光強度の強い部分、黒い部分は光強度の弱い部分を
各々表し、斜線の部分は光強度がそれらの中間にあるグ
レーであることを示す。
【0133】第一の基本構成要素において、入力された
二つの2次元並列データは、それぞれ二分岐される。第
二の基本構成要素においては、2次元並列データは拡大
変形され、4種類の2次元並列データが作られる。
【0134】そして、第三の基本構成要素においては、
第二の基本構成要素から出力された4種類の2次元並列
データを合成され、二つの同一な2次元並列データが作
られる。
【0135】図8に示した、第三の基本構成要素におい
て合成された2次元データは、白、グレー(斜線で示
す)、黒の部分から成っている。
【0136】第四の基本構成要素では、第三の基本構成
要素から出力された2次元並列データが、白とグレーを
境として閾値処理された後で、シフト合成される。この
時のシフトの仕方で、論理演算の種類が決まる。
【0137】第五の基本構成要素においては、シフト合
成された2次元並列データが、まず、今度は黒とグレー
を境にして閾値処理される。さらに、2次元並列データ
の意味ある一部分取り出すために、空間的フィルタ処理
が行われ、続いて配置が縮小変形される。
【0138】以上の単位機能のなかで、閾値処理及び空
間的フィルタ処理は、主に基本構成要素に含まれる空間
光変調器に属している。一方、分岐、合成、変形の単位
機能は、主に平板型光接続素子に属している。
【0139】従って、本実施例においても、空間光変調
器および平板型光接続素子といった構成を含む基本構成
要素の組み合せによって、複雑な光情報処理を行なうこ
とができる。
【0140】さらに、本実施例の構成は、第三および第
四の基本構成要素の機能を若干拡張するだけで、16種
類の論理演算のを任意に選べる光情報処理装置へと容易
に拡張することが可能である。
【0141】まず、二つの等しい2次元並列データを生
成する第三の基本構成要素の機能を、四つの等しい2次
元並列データを生成できるように拡張する。
【0142】そして、第四の基本構成要素の空間光変調
器に、入力データの書き込みを別個に制御できる四つの
領域を設け、そのそれぞれに、第三の基本構成要素で生
成された四つの2次元並列データを入力するようにす
る。第四の基本構成要素では、この四つの2次元並列デ
ータを、四方向にシフトして重ね合わせ、第五の基本構
成要素に出力する。
【0143】第四の基本構成要素の空間光変調器の四つ
の領域の書き込みの可/不可を制御すれば、四つの方向
にシフトした2次元データに関する任意の組み合わせ
を、選択することができる。選択の組み合わせは16種
類あり、これが、16種類の論理演算に対応している。
【0144】なお、空間光変調器に、個別に書き込み制
御を行うことのできる複数の領域を設けることは容易で
ある。例えば、強誘電性液晶を利用した空間光変調器の
場合、駆動電圧を印加する電極を分割して、それぞれの
印加電圧を制御することにより可能である。
【0145】このように、本実施例にかかる構成では、
単機能の論理演算光情報処理装置だけではなく、多機能
の論理演算光情報処理システムをも、容易に実現するこ
とができる。
【0146】以上まとめると、それぞれに異なる単位機
能を担う五つの基本構成要素を積層することによって、
2次元並列データの論理演算を極めて簡便に実現するこ
とができる。
【0147】また、本発明にかかる基本構成要素は、そ
の構成が、たかだか3つの部分、本実施例では2つの部
分から成り立っているに過ぎないが、それらを組み合わ
せることによって、光情報処理を実現するに十分に多様
な単位機能を実現することができる。
【0148】さらに、本実施例で示した2次元並列デー
タの論理演算装置に留まらず、本発明にかかる拡張性の
大きな基本構成要素を組み合わせれば、数多くの光情報
処理機能および多様な光情報処理装置を、統一的な構成
で実現することができる。
【0149】(実施例6)以下、本発明の第6の実施例
である大規模な光情報処理装置について、図面を参照し
ながら説明する。
【0150】図9は、平面光学の技術を利用することに
よって積層化された例えば第2の実施例にかかる光情報
処理装置や、例えば第5の実施例に示したXORまたは
任意の論理演算機能のようなまとまった機能を有する光
情報処理装置を並列に接続し、さらに大規模なシステム
に発展させた大規模光情報処理装置の構成の断面模式図
である。この時接続される光情報処理装置は、他の実施
例で説明する装置はもちろん、他の同等な装置であれば
利用可能である。
【0151】図9において、本実施例にかかる複数の光
情報処理装置61を、2つの平面光学素子62、63で
挟み込むことによって、並列に結合した構成を示す。ま
た、64、65は、光情報の平面光学素子62、63中
での伝搬される光の様子を表している。
【0152】大規模な光情報処理装置を構築する場合、
単に本発明に以上の実施例で述べてきた基本構成要素
を、ファイバプレートを介して、積層するだけでは不十
分であって、ある程度まとまった機能を有する光情報処
理装置を並列に光接続して、大規模システムを構築する
ことが必要になってくる。
【0153】そして、このような光情報処理装置の並列
光接続には、平面光学素子を用いる構成が、最も適して
いる。
【0154】本実施例においては、平面光学素子62と
63は、ガラス平板で構成されている。光情報処理装置
61から斜めに出射する光情報を担った光は、全反射と
いう現象や反射鏡、またはホログラフィックエレメント
等のマイクロオプティクエレメントを介して、平面光学
素子62、63の内部を、64、65に示すようにジグ
ザグに進行しながら、他の光情報処理装置に到達する。
このように、各光情報処理装置が、相互に情報の交換を
実行できる。
【0155】本実施例においては、統一的指針に基づく
設計が容易な光情報処理装置であって、工業的な生産が
容易な実用的光情報処理装置を実現することができる。
【0156】本実施例における構成は、いわば光情報処
理モジュールをもとにして、大きなシステムへと展開す
る技術であり、汎用性は非常に高い。
【0157】本実施例に示した、並列光接続型光情報処
理装置を積層したものを複数作製し、さらにそれらを並
列接続することも、可能であると同時に極めて有効であ
る。
【0158】つまり、本発明にかかる積層構成の手法と
並列光接続構成の手法を、多段階かつ有機的に用いて光
情報処理装置を構築すれば、極めて大規模かつ優れた光
情報処理装置を実現することが可能となる。
【0159】(実施例7)動画像データ中から、動いて
いるものだけを抽出する動体抽出機能を、本発明にかか
る基本構成要素を組み合わせて実現した光情報処理装置
の一例を、第7の実施例として図10および図11を参
照しながら説明する。
【0160】図10は、本実施例の光情報処理装置の構
成を示した図であり、図11は、それぞれの基本構成要
素における2次元並列データの処理の様子を、時間を追
って順に示した説明図である。
【0161】101は第一の基本構成要素、102は第
二の基本構成要素、103は第三の基本構成要素、10
4は第四の基本構成要素、105および106はファイ
バプレートである。
【0162】本実施例では、四つの基本構成要素を、図
10に示したように積層すれば、動体抽出機能を有する
光情報処理装置を実現することができる。
【0163】具体的には、第一の基本構成要素101は
動画像データを二分岐する機能を有する。第二の基本構
成要素102は白黒反転機能を有する。第二の基本構成
要素を挟むファイバプレート105の間には、別のファ
イバプレート106が第二の基本構成要素102と並列
に積層されている。
【0164】そして、第一の基本構成要素101で二分
岐された動画像データの一方は、第二の基本構成要素1
02に入力され、他方は、ファイバプレート106を通
過して、第三の基本構成要素103に入力される。
【0165】第三の基本構成要素103では、第二の基
本構成要素102で白黒反転された動画像データと、フ
ァイバプレート106を通過してきた動画像データが合
成される。合成された動画像データは、第四の基本構成
要素104で閾値処理され、動体抽出データが出力され
る。
【0166】本実施例の構成で、動体抽出データが出力
される様子を、図11を用いて説明する。
【0167】図11(a)中の1〜4は、図10の1〜
4で示された第一から第四の基本構成要素に対応してい
る。
【0168】それぞれの基本構成要素中の空間光変調器
には、クロックが供給されていて、動画像データが時間
的にサンプリングされる。それと同時に、サンプリング
された動画像データを、次段の基本構成要素に順次転送
していく。このような空間光変調器のクロック動作は、
電気的な駆動パルスまたはパルス状の読出し光を供給す
ることによって、容易に実現できる。
【0169】図11(a)は、時間t=Aの時に、第一
の基本構成要素に入力された動画像入力データが、サン
プリングデータAとして、時間t=Aに供給されたクロ
ックによって、第一の基本構成要素にラッチされた状態
を示している。
【0170】次のクロックは、図11(b)に示される
時間t=Bの時に供給される。第一の基本構成要素で
は、サンプリングデータBをラッチすると共に、データ
Aを、第二の基本構成要素と、第三の基本構成要素に転
送する。第二の基本構成要素は、データAは白黒反転し
てラッチし、第三の構成要素は、そのままラッチする。
【0171】次に、図11(c)に示される時間t=C
で、その次のクロックが供給されると、第三の構成要素
には、データBと白黒反転データAが転送されて、両者
が光学的に合成される。この第四の基本構成要素では、
合成されたデータを閾値処理する。
【0172】図11(d)は、移動する円形物体と静止
している円形物体の動画像入力データを入力したとき
の、データA、データAの白黒反転データA、データ
B、データAとデータBの合成データを具体的に示して
いる。
【0173】図11(d)から容易にわかるように、デ
ータAとデータBの合成データでは、静止円形物体の画
像が消去され、移動した円形物体の画像だけが残ってい
る。
【0174】本実施例の構成では、動画像データを構成
する個々の画素が、同時に並列分散処理されているの
で、処理速度は極めて速く、実時間の高速移動物体処理
検出が、極めて容易実行できる。
【0175】以上まとめれば、本実施例における光情報
処理装置では、実時間高速動体抽出機能を、機械的に安
定かつ光学的調整が容易な本発明に係る構成で、容易に
実現することができる。
【0176】(実施例8)画像データ中から輪郭だけを
抽出する輪郭抽出機能を、本発明にかかる基本構成要素
を組み合わせて実現した光情報処理装置の一例を、第8
の実施例として、図を参照しながら説明する。
【0177】本実施例の輪郭抽出機能は、基本構成要素
を、少なくとも三つ積層することによって実現できる。
図12(a)は、本実施例に係る構成における、三つの
基本構成要素の、それぞれの機能を示した説明図であ
る。
【0178】121は第一の基本構成要素、122は第
二の基本構成要素、123は第三の基本構成要素であ
る。
【0179】第一の基本構成要素121は、入力された
データを、等しい二つのデータに二分岐する機能を担
う。第二の基本構成要素122は、二分岐された二つの
等しいデータの一方を白黒反転した上で、上下左右それ
ぞれにシフトして重ね合わせた合成データを生成する。
円形の画像データが入力された場合の、四つの合成デー
タを12図(b)に示す。
【0180】第三の基本構成要素123では、第二の基
本構成要素122で作成された四つのシフト合成データ
を、閾値処理した上で合成する。このとき、シフト合成
データの、図12(b)に示した塗りつぶしてない、ま
たは斜線のない部分、すなわち最も明るい部分だけを抽
出するような閾値を設定して、閾値処理が行われる。そ
して、閾値処理したシフト合成データを合成すれば、図
12(b)に示したような輪郭抽出データを、容易に得
ることができる。
【0181】本実施例においても、入力並列データの各
画素を並列分散処理処理することによって、輪郭抽出を
行っている。従って、機械的に安定且つ光学的調整が容
易な本発明に係る構成で、超高速実時間での輪郭抽出が
容易に実現される。
【0182】(実施例9)高度な機能を有する光情報処
理装置を構築しようとする場合、システム中に並列デー
タのフィードバック機能を持つ必要が生じる。
【0183】本発明の構成を基本として、このフィード
バック機能も実現することができる。
【0184】フィードバック機能を有する光情報処理装
置の一例を、第9の実施例として、図13および図14
を参照しながら説明する。
【0185】図13は、フィードバック機能を実現する
のに必要な、基本構成要素の断面図である。
【0186】図13(a)に示したフィードバック用基
本構成要素A128は、フィードバックされてきたデー
タを、他の並列データと合成をする機能を有する基本構
成要素である。131は空間光変調器、132は読み出
し光供給器、133は平板型光接続素子、138はファ
イバプレートである。
【0187】図13(b)に示したフィードバック用基
本構成要素B129は、並列データからフィードバック
並列データを分岐する機能を有する基本構成要素であ
る。134は空間光変調器、135は読み出し光供給
器、136は平板型光接続素子、139、140はファ
イバプレートである。
【0188】他の実施例で説明した基本構成要素は、フ
ァイバプレートを介して積層され、全体として複雑かつ
高度な情報処理機能を実現している。本実施例のフィー
ドバック用基本構成要素も例外ではなく、他の基本構成
要素とともにファイバプレート138、140を介して
積層することによって、その機能を発揮する。
【0189】まず、フィードバック用基本構成要素Bか
ら、その構成と機能について説明する。
【0190】フィードバック用基本構成要素B129の
左側から矢印で図示するように、前段の基本構成要素か
らの並列データを担う入力光を表している。その後のフ
ィードバック用基本構成要素B中の光の流れも、図中の
矢印で示した。
【0191】まず、並列データを担う入力光は、フィー
ドバック用基本構成要素B129を構成する空間光変調
器134に書き込まれ、読み出し光供給器135によっ
て供給された読出し光によって、並列データが読み出さ
れる。
【0192】そして、平板型光接続素子136では、こ
の並列データを担う光が分岐されると共に、分岐された
光の少なくとも一つが、入力光方向に戻され、フィード
バック光となる。
【0193】フィードバック光の通過する部分は、図示
したように、空間光変調器および読み出し光供給器の代
わりに、ファイバプレート139が設置されており、並
列データの劣化や変形なしに、前段の基本構成要素方向
にフィードバックされる。
【0194】次に、図13(a)に示した、フィードバ
ック用基本構成要素A128について説明する。このフ
ィードバック用基本構成要素A128においても、図1
3(b)で説明した基本構成要素と同様に、通常の並列
データを担う光の入力は、フィードバック用基本構成要
素A128の左側に示した矢印の方向から行われる。
【0195】これに対して、フィードバックされてきた
光は、フィードバック用基本構成要素Aの右側に示した
矢印の方向から、平板型光接続素子133に入射する。
【0196】この平板型光接続素子133は、フィード
バック光の進行方向を変化させて、通常の光情報の流れ
の方向に合わせる機能を有している。
【0197】つまり、フィードバック用基本構成要素
A、B128、129のなかで、フィードバック機能を
実現する上で重要な役割を果たしているのは、ともに平
板型光接続素子133、136である。この部分で光の
進行方向を、180゜変えることによってフィードバッ
ク機能を実現している。
【0198】この場合の平板型光接続素子の構成は、い
わゆる平面光学の技術を応用して、平面型微小光学素子
等をその表面に配置したものを用いればよく、光の進行
方向を変化させることは極めて簡便に実現される。
【0199】図14は、図13で説明したフィードバッ
ク用基本構成要素AとBを、本発明に係る光情報処理装
置に組み込み、フィードバックループを構成した実施例
の構成図である。
【0200】141はフィードバック用基本構成要素
A、142は第二の基本構成要素、143は第三の基本
構成要素、144はフィードバック用基本構成要素B
で、これらは互いにファイバプレート146を介して積
層されている。
【0201】通常の並列データの流れの方向は、図中の
右側から左側への矢印で示すように、フィードバック用
基本構成要素A141から、フィードバック用基本構成
要素B144の方向である。
【0202】通常の方向に進んできた並列データは、第
二の基本構成要素142、第三の基本構成要素143を
介して、フィードバック用基本構成要素B144に到達
すると、少なくとも二つに分岐され、分岐された並列デ
ータの少なくとも一つがその方向を変えて、ファイバプ
レート145に入射し、フィードバック並列データ14
6となる。
【0203】ファイバプレート145は第二の基本構成
要素142および第三の基本構成要素143と並列に積
層されており、この中をフィードバック並列データ14
6が、通常の並列データの流れの方向とは逆方向に進行
し、フィードバック用基本構成要素A141に入射す
る。フィードバックデータ146は、フィードバック用
基本構成要素A141でその方向が変えられ、通常の並
列データの流れの方向に戻される。
【0204】このように、本実施例の基本構成は、フィ
ードバックループをも容易に構成することができ、高度
かつ複雑なアーキテクチャやアルゴリズムに容易に対応
できる。しかも、本発明の特徴である光学的調整の容易
さや機械的安定性が失われることはない。
【0205】(実施例10)シリンドリカルレンズを用
いたいわゆるアナモルフィック光学系による、ベクトル
−マトリックスの積和演算は、光情報処理技術の優位性
を示す代表的な例の一つである。この系による積和演算
は、完全並列処理であり、成分の多いベクトル−マトリ
ックスに対しても超高速演算が可能である。このような
ベクトル−マトリックス演算処理機能を備えることは、
高性能、高機能の光情報処理装置にとって、必須の要件
の一つである。
【0206】本実施例では、本発明に係る基本構成で、
ベクトル−マトリックス間の積和演算、(ai)×(M
ij)=(bi)が可能であることを、図15を参照しな
がら説明する(i、j=1,2,3,…)。
【0207】図15は、本発明に係る光情報処理装置
の、本実施例に係るベクトル−マトリックス積和演算部
の構成図であり、図15(a)は平面図、図15(b)
は側面図である。
【0208】この演算部は、第一の基本構成要素15
1、第二の基本構成要素152、第三の基本構成要素1
53を、ファイバプレート157を介して積層すること
によって構成されている。
【0209】以下に、それぞれの基本構成要素の機能を
説明する。第一の基本構成要素151には、n個の成分
を有するベクトルデータ(ai)154と、n×n個の
成分を有するマトリックスデータ(Mij)155が入力
される。
【0210】マトリックスデータ155は、そのまま第
二の基本構成要素157に転送されるが、ベクトルデー
タ154は、横方向に拡大され変換された後、第二の基
本構成要素157に転送される。すなわち、この変換後
はマトリックスデータとなり下記のn×nの行列式のよ
うになる。
【0211】
【数1】
【0212】このような変換を行う第一の基本構成要素
151中の光接続素子160の構成の例を図16に示
す。
【0213】この光接続素子160は、スラブ導波路1
61を積層することによって構成されている。積層され
た各導波路に入射した光は、スラブ導波路161の面方
向には容易に拡散するが、厚さ方向には拡大しない。ス
ラブ導波路161のこの特性を利用すれば、積層された
個々のスラブ導波路161の、入射端162に入射した
ベクトルデータの各成分aiを担う光は、横方向に拡大
する。スラブ導波路の出射端163に、マイクロレンズ
アレイまたはマスク等を設けておくことにより、ai
いう情報を担うn個の光を取り出すことが可能である。
【0214】次に、第二の基本構成要素152では、第
一の基本構成要素から送られてきた二つのマトリックス
データを、合成する機能を持つ。合成されたマトリック
スデータは、2n×nの大きさで、下記の行列式で表わ
される。
【0215】
【数2】
【0216】次に、第三の基本構成要素153は光書き
込み型空間光変調器を有し、この光書き込み型空間光変
調器は、入力光情報によって感度が可変にできるものを
用いる。この感度可変光書き込み型空間光空間変調器に
ついて、上に示した合成されたマトリックスデータを例
に使って、詳しく説明する。
【0217】感度可変光書き込み型空間光変調器は、少
なくともn×nに分割された感度可変領域、または画素
を持っていることが必要である。
【0218】それぞれの感度可変領域には、合成された
マトリックスデータの、i行(2j−1)列とi行2j
列が、一組のデータとして入力される。個々の感度可変
領域への書き込みデータはi行(2j−1)列のデータ
で、i行2j列のデータで決まる感度で書き込まれる。
【0219】このようにして書き込まれたデータを、読
出し面に読出し光を供給して読み出せば、下記の行列式
で表わされるマトリックスデータを読み出すことができ
る。
【0220】
【数3】
【0221】第三の基本構成要素153の中の後段に設
けられた平板型光接続素子150は、図17に示すよう
に、スラブ導波路171を積層した構造を含んでいる。
これは、第一の基本構成要素に含まれる平板型光接続素
子160の積層されたスラブ導波路を逆に使用したもの
である。
【0222】第三の基本構成要素153の中の平板型光
接続素子150の前段に設けられた空間光変調器から読
み出されたn×nのマトリックスデータは、入射端17
2から積層されたスラブ導波路171に入射される。
【0223】スラブ導波路171の側面には反射膜17
4が形成されており、個々のスラブ導波路171に内に
入射した光は、出射端173に集光される。すなわち、
光強度の和演算が実行されることになる。
【0224】このようにして、出射端174からは、下
記の数式で示されるようなn個の成分を持つベクトルデ
ータが出力される。
【0225】
【数4】
【0226】この数式から、このベクトルデータは、マ
トリックス(Mij)と、ベクトル(ai)との積和演算
結果(bi)であることがわかる。
【0227】以上説明してきたように、本発明の構成を
もってすれば、従来、シリンドリカルレンズ等を用い
て、精密な光学的位置調整を要していたベクトル−マト
リックス演算光学系を、機械的安定性に優れ光学的位置
調整の容易な光学系に、置き換えることが可能となっ
た。
【0228】
【発明の効果】以上のように本発明は、1次元アレイ状
もしくは2次元アレイ状の発光素子と、1次元アレイ状
もしくは2次元アレイ状の受光素子と、1次元アレイ状
もしくは2次元アレイ状の光スイッチング素子と、1次
元アレイ状もしくは2次元アレイ状の光変調器と、空間
光変調器と、平板型光学素子といったいわゆる並列型電
気光学機能素子のうちの1種類または全べての種類を備
え、前記並列型電気光学機能素子を、ファイバプレート
を介して結合するという構成を有し、さらに、並列型電
気光学機能素子とファイバプレートとを、密着またはほ
とんど密着させて、順次積層し、並列型電気光学機能素
子とファイバプレートとの結合面のそれぞれに、互いの
機械的位置関係を正確に定める構造を設けることによ
り、並列型電気光学機能素子間の相対位置調整が極めて
容易で、環境温度変動や振動に対しても、その相対位置
を安定に保持することができ、装置内空気の流れとその
乱れの影響を受けること無く、小型化が可能で、工業的
な生産が可能な、実用的で優れた光情報処理装置を実現
できるものである。
【0229】さらに本発明は、光書き込み型空間光変調
器と、空間光変調器への光の供給器と、例えば平面光学
素子の光接続素子の間をファイバプレートを介して、順
次積層結合してなる複数の光情報処理装置を、ファイバ
プレートを介して順次積層接続した構成を有し、更にこ
の複数の光情報処理装置を、平面光学素子を介して並列
接続した構成をとることによって、各種機能を持つ実用
的光情報処理装置を構成する、光情報処理技術に適した
拡張性のある基本構成要素と、それを核とする統一的な
指針に基づく光学系構成技術を提供し、工業的生産と統
一的指針に基づく設計が容易な、実用的な光情報処理装
置が実現できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における光情報処理装置
の構成図
【図2】同第1の実施例における光情報処理装置の拡大
構成図
【図3】同第2の実施例における光情報処理装置に利用
可能な基本構成要素の断面図
【図4】同第2の実施例における光情報処理装置に利用
可能な基本構成要素の拡大図
【図5】同第3の実施例における光情報処理装置に利用
可能な基本構成要素の断面図
【図6】同第4の実施例における光情報処理装置に利用
可能な基本構成要素の断面図
【図7】同第5の実施例における光情報処理装置の断面
【図8】同第5の実施例における光情報処理装置の動作
の説明図
【図9】同第6の実施例における大規模光情報処理装置
の断面図
【図10】同第7の実施例における光情報処理装置の断
面図
【図11】(a)同第7の実施例における2次元並列デ
ータの処理の説明図 (a)同第7の実施例における2次元並列データの処理
の説明図 (a)同第7の実施例における2次元並列データの処理
の説明図 (b)同第7の実施例を用いた動画像抽出の例を示す図
【図12】(a)同第8の実施例における光情報処理装
置の説明図 (b)同第8の実施例を用いた輪郭抽出の例を示す図
【図13】(a)同第9の実施例におけるフィードバッ
ク機能有する基本構成要素Aの断面図 (b)同第9の実施例におけるフィードバック機能有す
る基本構成要素Bの断面図
【図14】同第9の実施例におけるフィードバック用基
本構成要素A、B組み込んだ光情報処理装置の部分図
【図15】(a)同第10の実施例における光情報処理
装置を示す平面図 (b)同第10の実施例における光情報処理装置を示す
側面図
【図16】同第10の実施例における平板型光接続素子
の構成図
【図17】同第10の実施例における平板型光接続素子
の構成図
【図18】従来のレンズを用いて結合された光学系の構
成図
【符号の説明】
11 ファイバプレート 12 並列型電気光学機能素子 21 ファイバプレート 22 発光素子アレイ 23 平板型分岐素子 24 空間光変調器 25 空間光変調器 26 平板型合成素子 28 はめあい構造 52 読み出し光供給器 53 平板型光接続素子 54 ファイバプレート 61 光情報処理装置 62 平面光学素子 63 平面光学素子 71 空間光変調器 72 読み出し光供給器 73 平板型光接続素子 74 ファイバプレート 75 ファイバプレート 76 ファイバプレート 81 第一の基本構成要素 82 第二の基本構成要素 83 第三の基本構成要素 84 第四の基本構成要素 85 第五の基本構成要素 86 ファイバプレート 101 第一の基本構成要素 102 第二の基本構成要素 103 第三の基本構成要素 104 第四の基本構成要素 105 ファイバプレート 121 第一の基本構成要素 122 第二の基本構成要素 123 第三の基本構成要素 128 フィードバック用基本構成要素A 129 フィードバック用基本構成要素B 141 フィードバック用基本構成要素A 144 フィードバック用基本構成要素B 151 第一の基本構成要素 152 第二の基本構成要素 153 第三の基本構成要素 160 光接続素子 170 平板型接続素子

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の並列型電気光学機能素子を備え、
    前記並列型電気光学機能素子間を、ファイバプレート状
    構成物を介して結合したことを特徴とする光情報処理装
    置。
  2. 【請求項2】 並列型電気光学機能素子とファイバプレ
    ート状構成物とを、実質的に密着させて、順次積層して
    構成したことを特徴とする請求項1記載の光情報処理装
    置。
  3. 【請求項3】 互いに並列に配置された並列型電気光学
    機能素子とファイバプレート状構成物とを、実質的に密
    着させて、順次積層して構成したことを特徴とする請求
    項1記載の光情報処理装置。
  4. 【請求項4】 並列型電気光学機能素子と、ファイバプ
    レート状構成物との結合面において、互いの位置関係を
    正確に定めるための手段を有することを特徴とする請求
    項1から請求項3記載の光情報処理装置。
  5. 【請求項5】 空間光変調手段と、前記空間光変調手段
    への光の供給手段と、前記空間光変調手段からの射出光
    が入力し前記入射光の処理を行なう光接続手段とを有す
    る光情報処理装置。
  6. 【請求項6】 空間光変調手段と、光の供給手段と、光
    接続手段との間を、ファイバプレートを介して、順次積
    層結合した請求項5記載の光情報処理装置。
  7. 【請求項7】 空間光変調手段が、光書き込み型空間光
    変調器であることを特徴とする請求項5または請求項6
    記載の光情報処理装置。
  8. 【請求項8】 空間光変調手段が光書き込み型空間光変
    調器であって、第一の光入力によって、第二の光入力書
    き込み感度を可変にできることを特徴とする請求項5ま
    たは請求項6記載の光情報処理装置。
  9. 【請求項9】 光接続手段が、平面光学素子であること
    を特徴とする請求項5から請求項8記載の光情報処理装
    置。
  10. 【請求項10】 空間光変調手段および光の供給手段に
    対して並列設置されたファイバプレート状構造物を有す
    ることを特徴とする請求項5から請求項9記載の光情報
    処理装置。
  11. 【請求項11】 請求項1から請求項10記載の複数の
    光情報処理装置を、ファイバプレート状構成物を介して
    順次積層接続したことを特徴とする光情報処理装置。
  12. 【請求項12】 請求項1から請求項10記載の複数の
    光情報処理装置を、ファイバプレート状構造物を介して
    順次積層接続し、前記請求項1から請求項10記載の光
    情報処理装置の少なくとも1つと第二のファイバプレー
    ト状構造物とが並列になるように配置したことを特徴と
    する光情報処理装置。
  13. 【請求項13】 請求項1から請求項12記載の複数の
    光情報処理装置を、平面光学素子を介して並列接続した
    ことを特徴とする光情報処理装置。
  14. 【請求項14】 並列型電気機能光学素子は、1次元ア
    レイ状もしくは2次元アレイ状の発光素子、1次元アレ
    イ状もしくは2次元アレイ状の受光素子、1次元アレイ
    状もしくは2次元アレイ状の光スイッチング素子、1次
    元アレイ状もしくは2次元アレイ状の光変調器、空間光
    変調器、または平板型光学素子であることを特徴とする
    請求項1から請求項4、または請求項11から請求項1
    3記載の光情報処理装置。
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