JPH0659269U - 接着剤塗付装置及び接着剤パッケージ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 ケーシングに封入された接着剤を押し出して
使用することができる接着剤塗付装置、及び、主剤と硬
化剤とを混合して用いる２液タイプの接着剤を、パッケ
ージ内で混合して使用することができる接着剤パッケー
ジを提供する。 【構成】 内部に接着剤１が封入された円筒状のケーシ
ングと、ケーシング内に挿入可能な大きさのピストン３
とを備える接着剤塗付装置。ケーシングの先端面から
は、内部の中空孔部４Ｂがケーシング内に連通したノズ
ル４が突設されており、ノズル４の先端側と、ケーシン
グの後端側は切断可能となっている。破裂可能な仕切部
によって区画された２つの密閉室を内部に有し、一方の
密閉室に主剤が封入され、他方の密閉室に硬化剤が封入
され、一方の密閉室に連通可能な出口部を有する接着剤
パッケージ。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は接着剤塗付装置及び接着剤パッケージに係り、特に、ケーシングに封 入された接着剤を容易にほぼ完全に押し出して使用することができる接着剤塗付 装置に関する。また、本考案は、主剤と硬化剤とを混合して用いる２液タイプの 接着剤を、パッケージ内で容易に混合して使用することができる接着剤パッケー ジに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、無機又は有機系の接着剤として、略筒状のチューブ内に封入されて提供 されるものがある。このような接着剤を使用するに際しては、チューブの基端側 を押圧し、先端側の搾り出し口から接着剤を搾り出して用いる。また、１０〜２ ０ｋｇ入りの大型の缶に封入されて提供されるものもあり、この場合には、開缶 して内部の接着剤を箆などで取り出して使用する。

【０００３】 一方、主剤と硬化剤とを混合して用いる２液タイプの接着剤があり、この接着 剤は、各々、別々の容器に封入されて提供され、その使用に際しては、別々の容 器からそれぞれ主剤と硬化剤とを取り出し、箆等を用いて被接合面上で混合して 、或いは、別途混合容器内で混合して使用されている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

チューブを押圧して、封入された接着剤を搾り出して用いる場合、接着剤をチ ューブから完全に搾り出すことが難しく、チューブ内に若干の接着剤を残した状 態で使い終わりとする場合が多い。このため、接着剤を容易に完全に押し出して 使用することができるよう、その改良が望まれている。なお、缶入りタイプのも のでは、接着剤の乾燥のために、開缶した際には１回で使い切ることが望ましく 、少量使用には不向きである。

【０００５】 一方、２液タイプの接着剤においては、主剤と硬化剤とが各々別々の容器に封 入されて提供されるため、容器の数が多く、管理が煩雑である。また、主剤と硬 化剤のうち、いずれか一方のみが不足して使用できない場合があるという不具合 もある。更に、主剤と硬化剤との混合のために、別途混合容器や箆を用いるなど 、混合作業が煩雑であるという欠点もある。しかも、この場合、主剤と硬化剤と を適当な混合割合で調合することが容易ではないという欠点もある。

【０００６】 本考案は上記従来の問題点を解決し、ケーシングに封入された接着剤を任意の 使用量にて容易にほぼ完全に押し出して使用することができる接着剤塗付装置、 及び、主剤と硬化剤とを混合して用いる２液タイプの接着剤を、パッケージ内で 容易に混合して使用することができる接着剤パッケージを提供することを目的と する。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

請求項１の接着剤塗付装置は、内部に接着剤が封入された円筒状のケーシング と、該ケーシング内に挿入可能な大きさのピストンとを備えてなり、該ケーシン グの少なくとも一端面からは、先端が封じられ、内部の中空孔部が前記ケーシン グ内に連通したノズルが突設されており、該ノズルの少なくとも先端側は切り落 とし可能であり、該ケーシングの該一端側と他端側とは切断分離可能となってい ることを特徴とする。

【０００８】 請求項２の接着剤塗付装置は、請求項１において、前記ノズル及びケーシング は合成樹脂にて一体に成形されていることを特徴とする。

【０００９】 請求項３の接着剤パッケージは、破裂可能な仕切部によって区画された２つの 密閉室を内部に有し、一方の密閉室に主剤が封入され、他方の密閉室に硬化剤が 封入され、少なくとも一方の密閉室に連通可能な出口部を有したことを特徴とす る。

【００１０】

【作用】

本考案の接着剤塗付装置にあっては、ケーシングの一端側を所望の長さに切断 して、該切断部からピストンを該一端側へ挿入すると共に、ノズルの先端側を切 り落とし、ピストンをケーシング内に押し込むことにより、ノズル先端の切り落 とし部より内部の接着剤を押し出すことができる。接着剤は、ピストンをケーシ ングの先端面まで押し込むことにより、ケーシングの切断長さに応じた接着剤量 のほぼ全量をケーシング内から押し出して使用することができる。

【００１１】 請求項２の接着剤塗付装置では、ノズル及びケーシングが合成樹脂製の一体成 形品として提供されるため、製造が容易でコストダウンが図れ、また、壊れにく く、軽量で使用し易い。

【００１２】 本考案の接着剤パッケージでは、仕切部を切断することにより、一方の密閉室 内の主剤と他方の密閉室内の硬化剤とを容易にパッケージ内で混合することがで き、混合物を出口部から取り出して使用することができる。このため、混合作業 が軽減される上に、箆や混合容器も不要となり、また、適当な混合割合となるよ うに、予め主剤と硬化剤とをパッケージ内に封入しておくことにより、調合も容 易となる。

【００１３】

【実施例】

以下、図面を参照して本考案の実施例について詳細に説明する。

【００１４】 まず、図１，２，４を参照して、本考案の接着剤塗付装置について説明する。 図１は本考案の接着剤塗付装置の一実施例を示す斜視図、図２はその使用状態を 示す断面図である。図４は本考案の接着剤塗布装置の別の実施例を示す斜視図で ある。

【００１５】 図１，２の如く、本実施例の接着剤塗付装置は、内部に接着剤１が封入された 円筒状のケーシング２と、このケーシング２内に挿入可能な大きさのピストン３ とを備えてなる。ケーシング２の先端面２Ａからは、先端４Ａが封じられ、内部 の中空孔部４Ｂがケーシング２内に連通したノズル４が突設されている。

【００１６】 本実施例において、このノズル４及びケーシング２は合成樹脂にて一体に成形 されており、このノズル４及びケーシング２は、いずれの箇所においても、鋏又 はカッター等で容易に切断可能となっている。特に、ケーシング２は容易に切断 できるフィルム状とされている。

【００１７】 このような接着剤塗付装置を使用するに際しては、まず、ケーシング２の後端 面２Ｂの近傍の破線Ｘの位置とノズル４の破線Ｙの位置とを鋏又はカッター等で 切断し、図２に示す如く、ピストン３の円盤３Ａを後端の切断部２Ｃからケーシ ング２内に挿入して押圧することにより、ノズル４の先端の切断部４Ｃから、接 着剤１を押し出す。

【００１８】 このピストン３は、その円盤３Ａがケーシング２の先端面２Ｂの内壁に当接す るまで押圧することにより、ケーシング２内の接着剤を極めて容易にほぼ完全に 押し出して使用することができる。

【００１９】 図４に示す接着剤塗布装置は、プラスチックフィルムよりなる円筒状のパッケ ージ１０の両端にノズル１１，１２が突設された点が、図１，２に示すものと異 なり、その他の構成については同様の構成とされている。

【００２０】 本実施例の接着剤塗布装置にあっては、必要とする接着剤使用量に応じて、例 えば、破線Ｑの位置でパッケージ１０を切断分離し、ノズル１１の先端を切り落 とすと共に、図４（ｂ）に示す如く、一方の側１０Ａの切断部から、ピストン１ ３を挿入して接着剤１４を押し出す（図４（ｃ））。パッケージの他方の側１０ Ｂについても同様に接着剤を押し出して使用することができる。

【００２１】 この塗布装置によれば、容易に必要とする量の接着剤を押し出して使用するこ とができる。

【００２２】 なお、本考案の接着剤塗付装置において、ノズルは、その先端にキャップを蓋 着する構成としても良い。また、ノズルの先端の断面形状も任意であり、断面円 形、断面角形等とし、接着剤を様々な断面形状に押し出すようにすることができ る。また、ノズルはその内部に仕切り壁を設け、複数本の線状に接着剤を押し出 すようにすることもできる。

【００２３】 次に、図３を参照して、本考案の接着剤パッケージについて説明する。図３は 本考案の接着剤パッケージの一実施例を示す断面図である。

【００２４】 図３（ａ）に示す接着剤パッケージは、パッケージ５の内部が、容易に破断可 能な薄膜６で区画されることにより、第１の密閉室５Ａと第２の密閉室５Ｂとが 形成され、第１の密閉室５Ａがパッケージ５の出口部７と連通した構成のもので あり、第１の密閉室５Ａには主剤８（又は硬化剤）が、第２の密閉室５Ｂには硬 化剤９（又は主剤）が、所定の配合割合となる量それぞれ封入されたものである 。なお、出口部７の先端７Ａは封止されている。

【００２５】 このような接着剤パッケージを使用するには、まず、パッケージ５を指でもむ などして薄膜６を破断させ、図３（ｂ）に示す如く、更にパッケージ５をもんで 主剤８と硬化剤９とを混合する。その後、出口部７の先端側を破線Ｚの位置で鋏 又はカッター等で切断して、切断口から混合された接着剤を押し出す。

【００２６】 この接着剤パッケージにおいても、出口部の先端は切断して開口を形成するも のの他、キャップを取り付ける構成としても良い。

【００２７】 なお、本考案の接着剤パッケージにおいて、仕切部の形成位置等に特に制限は なく、パッケージ内を縦断又は横断するものの他、袋体であっても良い。

【００２８】

【考案の効果】

以上詳述した通り、本考案の接着剤塗付装置によれば、容易に内部の接着剤の ほぼ全量を完全に押し出して使用することができ、接着剤の無駄が生じることが ない。

【００２９】 また、本考案の接着剤パッケージによれば、２液タイプの接着剤を容易に混合 して使用することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の接着剤塗付装置の一実施例を示す斜視
図である。

【図２】図１に示す接着剤塗付装置の使用状態を示す断
面図である。

【図３】本考案の接着剤パッケージの一実施例を示す断
面図である。

【図４】本考案の接着剤塗布装置の別の実施例を示す斜
視図である。

【符号の説明】

１，１４ 接着剤 ２ ケーシング ３，１３ ピストン ４，１１，１２ ノズル ５，１０ パッケージ ５Ａ，５Ｂ 密閉室 ６ 薄膜 ７ 出口部 ８ 主剤 ９ 硬化剤

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 内部に接着剤が封入された円筒状のケー
   シングと、 該ケーシング内に挿入可能な大きさのピストンとを備え
   てなり、 該ケーシングの少なくとも一端面からは、先端が封じら
   れ、内部の中空孔部が前記ケーシング内に連通したノズ
   ルが突設されており、 該ノズルの少なくとも先端側は切り落とし可能であり、
   該ケーシングの該一端側と他端側とは切断分離可能とな
   っている接着剤塗付装置。
2. 【請求項２】 請求項１において、前記ノズル及びケー
   シングは合成樹脂にて一体に成形されていることを特徴
   とする接着剤塗付装置。
3. 【請求項３】 破裂可能な仕切部によって区画された２
   つの密閉室を内部に有し、一方の密閉室に主剤が封入さ
   れ、他方の密閉室に硬化剤が封入され、 少なくとも一方の密閉室に連通可能な出口部を有した接
   着剤パッケージ。