JPH0655305U - い草苗ほぐし機のニードル構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 い草苗ほぐし機の両回転チェンの間にい草苗
の根部を通過させながら、両回転チェンのニードルによ
り有効に苗ほぐし可能とする。 【構成】 複数列にした多数のニードルを外周面にそれ
ぞれ植着して等速で回転する両回転チェン１ａ，１ｂ
を、下部間が接近するようにしてい草苗の根部を通過さ
せる上下方向のほぐし通路ａにのぞむよう正面視倒ハ字
状に配備して構成するい草苗ほぐし機において、両回転
チェン１ａ，１ｂの対面方向にそれぞれ１列となって突
出する一方のニードル２ａを短く、他方のニードル２ｂ
を長く形成して構成したものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、両回転チェン間でい草苗の根部をほぐすことができるい草苗ほぐし 機のニードル構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来は、複数列にした多数のニードルを外周面にそれぞれ植着して等速で回転 する両回転チェンを、下部間が接近するようにしてい草苗の根部を通過させる上 下方向のほぐし通路にのぞむよう正面視倒ハ字状に配備して構成するい草苗ほぐ し機において、両回転チェンの各ニードルはそれぞれ同じ長さになっていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、最も接近してい草苗根部のほぐし作用を行うことになる両回転 チェンの下部間では、両回転チェンのニードルがそれぞれ同じ長さで等速回転す るため、い草苗の根部が抵抗なく通過してしまって、ほぐれにくく、ほぐし精度 が良くない、といった不具合を呈していた。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は、そのような不具合を解決し、い草苗根部のほぐし性能を一段と向上 させるように工夫したものであり、そのため、両回転チェンの対面方向にそれぞ れ１列となって突出する一方のニードルを短く、他方のニードルを長く形成して 構成したものである。

【０００５】

【作用】

したがって、い草苗の根部を挾持する間隔が狭くなる両回転チェンの下部間で は、一方の短いニードルどおしの隣り合う間隔があまり広くならず、他方の長い ニードルどおしの隣り合う間隔が広くなってその先端の周速が早くなるので、い 草苗の根部は短いニードル側に保持されながら、開く状態となる長いニードルに よりほぐされる状態となって、い草苗の移植時の植付精度が良くなるよう、有効 にほぐし作用を行うことができる。

【０００６】

【実施例】

図１ないし図６において、図２はい草苗ほぐし機の正面図を示し、機体の前部 には、い草苗の根部が上方から下方へ通過することができて両側に対称的なガイ ド板３ａ，３ｂを張設したほぐし通路ａを形成し、該ほぐし通路ａの上方後部に は、い草苗の根部先端が当接できる当て板４を前後動調節自在にして架設すると ともに、ほぐし通路ａの前方両側には、い草苗の茎部を支持案内することができ る両ガイド杆５ａ，５ｂを架設し、上下方向の中間部で正面視倒ハ字状の両ガイ ド板３ａ，３ｂの部位の内側方には、それぞれ上下のスプロケット６，７に掛装 して等速で回転する正面視倒ハ字状の両回転チェン１ａ，１ｂを配備するととも に、両回転チェン１ａ，１ｂの外周に植着した苗ほぐし用の各ニードルがガイド 板３ａ，３ｂよりほぐし通路ａ内に突入して回動できるよう従来形構造同様に構 成する。

【０００７】 前記両回転チェン１ａ，１ｂの外周には横長のニードルプレート８ａ，８ｂを それぞれ一定間隔おきに架着するとともに、各ニードルプレート８ａ，８ｂには 相互に対面して回転チェン１ａ，１ｂ側でそれぞれ４列となる４本のニードルを それぞれ植設するが、図５及び図６に示すように、手前側１列となる各ニードル プレート８ａのニードル２ａは短く、該ニードル２ａに対応して手前側１列とな る各ニードルプレート８ｂのニードル２ｂは長くそれぞれ形成し、次いで、２列 目、３列目及び４列目では、図６に示すように、ニードルプレート８ａ側とニー ドルプレート８ｂ側とが交互にニードルが長短となるようにして構成する。

【０００８】 したがって、両回転チェン１ａ，１ｂが矢印イ，ロで示すようにそれぞれ回転 する状態で、い草苗の茎部側を握って根部をほぐし通路ａに上方から落としこむ と、図５に示すように、両回転チェン１ａ，１ｂの下部間でい草苗の根部Ｂに対 し両側よりニードルが喰いこんで根部Ｂをほぐすことになるが、図１に示すよう に、その両回転チェン１ａ，１ｂの下部間では、一方の短いニードル２ａどおし の隣り合う間隔がＬ１で示すようにあまり広くならず、他方の長いニードル２ｂ どおしの隣り合う間隔がＬ２で示すように広くなってその先端の周速が早くなる ので、い草苗の根部は短いニードル２ａ側に保持されながら、開く状態となる長 いニードル２ｂによりほぐされる状態となって、有効にほぐし作用を行うことが できる。

【０００９】 図７は他の例を示し、前記実施例同様の苗ほぐし用ニードル２を回転チェン１ 外周のニードルプレート８にθの後退角を有するように植着して構成したもので あり、従来形がニードルプレート上にニードルを垂立させた構造になって、回転 チェン１の下部側でニードル２が回動する際にい草苗の根部を引きこんで損傷さ せる、といったことのないよう、有効に苗ほぐしを行うことができる。

【００１０】

【考案の効果】

このように本考案は、い草苗の根部を挾持する間隔が狭くなる両回転チェン１ ａ，１ｂの下部間で、一方の短いニードル２ａどおしの隣り合う間隔があまり広 くならず、他方の長いニードル２ｂどおしの隣り合う間隔が広くなってその先端 の周速が早くなるように構成したので、い草苗の根部は短いニードル２ａ側に保 持されながら、開く状態となる長いニードル２ｂによりほぐされる状態にするこ とができることになって、い草苗の移植時の植付精度が良くなるよう、有効にほ ぐし作用を行うことができることになり、苗ほぐし性能を従来形より一段と向上 させることができて好適に実施できる特長を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案実施例の要部を示した正面図である。

【図２】い草苗ほぐし機を示した正面図である。

【図３】い草苗ほぐし機の内部を示した正断面図であ
る。

【図４】図２の一部を示した平面図である。

【図５】図３の一部を示した正面図である。

【図６】図５の一部を示した平面図である。

【図７】他の例を示した正面図である。

【符号の説明】

１ａ 回転チェン １ｂ 回転チェン ２ａ 短いニードル ２ｂ 長いニードル

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 複数列にした多数のニードルを外周面に
   それぞれ植着して等速で回転する両回転チェン１ａ，１
   ｂを、下部間が接近するようにしてい草苗の根部を通過
   させる上下方向のほぐし通路ａにのぞむよう正面視倒ハ
   字状に配備して構成するい草苗ほぐし機において、両回
   転チェン１ａ，１ｂの対面方向にそれぞれ１列となって
   突出する一方のニードル２ａを短く、他方のニードル２
   ｂを長く形成して構成したことを特徴とするニードル構
   造。