JPH0655054A - 流動層内における粉粒体の水分測定装置 - Google Patents

流動層内における粉粒体の水分測定装置

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JPH0655054A
JPH0655054A JP23275392A JP23275392A JPH0655054A JP H0655054 A JPH0655054 A JP H0655054A JP 23275392 A JP23275392 A JP 23275392A JP 23275392 A JP23275392 A JP 23275392A JP H0655054 A JPH0655054 A JP H0655054A
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一正 山崎
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日出夫 山崎
Hideo Koike
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Abstract

(57)【要約】 【目的】流動層内において流動している粉粒体の水分量
を非接触的且つ連続的に正確に測定できる水分測定装置
を提供する。 【構成】本発明の流動層内における粉粒体の水分測定装
置10は、流動層内において粉粒体Aを乾燥、造粒、コ
ーティングする流動層処理装置に対して設けられるもの
で、この水分測定装置10は検知部12と計測部20と
を別体に設け、この両者は光ファイバ18によって接続
されるとともに、前記検知部12は流動室4内にその一
部を臨ませて設けられる水分検知アダプタ11内に設け
られており、更にこの水分検知アダプタ11の先端には
検知部前方に先広がり状に案内傾斜面14が形成され、
且つこの案内傾斜面にはコンプレッサ15から供給され
るパージエアの吹出口16が形成されていることを特徴
としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の目的】
【産業上の利用分野】本発明は流動室内において、粉粒
体の乾燥、造粒、コーティング等を行う流動層処理装置
に付設され、この流動室内を流動する粉粒体の水分量を
測定する装置に関するものであって、特に粉粒体に対し
非接触で連続的な計測を行うことのできる粉粒体の水分
測定装置に係るものである。
【0002】
【発明の背景】流動層処理装置における流動層内の水分
量は被処理体たる粉粒体の乾燥、造粒、コーティング等
の乾燥終点の決定や製品の平均粒子径、見掛け密度等、
各処理状態に大きな影響を及ぼす。従って流動層内にお
ける粉粒体の含水量を計測し、層内水分を一定に保つこ
とは製品物性を向上させる上で必要欠くことのできない
こととなっており、この種の装置には従来から種々のタ
イプの水分計が付設されている。
【0003】具体的には抵抗値、静電容量等を測定し、
その値から水分量を算出する接触式の水分計、あるいは
中性子、赤外線、マイクロ波等を被測定物に照射し、そ
の減衰量から水分量を求める非接触式の水分計等があ
る。このうち接触式のものは一旦流動室から粉粒体の一
部をサンプリングしなければならず、そのための複雑な
取出機構を必要とするほか、サンプリングするに要した
タイムロスによる検知の遅れがどうしても生じてしま
う。従ってこのような問題が起こらず、連続的な計測を
可能とする非接触式の水分計が最近では広く用いられる
ようになってきている。
【0004】そして本出願人はこのような要望に応える
べく特公平3−32014号「流動層処理装置における
粉粒体の水分検知方法」なる出願に及んでいる。このも
のは流動層処理装置の流動室周壁部適所に検知筒を取り
付け、この上端に赤外線吸収式水分計を設けるととも
に、検知筒から流動室に向けて空気を吹き込むというも
のである。即ち赤外線吸収式水分計を用いて精度の良い
測定をするためには、赤外線が照射される被測定物の表
面状態と測定距離が安定していることが必要となるが、
流動中の粉粒体は気流中に浮遊懸濁した状態で沸騰状態
のように激しく運動しているため、これに単に赤外線を
照射しても精度の良い水分測定は不可能である。
【0005】そこで特公平3−32014号では、前述
のとおり、検知筒を介して流動室に空気を送り込んでい
るので、その動圧により流動室内の検知筒開口端面部の
粉粒体の運動に一定の規則性を与えており、これにより
流動中であるにもかかわらず見掛け上の表面状態は安定
したものとなり、これに赤外線を照射することによって
極めて精度の良い水分測定を可能としたものである。し
かしながら検知筒を介して流動室に送り込む空気量を減
少させるには一定の限界があり、小型の流動層処理装置
には不向きな面があったこと、検知筒の上端に精密機器
である赤外線吸収式水分計を取り付けたものであるの
で、防爆・耐爆仕様とならないこと等、未だ改良の余地
が残されていた。
【0006】また他の技術として実開平1−14284
5号「造粒、コーティング、乾燥等における水分測定装
置」なる出願がなされているが、このものは赤外線水分
計に光ファイバを接続し、その先端部に加熱手段を設け
るとともに、粉粒体と接触可能な位置に配置したという
ものである。これは水分計と測定場所を光ファイバで連
絡するものであるから、防爆仕様には対応可能となるも
のの、光ファイバ先端部を粉粒体と接触させて測定して
いるので測定精度には問題がある。
【0007】また光ファイバ先端部は加熱されて乾燥し
ているが、この先端部が配置される流動層処理装置の流
動室は微粉が激しく運動しており、粉塵濃度が極めて高
いこと、バインダ液やコーティング液が噴霧されること
などから光ファイバ先端部への粉粒体の付着を防止する
ことは困難と思われる。更に粉粒体が硬質なものである
ときは、光ファイバ先端部の磨耗も問題となる。従って
光ファイバ先端部への粉粒体の付着や光ファイバ先端部
自体の磨耗が測定精度に悪影響を及ぼすことは明らかで
あり、このような技術もまた必ずしも満足する効果を発
揮し得るものとはいえない。
【0008】
【開発を試みた技術的事項】本発明はこのような背景か
らなされたものであって、検知部と計測部とを光ファイ
バによって接続することによって両者を分離して設ける
ことを可能とし、またこれに伴い極めて少量のパージエ
アで検知部への粉粒体の付着を防止でき、また防爆・耐
爆仕様とすることのできる非接触で連続的且つ測定精度
の高い水分測定を可能とする流動層内における粉粒体の
新規な水分測定装置を提案するものである。
【0009】
【発明の構成】
【目的達成の手段】即ち本出願に係る流動層内における
粉粒体の水分測定装置の第一の発明は、流動層内におい
て粉粒体の乾燥、造粒、コーティング等を行う流動層処
理装置に付設され、この流動層内を流動する粉粒体の水
分量を測定する装置において、この装置は検知部と計測
部とを別体に設け、この両者は光ファイバによって接続
されるとともに、前記検知部は流動室内にその一部を臨
ませて設けられる水分検知アダプタ内に設けられてお
り、更にこの水分検知アダプタ先端には検知部前方に先
広がり状に案内傾斜面が形成され、且つこの案内傾斜面
にはコンプレッサから供給されるパージエアの吹出口が
形成されていることを特徴として成るものである。
【0010】また本出願に係る流動層内における粉粒体
の水分測定装置の第二の発明は、前記要件に加え、前記
水分検知アダプタは、流動層処理装置に対して着脱自在
に設けられることを特徴として成るものである。
【0011】更にまた本出願に係る流動層内における粉
粒体の水分測定装置の第三の発明は、前記要件に加え、
前記計測部は、赤外線吸収式水分計を主体として成るこ
とを特徴として成るものである。これら発明により前記
目的を達成しようとするものである。
【0012】
【発明の作用】本発明では検知部と計測部とを別体と
し、両者を光ファイバで接続する構成としたことによ
り、流動室内には検知部が臨んでいるに過ぎず、防爆・
耐爆仕様とすることができる。またこの検知部は水分検
知アダプタ内に設けられているから、粉粒体と衝突する
ことによって生ずる磨耗という問題もない。更にこの検
知部前方には先広がり状に案内傾斜面が形成されている
から、検知部から先広がり状に照射される光の光路を遮
ることもなく、また案内傾斜面に形成される吹出口から
吹き出されるパージエアは、この案内傾斜面に当接する
ことにより螺旋状の旋回風となって案内傾斜面に粉粒体
が付着するのを防止している。
【0013】また水分検知アダプタを流動層処理装置に
対して着脱自在の構成とした場合にはメンテナンスが容
易となり、更に計測部を赤外線吸収式水分計により構成
した場合には非接触で連続的な計測が可能となる。
【0014】
【実施例】以下本発明の流動層内における粉粒体の水分
測定装置について図面に基づいて具体的に説明する。な
お以下の説明では流動層処理装置として流動層造粒装置
を例にとり、この流動層造粒装置に対して本発明の水分
測定装置を適用した実施例について説明する。流動層造
粒装置1は図1に示すように下部に熱風吹込室2を有
し、そして目皿板3を挟んでその上部に流動室4を設け
て成るもので、原料として流動室4内に供給される粉粒
体Aに対し流動室4の側周部外方より流動室4内に挿入
されたスプレーノズル5からバインダ液を噴霧添加し、
これにより流動室4内の粉粒体Aを湿式造粒するという
ものである。
【0015】そしてこのような流動層造粒装置1の流動
室4の下方寄りに水分検知アダプタ11を案内する案内
筒6が設けられ、その中に本発明の水分測定装置10の
一部をなす水分検知アダプタ11が挿入されている。な
おこの水分検知アダプタ11は目皿板3に対して検知光
が斜めに照射するようにその取付方向が設定されている
が、これは水分検知アダプタ11内への粉粒体Aの堆積
を防止するためである。また水分検知アダプタ11はメ
ンテナンス等の便を考慮して、流動室4の側周壁に対し
て着脱自在の構成となるようクランプ7で固定されてい
る。
【0016】水分検知アダプタ11は粉粒体Aに検知光
を照射し、その反射光を受光する検知部12をアダプタ
本体13内に設けるとともに、この検知部12からアダ
プタ本体13の先端にかけてはアダプタ本体13の内周
面が先広がり状に拡径し、案内傾斜面14が形成され、
更にこの案内傾斜面14に対しては流動室4の外部に設
けられるコンプレッサ15からのパージエアの供給を受
け、流動室4との連絡を図る吹出口16が設けられるこ
とによって成っている。案内傾斜面14の拡開角度は検
知光の広がり角度に応じて設定されるものであって、例
えば検知光を赤外線とすれば案内傾斜面14の拡開角度
は約20°程度に設定される。また吹出口16として
は、一個のみならず複数個設けることも可能であり、複
数個設ける場合には、図4(a)に示すように放射状に
設けるほか、図4(b)に示すように渦巻状に設けるこ
とも可能であり、更に図3に示すようにこの両者を併設
するようにすることもできる。
【0017】そしてこのような水分検知アダプタ11か
らは前述したコンプレッサ15と吹出口16とを結ぶ連
絡管路17が設けられるほか、検知部12に検知光を送
り、後述する計測部に反射光を送る光ファイバ18が接
続されるものであって、具体的にはプラグ部18Aが水
分検知アダプタ11に挿入する状態に取り付けられてい
る。そして前記光ファイバ18の他端には計測部20が
設けられる。
【0018】計測部20は前記検知部12に対して検知
光を供給する発光部21と計測部20に送られる反射光
を受ける受光部22とを有して成る。このうち受光部2
2は更に検知光の減衰量を計測し、その値から粉粒体A
の含水量を算出する検出部23と、この検出部23によ
り求めた含水量をデータとして出力する指示変換部24
とに分類される。また図示は省略するが、このほか、計
測部20により計測されたデータに基づき、スプレーノ
ズル5から噴霧添加されるバインダ液の液速度の制御や
熱風吹込室2から目皿板3を通って流動室4内に送られ
る熱風の風速度の制御等を行う制御装置等も流動層造粒
装置1には設けられている。
【0019】次にこのようにして成る本発明の水分測定
装置10の作動状態について説明する。まず計測部20
における発光部21から検知光を発する。発光部21か
ら発せられた検知光は光ファイバ18を通って水分検知
アダプタ11における検知部12に至る。またこのとき
コンプレッサ15からは連絡管路17を経て吹出口16
にパージエアが送られており、このパージエアが案内傾
斜面14に当接し、螺旋状の旋回風となって流動室4内
に吹き込まれているので、案内傾斜面14上に粉粒体A
が付着することはない。
【0020】またこのパージエアの作用によって水分検
知アダプタ11の先端部の粉粒体Aの運動は熱風吹込室
2から吹き上げられる熱風による不規則な流動状態を逃
れ、規則性を有するようになり、検知部12から照射さ
れる検知光は流動中でありながら見掛け上の表面状態が
安定したものとなったこのような粉粒体Aに対して作用
するのである。そして粉粒体Aから反射した光は検知部
12から光ファイバ18を経て計測部20に至り、その
検出部23により検知光の減衰量から粉粒体Aの含水量
を求めるとともに、この含水量をデータとして指示変換
部24により出力するのである。またこのデータを基に
してバインダ液の液速度や熱風の風速度等の制御がなさ
れるのである。
【0021】
【発明の効果】本発明は以上述べたような構成を有する
ものであって、このような構成を有することにより以下
のような効果を発揮する。まず本発明では検知部12と
計測部20とを別体に構成しているから流動室4に対し
ては検知部12のみを臨ませればよく、従って防爆・耐
爆仕様とすることが可能となる。またこの検知部12は
水分検知アダプタ11内に設けられているから、検知部
12が流動室4内に露出して設けられた場合に生ずる粉
粒体Aとの衝突に伴う磨耗、破損は問題とならない。
【0022】更に検知部12の前方には先広がり状に案
内傾斜面14が設けられており、この案内傾斜面14に
形成される吹出口16から吹き出るパージエアがこの案
内傾斜面14に沿って螺旋状の旋回風となって流動室4
内に流入することにより、案内傾斜面14への粉粒体A
の付着、堆積が防止されるとともに、水分検知アダプタ
11の先端部の粉粒体Aの流動運動が規則的となり、検
知光を粉粒体Aに照射して得られる検知量が正確なもの
となり、ひいては高精度の水分測定が可能となるのであ
る。
【0023】また水分検知アダプタ11を流動層処理装
置に対して着脱自在の構成とした場合には変換メンテナ
ンスが容易となり、不使用時には取り外しておくことも
可能である。更に計測手段として赤外線吸収式水分計に
より構成した場合には粉粒体Aに対して非接触で且つ連
続的な計測が可能となり、流動室4内を流動する粉粒体
Aの水分量を瞬時に計測できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の水分測定装置を適用した流動層造粒装
置を示す骨格的縦断側面図である。
【図2】同上水分検知アダプタ周辺を拡大して示す縦断
側面図である。
【図3】同上水分検知アダプタを更に拡大して示す縦断
側面図である。
【図4】図3A−A線並びにB−B線における断面図で
ある。
【符号の説明】
1 流動層造粒装置 2 熱風吹込室 3 目皿板 4 流動室 5 スプレーノズル 6 案内筒 7 クランプ 10 水分測定装置 11 水分検知アダプタ 12 検知部 13 アダプタ本体 14 案内傾斜面 15 コンプレッサ 16 吹出口 17 連絡管路 18 光ファイバ 18A プラグ部 20 計測部 21 発光部 22 受光部 23 検出部 24 指示変換部 A 粉粒体

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流動層内において粉粒体の乾燥、造粒、
    コーティング等を行う流動層処理装置に付設され、この
    流動層内を流動する粉粒体の水分量を測定する装置にお
    いて、この装置は検知部と計測部とを別体に設け、この
    両者は光ファイバによって接続されるとともに、前記検
    知部は流動室内にその一部を臨ませて設けられる水分検
    知アダプタ内に設けられており、更にこの水分検知アダ
    プタ先端には検知部前方に先広がり状に案内傾斜面が形
    成され、且つこの案内傾斜面にはコンプレッサから供給
    されるパージエアの吹出口が形成されていることを特徴
    とする流動層内における粉粒体の水分測定装置。
  2. 【請求項2】 前記水分検知アダプタは、流動層処理装
    置に対して着脱自在に設けられることを特徴とする請求
    項1記載の流動層内における粉粒体の水分測定装置。
  3. 【請求項3】 前記計測部は、赤外線吸収式水分計を主
    体として成ることを特徴とする請求項1または2記載の
    流動層内における粉粒体の水分測定装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008516206A (ja) * 2004-10-09 2008-05-15 サノフィ−アベンティス・ドイチュラント・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング ドライヤおよびドライヤを制御する方法
JP2018200237A (ja) * 2017-05-27 2018-12-20 フロイント産業株式会社 粉粒体の含有水分測定装置及び含有水分測定方法
CN114414625A (zh) * 2022-01-25 2022-04-29 东北大学 一种评估含湿率对粉尘层火灾影响性的测试装置及方法

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