JPH0652335B2 - 解析関数で表された形を有する光学部品 - Google Patents

解析関数で表された形を有する光学部品

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JPH0652335B2
JPH0652335B2 JP60017693A JP1769385A JPH0652335B2 JP H0652335 B2 JPH0652335 B2 JP H0652335B2 JP 60017693 A JP60017693 A JP 60017693A JP 1769385 A JP1769385 A JP 1769385A JP H0652335 B2 JPH0652335 B2 JP H0652335B2
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ジー・ベイカー ジエームス
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、全体的にいえば、カメラに用いるのに特に適
している光学装置に関するものである。より詳細にいえ
ば、本発明は解析関数で表わされた好ましい形を有する
光学素子に関するものであつて、この素子を1つまたは
複数個の位置の異なる回転支点のまわりに回転すること
によつて、広範囲の物体距離にわたつて写真用対物装置
の焦点合わせを行なうことができる。
〔従来の技術〕
カメラの対物レンズの位置から物体までの距離が変化す
ると、像距離が不可避的にしかし容易に計算される変化
をし、もしこれを何等かの方法で補償しないならば、選
定された視野にわたつての像の品質が直ちに劣化するこ
とは、最も初期に携帯用カメラが使われた頃からわかつ
ている。写真用対物装置を使つたことのある人は誰でも
この基本的事実を知つている。実際、カメラの製造業者
は空間中の像と感光写真フイルムまたは感光写真乾板を
整合させるための便利な装置をいろいろと使用してい
る。
最初の頃から用いられている最も自然な装置は、写真用
対物装置の位置をその光軸に沿つて単に動かすことによ
り焦点を合わせるものである。フイルム面は固定されて
いるのが普通である。けれども、フイルムを動かすまた
は写真乾板のホールダを動かすカメラもあり、望遠鏡の
場合にはそうである。特に、写真装置が大きくそして厄
介なものである時にはそうである。いずれの場合にも、
像が磨りガラスの上に焦点を結ぶように対物装置とフイ
ルムとの間の距離が変えられ、その後で、この磨りガラ
スが写真乳剤または他の形式の感光表面を有する装置に
置き換えられる。
あるカメラでは、特に近代のカメラでは、焦点合わせの
ための移動を、光学装置の一部分だけを移動させる、一
般的にいえば、1つの素子または1つの部品だけを移動
させて済ますのが便利であることがわかつてきた。けれ
ども、素子または部品がその最適位置から移動すると、
その結果、像の品質が悪くなるので、可動素子または可
動部品を用いるという方法はいいことだけというわけで
はない。最小にされたいろいろな収差、または平均的な
条件の下でこれらのいろいろな収差のバランスにより良
い品質の像がえられていたものが、素子または部品が移
動すると、これらの収差が直接に現われ、そして素子の
移動と共にこれらの収差が大きくなる。球面収差、コマ
収差、非点収差が大きくなると共に、横色収差と縦色収
差も再び現われる。けれども、注意深く設計することに
より、かなりの物体距離および倍率にまでわたつて、実
用的である装置も多くえられている。例えば、いろいろ
な形式のズーム装置も、現在は広く実用化されている。
別の形の焦点合わせの方法も導入された。レンズ素子を
交換して屈折力を離散的に変え、それぞれのレンズ素子
における結像範囲(焦点合せの範囲)を小さくし、それ
ぞれの範囲内での像の品質を妥当な程度に安定化させ
る、とすることも可能である。この場合、それぞれの結
像領域を並べるとそれら一部分が重なり、この交換可能
装置が広い範囲の物体距離にわたつて使用可能になる。
この方法は、もし交換可能な結像用素子が正または負の
小さな屈折力をもつている場合には、比較的簡単であ
る。この場合、ある時に使用される屈折力の弱い素子は
像の品質にわずかな影響を与えるだけであり、もし適切
に配置しそして適切な形をもたせれば、実際それを用い
れば品質を改良することができる。鋳型素子を用いて、
非球面的な「小さな変更」を行なうことにより、それぞ
れの領域内で像の品質を選択的に改善することができ
る。もし屈折用レンズ素子が回転子または円板の上に取
り付けられて交換が簡単にできるようにされるならば、
この回転子は1組のウオータハウス(Waterhouse)素子
であると云うことができる。ウオータハウス円板はま
た、口径制御のためや挿入によつてフイルタを簡単に交
換するために、昔から使われている。
なお別の形式の焦点合わせの方法は、流体で満たされた
可撓セルを用いたものである。セルの内部の圧力を変え
ると弱い屈折力変化をもたせることができ、これを結像
に利用することができる。通常は、携帯用カメラの対物
装置の屈折力に関する肉厚の変化は、正の場合でも負の
場合でも、非常に小さく、普通の焦点距離では数10ミ
クロンである。けれども、焦点合わせが行なわれた後、
許容される品質の像であるために、変形した可撓セルは
十分に滑らかな光学表面をもつことが必要である。
なお別の形式の焦点合わせの方法は1967年2月21
日受付のL.W.Alvarez名の米国特許第3,305,294号に開示
されている方法である。この方法では、変形した1対の
板が、同じ大きさであるが逆向きに、横方向に変位す
る。これらの板は同じ形を有しているが、それらは「ゼ
ロ」位置において厚さの変化が相殺されるように配置さ
れていて、これらの2枚の板全体での屈折力はゼロであ
る。共通の非球面形状を定めるのに多項式が用いられ
る。この多項式は2つの変数のべき級数であつて、その
3次の項が大きな主要項であつて、特性はこの項でほぼ
定まる。これらの多項式の係数が注意深く選定されるこ
とにより、これらの板がその透過と屈折によつて屈折系
レンズの作用をする。これらの板が相対的に横方向に移
動する時、全体的な効果として単純な両凸素子または両
凹素子の作用をし、それにより連続的な大きさの屈折力
がえらる。Alvarez名で開示された変形した板は、狭い
空間の内部でという要請を満しながら、焦点距離に好ま
しい変化を与えているけれども、それによつてもたらさ
れる薄レンズ装置は収差が十分には補正されていなく
て、いろいろな場合に応用するには問題題がある。
James G. Baker名の米国特許第3,583,790号には横方向
に移動可能な板が開示されている。この移動可能な板は
Alvarez名で開示された前記板よりも改良されていて、
板の移動により焦点合わせをすることができる一方で収
差も補正される。この場合には、1つの特別のレンズ素
子を有していて、その1つの表面が平面であり、そして
もう1つの表面は好ましい多項式で記述された形を有
し、もつと一般的にいえば、好ましい解析関数によつて
定められた形を有し、この素子が横方向に移動すること
により、焦点調節作用がえられ、一方同時に、収差が最
小にされる。具体的には、上記解析関数は5次までの奇
関数多項式であることが好ましく、このような多項式を
用いた光学素子により、異なる屈折力と異なる焦点距離
を有する複数のレンズ系をシュミレートすることがで
き、各種収差を減殺して良好な像を生成することができ
る。この移動する素子の屈折作用は、それがすぐ近くに
配置された固定された光学素子の固定された対向表面の
屈折作用と組み合わされる場合において、この対向表面
が好ましい解析関数によつて表わされた形を有している
とき、全体として可変屈折力をもち十分に良く補正され
た回転対称なレンズ素子の屈折作用と同じようになる。
しかし、当該光学素子は、当該米国特許明細書の図1に
示されるように、xy平面に平行な面で切った断面が点
対称であり、かつxz平面に平行な面で切った断面が面
対称になった非球面表面を有する。従って、当該光学素
子は光路xに対して垂直な軸yに関して面対称であり、
光線収束力を調整するためにはy軸方向に平行移動動さ
せる方式を採用する。このような光学素子をカメラに用
いる場合には、機構の摩擦を考えると、数ミリ秒の撮影
時間中に光学素子の平行移動をさせることは困難であ
り、またその運動量を考えるとカウンターウエイトを付
す必要があり、好ましくない。
〔発明が解決しようとする問題点〕
別の形の横方向の運動によつてもまた焦点合わせ作用の
られることがわかつた。したがつて、本発明の主な目的
は、新規な横方向運動により、適切な光学的精度で、可
変屈折力を有す同様な種類の回転対称な屈折素子のと同
じ作用をする実施例を開示することである。
本発明のこの他の目的は、少なくとも2つのこのような
素子を相対的に回転させ、それで物体距離に応じて結像
関係を保持することが可能である好ましい形をもつた、
光学素子をうることである。
本発明のなお他の目的は、光学素子を光軸に対して位置
の異なる1つまたは複数個の支軸のまわりに回転させ
て、可変屈折力を有する回転対称な非球面素子と同じ光
学作用をすることが可能な、解析関数で表わされる好ま
しい形をもつた光学素子をうることである。
本発明のなお他の目的は、異なる解析関数表面を有し、
そして屈折力可変の非球面回転対称素子と同じ光学的作
用をする、2つまたはもつと多くの回転可能素子をうる
ことである。
本発明のその他の目的は、一部分は明らかであり、そし
て一部分は下記において明らかになるであろう。したが
つて、本発明は下記の詳細な説明で例示される素子の構
造、組み合わせおよび配置を有する光学素子および光学
装置で構成される。
〔発明の概要〕
本発明は、全体的に云えば、光学装置に関するものであ
る。この光学装置の特に適切な用途は写真カメラであ
る。より詳細にいえば、本発明は、好ましい解析関数ま
たは好ましい多項式で記述された形を有する光学素子に
関するものであつて、これらの素子が光軸に対してそれ
とは位置の異なる1つまたは複数個の回転支点のまわり
に相対的に回転することにより、広い範囲の物体距離に
わたつて焦点合わせの設定を保持しまたはもつと複雑な
機能を行なうのに用いることができる、十分に補正され
た回転対称レンズ素子の可変屈折力および非球面作用と
同じ作用をすることができるものである。この目的のた
めに、光学素子は自分自身の鏡像と共に単独で用いられ
る、または対で用いられる、またはこれらをもつて精巧
な装置に組み込むことができ、それで結像作用をうるこ
とができる。
解析関数表面の一般的な形は、2つの独立変数を含む多
項式であつて、ただし有限項で適切に打ち切られた式で
記述される。その一般形は次の式で表わされる。
ここで、iは表面番号であり、Aijkは係数を表わし、
,,は好ましい非デカルト座標系における座標で
ある。
このような素子を使用したいくつかの実施例が下記で説
明される。このような実施例では、1対の素子が用いら
れていて、そのうちの1つの素子がその装置の光軸に平
行であるが異なる位置にある回転軸のまわりに回転す
る。これらの実施例のおのおのにおける新規な素子は、
典型的には、透明な素子であり、適当な光学的プラスチ
ツクを材料とした鋳造物であることが好ましい。素子の
1つの側面上には、少なくとも回転対称な表面の一部分
である、(精密装置ではこの表面が平面であることが好
ましいが、)予め定められた形の第1表面が設けられ、
そしてこの素子のもう1つの側面上には、回転非対称で
あつて数学的に少なくとも4次の少なくとも1つのゼロ
でない項を有する予め選定された多項式によつて記述す
ることができる第2非球面表面が設けられる。素子のこ
の第1表面と第2表面は、素子が光軸とは異なる回転軸
のまわりに回転する時、素子が光軸に対して一般に横方
向に変位することができるように構成され、そのさい、
素子が光軸に対して移動する時第2素子表面が一定の光
学的特性に連続的変化を与え、その間第1素子表面は光
学的に不変のままであつて光学的特性に何等の影響も与
えない。このように、第2表面を少なくとも4次の少な
くとも1つのゼロでない項を有する多項式により記述で
きる非球面表面とすることの意味は、面対称を回避して
光軸外の軸を中心とした回転を許すとともに、4次以上
の項が含まれることにより収差のないレンズへの近似度
を向上させることにある。この分野における従来技術
は、第2表面を面対称とするものしかなく、また先に引
用した本願出願人が所有する米国特許までは3次の項ま
でに限られていたのである。
すなわち、あるひとつの軸に関する偶関数のみしか含ま
ないようにすることは、必然的にもう一方の軸に対する
面対称性を有することになる。3次以上の項を含む場合
は、光学素子は開口中心直径に沿って収束力が勾配を有
するようになる。例えば、ふたつの光学素子が、局所的
な収束力勾配の大きさが等しく向きが反対になるよう
に、坑互いに近接して配置される。このようにすると、
両者の収束力勾配は互いに相殺されるが、ネットの定数
項は、両素子の面内の収束力勾配軸に沿った相対的変位
量に従って変化することになる。
このような1対の光学素子を、ひとつの軸の周りでかつ
面に垂直な方向に、ある微小な距離だけ相対的に回転さ
せると、両収束力勾配の方向は回転角θだけずれるた
め、大きさ2sin(θ/2)Gが相殺されずに残る。
ここでGは素子毎の勾配量である。このレンズ開口を横
切る収束力勾配の相殺できなかった部分が、V字形の点
像ぼけを特徴とするコマと呼ばれるザイデル収差の原因
となるのである。
本願発明によれば、回転したレンズ素子の領域を横断し
て変化する上記の局所的な収束力勾配を、両素子の収束
力勾配の大きさが常に等しく向きが反対となるように、
回転軸を中心とする円の周縁に沿った湾曲した経路上に
再構成することができる。こうすることにより、素子が
相対的な角変化をする場合にもコマを解消することが出
来る。このようにして再構成されたレンズ素子は回転軸
回りに幾分「ベント」しているように見えるが、実質的
にひとつの面内に留まっている。このような幾何学的形
状は面対称性を有せず、収束力勾配の方向に垂直な軸に
関する偶関数項の他に奇関数項をも含むもので記述する
べきものとなっている。本願発明の形状によらない場合
には、回転すると結像の質は低度ものとならざるを得な
いであろう。発明者は、下記の実施例で説明するよう
に、4次以上の偶関数と奇関数の両方を含む場合に、得
られる像の質が大きく向上するとを見い出したのであ
る。
〔実施例〕
これまで説明してきた通り、本発明は、全体的にいえ
ば、カメラに用いると特に適切である光学装置に関する
ものである。もつと詳細にいえば、好ましい多項式によ
つて定められた、またはもつと一般的にいえば、好まし
い解析関数によつて定められた、好ましい形を有する光
学素子に関する発明である。これらの新規な素子は、先
行技術による素子とは異なり、横方向に移動することが
できる素子である。これらの好ましい解析関数表面が光
軸とは異なる軸を回転軸として回転し、そのさい広範囲
の物体距離にわたつて焦点合わせの設定を保持し、また
はより精巧な機能を実行することができる。
第1図は素子10の概要図である。この素子は本発明の
全体的な特徴を有する素子である。素子10は薄くて透
明な環状の部品であつて、この素子は、軸Rのまわり
に回転できるように、適当な機械装置によつて取り付け
られる。この回転軸Rは光軸Oと平行であるが、位
置がずれている。光軸Oに沿つて、名目上円形である
領域12が図示されている。この円形領域12は素子1
0のある面内での最大口径の直径を表わす。光が素子1
0を通つて物体空間から像空間へ進む時、光線束は透過
領域12を通過する。
素子10の周縁には、半径方向に一定の幅をもつた部分
14がある。この部分14は、素子10が回転軸R
まわりに回転するさい、透過領域12と光学的整合を保
つたまま、選択的に移動することができる。図示されて
いる周縁部分14の1つの表面16は平面である。した
がつて、素子10が回転する時、この表面は透過領域1
2にわたつていつも同じ光学的効果を及ぼす。表面16
と反対側の表面18が紙面の手前側にあつて、誇張され
て図示されている。表面18は好ましい解析関数で指示
された形を有している。この解析関数は本発明によつて
指定されるものであり、それにより、素子10が回転軸
のまわりに回転する時、表面18により有効な光学
的作用がえられる。本発明の要点は表面18、またはこ
れに類する表面の形である。後述のように、18のよう
な解析関数によつて定められた形の表面(以下解析関数
表面という)の形を適切に選定することにより、そして
10のような素子のすぐ近くに別の同じような素子を配
置していることにより、いろいろな屈折力をもつた回転
対称な屈折素子または非球面素子と同じ効果を生じさせ
ることができる。さらに、このような素子は、それらが
組み合わせて用いられる場合、それらのうち1個または
何個かの位置を固定して用いることもできるし、または
一部または全部を、同じ軸または異なる軸のまわりに、
同じ方向または反対の方向に回転させて用いることもで
き、それにより、屈折素子または非球面素子と同じ機能
をうることができる。例えば、第2図はこのような1対
の素子20,22の概要図であつて、この場合には、素
子20,22は光軸Oとは異なる回転軸Rのまわり
に逆方向に回転する。以下の例で示されるように、これ
らの素子をより精巧な装置の中に組み込むこともでき
る。
本発明による解析関数表面の性質とこれらの解析関数表
面を有する具体例とを明確に理解するために、まず各種
の座標系を説明する必要がある。これらの座標系は解析
関数表面を定義するのに便利な座標系であり、さらに設
計の内容を全体的に説明するさいに便利であり、および
これらの表面の形を計算しかつ指定するのに便利な座標
系である。
第3図は、本発明の光学素子の解析関数表面を定義し、
指定しかつ解析するのに便利である、各種の座標系を示
している。1の座標系は、製造のさいには最も便利なも
のであつて、解析表面の数学的処理のための横断面内の
円柱座標系である。この座標系でのx−y面内の座標原
点は、ずれた位置にある回転支点、すなわち、x−y面
と回転軸Rとの交点である。回転軸Rは、この回転
支点を通り、そして光学軸Oに平行である。したがつ
て、基準横断面内の配置は極座標形式であり、そして解
析関数の形は、原理的に、通常の極座標を使つて定める
ことができる。すなわち、横断面内の解析表面上の1つ
点Pの座標は座標rとフアイ(ψ)によつて与えられる。
極座標での3次元空間内の好ましい形は、横断面内の極
座標の関数として、光軸方向の深さz、すなわちこの横
断面からのずれを与えることで完全に定められる。
極座標を用いる場合の他に、少なくとも2つの他の座標
系が用いられる。このような座標系のうちの第1のもの
は、光学設計の場合に通常用いられるx−y−z座標系
である。この座標系では光学軸Oがz軸に取られ、y
−z面が子午面に取られ、x軸はスキュー(Skew)の軸
としてこれらの2つの軸に直交するように取られる。観
察者が対物装置の後3から正面を向いて見た場合、z座
標の値は観察者に向かう方向に正であり、y座標の値は
子午面内で上方向に正であり、x座標の値は右手方向に
正である。これとは逆に、もし観察者が対物装置の正面
から背後方向を見た場合には、y座標の値は上方向に正
であり、x座標の値は左手方向に正であり、z座標の値
は観察者から離れる方向に正である。任意に与えられた
表面に対し、座標原点を頂点、すなわち、この表面と光
軸との交点を選ぶと便利である。
さらに、補助的非デカルト座標系を用いることができ
る。この座標系の頂点は、x−y−z座標系に関してい
えば、光学軸O上にあつて、この光学軸Oと基準横
断(x−y)面との交点にある。ある場合には、2つの
座標系におけるそれぞれの原点は、z軸方向に並進移動
することによつて一致する関係にある。
この新しい非デカルト座標系はほぼx−y−z座標系に
関係しているが、それ自身で極座標での偏角と動径への
拡張を含んでいる。したがつて、第3図の下の回転支点
からの任意の動径距離から、下の回転支点から座標原点
(0,0,0)までの動径距離を減算した値が新らしく
定義されたの値になる。正の値は座標原点の上方に
対応する。回転支支点を中心とする同心円弧の軸から
円弧に沿つて測られた弧の長さは、新らしく定義された
の値になる。値の正値は、弧に沿つての左方向に対
応する。はzと同じであるか、またはz軸に沿つての
一定の並進距離だけ異なるかのいずれかである。
もちろん、補助的デカルト座標系上に前記のように定義
された「曲線」座標を写像して、それを第4の座標系と
して採用することは可能である。この座標系は数学的解
析のためには多分便利であるであろう。極座標系とこの
第4デカルト座標系との間の写像はある数学的な極を含
むことがある。しかし、回転支点が回転表面の環状領域
内の透過領域12の十分外側にある限り、この数学的な
極は使用される透過領域内での関数の解析性に特異性を
もたらさないであろう。実際、本発明の1対の光学素子
のうちの1つの隣接した固定素子に対し、有効開口部
は、普通の回転対称の表面に対する場合と同様に、通常
は円形のままであるであろう。回転する素子の透過領域
に対しては、円形開口部は環状の領域または扇形の環状
領域にわたつて広がり、したがつて、素子が前記のよう
にその全範囲にわたつて回転しても適切な光透過がえら
れる。
1対の隣接する素子の対向する表面が解析関数で指定さ
れた形を有していて、この素子対が回転する場合、おの
おのは扇形の環状領域の形をした透過領域を有し(第2
図をみよ)、そして1つの素子に対し近くに固定された
円形開口部、例えば、第2図の円19を導入することが
必要である。いずれにしても、2つの解析関数で表わさ
れた表面のうちの1つがずれた回転支点のまわりに回転
する時、または2つのずれた回転軸が用いられる場合に
は複数個の回転支点のまわりに相対的に回転する時、そ
してこの回転が互いの間で相対的に行なわれる時または
近くにある光学軸O上に中心のある固定された円形開
口部に対して相対的に両者が回転する時、焦点合わせま
たはその他の光学作用がえられる。すなわち、2つの素
子の両方が回転するもつと一般の場合には、第1図に示
されたように、1つの素子に対して下に回転支点を有
し、そして他の素子(図示されていない)に対して上に
回転支点を有するか、または両方の回転支点が共に上ま
たは下にあるか、および他の方位角に対して同様の配置
が考えられる。
個々の解析形状の微分幾何学適用するには先ず解析関数
表面と光学軸Oとの交点が定まらなければならない。
この点は採用された座標原点である。任意の閉じた解析
関数は複雑であるので、微分幾何学の代代りに、,
のべき級数で記述すると便利である。さらに、完全に厳
密な表現は必要でないから、このべき級数を途中で打ち
切り、多項式にすることができる。扇形環状部分のうち
の使用する領域内に極がないならば、特に、回転支点の
ところにある問題題を含んだ特異点を中心とする同心円
弧で内側境界ができているので、数学的に問題になる特
異性は存在しないであろう。けれども、との打ち切
られたべき級数または多項式によつて表面の解析的形状
を表わす精度は、数学的には、極座標系において原点の
ところにある極または特異点までの相対距離に依存する
ことが十分に考えられる。このことは、極が使用する開
口部の全く外部にある場合でも、考えられるであろう。
すなわち、光学装置のパラメータを使つて表わされたい
くつかの係数が、外部の極までの距離の逆数に比例しま
たはそのべき乗に比例して、その大きさが大きくなるで
あろう。このことを要約するならば、変形した表面の形
を定める解析関数は、この関数が使用領域内で解析的で
ある限りそして多項式の項数を十分に大きく取る限り、
打ち切られたべき級数、すなわち、多項式式によつて、
要求された任意の精度で表わすことができる。逆にいえ
ば、外部に極が存在するために、このような極のまわり
の極座標で表わされた対応する解析関数の形は、数学的
には、べき級数ではすぐには表わされない形になるが、
それにもかかわらず、変形した表面の形を適切に記述す
る。極座標で表わされたこれらの数学的形式はまた解析
的であり、そして極を有していない。これらの数学的形
式によつて表わされる変形した表面は好ましい解析関数
の形をしていると云つてよいであろう。
関係する解析的表式には極がないので、および対になつ
た変形した表面のそれぞれの透過領域内でこれらの表式
が連続であるので、ずれた軸Rのまわりの角度に関し
て一方が固定されそして他方が可変であるので、これら
の2つの表面のおのおのの形、すなわち、i(,)お
よびi+1(,)を表わす数学的方法としてべき級数の
形を採用することができる。このべき級数の各項の係数
は未定である。次に、すべてのこれらの係数を必要な程
度にまで計算する方法が確立される。この場合、後述の
ように、まず、との可能なべき項はすべて存在する
とされる。
けれども、数学的処理を行なう前に、本発明の重要な目
標をここで述べておくことが大切である。本発明の重要
な目標は、第4図の上側に示されているような解析関数
によつて形が定められる隣接した一対の屈折系素子であ
つて、その4つの面の中には非球面があつてもよい素子
を用いて、同図の下に示されているような、隣接した一
対の回転対称な屈折系素子の光学作用と同じ光学作用を
得ることにある。このシミコレーシヨンをする模擬対の
1つは偏心した回転支点のまわりに回転しかつ外側表面
が平面であり、模擬対の中の他のものは固定することが
でき、その外側表面は非球面べきを有するまたは有しな
い回転対称屈折素子である。これらの2つの素子の内側
の対向する表面は解析関数で表わされた表面の形を有
し、それによつて、模擬されるべき対とできるだけ同じ
光学作用を実行する。さらに、もし、任意に与えられた
物体距離の組に対して、口径、視野およびスペクトルに
わたつて対物装置の光学的特性を要求された程度に最良
化するような隣接した回転対称屈折素子の対応する組が
あつて、この回転対称屈折素子がその屈折力だけでなく
非球面力も変化しそしてそれらがその4つの表面に好ま
しい形で分配されているならば、屈折特性と非球面特性
の両方を変えて、上記回転対称、屈折素子対の光学作用
を、できるだけ等価になるよう、光学素子の少なくとも
1つのずれた回転支点を通る光学軸Oに平行な軸のま
わりの回転運動で置き換えなければならない。同時に、
べき級数項の係数が、回転表面と固定表面の両方に対し
て、模擬を最良にするように計算されなければならな
い。模擬されるべき回転対称屈折装置の目標値が通常の
光学設計によつて決定されなければならない。けれど
も、この模擬の計算は数学的に行なわなければならな
い。
この場合、1段階は、要求された装置の詳細な光学設計
を行なうことにより、平均物体距離離に対して模擬を実
行することである。この平均物体距離として採用される
ものは、カメラの用途により、焦点合わせの範囲内の中
央値であつたり、または遠景写真に有利であるような領
域へずれた値であつたり、またはずつとまれではある
が、近接した距離に近いある値である。けれども、詳細
な設計のさいには、少なくとも1対の隣接する表面が最
終的には多項式形式または解析関数の形式をもつよう
に、または少なくとも数学的に取り入れることができる
ように、前もつて計画されなければならない。もし模擬
モデル対のうちの1つの表面だけがずれた軸のまわりに
回転できるならば、その前表面または裏表面のいずれか
が単純素子で他の表面に対し最初の平面のところにある
べきであり、または多項式形式が2つの側面に分配され
ることができる。回転できる表面は解析関数形式または
多項式形式になるべきである。全体の光学設計は、もし
好ましいことがわかつたならば、内側の対向する表面の
一方または両方が解析関数形式または多項式になつて屈
折力と非球面項を有することができ、および固定素子の
外側表面は必要な時屈折力と非球面項を有することがで
きる。特別の場合には、回転できる素子の従来の屈折表
面を固定素子の外側表面に移すまたは割り当てることが
できる。この外側表面はすでに予め定められた屈折力と
非球面項を有することができる。
第4図において、,,空間内での数学的な基準線
を考える。この基準線はある指定されたとの値の点
を通り、光軸に平行な線である。この基準線は、光軸上
の光線を除けば、実際の透過光線とは異なり、それは数
学上の便宜のためだけのものである。この基準線上のす
べての点は同じ,の値を持ち、の値だけが変動す
る。実際の光線は隣接する模擬表面対のつぎの表面によ
つて屈折する。これらの対向する内側表面の対は好まし
い形に変形される。実際には、実際の光線を基準線とし
て使用することもあるが、その場合には、つぎつぎの表
面の間の線分に沿つてとが変動するであろう。,
,に関して級数に展開した場合、かなりの数の係数
が現われ、そして必要以上に複雑になるであろう。
したがつて、第2段階として、軸に平行な基準線を用い
ることが好都合であり、そして関与している4つの表面
のうちの最初の表面の交点とこの4つの表面のうちの最
後の表面との交点との間のこの基準線に沿つての光学的
厚さの総計を(第4図の下の)基本屈折素子に対して計
算するのが好都合である。この光学的厚さは、全体的に
みて、3つの線分から成つている。この3つの線分のう
ちの2つは媒体内にあり、そして中央の線分は空気中に
ある。基準線に沿つての光学的な厚さは幾何学上の線分
にその屈折率を乗算したものを単純に加算してえられ
る。第4図の下側の素子の内側の対になつた屈折表面が
多項式またはもつと一般的には解析関数で表わされた形
によつて置き換えられた場合、同じ基準線に沿つての幾
何学上の線分とそれぞれの屈折率との積を加算すること
によつてえられるはずのものは、その両方の素子が光学
軸Oのまわりの回転体である屈折基本装置に対しと
の関数として解析的に計算されたこの光学的厚さであ
る。
もし両方の素子の媒体が同じであるならば、およびもし
便宜上外側表面が仮に平面であるならば、空気中の線
分、すなわち、中央の線分は多項式による形が用いられ
る場合、基本回転屈折素子が用いられた場合と同じ幾何
学的長さをもたなければならないことがわかる。基準線
に沿つてのこの空気中の線分の位置は移動するが、1
つの素子に対し基準線に沿つて厚さが増加すると、それ
は他の素子に対する厚さが減少することによつて相殺さ
れる。したがつて、基準線に沿つての光学的厚さの総計
は、模擬されるべき基本屈折装置に対する値と、この基
本屈折装置を原理的に模擬するゼロ位置、すなわち、回
転していない位置にある置換された多項式装置または解
析関数装置との間で変わらない。全体の手順の中の最も
重要な点は、もとの回転屈折素子と模擬多項式装置との
間で、任意に与えられたとの値における中央の空気
中線分の方向のこの並進移動である。実際、多項式装
置によつて表わされることを可能にしかつ有用にするの
は、空気中線分の位置のこの融通性である。
光学軸Oからの動径距離に対し模擬を正確に行なう解
析関数式が正確にわかると、これは回転装置に対しては
1価であつて多項式装置に対してはとの2価である
が、光学特性に少しだけ影響を与える比較的小さな収差
が多項式装置に形を変えて移されることがすぐにわかる
であろう。いまの場合、基本屈折装置は、口径や視野お
よびスペクトルの範囲にわたつて、既に一定の残留結像
誤差と歪誤差を有している。同じように、模擬された多
項式装置は、もとの多分最良の位置から任意に与えられ
た空気中部分の軸に沿つての必然的で固有な移動によ
り、さらに小さな誤差または収差が導入される。
けれども、隣接する表面が非常に接近している時のよう
にこの空気中部分が小さい場合、新しい収差も小さく、
その主な効果は光線が横にずれることである。また、模
擬されるべき基本屈折表面の傾斜に比べて交点における
傾斜の差により任意の光線に沿つてのプリズム的変化が
あり、比較的小さな屈折誤差が生ずる。多項式装置、す
なわち、模擬装置において加算されるべきこの収差は携
帯用カメラの場合のような通常の口径、視野、スペクト
ル範囲を有する対物装置に対しては比較的小さく、大規
模な装置や最高の精度が要求される装置についてだけ重
要になる。最後に、変形した表面を表わす解析関数式と
模擬されるべき基本装置の回転屈折表面との間の模擬の
不完全性により、小さな収差が生じ、それが加算され
る。この模擬の不完全さは、主として、級数を途中で打
ち切ることが原因で生ずる。
前記で始めた2段階は、屈折装置の光学的厚さの総計を
xとyのべき級数で表わすという代数学上の計算であ
る。それは、基本屈折装置の回転対称系において、すべ
ての変数に対しある次数まで(x+y)を含むべき
級数に展開することである。通常用いられる級数式は、
1つの回転対称屈折表面の場合、次の形である。
ここで、Cは特定の屈折表面の頂点の曲率であり、βは
1非円錐係数である。eという量は特定の円錐に対す
る離心率の2乗である。球面の場合には、eとβの両
方がゼロである。
前記の式は、次のように、さらにテーラ級数に展開する
ことができる。
基本装置のすぐ近くに隣接している屈折表面を指定する
のに、もし下添字iおよび(i+1)を用いるならば、
基準線に沿つての空気中線分の幾何学的な長さ(第3図
参照)はこのような2つのべき級数の単なる差であり、
次の形に表わされる。
ここで、Hは また(i+1)に対しても同様である。
他方、多項式表面は、前述のように、,,空間の
中で一般化された級数として展開することができる。ま
ず、次の形式が与えられる。
および(i+1)に対する同様の式。回転対称屈折表面
に対する空気中線分の場のように、多項式の場合の幾何
学的空気中線分の長さは、2つの極めて隣接している表
面に対するz値の単なる差に軸上の間隔距離を加えたも
のとして書くことができる。
可動素子に対するずれた回転軸が光軸Oに平行にとら
れる特別の場合には、x,y,z項と,,項は極
座標表示で次のように関連している。
=r−a y=r cos ψ−a =rψ x=r sin ψ これらの関係式を利用し、そしてべき級数の等価性から
x,y,z空間と,,空間との間に次の関係のあ
ることがわかる。
これらの関係式は、回転屈折素子に対するべき級数を、
多項式表面に対する一般的べき級数に対するものとし
て、多項式空間への変換によつて再定義するのに用いる
ことができる。個々の表面の形を取り扱うのではなくそ
れらの差だけを取り扱つている限り、実際最も簡単な場
合には空気中線分の幾何学的長さだけを取り扱うので、
べき級数を項別に等しいと置くことができ、したがつ
て、それまで未知であつたすべての係数を順次に計算す
ることができる。
この時点において、ある項を省略することができる、ま
た少なくとも、無視することができる。それは、回転屈
折表面に対する変換された級数の等価な項が本来ゼロの
ままである限り、それらが常にゼロであるからである。
また、直接には重要でないその他の項がある。それは、
空気中線分の幾何学的長さがどのような値が割り当てら
れても同じままである項である。これらの項は定数項A
i00だけを有する項、およびのべきだけを有してい
て、によつて記述される回転状変化によつて影響され
ない項である。したがつて、これらは差を計算するさい
ゼロになる。このような項にはゼロという値を割り当て
ることができ、したがつて、消去される。けれども、こ
のような項に有限の値を割り当てて慎重に進めることに
より、用いられた方法に従つて、多項式表面をより容易
に構成することができる。より重要なことは、これらの
項は、特性を改良するために後で行なわれるコンピユー
タを用いた最良化操作において、再び導入できることで
ある。すなわち、前記において使用された手続は光軸O
に平行にとられた基準線を用いることによつて扱いや
すくなる。厳格な光学的状況はもつと複雑である。最良
化操作が正しく行なわれる際、またはのべきのこれ
らの特別の項にゼロでない値、すなわち、有限の値を用
いることを許して、口径、視野およびスペクトルに関す
る残つている改良点がすべて考慮されるであろう。
平行な場合、前記手続きにより次の関係式がえられる。
これらの等式からおよび前記で与えられた変換式から、
,,空間内のべき級数はrとフアイ(ψ)で極座
標表示に移すことができる。(a+)の逆数項および
(a+)の逆べき項の変換項で示された多重次の外部
にある極は、rをフアイの極座標系での係数はもはや極
を含んでいないという形で消えている。実際、極座標表
示はもはや完全なべき級数ではなく、少なくとも採用さ
れたべき級数の次数にわたつて、等価的に、ととの
解析関数から以前に得られた形と同じ表面の形を表す。
極座標系への変換のさいに精度が失われることはなく、
曲つたデカルト座標系では既に存在していない。極座標
で表わすと次のようになる。
およびi+1に対しても同様の式が成り立つ。
Aに関する式の結果をみると、可変量(a+)が多く
の係数に対するいろいろなべきの中の分母に現われてい
ることがわかる。に関するこのような項が可変である
ことは、通常の表示でのべき級数の性質を無効にする。
この場合には、このような逆数項をの別のべき級数に
展開することができ、そして級数を巧妙に操作すること
により、例えばのような新しい拡大された係数または
調整された係数がえられる。その収束は遅い。したがつ
て、極座標表示は適当なレベルで打ち切られた再調整さ
れたべき級数よりはいくらか精密であるという状況は残
るであろう。この矛盾はx,y,z系で最適化を実行し、そ
れから,,系または極座標系に戻すさいに、再び
現われるであろう。極座標系で多分長い実行時間で行な
われる最適操作は最良の結果を生ずるであろう。このと
き、極座標系で最適関数形を表すさいに極は含まれてい
なく、そして用いられた項の数に従つて精密であるであ
ろう。
多項式表面に対する,のべき級数をx,y,z空間
内の同様なべき級数に変換することができる。コンピユ
ータによる操作が行なわれるのは、通常、このx,y,
z空間である。いまの場合、x,y,z系での結果が非
変動係数Bをそなえた正しいべき級数にするために、
(a+)の逆数を予め展開することが必要であろう。
平行でずれた軸の場合には、4次の精度の範囲で次の式
によつて表わされる。
zi=Bi30x3+Bi12xy2+Bi31x3y+Bi13xy3+…… ここで、 である。
これらの式において、すべての点で因子1/が現われ
ている。はずれた軸のまわりの回転素子の回転角であ
る。便宜上、などを含むこの他の項が現われ
た場合には、それらを省略したが、それはの角度の値
が小さいという仮定に基づくものである。実際、もし
が十分に小さいならば、高次の項による寄与は小さいで
あろうし、またはコンピユータでの最適化により部分的
に相殺されるであろう。ともかくも、もしの項だけが
残されるならば、分母にが現われることは、設計者が
小さな値のを使うことができることを意味し、それに
より、比較的強く変形した多項式表面を定めることがで
き、または弱く変形した表面に対し大きな値のを用い
ることができることを意味する。この後の場合には、
のべきの高次の項がより大きな寄与をするので、特性を
危険にするであろう。
理解を明確にするために、とフアイは同じ極座標系内
にあることを強調したい。前記で用いられたフアンは極
座標で変形した表面の実際の停止している形を定めるの
に用いられた極座標変数である。他方、は可動素子す
なわち回転素子に対する予め定められた変形した形の角
度変位である。は、物体平面の移動に対し焦点を補正
するために、指定された平均物体距離に対する基本装置
の特性を他のある距離、できれば無限遠に変換するの
特別の値である。
係数の間の前記等式において、平均距離とは異なる少な
くとも1つの域外の逆物体距離に対し、CとHの値がま
た要求される。これらの値は、物体面に対して選定され
た第2距離において、回転対称屈折装置に対して計算さ
れる。この第2距離は便宜上無限遠であるとしてよい。
けれども、実際には、CとHの目標値が少なくとも4つ
の物体距離に対して計算することができる。これらの4
つの物体距離のうちの1つは無限遠である。このような
Hの値(この計算において、もし便宜上e=1なら
ば、βの値)がCに対してグラフに描かれる。最も普通
の場合には、第5図に示されているように、放物線にな
る。一方、実際に好ましいのは直線である。この場合に
は、2つの選定された距離における特性ができるだけ好
ましいものであるように、この放物線にわたつて1つの
直線が引かれるべきである。この時、この傾いた直線に
沿つての目標値が等式の計算のさいに用いられるが、こ
の目標値はもし無限遠が用いられるならばこの無限遠に
対する再計算されたH(またはβ)である。
特性の要求される程度に応じて、もし必要ならば、コン
ピユータによる最適化操作により、さらにもう1つの段
階を実行することができる。この操作のさい、像点のア
レイが視野全体にわたつて2つの像が同じでない限り取
り入れられなければならない。そして通常の装置の回転
関係性が抑制される。非回転的である瞳についてまた変
形がある。純粋な回転装置であるという要請に比べた
時、口径と視野の中に2つのパターンがあると、一般的
について、非常に長いコンピユータによる操作が必要に
なるであろう。したがつて、最適化は、平均波長で実行
すれば、通常適当であるとされる精度において、十分で
ある。最高度の特性が要求される光学装置では、便宜上
の理由によりまたは回転装置では本来ゼロであるとの理
由により、ゼロであることが前もつてわかつているが、
変形した装置ではもはやそうではない項をすべて再び導
入することが望ましい。再び導入されるこれらの量はま
たΔAi0kに含まれる。実際、x,yのマトリツクスにお
ける可能なすべての項を用いることができるが、多くの
項はその大きさが小さいであろう。この場合、コンピユ
ータは過大な負担を負うかも知れない。
最後の段階は、x,y空間でコンピユータで完全に最適
化された形を極座標に移すことである。この最後の変換
のさい、妥当な数の項を有するが厳密ではない級数表示
によつて不正確さが再び導入されることを避けるため
に、1点毎に、正しい変換式を用いなければならない。
この最も最終的な極座標表示は大体は製造の目的のため
のものであるが、そこでは固定表面と可動表面の要求さ
れた有効開口部がはつきりと示される。
回転対称屈折装置の可変部分を共通の回転支点のまわり
に回転可能な1つまたは複数個の解析関数素子で模擬す
るために、本発明のおのおのの解析関数表面に対して要
求される本質的な形は、x,y,z座標系において、次
のように与えられる。
ここで、Kは指定可能な定数であり、そして である。もし模擬される回転対称装置が回転対称非球面
を有するならば、その場合には、模擬表面を定めるおの
おのの解析関数の本質的な形は次のようになる。
ここで、K,K,Kは決定されるべき定数で
あり、そして K=2K+(便宜上ゼロと置かれた残留値) である。
前記考察から、多数の光学装置が設計された。これらの
装置のうちのいくつかを本発明の内容を例示する実施例
として説明する。最初の3つの実施例は,,座標
系で表示されているが、後の5つの実施例はx,y,z
座標系で表示されている。いずれの実施例も可変焦点写
真用対物装置として使用するのに適切な装置であり、焦
点距離125mmで用いるように尺度が定められており、
f/10の速さを有し、そしてフオーマツトの対角線で測つ
た全視野角度範囲は50度である。けれども、これらの
実施例を詳細に説明する前に、用いられる記号を説明す
る。
記号fは、通常、光学装置の等価焦点距離を示し、こ
の焦点距離は波長d(587.6nm)でのもので、無限遠の
物体に対し近軸光線で定められる。(物体空間と像空間
が同じ媒体内、通常は空気中にある光学装置の場合に
は、ガウス光学のfとf′は等しくなる。)したがつ
て、fはd光線に対し等価焦点距離、すなわち、EFL
(equivalent focal length)と同じになる。
平均物体平面がある指定された有限の距離のところにあ
るならば、「スケール焦点距離」となる記号を用い
ること、またはより正確には「スケール因子」が採用さ
れる。この指定された物体距離が無限大であるならば、
その場合には、fは第一の場合に等しくなり、
そして同じものを意味する、すなわち、スケール焦点距
離または無限遠の物体に適用されたEFLを意味する。ス
ケール因子としての量は(無限遠物体に対し検定さ
れた焦点距離で)視野の平均部分にわたつて歪を有する
ように適合させることもできる。
記号が指定された平均物体距離に対し適用される場
合でも、光学装置はまたガウス光学の通常のfを有す
るであろう。この場合には、数学上の目的のために、物
体平面が一時的に無限遠に移動される。ここで実行され
る焦点合わせの形に対し、fが像面の固定されたおよ
び指定された位置に対して用いられ、そしてそれに付随
するが常に変わる装置に対するfは、それが得られる
限り、像を撮影する工程では実際には用いられない。
回転対称表面に対してもまたは座標対称表面に対して
も、すべての係数の意味は本明細書において既に説明し
たので、繰り返し説明することはしない。すべての値は
に対して規格化される。
1の実施例は第6図に示された1つの対物装置と組み合
わせて用いらる1対の解析関数素子である。その構造デ
ータの表は次の通りである。
素子IIIがずれた点のまわりに角度θだけ横方向に回転
することによつて、無限遠物体距離に対して再び焦点を
結ぶ時、 =0.9983(dを一定に保つ) であることがわかる。
回転対称の面の係数は次の通りである。
ベータ=1.754×10゜ ベータ=-1.528×101 ガンマ7.031×10-3 ガンマ=-2.862×10-2 デルタ=-1.750×10-7 デルタ=-4.491×10-9 その裏表面が多項式面である素子IIは固定される(回転
対称でない)。その前表面が多項式面である素子III
は、指定されたずれた点を中心とし、光軸に平行な横方
向にずれた軸のまわりに回転する。
回転対称でない面の係数は次の通りである。
ここで、プライム(′)は、前掲と同じように、2つの
部分をもつA項を区別するために用いられる。
第2実施例は、第7図に示されているように、3つの素
子と組み合わせて用いられた1対の解析関数素子であ
る。構造データは次の通りである。
素子IVがずれた点のまわりに角度θだけ横方向に回転す
ることによつて、無限物体距離に対して再び焦点を結ぶ
=0.9987 (dは一定に保つ) であることがわかる。
回転対称な表面に対する係数は次の通りである。
その裏表面が多項式面である素子IIIが固定される(回
転対称でない)。その前表面が多項式面である素子IV
は、指定されたずれた点を中心とし、光軸に平行な横方
向にずれた軸のまわりに回転する。
非回転対称な面の係数は次のように与えられる。
ここで、プライム(′)は、前掲と同じように、2つの
部分をもつA項を区別するのに用いられる。
第3実施例は、これは,,系での最後の実施例で
あるが、第8図に示されているように、3つ子の素子と
組み合わされた1対の解析関数素子である。構造データ
は次の通りである。
素子IIIが角度θだけずれた点を中心として横方向に回
転することによつて、無限遠物体距離に対して再び焦点
を結ぶ時、 =0.9996(dは一定に保つ) であることがわかる。
回転対称な面の係数は次の通りである。
その裏表面が多項式面である素子IIは固定される(回転
対称でない)。その前表面が多項式面である素子III
は、指定されたずれた点を中心とし、光軸に平行な横方
向にずれた軸のまわりに回転する。
非回転対称な面の係数は次の通りである。
ここで、プライム(′)は、前掲と同じように、2つの
部分をもつA項を区別するのに用いられる。
次の3つの実施例はすべてx,y,z座標系で示された
ものであり(回転支点は+x軸上にある)、これらの実
施例は、9図に示されているように、2つの他の素子と
組み合わされた1対の解析関数素子である。これらの3
つの実施例を順に第4実施例、第5実施例、第6実施例
とすると、それらの非回転対称の面の値は互いに異つて
いるが、それら以外は同じ基本装置であつて、その構造
データは次の通りである。
回転対称の表面の係数は次の通りである。
表面4および表面5が重要な多項式表面であつて、その
係数の値を指定しなければならない。
前記の基本装置を有する4実施例の表面4および表面5
に対する非回転対称面の係数の値は次の通りである。
この実施例は、回転素子IIのオフセツト距離14.5mm(0.
570インチ)の場合、無限遠から約64cm(約25イン
チ)に集光する。
第5実施例に対する非回転対称面の係数の値は次の通り
である。
表面4および表面5に対してこれらの値を用いた場合、
9図の基本装置により、回転可能素子の域外開口の中心
点間の弧に沿つての約50゜の角度変位と15mm(0.6
インチ)の点距離の場合、無限遠から約66cm(約26
インチ)まで焦点合わせが可能である。
9図に再び示されおよび前記基本装置を有する6実施例
に対する非回転対称面の係数の値は次の通りである。
この装置はまた約66cm(約26インチ)まで焦点合わ
せが可能であるが、その回転点距離は25mm(1.0イン
チ)である。
3つの素子がすべてプレクシガラス装置である場合が1
0図に示されている。その構造データは次の通りであ
る。
回転対称な面の係数は次の通りである。
ベータ=1.928×101 ガンマ=1.018×102 デルタ=1.191×105 エプシロン=1.258×105 表面4と表面5は多項式表面である。ただし、表面3、
表面4、表面5の全体にわたつて最適化を行なう場合に
は、表面3も多項式表面であるとすることもできる。
表面5は基本装置として暗黙の屈折項と補正的回転対称
非球面項を含んでいることを断つておく。これらはいず
れも、後で、次のように与えられた多項式係数によつて
置き換えられ、そしてそれらの中に含められる。
最後の実施例、すなわち、第8実施例として、第11図
に4素子の焦点を結ぶことが可能な対物装置が示されて
いる。この装置は、色収差に対しより改良された補正を
行なうために、第7実施例の正面のプレクシガラス素子
の代りに、ガラスで置き換えられた素子対を使用してい
る。この装置の構造データは次の通りである。
回転対称表面係数は次の通りである。
ベータ =1.508×101 ガンマ =1.363×101 デルタ =1.030×105 エプシロン =1.046×105 表面6と表面7は多項式表面である。ただし、表面5、
表面6、表面7の全体にわたつて最適化を行なう場合に
は、表面5を多項式表面であるとすることもできる。
表面7は基本装置として暗黙の屈折項と補正的回転対称
非球面項を含んでいることを断つておく。これらはいず
れも、後で、次のように与えられた多項式係数によつて
置き換えられ、そしてそれらの中に含められる。
前記実施例を別の寸法にすることは明らかに可能であ
る。この場合には、新しい物理的寸法に対する数値を改
めて決定することが必要である。最も単純な応用例とし
て、すべての数値が、インチまたはミリメートルといつ
た物理的長で与えられている場合には、他の寸法に尺度
を変えることは、半径、間隔距離、有効口形のような寸
法を表わす量に一定の因子を単に乗算すること意味す
る。
けれども、非球面係数のベータ、ガンマ、デルタなどの
ような非線形な量がある。曲率のような逆数量は逆向き
に尺度変更しなければならない。さらに、もし単位の長
さを別の単位の長さに変更するならば、例えば、1つの
装置のが他の装置の別の値に変換されるならば、そ
の場合に必要な尺度の変更はもつと複雑になる。けれど
も、中間体としての英式尺またはメートル尺を通して2
つの装置を変換することにより、常にチエツクを行なう
ことができる。 =1.250をもつ装置から=1.000をもつ装置に変
換したいものとする。必要なことは、すべての寸法量を
1.250で除算すること、または0.800を乗算することであ
る。このようにして、=1.250/1.250は要求された
=1.000になる。例えば、もしR=2.500ならば、
尺度変更された装置ではR=2.000である。すなわ
ち、直ちにR=2.50×0.800=2.000である。
ベータは3乗、ガンマは5乗、デルタは7乗の尺度を有
し、ただし、逆乗である。すなわち、前記例では、ベー
タは(0.800)、ガンマは(0.800)、デルタは(0.
800)によつて尺度変更される。
本発明の範囲内において前記実施例に変更のなしうるこ
とは、当業者には明らかであろう。しかし、本発明を利
用したどのような光学装置の設計においても、すぐ近く
に隣接したレンズ素子のそれぞれの表面上に、すぐ近く
に隣接しているが対向している好ましい解析関数形の屈
折表面を少なくとも1対有しなければならない。それか
ら、この素子対のうちの少なくとも1つは光軸から指定
された距離だけずれた回転支点のまわりで回転する。し
たがつて、光軸に平行な1つの軸のまわりに横方向に回
転する。このように回転する素子はいずれも、その域外
の表面が平面であつて、ずれた平行な軸のまわりの横方
向の回転によつて、この横平面の屈折作用に認めうる変
化を生じないものであるか、または特別の場合には、解
析関数表面の作用をその1つのもとの表面から素子の両
方の表面に分配することができる。
逆に、もし素子対のうちの1つが固定されたままで、す
べての結像作用が他の素子のずれた軸のまわりの横方向
の回転によつてえられるならば、固定素子の域外表面
は、この光学装置の他の域外屈折表面または屈折素子と
同じに設計することができ、したがつて、点のある回転
対称な屈折力および非球面力を有することができる。特
別の場合には、固定された解析関数表面の働きを素子の
2つの表面に分配することができる。この場合には、こ
のような分配された解析関数表面の作用は、固定素子の
域外表面の基本屈折力と非球面力に重畳される。この逆
もまた行なわれる。
最も一般的な場合には、1対の素子のうちの両方の素子
を指定されたずれたそれぞれの回転支点とずれた平行軸
のまわりに個別に回転させる。この際の回転は、選定さ
れた重要な変更実施例として、同じきさの回転である
が、回転の向きが反対であるか、または必要な場合に
は、同じ向きまたは反対向きの比例的回転であるか、ま
たは制御可能であれば同じ向きまたは反対向きの非線形
2重回転であることもできる。したがつて、このように
横方向に回転するすべての素子は自分自身の平面内に回
転して光学効果をもたない域外平面を有するか、または
各表面に分配されたそれぞれの解析関数表面の働きをも
たなければならない。
〔発明の効果〕
したがつて、隣接する解析関数表面に対し正しいパラメ
ータを選択すれば、小さな焦点距離・口径比の普通の携
帯用カメラに対し、十分の精度をもち数学的に可変な回
転対称な屈折レンズの屈折作用をうることができる。ま
た必要な時、1つまたは複数個のすぐ近くの固定された
回転対称な表面上に回転対称な非球面項を用いることに
よつて通常実行されるこの他の補正が、協力して動作す
る表面対の固定表面の形を定める解析関数の計算の中に
取り入れることができることも示された。すなわち、も
し広い意味で既に非球面的である2つの解析的屈折表面
を取り扱つているならば、1つまたは複数個の他の近く
にある回転対称な非球面を用いる必要はない。その代
り、その目的のために互いに異なる解析関的表面対の中
の固定された対とこの作用を組み合わせることができ
る。したがつて、この固定された解析関数は、可動なま
たは回転する対向表面の解析関数の形によつて配分され
ない重畳された回転対称な屈折力および非球面力を有す
る。したがつて、前記説明に開示されたすべての内容お
よび添付図面に示されているすべての事項は例示のため
のものであつて、それに限定するためのものであると解
釈してはならない。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の光学素子の全体的な特徴を示した概要
透視図、第2図は本発明の光学素子対の概要透視図、第
3図は本発明の光学素子の新規な表面を説明するのに用
いられる座標系の透視図、第4図は上側に本発明の素子
対を示し、および下側に本発明の素子対によつて模擬さ
れる回転対称な屈折素子対を示した概要断面図、第5図
はある装置の関係したパラメータのグラフの概要図、お
よび第6図から第11図までの図面は本発明を実施する
光学装置の概要断面図。 〔参照符号の説明〕 20,22……光学素子 16……第1表面 18……2非球面表面 R……回転軸 O……光軸
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03B 3/00 9119−2K G02B 7/11 Z (56)参考文献 米国特許3583790(US,A) 米国特許3305294(US,A)

Claims (38)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光軸に沿って配置された少なくとも1つの
    透明な素子を有する解析関数で表わされた形を有する光
    学部品であって、前記素子は少なくとも回転表面の一部
    分である予め定められた形をした第1表面を1つの側面
    上に有し、かつ光軸に平行なz軸を有する直交座標x,
    y,zにより数学的に表わすとき、zがxとyのべき乗
    の積からなる少なくとも4次のゼロでない項を有する予
    め選定された多項式によって記述される非回転対称な第
    2非球面表面を他の側面上に有し、前記素子が前記光軸
    とは異なる回転軸のまわりに回転することにより前記素
    子が前記光軸に相対的に一般に横方向に変位できるよう
    に前記素子の前記第1表面と前記第2表面は構成され、
    そのさい、前記素子が前記光軸に対して相対的に移動す
    る時、前記素子の前記第2表面は前記部品の一定の光学
    的性質に連続的な変化を与え、一方、前記素子が前記光
    軸に相対的に移動する時、前記素子の前記第1表面は光
    学的に不変のままであって前記部品の光学的性質に何等
    影響を与えないような解析関数で表わされた形を有する
    光学部品。
  2. 【請求項2】特許請求の範囲第1項において、前記第1
    表面が平面である解析関数で表わされた形を有する光学
    部品。
  3. 【請求項3】特許請求の範囲第1項において、前記回転
    軸が前記光軸に平行であるが位置が異なる解析関数で表
    わされた形を有する光学部品。
  4. 【請求項4】特許請求の範囲第1項において、前記第2
    表面を記述する前記多項式がデカルト座標でKを指定
    可能な定数とし、 として で表わされる解析関数で表わされた形を有する光学部
    品。
  5. 【請求項5】特許請求の範囲第1項において、前記第2
    表面を記述する前記多項式がデカルト座標でK
    ,KおよびKを指定可能な定数とし、K=2
    プラス便宜上ゼロと置かれる残留値として で表わされる解析関数で表わされた形を有する光学部
    品。
  6. 【請求項6】光軸に沿って縦に並んで配置された少なく
    とも1対の透明な素子を有する解析関数で表わされた形
    を有する光学部品であって、前記素子は少なくとも回転
    表面の一部分である予め定められた形をもった第1表面
    を1つの側面上に有し、光軸に平行な軸をz軸とする直
    交座標x,y,zにより数学的に表わすとき、zがxと
    yのべき乗の積からなる少なくとも4次のゼロでない項
    を有する予め選定された多項式によって記述される非回
    転対称な第2非球面表面を他の側面上に有し、前記素子
    に一方または両方が前記光軸とは異なる1つまたは複数
    個の回転軸のまわりに回転することにより前記素子が相
    対的に一般に横方向に変位できるように前記素子の第1
    表面と前記第2表面が構成され、そのさい、前記素子が
    相対的に移動する時前記素子の前記第2表面が前記部品
    の一定の光学的性質に連続的な変化を与え、一方、前記
    素子が相対的に移動する時前記素子の前記第1表面が光
    学的に不変のままであって前記部品の光学的性質に何等
    影響を与えない解析関数で表わされた形を有する光学部
    品。
  7. 【請求項7】特許請求の範囲第6項において、前記第1
    表面が平面である解析関数で表わされた形を有する光学
    部品。
  8. 【請求項8】特許請求の範囲第6項において、1つまた
    は複数個の前記回転軸が前記光軸に平行であるが位置が
    異なる解析関数で表わされた形を有する光学部品。
  9. 【請求項9】特許請求の範囲第6項において、前記第2
    表面を記述する前記多項式がデカルト座標でKを指定
    可能な定数とし として で表わされる解析関数で表わされた形を有する光学部
    品。
  10. 【請求項10】特許請求の範囲第6項において、前記第
    2表面を記述する前記多項式がデカルト座標でK,K
    ,KおよびKを指定可能な定数とし、K=2K
    プラス便宜上ゼロと置かれる残留値として で表わされる解析関数で表わされた形を有する光学部
    品。
  11. 【請求項11】光軸に沿って縦に並んで配置された複数
    個の透明な素子を有する解析関数で表わされた形を有す
    る光学部品であって、前記素子のうちの外側の素子の外
    側を向いた側面のおのおのが少なくとも回転表面の一部
    分である予め定められた形をもった表面を有し、一方、
    前記外側素子の内側を向いた側面と前記素子のうちの残
    りの素子の対向している側面のおのおのが、z軸を光軸
    に対して平行とする直交座標におけるx,y,zで数学
    的に表わすとき、zがxとyのべき乗の積からなる少な
    くとも4次のゼロでない項を有する予め選定された多項
    式によって記述される非回転対称な非球面表面を有し、
    前記素子のうちの1つまたは複数個が前記光軸とは異な
    る1つまたは複数個の回転軸のまわりに回転することに
    より前記素子が相対的に一般に横方向に変位するとがで
    きるように前記素子の前記表面が構成され、そのさい、
    前記素子が相対的に移動する時前記素子の前記非回転対
    称非球面が前記部品の一定の光学的性質に連続的な変化
    を与え、一方、前記素子が相対的に移動する時前記外側
    素子の前記外側表面が光学的に不変のままであって前記
    部品の光学的性質に何等影響を与えない解析関数で表わ
    された形を有する光学部品。
  12. 【請求項12】特許請求の範囲第11項において、前記
    第1表面が平面である解析関数で表わされた形を有する
    光学部品。
  13. 【請求項13】特許請求の範囲第11項において、1つ
    または複数個の前記回転軸が前記光軸に平行であるが位
    置が異なる解析関数で表わされた形を有する光学部品。
  14. 【請求項14】 特許請求の範囲第11項において、前記第2表面を記述
    する前記多項式がデカルト座標でKを指定可能な定数
    とし、 として で表わされる解析関数で表わされた形を有する光学部
    品。
  15. 【請求項15】特許請求の範囲第11項において、前記
    第2表面を記述する前記多項式がデカルト座標でK
    ,KおよびKを指定可能な定数とし、K=2
    プラス便宜上ゼロと置かれる残留値として で表わされる解析関数で表わされた形を有する光学部
    品。
  16. 【請求項16】光軸に沿って配置された少なくとも1つ
    の透明な素子を有する解析関数で表わされた形を有する
    光学部品をそなえた光学装置であって、前記素子が少な
    くとも回転表面の一部分である予め定められた形をもっ
    た第1表面を1つの側面上に有しz軸を光軸に対して平
    行とする直交座標x,y,zにより数学的に表わすと
    き、zがxとyのべき乗の積からなる少なくとも4次の
    ゼロでない項を有する予め選定された多項式によって記
    述される非回転対称な第2非球面表面を他の側面上に有
    し、前記素子が前記光軸とは異なる回転軸のまわりに回
    転することにより前記素子が前記光軸に相対的に一般に
    横方向に変位することができるように前記素子の前記第
    1表面および前記第2表面が構成され、そのさい、前記
    素子が前記光軸に対して相対的に移動する時前記素子の
    前記第2表面が前記光学装置の一定の光学的性質を連続
    的に変化を与え、一方、前記素子が前記光軸に対して相
    対的に移動する時前記素子の前記第1表面が光学的に不
    変のままであって前記光学装置の光学的性質に何等影響
    を与えない解析関数で表わされた形を有する光学部品を
    そなえた光学装置。
  17. 【請求項17】特許請求の範囲第16項において、前記
    第1表面が平面である光学装置。
  18. 【請求項18】特許請求の範囲第16項において、前記
    回転軸が前記光軸に平行である位置が異なっている光学
    装置。
  19. 【請求項19】特許請求の範囲第16項において、前記
    第2表面を表わす前記多項式がデカルト座標でKを指
    定可能な定数とし、 として で表わされる光学装置。
  20. 【請求項20】特許請求の範囲第16項において、前記
    第2表面を表わす前記多項式がデカルト座標でK,K
    ,KおよびKを指定可能な定数とし、K=2K
    プラス便宜上ゼロと置かれる残留値として で表わされる光学装置
  21. 【請求項21】光軸に沿って縦に並んで配置された少な
    くとも1対の解析関数で表わされた形を有する光学部品
    をそなえた光学装置であって、前記解析関数で表わされ
    た形を有する光学部品のおのおのが前記光軸に沿って配
    置された少なくとも1つの透明な素子を有し、前記素子
    のおのおのが少なくとも回転表面の一部分である予め定
    められた形をもった第1表面を1つの側面上に有しかつ
    z軸を光軸に対して平行とする直交座標x,y,zによ
    り数学的に表わすとき、zがxとyのべき乗の積からな
    る少なくとも4次のゼロでない項を有する予め選定され
    た多項式によって記述される非回転対称な第2非球面表
    面を他の側面上に有し、前記素子のうちの1つまたは両
    方が前記光軸と異なる1つまたは複数個の回転軸のまわ
    りに回転することにより前記素子が相対的に一般に横方
    向に変位することができるように前記素子の前記第1表
    面および前記第2表面が構成され、そのさい、前記素子
    が相対的に移動する時前記素子の前記第2表面が前記光
    学装置の一定の光学的性質に連続的に変化を与え、一
    方、前記素子が相対的に移動する時前記素子の前記第1
    表面が光学的に不変のままであって前記光学的装置の光
    学性質に何等影響を与えない少なくとも1対の解析関数
    で表わされた形を有する光学部品をそなえた光学装置。
  22. 【請求項22】特許請求の範囲第21項において、前記
    第1表面が平面である光学装置。
  23. 【請求項23】特許請求の範囲第21項において、1つ
    または複数個の前記回転軸が前記光軸に平行であるが位
    置が異なる光学装置。
  24. 【請求項24】特許請求の範囲第21項において、前記
    第2表面を表わす前記多項式がデカルト座標でKを指
    定可能な定数とし として で表わされる光学装置。
  25. 【請求項25】特許請求の範囲第21項において、前記
    第2表面を表わす前記多項式がデカルト座標でK,K
    ,KおよびKを指定可能な定数とし、K=2K
    プラス便宜上ゼロと置かれる残留値として で表わされる光学装置。
  26. 【請求項26】特許請求の範囲第21項において、前記
    光学装置が前記光軸に沿って配置されたおよび解析関数
    で表わされた形を有する光学部品の前記対の前方に配置
    された少なくとも1つの正の凸凹レンズ素子を有する光
    学装置。
  27. 【請求項27】特許請求の範囲第21項において、前記
    光学装置が前記光軸に沿って配置されたおよび解析関数
    で表わされた形を有する光学部品の前記対の前方に配置
    された1つの正のガラス凸凹レンズ素子を有する光学装
    置。
  28. 【請求項28】特許請求の範囲第21項において、すべ
    ての前記解析関数で表わされた形を有する光学部品が1
    つの材料でつくられている光学装置。
  29. 【請求項29】特許請求の範囲第28項において、前記
    1つの材料が光学的プラスチックである光学装置。
  30. 【請求項30】光軸に沿って縦に並んで配置された複数
    個の透明な素子を有する解析関数で表わされた形を有す
    る光学部品をそなえた光学装置であって、前記素子のう
    ちの外側の素子の外側を向いた側面のおのおのが少なく
    とも回転表面の一部分である予め定められた形をもった
    表面を有し一方前記外側素子の内側を向いた側面と前記
    素子のうちの残りの素子の対向している側面のおのおの
    がz軸を光軸に対して平行とする直交座標x,y,zで
    数学的に表わすとき、zがxとyのべき乗の積からなる
    少なくとも4次のゼロでない項を有する予め選定された
    多項式によって記述される回転対称でない非球面表面を
    有し、1つまたは複数個の前記素子が前記光軸とは異な
    る1つまたは複数個の回転軸のまわりに回転することに
    より前記素子が相対的に一般に横方向に変位することが
    できるように前記素子の前記表面が構成され、そのさ
    い、前記素子が相対的に移動する時前記素子の前記非回
    転対称非球面表面が前記光学装置の一定の光学的性質に
    連続的な変化を与え、一方、前記素子が相対的に移動す
    る時、前記外側素子の前記外側表面が光学的に不変のま
    まであって前記光学装置の光学的性質に何等影響を与え
    ない光学装置。
  31. 【請求項31】特許請求の範囲第30項において、前記
    第1表面が平面である光学装置。
  32. 【請求項32】特許請求の範囲第30項において、1つ
    または複数個の前記回転軸が前記光軸に平行であるが位
    置が異なる光学装置。
  33. 【請求項33】特許請求の範囲第30項において、前記
    2表面を表わす前記多項式がデカルト座標でKを指定
    可能な定数とし として で表わされる光学装置。
  34. 【請求項34】特許請求の範囲第30項において、前記
    第2表面を表わす前記多項式がデカルト座標でK,K
    ,KおよびKを指定可能な定数とし、K=2K
    プラス便宜上ゼロと置かれる残留値として で表わされる光学装置。
  35. 【請求項35】光軸に沿って縦に並んで配置された複数
    個の透明な素子を有する解析関数で表わされた形を有す
    る光学部品であって、前記素子のうちの外側の素子のな
    かの1つの素子の外側を向いた側面が少なくとも回転表
    面の一部分である予め定められた形をもった表面を有し
    一方残りの外側素子の外側を向いた側面とこれらの前記
    外側素子の内側を向いた側面と前記素子のうちの残りの
    素子の対向する側面のおのおのが、z軸を光軸に対して
    平行とする直交座標x,y,zにより数学的に表わすと
    き、zがxとyのべき乗の積よりなる少なくとも4次の
    ゼロでない項を有する予め選定された多項式によって記
    述される非回転対称な非球面表面を有し、1つまたは複
    数個の前記素子が前記光軸とは異なる1つまたは複数個
    の回転軸のまわりに回転することにより前記素子が相対
    的に一般に横方向に変位することができるように前記素
    子の前記表面が構成され、そのさい、前記素子が互いに
    相対的に移動する時前記素子の前記非回転対称非球面表
    面が前記部品の一定の光学的性質を連続的な変化を与
    え、一方、前記素子が互いに相対的に移動する時前記1
    つの外側素子の前記外側表面が光学的に不変のままであ
    って前記部品の光学的性質に何等影響を与えない解析関
    数で表わされた形を有する光学部品。
  36. 【請求項36】特許請求の範囲第35項において、前記
    第1表面が平面である解析関数で表わされた形を有する
    光学部品。
  37. 【請求項37】特許請求の範囲第35項において、前記
    第2表面を表わす前記多項式がデカルト座標でKを指
    定可能な定数とし、 として で表わされる解析関数で表わされた形を有する光学部
    品。
  38. 【請求項38】特許請求の範囲第35項において、前記
    第2表面を表わす前記多項式がデカルト座標でK,K
    ,KおよびKを指定可能な定数とし、K=2K
    プラス便宜上ゼロと置かれる残留値として で表わされる解析関数で表わされた形を有する光学部
    品。
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US3583790A (en) 1968-11-07 1971-06-08 Polaroid Corp Variable power, analytic function, optical component in the form of a pair of laterally adjustable plates having shaped surfaces, and optical systems including such components

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