JPH0651134B2 - 自動排出式遠心ドラム - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は清澄液を導出するための第１導出室内に配置さ
れた第１導出板並びにドラム分離室内の固形物レベルを
自動的に検出する装置とを備えた、遠心分離液用の取入
口を有する自動排出式の遠心ドラムであつて、検出装置
が分離室から延びる溝から成り、この溝が第２導出板を
有する第２導出室に通じていて、第２導出板の流出溝が
測定装置と接続され、該測定装置がドラム内の固形分の
排出を開始するための制御装置と協働する形式のものに
関する。

従来の技術 この種の遠心分離機は西ドイツ国特許第２９２６ ２３
７号に公知である。これは、ドラムの分離室内に予め定
められた固形量が集積した時に、ドラムの自動的な部分
排出工程又は完全排出工程を行なうために使用される。
このためにはドラム内の清澄工程の間、小量の流体が分
離室から発する１条又は数条の溝を介して、導出板を有
する導出室内に連続して導かれる。この導出板より導出
される液体は測定装置、例えば流量測定器に供給され
る。流量測定器は制御装置と接続されていて、流量測定
器の流量が減少すると、制御装置がドラムの部分排出作
業又は完全排出を行なわせる。このためには流量測定器
には切り替え点がある。流量測定器の流量は、分離室内
で遠心分離された固形分が分離室内に集積して溝が閉鎖
された時に減少する。

この種の遠心ドラムは総ての種類の固形分に対しては適
用し得ないことが知られている。即ち溝を閉鎖するに至
る充分な密度が達成されない固形物が存在する。このよ
うな場合は部分排出又は完全排出作業を開始するための
信号の発生が遅れるか或は前記信号が全く発生されな
い。特にバクテリヤ懸濁液の場合には溝の閉鎖を達成す
ることは極めて困難である。寧ろこのような固形分は分
離された液体と一緒になつて溝を介して第２の導出室に
達し、その中にある分離板によつて外部に導出される危
険を有している。

発明が解決しようとする課題 本発明の課題は、所要の閉鎖が得られないような固形分
を含んだ流体の清澄に際しても、遠心ドラムの分離室内
の固形分レベルの検出が可能になるように、公知の自動
排出式遠心ドラムを改良することにある。

課題を解決するための手段 本課題は、第２導出板内にその周辺から延びる導出溝を
有し、この導出溝が第２導出板内を半径方向に延びるリ
ブなしリング室内に、接線方向に開口することにより解
決された。

発明の効果 分離室から導出された液体は、第２導出板内の溝によつ
てリブなしリング室に接線方向に供給され、これにより
回転運動が与えられる。これによりリング室内の貫流に
大きな抵抗を与え、このため流量が比較的小量に維持さ
れる。分離室内の固形分レベルが溝に達すると直ちに、
固形分も亦流体と一緒に導出され、第２導出板の導出溝
を介してリブなしリング室内に供給される。固形分の割
合が増大するにつれて、溝を介して導出される液体の粘
性も増加する。このため液体摩擦が必然的に増加し、こ
れによりリブなしリング室内の回転運動にブレーキがか
かり、リブなしリング室内に発生した抵抗が減少する。
このようにして第２導出板により搬出される液体量が増
加し、この増加が測定装置によつて検出され、遠心ドラ
ムの部分排出又は完全排出作業を開始すべきかどうかを
判定するために評価される。

有利な構成によれば、測定装置は遠心ドラムの取入口と
接続されている。このため固形分を含んだ液体が遠心ド
ラム内に再び導入され、再度清澄される。

更に有利な構成によれば、測定装置が切換装置の後ろに
接続されていて、この切換装置で遠心ドラムに対する接
続を中断したり、固形分の排出導管に対する接続を行な
つたりすることが可能である。このような構造の場合、
清澄工程の開始に当り、第２導出板から排出される液体
は当初は遠心分離機の取入口に戻される。粘性の上昇に
伴つて必然的に液体量が増加し、測定装置を介して切換
装置が作動し、固形分含有量の高い相のものが固形分排
出用の導管に導かれる。このために遠心ドラムの排出を
頻繁に行うことなしに、大量の固形分を処理することが
可能である。この場合には遠心ドラムの最適な洗浄が確
保できるように、部分排出又は完全排出作業を、例えば
時間制御により附加的に行なうことも可能である。

実施例 固形分を含んだ液体は取入口１を経て遠心ドラムに供給
される。液体がドラム内に流入すると、遠心分離された
固形分は分離室２内に集められている一方、清澄された
液体は皿状の分離板３により導出室４に流れ込み、此処
でこの導出室４内に配置された導出板５により導出され
る。

運転中、清澄された液体の小量部分が分離室２から溝８
を通つて導出される。この液体は第２導出室９及び第２
導出板１１の導出溝１０を通つてリブなしリング室１２
に達し、そこから更に導出溝１３を経て測定装置１４に
達する。測定装置１４の後ろには切換装置１５が接続し
ており、切換装置１５からは導管１６が取入口１に接続
されている。他方の導管１７は固形分の排出に使用され
る。

清澄工程開始時にはリブなしリング室１２の抵抗が大き
いために、当初は小量の液体だけが分離室２から溝８、
導出溝１０及びリブなしリング室１２を通つて、測定装
置１４に流れる。この測定装置１４は２つの切換え点を
有する流量測定器として構成されている。流量が小量で
あると測定装置１４においては下部の切換え点だけが作
動され、液体が遠心ドラムの取入口１に戻るように切換
装置１５が切換えられる。遠心ドラムの分離室内の固形
分レベルが溝８の入口部に達すると、直ちに固形分も溝
８及び導出室１０を通つてリブなしリング室１２に流れ
出す。そして粘性の増加によりリブなしリング室内の液
体の回転が減少し、流動抵抗が減少する。これにより導
出板１１の溝１３内の流量が増加して、測定装置１４が
第２の切換え点に達する。このようにして発せられた信
号は、制御装置（図示せず）を介してドラム内の固形分
の排出を開始するか、或は切換装置１５を作動させて導
出板１１を通つて導出された固形分を固形分の排出を行
う導管１７に導くか、のいづれかに利用される。このよ
うに予め定められた時間の間、遠心ドラムから固形分の
導出を行つた後に、例えばドラムの清澄効果を改善する
ために、遠心ドラムの部分排出又は完全排出作業が開始
される。排出作業を行なつた後に、固形分を含まない液
体が導出板１１を通つて再び導出され、ひいては流量が
小さくなるので、測定装置１４を介して切換装置１５の
切換が行なわれ、遠心ドラムの分離室２内の固形分レベ
ルが再び溝８に到達するまでは、液体が遠心ドラムの取
入口１に導かれる。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の１実施例を示すものであつて、第１図は
自動排出型遠心ドラムの部分断面部、第２図は第２導出
板を通る平面で切断したリブなしリング室の部分断面
図、である。 １……取入口、２……分離室、３……分離板、４，９…
…導出室、５，１１……導出板、８……溝、１０……導
出溝、１２……リング室、１３……導出溝、１４……測
定装置、１５……切換装置、１６，１７……導管

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】清澄液を導出するために第１導出室内に配
   置された第１導出板並びにドラムの分離室内の固形物レ
   ベルを自動的に検出する装置とを備えた、遠心分離液用
   の取入口を有する自動排出式の遠心ドラムであつて、前
   記検出装置が分離室から延びる溝から成り、この溝が第
   ２導出板を有する第２導出室に通じていて、第２導出板
   の流出溝が測定装置と接続され、該測定装置がドラム内
   の固形分の排出を開始するための制御装置と協働する形
   式のものにおいて、第２導出板（１１）内にその周辺か
   ら延びる導出溝（１０）を有し、該導出溝（１０）が第
   ２導出板（１１）内を半径方向に延びるリブなしリング
   室（１２）の中に、接線方向に開口していることを特徴
   とする自動排出式遠心ドラム。
2. 【請求項２】測定装置（１４）が遠心ドラムの取入口
   （１）と接続されていることを特徴とする請求項１記載
   の自動排出式遠心ドラム。
3. 【請求項３】測定装置（１４）の後ろに切換装置（１
   ５）が接続されていて、該切換装置（１５）により、取
   入口（１）に対する接続が遮断可能でかつ固形分搬出用
   の導管（１７）に対する接続が行なわれることが可能で
   あることを特徴とする自動排出式遠心ドラム。