JPH06508935A - ノイズ減衰パネル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はノイズ減衰パネルに関し、特に、もっとも排他的ではないが、航空機エ ンジンのノイズの減衰における使用のためのノイズ減衰パネルに関する。

我々の同時係属中の特許出願公開第ＧＢ−Ａ−２２２３４４８号において、裏面 構成部材と、表面構成部材と、多数の端部が開放された並置セルを有するセル状 構成部材とを備えるノイズ減衰パネルが開示されており、裏面構成部材は、セル 状構成部材のセルの端部をその裏側において横切って延在しており、表面構成部 材は、セル状構成部材のセルの端部をその表側において横切って延在している。

表面構成部材は、多孔性で透過性の熱可塑性物質からなる外部表面シートを備え ているかまたは含んでいる。好ましくは、多孔性で透過性の熱可塑性物質は、熱 可塑性物質を粉末焼結することにより製造される。

我々の同時係属中の出願公開第ＧＢ−Ａ−２２２３４４８号において記載された 発明の一実施例においては、表面構成部材は、有孔性（ｐｅｒｆｏｒａｔｅｄ＞ であり、外部表面シートのための構造上の支持を提供する内部表面シートを含む 。

我々の同時係属中の出願ＩＣＧＢ−Ａ−２２２３４４８号において記載された発 明の他の実施例においては、内部表面シートが省略されており、多孔性（ｐｏｒ ｏｕｓ＞で透過性（ｐｅｒｍｅａｂｌｅ　）の熱可塑性物質からなる外部表面シ ートがセル状構成部材の前面に接着剤を用いて直接付着されている。

我々の同時係属中の出願第９１０１３５４．０号、第９１０１３５５．７号、第 ９１０１３９５．２号および第９１０１３５３．２号においては、多孔性で透過 性の熱可塑性物質からなる表面シートまたは前方領域を有し、この多孔性で透過 性の熱可塑性物質は好ましくは熱可塑性物質を粉末焼結することにより製造され る、ノイズ減衰パネルが提案されている。

例えば、我々の同時係属中の出願第９１００１３５４．０号においては、前面き 、裏面と、多数のセルとを有するセル状構成要素を備えるノイズ減衰パネルが開 示されている。各セルは、前面から裏面に延在し、そして前面から裏面に延在す る壁部によって形成されている。セル分割隔壁要素が、各セルに、セルを形成し ている壁部が連続している領域において設けられている。隔壁要素がセルを横切 って延在し、セルを２つのサブセルに分割するために壁部に固着されている。

出願第９１００３５４．０号に開示されている発明の一実施例においては、ノイ ズ減衰パネルは、上述のように、裏面構Ｆ＆ｍ才と、表面構成部材と、セル状構 成要素とを備えている。裏面構成部材は、セル状構成要素のセルの端部をその裏 側において横切って延在しており、表面構成部材は、セルの端部をその表側にお いて横切って延在している。表面構成部材は、多孔性で透過性の熱可塑性物質か らなる外部表面シートを含んでいる。多孔性で透過性の熱可塑性物質は熱可塑性 物質を粉末焼結することにより製造される。

我々の同時係属中の特許出願第９１０１３５５．７号においては、第１のセル状 構成部材と、第２のセル状構成部材と、裏面構成部材とを備えるノイズ減衰パネ ルが開示されている。第１のセル状構成部材は前面と裏面とを有し、第１のセル 状構成部材をその前面からその裏面まで横切って延在しセルの配列のための境界 面を提供する壁部を有する。第２のセル状構成部材は前面と裏面とを有し、開放 セル（ｏｐｅｎ−ｃｅｌｌｅｄ　）構造である。裏面構成部材はセル状構成刷オ のうちの一方の裏面に隣接（ａｄｊｏｉｎ）する。そのセル状構成部材の前面は 他方のセル状構成樹才の裏面に隣接し、表面構成部材は前記他方のセル状構成部 材の前面に隣接する。

出願第９１０１３５５．７号に開示された発明の一実施例においては、表面構成 部材は多孔性で透過性の熱可塑性物質からなる外部表面シートを含んでいる。

多孔性で透過性の熱可塑性物質は、熱可塑性物質を粉末焼結することにより製造 される。

我々の同時係属中の特許出願第９１０１３９５．３号においては、ノイズ減衰パ ネルのための構造用セル状構成要素であって、セルの配列のための境界面を提供 し構成要素の両面において終端する壁部を有し、セルを形成する壁部または壁部 のうち所定のものが構成要素の面のうち少なくとも一つの面にまで、その面に対 して傾斜したある一つの角度または複数の角度において延在する、ノイズ減衰パ ネルのための構造用セル状構成要素が提供される。

出願第９１０１３９５．３号に開示された発明の一実施例においては、ノイズ減 衰パネルは、上述のように、裏面構成部材と、表面構成部材と、セル状構成要素 とを備えている。表面構成部材は、構造用セル状構成要素のセルの端部をその裏 側において横切って延在しており、表面構成部材は、セルの端部をその表側にお いて横切って延在している。表面構成部材は、多孔性で透過性の熱可塑性物質か らなる外部表面シートを含んでいる。多孔性で透過性の熱可塑性物質は熱可塑性 物質を粉末焼結することにより製造される。

我々の同時係属中の特許出願第９１０１３５３．２号においては、開放セル構造 と減衰すべき音にさらされる前面とを有するセル状構成要素を備えているノイズ 減衰パネルが提供される。開放セル構造を有するセル状構成要素は、粒子状物質 の凝集によって、または液相中で物質の本体から分散または類似の技術により物 質を置換し次いで固体化工程に付することによって得られる多数の相互連通セル を有するセル状構成要素を意味する。セル状構成要素は、前面を含みその中にお いてセル構造がこの前面を横切る気体流の通過に対する低抵抗性を与えるととも にこの前面を通過する構成要素中への液体の通常の進入を防止するために有効な 所定の第１のサイズと所定の第１の密度とを有するセルを提供する前面領域を有 している。この構成要素は、この前面領域の下にあって、その中においてセル構 造が音エネルギー吸収に有効な所定の第２のサイズと第２の密度とを有するセル を提供する基部領域とを有する。

出願第９１０１３５３．２号に開示された発明の一実施例においては、セル状構 成要素の基部領域は、所定の第２のサイズと所定の第２の密度とを有するセルを 提供する、開放セルの剛性または可撓性プラスチックフオーム（ｆｏａｍ）から 形成される基部構成部材により提供され、前面領域は、外部表面シートを備える かまたは含む表面セル状部材によって提供される。外部表面シートは、その物質 を粉末焼結することによって製造される多孔性で透過性の熱可塑性物質から製造 される。

出願第９１０１３５３．２号に開示された発明の他の実施例においては、構成要 素は、構成要素の前面領域および基部領域のための所定の第１および第２のセル サイズおよび／または密度を有するセルを提供する、開放セルの剛性または可撓 性プラスチックフオームから形成される。前面領域は、熱可塑性物質を粉末焼結 することによって製造される。

ＧＢ２２２３４４８Ａ、および上記同時係属中の出願において特に開示されたパ ネルは、航空機エンジン環境において使用することに成功したと見られてきたが 、それらは、減衰されるべきノイズにさらされるための前面は航空機エンジン環 境において見いだされる条件に耐えるには充分に強くないかもしれず、パネルの 製造コストを上昇させる強化シートによる強化を必要とするかもしれないという 不都合を有する。

本発明の一目的は、従来提案されているパネルよりも、航空機のエンジン環境で の使用により良く適合し、そしてより容易かつ安価に製造することができる前面 または前面領域を有するノイズ減衰パネルを提供することにある。

本発明の第１の局面によれば、減衰されるべき音にさらされるための前面を有す る構成要素を備えるノイズ減衰パネルにおいて、その構成要素が、前面を含みそ して１以−１−の非熱可塑性の強化物質によって強化された熱可塑性物質の７） ＩＪノクス１”ＩＪ’Ｒ（ｔｈｅｒｍｏｐｌａｓｔｉｃｓ　ｍａｔｒｉｘ　ｍａ Ｌｃｒｉａｌ）から形成された多孔性で透過性の複合物質からなる強化された前 面領域からなりまたはこの領域を含みあるいは備えるこ志を特徴とするノイズ減 衰パネルが提供される。

好ましくは、前面領域はこの複合物質を粉末焼結することによって製造される。

以Ｆに記述する本発明の′ｆ、１の実施例においては、強化物質の少なくとも１ つは、分離した粒子の形態である。適切な分離した粒子は、粉末、微小球（ｍｉ ｃｒｏ−ｓｐｈｅｒｃｓ　＞および／または微小バルーン（ｍｉｃｒｏ−ｂａｌ ｌｏｏｎｓ）の形態であることができる。

り下に記述する本発明の第２の実施例においては、強化物質の少なくとも１つは 、ファイバの形態である。適切なファイバは、不連続のまたは連続したフィラメ ントファイバ（Ｔｉｌａｍｅｎｔ　ｆｉｂｒｅｓ　）であることができる。

本発明の一実施例においては、強化された前面領域が表面構成部材であり、バオ ルは、基部構成部材を備え、この基部構成部材はセルの配列のための境界面を提 供し基部構成部材の両面において終端する壁部を有している。

セルを形成する壁部または壁部のうち所定のものが、基部構成部材の面のうちの 少なくとも一つの面にまで、その面に対して傾斜したある一つの角度または複数 の角度において延在することができる。

各セルに、セルを形成している壁部が連続している領域において、セルを横切っ て延在するとともに壁部に固着されてセルを２つのサブセルに分割するセル分割 隔壁要素が設けられてもよい。

本発明の他の実施例においては、構成要素が、前面領域を含みこの前面領域にお いて前面を横切る気体流の通過に対する低抵抗性を与えるとともにこの前面を通 過する構成要素中への液体の通常の進入を防止するために有効な所定の第１のサ イズと所定の第１の密度とを有するセルを提供する開放セル構造を有し、そして この構成要素が、この前面領域の下にあって、音エネルギー吸収に有効な所定の 第２のサイズと第２の密度とを有するセルを提供する基部領域を有する。

本発明の更なる他の実施例においては、強化された前面領域が表面構成部材であ り、パネルが、第１のセル状基部構成部材と第２のセル状基部構成部材とをさら に備えている。第１のセル状基部構成部材が、前面と裏面とを有し、第１のセル 状基部構成部材をその前面からその裏面まで横切って延在しセルの配列のための 境界面を提供する壁部を有している。第２のセル状基部構成部材が、前面と裏面 とを有し、開放セル構造である。セル状基部構成部材のうちの一方の前面は他方 のセル状基部構成部材の裏面に固着または隣接し、表面構成部材がこの他方のセ ル状基部構成部材の前面に固着または隣接する。

本発明のより更なる実施例においては、構成要素が前面領域を含む第１のセル状 構成部材と第２のセル状構成部材とを備えている。第４のセル状構成部材が開放 セル構造を有し、このセル構造が、前面領域において前面を横切る気体流の通過 に対する低抵抗性を与えるとともにこの前面を通過する構成要素中への液体の通 常の進入を防止するために有効な所定の第１の密度を有するセルを提供し、そし てこの第１のセル状構成部材が、この前面領域の下にあって、その中においてこ のセル構造が音エネルギー吸収に有効な所定の第２のサイズと所定の第２の密度 とを有するセルを提供する基部領域を有する。第２のセル状構成部材が、第１の セル状構成部材の裏面に隣接する前面と、裏面と、第２のセル状構成部材をその 前面からその裏面まで横切って延在しセルの配列のための境界面を提供する壁部 とを有している。

本発明の第２の局面によれば、本発明の第１の局面によるパネルをエンジンの構 造用部材として含む航空機エンジンが提供される。

ＧＢ２２２３４４８Ａおよび上記係属中の出願において特に開示されたパネルは 、航空機エンジンの環境において採用されたときに、零下（ｓｕｂ−ｚｅｒｏ） から高温までの広い温度作動範囲にさらされることになりその範囲にわたってパ ネルの熱膨張を生じさせ、それは非熱可塑性の物質から製造された隣接する構造 用部材のそれらから非常に著しく異なり得る。

本発明のパネルの更なる利点は、マ）ＩＪソックス質に非熱可塑性の強化物質を 含むことにより、正味の（ｎｅｔ　）熱膨張係数を減少できるという効果を有す ることにある。その結果、パネルの強化された前面領域または外板（ｓｋｉｎ） は、非熱可塑性物質から製造された隣接する構造用部材と一様に膨張および収縮 し、その結果作動範囲内の種々の温度において構造物内の内部ストレスが減少す る。

本発明の実施例を、添付の図面を参照して一例として説明する。図面において、 図１は、本発明の第１および第２の実施例によるノイズ減衰パネルを上から見た 模式的等ガスであり、 図２は、支持溝部材に固着された、図１に示されたパネルの端部領域における模 式的断面図であり、 図３は、本発明の第３の実施例によるノイズ減衰パネルを上から見た模式的等角 図であり、 図４は、本発明の第４の実施例によるノイズ減衰パネルを上から見た模式的等角 図であり、 図５は、本発明の第５の実施例によるノイズ減衰パネルを上から見た模式的等角 図であり、 図６は、本発明の第６の実施例によるノイズ減衰パネルの一部の模式的断面図で あり、 図７は、本発明の第７の実施例によるノイズ減衰パネルを」二から見た模式的等 角図であり、 図８は、本発明の第８の実施例によるノイズ減衰パネルを上から見た模式的等角 図であり、 図９は、本発明の第９の実施例によるノイズ減衰パネルの一部の模式的断面図で あり、 図１０は、本発明によるノイズ減衰パネルを具体化する航空機エンジンの模式的 断面図である。

最初に図１および図２を参照ずれば、ノイズ減衰パネル１０は、裏面シート１１ と、セル状構成要素１２と、表面シー！４とを備えている。

セル状構成要素１２は図１および図２において一般化された形で示されており、 種々の異なる形のいずれのものをも採ることができ、そのうちのいくつかの例は 、以下に図３乃至図９を参照して記述する。

裏面シート１１は、図２に示すように、セル状構成要素１２の下面にエポキシ樹 脂接着剤Ｅ１により固着される。表面シー［４は、セル状構成要素１２の上面に エポキシ樹脂接着剤Ｅ２により固着される。エポキシ接着剤Ｅ１およびＥ２は、 例えば、英国ケンブリッジのチバーガイギープラスチックスアンドアディテイブ ズカンパニーリミテット′（Ｃｉｂａ−Ｇｅｉｇｙ　ｒ’１ａｓＬｉｃｓ　＆へ ｄｄｉｔｉｖｅｓ　Ｃｏｍｐａｎｙ　Ｌｉｍ１ｔｅｄ　）から得ることができる 。しかしながら、接着剤は、エポキシ樹脂接着剤である必要が／、［いが、例え ばフェノール、ポリイミドまたは熱可塑性樹脂であることができる。

パネル１０は、弓形の形態であり、おそらく二重の曲率を有し、ターボファン航 空機エンジンの先端通風帽（ｎｏｓｅ　ｃｏｗｌ　）のダクトの構造用部材とし て具体化され、そのパネル１０は、エンジンのファンのすぐ上流に配設されたい くつかの弓形パネルの１つである。この構造物は、通常、支持溝（ｃｈａｎｎｅ ｌ　）部材を含み、そのうちの一つの部材１７のみが図２に示されている。炭素 炭素結合１９を利用して表面シート１４を溝部材１７のフランジ１８の外側表面 に結合させ、炭素炭素結合２１を利用して裏面シート１１を溝部材１７のフラン ジ２０の外側表面に結合させることによって、パネル１０は、部材１７に固着さ れる。パネル１０と溝部材Ｉ７のベース２２との間の間隙は、マスチック２３を 使用してシールまたは密閉されることができる。

表面シート１４は、複合物質を粉末焼結することによって製造される多孔性で透 過性の複合物質のシートを備えている。複合物質は１以上の非熱可塑性の強化物 質によって強化された熱可塑性物質のマｌ−ＩＪソックス質から形成される。

適切な熱可塑性物質のマトリックス物質の例は、ポリエーテルエーテルケトン、 ポリ芳香族ケトン、ポリフェニレンスルフィド、ポリアミド−イミド、熱可塑性 ポリイミド、ポリエーテル−イミド、ポリウレタン及びポリエチレンを包含する 。

本発明の第１の実施例においては、非熱可塑性物質の強化物質は、分離した粒子 の形態である。分離した粒子は次の物質のいずれのものからでもなることができ る。

（１）　粉末、ここにおいて、適切な粉末は、大理石粉末、白亜（ｃｈａｌｋ　 ）粉末、苦灰石（ｄｏｌｏｍｉｔｅ）　（マグネシウム／カルシウム／炭酸塩） 、砂、シリカ粉末、雲母（ｍｉｃａ）粉末、粘板岩（ｓｌａｔｅ）粉末、蛭石（ ｖｅｒｍｉｃｕｌｉｔｅ）、ジルコン粉末、アツベニウム粉末および硫酸バリウ ム（ｂａｒｉｕｍ　５ｕｌｐｈａｔｅ＞を含む。

（２）微小球、ここにおいて微小球のための適切な物質はカーボンおよびシリカ を含む。

（３）微小バルーン、ここにおいて微小バルーンのための適切な物質はフェノー ル類の物質およびシリカ／アルミナ／酸化鉄を含む。

本発明の第２の実施例においては、非熱可塑性の強化物質は、不連続のものまた は連続したもののいずれかでよいファイバからなる。ファイバの形態の適切な強 化物質の例は、カーボン／グラファイト、ファイバーガラス、炭化ケイ素、石英 （ｑｕａｒｔｚ）　、アルミナ、炭化ホウ素、アルミナ／ボリア（ｂｏｒｉａ） ／シリカ、ホウ素、スチールファイバ（ｓｔｅｅｌ　ｆｉｂｒｅ　）　、アスベ ストファイバ、および切り刻んだガラスストランド（ｃｈｏｐｐｅｄ　ｇｌａｓ ｓ　５ｔｒａｎｄｓ）を含む。

表面シート１４の特性は、複合物質に含まれる強化物質のＭおよび型を変えるこ とによって変えることができ、それによって強さおよび／または剛性を与え、そ して正味の熱膨張係数を小さくし、または表面シートの流れおよび／または音響 特性を変化させる。

裏面シート１１は、無孔性であり、非多孔性で非透過性のシート物質からできて おり、下記材料のいずれかから製造されることができる。

（ｉ）　例えば、熱可塑性物質がポリエーテルエーテルケトンである場合には、 炭素／熱可塑性物質の複合物。この材料は、自動的にテープ巻きされる（ｔａｐ ｅ　ｗｏｕｎｄ）かまたは半成形される（ｈａｎｄ　１ａｉｄ　）。

（］Ｉ）　炭素／エポキシ樹脂。

（■１）　アルミニウム合金。

図１および図２を参照して記述したノイズ減衰パネルのセル状構成要素１２は種 々の異なる形態のいずれのものをも採ることができ、そのような異なった形態の セル状構成要素を特徴とするノイズ減衰パネルを図３乃至図９を参照して記述す る。

図３を参照すれば、ノイズ減衰パネルｌＯは、裏面シート１１と、セル状構成要 素１２１と、表面シート１４とを備えている。表面シート１４は多孔性で透過性 の複合物質から製造されており、図１および図２を参照して記述したパネル１０ の表面シート１４と同じ方法で構成されている。

見られるように、セル状構成要素１２１は、六角形の断面を有する多数の端部が 開放された並置されたセル１５を備えており、ハチの巣形状の構成を与える。

セル１５の壁は、セル状構成要素１２の前面から裏面に延在している。セル１５ は、パネル１０から凝縮物を排出するために、好ましくは排水スロット１６を備 える。

セル状構成要素１２１のセル１５の壁は、好ましくは下記物質のいずれかからな る非多孔性で非透過性のシートから製造される。

（ｉ）　ポリエーテルエーテルケトンのような熱可塑性物質。

（１１）　ポリエステル織物／フェノール性樹脂。

＜１ｉｉ）　ファイバガラス／フェノール樹脂。

（ｉｖ）　ＮＯＭＥＸ／フェノール樹脂（ＮＯＭＥＸは、構造用物質を製造する ために、種々の樹脂を含浸させたアラミドファイバ紙の登録商標である。「アラ ミド」は、芳香族ポリアミドポリマーを意味する。）。

（Ｖ）　アルミニウム合金。

図４を参照すれば、ノイズ減衰パネル１０は、裏面シート１１と、セル状構成要 素１２２と、図１および図２を参照して記述したパネルの表面シート１４と同じ 形態であり同じ方法で構成されている表面シート１４とを備えている。

図４から見られるように、セル状構成要素１２２は、六角形の断面を有する多数 の端部が開放された並置されたセル１５を備えており、ハチの巣形状の構成を与 える。セル１５の壁は、セル状構成要素１２の前面から裏面に延在している。

しかしながら、各セル１５は、隔壁要素１４１によって上部サブセル１５１と下 部サブセル１５２とに分割されている。セル１５は、パネル１０から凝縮物を排 出するために、好ましくは排水スロット１６を備える。

隔壁要素１４１は、セル１５の適所にエポキシ樹脂接着剤であってもよい接着剤 Ｅ３によって固定され、図示するように、構成要素１２の隅から隅まで延在する 平面内にある。隔壁要素１４１は多孔性で透過性の熱可塑性物質から製造される 。適切な熱可塑性物質の例は、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケト ン、ポリ芳香族ケトン、ポリフェニレンスルフィド、ポリイミド−イミド、熱可 塑性ポリイミド、ポリエーテル−イミド、ポリウレタン及びポリエチレンを包含 する。

隔壁要素１４１は、所望ならば、図１および図２を参照して記述したパネルの表 面シート１４と同じ方法で、多孔性で透過性の複合物質から製造されることもで きる。

図５を参照すれば、ノイズ減衰パネル１０は、裏面シート１１と、上部および下 部セル状構成要素１２３および１２４と、表面シート１４とを備えている。表面 シート１４は多孔性で透過性の複合物質から製造されており、図１および図２を 参照して記述したパネルの表面シート１４と同じ方法で構成されている。

上部セル状構成要素１２３は、ハチの巣形状の構成を形成する六角形の断面の多 数の端部が開放された並置されたセル１５を備えており、下部セル状構成要素１ ２４は、熱可塑性物質を粉末焼結することにより製造される多孔性で透過性の熱 可塑性物質から製造されているか、または、開放セルのプラスチックフオームの 形態である。

セル状構成要素１２３のセルの壁は、図３の要素１２１のために上記において定 められた物質のいずれかからなる非多孔性で非透過性のシートから製造される。

セル状構成要素１２３の壁は、代替的には、多孔性で透過性の複合物質からなっ ていてもよく、特に、表面シート１４と同じ方法で構成されることができる。

セル状要素１２４は、開放セルのプラスチックフオームの形態であり、適切な熱 可塑性物質から製造されることができる。適切な熱可塑性物質の例は、ポリエー テルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリ芳香族ケトン、ポリフェニレン スルフィド、ポリイミド−イミド、熱可塑性ポリイミド、ポリエーテル−イミド 、ポリウレタン及びポリエチレンを包含する。それは、所望ならば、多孔性で透 過性の複合物質から製造され、表面シート１４と同じ方法で構成されることがで きる。

図６を参照すれば、パネル１０は、裏面シート１１と、セル状構成要素１２３お よび１２４と、表面シート１４とを備えている。裏面シート１１と、２つのセル 状構成要素１２３および１２４と、表面シート１４とは、図５に図示されたパネ ル１０の相当する要素と同じ形態をとっており、そして同じ方法により、裏面シ ート１１をセル状構成要素１２３に固着する接着剤Ｅ１、表面シート１４をセル 状構成要素１２４の上面に固着する接着剤Ｅ２および要素１２３の上面を要素１ ２４の下面に固着する接着剤であってエポキシ樹脂の接着剤であり得る接着剤Ｅ ３によって、−緒に結合されている。

表面シート１４およびセル状構成要素１２４は、相溶性結合（ｃｏｍｐａｔｉｂ ｌｅ）の物質から製造されることができ、表面シート１４は、パネルの製造中に セル要素１２４の上面に直接接合されることができる。

図７を参照すれば、ノイズ減衰パネル１０は、裏面シート１１と、セル状構成要 素１２と、表面シート１４とを備えている。表面シート１４は、図１および図２ を参照して記述したパネルの表面シート１４と同じ方法で構成されている多孔性 で透過性の複合物質からなるシートを備えており、裏面シート１１も、図［およ び図２を参照して記述したパネルのシート１１と同じ形態のものである。

セル状構成要素１２は、示されているように、六角形の断面を有する多数の端部 が開放された並置された傾斜したセル１５を備えており、側端部（ｌａｔｅｒａ ｌ　ｅｄｇｅ）１５３が、　（１）互いに並行で、（１１）裏面シー目１に垂直 でシー目１の縁１１１に並行な平面内に存在し、（ｉｉｉ＞裏面シートの法線に 対して傾斜した線上に存在し、それにより、裏面シート１１と表面シート１４と の間のセル１５の長さが２つのシート１１および１４の間隔よりも大きくなって いるハチの巣形状の構成を提供する。

図７に示された本発明の本実施例におけるセル状構成要素１２は、図３の構成要 素１２のために記述したように、無孔で、非透過性のシートから製造されている 。しかしながら、所望ならば、セル状構成要素１２は、多孔性で透過性の熱可塑 性物質、または図１および図２を参照して記述したパネルの表面シート１４と同 じ形態であり同じ方法で構成されている強化された多孔性で透過性の複合物質か らなることができる。

図８を参照すれば、ノイズ減衰パネル１０は、裏面シート１１と、セル状構成要 素１２５と、表面シート１４とを備えている。表面シート１４は、多孔性で透過 性の複合物質から製造され、図１および図２を参照して記述したパネルの表面シ ート１４と同じ方法で構成されている。

裏面シート１１は、セル状構成要素１２５の下面にエポキシ樹脂の接着剤Ｅ１に より固着される。表面シート１４は、物質を互いに結合させることにより、セル 状構成要素１２５の上面に固着される。もっとも所望により接着剤を使用するこ とができる。

セル状構成要素１２５は、いずれかの適切な熱可塑性物質から製造されることが できる開放セルのプラスチックフオームの形態である。適切な熱可塑性物質の例 は、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリ芳香族ケトン、ポ リフェニレンスルフィド、ポリアミド−イミド、熱可塑性ポリイミド、ポリエー テル−イミド、ポリウレタン及びポリエチレンを包含する。

構成要素１２５は、所望ならば、代替的に、表面シート１４が形成されるものと 同じ物質から形成されることができ、図１および図２を参照して記述したパネル の表面シート１４と同じ方法で構成される。

図８に示されたパネルは、次の利点を有することが見いだされた。

（１）　セル状構成要素１２５は、音エネルギーのよく分配された散逸を提供す る相互連通セルの連続層を提供し、周波数の関数としてのりアクタンスを滑らか にし高周波吸収を増加させる裏空洞共振（ｂａｃｋ　ｃａｖｉｔｙ　ｒｅｓｏｎ ａｎｃｅ　）を減衰させる。

（２）　低吸収周波数においては、構成要素１２により製造されるセル状マトリ ックス内の音速は減少して、より大きい見かけの処理深さを与え、低周波の吸収 を増加させる。さらに、これらの固有の点反応的な議論（ｉｎｈｅｒｅｎｔｌｙ 　ｐｏｉｎｔ　ｒｅａｃｔｉｎｇ　ａｒｇｕｍｅｎｔ）の上に、物質内の軸及び 周方向の波の移動も有利に利用されることができる。

（３）　上述のように製造される表面シート１４の使用は、パネルの音響効果を 通常は破壊し安全性の問題を引き起こすこととなるであろう液体の通常の進入を 防止する高強度の微細多孔性（ｍｉｃｒｏｐｏｒｏｕｓ）の表面シートの形成を 確実にする。

（４）　セル状構成要素１２５を使用して、その特徴である所望の特性を保ちな がら、構造上の強度を提供することができる。

図９を参照すれば、パネル１０が裏面シート１１と、開放セルのセル状構成要素 １２６とを備える本発明の代替的な実施例が図示されている。裏面シート１１は 、図１及び２中に図示されたパネル１０の裏面シート１１と同じ形態をとり、接 着剤Ｅ１によりセル状構成要素１２６に同じ方法で接合される。

セル状構成要素１２６は、粒子状物質の凝集によって得られるセル状構造を有し ている。構成要素１２６は、前面１４１を含みその中においてセル構造が面１４ １を横切る気流の通過に対する低抵抗性を提供するとともに液体の通常の進入を 防止するために有効なサイズ及び密度のセルを提供する前面領域１４ｏと、前面 領域１４０の下にあって、その中においてセル構造が音エネルギー吸収のために 有効なサイズ及び密度のセルを与える基部領域１４２とを提供するような方法で 製造される。

構成要素１２６は、１以上の非熱可塑性の強化物質によって強化された熱可塑性 物質のマ）ＩＪフックス質から製造される多孔性で透過性の複合物質からなる。

強化物質は、分離した粒子またはファイバの形態であり得る。

セル状構成要素１２５および１２６は、開放セルのプラスチックフオームの形態 であり得、構成要素１２６は、図１および２を参照して記述したパネルの表面シ ート１４と同じ方法で強化される。

セル状構成要素１２５および１２６は、開放セル構造のプラスチックフオームの 製造のためによく知られたいずれの技術によっても製造されることができる。

例えば、フオームは、孔形成材料を熱可塑性ポリマー及び溶剤と混合し、次いで 溶剤と孔形成材料とを除去して、個々のセルの間の接触点において互いに相互連 通ずるセルの系を残すように製造されることができる。構成要素１２６について は、フオームは、非熱可塑性の強化物質および孔形成材料を熱可塑性物質と混合 することによって製造されることができる。

本発明のさらに他の図示されていない実施例においては、図９を参照して記述さ れた実施例におけるセル状構成要素１２６は、粒子状物質の凝集によって得られ たセル状構造を有するセル状構成要素によって置き換えられる。この構成要素１ 】２は、前面１４１を含みその中においてセル構造が面１４１を横切る気体流の 通過に対する低抵抗性を提供するとともに液体の通常の進入を防止するために有 効なサイズ及び密度のセルを提供する前面領域１４０と、前面領域１４０の下に あって、その中においてセル構造が音吸収のために有効なサイズ及び密度を有す るセルを提供する基部領域１４２とを与えるような方法で製造される。この構成 要素は、複合物質を粉末焼結することによって製造される多孔性で透過性の複合 物質から製造され、図１及び図２を参照して記述された本発明の実施例の表面シ ート１４と同じ形態であり、同じ方法で構成される。

図１０を参照すれば、航空機エンジン２５が模式的に図示され、バイロン３２か ら吊り下げられたナセル（ｎａｃｅｌｌｅ　）　２７内に搭載されたターボファ ンパワーユニット２６を備えている。ナセル２７は、外壁２９及び内壁３０を有 する先端通風帽２８を備えている。内壁３０は、図１から図９を参照して記述及 び図示されたパネルの形態を採ることができるノイズ減衰パネルＰによって一部 が形成される。パネルＰは、先端通風帽２８の内壁の一部を形成し、ユニット２ ６のファンブレードにより生成されるノイズを減少するだけでなく、ダクト３１ を通ってパワーユニット２６内に通過する空気の高速流により生成されるノイズ も減少するように働くように配置される。

図１０におけるパネルは、パネルを通る空気の通過による空気速度の減少により 空気ノイズを減少するために採用されるのではなく、しかし、対照的に、音波の 減衰はノイズを生み出す空気の速度に影響を与えずに達成されるこ七、すなわち 、空気はノイズ減衰パネルＰを通過しないこと、は強調されるべきである。

図１０に図示された航空機エンジン搭載配置において、パワーユニットは、翼搭 載バイロン３２によって担持されている。しかしながら、本発明によるノイズ減 衰パネルは、他の航空機エンジン設備においてノイズを減少するために同様に採 用され得ることは理解されるであろう。

強化された多孔性で透過性の複合物質が、図１乃至８を参照して記述された本発 明の実施例のいずれかに開示されたノイズ減衰パネルにおける表面シート１４と して使用されている場合には、表面シート１４のための構造上の支持を提供する ために内部表面シートを設ける必要はない。しかしながら、非常に高い構造上の 強さが要求される場合には、内部表面シートがシート１４とセル状構成要素１２ との間に挿入され得ることは理解されるであろう。

内部表面シートが望まれる場合には、それは、炭素ファイバ／樹脂マトリックス の複合材料から形成される開放四角形織り方織物（ｏｐｅｎ　５ｑｕａｒｅ　ｗ ｅａｖｅ　ｆａｂｒｉｃ）から製造されることができる。織り方が織物の隣接す る縦糸と横糸の間の開口（ｏｐｅｎｉｎｇ）により構成される開口部（ａｐｅｒ ｔｕｒｅ　）を提供するようにすることができ、織物は、好ましくは、シートの 全表面積に対する開放開口部領域の比率を３０％または実質的に３０％とするよ うに織られている。

外部表面シート１４は、内部表面シートに接着剤によって結合または固着され、 内部表面シートは、今度はエポキシ樹脂の接着剤によってセル状構成要素１２の 上面に固着される。

本発明によるノイズ減衰パネルであって、上述したような強化された前面領域ま たは表面シートを有するものは、もちろん、他の高いレベルのノイズ環境に使用 できる。

平成　５年１１月２６町コ

Claims (18)

【特許請求の範囲】
1. １．減衰されるべき音にさらされるための前面を有する構成要素を備えるノイズ 減衰パネルにおいて、前記構成要素が、前記前面を含みそして１以上の非熱可塑 性の強化物質によって強化された熱可塑性物質のマトリックス物質から形成され た多孔性で透過性の複合物質からなる強化された前面領域からなりまたはこの領 域を含みあるいは備えることを特徴とするノイズ減衰パネル。
2. ２．前記前面領域が、前記複合物質を粉末焼結することによって製造されること を特徴とする請求項１記載のパネル。
3. ３．前記強化物質の少なくとも１つが、分離した粒子の形態であることを特徴と する請求項１または２記載のパネル。
4. ４．前記分離した粒子が粉末であることを特徴とする請求項３記載のパネル。
5. ５．前記分離した粒子が微小球であることを特徴とする請求項３記載のパネル。
6. ６．前記分離した粒子が微小バルーンであることを特徴とする請求項３記載のパ ネル。
7. ７．前記強化物質の少なくとも１つが、ファイバの形態であることを特徴とする 請求項１または２記載のパネル。
8. ８．前記ファイバが、不連続のフィラメントファイバであることを特徴とする請 求項７記載のパネル。
9. ９．前記ファイバが、連続したフィラメントファイバであることを特徴とする請 求項７記載のパネル。
10. １０．前記強化された前面領域が表面構成部材であり、前記パネルが基部構成部 材を備え、前記基部構成部材がセルの配列のための境界面を提供し前記基部構成 部材の両面において終端する壁部を有していることを特徴とする請求項１乃至９ のいずれかに記載のパネル。
11. １１．各セルに、前記セルを形成している壁部が連続している領域において、前 記セルを横切って延在するとともに前記壁部に固着されて前記セルを２つのサブ セルに分割するセル分割隔壁要素が設けられていることを特徴とする請求項１０ 記載のパネル。
12. １２．前記セルを形成する前記壁部または前記壁部のうち所定のものが、前記基 部構成部材の面のうちの少なくとも一つの面にまで、その面に対して傾斜したあ る一つの角度または複数の角度において延在することを特徴とする請求項１０記 載のパネル。
13. １３．前記強化された前面領域が表面構成部材であり、前記パネルが第１のセル 状基部構成部材と第２のセル状基部構成部材とをさらに備え、前記第１のセル状 基部構成部材が前面と裏面とを有し、前記第１のセル状構成部材が、前記第１の セル状基部構成部材を前記前面から前記裏面まで横切って延在しセルの配列のた めの境界面を提供する壁部を有し、前記第２のセル状基部構成部材が前面と裏面 とを有し、前記第２のセル状基部構成部材が開放セル構造であり、前記セル状基 部構成部材のうちの一方の前記前面が他方のセル状基部構成部材の前記裏面に固 着または隣接し、前記表面構成部材が前記他方のセル状基部構成部材の前記前面 に固着または隣接することを特徴とする請求項１乃至９のいずれかに記載のパネ ル。
14. １４．前記構成要素が、前記前面領域を含む第１のセル状構成部材と、第２のセ ル状構成部材とをさらに備え、前記第１のセル状構成部材が開放セル構造を有し 、前記セル構造が、前記前面領域において前記前面を横切る気体流の通過に対す る低抵抗性を与えるとともに前記前面を通過する前記構成要素中への液体の通常 の進入を防止するために有効な所定の第１の密度を有するセルを提供し、前記第 １のセル状構成部材が、前記前面領域の下にあって、その中において前記セル構 造が音エネルギーの吸収に有効な所定の第２のサイズと第２の密度とを有するセ ルを提供する基部領域を有し、前記第２のセル状構成部材が、前記第１のセル状 構成部材の裏面に隣接する前面と、裏面と、前記第２のセル状構成部材を前記前 面から前記裏面まで横切って延在しセルの配列のための境界面を提供する壁部と を有することを特徴とする請求項１乃至９のいずれかに記載のパネル。
15. １５．前記構成要素が前面領域を含む開放セル構造を有し、前記セル構造が、前 記前面領域において前記前面を横切る気体流の通過に対する低抵抗性を与えると ともに前記前面を通過する前記構成要素中への液体の通常の進入を防止するため に有効な所定の第１のサイズと所定の第１の密度とを有するセルを提供し、前記 構成要素が、前記前面領域の下にあって、その中において前記セル構造が音エネ ルギーの吸収に有効な所定の第２のサイズと所定の第２の密度とを有するセルを 提供する基部領域を有することを特徴とする請求項１乃至９のいずれかに記載の パネル。
16. １６．請求項１乃至１５のいずれかに記載のパネルをエンジンの構造用部材とし て含むことを特徴とする航空機エンジン。
17. １７．付随する図面のうち図１および２ならびに図３乃至９のいずれかを参照し て上述したのと実質的に同様のものであることを特徴とするノイズ減衰パネル。
18. １８．付随する図面のうち図１および２ならびに図３乃至９のいずれかを参照し て上述したのと実質的に同様のパネルをエンジンの構造用部材として含むことを 特徴とする航空機エンジン。