JPH0650295B2 - 液間差電位測定装置 - Google Patents
液間差電位測定装置Info
- Publication number
- JPH0650295B2 JPH0650295B2 JP62003363A JP336387A JPH0650295B2 JP H0650295 B2 JPH0650295 B2 JP H0650295B2 JP 62003363 A JP62003363 A JP 62003363A JP 336387 A JP336387 A JP 336387A JP H0650295 B2 JPH0650295 B2 JP H0650295B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- membrane
- liquid
- potential
- measuring device
- potential difference
- Prior art date
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- Measuring Oxygen Concentration In Cells (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、液間差電位測定装置に関するものである。
電解質水溶液の液間差電位測定法は、例えば、濃度既知
の標準液と濃度未知の試験液との液間差電位を測定して
試験液の濃度を調べるときなどに利用されている。この
ための液間差電位測定装置は、容器内が細孔隔壁膜にて
二室に区画され、それぞれの室内に濃度の異なる電解質
水溶液が充填され、両電解質水溶液間の電位が測定され
るが、この液間差電位Eは、2成分イオンの場合は、全
溶質イオンが次のネルンスト式を変形したものに従うこ
とが知られている。
の標準液と濃度未知の試験液との液間差電位を測定して
試験液の濃度を調べるときなどに利用されている。この
ための液間差電位測定装置は、容器内が細孔隔壁膜にて
二室に区画され、それぞれの室内に濃度の異なる電解質
水溶液が充填され、両電解質水溶液間の電位が測定され
るが、この液間差電位Eは、2成分イオンの場合は、全
溶質イオンが次のネルンスト式を変形したものに従うこ
とが知られている。
C1,C2;電解質濃度 t+,t-;イオンの輸率 R;気体定数 T;絶対温度 F;ファラデー定数 Z;イオンの価数 また、3成分イオンの場合は、1価イオンに限り、カノ
ーツ式が適用でき、4成分イオン以上の場合は、HC1
のみに適用できる。
ーツ式が適用でき、4成分イオン以上の場合は、HC1
のみに適用できる。
ところで、この液間差電位測定装置に使用される細孔隔
壁膜は、適当な細孔径と十分な強靱性、更には所定の膜
厚を有することなどが要求されるので、これらの特性を
満足するように製造された人工膜が使用されている。し
かしながら、生産量が少ないこともあって、これらの人
工膜は高価なものであり、液間差電位測定装置における
一つの問題点となっていた。
壁膜は、適当な細孔径と十分な強靱性、更には所定の膜
厚を有することなどが要求されるので、これらの特性を
満足するように製造された人工膜が使用されている。し
かしながら、生産量が少ないこともあって、これらの人
工膜は高価なものであり、液間差電位測定装置における
一つの問題点となっていた。
そこで本発明は、安価で容易に入手できる細孔隔壁膜と
カロメル電極を使用した液間差電位測定装置を提供する
ことを目的とする。
カロメル電極を使用した液間差電位測定装置を提供する
ことを目的とする。
本発明の構成は、容器内が細孔隔壁膜にて二室に区画さ
れ、それぞれの室内に濃度の異なる電解質水溶液が充填
され、両電解質水溶液間の電位が測定される液間差電位
測定装置において、細孔隔壁膜として卵殻膜もしくは卵
黄膜が使用されてなることを特徴とする。
れ、それぞれの室内に濃度の異なる電解質水溶液が充填
され、両電解質水溶液間の電位が測定される液間差電位
測定装置において、細孔隔壁膜として卵殻膜もしくは卵
黄膜が使用されてなることを特徴とする。
すなわち、鶏卵殻の内面に付着している卵殻膜もしくは
卵黄膜は極めて容易に入手することが出来るが、卵殻膜
の場合、その破断力は、4500dynes/cm2程度であっ
て非常に強靱であり、内径が0.1μm程度の細孔が多
数形成されており、液間差電位測定装置の細孔隔壁膜と
して要求される諸特性を十分に具備している。また、卵
黄膜も、卵殻膜よりは薄くて強度が低いものの、液間差
電位測定装置の細孔隔壁膜として要求される諸特性を十
分に具備している。従って、豊富に存在する卵殻膜もし
くは卵黄膜を細孔隔壁膜として使用すれば、高価な人工
的な膜を必要とせず、安価で簡単な構成の液間差電位測
定装置とすることが可能となる。
卵黄膜は極めて容易に入手することが出来るが、卵殻膜
の場合、その破断力は、4500dynes/cm2程度であっ
て非常に強靱であり、内径が0.1μm程度の細孔が多
数形成されており、液間差電位測定装置の細孔隔壁膜と
して要求される諸特性を十分に具備している。また、卵
黄膜も、卵殻膜よりは薄くて強度が低いものの、液間差
電位測定装置の細孔隔壁膜として要求される諸特性を十
分に具備している。従って、豊富に存在する卵殻膜もし
くは卵黄膜を細孔隔壁膜として使用すれば、高価な人工
的な膜を必要とせず、安価で簡単な構成の液間差電位測
定装置とすることが可能となる。
以下に図面に示す実施例に基いて本発明を具体的に説明
する。
する。
第1図において、透明合成樹脂で成形された有底の外筒
1の底部凹所には、同じく透明合成樹脂で成形された有
底の内筒2が嵌め込まれている。この内筒2の中央周壁
には連通孔3が穿設されており、この連通孔3の開口を
覆うように卵殻膜もしくは卵黄膜4が、同じく透明合成
樹脂で成形された枠体5および合成樹脂製ボルト8によ
って取付けられており、金属はいずれにも使用されてい
ない。従って、容器内は細孔隔壁膜の役目をする卵殻膜
もしくは卵黄膜4を介して二室に区画され、外筒1と内
筒2の間の空間が第1室6であり、内筒2内が第2室7
である。
1の底部凹所には、同じく透明合成樹脂で成形された有
底の内筒2が嵌め込まれている。この内筒2の中央周壁
には連通孔3が穿設されており、この連通孔3の開口を
覆うように卵殻膜もしくは卵黄膜4が、同じく透明合成
樹脂で成形された枠体5および合成樹脂製ボルト8によ
って取付けられており、金属はいずれにも使用されてい
ない。従って、容器内は細孔隔壁膜の役目をする卵殻膜
もしくは卵黄膜4を介して二室に区画され、外筒1と内
筒2の間の空間が第1室6であり、内筒2内が第2室7
である。
しかして、第1室6と第2室7にそれぞれ濃度の異なる
電解室水溶液が充填されるが、卵殻膜もしくは卵黄膜4
には、前述のとおり、多数の細孔が開いているので電解
質水溶液が他室に浸透し、濃度差に応じた電位を生じ
る。そして、図示略のカロメル電極を使用した電位差計
によって両電解質水溶液間の電位が測定される。
電解室水溶液が充填されるが、卵殻膜もしくは卵黄膜4
には、前述のとおり、多数の細孔が開いているので電解
質水溶液が他室に浸透し、濃度差に応じた電位を生じ
る。そして、図示略のカロメル電極を使用した電位差計
によって両電解質水溶液間の電位が測定される。
第2図以下のグラフにて、上記構成の液間差電位測定装
置を使用して実際に電位を測定した結果を示す。一方の
電解質水溶液の濃度は1Molの一定とし、他方の電解質
水溶液の濃度を変化させたが、グラフの横軸にその濃度
(mMol),縦軸に電位(mV)を取って表示した。そし
て、比較のために、卵殻膜もしくは卵黄膜4に代えて、
従来から細孔隔壁膜として使用されているキュプロハン
膜(商品名,細孔径0.01μm)およびミリポアフィルター
(商品名,細孔径 0.025μm)を使用したときの結果を合
わせて表示した。
置を使用して実際に電位を測定した結果を示す。一方の
電解質水溶液の濃度は1Molの一定とし、他方の電解質
水溶液の濃度を変化させたが、グラフの横軸にその濃度
(mMol),縦軸に電位(mV)を取って表示した。そし
て、比較のために、卵殻膜もしくは卵黄膜4に代えて、
従来から細孔隔壁膜として使用されているキュプロハン
膜(商品名,細孔径0.01μm)およびミリポアフィルター
(商品名,細孔径 0.025μm)を使用したときの結果を合
わせて表示した。
第2図は、細孔隔壁膜に卵殻膜を使用し、溶質イオンが
HC1水溶液の場合を示すが、卵殻膜および比較例のキ
ュプロハン膜、ミリポアフィルターの三者ともネルンス
トの式により計算した結果とほゞ同一であり、卵殻膜が
従来から使用されているキュプロハン膜やミリポアフィ
ルターと同等の性能を有することが確認できた。次に、
第3図は、細孔隔壁膜に卵黄膜を使用し、溶質イオンが
MgCl2 水溶液の場合を示すが、三者ともネルンストの
式により計算した結果より電位が低かったが、三者間で
は殆ど差がなく、これもキュプロハン膜やミリポアフィ
ルターと同等の性能を有することが確認できた。この他
にもCaCl2,NaCl,LiCl水溶液の電位を測定した
が、いずれも同等の結果が得られた。
HC1水溶液の場合を示すが、卵殻膜および比較例のキ
ュプロハン膜、ミリポアフィルターの三者ともネルンス
トの式により計算した結果とほゞ同一であり、卵殻膜が
従来から使用されているキュプロハン膜やミリポアフィ
ルターと同等の性能を有することが確認できた。次に、
第3図は、細孔隔壁膜に卵黄膜を使用し、溶質イオンが
MgCl2 水溶液の場合を示すが、三者ともネルンストの
式により計算した結果より電位が低かったが、三者間で
は殆ど差がなく、これもキュプロハン膜やミリポアフィ
ルターと同等の性能を有することが確認できた。この他
にもCaCl2,NaCl,LiCl水溶液の電位を測定した
が、いずれも同等の結果が得られた。
このように、豊富に存在し、安価で容易に入手できる卵
殻膜もしくは卵黄膜を細孔隔壁膜として使用しても、従
来から使用されている高価な人工膜と同等の結果を得る
ことができる。
殻膜もしくは卵黄膜を細孔隔壁膜として使用しても、従
来から使用されている高価な人工膜と同等の結果を得る
ことができる。
以上説明したように、本発明は、容器内が細孔隔壁膜に
て二室に区画され、それぞれの室内に濃度の異なる電解
室水溶液が充填され、両電解質水溶液間の電位が測定さ
れる液間差電位測定装置において、細孔隔壁膜として卵
殻膜もしくは卵黄膜が使用されてなることを特徴とする
ので、高価な人工的な膜を必要とせず、安価で簡単な構
成の液間差電位測定装置とすることができる。
て二室に区画され、それぞれの室内に濃度の異なる電解
室水溶液が充填され、両電解質水溶液間の電位が測定さ
れる液間差電位測定装置において、細孔隔壁膜として卵
殻膜もしくは卵黄膜が使用されてなることを特徴とする
ので、高価な人工的な膜を必要とせず、安価で簡単な構
成の液間差電位測定装置とすることができる。
第1図は本発明実施例の断面図、第2図と第3図は電位
測定結果の説明図である。 1……外筒、2……内筒、3……連通孔 4……卵殻膜もしくは卵黄膜、5……枠体 6……第1室、7……第2室
測定結果の説明図である。 1……外筒、2……内筒、3……連通孔 4……卵殻膜もしくは卵黄膜、5……枠体 6……第1室、7……第2室
Claims (1)
- 【請求項1】容器内が細孔隔壁膜にて二室に区画され、
それぞれの室内に濃度の異なる電解質水溶液が充填さ
れ、両電解質水溶液間の電位が測定される液間差電位測
定装置において、該細孔隔壁膜として卵殻膜もしくは卵
黄膜が使用されてなることを特徴とする液間差電位測定
装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62003363A JPH0650295B2 (ja) | 1987-01-12 | 1987-01-12 | 液間差電位測定装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62003363A JPH0650295B2 (ja) | 1987-01-12 | 1987-01-12 | 液間差電位測定装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63172955A JPS63172955A (ja) | 1988-07-16 |
JPH0650295B2 true JPH0650295B2 (ja) | 1994-06-29 |
Family
ID=11555265
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62003363A Expired - Lifetime JPH0650295B2 (ja) | 1987-01-12 | 1987-01-12 | 液間差電位測定装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0650295B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20060286004A1 (en) | 2005-06-15 | 2006-12-21 | Jacobs Merrit N | Containers for reducing or eliminating foaming |
JP6016019B2 (ja) * | 2012-10-30 | 2016-10-26 | 独立行政法人国立高等専門学校機構 | 燃料電池用の電解質膜、燃料電池用の電解質膜の製造方法および燃料電池 |
-
1987
- 1987-01-12 JP JP62003363A patent/JPH0650295B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63172955A (ja) | 1988-07-16 |
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