JPH0648949A - 貝類の生体防御能増強剤及び該増強剤を含有する飼料 - Google Patents

貝類の生体防御能増強剤及び該増強剤を含有する飼料

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JPH0648949A
JPH0648949A JP4204081A JP20408192A JPH0648949A JP H0648949 A JPH0648949 A JP H0648949A JP 4204081 A JP4204081 A JP 4204081A JP 20408192 A JP20408192 A JP 20408192A JP H0648949 A JPH0648949 A JP H0648949A
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glucan
shellfish
scleroglucan
schizophyllan
enhancer
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Katsuyoshi Mori
勝義 森
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 β−1,3−グルコシド結合からなる主鎖を
持つグルカン類及び/又はグルカン類生産菌体を含有す
ることを特徴とする貝類の生体防御能増強剤。 【効果】 非感染並びに感染により体力の減退した貝類
にそれが本来備えている生体防御能を驚異的に増強させ
ることができる貝類の生体防御能増強剤が提供される。
また、該生体防御能増強剤を含有する飼料は、養殖貝類
の飼料として極めて有効である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、β−1,3−グルコシ
ド結合からなる主鎖を持つグルカン類及び/又はグルカ
ン類生産菌体を有効成分とする、貝類の生体防御能増強
剤及び該増強剤を含有する飼料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】各種のキノコから抽出された多糖類が、
人間を含む哺乳動物の免疫能を増強することは知られて
いる。これらの多糖類は、主としてβ−1,3−グルコ
シド結合からなる主鎖に、β−1,6−グルコシド結合
で分枝した側鎖を持つグルカン類である。一方、海洋資
源の高度利用を目的として、最近多くの魚類・甲殻類の
養殖が、広く行われるようになってきているが、その養
殖においてしばしば細菌性、ウイルス性の感染症による
大量死が発生し、その損失は莫大であると報告されてい
る。このような魚類・甲殻類の病気に対しても、ワクチ
ンによる予防方法や抗生物質による治療方法が知られて
いる。例えば、免疫増強活性にもとづく魚病の予防・治
療剤として、FK−565(特開昭63−233923
号公報)が知られており、また本発明で使用するグルカ
ン類をこのような目的に利用することに関しても既に知
られている(特開平2−218615号公報、特願平3
−012168号明細書)。また、貝類の養殖も広く行
われるようになっており、その主なものはアカガイ、ム
ールガイ、ホタテガイ、カキ、アサリ、シジミ、アワ
ビ、サザエ、およびアコヤガイなどである。その養殖に
おいても海水温度変化・環境汚染化学物質などの非感染
により及び/又は細菌・ウイルスなどの感染により大量
死が発生し、その損失は莫大であると報告されている。
しかしながら、貝類の疾病の原因の解明が不十分である
ことから魚類・甲殻類で行われる薬剤による有効な予防
・治療方法がなく防疫対策や対処療法によっているのが
現状である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、非感染並び
に感染により体力の減退した貝類にそれが本来備えてい
る生体防御能を増強させる有効な手段を提供することを
目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、非感染並びに
感染により体力の減退した貝類にそれが本来備えている
生体防御能をある種のグルカン類が増強させることがで
きる、特に免疫増強効果並びに感染症の予防効果を有す
るとの知見に基づいてなされたのである。すなわち、β
−1,3−グルコシド結合からなる主鎖を持つグルカン
類及び/又はそのようなグルカン類を生産する菌体、
(以下“当該グルカン”と略称する)を含有することを
特徴とする貝類の生体防御能増強剤を提供する。本発明
は、また、β−1,3−グルコシド結合からなる主鎖を
持つグルカン類及び/又はグルカン類生産菌体を含有す
ることを特徴とする養殖貝類の飼料をも提供する。本発
明に用いるβ−1,3−グルコシド結合からなる主鎖を
有するグルカン類、及び/又はそのようなグルカン類を
生産する菌体は、特定の担子菌を培養することにより産
生することができ、例えばUSP 1,061,043号公
報に記載の方法により製造することができる。本発明で
用いるグルカン類においては、β−1,3−グルコシド
結合からなる主鎖は、β−1,6−グルコシド結合で分
枝した側鎖を持つのが一般的である。なお、β−1,3
−グルコシド結合の主鎖を持つグルカン類の中には、こ
の側鎖を持たないものもいくつも知られている。例え
ば、カードラン、ラミナリン等である。そのようなβ−
1,3−グルカンは、一般に水に不溶性であり、活性は
一般に弱いが、これら水不溶性β−1,3−グルカンを
化学的に修飾し、水溶性にすると活性が強く発現され
る。
【0005】本発明で使用するグルカン類としては、シ
ゾフィラン(特公昭46−378773号公報)、及び
スクレログルカン(USP 1,601,043号公報)、
シイタケから抽出されるレンチナン等をあげることが出
来る。このようなβ−1,3−グルコシド結合の主鎖を
持つ多糖類の他に、イーストグルカンや免疫賦活性のマ
ンナンについても、類似の効果が認められている。な
お、シゾフィランを産出するスエヒロタケの菌体には、
水不溶性のグルカンも含まれており、それらがβ−1,
3−グルコシド結合とβ−1,6−グルコシド結合から
なるグルカンであることが知られている。しかしながら
その構造は複雑で、その詳細はまだ解明されていない
(J. G. H. Wessels. et al. Biochimica et Biophysic
a Acta. 273.346−358(1972))。更
に、本発明の貝類感染症に対する生体防御増強効果又は
予防効果が、シゾフィランとスエヒロタケ菌体の破砕物
でも認められることから、そのような菌体内多糖にも類
似の活性があり、それ故、それらは当然本発明の技術的
範囲に入る。なお、本発明で使用可能なグルカン類をま
とめて、表1に示す。
【0006】
【表1】 表 1 構 造(注) 分 離 源 多 糖 主 鎖 側 鎖 分岐度 entinus edodes レンチナン β−(1→3) G 1,6−分岐 1:3 (椎茸)Schizophyllum commune シゾフィラン β−(1→3) G 1,6−分岐 1:3 (スエヒロタケ、細胞外)(M wt40×104)Sclerotium glucanicum β−(1→3) G 1,6−分岐 1:3 スクレログルカン (細胞外)Coriolus versicolor PSK β−(1→3) G 1,6−分岐 1:3 (カワラタケ、菌糸体) β−(1→4) G (蛋白質分岐)Porio cocos( 伏令) パキマン β−(1→3) G (1,6分岐r.) スミス分解多糖 パキマラン β−(1→3) GCrifora umbellata グルカン(水溶) β−(1→3) G 1,6−分岐 (チョレイマイタケ、 →6Gl → 1:3 子実体) グルカン(アルカ┌β−(1→3) G →4Gl → リ可溶) └β−(1→3) G Ganoderma G−2−β画分 1,6−分岐 applanatum α−グルカン β−(1→4) G α-1,6- 1:4-5 (コフキサルノ マンノガラクタン 分岐 コシカケ)Ganoderma lucidum グルカン β−(1→3) G 1,6-:1,2 1:3-4 (霊芝) (熱水抽出) 分岐→4Gl (細胞外) グルカン β−(1→3) G 1:4 Auricularia グルカンI(水溶) β−(1→3) G 1,6−分岐 2:3 auriculajudae グルカンII (不溶) β−(1→3) G 1,6−分岐 3:4 (キクラゲ) 酸性多糖 α−(1→3) M β-GA.β-xylVolvariella volvaceae α−(1→6)Ga α−M マンノガラクタン (フクロタケ) グルカン β−(1→3) G 1,6−分岐 1:4 (冷アルカリ) Pholiota nameko 粘質多糖 β−(1→3) G. 蛋白質(13%)(ナメコ) Ga Saccharomyces グルカン(Rr.HP2) β−(1→3) G →6Gl → 1:18 cerevisiae マンナン α−(1→6)Man →2Ml → (酵母細胞壁)Pestalotia sp 815 ペスタロタン β−(1→3) G 1,6−分岐 4:5 Alcaligenes faec カードラン β−(1→3) G-alis (細胞外)Streptcocous saliv -arius(細胞外) α-1,3- グルカン β−(1→3) G →6Gl → 注) 分岐度は(分岐点:β−1,3 結合の総数)で表わす
【0007】本発明では、当該グルカンとしては特に規
定はないが、少なくとも分子量が40万以上で水溶性の
ものが好ましい。本発明では、上記当該グルカンを単独
で、又は担体や希釈剤とともに貝類、例えばカキ、アワ
ビ、アサリ、ハマグリ、シジミ、ホタテガイ、サザエお
よびアコヤガイなどに施すことにより、貝類の生体防御
能を増強することができる。具体的には、養殖している
貝のいる淡水中あるいは海水中の当該グルカンの濃度
が、0.01〜1000ppm 、好ましくは1〜100ppm
となるようにするのがよい。その結果、貝類を、特に細
菌又はウイルスの感染から守ることが出来る。また、本
発明の生体防御能増強剤は、ワクチン、特に貝類感染症
用ワクチンとしても使用することができる。ワクチンの
主体になるものとしては病原菌の死菌が使用されるが、
本発明のワクチンは、これに当該グルカンを含むもので
ある。本発明に於いては、当該グルカンのアジュバント
活性によって、ワクチンの感染防御効果が増強される。
ここで、貝類の感染症としては、例えば、Vibrio angui
llarumによるバージニアガキの疾病、腸炎ビブリオの原
因菌Vibrio parahaemolyticus による疾病、真菌による
ハリフトロス症、原生動物 Perkinsus marium Haplos
poridium nelsoniBonamia ostreae Warteillia ref
ringens による疾病、並びにクロアワビでのウイルスに
よる筋萎縮症などがあげられる。さらに、本発明の生体
防御能増強剤は、飼料に添加して養殖貝類の飼料として
有効に利用することもできる。このような飼料として
は、本発明の生体防御能増強剤を0.001〜10重量
%、好ましくは0.05〜2重量%及び藻類を含む組成と
するのが好ましい。この飼料を貝類に食餌させることに
よって、貝類の生体防御能を高め、感染症に対する予防
効果を発揮させることが出来る。
【0008】
【発明の効果】本発明によれば、非感染並びに感染によ
り体力の減退した貝類にそれが本来備えている生体防御
能を驚異的に増強させることができる貝類の生体防御能
増強剤が提供される。また、該生体防御能増強剤を含有
する飼料は、養殖貝類の飼料として極めて有効である。
養殖貝類の飼料の配合例としては、魚粉・大豆油粕・コ
ーングルテンミール・小麦粉・活性グルテン・食塩・ソ
ルビトール・ミネラル類・ビタミン類にアオサ粉末(緑
藻類)あるいはアマノリ粉末(紅藻類)あるいはカジメ
粉末(褐藻類)のいずれかを含有する配合飼料にシゾフ
ィランを0.1%添加した組成が挙げられる。以下、本発
明を実施例により具体的に説明する。ただし、これらは
単なる例示にすぎないものである。
【0009】
【実施例】
〔実施例1〕2枚貝、例えばホタテガイ・マガキの養殖
において大量の異常へい死が起こり、それを予見する評
価法が望まれてきている。森らは、貝類の生体防御因子
のうち細胞性防御因子である血球の殺菌力を示す過酸化
水素産生能を測定することにより、その生理状態を知る
ことができると報告している(Pathology in MarineSci
ence ACADEMIC PRESS, INC 1990, p525−53
2)。そこで、マガキ血球の過酸化水素産生能に対する
当該グルカンの影響を以下のようにして調べた。マガキ
の閉殻筋よりシリンジにより採取した血リンパに、試験
群では最終濃度が1×10-5、2×10-5Mになるよう
にシゾフィラン或はスクレログルカンを添加し、30分
培養後の培地上清の過酸化水素濃度を測定した。なお、
対照群では過酸化水素反応用培地(以下、HASWと略
する。)のみを添加した。アッセイ法の詳細については
上記文献を参照されたい。結果を表2に示すが、シゾフ
ィラン、スクレログルカンいずれも対照群に比べ明らか
に過酸化水素が多く産生されていた。
【0010】
【表2】 表 2 マガキ血球による過酸化水素産生に対するシゾフィラン或はスクレログ ルカンの影響 濃度(M) 過酸化水素の産生量(n mol/ml) 対 照 0 0.291±0.009 シゾフィラン 1×10-5 2.351±0.648 2×10-5 1.953±0.108 スクレログルカン 1×10-5 2.275±0.529 2×10-5 1.706±0.472 数値は3回の実験の平均値と標準偏差を示している。
【0011】〔実施例2〕実施例1では血球の過酸化水
素産生能アッセイを接着細胞、非接着細胞の区別なしに
検討しているため、シゾフィラン或はスクレログルカン
による細胞の活性化や接着細胞の増加によって過酸化水
素の産生が引き起こされているとも考えられる。そこ
で、接着といった細胞の基本的な特性を指標に、これら
に対するシゾフィラン或はスクレログルカンの影響を調
べた。マガキの閉殻筋よりシリンジにより採取した血リ
ンパに、試験群ではHASWもしくは、シゾフィラン或
はスクレログルカン溶液で細胞密度を2×105 cells/
mlに調製し、チャンバースライドに分注し、12℃で6
0分後の全細胞に対する接着率を計測した。なお、対照
群ではHASWのみで細胞密度を調製し、試験群ではシ
ゾフィラン或はスクレログルカン溶液の濃度を1×10
-8、1×10-6、1×10-5Mとしそれぞれの水準の溶
液で細胞密度を調製した。結果を表3に示すが、試験群
ではシゾフィラン或はスクレログルカン溶液の濃度がい
ずれも1×10-8、1×10-6Mでは有意ではないもの
の対照群にくらべて高い値を示し、1×10-5Mでは低
下した。
【0012】
【表3】 表 3 マガキの接着率におよぼすシゾフィラン或はスクレログルカンの影響 濃度(M) 接着率(%) 対 照 0 7.32±0.86 1×10-8 11.19±1.40 シゾフィラン 1×10-6 9.93±2.58 1×10-5 6.64±1.29 1×10-8 10.89±1.27 スクレログルカン 1×10-6 9.22±1.02 1×10-5 6.16±2.44 数値は3回の実験の平均値と標準偏差を示している。
【0013】〔実施例3〕実施例1では血球の過酸化水
素産生能アッセイを接着細胞、非接着細胞の区別なしに
検討しているため、シゾフィラン或はスクレログルカン
による細胞の活性化や接着細胞の増加によって過酸化水
素の産生が引き起こされているとも考えられた。そこ
で、伸展といった細胞の基本的な特性を指標に、これら
に対するシゾフィラン或はスクレログルカンの影響を調
べた。マガキの閉殻筋よりシリンジにより採取した血リ
ンパにHASWもしくは、シゾフィラン或はスクレログ
ルカン溶液で細胞密度を2×105 cells/mlに調製し、
チャンバースライドに分注し、12℃で培養60分後の
接着細胞に占める伸展を示した細胞の割合を伸展率とし
て計測した。なお、対照群ではHASWのみで細胞密度
を調製し、試験群ではシゾフィラン或はスクレログルカ
ン溶液の濃度を1×10-8、1×10-6、1×10-5
としそれぞれの水準の溶液で細胞密度を調製した。結果
を表4に示すが、試験群ではシゾフィラン或はスクレロ
グルカン溶液の濃度がいずれも1×10-8、1×10-6
Mでは有意ではないものの対照群にくらべて高い値を示
し、1×10-5Mでは低下した。
【0014】〔実施例4〕実施例1〜3ではシゾフィラ
ン或はスクレログルカンがマガキの血球の活性化特に細
胞の伸展を促進する効果が認められた。異物の貧食には
細胞の伸展が強く関与することから、シゾフィランによ
る伸展活性のこう進は食作用能の上昇につながる可能性
があり、以下の実験を行った。血リンパを閉殻筋から採
取したのち、HASWもしくは1×10-6Mのシゾフィラン
で細胞密度が2×105cells/ml になるように調製し
て、チャンバースライドに分注し、12℃、60分間イ
ンキュベートした(これをAステップとする)。インキ
ュベート終了後、HASWで洗浄し、HASWもしくはシゾフィ
ラン溶液に懸濁したホルマリン処理ヒツジ赤血球を加え
てさらに60分間培養した(これをBステップとす
る)。血球内への取り込みはメイ−グリュンワルド−ギ
ムザ染色をした後、顕微鏡下で観察した。結果は食作用
指数(P.I.)で示した。A、B各ステップは次のよ
うに設定した。 Aステップ Bステップ 1区(H−H) HASW HASW(+ヒツジ赤血球) 2区(H−SPG) HASW シゾフィラン(+ヒツジ赤血球) 3区(SPG −H) シゾフィラン HASW(+ヒツジ赤血球) 4区(SPG −SPG) シゾフィラン シゾフィラン(+ヒツジ赤血球) なお、P.I.は以下の計算式により算出した。 結果を図1に示した。プレインキュベーション(Aステ
ップ)の段階でシゾフィランを添加した3、4区のP.
I.が1、2区に対して有意に高く、細胞の活性化が起
こっていることが推定された。
【0015】〔実施例5〕実施例4ではシゾフィランが
異物の食作用能の上昇を促進することが認められた。そ
こでスクレログルカンについても以下の実験を行った。
血リンパを閉殻筋から採取したのち、HASWもしくはスク
レログルカン1×10 -6Mで細胞密度が2×105cells
/ml になるように調製して、チャンバースライドに分注
し、12℃、60分間インキュベートした(これをAス
テップとする)。インキュベート終了後、HASWで洗浄
し、HASWもしくはスクレログルカン溶液に懸濁したホル
マリン処理ヒツジ赤血球を加えてさらに60分間培養し
た(これをBステップとする)。血球内への取り込みは
メイ−グリュンワルド−ギムザ染色をした後、顕微鏡下
で観察した。結果は食作用指数(P.I.)で示した。
A、B各ステップは次のように設定した。 Aステップ Bステップ 1区(H−H) HASW HASW(+ヒツジ赤血球) 2区(H−SG) HASW スクレログルカン(+ヒツジ赤血球) 3区(SG−H) スクレログルカン HASW(+ヒツジ赤血球) 4区(SG−SG) スクレログルカン スクレログルカン(+ヒツジ赤血球) 結果を図2に示した。プレインキュベーション(Aステ
ップ)の段階でスクレログルカンを添加した3、4区の
P.I.が1、2区に対して有意に高く、細胞の活性化
が起こっていることが推定された。
【0016】
【表4】 表 4 マガキの伸展率におよぼすシゾフィラン或はスクレログルカンの影響 濃度(M) 伸展率(%) 対 照 0 20.38±2.54 1×10-8 24.01±2.12 シゾフィラン 1×10-6 22.97±2.39 1×10-5 16.89±1.84 1×10-8 23.57±2.99 スクレログルカン 1×10-6 22.34±2.63 1×10-5 15.47±1.56 数値は3回の実験の平均値と標準偏差を示している。
【図面の簡単な説明】
【図1】マガキ血球の食作用指数(P. I)に及ぼすS
PGの影響を示すグラフである。
【図2】マガキ血球の食作用指数(P. I)に及ぼすS
Gの影響を示すグラフである。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 β−1,3−グルコシド結合からなる主
    鎖を持つグルカン類及び/又はグルカン類生産菌体を含
    有する貝類の生体防御能増強剤。
  2. 【請求項2】 グルカン類がシゾフィランである請求項
    1記載の生体防御能増強剤。
  3. 【請求項3】 グルカン類がスクレログルカンである請
    求項1記載の生体防御能増強剤。
  4. 【請求項4】 β−1,3−グルコシド結合からなる主
    鎖を持つグルカン類及び/又はグルカン類生産菌体を淡
    水中あるいは海水中に浸漬することを特徴とする貝類の
    生体防御能増強方法。
  5. 【請求項5】 β−1,3−グルコシド結合からなる主
    鎖を持つグルカン類及び/又はグルカン類生産菌体を含
    有することを特徴とする養殖貝類の飼料。
  6. 【請求項6】 グルカン類がシゾフィランである請求項
    5記載の飼料。
  7. 【請求項7】 グルカン類がスクレログルカンである請
    求項5記載の飼料。
  8. 【請求項8】 グルカン類及び/又はグルカン類生産菌
    体を、0.001〜10重量%含有する請求項5記載の飼
    料。
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