JPH0647361Y2 - 化粧用コンパクト - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は、化粧用コンパクトに係る。

「従来の技術と考案が解決しようとする課題」 従来、扁平な身と蓋とを後部で枢着するとともに、前部
で係合突条と弾性係合片とを離脱可能に係合させて成る
閉蓋係止手段を講じた化粧用コンパクトはよく知られて
いる。

しかし、この閉蓋係止手段によると、閉蓋時の場合の係
合の抵抗が大きく、これに見合った力が加わることか
ら、係合時のショックが大きく、音も大きい。

また、斯様なショックは、身の中にパンケーキ等の固形
化化粧料が収納された場合、その固形化化粧料に亀裂等
の不都合を生じさせる可能性がある。なお、固形化化粧
料に亀裂等が生ずると、商品価値が著しく低下するばか
りでなく、使用上にも不都合を来す。

本考案は、斯る従来の問題点を解決しようとするもので
ある。

「課題を解決するための手段」 本考案は、身１と蓋２とを後部で枢着するとともに、前
部で閉蓋係止手段３を講じた化粧用コンパクトにおい
て、その閉蓋係止手段３として、身１の前面に凹部31を
形成し、該凹部内に細い水平ローラ32を回転自在に装着
し、また、蓋２の前部からその水平ローラ32と係合する
弾性係合片33を垂設て成る。

「作用」 如上の構成であるから、蓋２を閉じて弾性係合片33を水
平ローラ32に係合させると、該水平ローラは弾性係合片
33ところがり係合し、円滑に軽快に係合させることがで
きる。このことは、離脱させる際も同様である。

「実施例」 図面は、本考案の実施例を示している。

図示のものは、ほぼ正方形の扁平な身１と蓋２とを後部
で軸４により枢着し、前部で閉蓋係止手段３を講じると
ともに、解除用押釦５を装着した合成樹脂製化粧用コン
パクトである。

閉蓋係止手段３は、身１の前壁11に前面及び上面を開放
させて凹部31を形成し、該凹部の中間部分に細い水平ロ
ーラ32を配して、凹部両側の軸穴35,35（第３図）に嵌
合支持させた横軸34により回転自在に支え、該水平ロー
ラ32に対応させて蓋２の前部から弾性係合片33を一体に
垂設している。

解除用押釦５は、断面逆Ｌ字状に、かつ、上記凹部31に
可動に納まるよう形成するとともに、上片51の中央部に
上記弾性係合片33を挿通させる切欠き52を形成し、両側
面のコーナー部分から左右一対の突子53,53を一体に突
設して、両突子を凹部両側適所の横穴54,54に嵌合枢着
して、前方からの押圧により上片51にて蓋２を突き上げ
るようにしている。

「考案の効果」 本考案によれば、水平ローラ32のころがり係合により弾
性係合片33を円滑に軽快に係合させることができて、閉
蓋時の係合の抵抗を小さくでき、閉蓋に大きな力を加え
る必要がなく、係合時のショックも、音も、小さくで
き、また身１に固形化化粧料が収納されても係合時のシ
ョックにより亀裂等を生じさせるおそれがない。

【図面の簡単な説明】

図面は、本考案の実施例で、第１図は、一部截断平面
図、第２図は、中央縦断側面図、第３図は、要部の拡大
分解斜視図である。 １……身、２……蓋 ３……閉蓋係止手段、４……軸 ５……解除用押釦、11……前壁 31……凹部、32……水平ローラ 33……弾性係合片、34……横軸 35……軸穴、51……上片 52……切欠き、53……突子 54……横穴

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】身１と蓋２とを後部で枢着するとともに、
   前部で閉蓋係止手段３を講じた化粧用コンパクトにおい
   て、その閉蓋係止手段３として、身１の前面に凹部31を
   形成し、該凹部内に細い水平ローラ32を回転自在に装着
   し、また、蓋２の前部からその水平ローラ32と係合する
   弾性係合片33を垂設したことを特徴とする化粧用コンパ
   クト。