JPH0647305U - ブラジャ− - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 カップ部の最突端部で縫合される上方充当部
と下方充当部との縫合線が極めて薄く仕上がって、カッ
プ部に段差の出現しない自然な丸身を露呈し得たブラジ
ャ−を提供する。 【構成】 厚手のパッド片をカップ部の下方充当部のみ
に裏打ち縫合し、そのパッド片の上縁が上下両充当部の
縫合線の直前に臨むように構成する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は女性の乳房部分に充当され、その乳房を保持すると共に、着用時にカ ップ部のラインを美しく出現させ、該乳房を補整或いは造形するブラジャ−に関 する。

【０００２】

【従来の技術】

従来より女性の膨出する乳房形態を美麗に補整し、また造形するためのファン デ−ションとしてのブラジャ−は必需品とされ、女学生より初老婦人まで広く着 用されているところであるが、体格肥痩、個人差による乳房の底面積の大小や高 低等、種々に亘る乳房形態があり、それ等の乳房容量に可及的に合致するようカ ップ部を製出したり、或いは一定技術が展開されたりしている。殊に底面積の広 くない乳房やボリュ−ムの小さ目の乳房或いは下垂傾向にある乳房に対しては、 当該乳房をバストアップして胸部にボリュ−ム感を生起させるために、カップ部 の下カップに相当する下方充当部にパッド片を形設して、その造形を図るブラジ ャ−が提案され実施されている。更にまた一段とボリュ−ム感を顕著とさせる場 合にも、上記構造のブラジャ−が供されている。

【０００３】 斯かるブラジャ−はカップ部の表布の裏面に、不織布等のパッド片を重合する ものであるが、図３に示されるように、該パッド片はトップバストに相当するカ ップ部の最突端部で上下に接合される上方充当部と下方充当部との縫合線を越え て縫代端まで、その上縁が延出されて一体化されており、従ってこのブラジャ− を着用した場合には、前記最突端部が肉厚を呈する関係上、パッド片上縁が外方 へ膨出すると同時に、パッド片が途ぎれた周辺が急にカップ部の内方へ凹陥する 形態を呈し、この形態がブラウス等の外衣に稜線として露見し、非常に見苦しく 不体裁で、美麗な胸部外観を出現し得ないものであった。この欠陥を是正すべく 図４に示されるように、パッド片上縁を、カップ部の下縁弯曲部と両充当部の縫 合線との中ほどに浮かせて縫合してなるブラジャ−も開発されているが、このブ ラジャ−にあってもパッド片とカップ部を形成するカップ布との間の段差を同じ く是正し得ないものであつた。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

本考案が解決しようとする問題点は、カップ部の最突端部で縫合される上方充 当部と下方充当部との縫合線が極めて薄く仕上がり、段差のない自然な丸身を呈 したカップシルエットが得られるブラジャ−を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記の目的を有効に達成するがために、この考案によるブラジャ−に於いては 、上方充当部３と下方充当部２との縫合５によって形成されるカップ部１であっ て、下方充当部２には両充当部２、３の縫合線６直前に上縁７が臨むようにパッ ド片４を裏打ちしてあるブラジャ−を特徴としており、またパッド片４はカップ 部１の表布８と裏布９との間に介在し、裏布９にパッド片４の上方部分が縫合10 されているブラジャ−を特徴としており、またそのパッド片４は不織布或いはウ レタンフォ−ム、綿素材によって厚手に成型されているブラジャ−を特徴として いるものである。

【０００６】

【実施例】

次いでこの考案によるブラジャ−に関する実施の一例について詳述する。

【０００７】 本考案のブラジャ−は、ストラップレスブラジャ−或いはストラップ付きブラ ジャ−のいずれにも実施できるブラジャ−であって、左右の乳房を覆うカップ部 １と、この両カップ部１を連結するフロント布１２と、両カップ部１の外縁に形 成されるカップ脇布１３、および背面に充当される伸縮性を有したバック布１４ とが夫々縫合一体化されて、基本となるブラジャ−が製出されるものである。図 中１１はカップ部１の下縁弯曲部１５に沿って沿設されるワイヤ−であり、この ワイヤ−１１は着用時には乳房の下縁弧状部分に当接されるものとなる。また図 中１６は適宜のストラップを示している。

【０００８】 斯かる構造を有したブラジャ−のカップ部１に、本考案の目的とする技術が展 開されるものであり、該カップ部１はトップバストに相当する最突端部で上下に 分離される形態を備え、即ち下カップに相当する下方充当部２と上カップに相当 する上方充当部３とが、略トップバスト部位に於いて縫合５によって一体化され る構造を有している。尚、この縫合５される部分の裏側には裏打ちテ−プ片１７ が常套により沿設されている。この下方充当部２には繊維をウエップ状として、 合成樹脂やその他適宜接着剤にて結合して布状となした所謂不織布、或いはウレ タンフォ−ム、または綿素材等によりなる下方充当部２と相似形をなすパッド片 ４が、カップ部１の表布８と裏布９との間に介在しており、そうして当該パッド 片４は、その上方部分が裏布９に縫合１０されて固定されている。またパッド片 ４の下方部分はカップ部１の下縁弯曲部１５に沿って縫合固定されているもので ある。

【０００９】 斯かるパッド片４は、３乃至７mmの肉厚のある厚手に成型された部片が用いら れ、そのパッド片４の上縁７は、上方充当部３と下方充当部２との縫合線６の直 前が終端となるように配設されており、カップ部１の上方充当部３と下方充当部 ２とが縫合される縫合線６上には、少なくとも当該パッド片４が介在しないよう に裏打ちされて構成されているものである。

【００１０】

【考案の効果】

本考案のブラジャ−に於いては、上方充当部３と下方充当部２の縫合によって カップ部１が構成され、この下方充当部２に裏打ちされる厚手のパッド片４を、 そのパッド片４の上縁７が両充当部２と３の縫合線６直前に臨むように構成され ているため、上方充当部３と下方充当部２の縫合線６上は、可及的にフラットな 形態を呈するものと成り、その厚身が減少するので、斯かるブラジャ−を着用し た際には、在来品の如く縫合線６上に段差が出現してカップの丸身が歪と成る欠 陥が防止出来、カップ部１の下方充当部２にパッド片４が付設されたブラジャ− であるに拘らず、自然な丸身であるバストラインを形設出来て、美しいカップシ ルエットを得られるものと成る。

【００１１】 またパッド片４の上縁７を上方充当部３と下方充当部２の縫合線６の直前が終 端となるように配設するので、その終端部に於けるパッド片４の段差は、両充当 部２と３の縫合線６裏側の裏打ちテ−プ片１７等の必要最低限の厚身によって吸 収されるものと成り、その結果着用ブラジャ−には、外観上に段差は出現せず、 これが稜線となってブラウス等の外衣に出現する懸念もない優れた効果を具備す るものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】一部切欠した正面斜視図である。

【図２】縫合状態を示すカップ部の中央縦断面見取図で
ある。

【図３】在来の縫合状態を示すカップ部の中央縦断面見
取図である。

【図４】在来の縫合状態を示すカップ部の中央縦断面見
取図である。

【符号の説明】

１ カップ部 ２ 下方充当部 ３ 上方充当部 ４ パッド片 ５ 縫合 ６ 縫合線 ７ 上縁 ８ 表布 ９ 裏布 10 縫合 11 ワイヤ− 12 フロント布 13 カップ脇布 14 バック布 15 下縁弯曲部 16 ストラップ 17 裏打ちテ−プ片

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 上方充当部と下方充当部との縫合によっ
   て形成されるカップ部であって、下方充当部には両充当
   部の縫合線直前に上縁が臨むようにパッド片を裏打ちし
   てあることを特徴とするブラジャ−。
2. 【請求項２】 パッド片はカップ部の表布と裏布との間
   に介在し、裏布にパッド片の上方部分が縫合されている
   請求項１記載のブラジャ−。
3. 【請求項３】 パッド片は不織布或いはウレタンフォ−
   ム、綿素材によって厚手に成型されている請求項１記載
   のブラジャ−。