JPH0646821Y2 - 注出具を備えた紙容器 - Google Patents

注出具を備えた紙容器

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JPH0646821Y2
JPH0646821Y2 JP1988053710U JP5371088U JPH0646821Y2 JP H0646821 Y2 JPH0646821 Y2 JP H0646821Y2 JP 1988053710 U JP1988053710 U JP 1988053710U JP 5371088 U JP5371088 U JP 5371088U JP H0646821 Y2 JPH0646821 Y2 JP H0646821Y2
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paper container
layer
spout
ethylene
surface layer
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JP1988053710U
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一樹 山田
裕孝 角田
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は注出具を備えた紙容器の改良に関するものであ
る。
〔従来の技術〕
従来より、紙容器に穿設された開口部に紙容器の内側か
ら注出具が差し通され、該注出具のフランジ部が紙容器
の内表面層に接着固定された紙容器が飲料等の充填に用
いられている。
この紙容器は、表面層がポリオレフィン系樹脂層で形成
されている積層材によって、容器内表面層がポリオレフ
ィン系樹脂層で構成されている容器に成形されており、
また注出具のフランジ部は前記ポリオレフィン系樹脂の
熱接着性を利用することによって紙容器に接着されてい
る。
〔考案が解決しようとする課題〕
ところで、前記従来の内表面層がポリオレフィン系樹脂
層で構成されている積層材を使用した紙容器は、前記積
層材を得る際のポリオレフィン系樹脂層の形成時や該積
層材による紙容器の成形時に、ポリオレフィン系樹脂が
熱分解を受けて脂肪族炭化水素等の揮発性成分を生成す
ることとなり、この揮発性成分が紙容器内に収容されて
いる内填物内に移行する結果、内填物に変味や異臭が発
生するという弊害を有するばかりでなく、前記積層材に
おけるポリオレフィン系樹脂層は、内填物中の着香成分
を吸着し易かつたりあるいは透過し易かつたりするた
め、内填物の風味が変化して損なわれ易いという欠点を
も有する。
また、前記の如く注出具を紙容器の内表面層たるポリオ
レフィン系樹脂層の熱接着性により接着すると、前記紙
容器の成形等におけると同様な弊害を生じる。
従って、本考案はそのような従来の欠点を解消すること
を目的とし、内填物の風味等に悪影響を及ぼすことのな
い、注出具を備えた紙容器を提供しようとするものであ
る。
〔課題を解決するための手段〕
本考案は前記課題を解決するため、紙容器に穿設された
開口部に紙容器の内側から注出具が差し通され、該注出
具のフランジ部が紙容器の内表面層に接着固定されてい
る紙容器において、前記紙容器は、該紙容器における内
表面層がエチレン−ビニルアルコール系共重合体層で構
成されており、また前記注出具の少なくともフランジ部
は、エチレン−ビニルアルコ−ル系共重合体で成形され
ており、しかも前記注出具のフランジ部が前記紙容器の
内表面層に熱接着により固着された構成を採用してい
る。
前記紙容器の内表面層を構成するエチレン−ビニルアル
コール系重合体は、エチレン含有量が40モル%未満の場
合には、ヒートシールに要する温度が高くなるため実用
的でなく、またエチレン含有量が60モル%を越える場合
には、内填物における着香成分の吸着傾向が高くなるこ
とから、エチレン含有量40〜60モル%のエチレン−ビニ
ルアルコール系共重合体を利用するのが好ましい。
また、前記エチレン−ビニルアルコール系共重合体によ
る樹脂層は、この層の厚さが5μm未満になると、該樹
脂層の安定性が低くなり、また、40μmを越えると耐衝
撃性が低下することから、前記樹脂層は、厚さ5〜40μ
mの範囲内に存することが好ましい。
前記紙容器の外表面層には、紙容器に外部から耐水性能
を付加するものであると同時に、前述の各紙容器用ブラ
ンクの裏面層に積層されているヒートシール用樹脂層と
の間に、優れた熱溶着性能をもたらすため、ポリオレフ
ィン系樹脂層が利用されるのが好ましい。
このポリオレフィン系樹脂層は、例えば低密度ポリエチ
レン,中密度ポリエチレン,高密度ポリエチレン,エチ
レン−酢酸ビニル共重合体,エチレン−アクリル酸共重
合体,エチレン−アクリル酸メチル共重合体,エチレン
−α・オレフィン共重合体,更には、ポリプロピレン等
によって、厚さ3〜150μm程度に形成されているもの
で構成することができる。
紙容器における前記内表面層と外表面層との間に存在す
る層は、紙層からなる単層に限られるものではなく、例
えばアルミニウム箔,紙層,オレフィン系樹脂層,ポリ
エステル延伸フィルム層等を積層してなる紙複合基材層
とすることができ、特に、紙層と紙容器内表面層たるエ
チレン−ビニルアルコール系共重合体層との間に樹脂延
伸フィルム層を介在させることにより、折り曲げ加工に
優れた特性を有する紙容器となしうるものである。
紙容器の形態としてはゲーベルトップ形,プリック形等
各種のものとすることができ、注出具は紙容器の所定箇
所に固着しうる。
注出具は、全体をエチレン−ビニルアルコール系共重合
体で成形してもよいし、前記紙容器の内表面層と接する
フランジ部分のみをエチレン−ビニルアルコール系共重
合体で成形することもできる。
〔実施例〕
以下本考案に係る注出具を備した紙容器の一実施例を第
1図及び第2図に基づいて説明する。
紙容器は、この場合ゲーベルトップ型に構成されてお
り、その頂部の屋根形の斜壁部分1には円形の開口部2
が穿設され、そこには紙容器内側から注出具3が差し通
され、固定されている。注出具3は筒部4と該筒部4の
一端に位置するフランジ部5とを備え、該フランジ部5
が紙容器の内周面に接着されることにより紙容器に固定
されている。
前記紙容器はシート状の積層材を通常の手順で折り曲げ
て組み立てられており、該積層材は第1図で示されるよ
うな層構成であり、次のような手順による積層構成であ
る。
すなわち、エチレン−ビニルアルコール系共重合体〔エ
チレン含有量47モル%,エバールG:(株)クラレ〕層7
(10μm)/接着性ポリオレフィン系樹脂〔ノバテック
AP 220 L:三菱化成(株)〕層(10μm)/エチレン
−α・オレフィン共重合体樹脂〔ウルトゼックス2020
L:三井石油化学工業(株)〕層(40μm)の3層共押し
出し積層樹脂フィルムをインフレーション法で製膜した
後、更に、前記積層樹脂フィルムのエチレン−α・オレ
フィン共重合体樹脂層面に、厚さ12μmの二軸延伸ポリ
エチレンテレフタレートフィルム〔東レ(株):ルミラ
ー〕をイソシアネート系接着剤で接着することによっ
て、積層樹脂層を得た。
他方、坪量400g/m2の耐酸紙の表面に厚さ20μmの低密
度ポリエチレン樹脂〔ミラソン16SP〕層8を押し出しコ
ーティングし、また、裏面には、厚さ15μmのアイオノ
マー樹脂〔三井デュポンケミカル(株):ハイミラン16
52〕層からなる接着剤層を利用して厚さ7μmのAl箔を
接着することによって、紙複合基材6を準備した。
次いで、前記紙複合基材のAl箔面と前述の積層樹脂層の
二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム面とを、
イソシアネート系接着剤で接着,積層することによって
構成されている。
一方、前記注出具3は、エチレン−ビニルアルコール系
共重合体〔エチレン含有量47モル%,エバールG:(株)
クラレ〕による射出成形体である。
なお、該注出具3はその筒部4が密閉壁9で密閉されて
いる。密閉壁9も他部分と同様同じ樹脂で成形されてお
り、筒部4との境には破断用の環状溝10が設けられてい
て、密閉壁9に連結されたリングプル11を引張ることに
より密閉壁9は環状溝10のところで破断し除去されるよ
うになっている。
また、筒部4の先端はキャップ12で覆われている。該キ
ャップ12は低密度ポリエチレン樹脂〔三井石油化学
(株)製,ミラソン 16SP〕で成形されている。
上述の如く構成された注出具3は筒部4のところで紙容
器の開口部2に紙容器の内側から差し通される。そして
フランジ部5が紙容器の開口部2周辺における内表面層
7に押し付けられ、熱接着により固着されている。
なお、以上のような紙容器に内填物を充填するには未封
緘状態の屋根型頂部から行ない、定量充填後に第2図の
如き封緘状態とする。その際、注出具はすでに紙容器に
接着されている。
開封は前述の如くリングプル11を引張って密閉壁9を除
去することにより行なう。
〔考案の作用,効果〕 本考案に係る注出具を備えた紙容器は、以上のように、
紙容器の内表面層がエチレン−ビニルアルコール系共重
合体層で構成されているので、該樹脂層の有する保香性
能によって、オレンジジュース等の内填物に対して優れ
た保香特性を奏するものである。
また、注出具は少なくともフランジ部がエチレン−ビニ
ルアルコール系共重合体樹脂で成形されているので、容
器内周面に露出する部分が前記樹脂層で構成されるもの
であり、該部分でも内填物に対して優れた保香性能を奏
するものである。
従って、本考案に係る注出具を備えた紙容器は、極めて
優れた保香性を発揮することとなり、従来の注出具を備
えた紙容器に比べ内填物に変味や異臭を発生することが
なく、保香特性に優れた作用を奏するものである。
また、紙容器の内表面層及び注出具の少なくともフラン
ジ部は同系の樹脂で構成されているから、両者の接着強
度は高く、従って注出具の箇所でも密閉性に優れた紙容
器とすることができるものである。
【図面の簡単な説明】
図は本考案に係る注出具を備えた紙容器の一実施例を示
し、第1図は第2図のI−I線断面図、第2図は全体の
斜視図である。 2:開口部、3:注出具、5:フランジ部、6:紙複合基材層、
7:内表面層。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】紙容器に穿設された開口部に紙容器の内側
    から注出具が差し通され、該注出具のフランジ部が紙容
    器の内表面層に接着固定されている紙容器において、前
    記紙容器は、該紙容器における内表面層がエチレン−ビ
    ニルアルコール系共重合体層で構成されており、また前
    記注出具の少なくともフランジ部は、エチレン−ビニル
    アルコール系共重合体で成形されており、しかも前記注
    出具のフランジ部が前記紙容器の内表面層に熱接着によ
    り固着されていることを特徴とする注出具を備えた紙容
    器。
JP1988053710U 1988-04-21 1988-04-21 注出具を備えた紙容器 Expired - Lifetime JPH0646821Y2 (ja)

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JPH01158428U JPH01158428U (ja) 1989-11-01
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Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5646527B2 (ja) * 1978-03-23 1981-11-04
JPS633950A (ja) * 1986-05-16 1988-01-08 インタ−ナシヨナル ペ−パ− コンパニ− 改良されたジユ−ス包装のための熱封緘可能な障壁材料

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5646527U (ja) * 1979-09-18 1981-04-25

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JPH01158428U (ja) 1989-11-01

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