JPH0642991Y2 - 把手付き壜 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本案は把手付き壜に係る。

「従来の技術」 壜が比較的大形化すると、把手の付設が望まれる。

把手付き壜として従来多くのものが知られているが、例
えば実開昭62−22925号公報が示す壜は、肩部を介して
起立する口頸部の上部に外向きフランジを付設した壜
と、その外向きフランジ下面へ上端面を接して、上部に
複数の切込み線を有する筒部を口頸部外面に嵌合させ、
その筒部下端の一部からは、折返し部を介して握持部を
突出させた把手とで形成している。

「考案が解決しようとする課題」 壜と把手とを別に設けてその壜に把手を装着するよう設
けた把手付き壜は、それ等を一体成形したものに比べて
金型構造が簡易であり、又壜と把手との材質が異っても
よい便利があるが、その連結部が不安定となったり、又
連結部においてその外見が損われる等の欠点があった。

本案は、左右対称に二分割した形状の一対をなす把手形
成部材を、その分割面突合せにより、壜口頸部が有する
フランジ下方部分外面に短筒を嵌着すると共にその短筒
後面から張出しを介して握持板を垂下する形状の把手を
形成し、又短筒前部の分割面部分等を、一方の把手形成
部材の短筒形成部に付設したカバー板によって覆合する
と共にそのカバー板上部内面を上記フランジ前面部分へ
圧接等することで、壜口頸部に対する把手の装着を確実
に、又把手形成を容易に、しかも使い勝手がよく、外見
にすぐれ、丈夫な把手の形成が出来るよう設けたもので
ある。

「課題を解決するための手段」 肩部２を介して口頸部３を起立し、該口頸部の上部に外
向きフランジ４を付設した壜体１と、上記外向きフラン
ジ下面へ上面を接して口頸部外面へ嵌合させた短筒７の
後面から張出し８を介して握持板９を垂下する把手６と
からなり、該把手は、左右対称に二分割した形状の把手
形成部材6a、6bの分割面相互を突合せかつ張出しおよび
握持板の各形成部分の分割面相互を接着して形成させ、
短筒形成部7a,7bの各先端部はその一方先端部に縦設し
た短棒13に他方先端部前面から延長形成したカバー板14
内面に付設したフック15を掛け止めすることで連結し、
かつカバー板14の内面で上記短筒形成部7a,7b先端面相
互の突合せ部分から透孔12までを中間部として、その左
右両部にわたる短筒前面部を覆うと共に、該短筒前面部
上方の外向きフランジ部分前面へ、カバー板の上部内面
を水密に圧接させた。

「実施例」 １は肩部２を介して口頸部３を起立し、その口頸部上部
に外向きフランジ４を付設する壜体である。その外向き
フランジよりも上方口頸部はその外面にキャップ螺合用
の螺条を周設し、又そのフランジ下方口頸部部分は上方
小外径とし、フランジ基端下面の口頸部部分にはその外
面に、第５図が示すように凹溝５を周設している。該壜
体は硝子又は合成樹脂製である。

６は把手で左右一対をなす把手形成部材6a,6bにより形
成する。該部材は、上記外向きフランジ４下面へ上面を
当ててそのフランジ下方の口頸部部分外面へ嵌合させた
短筒７の後面から張出し８を介して握持板９を垂下する
把手６を、左右対称に二分割した形状をなすもので、そ
の一方の把手形成部材の張出し形成部および握持板形成
部下端の各分割面の一方からはピン10,10を突出し、又
他方把手形成部材の分割面対応部分にはピン嵌合穴11,1
1を穿設している。又その一方部材の短筒形成部7aの先
端部には、長孔12を穿設してその長孔と短筒形成部先端
面との間の壁部分を短棒13に形成し、他方部材6bの短筒
形成部7b先端部の前面からは、その短筒形成部延長方向
に沿ってカバー板14を突出させ、該カバー板内面に断面
Ｌ字状のフック15を付設して、該フックを上記短棒13に
掛止めしている。上記短棒は第４図が示すように、他部
に対してや、前方へ位置させ、又フック15と該フックを
有する短筒形成部の先端面との間の内面には上記短棒の
前部嵌合用の凹部16を設けてフック先端の曲片15a後面
が短筒内面と同一弯曲面上に位置するよう設ける。

カバー体14は、短筒形成部先端面相互の突合せ部分から
透孔12までを中間部としてその左右両部にわたる短筒前
面部分を覆うよう設けたもので、かつその上端は、短筒
形成部7a,7b上端よりも第２図、第５図が示すように上
方に位置させ、二箇の短筒形成部連結によって形成され
た短筒７を口頸部外面へ嵌合させたとき、そのカバー板
14の上部内面が上記短筒前面覆合部分上方の外向きフラ
ンジ４前面へ水密に圧接するように設けている。

尚各短筒形成部7a,7b内面の上端部には、既述口頸部の
凹溝５内面へ嵌合させる突条17を付設している。

把手形成部6a,6bにより把手６を形成する際は、まず短
棒13にフック15を掛け止めした後、突条17を凹溝５内へ
嵌合させ、かつ短筒形成部上端面を外向きフランジ４下
面に当てて、それ等両短筒形成部内面で口頸部３外面を
把持させ、同時にピン10,10をピン嵌合穴11,11内へ嵌合
させて張出し形成部および握持板形成部の各分割面を超
音波接着等すればよい。

「考案の効果」 本案は既述構成とするもので、口頸部外面へ嵌合させる
短筒部７後面から張出し８を介して握持板９を垂下する
把手を左右対称に二分割した形状の把手形成部材6a,6b
を設け、その短筒形成部7a,7bの各先端部は、その一方
先端部に縦設した短棒13に他方先端部前面から延長形成
したカバー板内面のフック15を掛止めし、かつ張出しお
よび握持板の各形成部材の分割面を接着するから、その
把手の握持板９を持って液体充填壜を持上げ、かつ該壜
を前方へ傾けたとき、短筒前部に多くの荷重がかかる筈
であるが、本案ではその短筒形成部先端相互を短棒13と
フック15との掛止めで連結したから、該連結部分が分離
するようなことはなく、又短筒形成部先端相互の突合せ
部分から透孔12までを中間部としてその左右両部にわた
る短筒前面部をカバー板14で覆合したから、又その上方
の外向きフランジ４部分前面にカバー板の上部内面を水
密に圧接させたから、上記透孔や突合せ部分を隠して外
見を向上させることが出来、又それ等部分には壜水洗時
に付着水が残り易く、従って埃等も付着し易いが、カバ
ー板がそれ等の付着を防止することとなる。更に短筒７
上面を壜体口頸部の外向きフランジ４下面へ当接させた
から口頸部に対して把手６がガタ付き、又外れるような
こともない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案把手付き壜の斜視図、第２図はその把手の
分解斜視図、第３図は把手付き壜要部の正面図、第４図
は把手要部の横断面図、第５図は第４図Ｖ−Ｖ線を矢示
方向へみた横断面図である。 6a,6b…把手形成部材、13…短棒 14…カバー板

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】肩部２を介して口頸部３を起立し、該口頸
   部の上部に外向きフランジ４を付設した壜体１と、上記
   外向きフランジ下面へ上面を接して口頸部外面へ嵌合さ
   せた短筒７の後面から張出し８を介して握持板９を垂下
   する把手６とからなり、該把手は、左右対称に二分割し
   た形状の把手形成部材6a,6bの分割面相互を突合せかつ
   張出しおよび握持板の各形成部分の分割面相互を接着し
   て形成させ、短筒形成部7a,7bの各先端部はその一方先
   端部に縦設した短棒13に他方先端部前面から延長形成し
   たカバー板14内面に付設したフック15を掛け止めするこ
   とで連結し、かつ該連結部を中間部として、その左右両
   部にわたる短筒前面部および該短筒前面部上方の外向き
   フランジ部分前面を上記カバー板の内面で水密に覆合さ
   せたことを特徴とする把手付き壜。