JPH0638867Y2 - サイドフォークリフトの荷役安定装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は，長尺の丸太等の荷物を安定した状態で荷役運
搬できる，サイドフォークリフトにおける荷役安定装置
に関する。

〔従来技術〕

サイドフォークリフト９は，一般に第６図及び第７図に
示すごとく，車体の一方は開放され，また他の側には昇
降杆92が配設されている。

即ち，従来のサイドフォークリフトは，長尺の丸太等の
荷物８を荷役運搬するものであるため，荷台91の一側方
には荷物の昇降に支障をきたさないよう開放されてい
る。また，上記荷台91の他の側には，荷物８を昇降する
ための昇降杆92及び運転室７が配設されている。

〔解決しようとする課題〕

しかしながら，上記従来のサイドフォークリフトにおい
ては，次のような問題点がある。

即ち，長尺の丸太等の荷物８を運搬中において，特に荷
物が少ない場合には，車体の振動等により該荷物８が左
右に転がって移動する。そのため，荷物８は，不安定な
状態となり，ひいては地面等に落下するなどの危険を生
ずる。

本考案は，かかる従来の問題点に鑑みてなされたもの
で，長尺の丸太等の荷物を安定した状態で荷役運搬でき
る，サイドフォークリフトにおける荷役安定装置を提供
しようとするものである。

〔課題の解決手段〕

本考案は，長尺の丸太等の荷物を荷役運搬するサイドフ
ォークリフトの荷役安定装置であって，該サイドフォー
クリフトの荷台の一端には荷物落下防止用のサイドプレ
ートを配設し，また上記荷台の他端には伸縮自在なロッ
ドを有するアクチュエータを設け，該ロッドの先端には
荷物押さえ板を配設し，該荷物押さえ板は荷台上を上記
サイドプレートに対して往復運動するよう構成したこと
を特徴とするサイドフォークリフトの荷役安定装置であ
る。

本考案において，上記サイドプレートは，低い手摺り又
は堰壁のごとく，サイドフォークリフトの荷台の一端
に，例えば着脱可能に立設する。

また，上記アクチュエータとしては，油圧作動式シリン
ダ，或いは電磁式伸縮機がある。そして，このアクチュ
エータのロッドの先端部には荷物押さえ板を設け，該ロ
ッドの往復運動により荷物を上記サイドプレートとの間
に挟着して固定させる。

〔作用〕

本考案にかかる荷役安定装置においては，まず荷台に長
尺の丸太等の荷物を昇降杆により搭載する。次いで，ア
クチュエータのロッドの往復運動により，荷物の大き
さ，量に応じて適宜上記荷物押さえ板を前後に移動させ
る。即ち，ロッドを荷物の方向へ移動することにより，
荷物は荷物押さえ板に押されながら上記サイドプレート
側へ押しやられる。

しかして，荷物は該サイドプレートと荷物押さえ板との
間に挟まれた状態で固定される。なお，荷物を降ろすと
きには，上記荷物押さえ板による固定状態を解き，昇降
杆により荷物を降ろす。

〔効果〕

以上のごとく，本考案の荷役安定装置おいては，長尺の
丸太等の荷物が荷台上で固定されているため，左右に転
がって移動しない。したがって，該荷物は損傷したり，
また荷台より落下することなく，安定した状態で荷役運
搬することができる。

それ故，本考案によれば，長尺の丸太等の荷物を安定し
た状態で荷役運搬することができる，サイドフォークリ
フトの荷役安定装置を提供することができる。

〔実施例〕

第１実施例 本例にかかる荷役安定装置につき，第１図〜第３図を用
いて説明する。

即ち，本例の荷役安定装置は，荷台１の一端に配設した
荷物落下防止用のサイドプレート２と，荷台１の他端に
おいて配設したアクチュエータとしてのシリンダ３とよ
りなる。

上記サイドプレート２は，金属製パイプを略偏平コ字形
に成形してもので，着脱可能に荷台１の一端において，
前後２箇所に配設する。

また，上記シリンダ３は，油圧作動式のもので，昇降杆
４の両側に上記サイドプレート２と対向する位置におい
て，荷台１に２箇所配設する。また，該シリンダ３に
は，ロッド31が，上記サイドプレートに向かって往復運
動するよう設けられている。

また，該ロッド31の先端部には，荷物押さえ板32を，上
記サイドプレート２と略並行となるよう配設する。

本例の荷役安定装置は，上記のごとく構成されているの
で，次の作用効果を有する。

即ち，まず荷台１に長尺の丸太等の荷物８を昇降杆４に
より搭載する。次いで，シリンダ３内に油圧を送入し
て，ロッド31を前進運動させる。即ち，荷物８を昇降杆
４のフォークに搭載したままの状態で，該ロッド31を前
進運動させることにより，上記荷物押さえ板32が荷物８
を上記サイドプレート２側へ押し寄せる。これにより，
荷物８はサイドプレート２と荷物押さえ板32との間に挟
まれた状態で固定される。

しかして，本例によれば，長尺の丸太等の荷物８を転動
させることなく，安定した状態で荷役運搬することがで
きると共に，該荷物８を損傷したり，また地面等に落下
させることはない。

また，上記荷物８を地面等に降ろす場合においては，シ
リンダ31を後退させる。そして，荷物８をフォークによ
りサイドプレート２の高さよりもやや高い位置に一旦上
昇させて，フォークを前進させ地面に降ろす。

したがって，本例によれば，長尺の丸太等の荷物を安定
した状態で荷役運搬することができるサイドフォークリ
フトの荷役安定装置を提供することができる。

第２実施例 本例にかかる荷役安定装置につき，第４図及び第５図を
用いて説明する。

即ち，本例の荷役安定装置は，第１実施例において，荷
物押さえ板32に中間アーム53,軸ピン56を介して押さえ
アーム54を取付けたものである。押さえアーム54下端は
軸ピン55により柱71に枢着する。その他の構成は，上記
第１実施例と同様とした。

本例装置においては，シリンダ３の作動によるロッド31
の往復運動により上記押さえアーム54は軸ピン55を軸と
して円弧状に回動する。それ故，本例の荷役安定装置に
おいては，上記押さえアーム54が荷物８を上方より覆
う。

したがって，本例によれば，上記第１実施例の効果のほ
かに，荷物８が上方に跳ね上がることを防止することが
できる。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第３図は第１実施例にかかる荷役安定装置を示
し，第１図はその正面図，第２図はその平面図，第３図
はその側面図，第４図及び第５図は第２実施例にかかる
荷役安定装置を示し，第４図はその正面図，第５図はそ
の側面図，第６図及び第７図は従来例のサイドフォーク
リフトを示し，第６図はその側面図，第７図はその正面
図である。 １……荷台， ２……サイドプレート， ３……シリンダ， 31……ロッド， 32……荷物押さえ板， ４……昇降杆， ８……荷物，

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】長尺の丸太等の荷物を荷役運搬するサイド
   フォークリフトの荷役安定装置であって， 該サイドフォークリフトの荷台の一端には荷物落下防止
   用のサイドプレートを配設し，また上記荷台の他端には
   伸縮自在なロッドを有するアクチュエータを設け，該ロ
   ッドの先端には荷物押さえ板を配設し，該荷物押さえ板
   は荷台上を上記サイドプレートに対して往復運動するよ
   う構成したことを特徴とするサイドフォークリフトの荷
   役安定装置。