JPH0638727A - タバコ用フィルター - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来のタバコ用フィルターでは、タバコの有
害成分が十分に取り切れなかった。 【構成】 フィルタ中に、液化されたプロポリスを含浸
され、あるいはフィルタ中間部に、原塊状プロポリスが
取り付けられ、あるいはフィルタ繊維間に、粉末状プロ
ポリスが散在されたことを特徴とするタバコ用フィルタ
ー。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】 この発明は、タバコ用フィルタ
ーにかかる。更に詳細には、プロポリスがフィルタに取
り付けられたタバコ用フィルターに係る。

【０００２】

【従来の技術】 従来、タバコ用フィルターに、プロポ
リスが取り付けられたフィルタは知られていなかった。

【０００３】他方、プロポリスについては、以下知られ
ている。

【０００４】最近の研究により、プロポリスの成分に関
する知識は大きく進んだ。現在まで１８種の成分分析が
なされ、その中、１１種の物質については、内容物が明
らかになっている。次に、既に解明されている成分を紹
介するが、それは、プロポリスを１／３相当アルコール
に溶かしたものによる分析である。プロポリスの主成分
は、フラボノイド（ｆｌａｖｏｎｏｉｄｅ）化合物であ
り、ｆｌａｖｏｎｏｎａｓ（１ー４）、ｆｌａｖｏｎｏ
ｌｅｓ（５ー１０）、ｆｌａｖｏｎｏｎａｓ（１１ー１
３）の種類がある。同じくプロポリスには、テルペン
（ｔｅｒｐｅｎａ）化合物も発見され、αーａｃｅｔｏ
ｘｉーｂｅｔｕｌｅｎｏｌ（１５）、ａｌｄｅｈｉｄｏ
ａｒｏｍａｔｉｃｏ、ｉｓｏｖａｎｉｌｉｎａ（１
６）である。

【０００５】即ち、図７〜図１３に図示される。

【０００６】このような各種成分は、いろいろな植物か
ら採取されたものであるが、特に、８と１３は今回初め
て分析されたものである。

【０００７】また、チェコスロバキアの研究家、ＣＩＺ
ＭＡＲＩＫとＭＡＴＥＬにより、ａｃｉｄｏｓ ａｒｏ
ｍａｔｉｃｏ（芳香酸）、ＣＡＦＥＩＣＯ（カフェ
酸）、ｆｅｒｕｌｉｃｏ（フェノール酸）等、特に、生
物学的活性に特製をもつ物質が研究されている。

【０００８】ソビィェト各地の養蜂地帯では、殆どのプ
ロポリスに、我々が識別した３ー４、７ー１０、１２ー
１６の成分が、共通物質として入っているため、非常に
重要視されている。

【０００９】（プロポリスの起源）

【００１０】プロポリスに含まれる成分を明確にするた
めに、効果のあるクロマトグラフィー法による分析で、
ソビィェトの主な養蜂地帯から集めたプロポリスの化学
構造を明らかにした。我々は、クロマトグラフィーの着
色版に、ｓｉｌｕｆｏｌと言うケイ酸を塗り、エチルベ
ンゼン酢酸塩（１：９）、エチル・ヘプタン・ノーマル
酢酸塩（２：３）の溶剤を使って分析した。濃度の高い
硫酸とベンゾアルデヒド０．５％を混ぜ、霧吹きで着色
版に吹き付けた後、およそ、１ー２分間、８０℃の熱を
加えると、各成分に相当するシミが、着色版に浮き出て
来る。

【００１１】このような研究により、ソビィェトのプロ
ポリス１０種の中８種迄が、殆ど同一の成分であること
が判明した。我々はサンプルを分した結果、同じような
タイプには必ず、３ー４、７ー１０、１２ー１４及び１
５のフラクションが含まれていることを立証した。広い
範囲から採集されたプロポリスのサンプルを、このよう
にして分析した結果、共通の成分が判明した訳である。
このことによって、ハチが、プロポリスを作るために使
う植物原材料の出どころは、ほぼ同じであることが推測
される。

【００１２】以上のような化学分析法による、各種の花
粉、木の根、植物樹脂等の分析結果から、プロポリス
は、カバの木から採れる各種成分の混合体であることが
判明した。カバの木の根をアルコールに浸して採れたエ
キスから、プロポリスの成分と同じ種類、３ー４、７ー
１０、１３ー１５のフラクションを立証できた。また、
濃度もほぼ同じレベルであった。なお、その他の未確認
の成分と、カバの木の成分とを、クロマトグラフィー法
で分析の結果、その反応から見て、同一の性質をもつ物
質であることが推定される。このようなデータから得ら
れる結論は、一般的に知られているプロポリスの成分
は、「カバの木タイプ」であると言うことである。

【００１３】同様に、ソビィェトで良く知られているプ
ロポリスは、「ポプラタイプ」である。

【００１４】（「プロポリス」国際養蜂協会連合翻訳
版、昭和６１年１０月１日ジェーピーアイ株式会社発行
参照）。

【００１５】ところで、考案者は、フィルタ中に、液化
されたプロポリスを含浸され、あるいはフィルタ中間部
に、原塊状プロポリスが取り付けられ、あるいはフィル
タ繊維間に、粉末状プロポリスが散在されたタバコ用フ
ィルターを使用したところ、通常使用のフィルタに比し
フィルタの着色が速く、また口臭の軽減効果があること
を知見した。

【００１６】この考案は、これら知見に基づいてなされ
たものである。

【００１７】

【考案が解決しようとする課題】 従来のタバコ用フィ
ルターでは、十分にタバコの有害成分が取りきれない課
題を有した。

【００１８】

【課題を解決するための手段】 この考案は、

【００１９】フィルタ中に、液化されたプロポリスを含
浸されたことを特徴とするタバコ用フィルター、

【００２０】および、

【００２１】フィルタ中間部に、原塊状プロポリスが取
り付けられたことを特徴とするタバコ用フィルター、

【００２２】および、

【００２３】フィルタ繊維間に、粉末状プロポリスが散
在されたことを特徴とするタバコ用フィルター、

【００２４】を提供する。

【００２５】

【作用】 フィルタを使用して喫煙すると、フィルタ中
に、液化され含浸されたプロポリスあるいは、フィルタ
中間部に取り付けられた原塊状プロポリスあるいはフィ
ルタ繊維間に、散在された粉末状プロポリスがタバコの
タール分を分解し吸着する。

【００２６】

【実施例】 図１、図２、図３はこの考案の実施例に係
るタバコ用フィルターの斜視図、図４、図５、図６はフ
ィルターを装着されたタバコホルダーの斜視図である。

【００２７】１１は、繊維質からなるフィルタである。
図１に図示される実施例においては、プロポリスは液状
とされ、化学繊維からなるフィルタ１１に含浸される。
図２に図示される実施例においては、１２はプロポリス
の原塊である。原塊プロポリス１２は、フィルタ１１の
直径と同径に切断され、中間で切断されたフィルタ１１
の中間部に取り付けられる。図３に図示される実施例に
おいては、プロポリスは、粉末状プロポリス１３とされ
フィルタ１１中に散在される。

【００２８】図４に図示される使用例では、ホルダー２
１中に図２に図示されるフィルター１１およびプロポリ
スの原塊１２が設置される。図５に図示される使用例で
は、タバコ挿入口２２側に合成繊維中にプロポリス抽出
液を含浸させ乾燥させたフィルター２３を、吸い口２５
側にプロポリス抽出液を含浸させない合成繊維製フィル
ター１１を設置する。図６に図示される使用例では、タ
バコ挿入口２２側にプロポリス微粉末を混入させた合成
繊維製フィルター２４を、その吸い口２５側にプロポリ
スを混入させない合成繊維製フィルター１１を設置させ
る。

【００２９】フィルタを使用して喫煙すると、フィルタ
中に、液化され含浸されたプロポリスあるいは、フィル
タ中間部に取り付けられた原塊状プロポリス１２あるい
はフィルタ繊維間に、散在された粉末状プロポリス１３
がタバコのタール分を分解し吸着する。

【００３０】図１４に図示されるのは、この発明の使用
例および比較例に使用する実験装置の正面図である。３
１は３００Ｗからなる吸引モータ、３２はフィルターを
設置されたホルダー２１のタバコ挿入口２２に設置され
るタバコ、３３はモータ３１とホルダー２１とをパイプ
３４、３４で連結される濾過器である。濾過器３３はホ
ルダー中に合成繊維からなるフィルターを設置してな
る。モータ３１よりのパイプ３４の途中には開口部を設
けその周囲には円筒をかぶせ、円筒をスライドさせて開
口部を露出させたり、一部露出させ、あるいは全部被覆
させることで吸引力を調整する。

【００３１】使用する、タバコとしては、マールボロー
（商標）レギュラーサイズを用い、モータ３１を作動さ
せてタバコ３２に火をつけ、モータで吸引させる。４０
秒±２秒でタバコ１本は焼却する。各タバコ１０本焼却
させた。但し、１０本以前に使用不能となった場合は、
その段階で使用停止した。

【００３２】濾過器３３のフィルターの色の違いで各フ
ィルターのやにとり効果を比較した。フィルターの能力
が高い場合程、濾過器３３のフィルターの色は薄くな
る。図４に図示される実施例１、および図５に図示され
る実施例２、および図６に図示される実施例３と、市販
のフィルターおよびホルダーからなる比較例１〜９の結
果を表１にあらわす。

【００３３】実験結果に示すようにこの発明に係る実施
例は、タバコのやにとりに有効である。とりわけ、微粉
末状とされたプロポリスを使用する実施例１、実施例３
は有効である。

【００３４】

【発明の効果】 タバコ中の有害成分を有効に除去する
タバコ用フィルターを提供する。

【図面の簡単な説明】

【図１】 この発明に係るタバコ用フィルター実施例の
斜視図

【図２】 この発明に係るタバコ用フィルターの他の実
施例の斜視図

【図３】 この発明に係るタバコ用フィルターの更に他
の実施例の斜視図

【図４】 この発明に係るタバコ用フィルターを使用し
たタバコホルダーの斜視図

【図５】 この発明に係るタバコ用フィルターを使用し
た他のタバコホルダーの斜視図

【図６】 この発明に係るタバコ用フィルターを使用し
た更に他のタバコホルダーの斜視図

【図７】 プロポリスの主成分の構造式図

【図８】 プロポリスの主成分の構造式図

【図９】 プロポリスの主成分の構造式図

【図１０】 プロポリスの主成分の構造式図

【図１１】 プロポリスの主成分の構造式図

【図１２】 プロポリスの主成分の構造式図

【図１３】 プロポリスの主成分の構造式図

【図１４】 実験装置の正面図

【表１】 実験装置の実験結果表

【符号の説明】

１１ フィルタ １２ 原塊状プロポリス １３ 粉末状プロポリス

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 フィルタ中に、液化されたプロポリスを
   含浸されたことを特徴とするタバコ用フィルター。
2. 【請求項２】 フィルタ中間部に、原塊状プロポリスが
   取り付けられたことを特徴とするタバコ用フィルター。
3. 【請求項３】 フィルタ繊維間に、粉末状プロポリスが
   散在されたことを特徴とするタバコ用フィルター。