JPH0638459A - 同期電動機のロータ用着磁方法と装置 - Google Patents

同期電動機のロータ用着磁方法と装置

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JPH0638459A
JPH0638459A JP18956192A JP18956192A JPH0638459A JP H0638459 A JPH0638459 A JP H0638459A JP 18956192 A JP18956192 A JP 18956192A JP 18956192 A JP18956192 A JP 18956192A JP H0638459 A JPH0638459 A JP H0638459A
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JP
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magnetizing
magnetized
winding
rotor
yoke
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JP18956192A
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Inventor
Hiroyuki Uchida
裕之 内田
Takashi Okamoto
敬 岡本
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Fanuc Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 着磁装置のヨーク歯における着磁磁束の飽和
を緩和し、かつ、同一着磁電圧の印加に応じて着磁電流
値を増加可能にし、同期電動機のロータの各磁極の着磁
量を向上させ、延いては同期電動機のモータ性能の向上
を達成可能な着磁方法と装置とを提供せんとするも 【構成】 ヨーク部(32)内周面の2つの巻線装填溝
(36)に多数のターン数を有して装填され、かつ、同
ヨーク部の複数の周方向位置に等間隔で配設した少なく
とも2つの着磁用第1の巻線部(38)と、同第1の巻
線部(38)と交互配置でヨーク部(36)の巻線装填
溝(36)に少数のターン数を有して装填された少なく
とも2つの第2の補助巻線部(40)と、ヨーク部(3
2)の内周面の内方に設けられた前記ロータ部材の挿入
着磁室とを設けた同期電動機のロータ用着磁装置とし
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、同期電動機の製造工程
に用いられるロータの着磁装置と、同装置を用いて実施
されるロータの着磁方法に関する。
【0002】
【従来の技術】同期電動機の製造、特に、そのロータの
製造過程では、希土類材料等の未着磁状態で所定形状に
形成した被着磁材料片を複数個と同数のヨーク片とをモ
ータ回転軸を成す軸体の周囲に周方向に交互に接着方等
により取着してロータ部材を形成する組立を行い、次い
で、同ロータ部材が有する上記の複数の被着磁材料片を
それぞれ着磁させて永久磁石片とし、同期電動機のロー
タを製造する方法がとられる。つまり、ロータ部材を形
成後に着磁片に着磁させることにより、被着磁材料片と
ヨーク片とを軸体に組み付ける製造工程で磁力作用によ
る作業の困難を回避するようにしている。
【0003】ここで、従来から用いられる着磁装置は、
図6(a)、(b)に示すように、磁性材料よりなる中
空円筒形状を有したヨーク部材8の内周面に巻線装填溝
9とヨーク歯10とを形成し、各ヨーク歯10に巻回し
た着磁巻線11を巻線装填溝9内に収納し、このとき、
着磁巻線11に通電することにより形成される磁界よっ
てヨーク部材8の内周面の内方の円筒空間内に挿入した
同期電動機の回転軸26を有したロータ部材20の複数
の被着磁片22を着磁して永久磁石化する構成を有して
いる。
【0004】このき、図6、図7から明らかなように、
従来の着磁装置においては、ヨーク歯10に巻回され、
同ヨーク歯10の両隣の巻線装填溝9、9に収納される
着磁巻線11は、ロータ部材20が有する被着磁片22
の個数に応じて複数組が設けられるが、各組の巻線11
のターン数は夫々、等数となるように形成されて、これ
らの各組の着磁巻線11に等しい電流が通電し、ロータ
部材20の全ての被着磁片22を等しい磁束流によって
一回の着磁操作で着磁させる方法がとられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】然しながら、従来の着
磁装置においては、図7に示すように、ヨーク歯10a
に巻回され、巻線装填溝9a、9bに収納された着磁巻
線11aによってロータ部材20の被着磁片22を着磁
する過程で、同着磁巻線11aにより発生する磁界と、
隣接した着磁巻線11bによる発生磁界とが両巻線11
a、11bの間のヨーク歯10bを通る磁束流を形成す
る。この結果、同ヨーク歯10bを通過する磁路におけ
る磁束密度が高密度化し、磁気飽和を発生して、各着磁
巻線11aおよび11bに関しては、あたかも磁気抵抗
が増加したことと等価な現象を呈することによなる。従
って、通電電流に応じた十分な発生磁界を形成できない
事態が発生し、故に、ロータ部材20の被着磁片22を
透過する磁束流が通電量に比例した着磁化を達成できな
いと言う欠点がある。
【0006】また、従来の着磁装置では、各組の着磁巻
線11のターン数を等数化し、かつ1回の着磁操作でロ
ータ部材20の被着磁片22を着磁させるようにしてい
るために、巻線の総延長量が長くなり、電気抵抗値が大
きくなっている。このため、所定の着磁電圧を負荷した
ときの電流値は減少し、結果的には発生磁界が減少して
着磁性能が劣化する欠点を有している。
【0007】依って、本発明は、上述した従来の同期電
動機のロータ用の着磁方法および装置の欠点を解消し、
ロータ部材の各被着片に対する着磁効果を十分に向上さ
せることを主目的としている。本発明の他の目的は、着
磁電圧の増圧に応じて着磁電流値を増加可能にし、従っ
て、ロータ磁極の着磁量を大幅に向上させ、延いては同
期電動機のモータ性能の向上を達成可能な着磁方法と装
置とを提供せんとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述の発明目的に鑑み
て、本発明は、着磁装置のヨーク部材のヨーク歯におけ
る磁気飽和の発生を緩和し得る着磁巻線の装填構造を開
発し、着磁電圧の増加に応じて着磁電流を増大化させ、
十分な着磁効率を得るようにするもので、また、着磁操
作を1回の操作でなく、少なくとも2回の着磁操作でロ
ータ部材の全被着磁片を着磁化し、永久磁石片を形成す
るようにしたものである。すなわち、本発明によれば、
複数の被着磁材料片と複数のヨーク片とを回転軸の周囲
に周方向に交互に取着してロータ部材を形成すると共
に、該ロータ部材における前記複数の被着磁材料片をそ
れぞれ着磁させて永久磁石片を形成する同期電動機のロ
ータ用着磁方法において、大きな着磁磁界を発生可能な
少なくとも1対の主着磁巻線と小さな磁界を発生可能な
同数個の対の補助着磁巻線とを環状に交互配置で具備し
た着磁装置内に前記ロータ部材を挿入し、該ロータ部材
の前記複数の被着磁材料片において前記着磁装置の前記
主着磁巻線との対向位置に位置した被着磁片を該主着磁
巻線によって着磁させ、次いで、前記ロータ部材を前記
着磁装置内または外部で回転させて前回着磁されなかっ
た残余の被着磁片を前記主着磁巻線との対向位置に位置
決めし、該残余の被着磁片を着磁させ、このとき、前回
着磁された被着磁片への前記主着磁巻線からの磁束流を
前記補助着磁巻線によって発生する少磁界により阻止す
るようにしたことを特徴とする同期電動機のロータ用着
磁方法が提供される。
【0009】また、本発明によれば、複数の被着磁材料
片と複数のヨーク片とを回転軸の周囲に周方向に交互に
取着して形成したロータ部材をにおける前記複数の被着
磁材料片をそれぞれ着磁させて永久磁石片を形成する同
期電動機のロータ用着磁装置において、ヨーク部内周面
に形成された2つの巻線装填溝に多数のターン数を有し
て装填されると共に、該ヨーク部における複数の周方向
位置に等間隔で配設された少なくとも2つの着磁用の第
1の巻線部と、前記着磁用の第1の巻線部と交互配置で
前記ヨーク部の内周面に形成された2つの巻線装填溝に
少数のターン数を有して装填され、前記着磁用の第1の
巻線部による着磁々束が所定の着磁路沿いに流れるよう
に規制する磁界を発生する少なくとも2つの第2の補助
巻線部と、前記ヨーク部の内周面の内方に設けられた前
記ロータ部材の挿入着磁室とを、具備して較正されたこ
とを特徴とする同期電動機のロータ用着磁装置が提供さ
れる。
【0010】
【作用】上述の構成によると、着磁用の第1の巻線部に
より、ロータ部材の複数の被着磁材料片における半数の
被着磁片を着磁する。このとき、ターン数の少ない第2
の補助巻線部が発生する磁界は、着磁用の第1の巻線部
によって発生する磁界より十分に少ないので、ヨーク歯
における磁束流の飽和が緩和される。従って、着磁用の
第1の巻線部に通電する電流量を増加させて高密度の着
磁磁界を発生させ、着磁効率を増加させることができ
る。
【0011】次いで、ロータ部材を回転させ、始めに着
磁されなかった残余の被着磁片に対する着磁が再び、着
磁用の第1の巻線部に通電することによって遂行される
が、このとき、第2の補助巻線部は、前回、着磁されて
永久磁石化した被着磁片へ第1の巻線部による着磁磁界
が影響して脱磁作用や減磁作用が発生しないようにして
いるから、着磁効率の向上を得ることができる。また、
着磁用の第1の巻線部に対比して第2の補助巻線部は少
ないターン数に形成されていることから、同第1、第2
の巻線を直列接続した場合にも総延長の長さが従来に比
して短く、故に、電気抵抗が低減されることになり、依
って所定の着磁電圧に対する電気抵抗の低減に応じて着
磁電流が増加し、発生する着磁々界を増加させて、やは
り着磁効率の向上を得ることができる。なお、第1、第
2の巻線部を並列巻線とすることも可能である。以下、
本発明を添付図面に示す実施例に基づいて、詳細に説明
する。
【0012】
【実施例】図1は、本発明の1実施例による着磁装置の
構成を示す図であり、(a)が軸方向から見た端面図、
(b)が側面図、図2が第1回目の着磁作用時における
着磁々界の発生状況を図示した部分断面図、図3は、ロ
ータ部材を回動させて第2回目の着磁作用を遂行する場
合の状態を示した図1の(a)と同様の端面図、図4
は、第2回目の着磁作用時の磁界発生状況を示す部分断
面図、図5は本発明の他の実施例に係る着磁装置の構成
を示し、(a)は軸方向から見た端面図、(b)が側面
図である。
【0013】先ず、図1を参照すると、本実施例の着磁
装置30は、ヨーク部材32を有し、このヨーク部材3
2自体は、先の図1に示した従来の着磁装置のヨーク部
材8と略同一の構造を有し、磁性材料から成り、ヨーク
歯34と巻線装填溝36とが交互に形成された内周面を
有している。ヨーク部材32には、ターン数の多い着磁
用の第1の巻線部38とターン数の少ない第2の補助巻
線部40とが周方向に交互に配設されている。ここで、
着磁用の第1の巻線部38は1つのヨーク歯34の周囲
に巻回された着磁巻線が、そのヨーク歯34の両隣の巻
線装填溝36、36内に収納された構造を有し、同様
に、第2の補助巻線部40の着磁巻線も1つのヨーク歯
34に巻回され、両隣の巻線収納溝36、36内に収納
された構成を有するが、巻線数が前者より後者が大幅に
減数されている。そして、図示例では、着磁用の第1の
巻線部38を形成する巻線と第2の補助巻線を形成する
巻線とは別々に形成され、従って、両者は並列配線の構
造を有している。従って、夫々の巻線端末は、着磁用の
第1の巻線部38の巻線における端末が端子42、42
に依って形成され、第2の補助巻線部40の巻線におけ
る端末が端子44、44によって形成されている。
【0014】ここで、ヨーク部材32の内周面の内側の
円筒空間は、主として希土類の磁気材料から成る被着磁
片22と珪素鋼板の積層体等の磁性材料から成るヨーク
片24とをロータ軸を形成する軸体26の周囲に周方向
に交互に配設し、同軸体26の外周に固着させた構造を
有した同期電動機の所謂、ラジアルタイプのロータ部材
20を所定の空隙を介して挿入する着磁領域として形成
されている。
【0015】図1の(a)は、上記被着磁片22を8個
有したロータ部材20を着磁装置30の円筒空間である
上記着磁領域に挿入し、2つの着磁用の第1の巻線部3
8とラジアル方向に対向したロータ部分に配置された4
つの被着磁片22に対して着磁するときの位置関係を図
示している。すなわち、ここで端子42、42から着磁
用の第1の巻線部38に通電し、かつ、第2の補助巻線
部40に端子44、44から同期して通電した場合、夫
々の巻線部38、40では磁界が形成されるが、図2
は、そのようにして発生した磁界の様子を示している。
つまり、第1の巻線部では高密度の磁束流が形成され、
これによって各被着磁片22は周方向の両端面をN極、
S極にして着磁され、永久磁石化される。このとき、第
2の補助巻線40により発生する磁界は第1の巻線部3
8により発生する磁界より弱く、従って、両巻線間のヨ
ーク歯34aや34cにおける磁束流の磁路において
は、磁気飽和が緩和されている。依って、ヨーク歯34
bの磁路が飽和されるまで、十分な磁界を形成すること
ができる。しかも、第2の補助巻線部40によって形成
された磁界は、着磁用の第1の巻線部38により形成さ
れた磁界が、第1回目の着磁対象でない被着磁片22、
つまり、図2の被着磁片22a、22cに逆磁界を及ぼ
すことがないように着磁々束の磁路を周回状の磁路に規
制する機能を行っている。
【0016】図3は、図2による着磁操作の終了後に、
ロータ部材20を着磁装置30の着磁領域内で矢印Rで
示す方向に回動させ、上述した第1回目の着磁操作で着
磁対象とされなかった被着磁片22に対して再び、着磁
用の第1の巻線部38によって発生した着磁々界で磁化
する位置に位置決めした状態を示している。なお、ロー
タ部材20を矢印R方向に回動するときには、必要に応
じて一旦、同ロータ部材20を軸方向に着磁装置30の
着磁領域から引き抜いて領域外部で回動させ、その後
に、再び、着磁領域内に挿入し、未着磁の被着磁片22
が着磁装置30の着磁用の第1の巻線部38と対向する
位置に位置決めするようにしても良い。
【0017】この第2回目の着磁過程でも、第1の着磁
用巻線部38に着磁電流を通電すると同時に第2の補助
巻線40にも同期的に通電が行われて、着磁用の第1の
巻線部38により発生した着磁用磁界で未着磁の被着磁
片22を着磁させ、かつ、その着磁用磁界の影響が既に
前回の着磁過程で着磁を完了した被着磁片22に減磁作
用を与えたり、脱磁作用を与えないように、第2の補助
巻線40が発生する磁界が上記着磁々界の磁路規制を行
うように作用している。また、着磁用の第1の巻線部3
8により形成した磁束流が軸体26に漏洩することも阻
止し、磁束流が集中的に着磁対象である被着磁片22へ
流れるようにする規制効果を発揮している。
【0018】図4はこのようにして、第2回目の着磁操
作が遂行されている過程における第1、第2の巻線部3
8、40により形成される磁界による磁束流の流れの様
子を示している。そして、この場合にも第1、第2の巻
線部38、40により形成された磁界による磁束流が共
通に流れる磁路をなしているヨーク歯34の部分では第
2の巻線部40の発生磁界による磁束密度が小さいこと
から、同ヨーク歯34を通る磁路における磁気飽和の発
生が緩和され、故に、着磁用の第1の巻線部38により
形成される磁束密度を可及的に高密度化して着磁効率を
向上させることが可能になる。こうして第1回目および
第2回目の2度による着磁過程を経てロータ部材20の
被着磁片22が着磁により永久磁石化され、同期電動機
のロータの製造が完成するのである。
【0019】図5は本発明の他の実施例として、ロータ
部材20の有する被着磁片22の個数が前述の実施例の
8個から12個に増数され、つまり、極数の多い同期電
動機用のロータを製造する過程に使用して有効な着磁装
置を示している。然しながら、本実施例でも着磁装置3
0を構成する構造要素自体には何ら前実施例と変わりな
い。本実施例では、ロータ部材20側の極数の増加に応
じて着磁装置30のヨーク部材32の内周面側に形成さ
れるヨーク歯34と巻線装填溝36の個数を増加させ、
着磁用の第1の巻線部38を等間隔で3組設け、第2の
補助巻線部40も第1の巻線部38の間に配置した構造
で3組設けられている。従って、ロータ部材20の12
個の被着磁片12を、第1回目の着磁操作で半数の6個
を着磁化させ、次いで、第2回目の着磁操作ではロータ
部材20を回動させて残余の6個の未着磁片22を着磁
させることができるのである。
【0020】ここで、本発明では、巻線ターン数の多い
第1の着磁巻線部38と巻線ターン数の少ない第2の補
助巻線部40とを設け、それらが交互配置で設けられた
構造を有し、従って、第1、第2の巻線部38、40に
よる発生磁界による磁束流が共通に流れるヨーク歯34
の部分における磁気飽和が緩和される結果として、着磁
用の第1の巻線部38のターン数を可及的に増数させ、
同じ着磁電圧を同巻線部38に印加したとき、発生する
磁界を強化することが可能となり、従って、着磁効率を
従来の場合より、格段に向上させることが可能となる。
【0021】特に、本実施例のように、ヨーク歯34と
巻線装填溝36との個数が増数されることに応じて各ヨ
ーク歯34の断面積は実質的に減少するが、本発明によ
れば、着磁用の第1の巻線部38のターン数を相対的に
増数して着磁磁界の強化を図ることが可能であり、しか
も第2の補助巻線部40の発生磁界は、着磁々界の漏洩
や所定の周回磁路からの逸脱を阻止、規制する作用を発
揮するので、多極形のロータ部材20の着磁も効率良
く、実施することが可能となる。
【0022】更に、この実施例の場合にも、第1、第2
の巻線部38、40の巻線の総延長の長さは、図6に示
した従来の着磁装置における巻線の総延長の長さより、
第2の巻線部40のターン数が少ないだけ短縮されるか
ら、第1、第2の巻線部38、40の巻線を直列配置に
したときには、同じ着磁電圧に対する電気抵抗の低減効
果が得られ、依って、それだけ多量の着磁電流を第1の
着磁用巻線部38に集中的に流動させ、着磁効率の向上
を得ることができる。
【0023】
【発明の効果】上述の実施例の説明を介して理解できる
ように、本発明によれば、ヨーク歯と巻線装填溝を内周
面に形成されたヨーク部材と、その巻線装填溝に着磁用
の巻線を備えた着磁装置において、同ヨーク部材のヨー
ク歯における磁気飽和の発生を緩和し得るように第1、
第2の着磁用および補助の2つの巻線部を設けた巻線装
填構造を開発したので、ヨーク歯における磁気飽和を緩
和させることが可能になり、それだけ着磁磁界を強化し
て着磁効率を向上できた。
【0024】しかも、着磁巻線の総延長長さに比例した
電気抵抗を低減させることが可能になった。故に、同じ
着磁電圧の印加に応じて着磁電流値を増加させ、大きな
着磁々界を第1の着磁用巻線部で発生可能にし、ロータ
部材の被着磁片に十分な着磁効果を付与可能にしたもの
で、着磁効率の向上を得ることが可能となった。また、
着磁操作を1回の操作でなく、少なくとも2回の着磁操
作でロータ部材の全被着磁片を着磁化し、永久磁石片を
形成するようにしたものであるから、ロータ部材の夫々
の被着磁片に無理なく着磁作用を付与し、高密度の着磁
磁束流の流動によって、高着磁効率により、同期電動機
における高回転トルクの発生性能の向上に寄与すること
が可能となる効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例による着磁装置の構成を示す
図であり、(a)が軸方向から見た端面図、(b)が側
面図である。
【図2】第1回目の着磁作用時における着磁々界の発生
状況を図示した部分断面図である。
【図3】ロータ部材を回動させて第2回目の着磁作用を
遂行する場合の状態を示した図1の(a)と同様の端面
図である。
【図4】第2回目の着磁作用時の磁界発生状況を示す部
分断面図である。
【図5】本発明の他の実施例に係る着磁装置の構成を示
し、(a)は軸方向から見た端面図、(b)が側面図で
ある。
【図6】従来の着磁装置の構成を示す図であり、(a)
が軸方向から見た端面図であり、(b)が側面図であ
る。
【図7】従来の着磁装置によりロータ部材の被着磁片に
着磁作用を与える場合の磁界の発生状態を示した部分断
面図である。
【符号の説明】
20…ロータ部材 22…被着磁片 24…ヨーク片 26…軸体 30…着磁装置 32…ヨーク部材 34…ヨーク歯 36…巻線装填溝 38…着磁用の第1の巻線部 40…第2の補助巻線部 42…端子 44…端子

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の被着磁材料片と複数のヨーク片と
    を回転軸の周囲に周方向に交互に取着してロータ部材を
    形成すると共に、該ロータ部材における前記複数の被着
    磁材料片をそれぞれ着磁させて永久磁石片を形成する同
    期電動機のロータ用着磁方法において、 大きな着磁磁界を発生可能な少なくとも1対の主着磁巻
    線と小さな磁界を発生可能な同数個の対の補助着磁巻線
    とを環状に交互配置で具備した着磁装置内に前記ロータ
    部材を挿入し、 該ロータ部材の前記複数の被着磁材料片において前記着
    磁装置の前記主着磁巻線との対向位置に位置した被着磁
    片を該主着磁巻線によって着磁させ、 次いで、前記ロータ部材を前記着磁装置内または外部で
    回転させて前回着磁されなかった残余の被着磁片を前記
    主着磁巻線との対向位置に位置決めし、 該残余の被着磁片を着磁させ、 このとき、前回着磁された被着磁片への前記主着磁巻線
    からの磁束流を前記補助着磁巻線によって発生する少磁
    界により阻止するようにした、 ことを特徴とする同期電動機のロータ用着磁方法。
  2. 【請求項2】 複数の被着磁材料片と複数のヨーク片と
    を回転軸の周囲に周方向に交互に取着して形成したロー
    タ部材をにおける前記複数の被着磁材料片をそれぞれ着
    磁させて永久磁石片を形成する同期電動機のロータ用着
    磁装置において、 ヨーク部内周面に形成された2つの巻線装填溝に多数の
    ターン数を有して装填されると共に、該ヨーク部におけ
    る複数の周方向位置に等間隔で配設された少なくとも2
    つの着磁用の第1の巻線部と、 前記着磁用の第1の巻線部と交互配置で前記ヨーク部の
    内周面に形成された2つの巻線装填溝に少数のターン数
    を有して装填され、前記着磁用の第1の巻線部による着
    磁々束が所定の着磁路沿いに流れるように規制する磁界
    を発生する少なくとも2つの第2の補助巻線部と、 前記ヨーク部の内周面の内方に設けられた前記ロータ部
    材の挿入着磁室とを、具備して構成されたことを特徴と
    する同期電動機のロータ用着磁装置。
JP18956192A 1992-07-16 1992-07-16 同期電動機のロータ用着磁方法と装置 Pending JPH0638459A (ja)

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