JPH063831Y2 - 燃料給油車 - Google Patents

燃料給油車

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JPH063831Y2
JPH063831Y2 JP1817988U JP1817988U JPH063831Y2 JP H063831 Y2 JPH063831 Y2 JP H063831Y2 JP 1817988 U JP1817988 U JP 1817988U JP 1817988 U JP1817988 U JP 1817988U JP H063831 Y2 JPH063831 Y2 JP H063831Y2
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tank
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清一 石川
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Showa Aircraft Industry Co Ltd
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【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は、タンク内が各タンク室に区画され、これらの
タンク室の底部にはそれぞれ底弁が設けられ、各タンク
室に積込まれた燃料を、底弁を開とすると共に、ポンプ
を介して目的物へ給油する燃料給油車に関する。
「従来の技術」、「考案が解決しようとする課題」 燃料等の液体危険物が積込まれる燃料給油車等のタンク
ローリにあっては、タンク内をそれぞれ底弁を備えた一
定容量以下の各タンク室に区画することが、法律上義務
づけられている。
而して、例えば、各タンク室に同一種類の燃料が積込ま
れ、目的物たる航空機に燃料を給油する航空機用の燃料
給油車においては、給油時間の短縮ならびに吸込抵抗を
少なくする等のため、一般に、各タンク室の底弁を同時
に開とし、ポンプを介して航空機の燃料タンクへの給油
が行われている。
然るに、各タンク室の底弁からポンプに至るそれぞれの
配管の長さ、形状等が同一でないため、給油に際し、各
底弁を同時に開としたにもかかわらず、各タンク室毎に
吐出に要する時間が異なっていた。
よって、先に燃料の吐出が終わり空になったタンク室か
らポンプが空気を吸込み、もって、ポンプの性能を大幅
に低下させるという不具合が生ずることがあった。
それ故、その対策として作業員がタンク上に上がって、
各タンク室のマンホールから燃料の吐出状況を監視し、
もって、吐出が終了し、空になったタンク室の底弁を順
次閉じて行くという手段が講じられていた。しかし、係
る作業は極めて煩わしく、作業能率上問題となってい
た。
故に、係る問題点を解決するため、例えば、第6図に示
す如く、タンク室3の底部22に設けられた底部開口2
3の外側に立設された側部開口部51aを備えた保持部
材51と、天井板52aの回りに下端が開放された側壁
52bを垂設した前記保持部材51より小径で、かつ、
底弁4のハウジング4bの外側に所定の間隔を置いて配
置されたキャップ部材52と、保持部材51に案内さ
れ、燃料Gの液面gの上下動に連動して昇降動し、保持
部材51における側部開口部51aから前記底部開口2
3への流路を開閉せしめる環状のフロート弁53とによ
って構成された流路開閉装置50を設けた燃料給油車が
提案されている。
係る流路開閉装置50を設けた燃料給油車において、例
えば、航空機等へ燃料を給油する際には、先ず、複数の
底弁4をそれらの操作レバ(図示せず)を操作すること
により閉から開に切換える。すなわち、それらの弁本体
4aを底部開口23に対して開とする。
なお、その状態において、フロート弁53はタンク室3
内に積込まれた燃料Gにより浮上し、上昇位置、すなわ
ち、第6図に示す如く、保持部材51の上端に形成され
たストッパ51bに当接する位置まで浮上し、この状態
を維持している。よって流路開閉装置50における保持
部材51の側部開口部51aからの流路は開となってい
る。
そこで、ポンプ(図示せず)を駆動せしめることによ
り、燃料Gは側部開口部51aから底部開口23へと形
成された流路に沿って流れ、各タンク室3から吐出さ
れ、給油されて行く。
而して、吐出、給油が進行し、タンク室3内の燃料Gの
残の液面gが所定位置まで下がる(残量が所定量とな
る)と、燃料Gの液面gの下降に伴いフロート弁53も
下降(第6図想像線位置)して受座シール54に当接す
る。そこで、底弁4は依然開のままであっても、側部開
口部51aからの流路は下降したフロート弁53と受座
シール54とによって自動的に遮断される。
このようにして、燃料Gの残の液面gが所定位置まで下
がったタンク室3から順次、底部開口23からの燃料G
の吐出が停止されるので、ポンプ(図示せず)が空気を
吸込み、もって、その性能が大幅に低下する等の不具合
の発生を防止することができるようになっている。
しかし、係る流路開閉装置50を各底弁4に設けた燃料
給油車にあっては、燃料給油車が給油のめに停車してい
る地面が略水平状態の場合、すなわち、タンク室3内の
燃料Gの液面gが、鉛直状に位置する底弁4の弁本体4
aの中軸に対して直交する水平状態を維持している場合
には、吐出、給油が進行し、燃料Gの液面gの下降に伴
い弁本体4aの中軸に対して直交する水平状態を保持し
つつ下降したフロート弁53の下面が、略すべて同時に
受座シール54に当接(第6図想像線位置)し、側部開
口部51aからの流路を遮断するため、ポンプ(図示せ
ず)が空気を吸込み、その性能を大幅に低下する等の事
態が生ずることはないが、例えば、燃料給油車が給油の
ために停車している場所が傾斜地の場合、タンク室3内
の燃料Gの液面gは弁本体4aの中軸に対して傾斜状態
を維持している。よって、吐出、給油が進行し、液面g
の下降に伴いフロート弁53は受座シール54に対して
傾斜した状態で下降する。したがって、先に吐出が進行
した側のフロート弁53の下面の一部が、先ず、受座シ
ール54の角部等に当接するが、この当接状態は正常で
はなく、かつ、反対側のタンク室3内には、所定量より
多量の燃料が残存しているので、反対側のフロート弁5
4は依然浮上状態を保持している。続いて、反対側に残
存していた燃料Gの吐出が進行する過程において、先に
受座シール54に当接した側の残量が所定量以下となっ
た場合等、例えば、保持部材51の側部開口部51a、
上部開口部51c等からフロート弁53の下面と受座シ
ール54との間隙を経てポンプ(図示せず)が空気を吸
込み易いため、給油する際の停車場所の状態によって
は、その機能を十分に果たすことができないという問題
点を有していた。
また、その機能が十分に達成される場合においても、タ
ンク室3内の残量が所定量となった状態において、保持
部材51における側部開口部51aからの流路を遮断す
るようになっているため、タンク室3内には燃料Gが残
存する。したがって、常に同一種類の燃料のみを積込み
給油する燃料給油車にあっては、特別な問題は生じない
が、時によって、異なる種類の燃料を積込み給油する燃
料給油車においては、その都度、残存燃料を抜取る等の
面倒な作業が必要であった。
本考案は上述の実情に鑑み、上記従来例の問題点を解決
すべくなされたものであって、複数のタンク室に積込ま
れた同一種類の燃料を、目的物に対して同時にポンプを
介して吐出、給油する際、例えば、燃料給油車の停車場
所が傾斜地の場合であっても、タンク室内の燃料の残量
が或る量に達したタンク室から順次、その吐出量が次第
に減少するよう調節し、複数のタンク室に積込まれてい
たすべての燃料の吐出を略同時に終了させることがで
き、もって、ポンプが空気を吸込み、その性能が低下す
るという不具合が生ずることなく、しかも、その流量を
調節するための装置の構造が簡単で、なおかつ、異なる
種類の燃料を積込む際、必要であった面倒な残存燃料の
抜取作業等も不要な燃料給油車を提案することを目的と
したものである。
「課題を解決するための手段」 本発明は上記目的を達成すべくなされたもので、その技
術的解決手段は、次のとおりである。
この燃料給油車は、タンク内が各タンク室に区画され、
該タンク室の底部には、その底部開口を開閉する弁本体
を備えた底弁がそれぞれ配設され、前記各タンク室に積
込まれた燃料を、前記底弁を開とすると共に、ポンプを
介して目的物へ吐出,給油するよう構成されている。そ
して該燃料給油車は、前記各タンク室に同一種類の燃料
を積込むと共に前記各底弁を同時に開とすることによ
り、同一種類の燃料を同時に吐出,給油可能であり、も
って前記各タンク室毎に流量制御装置が設けられ、該流
量制御装置は、吐出量調節筒とガイドロッドとを有して
なる。
そして該吐出量調節筒は、周壁とその上端開口を閉鎖す
る頂壁とを備え下端が開放された中空状をなし、前記底
弁をタンク室内側から覆う態様に配されると共に、積込
まれた燃料により浮上可能な浮力体構造よりなり、燃料
の液面の上下動に連動して上昇,下降可能となってい
る。又、該ガイドロッドは、前記弁本体の中軸の方向と
一致する方向に前記底弁のハウジング上に上下に立設固
定されると共に、該吐出量調節筒の頂壁のガイド部材の
孔を摺動可能に嵌挿し、吐出量調節筒の上昇,下降を案
内可能であり、上端部に吐出量調節筒の上昇限を規制す
るストッパを備えている。
更に、該吐出量調節筒の周壁は、前記底弁のハウジング
の周囲を所定の間隔を置いて囲う大きさの径よりなると
共に、その下端が前記タンク室の底部開口の周縁に当接
可能であり、当接状態でもその上端そして頂壁が底弁の
上端より上位に位置する高さよりなり、かつ、その下端
部に小さな側部開口を備えてなり、該側部開口の開口面
積と数は、後述によりこれのみを経由して吐出される場
合の燃料の吐出量を個別に制御し、各々条件が異なる前
記各タンク室からの燃料の吐出を略同時に終了させるべ
く設定されている。
もって該吐出量調節筒は、前述により同一種類の燃料を
前記各タンク室から同時に吐出する場合において、ま
ず、タンク室に積込まれた燃料により上昇限まで浮上,
上昇して、その周壁の下端とタンク室の底部開口の周縁
との間に上下間隔を存し、これにより形成された直接流
路から燃料を吐出する状態、次に、このように吐出が進
行し燃料の液面が下降して頂壁以下となり、これにより
吐出量調節筒も下降し上記直接流路が狭まり燃料の吐出
量が徐々に減少する状態、更に、吐出量調節筒の周壁の
下端がタンク室の底部開口の周縁に下降,当接し、上記
直接流路が遮断されると共に周壁の側部開口のみを経由
して極めて僅かな吐出量で燃料が吐出される状態、の3
つの状態に変位可能となっている。
「作用」 本考案に係る燃料給油車は、上記手段よりなるので、以
下の如く作用する。
例えば、航空機等の目的物へ燃料を給油するに際して
は、先ず、複数の底弁をそれらの操作レバを操作するこ
とにより閉から開に切換える。すなわち、それらの弁本
体を底部開口に対して開とする。
なお、その状態において、ガイドロッドに摺動可能に支
持された吐出量調節筒は、タンク室内に積込まれている
傾斜により浮上し、上昇状態を維持している。したがっ
て、タンク室から底部開口への直接流路は完全に開の状
態となっている。
そこで、ポンプを駆動せしめることにより燃料は底部開
口への直接流路に沿って流れ、各タンク室から吐出さ
れ、配管、ポンプ等を経て、目的物へ給油されて行く。
而して、吐出、給油が進行し、タンク室内の燃料の液面
が或る状態まで下降、すなわち、例えば、燃料の液面が
上昇状態を維持していた吐出量調節筒の頂壁の位置に達
した以後は、今度は、液面の下降に伴い吐出量調節筒も
ガイドロッドに沿って下降する。
よって、この吐出量調節筒の下降に伴い、底部開口への
直接流路は次第に狭まり吐出量は徐徐に減少する。さら
に、吐出、給油が進行し、下降を続けていた燃料の液面
が所定位置に達する(残量が所定量となった時点)と、
燃料の液面の下降に伴って下降を続けていた吐出量調節
筒の下端は底弁におけるハウジングの回のタンク室底部
に当接する。したがって、底弁は依然開のままであって
も、上端が頂壁によって閉鎖され、その下端がタンク底
部に当接するまで下降した吐出量調節筒によりタンク室
から底部開口への直接流路は遮断される。
吐出量調節筒の下降により底部開口への直接流路が遮断
された以後のタンク室内に残存している燃料は、今度
は、吐出量調節筒の周壁下端部に設けられた側部開口を
経て、直接流路を経て吐出されていた時の量に比し僅か
な量の燃料が引続き底部開口から吐出される。また、こ
の側部開口を経ての吐出量は、残存燃料の液面の下降に
伴い、その量は徐徐に減少し、最後は極めて僅かずつ吐
出される。このようにしてタンク室内に積込まれた燃料
はすべて吐出される。
したがって、吐出、給油が進行し、燃料の残が或る量に
達したタンク室から順次、直接流路を次第に狭めて吐出
量を徐徐に減少させつつ吐出を続け、残が所定量に達し
た時点で、吐出量調節筒によって直接流路を遮断し、引
続き、今度は、吐出量調節筒の側部開口を経て僅かな量
の燃料を吐出させ、この僅かな量の吐出も徐徐にその量
を減少させ、最後は極めて僅かな量を吐出させることが
できるため、同時に吐出を開始した複数のタンク室内に
積込まれたすべての燃料の吐出は略同時の終了する。
また、吐出量調節筒は、弁本体の中軸の方向と一致する
方向にハウジングに立設されたガイドロッドに案内され
て昇降動するようになっているため、例えば、燃料の液
面が弁本体の中軸に対して傾斜状態、すなわち、燃料給
油車の停車場所が傾斜地の場合であっても、吐出量調節
筒はガイドロッドに沿って昇降動するので、下降した吐
出量調節筒の下端はすべて同時にタンク室底部に当接す
る。したがって、ポンプが空気を吸込み、その性能が低
下する等の事態が生ずることは殆どない。
また、流量制御装置はガイドロッドと、吐出量調節筒と
からなる構成のため、その構造も極めて簡単である。
「実施例」 以下本考案を、図面に示す実施例に基づいて説明する。
先ず、燃料給油車の概要について説明する。
第3図は、燃料給油車における給油用機器、配管等の一
般的な系統図である。
この給油車は、タンク1内が仕切壁2により各タンク室
3に区画され、タンク室3の底部にはそれぞれ底弁4
が、天井部にはマンホール5がそれぞれ配設されてお
り、これら各タンク室3には、例えば、同一種類の航空
機用燃料等の燃料が積込まれている。
そして、各タンク室3には、その底弁4を介し、分岐さ
れた主配管6の一端がそれぞれ連通され、この主配管6
の他端は積込用配管7と吐出用配管8とに分岐されてい
る。積込用配管7には開閉弁9を介して先端に積込口1
0が設けられており、この積込口10から燃料の積込み
ができるようなっている。
また、吐出用配管8には、ホースリール11を介し先端
に接続された給油ホース12に向って、ラインストレー
ナ13、ポンプ14およびこのポンプ14と並列に接続
されたバイパスバルブ15、フィルタ16、流量計1
7、開閉弁18等の給油用機器が順次設けられている。
そして係る吐出用配管8を介し、給油ホース12の先端
に設けられたノズル19を、例えば、航空機の給油口に
接続することにより、航空機の燃料タンクへの燃料の給
油が行われるようなっている。
なお、図中20は運転室、21は車輪である。燃料給油
車は、概略このようになっている。
次に底弁4等について説明する。
第4図は、底弁および開閉機構を示す要部の縦断面図、
第5図は、底弁、操作レバ等の説明図である。
タンク室3の底部22には。その底部開口23を開閉す
るための弁本体4aを備えた底弁4がそれぞれ設けられ
ている。この底弁4のハウジング4bと弁本体4a間に
は圧縮スプリング4cが介装され、弁本体4aは圧縮ス
プリング4cの付勢力により底部開口23に対し閉方向
に付勢されており、第4図に示す如く、底部開口23を
常時閉となっている。
24は作動レバであり、この作動レバ24にはリフタ2
7が同軸に連結され、このリフタ27の回動によりステ
ム28が上下動されるようなっており、ステム28の上
端に弁本体4aの下面が当接されている。
そこで、作動レバ24によりリフタ27が反時計方向へ
回動されると、ステム28が上昇し、このステム28の
上昇に伴って弁本体4aは圧縮スプリング4cの付勢力
に抗して上方に押動され、底弁4は開となるようなって
いる。
そして、第5図に示す如く、各底弁4の作動レバ24に
はそれぞれゲーブルワイヤ25の一端が連結され、これ
らのケーブルワイヤ25の他端はそれぞれ操作レバ26
に連結されている。
操作レバ26は、燃料給油車の適宜操作位置に各底弁4
のものが集合して配設されており、それぞれの操作レバ
26を操作することにより、上述の作動レバ24、リフ
タ27、ステム28を介しそれぞれの底弁4が開閉され
るようになっている。
なお、図中29は、底部22に固着された取付フラン
ジ、30は、取付フランジ29に固着されたエルボボデ
である。
底弁4等は、このようになっている。
次に、流量制御装置について説明する。
第1図は流量制御装置を底弁に取付けた状態を示す要部
の縦断面図、第2図は吐出量調節筒の斜視図である。
図において、40は流路制御装置であり、この流路制御
装置40は、ガイドロッド41と吐出量調節筒42とか
らなっている。
そして、ガイドロッド41は、底弁4のハウジング4b
における頂部上の中心に、弁本体4aの中軸の方向と一
致する方向、すなわち、中軸の延長線上に位置するよう
に立設されている。
吐出量調節筒42は、プラスチック材により中空状に形
成された周壁43と頂壁44とからなり、燃料Gにより
浮上する浮力体構造となっている。そして、この周壁4
4は、その径がハウジング4bの外側に所定の間隔を置
いてハウジング4bの周囲を囲うことができるようなっ
ていると共に、その下端が、底部開口23の周縁の取付
フランジ29に互いの上面が略面一となるべく埋設され
たリング状のシール部材48に当接した状態において、
その上端が弁底4の上端より上部に位置する高さに形成
されており、この周壁43の下端部には、適宜数の開口
面積が小さな側部開口45が設けられている。なお、こ
の側部開口45の開口面積およびその数量等につては、
同時に吐出、給油が開始された複数のタンク室3内の燃
料Gのこの側部開口45を経由しての吐出量をそれぞれ
別個に制御し、各々大きさや配管の長さ、形状等が同一
でない等条件が異なる複数のタンク室3の吐出を略同時
に終了させるよう設定されている。また、周壁43の上
端は中心部に取付孔46を有する頂壁44によって閉鎖
されており、そして、取付孔46には、摺動可能にガイ
ドロッド41を嵌挿する支持孔47aを有するガイド部
材47が嵌装されている。
この吐出量調節筒42は、ガイド部材47をガイドロッ
ト41に摺動可能に外嵌することにより底弁4の回を覆
う態様に取付けられており、ガイドロッド41に案内さ
れて上昇,下降するようになっている。
なお、49はガイドロット41の上端部に設けられた吐
出量調節筒42の上昇限を規制するためのストッパであ
る。
さてそこで、吐出量調節筒42は、同一種類の燃料Gを
前記各タンク室3から同時に吐出する場合において、次
の3つの状態に変位可能となっている。すなわち、ま
ず、タンク室3に積込まれた燃料Gにより上昇限まで浮
上,上昇して、その周壁43の下端とタンク室3の底部
開口23の周縁(つまり取付フランジ29のシール部材
48)との間に上下間隔を存し、これにより形成された
直接流路Rから燃料Gを吐出する状態、次に、このよう
に吐出が進行し燃料Gの液面gが下降して頂壁44以下
となり、これにより吐出量調節筒42も下降し直接流路
Rが狭まり燃料Gの吐出量が徐々に減少する状態、更
に、吐出量調節筒42の周壁43の下端がタンク室3の
底部開口23の周縁に下降,当接し、直接流路Rが遮断
されると共に、周壁43の側部開口45のみを経由して
極めて僅かな吐出量で燃料Gが吐出される状態、の3つ
の状態に変位可能となっている。
上述の実施例においては、ハウジング4bの頂部上の中
心に一本のガイドロッド41を立設する構成について説
明したが、設けるガイドロッドの数等、実施例に限定さ
れるものではなく、例えば、ハウジングの頂部上におけ
る同一円周上もしくはハウジングの周縁部に同一間隔を
置いて複数のガイドロッドを立設すると共に、これらガ
イドロッドに対応する吐出量調節筒の頂壁に複数のガイ
ド部材を設けるようしてもよい。係る構成によれば、よ
り安定的に液面の上下動に連動して吐出量調節筒を昇降
動させることができる。
また、吐出量調節筒の構成も、プラスチック材による中
空構造に限定されるものではなく、例えば、頂壁のみを
浮力体によって構成してもよく、或いは、周壁の回に浮
力部材を添設する等、要は、燃料Gの液面gの上下動に
連動して昇降動する構成であればよい。
流量制御装置40は、このようになっている。
本考案に係る燃料給油車は、以上説明した如くなってい
る。
次にその作動等について説明する。
例えば、航空機等へ燃料Gを給油する際には、先ず各底
弁4をそれらの操作レバ26(第5図参照)を操作する
ことにより閉から開に切換える。すなわち、それらの弁
本体4aを底部開口23に対して開とする。
なお、この状態において、吐出量調節筒42は、第1図
に示す如く、タンク室3内に積込まれた燃料Gにより浮
上し、そのガイド部材47の上端がガイドロッド41の
ストッパ49の下面に当接した上昇位置を維持してい
る。したがって、タンク室3から底部開口23への直接
流路Rは開となっている。
そこで、ポンプ14を駆動せしめることにより各タンク
室3内に積込まれていた燃料Gは直接流路Rを経て各タ
ンク室3から吐出され、主配管6、吐出用配管8、ポン
プ14、給油ホース12、ノズル19等を順次経て(第
3図参照)、航空機等へ給油されて行く。
而して、吐出、給油が進行して燃料Gの液面gが下降
し、その液面gが上昇位置を維持していた吐出量調節筒
42の頂壁44の位置まで下降した以後は、今度は、液
面gの下降に伴い吐出量調節筒42もガイドロッド41
に沿って下降する。よって、この吐出量調節筒42の下
降に伴い、底部開口23への直接流路Rは次第に狭めら
れ、吐出量を徐徐に減少させる。さらに、吐出、給油が
進行し、下降を続けていた液面gが所定位置に達する
(燃料Gの残量が所定量になった時点)と、液面gの下
降に伴って下降を続けていた吐出量調節筒42の下端は
取付フランジ29に設けられたシール部材48に当接
(第1図想像線で示す状態)する。したがって、底弁4
は以前開のままであっても、上端が頂壁44によって閉
鎖され、その下端がシール部材48に当接するまで下降
した吐出量調節筒42によりタンク室3から底部開口2
3への直接流路Rは遮断される。
吐出量調節筒42によって直接流路Rが遮断された以後
のタンク室3内に残存している燃料Gは、今度は、吐出
量調節筒42の周壁43の下端部に設けられた燃料Gの
残存量に見合って吐出量を制御できるよう機能する側部
開口45を経由し、直接流路Rを経て吐出されていた時
の量に比し僅かな量の燃料Gが引続き底部開口23から
吐出される。また、この側部開口45を経ての吐出量
は、残存燃料Gの液面gの下降、すなわち、残量の減少
に伴い、その量は徐徐に少なくなり、最後は極めて僅か
ずつ吐出される。このようにしてタンク室3内に積込ま
れていた燃料Gはすべて吐出される。
したがって、吐出、給油が進行し、燃料Gの残が或る量
に達したタンク室3から順次、直接流路Rを次第に狭め
て吐出量を徐徐に減少させつつ吐出を続け、残が所定量
に達した時点で、吐出量調節筒42によって直接流路R
を遮断し、引続き今度は、吐出量調節筒42の側部開口
45を経て僅かな量の燃料Gを吐出させ、この僅かな量
の吐出も徐徐にその量を減少させ、最後は極めて僅かず
つ吐出される。すなわち、吐出、給油の途中まで、残量
が不均一であったそれぞれのタンク室3内の残の燃料G
を、残量が少くなったタンク室3から順次、吐出終了ま
での時間を長引かせて吐出させることができるため、同
時に吐出を開始した複数のタンク室3内に積込まれてい
たすべての燃料Gの吐出を略同時に終了させることがで
きる。
また、吐出量調節筒42は、弁本体4aの中軸の方向と
一致する方向にハウジング4bの頂部中心に立設された
ガイドロッド41に案内されて昇降動するようなってい
るため、例えば、燃料Gの液面gが弁本体4aの中軸に
対して傾斜状態、すなわち、燃料給油車の停車場所が傾
斜地の場合であっても、吐出量調節筒42はガイドロッ
ド41に沿って下降するので、下降してきた吐出量調節
筒42の下端はすべて同時にシール部材48に当接す
る。したがって、ポンプ14が空気を吸込み、その性能
が低下する等の事態が生ずることは殆んどない。
また、流量制御装置40はガイドロッド41と、吐出量
調節筒42とからなる構成のため、その構造も極めて簡
単である。
「考案の効果」 以上詳述した如く、本考案に係る燃料給油車によれば、
複数のタンク室に積込まれた同一種類の燃料を、目的物
に対して同時にポンプを介して吐出、給油する際、例え
ば、燃料給油車の停車場所が傾斜地の場合であっても、
タンク室内の燃料の残量が或る量に達したタンク室から
順次、その吐出量が次第に減少するよう調節し、複数の
タンク室に積込まれていたすべての燃料の吐出を略同時
に終了させることができるので、ポンプが空気を吸込
み、もって、ポンプの性能が低下するという不具合が生
ずることはなく、また、複数のタンク室に積込まれてい
たすべての燃料を吐出させることができるので、異なる
種類の燃料を積込む際に必要であった面倒な残存燃料の
抜取作業等も不要であり、従来この種燃料給油車が有し
ていた問題点が一掃される等、その発揮する効果は、顕
著にして大なるものがある。
【図面の簡単な説明】
第1図は流量制御装置を底弁に取付けた状態を示す要部
の縦断面図、第2図は吐出量調節筒の斜視図、第3図は
燃料給油車における給油用機器、配管等の一般的な系統
図、第4図は底弁およびその開閉機構を示す要部の縦断
面図、第5図は底弁、操作レバ等の説明図、第6図は従
来の流路開閉装置を設けた燃料給油車の要部の縦断面図
である。 1…タンク、3…タンク室、4…底弁、4a…弁本体、
4b…ハウジング、14…ポンプ、22…底部、23…
底部開口、40…流量制御装置、41…ガイドロッド、
42…吐出量調節筒、43…周壁、44…頂壁、45…
側部開口、47…支持部材、48…シール部材、49…
ストッパ、G…燃料、g…液面

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】タンク内が各タンク室に区画され、該タン
    ク室の底部には、その底部開口を開閉する弁本体を備え
    た底弁がそれぞれ配設され、前記各タンク室に積込まれ
    た燃料を、前記底弁を開とすると共に、ポンプを介して
    目的物へ吐出,給油するよう構成された燃料給油車にお
    いて、 該燃料給油車は、前記各タンク室に同一種類の燃料を積
    込むと共に前記各底弁を同時に開とすることにより、同
    一種類の燃料を同時に吐出,給油可能であり、もって前
    記各タンク室毎に流量制御装置が設けられ、該流量制御
    装置は、吐出量調節筒とガイドロッドとを有しており、 該吐出量調節筒は、周壁とその上端開口を閉鎖する頂壁
    とを備え下端が開放された中空状をなし、前記底弁をタ
    ンク室内側から覆う態様に配されると共に、積込まれた
    燃料により浮上可能な浮力体構造よりなり、燃料の液面
    の上下動に連動して上昇,下降可能となっており、 該ガイドロッドは、前記弁本体の中軸の方向と一致する
    方向に前記底弁のハウジング上に上下に立設固定される
    と共に、該吐出量調節筒の頂壁のガイド部材の孔を摺動
    可能に嵌挿し、吐出量調節筒の上昇,下降を案内可能で
    あり、上端部に吐出量調節筒の上昇限を規制するストッ
    パを備えてなり、 該吐出量調節筒の周壁は、前記底弁のハウジングの周囲
    を所定の間隔を置いて囲う大きさの径よりなると共に、
    その下端が前記タンク室の底部開口の周縁に当接可能で
    あり、当接状態でもその上端そして頂壁が底弁の上端よ
    り上位に位置する高さよりなり、かつ、その下端部に小
    さな側部開口を備えてなり、該側部開口の開口面積と数
    は、後述によりこれのみを経由して吐出される場合の燃
    料の吐出量を個別に制御し、各々条件が異なる前記各タ
    ンク室からの燃料の吐出を略同時に終了させるべく設定
    されており、 もって該吐出量調節筒は、前述により同一種類の燃料を
    前記各タンク室から同時に吐出する場合において、ま
    ず、タンク室に積込まれた燃料により上昇限まで浮上,
    上昇して、その周壁の下端とタンク室の底部開口の周縁
    との間に上下間隔を存し、これにより形成された直接流
    路から燃料を吐出する状態、次に、このように吐出が進
    行し燃料の液面が下降して頂壁以下となり、これにより
    吐出量調節筒も下降し上記直接流路が狭まり燃料の吐出
    量が徐々に減少する状態、更に、吐出量調節筒の周壁の
    下端がタンク室の底部開口の周縁に下降,当接し、上記
    直接流路が遮断されると共に周壁の側部開口のみを経由
    して極めて僅かな吐出量で燃料が吐出される状態、の3
    つの状態に変位可能となっていること、を特徴とする燃
    料給油車。
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