JPH063711A - 光学的パルス整形装置及び方法 - Google Patents

光学的パルス整形装置及び方法

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JPH063711A
JPH063711A JP18580392A JP18580392A JPH063711A JP H063711 A JPH063711 A JP H063711A JP 18580392 A JP18580392 A JP 18580392A JP 18580392 A JP18580392 A JP 18580392A JP H063711 A JPH063711 A JP H063711A
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JP
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pulse
light beams
pulse shaping
crystal
optical pulse
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JP18580392A
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English (en)
Inventor
Berikuisuto Yohan
ベリクイスト ヨハン
Yasuo Tomita
康生 富田
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】光パルスを純光学的に整形する装置及び方法で
ある。 【構成】レーザ光源やビームスプリッター2などで複数
のコヒーレントな光ビームを形成し、可動なレトロフレ
クター7などで複数の光ビームの1つを可変に遅延さ
せ、半波長板4や偏光子5などで複数の光ビームの強度
比を調整し、ミラー3、11などでGaAsなどの非線
型結晶12で複数の光ビームを結合する。光ビームが非
線型結晶12で結合されてそこに干渉パターンが形成さ
れ、自己回折などを利用した過渡的エネルギ移行によ
り、光ビーム間でエネルギの授受が行なわれてパルスの
整形が行なわれる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光通信などの分野で好
適に用いられる超短パルス整形装置及び方法などの技術
分野の装置及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、光学的な短パルスを形成するのに
用いられてきた方法としては、以下で述べるチャープを
導入し、分散性媒体中をパルスが伝搬する様にしてパル
スを圧縮するものが主なものであった。チャープパルス
とは、例えば、その先頭部の光周波数がその末尾部の周
波数より大きい(負チャープ)様に光周波数が時間に依
存して変化しているパルスである。同様に、末尾部(図
9の符号103)が先頭部(図9の符号102)に対し
てブルーシフトしているパルスは、正のチャープパルス
と呼ばれる。光周波数の時間依存性が線形である時、パ
ルスは線形にチャープしていると言う(図9の符号10
4の部分)。ここで、図9は、自己位相変調(SPM)
のみを用いた時の最初のパルス101(図9の左側)と
チャープ(図9の中央)と圧縮後のパルス105(図9
の右側)を示す。図中、T0は、T0=FWHM/2(2
ln2)1/2の関係から計算される(FWHMはパルス
の最大値の半分のところの全幅である)。ω0はパルス
101の中心での周波数であり、ωは光の角周波数であ
る。SPM(自己位相変調)のみでは理想的な線形チャ
ープが起こらず(図9の中央に示す様に部分的にしか線
形でない))、よって、パルス圧縮後のパルス105の
質が、サイドローブのある図9の一番右側に示される様
に低下することが分かる(これについては、Govin
d P.Agrawal:Nonlinear Fib
re Optics,AcademicPress,L
ondon 1989を参照)。
【0003】光パルスのチャープは、SPMを、郡速度
分散(GVD)と共に又は共でなく利用することで、フ
ァイバ中でパルスに導入される。正常(normal)
GVDは、低い周波数成分が高い周波数成分より速く伝
搬する様にさせ、従って、パルスの光周波数は、先頭パ
ルス端の低い値から末尾端の高い値へと変化する様にな
り、こうしてファイバ中でパルスにチャープが生じる。
【0004】以下で述べる様に、線形チャープパルスは
望ましいものであるが、SPMのみでは、図9で説明し
た様にパルスの中央部104でしか線形チャープは起こ
らない。この困難を解決する為に、SPMをGVDと結
合して利用するのが良い。SPMは、屈折率に対する光
強度の影響(例えば、屈折率の変化が光強度の平方に比
例するカー効果)を通して導入される。
【0005】ここで、有限の時間導関数値を持つ光パル
ス(例えば、ガウス分布形のパルス)を考えると、光強
度は有限時間に亙って変化し、この時、もし強度が十分
大きければ、カー効果によってパルスの強度変化に対応
して屈折率が変化させられる。この様なパルスの先頭部
は、末尾部よりも小さなカー効果による屈折率変化しか
起こさず、よって、先頭部に対応する屈折率で速く伝搬
する成分は速く進み、同様に、遅い速度で伝搬する周波
数成分は遅れて末尾部に来ることになる。この効果によ
り、GVDと結び付いて、ほぼ線形なチャープパルス
(図10の符号202)が生み出される。これは、SP
Mのみに基づいたチャープ(図9の符号102〜10
4)と対照的である。ここで、図10は、自己位相変調
と郡速度分散間の相互作用を利用した場合においてファ
イバを伝搬した後のパルス201とパルスチャープ20
2と圧縮後のパルス203を示す。ほぼ線形なチャープ
202の為に、圧縮後のパルス203はサイドローブが
無く高品質なものである。よって、エネルギロスは、図
9の場合と比べてずっと小さくなる。符号の意味は図9
と同じである(同じくGovind P.Agrawa
lの文献を参照)。
【0006】さて、一旦チャープが生じると、パルスは
媒体中を、チャープ導関数の符号に応じて、正常又は異
常(anomalous)GVDを伴って伝搬する。以
上、要するに、チャープパルスの先頭部が末尾部よりも
遅い速度で伝搬する様にでき、従って、適正化された条
件では、先頭部と末尾部が同時に到着してパルスが圧縮
されることになる(図9の符号105及び図10の符号
203参照)。
【0007】ところで、殆どの媒体のGVD(郡速度分
散)は周波数に対して線形に依存し、正常(即ち∂n/
∂λ>0(λは波長))であるので、適正な態様でパル
スの末尾部に対して先頭部を遅らせる為には、負で線形
にチャープしたパルスを用いる必要がある。しかし、グ
レーティングペア(ファイバからのパルスを一対のグレ
ーティングに入れる)を用いるか或はファイバの異常分
散領域(∂n/∂λになっている)で作用させること
で、正にチャープしたパルスを圧縮することも出来る。
【0008】パルスが正しく線形にチャープしていない
時は(図9の符号102、103参照)、非線形にチャ
ープした時間領域はパルスの圧縮には寄与せず、よっ
て、出力パルスは適正に圧縮されず且つエネルギーロス
も大きくなって品質が低下する(図9の符号105参
照)。
【0009】パルス圧縮を得る他の方法は、ファイバの
ソリトン効果を利用することである。これを達成するに
は、異常群速度分散(∂n/∂λ<0)が生じる波長で
作用させねばならず、これは、シリカファイバでは1.
32μmより長い波長領域に対応する。異常GVDとS
PMの間で相互に作用しあって、ソリトン(孤立波)は
伝搬でき、そしてファイバの長さが慎重に選ばれていれ
ば、これらの波長のパルスを効果的に圧縮できる。
【0010】一方、上記の方法は正常なGVD及び/又
はSPMに頼っているので、1.32μmより短い波長
のパルスが圧縮できる。よって、これら2つの方法(正
常GVD/SPM方式とソリトン方式)は互いに相補い
合う関係にある。
【0011】両方法において、特定の入力パワーと波長
に対して、ファイバ長を適当に設定することによりパル
ス圧縮が適正化される。即ち、裏を返して言えば、他の
波長やパワーレベルに対しては、システムは適正な態様
でパルス圧縮作用を行なわない。また、ソリトン効果の
方法が取られる時は、正常GVD/SPMの方法と比較
して、必要とされる入力光パワーレベルは相当大きくな
る。もし、パワーが大きければ、ソリトンナンバーが増
えそして圧縮比(即ち、入力と出力の幅の比)も大きく
なる。しかし、或るレベルでは、パワーはラマン散乱を
誘導する様なものになり、必然的にパワーロスを増大す
ることになる。更に、散乱ラマン波と初めのパルスとの
間の相互位相変調により、望ましくないパルス変形が生
じることもある。勿論、ソリトン方式は正常GVD/S
PMの方法(ファイバ−グレーティング方式)よりずっ
と簡素であるが、或る場合にはファイバの長さが数キロ
メートルも要求されることになって、全く実用に向かな
いと言う問題もある。
【0012】一方、グレーティングペアとファイバを用
いる方式にも困難がある。先ず、格子効率がパワーロス
に対して大きく影響することである。典型的にはロスレ
ベルは20〜40%である。次に、長いパルス(即ち、
>10ps)では2つのグレーティング間の間隔が問題
となる。パルスの異なる周波数成分間に十分な遅延を生
じさせる為には、10ps以上の長いパルスに対してグ
レーティング間の距離は10m以上となり、非実用的と
なる。また、グレーティングペアは時間分散のみでなく
空間分散も誘起させる。これは、空間分散が大きくなる
大きなグレーティングペア間隔の時に特に問題となる。
この問題は、パルスにグレーティングペアを2度伝搬さ
せ(同じパスを往復させる。ダブルパス)その後ミラー
で偏向させることで解決される。しかし、グレーティン
グロスは依然としてあり、この解決法を用いると4倍に
なる。
【0013】グレーティングペアの代わりに2つのプリ
ズムも用いてもよい。これでロスはほぼ2%に減少でき
るが、このシステムは、多くのプリズムの分散は小さい
ので、大きくなりがちであり、特に長い波長の時はそう
なる。
【0014】この様に、チャープを誘起するのにSPM
のみを用いると、上で述べた様に(図9の符号105)
出力パルス品質に多大な悪影響を与える。これを解決す
るのにGVD(群速度分散)をも利用しても、パルス圧
縮比はどうしても劣化する。よって、大パルス圧縮比と
高いパルス品質/パルスエネルギー保存との間にはトレ
ードオフの関係がある。
【0015】もしチャープを誘起するファイバに入る前
に圧縮されるべきパルスがチャープされていると、この
最初のチャープを保証する為に長いファイバを用いる必
要がある場合がある。これは、勿論、最初のチャープの
符号に依る。この初期チャープに起因して短いファイバ
しか必要とされない場合もある。しかし、この適正化さ
れたファイバ長は入力パルスの所定初期チャープで適正
に働くのみで、この長さは初期チャープが変化すると調
整を要する。
【0016】ファイバ−グレーティング方式及びソリト
ンに基づいたシステムの両方の最大の欠点は、パルスが
チャープされなければならないことである。コヒーレン
スと単色性が必須であって重要な場合は、チャープされ
たパルスは決定的に望ましくない。この様な中で最も悪
影響を受ける場合として、実時間ホログラフィーや光励
起屈折率材料(光励起屈折率効果(photorefr
active effect)を持つ材料)にグレーテ
ィングを書き込むことがある。これらは、高いコントラ
ストのパターンが書かれることを利用するからである。
これは、長いコヒーレンス長と高い単色性(即ち、チャ
ープの無いパルス)を必要とする。この場合は、より短
いパルスの利用をもくろんでいるので、チャープの無い
短いパルスに対する要求が強く、特に、GaAsの如き
材料が重要となるps(ピコセカンド)程度のパルスを
用いる場合にそうである。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】よって、本発明の目的
は、上記の課題に鑑み、チャープなどに関する問題点を
解決し、調整が容易で構造も簡単な光学的パルス整形装
置及び方法を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明による光学的パルス整形装置においては、複数のコヒ
ーレントな光ビームを形成する為の手段、複数の光ビー
ムの1つを可変に遅延させる為の可変遅延手段、複数の
光ビームの強度比を調整する為の手段、非線形結晶、該
非線形結晶で複数の光ビームを結合する為の手段を有す
ることを特徴とする。
【0019】また、上記目的を達成する本発明による光
学的パルス整形方法においては、複数のコヒーレントな
光ビームを形成し、複数の光ビームの1つを可変に遅延
させ、複数の光ビームの強度比を調整し、非線形結晶で
複数の光ビームを結合することで光パルスを純光学的に
整形することを特徴とする。
【0020】より具体的には、前記光ビーム形成手段は
レーザ光源からの光を所定の分割比で光分割する光分割
手段であり、前記可変遅延手段は分割光の1つを遅延さ
せる為の可変遅延手段であり、前記強度比調整手段は分
割光の1つを減衰する為の半波長板を有する減衰器であ
り、前記光ビーム結合手段は前記非線形結晶で2つの分
割光を結合する為の2つのミラーを有したり、超短パル
スの幅を該パルス自身をチャーピングしないで短縮した
り、前記非線形結晶はGaAs結晶であったり、前記非
線形結晶における非線形光学効果である過渡的エネルギ
結合を用いてパルス整形が行われたりする。
【0021】上記構成を有する本発明のデバイスは上記
の問題点を解決したものであり、特にps領域のパルス
の場合に効果を発揮する。若干具体的な例に沿って、そ
の特徴を説明する。
【0022】比較的長いパルスでは、従来の短パルス形
成装置では非常に装置が大きくなってしまう。既に述べ
た様に、パルスパワー入力と波長に関して、ファイバ長
を常に適正化して適度なものとすることは困難である。
これに対して、後で述べる様に、本発明の考え方は、パ
ルスを上記従来例の様に圧縮するのではなくその一部を
カットすることでパルス整形する原理に基づいて動作す
るGaAsなどのデバイスを基礎にしている。このカッ
ティングは、1つの強いパルス(即ち、整形されるパル
ス)と同じパルスから取り出されたコヒーレントな弱い
パルスとの間で過渡的にエネルギ移行(TET)が行な
われることに基づく。一方のパルスを他方のパルスに対
して遅延させることでTETプロセスが適正化される。
【0023】他の重要なパラメーターは、2つのビーム
により非線形結晶に書かれた屈折率グレーティングの周
期と2つのパルス間の強度比ないしエネルギー比であ
る。グレーティングの周期は、ビーム間の交差角及び波
長に依存している。よって、適正化されたグレーティン
グの周期に対して、波長が変化する時、ビーム間の角度
の調整により作用の適正化を行なう。これは、従来のグ
レーティング−ファイバ方式のパルス圧縮装置の様にフ
ァイバの長さを変えるものより、実用的で信頼できる方
式である。
【0024】更に、上で述べた様に、従来の短パルス形
成装置は、2つの異なる波長領域で働く2つのカテゴリ
ーのものに分けられて、両方の波長領域で何れのものも
働かせることは出来ない。本発明のデバイスはこうした
制限を持たない。波長に関する唯一の制限は、これが、
図2に示す非線形結晶の価電子帯と伝導帯のバンドギャ
ップのほぼ半分(いわゆるGaAsのEL2レベル2
3)とこのバンドギャップとの間の値を持つエネルギに
相当するものでなくてはならないことである。また、波
長は大きく吸収される様なものであってもならない。G
aAsバルクにおいて、これらのエネルギレベルに相当
する波長領域はほぼ880nmから1.7μmである。
ここでは、EL2レベル23はほぼ0.7eVとしてい
る。ここで、図2について説明すると、これはGaAs
のバンド構造ダイアグラムを示す。深いEL2レベル2
3は伝導帯29と価電子帯21間のバンドギャップに見
出される。入射光26がEL2不純物をイオン化して、
電子25とホール24が生じる。十分なフォトン注入の
後、バンド29、21はキャリア27、22で満たされ
る。これらの自由キャリアは次に入射光で励起される
(符号28)。光の空間的変化パターンが、キャリア密
度と励起キャリア密度の同様な空間的変化パターンを生
み出す。
【0025】本発明では、異なるパワーレベル又は波長
のパルスの整形プロセスを適正化する場合の問題点は、
ビーム角度及び/又はパルスエネルギー比を調整するこ
とで解決される。これは、グレーティング−ファイバ方
式のパルス圧縮装置と比較してより簡単に実現できる方
式である。
【0026】次に、10psより長いパルスに関して、
本発明のデバイスはサイズが小さくできて大きな利点を
有する。GaAsなどの結晶のみでは数mmの幅であ
り、外部光学手段はかなり小さなサイズの中にまとめら
れる。グレーティング−ファイバ方式では、グレーティ
ング間の距離が10m以上にもなるのと対照的であ
る。。プリズムで置き換えた方式に対しても、本発明の
この利点は明らかである。1μm以上の波長では、分散
は小さく、プリズムを用いることの利点はかなり減少す
る。更に、本発明ではグレーティングペアを用いないの
で、ビームの発散という問題も起こらない。
【0027】高コントラストの干渉パターンを書く必要
のある適用例では、パルスのチャープは最も大きな問題
となるが、本発明はチャープを全く要求しないのでこの
点は問題とならない。即ち、本発明のデバイスは高コン
トラストの干渉パターンの性質を用いるので、ここで
は、入力パルスがチャープしていると寧ろ好ましくな
い。
【0028】ただし、本発明の欠点はエネルギロスが避
けられないことである。しかし、ダブルパスのグレーテ
ィングペア−ファイバ方式のものと比べればロスは少な
い。高圧縮比と低ロスを特徴とするが、ずっと高いパル
スエネルギを必要とし、1.32μmより長い波長での
み働くソリトン方式のものとは比較できない。本発明の
デバイスは、0.8mJ/cm2の流れ(フルエンス)
でしかない強い方のパルスのエネルギ移行は25%にも
なる。これより、必要パワーレベルはラマン散乱を起こ
す程高くないことが分かるので、このラマン散乱の問題
もない。
【0029】本発明は、干渉パターン作用に依存してい
るので、従来例のところで触れた初期チャープパルスは
ここでも問題となる。しかし、チャープしたパルスは、
チャープのないパルスを要求する適用例にこれを用いる
時、何らかの方法でチャープ除去を行なえばよい。チャ
ープ除去は好ましくはパルス圧縮ないしカッテングの前
に行なわれ、その時に本発明デバイスは満足行く様に働
く。
【0030】
【実施例】以下、本発明を具体的な例に沿って説明す
る。図1において、パルス整形(即ち、圧縮及び/又は
拡張など)を受ける入力パルス1がビームスプリッタ2
に入射する。ここで同じ強度で分割された2つのビーム
は、次に、ミラー3、11で再び一緒にされバルクGa
As結晶12に入る。2つのビーム間の相対的遅延は、
距離を適当に設定することで可変光学的遅延ライン6〜
10で調整され、それと共に相対的強度比は半波長板4
と偏光子5で制御される(半波長板4と偏光子5のタン
デム結合を通る減衰ビームが正又は負に遅延されたりす
る)。更に、再結合されるビーム間の角度は、可動ミラ
ー3、11とGaAs結晶12が載っている可動ステー
ジ(不図示)により調整される。
【0031】即ち、このデバイスの構造は、入力光1の
伝搬方向に対して45°の方向を向いたビームスプリッ
ター、半波長板4、偏光子5、入力光伝搬方向に対して
−45°の方向を向いたミラー9、ミラー9に平行そし
て垂直な2つの互いに垂直なミラー6、8から成る可動
レトロフレクター7、入力光伝搬方向に対して45°の
方向を向いたミラー10、紙面に垂直な軸の回りに回転
自在な2つのミラー11、3、ステージによって位置調
整可能なGaAs結晶12から成る。
【0032】GaAs結晶12の部分を拡大して示す図
3において、同じ光源からの再結合光32、33(弱い
方のプローブビーム32と強い方のポンプビーム33)
は共にコヒーレントで同じ波長であるのでGaAs結晶
12中で強度干渉パターンを形成する。干渉パターン3
5は、2つのビーム32、33の2等分線に垂直で2つ
の交差ビームで形成される面に平行な格子ベクトルk3
4により記述される。結晶12は、結晶軸37が格子ベ
クトル34に平行になる様な方向に配向されている。干
渉パターン35の周期Λ(即ち、2つの連続する強度の
極大値間の物理的距離)は、次の式により格子ベクトル
kに関係づけられている。
【0033】 k=2π/Λ (1) 光がGaAs結晶12に入射する時、図2のところで説
明した様に深いエネルギレベル(EL2)23の励起が
起こる。図2は、価電子帯端21からほぼ0.7eVの
ところに位置するEL2の深いレベル23を含むGaA
s12のバンド構造を示す。これらの深いレベル23
は、Ga原子がAsサイトを占めたりその逆であるGa
As結晶格子中のアンチサイト欠陥に起因すると考えら
れる。これらのレベルは、励起される時にフォトキャリ
ア24、25を生み出すので重要な役割を果す。これら
のキャリアの発生レートは入射光26の強度に依存し、
よって、強度のピーク辺りでは自由キャリアが多く発生
する。更に、これらのキャリアは伝導帯で再励起される
(符号28)。これら2つのプロセスの空間位相と周期
は強度干渉パターンと同じである。
【0034】キャリア25の数が十分多くなると、伝導
帯29はいわゆる電子のバンドフィリング効果を受け
る。バンドフィリングとバンド電子の励起により、干渉
パターン、電子密度及び励起バンド電子密度と同じ空間
位相を持つ屈折率の変化が生じる。この時の屈折率は周
期的に変調されているので、屈折率格子が生じる。ここ
で形成される格子がビームを或る程度偏向することが、
ビームカップリングの原理となる。入力光33から生じ
る回折ビームは、こうした光誘起格子の為に入力光32
の透過ビーム39に加わる。即ち、1つのビーム33か
ら他のビーム32にエネルギ移行が生じ、ポンプビーム
33は結晶12を通過した後に小さい強度を持つ様にな
り、プローブビーム32は増幅される。
【0035】しかし、干渉パターン35と同じ空間位相
を持つ屈折率格子は2つの書き込みビーム間でエネルギ
移行を生じさせないことは良く知られている(Vall
ey,G.C.,IEEE J.of Quantum
Electronicsvol.24,No.2,1
988 p.304を参照)。更に、過渡的エネルギ移
行は常に強いビーム33から弱い方32へと起こる。こ
れは、光誘起屈折率効果により誘起される格子と対照的
である。ここでは、励起キャリアが、光強度とキャリア
密度が低い領域へと拡散する。走行後、これらのキャリ
アはトラップされて電界を形成し、電気光学的効果によ
り屈折率を変化させる。この結果、この格子は、キャリ
ア走行とトラッピングの為、空間位相が干渉パターンで
ある強度格子とπ/2だけずれている。次に、この位相
差により2つのビーム32、33間のエネルギ移行が生
じる。
【0036】しかし、残念ながら、このメカニズムは拡
散とトラッピング時間によりかなり遅くなり、超高速エ
ネルギ移行には向かない。更に、移行エネルギ量が、自
由キャリアとバンドフィリング効果により形成される格
子による過渡的エネルギ移行に比較してずっと低い。し
かし、光誘起屈折率効果によるエネルギ移行は小さい入
力ビーム強度で済むことと、定常状態の場合でも利用で
きることが2つの利点である。
【0037】ここで、定常状態エネルギ移行で必要条件
となる位相差が干渉パターンである強度格子と自由キャ
リア格子/バンドフィリング格子間に無くとも、本発明
ではエネルギ移行がいかに起きるかを述べる。ここのエ
ネルギ移行の種類は、連続(cw)照射では起きないの
で、過渡的効果と言う。理由は以下の通りである。
【0038】図4において、2つの書き込みビーム4
2、43が結晶41に入射する時、干渉パターンは、2
つの交差ビーム間の位相差が同じである線44に平行で
ある。最初、バンドフィリング効果と自由キャリア格子
が、強度干渉パターンと同じ線に沿って同空間位相を持
つ屈折率格子を生じさせる。即ち、干渉パターンと屈折
率格子間の空間位相差がゼロでありエネルギ移行が起き
ない。しかし、一旦屈折率格子が作られると、光子は全
く慣性を持たないので、ビームは即座に回折される(自
己回折)。これが起きる時、ビーム42、43間の位相
カップリングが起き、こうしてビームが最初に作られた
屈折率格子で回折されるので強度干渉縞の同空間位相線
がシフトする(符号45)。
【0039】この際、干渉パターンが空間的に変化する
時、キャリア格子もシフトする。しかし、自由キャリア
格子とバンドフィリング効果により誘起される屈折率格
子の空間変化はこれらの粒子の慣性によりいくらか遅延
する。この結果、干渉パターンと屈折率格子間の位相差
が生じる。しばらく後(GaAsでは数十psであ
る)、最初に誘起されたキャリアが拡散しそしてキャリ
ア格子が再び干渉パターンと同じ空間位相を持つ様にな
り、エネルギ移行が起きない。しかし、最初の過渡的段
階において干渉パターン空間位相が屈折率格子位相と異
なる時、パルス間のエネルギ移行が過渡的態様で起き
る。
【0040】上記Valleyら(Valley,G.
C.,IEEE J.of Quantum Elec
tronics vol.24,No.2,1988
p.304)により議論されている様に、GaAs中の
ピコセカンドエネルギ移行は、光誘起屈折率効果(低い
強度で起こる)と最初の変位していないキャリアによる
過渡的エネルギ移行(TET)(強い強度で起こる)の
結合で起こる。psオーダーのレスポンスであること及
びTETで予想される移行エネルギ量が大きいことによ
り、この現象を強い(又は弱い)パルスから弱い(又は
強い)パルスへのエネルギ移行(パルス切断及び/又は
拡張)に利用することができる。これには、光誘起屈折
率効果を利用することでも可能であるが、レスポンスタ
イムはずっと遅く純正な移行エネルギは相当小さい。
【0041】TETの理論的取り扱いは、最初、Vin
etskijら(Vinetskij,V.L.,So
v,J.Quantum Electronics v
ol.7,No.2,1977 p.230)により詳
細に行なわれた。この理論は、伝搬波に関するマックス
ウエルの方程式と光励起されたキャリアの運動方程式を
結合して行なわれている。伝搬波が媒体の非線形屈折率
を生じさせ、これで波が伝搬中に互いに結合する。非線
形屈折率の時間依存は、入ってくる光波で光キャリアが
生じさせられる速さ、キャリアの再結合時間、キャリア
の濃度傾斜による拡散、拡散キャリアから生じる空間電
荷電界で起こる補償的ドリフトで決定される。連続光照
射に対して、このプロセスは、発生、再結合、ドリフ
ト、拡散が平衡状態となる定常状態に到達する。しか
し、過渡的エネルギ移行の場合、この方程式は電場の方
程式と共に解かれねばならない。
【0042】時間に依存した誘電率を含むマックスウエ
ル方程式は光電場の展開を記述し、干渉パターンを形成
する2つのビームの電場を含む。方程式の摂動解は、光
電場の解がベキ級数とすることで到達される。電場を2
つのベキ級数に書き直すことで(1つは光強度、1つは
光電場の位相のものである)、2つのビーム間の過渡的
エネルギ移行の解が得られる。TETは、ベキ級数の2
次項から最低次項までにおいて現われる。従って、本発
明では、2次項の表現を、過渡的エネルギ移行よってパ
ルス整形される光パルスに適用する様にした。
【0043】強度と位相に対する2つの方程式の解は夫
々、 I1;-1=I(0) 1;-1+I(1) 1;-1+I(2) 1;-1+・・・ (2) φ=φ(0)+φ(1)+・・・ (3) 指数1、−1は強いビームと弱いビームを夫々表わす。
【0044】過渡的強度変化は2次項で記述される。こ
れは、位相の解の1次項から計算される。 φ(1)=Δz[(I(0) 1/I(0) -11/2−(I(0) -1/I(0) 11/2]∫0 t(I(0) 1(0) -11/2exp[(t′−t)/τ]dt′ (4) φ(2) 1;-1=±2Δ(I(0) 1(t)I(0) -1(t))1/20 tdt´∫0 z dz(φ(1)(t´)−φ(1)(t)) exp[(t−t´)/τ](I(0) 1 (t´)I(0) -1(t´))1/2 (5) ここで、Δ、z、τ、φ(1)、I(2)は、夫々、摂動パラ
メーター、伝搬方向の座標、格子緩和時間、位相ベキ級
数展開の1次項、強度の2次項である。摂動パラメータ
ーは励起係数βと定義Δ≡b0β>0によって関係づけ
らている(b0=k0 2/2kzであり、k0、kzは入射
光の波数ベクトル、格子ベクトルに垂直な波数ベクトル
成分である。上記Vinetskijらの文献参照)。
上記2つの方程式を結合することで、任意のパルス形状
に対する過渡的エネルギ移行の解I+1;-1が得られる。
これは、パラメーターの種々の値に対して計算された。
【0045】これまで述べたモデルと計算経過を証明す
る為に、コンピューター計算値と実験値とエチルアルコ
ールの熱格子に対する過去の計算データ(上記Vine
tskij,V.L.の文献参照)の比較をする。格子
緩和時間τは62μsであり強度は1.5×108W・
-2(5.3×1026光子m-2-1に対応する)であっ
た。この文献で行なわれた様に、作用長をフィティング
パラメーターとして用い方形パルス形状を用いた。図5
では、ここでの結果とこの文献の結果が示されいる。こ
こでの計算経過はこれらの結果と良く一致している。
【0046】図5において、エチルアルコール中の熱格
子により回折された700nmの2つのビーム間の過渡
的エネルギ移行を示す(濃い実線と丸印は上記Vine
tskij,V.L.の文献により、薄い線はここでの
計算による)。グラフは、過渡的エネルギ移行前の強い
ポンプビーム強度により割られた相互作用後の弱いビー
ムの強度の時間依存を示す(横軸の時間単位tはμsで
ある)。相互作用前のプローブビームとポンプビーム間
の比はt=0で0.25であった。パルス形状はヘビー
サイド階段関数であり、上記した如く、ポンプビームの
強度は1.5×108W・m-2(5.3×1026光子・
-2-1)であり、格子緩和時間は62μsであり、摂
動パラメーターΔは4.12×10-20であった。計算
の為に都合の良いパラメーターとして、1.15mmで
ありKukhtarevモデルの制限内にある相互作用
長zを用いた(Jariego,F.,Journal
of Modern Optics,vol.36,N
o.10,1989,p.1321を参照)。
【0047】ここでの計算では、整形される実際のパル
スに対して殆どの場合に良い近似であるガウス分布パル
ス形状を仮定する。ピーク強度をI(0) とするガウス分
布パルスの表現は次の式となる。
【0048】 I1;-1(t)=I(0)exp[(−t2/2T0 2)] (6) ここで、 T0=FWHM/2(2ln2)1/2 (7) FWHMは入力パルスの最大値の半分の値の全幅であ
る。ピーク強度I(0)は次の如く計算される。 (hc/λ)∫-a a1(t)dt=Epulse (8) ここでλ、h、c、I、Epulseは、夫々、波長、プラ
ンク定数、光速度、強度(光子/cm2)、パルスフル
エンス(J/cm2)である。式(6)を(8)に代入
し次の関係を使うと、 1/(2π)1/2・∫-a aexp(−t2/2)dt=1 (9) 以下の如くなる(式(8)、(9)においてa=∞であ
る)。 I(0)=[Epulse2(2ln2)1/2 ]/[FWHM(2π)1/2]・λ/hc (10) これは光子s-1 -2の次元を持つ。こうして、例えば、
1.06μmの波長の29psのパルス(FWHM)に
対するフルエンス10mJ/cm2は1.72×1027
光子s-1cm-2の強度に相当する。
【0049】図6は、40psのFWHMと相互に80
ps遅延を持つ2つの同ピークのガウス分布パルス間の
過渡的エネルギ移行の計算結果を示す。両パルスのフル
エンスは50mJ/cm2である。GaAs結晶内部の
交差ビーム角は77°であり、これは1.06μm波長
で0.85μmの周期に相当する。エネルギはポンプビ
ームからプローブビームへ移行される。図6において、
約40psのFWHMを持つガウス分布形のパルスが示
され、細い線は、太い線の他方のパルス(ポンプパル
ス)に対して80ps進んだパルス(プローブパルス)
を示す。破線はポンプビームからプローブビームへと移
行したパワーである。
【0050】パワーロスを最小にしつつ入力パルスの全
幅を縮小する為には、パルス遅延、パルスエネルギ比、
パルスフルエンスなどのパラメーターを注意深く調整し
なければならない。これは、先に述べた様に装置を調整
することで簡単に行なわれる。図6と同じパラメーター
を用いて形成された最初のパルス(Pump)と整形後
のパルス(Newpump)は図7に示されている。圧
縮比は1.25であり、エネルギロスは最初のパルスの
30%である。ここで圧縮比はTET前と後とのパルス
幅の比として定義される。
【0051】図8は、50mJ・cm-2のフルエンス、
1のビーム比、1.7μmの格子周期、1.6μmの波
長において種々のパルス間遅延に対する出力整形パルス
を示す。パラメーターの組はパルス圧縮と最小エネルギ
ロスについて最適化されねばならない。種々の遅延に対
する過渡的エネルギ移行後のポンプビーム(実線、1点
鎖線、破線、点線で示す)が示され、これらのポンプビ
ームは、夫々、2.0、2.3、2.5、1.9FWH
Mだけプローブビームに対して遅れている場合のもので
ある。
【0052】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明の構成によれ
ば、先ずチャープの無い短いパルスが得られる。光源と
してのパルス発振デバイスからのパルスを用いて、2つ
の超短パルスの過渡的格子に依る純光学的超高速デバイ
スが実現される。入力パルスは、普通に入手できるN
d:YAGレーザ或はps領域のパルスを発生する他の
レーザからのもので良い。短いパルスを達成する為に、
高価なパルス圧縮器は必要としない。レーザパルスの短
縮の適正化は、ミラーや簡単な光学手段などが使われる
のみであるので、ずっと容易で信頼性がある。ファイバ
は全く含まれないので調整や適正化が行ない易い。デバ
イスは、サイズが小さく普通の光学部品やGaAsなど
を使うのみなので、どの様な光学システムにも組み入れ
られる。
【0053】更に、パルス間の遅延を自由に設定できる
ので、パルス伸長やバーニング(2つの新しいパルスが
生じる様にパルスの中央部がカットされる)するなど殆
どあらゆるパルス整形の為に本デバイスは用いられる。
非線型結晶としては、GaAsを使用することに制限さ
れず、同様な効果をもたらす他のどの様な結晶も利用で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるデバイスの例の構造を示す図であ
る。
【図2】GaAsのバンド構造を示す図である。
【図3】過渡的エネルギ移行が起こるGaAs結晶12
を拡大して示す図である。
【図4】最初の段階での2つの干渉ビーム42、43の
同位相ライン45、及び自己回折による新しい同位相ラ
イン44を示す図である。
【図5】過渡的エネルギ移行前の強いポンプビーム強度
により割られた相互作用後の弱いビームの強度の時間依
存を示すグラフ図である。
【図6】約40psのFWHMを持つガウス分布型のパ
ルス間のパワー移行を示すグラフ図である。
【図7】図6のポンプビーム(太い線)と図6で示され
た弱いプローブビームへの過渡的エネルギ移行後の同ビ
ーム(細い線)を示すグラフ図である。
【図8】種々の遅延に対する過渡的エネルギ移行後の図
6のポンプビームの形状を示すグラフ図である。
【図9】自己位相変調のみを用いた時の最初のパルス1
01とチャープ102〜104と圧縮後のパルス105
を示すグラフ図である。
【図10】自己位相変調と郡速度分散間の相互作用を利
用した時のファイバを伝搬した後のパルス201とパル
スチャープ202と圧縮後のパルス203を示すグラフ
図である。
【符号の説明】
1,26 入射光 2 ビームスプリッタ
ー 3,11 ミラー 4 半波長板 5 偏光子 6,8,9,10 ミラー 7 可動レトロフレク
ター 12 GaAs結晶 21 価電子帯 22,27 キャリア 23 EL2レベル 24 ホール 25 電子 28 励起キャリア 29 伝導帯 32 プローブ光 33 ポンプ光 34 屈折率格子ベクト
ル 35 干渉パターン 36 弱まったポンプ光 37 結晶軸 38 空間周期 39 強められたプロー
ブ光 42,43 干渉ビーム 44 新しい同位相ライ
ン 45 干渉ビームによる
同位相ライン 101,201 圧縮前のビーム 102,103,104,202 チャープ 105,203 圧縮後のビーム

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のコヒーレントな光ビームを形成す
    る為の手段、複数の光ビームの1つを可変に遅延させる
    為の可変遅延手段、複数の光ビームの強度比を調整する
    為の手段、非線形結晶、該非線形結晶で複数の光ビーム
    を結合する為の手段を有することを特徴とする光学的パ
    ルス整形装置。
  2. 【請求項2】 前記光ビーム形成手段はレーザ光源から
    の光を所定の分割比で光分割する光分割手段であり、前
    記可変遅延手段は分割光の1つを遅延させる為の可変遅
    延手段であり、前記強度比調整手段は分割光の1つを減
    衰する為の半波長板を有する減衰器であり、前記光ビー
    ム結合手段は前記非線形結晶で2つの分割光を結合する
    為の2つのミラーを有することを特徴とする請求項1記
    載の光学的パルス整形装置。
  3. 【請求項3】 超短パルスの幅を該パルス自身をチャー
    ピングしないで短縮することを特徴とする請求項1記載
    の光学的パルス整形装置。
  4. 【請求項4】 前記非線形結晶はGaAs結晶であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の光学的パルス整形装置。
  5. 【請求項5】 前記非線形結晶における非線形光学効果
    である過渡的エネルギ結合を用いてパルス整形が行われ
    ることを特徴とする請求項1記載の光学的パルス整形装
    置。
  6. 【請求項6】 複数のコヒーレントな光ビームを形成
    し、複数の光ビームの1つを可変に遅延させ、複数の光
    ビームの強度比を調整し、非線形結晶で複数の光ビーム
    を結合することで光パルスを純光学的に整形することを
    特徴とする光学的パルス整形方法。
  7. 【請求項7】 超短パルスの幅を該パルス自身をチャー
    ピングしないで短縮することを特徴とする請求項6記載
    の光学的パルス整形方法。
  8. 【請求項8】 前記非線形結晶はGaAs結晶であるこ
    とを特徴とする請求項6記載の光学的パルス整形方法。
  9. 【請求項9】 前記非線形結晶における非線形光学効果
    である過渡的エネルギ結合を用いてパルス整形が行われ
    ることを特徴とする請求項6記載の光学的パルス整形方
    法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7315557B2 (en) 2003-08-27 2008-01-01 Fujitsu Limited Multi-wavelength light source apparatus
JP2011112778A (ja) * 2009-11-25 2011-06-09 Institute Of Physical & Chemical Research 電磁波パルス列生成装置

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