JPH0637088A - 超微細加工方法 - Google Patents

超微細加工方法

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JPH0637088A
JPH0637088A JP28151891A JP28151891A JPH0637088A JP H0637088 A JPH0637088 A JP H0637088A JP 28151891 A JP28151891 A JP 28151891A JP 28151891 A JP28151891 A JP 28151891A JP H0637088 A JPH0637088 A JP H0637088A
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voltage
potential
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JP28151891A
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Shu Kitajima
周 北島
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Seiko Instruments Inc
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  • Measurement Of Length, Angles, Or The Like Using Electric Or Magnetic Means (AREA)
  • Manufacturing Of Printed Wiring (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 電気化学反応および走査型トンネル顕微鏡の
原理を応用することにより、細線やドットパターン等の
凹凸形状の超微細加工やその修正が容易に行えるように
する。 【構成】 電気化学セル中に基板、耐蝕コーティングし
たトンネル探針および参照電極を配置し溶液で満たす。
そして、加工情報に対応して、探針駆動機構を駆動しな
がら探針−基板間電圧およびトンネル電流を制御し、基
板表面に局所的な電気化学反応(析出または溶解)を起
こして微細な加工を施す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電気化学反応および走
査型トンネル顕微鏡(以下、STMと言う)の原理を利
用して基板表面を加工する、超微細加工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】現在の微細加工技術は、主にLSI等の
半導体素子の製造工程において実用化されており、μm
オーダの加工も可能となっている。しかし、現在の方法
では、微細度を確保するには極めて清浄な環境が必要と
され、また今以上の微細度を得るのは難しいとも言われ
ている。
【0003】このような中で近年、nm、Åオーダの超
微細加工の研究が進んでいる。STMの原理を応用する
方法もその一つであり、特開昭61−18156号公報
に開示しているように、既に探針−基板間に高電圧を印
加して基板上に凹部を形成する方法や、微小粒子(原子
も含む)を電界などで捕捉し、それを移動してドットパ
ターンを形成する方法が試みられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記方法にも
問題点がある。例えば、高電圧を印加する方法では、形
成される凹部の形状の制御が難しく、凸部の形成は更に
困難である。一方、微小粒子を移動してドットパターン
を形成する方法では、環境の清浄度や微小粒子の種類・
形状が精度や微細度に大きな影響を与える。また、凹部
は形成できない。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明においては、電気化学反応およびSTMの原
理を利用して基板表面の加工を行うものとした。具体的
には、電気化学セル中に設置された基板において、該基
板の電位およびトンネル探針・基板間に流れるトンネル
電流を制御しながら探針を走査し、該基板上で析出反応
または溶解反応を起こすことによって、基板表面に凸ま
たは凹型の形状を連続的に形成し、以って加工を行う。
【0006】
【作用】上記方法を採ることにより、原子スケールの微
細な加工が容易に行えるようになった。本加工方法によ
れば、トンネル電流により電気化学的反応が起こり、析
出反応または溶解反応を制御することにより、原理的に
は幅0.1〜1nmという極めて細い線を引くことが可
能である。
【0007】また、いったん加工したものに対する修正
作業も容易に行えるようになった。なおかつ、この作業
は極めて局所的に行うことが可能である。
【0008】
【実施例】図面に基づいて、本発明の実施例を以下に説
明する。 (実施例1)本発明の方法によって基板表面に細線を加
工する装置について、その構成を示す図1のブロック図
を用いて説明する。 〔機械部1の説明〕電気化学セル14は、その中に基板
12、トンネル探針11および参照電極13が配置さ
れ、溶液15で満たされている。参照電極13は電気化
学の分野で一般に用いられているものであり、SCE
(飽和カロメル電極)や銀−塩化銀電極が代表的であ
る。トンネル探針11は、溶液15中で使用されるた
め、先端部以外の表面を耐蝕コーティングにより被覆し
ている。トンネル探針11の先端は、基板12の表面の
所定位置において、極めて接近してトンネル電流領域に
配置されている。またトンネル探針11は、探針駆動機
構10に装着されており、その探針駆動機構10によ
り、X,Y,Z方向に駆動される。さらに、電気化学セ
ル14は走査位置および方向を一定に保つための位置−
角度補正機構16上に設置され、これら全体が振動等の
外乱を除去するための除振台17上に設置される。基板
12、トンネル探針11および参照電極13は基板電位
制御部7および探針−基板間電圧・トンネル電流制御部
8に接続されている。 〔電装部2の説明〕入力部4は、基板表面に対しどのよ
うな加工を施すかを情報として入力する機構である。コ
ンピュータ3を介してここから入力された加工情報(例
えば、図2(a)に示した外形の異なる2つの円状の線
とする)は、探針−基板間電圧・トンネル電流に関する
情報と探針駆動機構駆動電圧に関する情報とに分割され
(図2(b)および(c))、それぞれ探針−基板間電圧
・トンネル電流制御部8および探針駆動機構駆動電圧制
御部9に送られる。両制御部8および9は連動して働
き、その動作はコンピュータ3によって統括制御され
る。また、コンピュータ3は基板電位制御部7および位
置−角度補正機構16も制御する。各部は統括制御のた
めにコンピュータ3に接続または実装される。
【0009】次に、この装置を用いた細線加工動作につ
いて、以下にいくつか例をとって説明する。尚、基板の
電位は常に0V(図3−0点)に保持されるものとす
る。 例1−1 ここでは、析出反応による細線加工を、基板12をHO
PG(高配向グラファイト)、参照電極13をSCE
(飽和カロメル電極)、溶液15を5mM過塩素酸銀
0.1M過塩素酸溶液とした場合を例に取って説明す
る。
【0010】入力部4から入力された加工情報(図2
(a))は探針−基板間電圧・トンネル電流制御部8およ
び探針駆動機構駆動電圧制御部9に送られ、両制御部
8、9はそれぞれ探針−基板間電圧パターン(図2
(c))および探針駆動パターン(図2(b))を生成す
る。このとき、探針先端部の電位は、図3のa部に示さ
れる溶解電位に設定される。なお、参照電極は電位設定
の基準となる電位を求めるために存在する。
【0011】そして、探針駆動パターンに従って探針を
駆動しながら探針−基板間電圧パターンの電圧を印加す
ると、基板上では逆反応として析出反応が起こり、基板
表面に連続的に銀が凸状に析出して細線が加工される
(図2(d))。 例1−2 ここでは、溶解反応による細線加工を、基板12を銀単
結晶、参照電極13をSCE(飽和カロメル電極)、溶
液15を0.1M過塩素酸溶液とした場合を例に取って
説明する。
【0012】入力部4から入力された加工情報(図2
(a))は探針−基板間電圧・トンネル電流制御部8およ
び探針駆動機構駆動電圧制御部9に送られ、両制御部8
および9はそれぞれ探針−基板間電圧パターン(図2
(c))および探針駆動パターン(図2(b))を生成す
る。このとき、探針先端部の電位は、図3のb部に示さ
れる析出電位に設定される。
【0013】そして、探針駆動パターンに従って探針を
駆動しながら探針−基板間電圧パターンの電圧を印加す
ると、基板上では逆反応として溶解反応が起こり、基板
表面が連続的に凹状に溶解して細線が加工される(図2
(b))。 例1−3 ここでは、例1−2で加工された細線を修正(消去)す
る場合について説明する。まず、入力部4から修正(消
去)についての情報を入力する。この情報は探針−基板
間電圧・トンネル電流制御部8および探針駆動機構駆動
電圧制御部9に送られ、両制御部8および9はそれぞれ
探針−基板間電圧パターンおよび探針駆動パターンを生
成する。このとき、探針先端部の電位は、図3のa部に
示される溶解電位に設定される。
【0014】そして、探針駆動パターンに従って探針を
駆動しながら探針−基板間電圧パターンの電圧を印加す
ると、基板上では逆反応として析出反応が起こり、銀が
析出して凹部を埋め細線が消去される。 (実施例2)本発明の方法によって基板表面にドットパ
ターンを加工する装置について、その構成を示す概略図
(図4)を用いて説明する。 〔機械部1の説明〕機械部1の構成は、実施例1と共通
である。 〔電装部2の説明〕入力部4は、基板表面に対しどのよ
うな加工を施すかを情報として入力する機構である。コ
ンピュータ3を介してここから入力された加工情報は符
号化部5で符号化されて(図5(a))パルス電圧発生部
6に送られ、パルス電圧(図5(b))に変換される。
【0015】このパルス電圧は探針−基板間電圧・トン
ネル電流制御部を経て探針−基板間に印加される。入力
部4、符号化部5、パルス電圧発生部6、基板電位制御
部7、探針−基板間電圧・トンネル電流制御部8および
探針駆動機構駆動電圧制御部9はコンピュータ3に接続
または実装され統括制御される。また、コンピュータ3
は探針駆動機構10および位置−角度補正機構16も制
御する。
【0016】次に、この装置を用いたドットパターン加
工動作について、以下にいくつか例をとって説明する。
なお、基板の電位は常に0V(図3の0点)に保持され
るものとする。 例2−1 ここでは、析出反応によるドットパターン加工を、基板
12をHOPG(高配向グラファイト)、参照電極13
をSCE(飽和カロメル電極)、溶液15を5mM過塩
素酸銀の0.1M過塩素酸溶液とした場合を例に取って
説明する。トンネル探針11を基板12上で走査しなが
らパルス電圧(図5(b)、Vpulse は図3のa部に示
される溶解電位)を印加すると、探針の先端部は溶解反
応の電位となるので、基板上ではその逆反応として析出
反応が起こる。その結果、図5(c)のように基板表面
に凸状に銀18が析出しドットパターンが加工される。 例2−2 ここでは、溶解反応によるドットパターン加工を、基板
12を銀単結晶、参照電極13をSCE(飽和カロメル
電極)、溶液15を0.1M過塩素酸溶液とした場合を
例に取って説明する。
【0017】トンネル探針11を基板12上で走査しな
がらパルス電圧(図5(b)、この場合Vpulse は図3
(b)に示される析出電位)を印加すると、探針の先端
部は析出反応の電位となるので、基板上ではその逆反応
として溶解反応が起こる。その結果、基板表面の銀が溶
解して図5(d)のように凹状に微小孔19が生成しド
ットパターンが加工される。 例2−3 ここでは、例2−1で加工されたドットパターンを修正
(消去)する場合について説明する。トンネル探針11
を基板12上の消去したいドット(銀18)の上に移動
し、パルス電圧(この場合Vpulse は図3(b)に示さ
れる析出電位)を印加すると、探針の先端部は析出反応
の電位となるので、基板上ではその逆反応として溶解反
応が起こる。その結果ドット(銀18)は溶解し、修正
(消去)が行われる。
【0018】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば原
子スケールの微細な加工が容易に行える。また、いった
ん加工したものに対する修正作業も容易に、かつ極めて
局所的に行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による細線加工装置のブロック図であ
る。
【図2】図1に示される細線加工装置における、加工情
報、探針駆動パターン、探針−基板間電圧パターンおよ
び加工された細線の対応関係を示す図である。
【図3】5mM・AgCl4 の0.1M・HClO4
液中におけるHOPG基板上のAgの析出溶解反応に対
する電流−電位曲線のグラフである。
【図4】本発明によるドットパターン加工装置のブロッ
ク図である。
【図5】図4に示されるドットパターン加工装置におけ
る、加工情報、パルス電圧およびドットパターンの対応
関係を示す図である。
【符号の説明】
1 加工装置の機械部 2 加工装置の電装部 3 コンピュータ 4 入力部 5 符号化部 6 パルス電圧発生部 7 基板電位制御部 8 探針−基板間電圧・トンネル電流制御部 9 探針駆動機構駆動電圧制御部 10 探針駆動機構 11 トンネル探針 12 基板 13 参照電極 14 電気化学セル 15 溶液 16 位置−角度補正機構 17 除振台 18 銀 19 微小孔
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年1月28日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 超微細加工方法
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電気化学反応および走
査型トンネル顕微鏡(以下、STMと言う)の原理を利
用して基板表面を加工する、超微細加工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】現在の微細加工技術は、主にLSI等の
半導体素子の製造工程において実用化されており、μm
オーダの加工も可能となっている。しかし、現在の方法
では、微細度を確保するには極めて清浄な環境が必要と
され、また今以上の微細度を得るのは難しいとも言われ
ている。
【0003】このような中で近年、nm、Åオーダの超
微細加工の研究が進んでいる。STMの原理を応用する
方法もその一つであり、既に、気体を電気的に解離して
基板上に細線を形成する方法(特開昭61−18156
号)や、探針−基板間に高電圧を印加して基板上に凹部
を形成する方法や、微小粒子(原子も含む)を電界など
で捕捉し、それを移動してドットパターンを形成する方
法が試みられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記方法にも
問題点がある。例えば、気体を電気的に解離する方法で
は環境を気体で満たすためのチャンバのような密閉構造
が必要となる。また、造高電圧を印加する方法では、形
成される凹部の形状の制御が難しく、凸部の形成は更に
困難である。さらに、微小粒子を移動してドットパター
ンを形成する方法では、環境の清浄度や微小粒子の種類
・形状が精度や微細度に大きな影響を与える。、凹部
形成できない。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明においては、電気化学反応およびSTMの原
理を利用して基板表面の加工を行うものとした。具体的
には、電気化学セル中に設置された基板において、該基
板の電位、探針・基板間に流れる電流を制御しながら探
針を走査し、該基板上で析出反応または溶解反応を起こ
すことによって、基板表面に凸または凹型の形状を連続
的に形成し、以って加工を行う。
【0006】
【作用】上記方法を採ることにより、原子スケールの微
細な加工が容易に行えるようになった。本加工方法によ
れば、原理的には幅0.1〜1nmという極めて細い線
を引くことが可能である。
【0007】また、いったん加工したものに対する修正
作業も容易に行えるようになった。なおかつ、この作業
は極めて局所的に行うことが可能である。
【0008】
【実施例】図面に基づいて、本発明の実施例を以下に説
明する。 (実施例1)本発明の方法によって基板表面に細線を加
工する装置について、その構成を示す図1のブロック図
を用いて説明する。 〔機械部1の説明〕電気化学セル14は、その中に基板
12、探針11および参照電極13が配置され、溶液1
5で満たされている。参照電極13は電気化学の分野で
一般に用いられているものであり、SCE(飽和カロメ
ル電極)や銀−塩化銀電極が代表的である。探針11
は、溶液15中で使用されるため、先端部以外の表面を
耐蝕コーティングにより被覆している。探針11の先端
は、基板12の表面上の所定の位置において、トンネル
電流の流れる極めて接近した領域に配置されている。ま
探針11は、探針駆動機構10に装着されており、
探針駆動機構10により、X,Y,Z方向に駆動され
る。さらに、電気化学セル14は走査位置および方向を
一定に保つための位置−角度補正機構16上に設置さ
れ、これら全体が振動等の外乱を除去するための除振台
17上に設置される。基板12、探針11および参照電
極13は基板電位制御部7および探針−基板間電圧・ト
ンネル電流制御部8に接続されている。 〔電装部2の説明〕入力部4は、基板表面に対しどのよ
うな加工を施すかを情報として入力する機構である。コ
ンピュータ3を介してここから入力された加工情報(
こでは、例として図2(a)に示した外形の異なる2つ
の円状の線とする)は、探針−基板間電圧・トンネル電
流に関する情報と探針駆動機構駆動電圧に関する情報と
に分割され(図2(b)および(c))、それぞれ探針
−基板間電圧・トンネル電流制御部8および探針駆動機
構駆動電圧制御部9に送られる。両制御部8および9は
連動して働き、その動作はコンピュータ3によって統括
制御される。また、コンピュータ3は基板電位制御部7
および位置−角度補正機構16も制御する。各部は統括
制御のためにコンピュータ3に接続または実装される。
【0009】次に、この装置を用いた細線加工動作につ
いて、以下にいくつか例をとって説明する。尚、基板の
電位は常に0V(図30点)に保持されるものとす
る。 例1−1 ここでは、析出反応による細線加工を、基板12をHO
PG(高配向グラファイト)、参照電極13をSCE
(飽和カロメル電極)、溶液15を5mM過塩素酸銀
0.1M過塩素酸溶液とした場合を例に取って説明す
る。
【0010】入力部4から入力された加工情報(図2
(a))は探針−基板間電圧・トンネル電流制御部8お
よび探針駆動機構駆動電圧制御部9に送られ、両制御部
8、9はそれぞれ探針−基板間電圧パターン(図2
(c))および探針駆動パターン(図2(b))を生成
する。このとき、探針11の先端部の電位は、図3のa
部に示される溶解電位に設定される。なお、参照電極は
電位設定の基準となる電位を求めるために存在する。
【0011】そして、探針駆動パターンに従って探針
を駆動しながら探針−基板間電圧パターンの電圧を印
加すると、基板12上では逆反応として析出反応が起こ
り、基板12表面に連続的に銀が凸状に析出して細線が
加工される(図2(d))。 例1−2 ここでは、溶解反応による細線加工を、基板12を銀単
結晶、参照電極13をSCE(飽和カロメル電極)、溶
液15を0.1M過塩素酸溶液とした場合を例に取って
説明する。
【0012】入力部4から入力された加工情報(図2
(a))は探針−基板間電圧・トンネル電流制御部8お
よび探針駆動機構駆動電圧制御部9に送られ、両制御部
8および9はそれぞれ探針−基板間電圧パターン(図2
(c))および探針駆動パターン(図2(b))を生成
する。このとき、探針11の先端部の電位は、図3のb
部に示される析出電位に設定される。
【0013】そして、探針駆動パターンに従って探針
を駆動しながら探針−基板間電圧パターンの電圧を印
加すると、基板12上では逆反応として溶解反応が起こ
り、基板表面が連続的に凹状に溶解して細線が加工され
る(図2())。 例1−3 ここでは、例1−2で加工された細線を修正(消去)す
る場合について説明する。まず、入力部4から修正(消
去)についての情報を入力する。この情報は探針−基板
間電圧・トンネル電流制御部8および探針駆動機構駆動
電圧制御部9に送られ、両制御部8および9はそれぞれ
探針−基板間電圧パターンおよび探針駆動パターンを生
成する。このとき、探針11の先端部の電位は、図3の
a部に示される溶解電位に設定される。
【0014】そして、探針駆動パターンに従って探針
を駆動しながら探針−基板間電圧パターンの電圧を印
加すると、基板12上では逆反応として析出反応が起こ
り、銀が析出して凹部を埋め細線が消去される。 (実施例2)本発明の方法によって基板表面にドットパ
ターンを加工する装置について、その構成を示す図4の
ブロック図を用いて説明する。 〔機械部1の説明〕機械部1の構成は、実施例1と共通
である。 〔電装部2の説明〕入力部4は、基板表面に対しどのよ
うな加工を施すかを情報として入力する機構である。コ
ンピュータ3を介してここから入力された加工情報は符
号化部5で符号化されて(図5(a))パルス電圧発生
部6に送られ、パルス電圧(図5(b))に変換され
る。このパルス電圧は探針−基板間電圧・トンネル電流
制御部8を経て探針−基板間に印加される。
【0015】入力部4、符号化部5、パルス電圧発生部
6、基板電位制御部7、探針−基板間電圧・トンネル電
流制御部8および探針駆動機構駆動電圧制御部9はコン
ピュータ3に接続または実装され統括制御される。ま
た、コンピュータ3は探針駆動機構10および位置−角
度補止機構16も制御する。
【0016】次に、この装置を用いたドットパターン加
工動作について、以下にいくつか例をとって説明する。
なお、基板の電位は常に0V(図3の0点)に保持され
るものとする。 例2−1 ここでは、析出反応によるドットパターン加工を、基板
12をHOPG(高配向グラファイト)、参照電極13
をSCE(飽和カロメル電極)、溶液15を5mM過塩
素酸銀の0.1M過塩素酸溶液とした場合を例に取って
説明する。探針11を基板12上で走査しながらパルス
電圧(図5(b)、Vpulseは図3のa部に示され
る溶解電位)を印加すると、探針11の先端部は溶解反
応の電位となるので、基板12上ではその逆反応として
析出反応が起こる。その結果、図5(c)のように基板
12表面に凸状に銀18が析出しドットパターンが加工
される。 例2−2 ここでは、溶解反応によるドットパターン加工を、基板
12を銀単結晶、参照電極13をSCE(飽和カロメル
電極)、溶液15を0.1M過塩素酸溶液とした場合を
例に取って説明する。
【0017】探針11を基板12上で走査しながらパル
ス電圧(図5(b)、この場合Vpulseは図3のb
に示される析出電位)を印加すると、探針11の先端部
は析出反応の電位となるので、基板12上ではその逆反
応として溶解反応が起こる。その結果、基板12表面の
銀が溶解して図5(d)のように凹状に微小孔19が生
成しドットパターンが加工される。 例2−3 ここでは、例2−1で加工されたドットパターンを修正
(消去)する場合について説明する。探針11を基板1
2上の消去したいドット(銀18)の上に移動し、パル
ス電圧(この場合Vpulseは図3のbに示される析
出電位)を印加すると、探針11の先端部は析出反応の
電位となるので、基板12上ではその逆反応として溶解
反応が起こる。その結果ドット(銀18)は溶解し、修
正(消去)が行われる。
【0018】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば原
子スケールの微細な加工が容易に行える。また、いった
ん加工したものに対する修正作業も容易に、かつ極めて
局所的に行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による細線加工装置のブロック図であ
る。
【図2】図1に示される細線加工装置における、加工情
報、探針駆動パターン、探針−基板間電圧パターンおよ
び加工された細線の対応関係を示す図である。
【図3】5mM・AgClの0.1M・HClO
液中におけるHOPG基板上のAgの析出溶解反応に対
する電流−電位曲線のグラフである。
【図4】本発明によるドットパターン加工装置のブロッ
ク図である。
【図5】図4に示されるドットパターン加工装置におけ
る、加工情報、パルス電圧およびドットパターンの対応
関係を示す図である。
【符号の説明】 1 加工装置の機械部 2 加工装置の電装部 3 コンピュータ 4 入力部 5 符号化部 6 パルス電圧発生部 7 基板電位制御部 8 探針−基板間電圧・トンネル電流制御部 9 探針駆動機構駆動電圧制御部 10 探針駆動機構 11 探針 12 基板 13 参照電極 14 電気化学セル 15 溶液 16 位置−角度補正機構 17 除振台 18 銀 19 微小孔
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図4
【補正方法】変更
【補正内容】
【図4】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 試料を溶液中に浸し、前記試料表面にト
    ンネル電流が流れるようにトンネル探針を近づけ、前記
    試料と前記トンネル探針の間に流れるトンネル電流を制
    御しながら、前記トンネル探針を前記試料表面を走査さ
    せることを特徴とする超微細加工方法。
JP28151891A 1991-10-28 1991-10-28 超微細加工方法 Pending JPH0637088A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07228983A (ja) * 1994-02-16 1995-08-29 Natl Res Inst For Metals 微細加工方法
EP0800081A1 (en) * 1996-04-02 1997-10-08 Seiko Instruments Inc. Method of performing fine working
JP2008309630A (ja) * 2007-06-14 2008-12-25 National Univ Corp Shizuoka Univ 液中測定装置及び液中測定方法
JP2021018147A (ja) * 2019-07-19 2021-02-15 国立大学法人金沢大学 オペランド計測を可能とした走査型イオンコンダクタンス顕微鏡

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