JPH0636683Y2 - 酪農業用牛の尿の抜気装置 - Google Patents

酪農業用牛の尿の抜気装置

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JPH0636683Y2
JPH0636683Y2 JP4832491U JP4832491U JPH0636683Y2 JP H0636683 Y2 JPH0636683 Y2 JP H0636683Y2 JP 4832491 U JP4832491 U JP 4832491U JP 4832491 U JP4832491 U JP 4832491U JP H0636683 Y2 JPH0636683 Y2 JP H0636683Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本案は、老朽化により廃船になっ
たFRP漁船を再利用した酪農業用牛の尿の抜気装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のものにあっては、下記のようなものにな
っている。戦後漁船業界ではいくつかの革新が行われた
が、その第1位はFRPの漁船化である。昭和40年頃
より建造されたFRP漁船は最近までに29万隻に達し
た。FRP漁船は軽量で高速を出せ耐久性もあり、経済
的にも優れた点も多いので、これだけ普及したものであ
る。このうち、小型船(LR)は35m未満であるから
沿岸漁業に貢献した。しかし、FRP船が耐久力がある
といっても平均的には約15年位であり、現在でも廃船
化する漁船が相当数あるのも事実である。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
従来の技術で述べたものにあっては、下記のような問題
点を有していた。廃船再利用については、昭和61年に
全漁連が水産庁に委託事業として沈船魚礁化と乾留法に
よる実船処理を行った。魚礁化は70トン2隻、乾留法
では1隻実験的に行ったが、個々の企業では困難であ
る。一方、酪農家の尿処理については、牛舎内両側に排
尿溝があり、堆肥置場に流れるような設備であり、大半
は排水溝に、また、牛舎周囲の低地面に垂れ流しの情況
で牛舎内外の汚染により乳牛の死亡率も多く、牧草及び
牧場全体の環境悪化を防止するため、酪農協全体として
尿だめを設置しないと生産した牛乳の約30%が細菌混
入による汚染牛乳として販売できないのである。加え
て、酪農家にあっては、尿だめの所有していない酪農家
が多く、ましてや抜気装置を所有している農家は殆どな
く、このため自家製の牛乳を自由に販売できないのであ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本願は、従来の技術の有
するこのような問題点に鑑みなされたものであり、その
目的とするところは、次のようなことのできるものを提
供しようとするものである。本願は、すでに廃船化した
漁船、また構造部材等が劣化し、また、船型が悪く改修
できないもの等についてはFRPの耐久性、自然、耐腐
食及び耐酸性の特性を活かして牛の尿の抜気装置を得よ
うとするものである。この場合、牛の尿を装置に圧送す
るポンプにおいて抜気装置は上部は全面的に開放してあ
るので、子供、動物等の安全上地面より3m位の表面開
口部に取付ける。そして、尿膜の排出もこの落差を利用
する。
【0005】 作用は下記の通りである。 1.排尿溝は現在設置したもので充分に利用できるが、
排尿溝の上部に牧草そのほか牛糞の混入しない覆いをす
る必要がある。排尿溝は接続し小型の尿だめを設置す
る。牛舎には排尿溝があるが、ポンプで吸い上げ圧送す
るために一定の量に達したらプロートスイッチによる自
動発停の電動小型ポンプを使用する。そのために、排尿
溝に接続する尿タンクは4トン〜5トン位のものが必要
となる。抜気槽の尿入口は船首側の上部(駆動軸5架台
の下部)とし、この部分に耐酸性電動ポンプにより圧送
する。
【0006】2.駆動装置により駆動軸5を回転させる
と左方の吊りチェン8Aと右方の吊りチェン9Aが船尾
側から船首側矢印の方向に移動し、このチェンに取付け
られた密閉丸管10に垂下された撹拌チェン部11は、
牛の尿表面を移動し撹拌し尿表面に発生する尿膜を破壊
しながら尿膜排出口の方向に寄せ集める。(なお、尿の
表面は20〜40時間位で尿膜が発生する。この尿膜を
取除かないと抜気しない。)集まった尿膜は密閉丸管及
び縦チェンに付着し、尿表面上に巻き上げられる。この
密閉丸管10は両端が密封され充分な浮力を有し尿表面
に浮き上がる。そうして密閉丸管に垂下される撹拌チェ
ン部11により尿表面に発生する尿膜の破壊と破壊した
尿膜を尿膜排出口より抜気槽外に排出する。付着した尿
膜は自重で下部尿膜排出受板に落下し、尿膜排出口より
排出される。この尿膜除去された尿は最も速く抜気され
ることになる。排出した尿膜は堆肥に混入する。以上の
抜気装置の設置より設置場所等の環境の汚染を防止する
ことができる。
【0007】
【実施例】
1は本案の酪農業用牛の尿の抜気装置である。2は老朽
化により廃船になったFRP漁船からエンジンなどの内
部諸施設を除去した船体の外側板、底外板、側外板から
なる船こくである。2Aは船こく2の背面に形成された
正面上向きコ字状の尿膜排出口である。本考案で使用さ
れる廃船になったFRP漁船は20トン未満のものであ
る。なお、19トン型でブルワークの舷弧を水平に修正
するので実数=19×2位=38トン×3.35=容積
的には127m3 になる。廃船になり最も隻数の多いも
のは20トン未満船である。また、運搬上の問題もあ
り、本考案では19トン〜10トン位の漁船が主体にな
る。漁船を抜気槽に改修する場合は甲板上のブルワーク
の舷弧を水平に修正したので、実際の容積としては19
トン型で約140m3 、15トン型では110m3 、1
0トン型では70m3 位の容積になる。
【0008】3,4は船こく2の上面における前方位置
と後方位置において、当該船こくの長手方向と直交方向
をもって設けられた前後のフレームである。これら前後
のフレーム3,4は、左右側面板部3A,4Aを上面板
部3B,4Bで正面下向きコ字状に連結して構成されて
いる。また、後方のフレーム4の後面には尿膜排出口4
Cが形成されている。前方のフレーム3には船こくの長
手方向と直交方向をもって設けられた前方の駆動軸5が
回転自在に軸受けされている。この駆動軸5の左右端近
傍には左右のスプロケット5A,5Bが固着されてい
る。後方のフレーム4には船こくの長手方向と直交方向
をもって設けられた後方の従動軸6が回転自在に軸受け
されている。この従動軸6の左右端近傍には左右のスプ
ロケット6A,6Bが固着されている。なお、この従動
軸6には公知のチェン張り7が添設されている。
【0009】前方に位置する左方のスプロケット5A
と、後方に位置する左方のスプロケット6Aとの間には
左方のチェン8がエンドレスの状態で張設されている。
前方に位置する右方のスプロケット5Bと、後方に位置
する右方のスプロケット6Bとの間には右方のチェン9
がエンドレスの状態で張設されている。左方のチェン8
と右方のチェン9には所定間隔をもって所定長さの吊り
チェンに8A,9Aが互いに対応する位置をもって連結
垂下されている。吊りチェン8A,9Aの下端には密閉
丸管10が掛架されている。そして、この密閉丸管10
には撹拌チェン部11が連結垂下されている。この撹拌
チェン部11は密閉丸管の両端と中央部から連結垂下さ
せた所定長さの縦チェン11A,11Bと、これら縦チ
ェン11A,11B間に張設された上下の横チェン11
C,11Dとから構成されている。駆動軸5を例えばモ
ーターなどで駆動させると、全体が作動することになる
が、本願のものでは、風車を利用した駆動装置12で作
動するよう構成されている。
【0010】そこで、この
駆動装置12は、前方のフレーム3の上面中央に植設さ
れた筒状の縦シャフトケース12Aと、この縦シャフト
ケースの上端に水平方向に回動自在に連結された首振り
ギヤケース12Bと、縦シャフトケース内に回動自在に
支持された縦駆動軸12Cと、首振りギヤケースに回動
自在に支持された上方横駆動軸12Dと、これら両軸を
連結するベベルギヤ機構12Eと、この上方横駆動軸の
先端に取付けた風車12Fと、首振りギヤケースに上方
横駆動軸とは反対方向に設けた風向き羽根12Gと、縦
駆動軸12Cの下端とベベルギヤ機構12Hを介して連
結された下方横駆動軸12Iとから構成されている。 そして、この下方横駆動軸12Iの他端はチェンドライ
ブ機構12Jで駆動軸5と連結されている。
【0011】 なお、12Kは軸受け、12Lは抜け止めである。 13は手すり状のフェンス、14は梯子、15は支持架
台、16はドレン抜き、17は尿膜排出口4Cの下面に
設けられた尿膜溜、17Aは排出パイプ、18は尿膜受
箱である。この尿膜受箱では排出されてきた尿膜に、わ
ら草その他腐るものを入れて堆肥を作ることになる。
【0012】
【考案の効果】
本考案は、上述の通り構成されているので次に記載する
効果を奏する。1.産出する牛乳には細菌の混入率が多
いために食品衛生法により不合格の率が高く、酪農経営
上の不安定、特に尿処理のまずさにより牛舎内外の衛生
環境が悪化し乳牛の死亡率も高い。本考案は、このよう
な酪農家が最も急を要する設備を提供することができ
る。
【0013】2.抜気装置機能のうち本考案は尿膜(尿
表面に発生する酸化膜)を取除く能力を有する。これに
反して、現在抜気装置では尿膜を取除く装置がないの
で、尿膜は破壊して常に尿表面を大気にさらし抜気をし
ている。このために破壊した尿膜は新しく発生する尿膜
とすぐ結合し、さらに厚くなり尿散布の尿が粒となって
牧草に付着し、牧草を食べた牛の乳の中に細菌が入り、
また、牛が病気になり死亡率が多い。すなわち、牛の尿
の抜気をしても最も有害な尿膜を取除かないと目的は充
分とは云えないが、本考案ではこのような問題を解決す
ることができる。
【0014】3.しかも、従来の抜気槽は大型のものが
多く、設備費用が高価で、現在の酪農家では協同でも設
置できず今日に至っている。この点、本願のものは本体
である船こくは無料、タンクとして改装費、運搬費、設
置費などを全漁連酪農協連合会等による費用分担等とす
る道もある。まさに、廃却できない廃船の処理と酪農家
が最も必要とする装置の提供を同時に可能とする一石二
鳥のものである。
【0015】4.本装置において取除いた尿膜の処理に
ついては、全酪農家は堆肥搬出用コンベヤ装置を所有し
ている。これを利用して、尿膜を堆肥造生箱まで搬送す
る。または、堆肥排出用コンベヤ装置に堆肥造生箱を設
置する。寝わらは主に牧草なので乾燥しやすく良い堆肥
はできないが、尿膜を混入すると良質の堆肥を作ること
ができる。但し、堆肥場も衛生的ではないので、FRP
単板材(船の上部構造物等)によって堆肥場の下受板が
廃船解体材の利用によってできる。堆肥は尿膜を混入し
た牧草を主体とすると堆肥腐食化が速く、良質の堆肥が
でき、堆肥は耕地力の効果があり、有機肥料として販売
もできる。かくして、処理上困難な尿膜も自家用肥料ま
たはいくらでも販売できる堆肥として有効な方法で処理
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】全体の斜視図である。
【図2】前方のフレーム部分の一部を切り欠いた要部の
拡大斜視図である。
【図3】同上の要部の拡大斜視図である。
【図4】後方のフレーム部分の一部を切り欠いた要部の
拡大斜視図である。
【図5】前方のフレーム部分の縦断面図である。
【図6】後方のフレーム部分の縦断面図である。
【図7】密閉丸管を中心に見た拡大斜視図である。
【図8】尿膜の排出状態を説明する縦断面図である。
【図9】駆動装置部分の拡大斜視図である。
【符号の説明】
1 酪農業用牛の尿の抜気装置 2 船こく 3 前方のフレーム 4 後方のフレーム 5 駆動軸 6 従動軸 8 左方のチェン 9 右方のチェン 10 密閉丸管 11 撹拌チェン部 12 駆動装置

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 背面に尿膜排出口(2A)が形成された
    船こく上面の前方位置と後方位置において、当該船こく
    の長手方向と直交方向をもって前後のフレーム(3,
    4)が設けられ、前方のフレーム(3)には船こくの長
    手方向と直交方向をもって設けられた前方の駆動軸
    (5)が回転自在に軸受けされ、この駆動軸5の左右端
    近傍には左右のスプロケット(5A,5B)が固着さ
    れ、後方のフレーム(4)には船こくの長手方向と直交
    方向をもって設けられた後方の従動軸(6)が回転自在
    に軸受けされていると共に、当該後方のフレーム(4)
    の後面には尿膜排出口(4C)が形成され、この従動軸
    (6)の左右端近傍には左右のスプロケット(6A,6
    B)が固着され、前方に位置する左方のスプロケット
    (5A)と後方に位置する左方のスプロケット(6A)
    との間には左方のチェン(8)がエンドレスの状態で張
    設されていると共に、前方に位置する右方のスプロケッ
    ト(5B)と後方に位置する右方のスプロケット(6
    B)との間には右方のチェン(9)がエンドレスの状態
    で張設され、左方のチェン(8)と右方のチェン(9)
    には所定間隔をもって所定長さの吊りチェン(8A,9
    A)が互いに対応する位置をもって連結垂下され、吊り
    チェン(8A,9A)の下端には密閉丸管(10)が掛
    架され、この密閉丸管(10)には撹拌チェン部(1
    1)が連結垂下されていることを特徴とする酪農業用牛
    の尿の抜気装置。
  2. 【請求項2】 駆動軸(5)には風車を利用した駆動装
    置(12)を連結した請求項1記載の酪農業用牛の尿の
    抜気装置。
JP4832491U 1991-05-28 1991-05-28 酪農業用牛の尿の抜気装置 Expired - Lifetime JPH0636683Y2 (ja)

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JPH04133166U JPH04133166U (ja) 1992-12-10
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