JPH063638Y2

JPH063638Y2 - ゴルフ場内の安全プレー保持装置

Info

Publication number: JPH063638Y2
Application number: JP1985098306U
Authority: JP
Inventors: 新治栢森
Original assignee: ダイコク電機株式会社
Priority date: 1985-06-27
Filing date: 1985-06-27
Publication date: 1994-02-02
Anticipated expiration: 2000-06-27
Also published as: JPS629809U

Description

【考案の詳細な説明】［産業上の利用分野］本考案は、ゴルフ場内においてキャディバッグ等を運ぶ
ためのカートを利用したゴルフ場内の安全プレー保持装
置に関する。

［従来技術］従来より、コースの起伏が多いゴルフ場においては、先
行パーティが死角に入ることが往々にしてあり、また霧
或は雨等の天候の影響によって視界が低下した場合に先
行パーティの所在を確認できなくなることがある。この
ように先行パーティの所在を確認できない状態で後続パ
ーティのプレーヤがショットした場合には、その打球が
誤って先行パーティのプエーヤを直撃することがあって
極めて危険であった。このため従来においては、先行パ
ーティがまだプレー中である旨を後続のプレーヤに対し
知らせるために様々な手段が講じられた来たが、従来の
手段ではまだ十分とは言えず、後続のプレーヤの打球が
先行パーティのプレーヤに当たって怪我をする等の事故
が後を絶たないというのが実情である。

［考案の目的］本考案は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目
的は、ゴルフ場内において前のプレーヤとの間の距離を
後続のプレーヤに確実に知らせることができて、後続の
プレーヤの打球によって前のプレーヤが怪我をする等の
事態が発生することを効果的に防止することができるゴ
ルフ場内の安全プレー保持装置を提供するにある。

［考案の要約］本考案は上記目的を達成するために、ゴルフ場内を移動
するように設けられたカートに対して、当該カートの現
在位置を示すコード信号を発生する信号発生手段と、上
記コード信号を無線を媒体として送信する送信機と、上
記コード信号を受信可能な受信機と、当該受信機による
受信信号の内容に基づいて先行するカートとの距離を表
示する表示装置とを積載した上で、発進順位が上位のカ
ートに設けられた信号発生手段が発生したコード信号
を、そのカートに設けられた送信機を通じて直接若しく
は間接的に当該カートの次に発進したカートの受信機に
対して送信するように構成したものであり、これによっ
て、発進順位が下位のカートを使用中の後続のプレーヤ
が先行パーティの位置を確実に知ることができるように
したものである。

［実施例］以下、本考案の一実施例について図面を参照しながら説
明する。

第３図には、ゴルフコースの一部（１ホール分）が示さ
れている。この第３図において、１はティーグランド、
２はラフ、３はフェアグランド、４はグリーン、５はバ
ンカーである。６は各ホールにこれを縦貫するようにし
て埋設されたガイドワイヤで、第３図に示されたホール
の場合、ティーグランド１からグリーン４のエッジ部分
に向かう途中において左，右に二分岐された部分を有す
る。７，…は例えば電磁誘導方式の無人搬送車より成る
カートで、このカート７は、前記ガイドワイヤ６に流さ
れた低周波の信号電流によって発生する電磁誘導を検出
してそのガイドワイヤ６に沿って走行するように設けら
れており、図示しない操作パネルの操作に応じて任意に
走行及び停止させることができると共に、左，右の走行
コースを選択できるように構成されている。８〜１１は
ガイドワイヤ６に沿った所定位置に埋設されたマーカ
（図では実際より拡大して示す）であり、各マーカ８〜
１１は、カート７が有するセンサ（第１図に符号１２を
付して示す）に対してその埋設位置を示すコード信号を
与えるように構成されている。具体的には、マーカ８は
ティーグランド１の横に設けられ、多数個のマーカ９，
９，…はティーグランド１とグリーン４のエッジまでの
間においてそのティーグランド１から５０ｍ置きの各地
点に順次設けられ、マーカ１０はグリーン４の横に設け
られ、マーカ１１はホールアウト地点に設けられてい
る。

第１図には各カート７に積載された送受信装置が示され
ており、以下これについて述べる。即ち、１３及び１４
は夫々例えばＦＭ波を伝送媒体とした送信機及び受信機
であり、この場合、各カート７には、その発進順に順位
が付けられるものであり、発進順位が上位のカート７に
積載された送信機１３の送信周波数と発進順位が次位の
カート７に積載された受信機１４の同調周波数が等しく
設定されている。そして、送信機１３において、１５は
センサ１２が前記マーカ８〜１１から受けるコード信号
の種類に基づい当該送信機１３を積載したカート７の現
在位置を示すコード信号を発生する判別回路（本考案で
いう信号発生手段に相当）１６はその判別回路１５から
のコード信号をアンテナ１６ａを介して後続のカート７
に積載された受信機１４に直接送信する送信回路であ
る。また、受信機１４において、１７は上記コード信号
をアンテナ１７ａを介して受信する受信回路、１８は受
信したコード信号の内容を判別する制御回路で、この制
御回路１８は、その判別結果及び自身が有するセンサ１
２からの出力に基づいて表示装置１９をドライバ２０を
介して後述のように制御する。尚、表示装置１９は、前
のカート７（発進順位が上位のもの）が現在位置してい
るホールＮｏをデジタル表示するための数字表示器１９
ａ及び前のカート７との距離に応じて点灯するランプ１
９ｂ，１９ｃ，１９ｄ，１９ｅを有し、特にランプ１９
ｂは前のカート７との距離が２５０ｍ以上ある旨を例え
ば緑色に点灯して表示し、ランプ１９ｃは前のカート７
との距離が１５０〜２５０ｍである旨を例えば黄色に点
灯して表示し、ランプ１９ｄは前のカート７との距離が
１５０ｍ以内である旨を例えば赤色に点灯して表示し、
ランプ１９ｅは前のカートがグリーンエッジ回りに位置
している旨を例えばオレンジ色に点灯して表示するよう
に構成されている。

しかして、第２図には制御回路１８による制御内容がフ
ローチヤートにより示されており、以下これについて説
明する。まず、判断行程（イ）では、ティーグランド１
を示すコード信号（マーカ８からのコード信号）を受信
したか否か、換言すれば前のパーティがティーグランド
１を通ったか否かを判断し、「ＹＥＳ」の場合には次の
判断行程（ロ）へ移行し、「ＮＯ」の場合には「非プレ
ー中表示」行程（ハ）へジャンプする。判断行程（ロ）
では、ホールアウト地点を示すコード信号（マーカ１１
からのコード信号）を受信したか否かを判断し、「ＹＥ
Ｓ」の場合には上記「非プレー中表示」行程（ハ）へ移
行し、「ＮＯ」の場合には「ホールＮＯ表示」行程
（ニ）へ移行する。

「非プレー中表示」行程（ハ）では、数字表示器１９ａ
に例えば「ＯＯ」の表示を行なって前のカート７が非プ
レー中にある旨（ひいてはホールアウト中にある旨）を
表示し、判断行程（イ）へ戻る。「ホールＮＯ表示」行
程（ニ）では、前述のように受信したマーカ８からのコ
ード信号によって特定されるホールＮＯ（即ち先行パー
ティがプレー中のホールＮＯ）を判断してその判断結果
を数字表示器１９ａにデジタル表示させる。この行程
（ニ）の後に行なわれる判断行程（ホ）では、自身が有
するセンサ１２が検出したコード信号がティーグランド
１を示すもの（マーカ８からのコード信号）か否かを判
断し、「ＹＥＳ」の場合には次の判断行程（ヘ）へ移行
し、「ＮＯ」の場合には前記判断行程（イ）へ戻る。上
記判断行程（ヘ）では、前のカート７と同一ホールにあ
るか否かを判断し、「ＹＥＳ」の場合には次の判断行程
（チ）へ移行し、「ＮＯ」の場合には判断行程（イ）へ
戻る。上記判断行程（チ）では、グリーン回りを示すコ
ード信号（マーカ１０からのコード信号）を受信したか
否かを判断し、「ＹＥＳ」の場合には「グリーン使用中
表示」行程（リ）へ移行し、「ＮＯ」の場合には「距離
判別」ルーチン（ヌ）へ移行する。上記「グリーン使用
中表示」行程（リ）では、ランプ１９ｅをオレンジ色に
点灯させて前のカート７がグリーンエッジ回りに位置し
ている旨（グリーン４か使用中である旨）を表示する。
「距離判別」ルーチン（ヌ）では、受信したコード信号
（特にはマーカ９からのコード信号）と自身のセンサ１
２が検出したコード信号（特にはマーカ８，９からのコ
ード信号）に基づいて前のカート７との間の距離を判別
し、次の「距離表示」行程（ル）へ移行する。この「距
離表示」行程（ル）では、「距離判別」ルーチン（ヌ）
での判別結果が２５０ｍ以上であった場合にランプ１９
ｂを緑色で点灯させ、同距離が１５０〜２５０ｍであっ
た場合にランプ１９ｃを黄色で点灯させ、さらに同距離
が１５０ｍ以内であった場合にランプ１９ｄを赤色で点
灯させる。そして、この「距離表示」行程（ル）を実行
した後には判断行程（イ）へ戻る。

上記した本実施例の構成によれば、（Ｉ）前のカート７
のパーティが今現在どのホールにいるか、（II）グリー
ンが空いているか否か、（III）前のカート７のパーテ
ィが当該ホールをホールアウトしたか否か、（IV）前の
カート７のパーティとの間の距離はどの程度かを、夫々
表示装置１９によって表示できるものである。従って、
コースの起伏が多いゴルフ場において先行パーティが死
角に入った場合、或は霧，雨等の天候による影響によっ
て先行パーティの所在を確認できない場合等において
も、後続パーティのプレーヤは、表示装置１９によって
先行パーティの現在位置を確実且つ容易に知ることがで
き、先行パーティが危険範囲にあるにも拘らず誤ってシ
ョットしてしまうことがなくなる。

尚、上記実施例では、カート７の位置をマーカ８〜１１
によって検知する構成としたが、その位置検知手段とし
て他の手段を採用しても良いことは勿論である。また、
表示装置１９として他の構成のものを採用しても良いこ
とは勿論である。さらに、上記実施例では、前後のカー
ト間で信号の伝送を、各カートに設けられた送信機１３
及び受信機１４を通じて直接的に行なうようにしたが、
これに限らず、各カートの位置を送信機１３からのコー
ド信号に基づいて集中的に管理するコントロールセンタ
を設け、このコントロールセンタから各カートに信号を
伝送する構成としても良い。

その他、本考案は上記し且つ図面に示した実施例に限定
されるものではなく、例えばカートとしては、電動形の
無人搬送車に限らず有人電動形のもの或は手押し形のも
の等、他の形式のカートにも適用できるものであり、そ
の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できるもの
である。

［考案の効果］以上の説明から明らかなように、本考案によるゴルフ場
内の安全プレー保持装置によれば、先行パーティとの間
の距離を後続パーティのプレーヤに確実に知らせること
ができて、後続のプレーヤの打球によって先行パーティ
のプレーヤが怪我をする等の事態が発生することを効果
的に防止することができて、プレー中の安全性を高め得
るものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すもので、第１図は電気的
構成のブロック図、第２図は制御内容を示すフローチャ
ート、第３図はゴルフ場の一部を示す平面図である。図中、６はガイドワイヤ、７はカート、８〜１１はマー
カ、１２はセンサ、１３は送信機、１４は受信機、１５
は判別回路（信号発生手段）、１８は制御回路、１９は
表示装置を示す。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】ゴルフ場内を移動するように設けられたカ
ートに対して、当該カートの現在位置を示すコード信号
を発生する信号発生手段と、上記コード信号を無線を媒
体として発信する送信機と、上記コード信号を受信可能
な受信機と、当該受信機による受信信号の内容に基づい
て先行するカートとの距離を表示する表示装置とを積載
した上で、発進順位が上位のカートに設けられた信号発生手段が発
生したコード信号を、そのカートに設けられた受信機を
通じて直接若しくは間接的に当該カートの次に発進した
カートの受信機に対して送信するように構成したことを
特徴とするゴルフ場内の安全プレー保持装置。