JPH0636268Y2 - 触媒コンバータ - Google Patents

触媒コンバータ

Info

Publication number
JPH0636268Y2
JPH0636268Y2 JP1989033307U JP3330789U JPH0636268Y2 JP H0636268 Y2 JPH0636268 Y2 JP H0636268Y2 JP 1989033307 U JP1989033307 U JP 1989033307U JP 3330789 U JP3330789 U JP 3330789U JP H0636268 Y2 JPH0636268 Y2 JP H0636268Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
end surface
catalyst
peripheral
retainer ring
catalytic converter
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1989033307U
Other languages
English (en)
Other versions
JPH02126016U (ja
Inventor
潤 北川
幸一 池島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NGK Insulators Ltd
Original Assignee
NGK Insulators Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NGK Insulators Ltd filed Critical NGK Insulators Ltd
Priority to JP1989033307U priority Critical patent/JPH0636268Y2/ja
Publication of JPH02126016U publication Critical patent/JPH02126016U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JPH0636268Y2 publication Critical patent/JPH0636268Y2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Exhaust Gas After Treatment (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は筒状体の保持構造に関するものである。筒状体
は例えば蟻の巣状に多数の貫通孔を有するハニカム構造
体を含む。こうした触媒コンバータは、例えばハニカム
触媒コンバータ(内燃機関の排ガス浄化用触媒及び微粒
子浄化用フィルタ、ガスタービンエンジン、その他一般
産業用に用いられる。)、脱臭、脱硝用触媒等として使
用できる。
(従来の技術) 第7図(a)は、従来一般に使用されているセラミック
ハニカム触媒コンバータを示す断面図である。
触媒ケーシング17は円筒形を呈し、端部に排気ガス導入
孔12、排出孔22が設けられている。この触媒ケーシング
17内にセラミックハニカム触媒7が装入把持されている
が、エンジン振動や路面振動により、脆い材質のセラミ
ックハニカム触媒7が破損するおそれがある。そこで、
ケーシング17内にリテイナリング61,71を溶接等により
固定し、リテイナリング71を触媒端面7aに当接させ、か
つ他方の端面7aをリテイナリング61によりクッション性
の保持材(クッション材)8を介して押圧し、触媒7を
円筒軸方向に固定している。また、触媒7の外周面7bに
はクッション材8,9,10を当接させ、ケーシング17により
触媒7の径方向に圧力を加え、径方向の位置固定を行っ
ている。
ハニカム触媒7の相対向する円形端面7a間には、多数の
貫通孔13A,13Bが互いに平行に設けられている。リテイ
ナリング61,71は、端面7aの外周縁部に当接、押圧せし
められている。例えば、リテイナリング71は、第7図
(b)に示すように側壁部71aと当接部71bとからなり、
寸法合せ用の間隙5を除いて全体リング状に形成され、
当接部71bが端面外周部に当接する。
排気ガスは導入口12より矢印Aのように導入され、貫通
孔13B内を矢印aのように通過し、排出口22より矢印B
のように排出される。なお、図中、50は隔壁を示す。
しかし、上記触媒コンバータでは、例えば当接部71bが
当接された部分の貫通孔13Aには、排気ガスが通らず、
まったく機能を果さないことになる。このため、貫通孔
13Aの部分に担持させた貴金属触媒が無駄になり、排気
ガス浄化能力も落ち、圧力損失も増大する。
この問題を解決するため、第8図に示すように、セラミ
ックマット等のクッション性のあるシール材39を触媒周
面7bに押圧させ、保持する方法も一部で実用化されてい
る。この方法では、貫通孔13が塞がれることはなく、す
べての貫通孔13内を排気ガスが矢印aのように流れる。
しかし、触媒コンバータ使用中には激しい振動が加わる
ため、触媒7が軸方向にズレないようにするには、径方
向に非常に高い圧力を加える必要がある。従って、特に
隔壁の厚さが比較的薄い場合(例えば0.15mm〜0.20mm程
度)には、外圧強度が低いため、採用できない。
また、実開昭50-27220号公報で開示されているように、
セラミックハニカム構造体の軸方向のズレ防止のため、
ハニカム構造体外周面に被覆層を設け、この被覆層の外
周に軸方向に凹部凸部を形成したものがある。
しかし、これでは、ハニカム構造体が一般にコージェラ
イト材料を用いて押し出し製法により形成されているこ
とから、ハニカム構造体と上記被覆層との熱膨張を同一
レベルとできず、被覆層が剥離したり被覆層にクラック
が入るという問題がある。また、被覆層を設ける工程が
新たに必要となるため、コスト高となる。
また、実開昭50-109013号公報に示すように、セラミッ
クハニカム構造体の軸方向のズレ防止のため、ハニカム
構造体外周面を径方向に一周する凹部、凸部を形成した
ものがある。
しかし、この公報では凸形状の係止部の製造方法は記載
されていないが、仮に上記のものと同様に、ハニカム構
造体を押し出し成形した後に凸部を形成するものとする
と、上記と同様に被覆層の剥離、クラック、コスト高の
問題が生じる。また、ハニカム構造体外周を凹ませた場
合には、凹ませた部分の近辺の隔壁に変形を生じ、その
部分の強度がコンバータに保持できないほど著しく低下
し、また外周を凹ませた部分には貫通孔を形成できない
ので、排気ガスが流れず、不利となる。
(考案が解決しようとする課題) 本考案の課題は、ハニカム触媒等の筒状体の流体導通孔
の使用効率を高めて無駄を防止し、処理効率の向上、圧
力損失の低減を実現できるような触媒コンバータを提供
することである。
また、筒状の触媒の周縁部の互いに離間された複数部位
で、挟持部材の係止部を周縁部に押圧及び/又は当接さ
せた場合には、各係止部が離間されている。従って、コ
ンバーターケース内に筒状の触媒を、その軸方向に押し
込んで組み込む場合に、触媒から係止部に加わる圧力に
よって、各係止部が変形し易い。本考案の課題は、こう
した係止部の変形を防止することである。
また、筒状の触媒の周縁部の互いに離間された複数部位
で、挟持部材の係止部を周縁部に押圧及び/又は当接さ
せた場合には、各係止部が離間されている。従って、各
係止部の間の空隙から、排気ガスが入り込み、筒状の触
媒の外周面側に回り込み、この外周面側にあるクッショ
ン材等の部材を劣化させる。本考案の課題は、各係止部
の間の空隙から、排気ガスが入り込み、筒状の触媒の外
周面側に回り込むことを、防止することである。
(課題を解決するための手段) 本考案に係る触媒コンバータは、筒状体の一方の端面か
ら他方の端面へと連通する導通孔が多数設けられ、一方
の端面側と他方の端面側とに挟持部材が配され、この挟
持部材を端面の周縁部に押圧及び/又は当接させること
により筒状体を挟持して保持している。そして、挟持部
材に係止部が設けられており、一方の端面と他方の端面
との少なくとも一方で、周縁部の互いに離間された複数
部位で係止部が前記周縁部に押圧及び/又は当接してお
り、係止部と周縁部との接触部分の形状が、弧と直線に
囲まれた形状であることを特徴とする。
また、本考案に係る触媒コンバータは、筒状体の一方の
端面から他方の端面へと連通する導通孔が多数設けら
れ、一方の端面側と他方の端面側とに挟持部材が配さ
れ、この挟持部材を端面の周縁部に押圧及び/又は当接
させるとにより筒状体を挟持して保持している。そし
て、挟持部材が、截頭円錐形の本体部分と、この本体部
分に連設された筒状部分と、本体部分の内周面に形成さ
れた係止部とを備えており、一方の端面と他方の端面と
の少なくとも一方で、周縁部の互いに離間された複数部
位で係止部が周縁部に押圧及び/又は当接しており、本
体部分の外周面がコンバーターケースの内周面に当接し
ていることを特徴とする。
(作用) 本考案に係る触媒コンバータによれば、挟持部材に係止
部が設けられており、周縁部の互いに離間された複数部
位で、係止部が周縁部に押圧及び/又は当接している。
そして、係止部と周縁部との接触部分の形状が、弧と直
線とに囲まれた形状である。即ち、周縁部の形状は弧状
であり、係止部の先端は直線状である。このように、係
止部が挟持部材の内周面に沿った細長い形状を有してい
ることから、係止部の強度が高い。これにより、コンバ
ーターケース内に筒状の触媒を、その軸方向に押し込ん
で組み込む場合に、触媒から係止部に加わる圧力によっ
て、係止部が変形しにくい。
また、本考案に係る触媒コンバータによれば、挟持部材
に係止部が設けられており、周縁部の互いに離間された
複数部位で、係止部が周縁部に押圧及び/又は当接して
いる。このため、各係止部の間の空隙から、排気ガスが
入り込み、筒状の触媒の外周面側に回り込む余地があ
る。しかし、挟持部材が、截頭円錐形の本体部分と、こ
の本体部分に連設された筒状部分とを備えており、本体
部分の外周面がコンバーターケースの内周面に当接して
いるので、この当接部分で排気ガスがブロックされる。
(実施例) 第1図(a)、(b)、(c)、(d)及び第2図
(a)、(b)は、参考例を示す。
第1図(a)はリテイナリング1を示す斜視図、同図
(b)はリテイナリング1等をハニカム触媒7に装着し
た状態の一部切欠き斜視図、同図(c)は触媒コンバー
タの一部断面図、同図(d)は触媒コンバータの外観斜
視図である。
本例のリテイナリング1は、リング状の周壁部2と3と
からなり、断面L字形となっている。周壁部3には互い
にほぼ等間隔に4個の係止爪4が突設され、各係止爪4
間には切り込み6が設けられている。各切り込み6は、
第7図(b)に示すリテイナリングの当接部71bに対
し、リングのほぼ法線方向に切り込みを入れて切り欠い
た形状となっている。
ハニカム触媒7の周壁7bの縁部には、断面長方形のリン
グ状クッション材8が当接され、その外周にはリテイナ
リング1が固定され、クッション材8がリング状周壁部
2,3により隠ぺいされ、円筒軸方向への飛び出しが防止
されるようになっている。リテイナリング1はコンバー
タケース17内周壁に固定されるが、このとき両者を溶接
すればハニカム構造触媒7を一層堅固に保持できる。
ハニカム触媒端面7bの周縁部には、4個の係止爪4が当
接し、係止爪4の間の切り込み6の部分では貫通孔13A
が開口する。
本例の触媒コンバータ15によれば、排気ガス導入孔12よ
り導入された排気ガスが、ハニカム触媒端面7aの周縁部
においても、切り込み6を通って矢印aのように通過
し、排気ガス浄化処理が行われる。従って、従来排気ガ
スが流れなかった部分にも排気ガスが流れるので、触媒
貴金属の無駄を防止し、貴金属を節約してコストダウン
を実現でき、排気処理効率を向上させ、また圧力損失を
低減することができる。また、ハニカム触媒全体の排気
ガス流通量を高めうると共に、ハニカム触媒7の断面積
を小さくしても同等の排気ガス流通量を確保しうるの
で、ハニカム触媒7、触媒コンバータ15の体積も縮減で
きる。
しかも、触媒端面7aの周縁部には係止爪4を当接させて
いるので、ハニカム触媒7の円筒軸方向のズレを有効に
防止できる。また、本例のリテイナリングは、従来と全
く同じ方法でキャンニングでき、触媒コンバータ製造時
に、工程を増やすことなく安価に製造できる。
なお、上記の例では、排気ガス導入側のリテイナリング
について述べたが、このとき排気ガス排出側に従来のリ
テイナリング(第7図参照)を使用したとしても、隔壁
50を排気ガスが通過しうることから、全体として排気ガ
ス流通量を高めるのである。ただし、排気ガス排出側に
も本例のリテイナリング1を配置し、切り欠き6の位置
を合わせることで排気ガス導通孔13Aの両端を開口させ
ると、更に好ましい。
第2図(a)はハニカム触媒に他にリテイナリング11、
クッション材18等を装着した状態を示す一部切り欠き斜
視図、同図(b)はコンバータケースの部分断面図であ
る。
本例の触媒コンバータでは、クッション材18をハニカム
触媒端面に当接させている。クッション材18はリング状
部18aと、この内周に形成された突起部(爪)18bとから
なる。かかるクッション材は通常細いワイヤーメッシュ
等を編んで形成され、柔らかいので、リテイナリング11
によりクッション材18を包んで飛び出さないようにする
必要がある。このため、係止爪14は先端側が内側へと折
れ曲った形状とされ、リング状部18a自体も係止爪14の
位置に合わせて爪18bを有する形状とされ、爪18bが係止
爪14の内側に包み込まれる。
係止爪とハニカム触媒端面との平行度が悪いとき、リテ
イナリングが当接触媒端面に当接していると、触媒端面
に欠けを生ずることもある。しかし、本例では、クッシ
ョン材18をハニカム触媒端面7aに当接させているので、
上述の効果に加え、係止爪14による触媒端面7aの欠けを
効果的に防止できる。
なお、後述する実施例でも、本参考例と同様のクッショ
ン材を用い、ハニカム触媒端面に当接させることができ
る。この場合も、上述したものと同様に、クッション材
をリテイナリングで包む等の配慮が必要である。
また、リテイナリングをハニカム触媒周面とクッション
材との間に装入してもよく、この場合、リテイナリング
はクッション材を介してコンバータケース内に組み込ま
れることになるので、ハニカム触媒を固定するために
は、リテイナリングとクッション材、コンバータケース
を溶接する必要性が上述の場合より高くなる。
第3図(a)は本考案の実施例に係るリテイナリング21
を示す斜視図、同図(b)はハニカム触媒にリテイナリ
ングを組み込んで端面側から見た図である。
リテイナリング21は、リング状周壁2と、周壁2の一方
の側縁に互いに対向して設けられた一対の弓型当接部24
とからなり、周壁2がクッション材を介してハニカム触
媒周面7bに接すると共に、弓型当接部24が端面7aの弓形
当接部位7dに当接する。即ち、係止部である弓形当接部
24と周縁部との接触部分(弓形当接部位7d)の形状が、
円弧と直線とに囲まれた弓形の形状である。そして、弓
型当接部24が存在しない領域では、貫通孔が開口し、排
気ガスが流入するので、上記と同様の効果を奏しうる。
しかも、本例のリテイナリングを採用すると、コンバー
タケース内にハニカム触媒を軸方向に押し込んで組み込
む場合等に特に有効で、弓型の形状から、触媒より加わ
る軸方向の荷重により変形しにくい。
第4図(a)は本考案の実施例に係るリテイナリングを
示す底面図、同図(b)はこのリテイナリングをハニカ
ム触媒に装着した状態を示す斜視図、同図(c)は触媒
コンバータの要部拡大断面図である。
このリテイナリング31は、円錐形の先端を切除した形状
の本体部分32と、この底面に連設された円筒形部分33と
からなり、内周面にて係止爪4が4個設けられている。
そして、円筒形部分33の内周面をハニカム触媒周面7bに
当接させ、係止爪4を触媒端面7aに当接させ、ハニカム
触媒7を保持する。円錐形部分32の先端はコンバータケ
ース17内の内周面に当接され、固定される。矢印Aで示
すように図示省略した排気ガス導入口から導入された排
気ガスは、開口19から導入され、切り込み6を通って貫
通孔13Aを通過する。
円錐形部分32の先端がコンバーターケース17の内周面に
当接し、固定されているので、排気ガスは開口19から導
入され、円錐形部分32の外周面側には回り込まない。
第5図(a)、第5図(b)は、参考例を示すものであ
る。
第5図(a)に示すリテイナリング41は、全体としてほ
ぼ平行四辺形の周壁42からなり、この周壁42の縁部にほ
ぼ四辺形の係止爪4が周壁42の各辺に一つ毎設けられて
いる。そして、第5図(b)に要部拡大図(同図(a)
のVb-Vb線矢視断面に対応)として示すように、係止爪
4を触媒端面7aに当接させ、周壁42の四隅42bをコンバ
ータケース17内周面に当接させ、四隅42bで周壁縁部42a
をケース内周面の傾斜面17aに当接させてリテイナリン
グ41を固定する。円筒形のハニカム触媒7は、第5図
(a)に一点鎖線で示すように、係止爪4のみに当接す
る。従って、ハニカム触媒端面7aの縁部方向へと導入さ
れた排気ガスは、係止爪4の部分のみは通過しないが、
他の部分では自由に貫通孔13Aへと流入できる。
第5図(c)は、本考案の実施例に係るリテイナリング
を示すものである。
なお、第5図(c)に示すように、周壁42の縁部内周に
全周に亘って係止部44を形成し、この係止部44を端面7a
の周縁部に当接させると、端面周縁部の弓形当接部7dの
みが係止部材44に当接し(第3図のものと同様)、他の
部分は通気可能となる。即ち、係止部44と周縁部との接
触部分(弓形当接部位7d)の形状が、円弧と直線とに囲
まれた弓形の形状である。この方法によっても、第1図
のものと同様の効果を奏しうる。
第6図(a)、(b)は、参考例のリテイナリングを示
すものである。
第6図(a)に示すように、第5図(a)のリテイナリ
ング41を二つに分割した「く」の字形状のリテイナリン
グ51を用いてもよい。このリテイナリング51では、ほぼ
「く」の字形の周壁52の縁部内周に各辺に係止爪4を取
り付け、第6図(b)に要部拡大図として示すように、
周壁52の内周面を触媒周面7bに当接させ、係止爪4を端
面7aに当接させている。コンバータケースは、貝殻状に
形成したケース部品37を二枚合わせて組み立てた形状と
されている。リテイナリング51の外周とケース部品37内
周壁とは互いに溶接等で固定されていることが好まし
い。本例では略「く」字形のリテイナリング51を弾性素
材で形成することによって、ハニカム触媒7をキャンニ
ングする際、これを径方向に押圧し、径方向に位置固定
することもできる。
以下、具体的に試作し実験した結果について述べる。
リテイナリングは、厚さ1.2mmのステンレススティール
板で材質がJISに規定されたSUS316を切断・曲げ加工し
て以下の試作品を得た。
参考品1〜3,7〜9は、爪付きリテイナリングで、第1
図の形状で切り込み寸法が第1表のようになるよう加工
した。
同様に本考案品4〜6は、第3図の形状で切り込み寸法
が第1表のようになるよう加工した爪付リテイナリング
である。
一方、第7図(b)に示すような、広く一般に用いられ
ているリテイナリングである比較品1および2も同様に
して得た。
また、触媒の代替品としてコージェライトのハニカム構
造体担体を準備した。寸法は、外径については第1表に
示すφ93mmおよびφ145mm、全長100mm,貫通孔密度46.5
個/cm2、隔壁厚さ0.2mmである。本実験に担体を用いた
理由は、担体は触媒に比較して若干欠け易く、従ってハ
ニカム構造体の欠け等の損傷を調査する場合には担体の
方がより敏感な結果がえられ、担体が実験に耐えれば触
媒なら十分に耐えることからである。
これらについて、まず、触媒端面の面積、爪面積、リテ
イナリングの当接すべき端面周縁部の総面積を求め、ま
た、触媒面積から爪面積を引いて有効触媒面積を求め
た。その他、下記第1表に示す各指標を算出した。
第1表に示す結果から、本考案品及び参考品では有効触
媒面積/触媒面積がいずれも96.5%以上あるのに対し、
比較例1,2では90%を大きく割っており、ハニカム触媒
の使用効率が著しく増大していることが解る。
また、上記の本考案品及び参考品1〜9について、更に
ハニカム触媒の保持性能を更に詳しく検討した。
即ち、のリテイナリングをハニカム構造体およびステン
レススティール製のワイヤーで編んだメッシュとともに
コンバータにくみこんで、各々2個について次に示す性
能試験を実施し、その結果を第2表に示した。
<キャンニング試験> 触媒直径φ93mmの品について担体端面に爪付きリテイナ
リングを当て、側面に保持材としてワイヤーメッシュを
巻いた。これを出口部が鋼管(コンバータケース)の入
口部とほぼ同じ内径を持ち入口部が出口部より大きい内
径を持ったテーパー状の治具の中に入れ、治具出口部を
鋼管の入口部に当て、爪付リテイナリングを油圧ラムで
押し、鋼管の中に押し込んだ後、鋼管から担体を押し出
し外観を観察した。
触媒直径φ145mm品については、担体端面に爪付きリテ
イナリングを当て、側面に保持材としてワイヤーメッシ
ュを巻き、それを半円状に成形した鋼板の中に置き、も
う一つの半円状鋼板を上に合わせてハニカム触媒(担
体)を収容した。そして、半円状鋼板の両縁に設けた鍔
をボルトで締め付けた後、ボルトを外し担体を取り出し
外観を観察した。
<加熱振動試験> キャンニング試験と同様なワイヤーメッシュを巻き、鋼
管に押し込んだ/また鋼板の中に置き鍔をボルトで締め
付けた後、メガホン形状のコーンを鋼管の両端にボルト
で止め試験に供した。
試験条件は、プロパンガスバーナを加熱源とした800℃
の熱ガスを2分流し加熱した後、室温空気を2分流して
冷却することを1サイクルとして、260Hz、0〜20Gの振
動を加えながら50サイクル実施した後、コーンを外して
鋼管/鋼板から担体を取り出し外観を観察した。
第2表から解かるように、実使用条件を模擬したキャン
ニング、加熱振動試験を施すと、本考案品5,6が特に優
れていることが解る。即ち、係止爪の深さTが充分大き
く、ハニカム触媒の真円度の大きさがズレても、これら
の本考案品では触媒への係止爪の引っかかりが不充分と
なることもないのである。
リテイナリングの係止爪の深さTは、触媒直径の2.5%
以上、爪の面積は切り欠き前のリング総面積Srの10%以
上あると特に好ましいといえる。
本考案の実施例は上述した実施例のみに限定されるもの
ではなく、幾多の変形、変更が可能である。
その他、係止爪の形状、寸法、リテイナリング、ハニカ
ム触媒等の寸法、形状、構造等は種々変更できる。例え
ば係止爪を円弧状としてもよく、ハニカム触媒を楕円、
方形としてもよい。第5図に示す例とは逆に、ハニカム
触媒を正方形とし、リテイナリングを円形リング状とし
ても、ハニカム触媒は正方形の頂点部分で四点支持され
るので、上記と同様の効果を奏しうる。
ハニカム触媒の材質としては、コージェライト等のセラ
ミックスが好ましく、低熱膨張率材料が好ましい。
(考案の効果) 本考案に係る触媒コンバータによれば、挟持部材に係止
部が設けられており、周縁部の互いに離間された複数部
位で、係止部が周縁部に押圧及び/又は当接している。
そして、係止部と周縁部との接触部分の形状が、弧と直
線とに囲まれた形状である。即ち、周縁部の形状は弧状
であり、係止部の先端は直線状である。このように、係
止部が挟持部材の内周面に沿った細長い形状を有してい
るとから、係止部の強度が高い。これにより、コンバー
ターケース内に筒状の触媒を、その軸方向に押し込んで
組み込む場合に、触媒から係止部に加わる圧力によっ
て、係止部が変形しにくい。
また、本考案に係る触媒コンバータによれば、挟持部材
に係止部が設けられており、周縁部の互いに離間された
複数部位で、係止部が周縁部に押圧及び/又は当接して
いる。このため、各係止部の間の空隙から、排気ガスが
入り込に、筒状の触媒の外周面側に回り込む余地があ
る。しかし、挟持部材が、截頭円錐形の本体部分と、こ
の本体部分に連設された筒状部分とを備えており、本体
部分の外周面がコンバーターケースの内周面に当接して
いるので、この当接部分で排気ガスがブロックされる。
【図面の簡単な説明】
第1図(a)は参考例に係るリテイナリングの斜視図、
同図(b)はリテイナリング1をハニカム触媒に取り付
けた状態の斜視図、同図(c)は触媒コンバータの要部
断面図、同図(d)は触媒コンバータの外観斜視図、 第2図(a)は参考例に係るリテイナリングの取り付け
状態を示す一部切り欠き斜視図、同図(b)は触媒コン
バータの要部断面図、 第3図(a)は本考案の実施例に係るリテイナリングの
斜視図、同図(b)はこのリテイナリングの取り付け状
態を触媒端面側から見た図、 第4図(a)は本考案の実施例に係るリテイナリングの
底面図、同図(b)はこのリテイナリングの取り付け状
態を示す斜視図、同図(c)は触媒コンバータの要部断
面図、 第5図(a)は参考例に係るリテイナリングの斜視図、
同図(b)は触媒コンバータの一部拡大断面図、 同図(c)は本考案の実施例に係るリテイナリングの取
り付け状態を触媒端面側から見た図、 第6図(a)は参考例に係る触媒コンバータの断面図、
同図(b)は同じく要部拡大断面図である。 第7図(a)は従来の触媒コンバータの断面図、同図
(b)は従来のリテイナリングの斜視図である。 第8図は従来の他のリテイナリングの断面図である。 1,11,21,31,41,51,61,71…リテイナリング 4,24…係止爪、6…切り込み 7…ハニカム触媒、7a…触媒端面 7b…触媒周面 8,9,10,18…クッション材 13A…触媒周縁部の貫通孔(排気ガス導通孔) 15…触媒コンバータ、44…係止部

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】筒状体の一方の端面からこの端面と対向す
    る他方の端面へと連通する導通孔が多数設けられ、前記
    一方の端面側と他方の端面側とに挟持部材が配され、こ
    の挟持部材を前記端面の周縁部に押圧及び/又は当接さ
    せることにより前記筒状体を挟持して保持する触媒コン
    バータにおいて、前記挟持部材に係止部が設けられてお
    り、前記一方の端面と前記他方の端面との少なくとも一
    方で、前記周縁部の互いに離間された複数部位で前記係
    止部が前記周縁部に押圧及び/又は当接しており、前記
    係止部と前記周縁部との接触部分の形状が弧と直線とに
    囲まれた形状であることを特徴とする触媒コンバータ。
  2. 【請求項2】筒状体の一方の端面からこの端面と対向す
    る他方の端面へと連通する導通孔が多数設けられ、前記
    一方の端面側と他方の端面側とに挟持部材が配され、こ
    の挟持部材を前記端面の周縁部に押圧及び/又は当接さ
    せることにより前記筒状体を挟持して保持する触媒コン
    バータにおいて、前記挟持部材が、截頭円錐形の本体部
    分と、この本体部分に連設された筒状部分と、本体部分
    の内周面に形成された係止部とを備えており、前記一方
    の端面と前記他方の端面との少なくとも一方で、前記周
    縁部の互いに離間された複数部位で前記係止部が前記周
    縁部に押圧及び/又は当接しており、前記本体部分の外
    周面がコンバーターケースの内周面に当接していること
    を特徴とする触媒コンバータ。
JP1989033307U 1989-03-27 1989-03-27 触媒コンバータ Expired - Lifetime JPH0636268Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1989033307U JPH0636268Y2 (ja) 1989-03-27 1989-03-27 触媒コンバータ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1989033307U JPH0636268Y2 (ja) 1989-03-27 1989-03-27 触媒コンバータ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH02126016U JPH02126016U (ja) 1990-10-17
JPH0636268Y2 true JPH0636268Y2 (ja) 1994-09-21

Family

ID=31536876

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1989033307U Expired - Lifetime JPH0636268Y2 (ja) 1989-03-27 1989-03-27 触媒コンバータ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0636268Y2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006233827A (ja) * 2005-02-23 2006-09-07 Toyota Motor Corp 排気浄化装置
JP2012246760A (ja) * 2011-05-25 2012-12-13 Ibiden Co Ltd 組立体、排気ガス処理装置、および組立体の製造方法
DE102014203495A1 (de) * 2014-02-26 2015-08-27 Eberspächer Exhaust Technology GmbH & Co. KG Abgasnachbehandlungseinrichtung und zugehöriges Herstellverfahren

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5035906U (ja) * 1973-08-02 1975-04-16
JPS5266813U (ja) * 1975-11-14 1977-05-18
JPS52163618U (ja) * 1976-06-05 1977-12-12
JPS5759608U (ja) * 1980-09-26 1982-04-08
JPS63136218U (ja) * 1987-02-28 1988-09-07
JPH0272313U (ja) * 1988-11-18 1990-06-01

Also Published As

Publication number Publication date
JPH02126016U (ja) 1990-10-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6000131A (en) Method of making a catalytic converter for use in an internal combustion engine
US5909916A (en) Method of making a catalytic converter
EP0768451B1 (en) Monolithic catalyst converter and process for producing the same
US6623704B1 (en) Apparatus and method for manufacturing a catalytic converter
US6159430A (en) Catalytic converter
US20020124403A1 (en) Method of assembling a catalytic converter for use in an internal combustion engine
US6338826B2 (en) Gas duct having honeycomb structure
US20030095896A1 (en) Exhaust gas purifying apparatus
US6732432B2 (en) Apparatus and method for forming an exhaust emission control device, and the device formed thereby
US4070158A (en) Catalyst for catalytic purification of exhaust gases
JPH0636268Y2 (ja) 触媒コンバータ
CA1322963C (en) Honeycomb structure and method of producing the same
RU99126761A (ru) Корпус глушителя и размещаемый в нем корпус-носитель каталитического нейтрализатора с держателем, а также способ изготовления такого корпуса-носителя
JP2515837B2 (ja) セラミックハニカム触媒コンバ―タ
JPH0261313A (ja) 排気ガス浄化用構造物
US7691340B2 (en) Catalytic converter
KR100847794B1 (ko) 배기 가스 전달 장치의 제조 방법
US5149475A (en) Method of producing a honeycomb structure
JPS5832917A (ja) モノリス触媒コンバ−タの製造方法
US7503956B2 (en) Exhaust treatment device with adjustable retention collar
JP2608599B2 (ja) セラミックハニカム構造体の製造法
JP3610406B2 (ja) 触媒コンバータ
EP1308607B1 (en) End cones for exhaust emission control devices and methods of making
US7587819B1 (en) Insert for a catalytic converter and method and apparatus for forming an insert for a catalytic converter
US20040170540A1 (en) Internally shielded catalytic converter

Legal Events

Date Code Title Description
EXPY Cancellation because of completion of term