JPH0634793B2

JPH0634793B2 - 医療用カバーシート

Info

Publication number: JPH0634793B2
Application number: JP60503964A
Authority: JP
Inventors: ジユデイスエイアーコ
Original assignee: Minnesota Mining and Manufacturing Co
Current assignee: 3M Co
Priority date: 1984-10-17
Filing date: 1985-09-03
Publication date: 1994-05-11
Anticipated expiration: 2009-05-11
Also published as: AU584026B2; WO1986002258A1; US4627427A; EP0197048A1; EP0197048B1; CA1322914C; AU4804885A; JPS62500565A

Description

【発明の詳細な説明】技術分野本発明は医療用カバーシートの分野に関する。特に本発
明は、様々な医療処置、特に外科処置に有用な医療用カ
バーシートとして使用される物品に関する。

従来技術病院では現在、通常の外科処置及びその他の手術処置で
使用するため多くの種類の医療用カバーシートを保管し
ている。本発明は特に外科処置に適用され、そして本明
細書においてそのように記載されているが、本発明はま
た医療処置一般に応用できるものである。そのような処
置に用いられるカバーシートまたはカバーシート組立体
は、施行される切開手術の場所と寸法とに合うようなも
のにされる。すなわち、そのカバーシートまたはカバー
シート組立体は、滅菌材料が手術区域を囲んで手術個所
を患者の身体または周りの環境からの汚染から守るのに
十分に患者の身体を残余部を覆う状態で、当該手術個所
への接近を行えるような位置に設置される窓（周囲に接
着剤を付けた、または付けない開口）、あるいはフイル
ム（抗菌剤を含むことができる接着剤及びライナーを付
けた、または付けない）を有する切開パツチを有する。
その他のカバーシートまたはカバーシート組立体は、開
口をもつた熱可塑性のエラストマフイルムを備えた伸縮
性の孔を有する。伸縮性のあるこの種のシートは特に四
肢の手術に適している。使用において、腕あるいは脚を
伸縮性の孔の開口に差入れ、覆い材料が患者の身体を覆
い、そして四肢シートが四肢に当てられる。

本明細書と請求の範囲を通して用いられる「手術区域」
なる用語は医療または外科処置のために患者の身体に接
近するための医療用カバーシートの部分を指し、これに
は、窓、切開パツチ、伸縮性の孔、および窓の全部また
は一部を覆うフイルム（接着剤を付けた、または付けな
い）を有する窓との複合物が含まれる。

今日、病院は、いろいろな異なる位置に手術区域を設け
た多種類のカバーシートを保管している。即ち、病院の
在庫品は、手術区域が頭部手術用としてシートの一方の
端部近くに設けられたもの、胸部手術用としてシートの
一方の端部から幾分離れたところに設けられたもの、腹
部手術用としてシートの中央部近くに設けられたものを
有するカバーシートおよびそして膝と足／踝の手術用と
して手術区域をシートの頭端部から離して設けたシート
等を含む。

病院は、手術区域がシートのいろいろ異なる部分に位置
させた様々な種類の手術用カバーシートを準備している
他に、また一般的に、多くの寸法のより小型のシートを
保管していて、これらを組合せて手術部位のまわりに手
術区域をもつたシート組立体を作る。更に、病院によつ
ては、割れ目のあるシートまたはＵ字形のシートを保管
し、その２つのシートのスプリツトまたは「Ｕ」開口を
重ねたり突合わせたりして手術区域の位置と寸法を出
す。

多くの切開部位に使用できるカバーシートが提示されて
いる。米国特許第４，３３６，７９７号は、窓を備えた
主シートと、この主シートの上面に取付けられる同様な
窓を備えたフレームシートとを有する手術用カバーシー
トを記載している。フレームシートは主シートに対し摺
動可能に取付けられ、主シートに対しフレームシートを
動かすと、手術区域の寸法と位置を変える。米国特許第
３，７９９，１６１号は複数個の窓を有する手術用カバ
ーシートを記載している。各窓は取外し可能なカバーシ
ートで覆われ、切開部位をおおうカバーシートだけを取
外し、他の窓をおおうカバーシートはそのままにして置
かれて手術時に無菌バリヤを維持する。英国特許第１，
３９５，３８９号に記載の手術用カバーシートは、少な
くとも一方の長手方向の端部から中央部まで扇のように
折りたたみひだを有し、その第１と第２のひだは残りの
ひだより小さく、その第２のひだは裏ひだ、第３のひだ
は表ひだにされている。該特許の明細書は、それらひだ
の積重ねを切断して長手方向に様々な長さのスリツトを
設けることができることを開示している。更に、該特許
は、シートの１つのひだを円弧状に切断することにより
窓を形成することを開示している。

１つ以上の型式の外科処置に利用できる手術用カバーシ
ートを作る、また別の概念が米国特許第４，０２４，８
６２号に示されている。この特許は、大型の外科手術を
施行するに十分な寸法の窓をもつた手術用カバーシート
を提示する。カバーシートの上面に、主カバーシートの
窓より小さい寸法の窓を有する可撓性フレームシートが
取外し可能に取付けられている。

四肢（脚及び腕）に使用される手術用カバーシートは多
くの場合、横方向に管の形状とし、その一方の長手方向
端部を閉じた構造とされる。米国特許第４，３０８，８
６４号は、普通のストツキネツトカバーシートと閉じた
管状カバーシートとを組合せたものを示す。米国特許第
３，９８９，０４０号は、横方向に管状で且つその一方
の長手方向端部を緘封したカバーシートを示す。このカ
バーシートは、管の開き端部から長手方向にスプリツト
を入れて窓としている。窓の両側部を手術個所に固定す
るための圧感接着剤がスプリツトの両縁部に沿つて備え
られる。

カバーシートを取扱い易くするように折りたたみ、また
それを無菌状態のまま拡げて設置するための方法は多種
多様である。多くのカバーシートは、最初に横方向折り
たたみ線に沿つて折りたたんでカバーシートの長手方向
寸法を小さくし、その後で長手方向折りたたみ線に沿つ
て折りたたんで横方向寸法を小さくするようにされる。
また別のカバーシートは最初に長手方向折りたたみ線に
沿つて、次いで横方向折りたたみ線に沿つて折りたたま
れる。米国特許第４，０５１，８６５号は後者の型式の
折りたたみパターンを提示している。

発明の開示本発明は、シートカバーの様々な異なる位置に手術区域
が設けられた多種類の手術用カバーシートを保管しなけ
ればならないという病院の問題点を解決しようとするも
のである。本発明は汎用医療用カバーシートとして用い
られる物品を提供する。この物品は、患者の身体の、切
開医療処置が施されない個所、即ち非手術個所を覆い、
そして切開医療処置に使用される手術区域を提供する。
それは両側縁部を有する覆い材料で構成され、そしてこ
の覆い材料に一体に形成される手術区域を備える。この
物品は無端のループの形に作られ、そしてそのループの
或る地点を開くことによつて、覆い材料中に手術区域の
ある手術用カバーシートとすることができる。ループの
開き地点を適当に選択することによつて、手術区域を患
者の身体の手術個所に置いたとき、非手術個所を覆い材
料で完全に無菌状態に隔離できるようなカバーシートに
することができる。本発明によれば、手術区域はループ
の長さに沿つた任意の地点に置かれ、そこでその手術区
域から適当な距離の所の線を選び、この線に沿つてルー
プを開けば、カバーシートの長さの所要の特定個所に手
術区域を備えた手術用カバーシートを作ることができる
のである。

本発明の他の特徴によれば、ループを開いたきその外面
がカバーシートの患者面、即ち患者の身体に接触する面
となるように、ループが形成される。

覆い材料の長手方向線に沿つて折りたたんで物品の横方
向寸法を小さくすることにより、覆い材料の最少限の取
扱いによつてループを容易に開けるようにされる。好適
には、無端のループの内側に２つの長手方向折りたたみ
ひだのスタツクが並置されるように、覆い材料はこれの
両側部から長手方向折りたたみ線に沿つて折りたたまれ
る。最も好適にはそれら長手方向ひだは扇様のひだにさ
れる。

好適な構造において、手術区域は、覆い材料の両側縁部
から実質的に等距離の長手方向軸心を有する実質的に矩
形の形にされる。

ループを開く線の決定は、長手方向に折りたたまれたル
ープの長手方向寸法を物品の横方向折りたたみによつて
小さくすることにより、容易にされる。横方向ひだは手
術区域に対する距離を決定するための基準点にすること
ができる。それら横方向ひだは好適には扇様ひだにされ
る。

ループを開く特定の線の選択はまた、覆い材料の手術区
域から或る間隔ごとの位置に、横方向切断を表示するマ
ークを付けることにより容易にされる。そこで、手術区
域から十分離れた個所の切断マークを所で覆い材料を切
断すれば、そのループを開いたとき、手術区域が頭部手
術に適した位置にあるカバーシートが作られる。また、
手術区域から更に幾分離れた別の切断マークの所でルー
プを開けば、手術区域が胸部手術に適した位置にあるカ
バーシートが作られる。手術区域からまた更に離れた切
断マークの所で開けば、腹部手術に適したカバーシート
が作られる。手術区域の両端部から実質的に等距離の所
にある切断マークの所で開けば、手術区域が腰部手術に
適した位置にあるカバーシートが作られる。覆い材料は
また、膝の手術及び脚／踝の手術のための追加の切断マ
ークを備えることができよう。好適な実施例において、
それら横方向切断マークは横方向ひだの折りたたみ線の
個所に設定される。

本発明の手術区域は、覆い材料に設けられる任意の形状
と寸法の窓、切開パツチ、伸縮性孔、複合物、そして更
にスリツトまで含む、任意の型式の手術区域とすること
ができる。

本発明の他の特徴において、伸縮性孔または切開パツチ
を患者の手術個所に当てたとき患者面になるそれら孔ま
たは切開パツチの面が外に出るように、物品の折りたた
みが行われる。このような特徴によれば、伸縮性孔の場
合、カバーシートを拡げる前に四肢をその孔に差込むこ
とができる。また切開パツチの場合、カバーシートを拡
げる前に、取外し可能ライナーの取外しと切開パツチの
設定を行うことができる。

覆い材料及びこれと一体の手術区域で構成される無端の
ループの物品が手術ナースに与えられる。そこで手術ナ
ースは、手術区域から適当な距離の所の線に沿つてルー
プを開き、こうして、手術区域を患者の身体の手術個所
への接近を可能にする位置に置いたとき、非手術個所を
十分に覆う長さをもつた覆い材料を備え、そしてその材
料の中に手術区域をもつたカバーシートが作られる。そ
こでナースは手術区域を患者の手術個所に設定し、そし
て非手術個所を適切に覆う。

手術ナースが、当該手術個所に置かれる手術区域と、ル
ープを開いて作られるカバーシートの頂部（または底
部）との間の距離を決める。次いで手術区域から十分な
距離の所の線に沿つてループを開いてカバーシートを形
成する。そこでこのカバーシートは、患者の手術個所に
該手術区域を置いたとき覆い材料の長さが非手術個所を
十分に覆うようなものになる。ループを開いた後、その
手術区域を手術個所に置く。それから覆い材料の横方向
ひだを拡げ、そして最後に長手方向ひだを拡げる。

図面の簡単な説明第１図は、物品をループに無端状にする前の長手方向折
りたたみ線を示す、手術区域をもつた覆い材料の平面
図、第２図は、無端のループに形成された本発明の物品
の斜視図、第３図は、横方向ひだと横方向切断線を示す本発明の物
品の拡大斜視図、第４図は、物品の長手方向折りたたみを示す、第３図の
４−４線に沿つた拡大断面図、第５図は、第３図の「Ｃ」線に沿つて切断された後の本
発明の物品の患者面の平面図である。

詳細な説明第１図に示すように、本発明の物品は好適には、覆い材
料２０と手術区域３０とで構成されるシート１０によつ
て作られる。覆い材料２０は任意の通常のカバーシート
材料とすることができる。この材料は殺菌消毒できるも
のでなければならない。覆い材料は可撓性で且つ流体を
はじく性質のものが望ましく、あるいはまたその構造の
中に流体不浸透バリヤを備えるようにしてもよい。例え
ば、覆い材料は、患者面となる面２７（第５図に示され
る）を流体吸収性とし、そして上面となる面２９に流体
の浸透を防ぐ流体不浸透層２８を備えることができる。
更に上面は好適には低グロスのものにされる。その好適
な材料としては、BLUE FABRIC ^TM（ミネソタ州、セント
ポールの３Ｍカンパニーから発売）がある。これは、流
体吸収材料としてのけば立てたレーヨンウエブと、これ
らウエブの間に置かれる流体不浸透バリヤとしてのポリ
エチレンフイルムとサンドウイツチ積層物である。この
材料と、熱プラスチツクフイルにウエブを着けるポリマ
ー接着剤は、ここに参照として含む米国特許第３，８０
９，０７７号に詳しく述べられている。また別の好適な
材料は、コネチカツト州のデクスタコーポレーシヨンで
製造発売されている、フツ素処理した湿層複合紙材料、
ASSURE I ^TMである。最も好適な材料は、デラウエア州
ウイルミントンのデユポンで製造発売されている、機械
的に柔かくした、スピン編みされたポリエステル／木材
パルプ混合材、SONTARA ^TMである。価格の点で使い捨て
カバーシートとして使用するには適さないということで
余り好適なものとはいえないが、ニユーヨーク州ハンチ
ントンの、スーパーサージカルマニフアクチユアリング
の子会社のフアシヨンシールユニフオームスで製造発売
されているLIQUA-SHIELD ^TMも使用できる。綿、ポリエ
ステル／綿混紡織物、及びポリエステルのような織製織
物も余り好適ではないが使用できる。更に、市販されて
いて当該技術者に周知の押出しフイルムも使用されよ
う。

覆い材料は好適には補強パネル２４を備える。この補強
パネルは、覆い材料の上面になる面の、手術区域３０の
周辺個所に固定される。補強パネルは手術区域３０の縁
を補強し、手術中の覆い材料の構造の一体性を増大し保
護する。補強パネルはその露出面４１を流体吸収性と
し、そして覆い材料に取付けられる面４２を通つて流体
が浸透するのを防ぐ流体不浸透層を備えることが望まし
い。補強パネルは好適にはBLUE FABRIC ^TM（ミネソタ州
セントポールの３Ｍカンパニー）、あるいは１つだけの
吸収層と１つの不浸透フイルムとを有する２層積層物で
作られよう。覆い材料に補強パネルを固定する方法は、
加熱接着、超音波緘封、あるいは圧感または高温溶融接
着剤を使用する方法等、任意の適当なものとされよう。

手術区域３０は、任意の寸法と形状を有する窓、切開パ
ツチ、伸縮性孔、またはそれらの複合物とすることがで
きる。手術区域３０は更に、覆い材料に入れたスリツト
でもよい。好適には手術区域は、覆い材料の両側縁部２
５から等距離の長手方向軸心をもつた矩形の形にされ
る。好適な手術区域は、接着剤、好適には圧感アクリル
酸接着剤を着けた可撓性フイルムと取外し可能ライナー
とで構成される切開パツチである。高い湿気通し率を有
するが液体に対しては不浸透性であるフイルムが特に好
適である。好適なフイルムとしてはポリウレタン、ポリ
エステル、及び線形低密度ポリエチレンがある。切開パ
ツチはヨードフオアのような抗菌剤を備えてもよい。ヨ
ードフオア抗菌剤を有する切開パツチには、ミネソタ州
セントポールの３Ｍカンパニーから発売されているIOBA
N ^R２抗菌フイルムがある。圧感抗菌接着剤と切開複合
物は米国特許第４，３１０，５０９号及び第４，３２
３，５５７号により詳しく述べられている。切開パツチ
は好適には、圧感接着剤被覆フイルムの縁部から取外し
可能ライナーを取外し、そしてその接着フイルムを補強
パネル２４の上面に重ねてその接着剤で接着させるよう
にして、覆い材料２０に積層される。

手術区域を備えた覆い材料は、これの長手方向の両端部
２１と２２を接合することにより、第２図に示されるよ
うな無端のループの形にされる。その接合は、テープ、
移し接着剤、高温溶融接着剤、加熱緘封、縫合、超音波
緘封等、適当な任意の方法によつて行われよう。

第１図と第２図はまた長手方向折りたたみ線２３を示
す。第２図のＴ−Ｔ線で示されるループ横方向寸法は好
適には、長手方向折りたたみ線２３に沿つて覆い材料２
０を折りたたむことにより小さくされる。最も好適に
は、その長手方向折りたたみは両側縁部２５から中央部
の方へ扇の様に行われる。

ループはまた好適には、第２図のＬ−Ｌ線に示されるよ
うに長手方向寸法を小さくするよう折りたたまれる。こ
の長手方向寸法の短縮は好適には、第３図に示される横
方向折りたたみ線２６に沿つてループを折りたたむこと
によつて行われる。

第３図と第４図は本発明のループ物品の最も好適な折り
たたみパターンを示す。好適には、ループの両縁部から
内方へ折りたたみ線２３に沿つて扇様に折りたたむこと
により横方向寸法が小さくされる。好適にはループの折
りたたみは、手術区域が外面に露出するように行われ
る。第３図に示されるように手術区域はループの底部に
置かれよう。

好適な実施例において、横方向切断ラベルが覆い材料上
に付けられる。最も好適には、その横方向切断マークは
横方向折りたたみ線２６上に付けられる。第４図に示さ
れるように、ループを切断することによつて、普通のカ
バーシート寸法の完全な長さのシート、即ち、７２イン
チ（１８３cm）の幅と１０８インチ（２７４cm）の長さ
を有する物品が作られる。このシート物品は、１２イン
チ（３０cm）幅と１６インチ（４１cm）長さの手術区域
を有するループを横方向切断線Ａに沿つて切断すれば、
上記寸法の手術用カバーシートで、手術区域が頭部／頚
部手術に適する位置に置かれたカバーシートが作られ
る。横方向切断線Ｂに沿つて切断すれば、手術区域が胸
部手術に適する位置に置かれたカバーシートが作られ
る。横方向切断線Ｃに沿つて切断すれば（第５図の場合
がそうである）、腹部手術に適したカバーシートが作ら
れる。横方向切断線Ｄに沿つて切断すれば、腰部手術に
適したカバーシートが作られる。横方向切断線Ｅに沿つ
て切断すれば、膝の手術に適したカバーシートが作られ
る。最後に、横方向切断線Ｆに沿つて切断すれば、踝／
脚の手術に適したカバーシートが作られる。

使用の場合、消毒ナースが第３図と第４図に示されるよ
うに折りたたまれたループをそのパツケージから消毒バ
ツクテーブルへ移す。ループの横方向切断線が第３図の
ように折りたたみ線上に設けられている場合には、消毒
ナースがそれら折りたたみのひだを本のページをめくる
ようにめくつていけば、施行される手術に適したループ
の切断を行うべき地点の折りたたみ線を容易に見出せ
る。その地点で例えば鋏によりループを横方向に切断し
て開けば、覆い材料内に手術区域が置かれているカバー
シートが作られる。そのようにループを開いてから、手
術区域を患者の身体の手術個所に設定すれば、覆い材料
が手術中患者を覆つている。第４図に示されるように、
縁部から折りたたまれる第１長手方向ひだが裏ひだにな
る場合、即ちシートの患者面になる面の方に折りたたみ
が行われている場合、当然、それら扇様ひだの最上のひ
だセグメントと上から２番目のひだセグメントとの間に
折り返しが作られ、これによつて循環ナースがカバーシ
ートを拡げるのを手伝うことができ、また無菌状態の維
持を確実に行うことができる。カバーシートは下記のよ
うにして患者に被せられる。最初に手術ナースが切開パ
ツチからライナーを取外し、そして切開パツチの圧感接
着剤部を患者の手術個所に当てる。あるいはまた、シー
トが伸縮性孔を有する場合には、ナースが伸縮性孔の開
口を通して四肢を引き、そして手術区域を四肢に沿つた
適当な個所に置く。次にナースはカバーシートを長手方
向に、即ち患者の頭と足の方へ拡げる。そこでカバーシ
ートは横方向へ拡げることができる。最後に、カバーシ
ートが切開パツチを有する場合、圧感接着剤を患者の肌
にしつかりと滑らかに着ける。

以上の説明は、本発明の物品の好適な構造、及びその物
品の製造方法と使用方法を述べたものである。本発明に
はなおその他の様々な実施例が含まれることは当該技術
者には容易に理解されよう。例えば長手方向折りたたみ
は扇様折りたたみでなく、ロール折りたたみにしてもよ
い。このロール折りたたみというのは、扇様折りたたみ
パターンのように表と裏の折りたたみを交互に行うので
なく、表なら表だけ、裏なら裏だけの折りたたみを続け
て行うパターンである。またその折りたたみは、両側か
ら中央へではなく、一方の側から他方の側まで一方向に
行うことも可能であろう。そしてループ全体の内側が外
面になるように拡げられる。コートオーガナイザ、器械
ホルダー、流体収集袋、浸透装置等のような追加装置を
構造内に組込むこともできよう。ループは好適には消毒
鋏で切断することによつて開かれるが、その他に破断ス
トリツプを使つたり、あるいはテープを取外すような方
法で開くようにしてもよい。請求の範囲はそれら全ての
変化形を内包するものである。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】手術中患者の非手術個所を覆い且つ手術区
域を備える物品において、両側縁部を有する覆い材料が
備えられ、この覆い材料と一体に設けられる手術区域が
備えられ、該物品は無端のループに形成され、そして、
該手術区域が患者の手術個所への接近を行えるように置
かれたとき患者の非手術個所が該覆い材料によって十分
に覆われるように該手術区域が該覆い材料内で位置決め
される如き手術用カバーシートを、該ループを開いたと
きに作るような寸法にされることを特徴とする物品。
【請求項２】請求の範囲第１項の物品において、該覆い
材料を長手方向に折りたたむことによって該物品の横方
向寸法が小さくされることを更に特徴とする物品。
【請求項３】請求の範囲第２項の物品において、長手方
向に折りたたまれた物品の長手方向寸法が該物品の横方
向折りたたみによって小さくされることを更に特徴とす
る物品。
【請求項４】請求の範囲第１項の物品において、手術の
ための該覆い材料内の該手術区域の正確な位置決めを行
うため、該ループを開く所の該覆い材料を横断する横方
向線の決定を容易にするよう該手術区域から或る間隔で
設けられる複数個の横方向切断マークが該覆い材料に備
えられることを更に特徴とする物品。