JPH063346U - 空気殺菌器 - Google Patents

空気殺菌器

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JPH063346U
JPH063346U JP049806U JP4980692U JPH063346U JP H063346 U JPH063346 U JP H063346U JP 049806 U JP049806 U JP 049806U JP 4980692 U JP4980692 U JP 4980692U JP H063346 U JPH063346 U JP H063346U
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air
germicidal lamp
germicidal
lamp
sterilizer
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JP049806U
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Inventor
廣 福原
Original Assignee
株式会社フクハラ
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 可搬性有り、殺菌効果の大きい空殺菌器を得
る。 【構成】 筒体1に殺菌灯スタンド8を取り付け、殺菌
灯スタンド8に取り付けた殺菌灯7で殺菌する。電動フ
ァン16により空気吸込み口100Iから吸込んだ空気
は空気分散板17をとおり、筒体1中を上昇し、薬剤保
持部材13をとおり、例えば芳香剤で香りを付されて空
気吸出し口100Dから排出される。可搬性があり、空
気の汚れがひどい床上に置くことができる。自然対流が
あり、仮に電動ファン16が止まっても、殺菌灯7の温
度上昇は抑制され、異常昇温による光量減少が生じな
い。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は殺菌灯を用いた空気殺菌器に関する。
【0002】
【従来の技術】
水銀蒸気中の放電により、水銀原子の電子は特定のエネルギー準位に励起され たのち、他の低いエネルギー準位に降下する。この際余分のエネルギーが一定波 長の放射として表われている。水銀の蒸気圧が低いと波長は253.7nm輝線 スペクトルが強くあらわれるので、殺菌灯は低い蒸気圧(10-2mmHg程度) の圧力で放電し紫外線を発生させる。この紫外線の波長は250nm程度である 。
【0003】 この紫外線殺菌灯は例えばショーケ−ス中の生鮮魚貝類の殺菌に用いられてい る。又、近年は人のいる空間の殺菌のための殺菌灯が用いられている。このよう な殺菌灯は手術室、厨房、食堂、配膳室、トイレ等に用いられる。このような殺 菌灯は天井に埋込み、直付け、パイプ吊、チェン吊等であたかも照明灯のように 取付けられている。同様に壁埋込み、壁直付けのタイプのものがある。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
従来例の殺菌灯は夫々が固定して設置されており、容易に移動は出来ない。そ のため、上述したように特定された用途に用いられている。一方近時は香りが感 覚に訴えてアメニテイ空間を形成する許りでなく、能率向上(例えば会議)にも 有効なことが知られている。このため百貨店、銀行、ホテル、パビリオン、医院 、各種オフィス等で芳香発生装置が用いられるようになって来ている。この香り を用いる効果は一部香料には殺菌効果はあるが一般には殺菌効果は認められない 。このような香りの効果と併せて有害菌の少ない空間を得ることは環境上重要で ある。
【0005】 然し乍ら、従来の空気殺菌器は取付位置が部屋の上部であり、移動困難なため 、床に近い比較的雑菌の温床となる床面上のちり、ほこりのある部分の有害菌を 含む空気からは離れている。従って、特に天井に空気殺菌器を設けることは部屋 全体の殺菌方法としては効果が減殺される。
【0006】 本考案は部屋の下層空気を特に殺菌できると共に装置の設置に融通性のある空 気殺菌器を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本考案の第1の考案は内部に設けた殺菌灯の光を外部へもれないように遮蔽す る直立した筒体と、該筒体内に設けた前記殺菌灯と、筒体上下に設けた殺菌灯の 電極に給電すると共に殺菌灯を支持する接続端子を設けた殺菌灯スタンドと、筒 体下部に固定された少なくとも電源入力端子を備え、装置全体を床上等に支持す るためのボックスと、下部に設けた室内空気の吸込み口と、上部に設けた空気吹 出し口と、筒体中を垂直方向に室内空気を通過させる送風手段とを有することを 特徴とする空気殺菌器である。
【0008】 本考案の第2の考案は筒体上部に通気可能な底板を備えて薬剤室を設けたこと を特徴とする空気殺菌器である。
【0009】
【実施例】
以下、本考案の実施例を図面に従って説明する。
【0010】 「実施例1」 図1,2,3は実施例1を示す。筒体1は水平断面コ字形のケース2に裏蓋3 を取り付けることにより断面四角の中空の筒を形成している。ケース2は内部に 殺菌灯取付座4を備え、該座4に、殺菌灯7の制御部材を収容した殺菌灯スタン ド8が固定してある。殺菌灯スタンド8の上下の接続端子9には殺菌灯7の上下 の電極が接続されると共に殺菌灯7が支持されている。筒体1の内面の少なくと も殺菌灯7の紫外線が直射する範囲は紫外線の反射が大きいように例えば白色に 塗装してある。これは殺菌灯7の直射光が届かない範囲、即ち、大略殺菌灯の外 周と殺菌灯スタンド8の角8aをとおる接線11の片側に出来る影部12に紫外 線を到達させるためである。筒体1の上部には薬剤保持部材13が設けられ、そ の上部が薬剤保持室20であって、上端には上蓋14がしてある。薬剤保持部材 13は網又は有孔板であり、その他通気性があればどのようなものでもよく、上 部にのせる薬剤例えば芳香剤が通り抜けて落下しないことが必要である。上蓋1 4の上面は例えば多孔の通気孔を備えていて全体を符号100で示す空気殺菌器 の吹出し口100Dとしてある。
【0011】 ケース2の下端は操作ボックス15に固定されている。操作ボックス15中に は送風手段として電動ファン16が収容されている。操作ボックス15の底板の 四つの角近くにはゴム脚17が取り付けられこれでもって全体を水平面に支持す る。操作ボックス15の天板は空気分散板5となっており、背板にはルーバとな った空気吸込み口100Iを設けてある。電動ファン16は操作ボックス15に 取り付けたタイマ18及び電源端子19を介して外部電源につながれる。操作ボ ックス15にはアワーメータ21、パイロットランプ22、ヒューズ23を備え る。
【0012】 タイマ18を所定運転時間に設定すると、殺菌灯7が点灯する。内部に備える タイマリレーが動作し殺菌灯7が所定温度になり、光度が上昇すると電動ファン 16が回転する。これによって操作ボックス15の底板から室内空気が吸込まれ て操作ボックス15中をとおり、空気分散板5で風速をならされて筒体1内へ出 る。筒体1内をとおる際に空気中の菌は紫外線により殺菌されて、薬剤保持部材 13を通過し、薬剤保持部材13に保持されている例えば芳香剤で香りを付され て上蓋14の吹出し口100Dをとおり、室内に出る。かくして室内を空気が循 環することにより空気の清浄化が行われる。
【0013】 「試験例」 図6に特に寸法を示したように上述の空気殺菌器100とアンダーセン・サン プラー31を透明アクリル製の箱32中に収容した。33は箱32の下縁を支持 する台座であって床上に置いてある。空気殺菌器100の上蓋14の吹出し口1 00D上方にパイプ35の一端を配し、他端をアンダーセン・サンプラー31の 吸込口に配した。又、空気殺菌器100の吸込み口100I外側に菌を入れた噴 霧器34を配した。空気殺菌器100を運転し、噴霧器34で吹付けた菌入りの 空気を吸込み口100Iから吸込み、殺菌して吹出し口100Dから吹出し、そ の空気をパイプ35を通じてアンダーセン・サンプラー31にて該空気中の菌を 接取したものである。
【0014】 上記において供試した菌と検出に用いる細胞は Polio virus type Lsc2ab 弱毒化ワクチン株 感染力価 107 PFU/ml(HEL-R 66ヒト胎児肺細胞由来) Influenza virus type B 愛知 分離株 感染力価 104PFU/ml (MDCK コッ カスパニエル腎細胞由来) である。
【0015】 試験方法は空気殺菌器100を運転し減菌蒸留水で106 PFU/mlに調製 したポリオウイルス液または、104 PFU/mlに調製したインフルエンザウ イルスを噴霧器34に入れ、0.5kg/cm2 の除菌空気を圧送する。5分間 噴霧した時点でアンダーセン・サンプラー31を始動させ、噴霧器34による6 分間ウイルスの噴霧とアンダーセン・サンプラー31による吸引・採取を並行す る。
【0016】 アンダーセン・サンプラー31の各段にトリプチケースソイ寒天平板を置き、 吸引、採取後取り出して、誘出液2mlを平板に加える。ポリオウイルスの誘出 には0.1モル炭酸緩衝液(1%NaCl加、pH10)を、また、インフルエ ンザウイルスの誘出にはMEM培地(NaHCO3 ・グルタミン・ビタミン・ア ルブミン加)を使用する。この誘出液を1mlを採取し、2倍濃度のMEM倍地 (NaHCO3 加)を等量混合して接種原液とする。PBSで10倍階段希釈し て細胞に接種し、Plaque法によってウィルス量を定量する。紫外線殺菌灯 停止時(対照:紫外線殺菌灯7は無点灯で送気用電動ファン16のみ運転)及び 、運転時(紫外線殺菌灯7を点灯し、送気用電動ファン16を運転)のアンダー セン・サンプラー31で検出されたウイルス量を比較し、試験品によるウィルス 不活化効果を検討する。
【0017】 以上の試験結果は表1、表2のとおりである。 空気殺菌器100を停止時(紫外線殺菌灯7は無点灯で、送気用電動ファン1 6のみ運転)及び運転時(紫外線殺菌灯7を点灯し、送気用電動ファン16を運 転)のアンダーセン・サンプラー31で検出されたウイルス量を比較し、空気殺 菌器100によるウイルス不活化効果を検討した。エアロゾル化したポリオウイ ルスの場合、試験品停止時のウイルス噴霧量3.2×105 PFU/mlで、検 出率が20.84%であつた。空気殺菌器100の運転時では、ウイルス噴霧量 2.6×105 PFU/mlに対し、アンダーセン・サンプラー31の各粒径で 検出されたウイルス量の合計は1.3×102 PFU/mlで、検出率が0.0 5%であり、紫外線殺菌灯7によりポリオウイルスの不活化率は99.76%で あった。
【0018】 一方、エアロゾル化したインフルエンザの場合、空気乾燥器100の停止時の ウイルス噴霧量の合計は8.0×10PFU/mlで、検出率が5.63%てあ った。空気殺菌器100の運転時では、ウイルス噴霧量3.0×103 PFU/ mlに対し、アンダーセン・サンプラー31の各粒径で検出されたウイルス量の 合計は検出限界以下であり、紫外線殺菌灯7点灯によるインフルエンザウイルス の不活化率は100%であるが、検出限界以下を考慮すれば不活化率は89.3 5%以上となる。
【0019】 「実施例2」 図4は実施例2を示し、筒体1の部分の水平断面図である。紫外線殺菌灯7の 外周の接線が殺菌灯スタンド8の角8aをとおる接線11上にあるように、角8 aから殺菌灯スタンド8の側方に斜めの壁24を設けた、該壁24の上下方向寸 法は殺菌灯スタンド8の長さとほぼ等しく、殺菌灯スタンド8側の側壁8bと斜 めの壁24との間は通気が生じないように板材で閉塞されている。
【0020】 「実施例3」 図5は薬剤保持室20を上蓋14に設けた例である。多孔板で出来たかご状の 薬剤保持部材26を上蓋14に脱着自在に取付ける。上蓋14の裏面には対向し て板ばね25が設けられ、薬剤保持部材6の上縁を外側へ変形した回り縁26a を板ばね25で挟持するようになっている。
【0021】
【考案の効果】
本考案は垂直な筒体中に殺菌灯を収容して送風手段を設けたため、床上の何処 でも場所をとらずに配設することが出来る。そして菌の生育しやすい床面上のコ ーナに置くことが出来、効果的に有菌空気を捕捉できる。密閉空間中で必ず殺菌 力のある光線中を空気が通過するので、殺菌の効果の効果が大きい。
【0022】 筒体が直立しており内部に殺菌灯があるため、殺菌灯で加熱された空気は上昇 流となるので送風手段は小容量小型ののものですみ、静音化に寄与すると共にコ ストが安い。
【0023】 送風手段が仮に故障等で停止しても、筒体は煙突の効果で空気を上昇させるの で殺菌効果を維持できる。又この煙突の効果で殺菌灯は冷却されるので、過熱に より発生光量が減少して殺菌効果が減殺されることがない。
【0024】 上記構成において薬剤室を上部の吹出し口側に設けた場合は、薬剤室中の薬品 、例えば芳香剤は長時間入替えないため、菌により腐敗するような芳香剤は用い られなかったのが使用可能となり、芳香剤の選択範囲が広くなる。
【提出日】平成5年2月16日
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】考案の詳細な説明
【補正方法】変更
【補正内容】 【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は殺菌灯を用いた空気殺菌器に関する。
【0002】
【従来の技術】
水銀蒸気中の放電により、水銀原子の電子は特定のエネルギー準位に励起され たのち、他の低いエネルギー準位に降下する。この際余分のエネルギーが一定波 長の放射として表われている。水銀の蒸気圧が低いと波長は253.7nm輝線 スペクトルが強くあらわれるので、殺菌灯は低い蒸気圧(10-2mmHg程度) の圧力で放電し紫外線を発生させる。この紫外線の波長は250nm程度である 。
【0003】 この紫外線殺菌灯は例えばショーケ−ス中の生鮮魚貝類の殺菌に用いられてい る。又、近年は人のいる空間の殺菌のための殺菌灯が用いられている。このよう な殺菌灯は手術室、厨房、食堂、配膳室、トイレ等に用いられる。このような殺 菌灯は天井に埋込み、直付け、パイプ吊、チェン吊等であたかも照明灯のように 取付けられている。同様に壁埋込み、壁直付けのタイプのものがある。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
従来例の殺菌灯は夫々が固定して設置されており、容易に移動は出来ない。そ のため、上述したように特定された用途に用いられている。一方近時は香りが感 覚に訴えてアメニテイ空間を形成する許りでなく、能率向上(例えば会議)にも 有効なことが知られている。このため百貨店、銀行、ホテル、パビリオン、医院 、各種オフィス等で芳香発生装置が用いられるようになって来ている。この香り を用いる効果は一部香料には殺菌効果はあるが一般には殺菌効果は認められない 。このような香りの効果と併せて有害菌の少ない空間を得ることは環境上重要で ある。
【0005】 然し乍ら、従来の空気殺菌器は取付位置が部屋の上部であり、移動困難なため 、床に近い比較的雑菌の温床となる床面上のちり、ほこりのある部分の有害菌を 含む空気からは離れている。従って、特に天井に空気殺菌器を設けることは部屋 全体の殺菌方法としては効果が減殺される。
【0006】 本考案は部屋の下層空気を特に殺菌できると共に装置の設置に融通性のある空 気殺菌器を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本考案の第1の考案は内部に設けた殺菌灯の光を外部へもれないように遮蔽す る直立した筒体と、該筒体内に設けた前記殺菌灯と、筒体上下に設けた殺菌灯の 電極に給電すると共に殺菌灯を支持する接続端子を設けた殺菌灯スタンドと、筒 体下部に固定された少なくとも電源入力端子を備え、装置全体を床上等に支持す るためのボックスと、下部に設けた室内空気の吸込み口と、上部に設けた空気吹 出し口と、筒体中を垂直方向に室内空気を通過させる送風手段とを有することを 特徴とする空気殺菌器である。
【0008】 本考案の第2の考案は筒体上部に通気可能な底板を備えて薬剤室を設けたこと を特徴とする空気殺菌器である。
【0009】
【実施例】
以下、本考案の実施例を図面に従って説明する。
【0010】 「実施例1」 図1,2,3は実施例1を示す。筒体1は水平断面コ字形のケース2に裏蓋3 を取り付けることにより断面四角の中空の筒を形成している。ケース2は内部に 殺菌灯取付座4を備え、該座4に、殺菌灯7の制御部材を収容した殺菌灯スタン ド8が固定してある。殺菌灯スタンド8の上下の接続端子9には殺菌灯7の上下 の電極が接続されると共に殺菌灯7が支持されている。筒体1の内面の少なくと も殺菌灯7の紫外線が直射する範囲は紫外線の反射が大きいように例えば白色に 塗装してある。これは殺菌灯7の直射光が届かない範囲、即ち、大略殺菌灯の外 周と殺菌灯スタンド8の角8aをとおる接線11の片側に出来る影部12に紫外 線を到達させるためである。筒体1の上部には薬剤保持部材13が設けられ、そ の上部が薬剤保持室20であって、上端には上蓋14がしてある。薬剤保持部材 13は網又は有孔板であり、その他通気性があればどのようなものでもよく、上 部にのせる薬剤例えば芳香剤が通り抜けて落下しないことが必要である。上蓋1 4の上面は例えば多孔の通気孔を備えていて全体を符号100で示す空気殺菌器 の吹出し口100Dとしてある。
【0011】 ケース2の下端は操作ボックス15に固定されている。操作ボックス15中に は送風手段として電動ファン16が収容されている。操作ボックス15の底板の 四つの角近くにはゴム脚17が取り付けられこれでもって全体を水平面に支持す る。操作ボックス15の天板は空気分散板5となっており、背板にはルーバとな った空気吸込み口100Iを設けてある。電動ファン16は操作ボックス15に 取り付けたタイマ18及び電源端子19を介して外部電源につながれる。操作ボ ックス15にはアワーメータ21、パイロットランプ22、ヒューズ23を備え る。
【0012】 タイマ18を所定運転時間に設定すると、殺菌灯7が点灯する。内部に備える タイマリレーが動作し殺菌灯7が所定温度になり、光度が上昇すると電動ファン 16が回転する。これによって操作ボックス15の底板から室内空気が吸込まれ て操作ボックス15中をとおり、空気分散板5で風速をならされて筒体1内へ出 る。筒体1内をとおる際に空気中の菌は紫外線により殺菌されて、薬剤保持部材 13を通過し、薬剤保持部材13に保持されている例えば芳香剤で香りを付され て上蓋14の吹出し口100Dをとおり、室内に出る。かくして室内を空気が循 環することにより空気の清浄化が行われる。
【0013】 「試験例」 図6に特に寸法を示したように上述の空気殺菌器100とアンダーセン・サン プラー31を透明アクリル製の箱32中に収容した。33は箱32の下縁を支持 する台座であって床上に置いてある。空気殺菌器100の上蓋14の吹出し口1 00D上方にパイプ35の一端を配し、他端をアンダーセン・サンプラー31の 吸込口に配した。又、空気殺菌器100の吸込み口100I外側に菌を入れた噴 霧器34を配した。空気殺菌器100を運転し、噴霧器34で吹付けた菌入りの 空気を吸込み口100Iから吸込み、殺菌して吹出し口100Dから吹出し、そ の空気をパイプ35を通じてアンダーセン・サンプラー31にて該空気中の菌を 接取したものである。
【0014】 上記において供試した菌と検出に用いる細胞は Polio virus type Lsc2ab 弱毒化ワクチン株 感染力価 107 PFU/ml(HEL-R 66ヒト胎児肺細胞由来) Influenza virus type B 愛知 分離株 感染力価 104PFU/ml (MDCK コッ カスパニエル腎細胞由来) である。
【0015】 試験方法は空気殺菌器100を運転し減菌蒸留水で106 PFU/mlに調製 したポリオウイルス液または、104 PFU/mlに調製したインフルエンザウ イルスを噴霧器34に入れ、0.5kg/cm2 の除菌空気を圧送する。5分間 噴霧した時点でアンダーセン・サンプラー31を始動させ、噴霧器34による6 分間ウイルスの噴霧とアンダーセン・サンプラー31による吸引・採取を並行す る。
【0016】 アンダーセン・サンプラー31の各段にトリプチケースソイ寒天平板を置き、 吸引、採取後取り出して、誘出液2mlを平板に加える。ポリオウイルスの誘出 には0.1モル炭酸緩衝液(1%NaCl加、pH10)を、また、インフルエ ンザウイルスの誘出にはMEM培地(NaHCO3 ・グルタミン・ビタミン・ア ルブミン加)を使用する。この誘出液を1mlを採取し、2倍濃度のMEM倍地 (NaHCO3 加)を等量混合して接種原液とする。PBSで10倍階段希釈し て細胞に接種し、Plaque法によってウィルス量を定量する。紫外線殺菌灯 停止時(対照:紫外線殺菌灯7は無点灯で送気用電動ファン16のみ運転)及び 、運転時(紫外線殺菌灯7を点灯し、送気用電動ファン16を運転)のアンダー セン・サンプラー31で検出されたウイルス量を比較し、試験品によるウィルス 不活化効果を検討する。
【0017】 以上の試験結果は表1、表2のとおりである。 空気殺菌器100を停止時(紫外線殺菌灯7は無点灯で、送気用電動ファン1 6のみ運転)及び運転時(紫外線殺菌灯7を点灯し、送気用電動ファン16を運 転)のアンダーセン・サンプラー31で検出されたウイルス量を比較し、空気殺 菌器100によるウイルス不活化効果を検討した。エアロゾル化したポリオウイ ルスの場合、試験品停止時のウイルス噴霧量3.2×105 PFU/mlで、検 出率が20.84%であつた。空気殺菌器100の運転時では、ウイルス噴霧量 2.6×105 PFU/mlに対し、アンダーセン・サンプラー31の各粒径で 検出されたウイルス量の合計は1.3×102 PFU/mlで、検出率が0.0 5%であり、紫外線殺菌灯7によりポリオウイルスの不活化率は99.76%で あった。
【0018】 一方、エアロゾル化したインフルエンザの場合、空気乾燥器100の停止時の ウイルス噴霧量の合計は8.0×10PFU/mlで、検出率が5.63%てあ った。空気殺菌器100の運転時では、ウイルス噴霧量3.0×103 PFU/ mlに対し、アンダーセン・サンプラー31の各粒径で検出されたウイルス量の 合計は検出限界以下であり、紫外線殺菌灯7点灯によるインフルエンザウイルス の不活化率は100%であるが、検出限界以下を考慮すれば不活化率は89.3 5%以上となる。
【0019】 「実施例2」 図4は実施例2を示し、筒体1の部分の水平断面図である。紫外線殺菌灯7の 外周の接線が殺菌灯スタンド8の角8aをとおる接線11上にあるように、角8 aから殺菌灯スタンド8の側方に斜めの壁24を設けた、該壁24の上下方向寸 法は殺菌灯スタンド8の長さとほぼ等しく、殺菌灯スタンド8側の側壁8bと斜 めの壁24との間は通気が生じないように板材で閉塞されている。
【0020】 「実施例3」 図5は薬剤保持室20を上蓋14に設けた例である。多孔板で出来たかご状の 薬剤保持部材26を上蓋14に脱着自在に取付ける。上蓋14の裏面には対向し て板ばね25が設けられ、薬剤保持部材6の上縁を外側へ変形した回り縁26a を板ばね25で挟持するようになっている。
【0021】
【考案の効果】
本考案は垂直な筒体中に殺菌灯を収容して送風手段を設けたため、床上の何処 でも場所をとらずに配設することが出来る。そして菌の生育しやすい床面上のコ ーナに置くことが出来、効果的に有菌空気を捕捉できる。密閉空間中で必ず殺菌 力のある光線中を空気が通過するので、殺菌の効果の効果が大きい。
【0022】 筒体が直立しており内部に殺菌灯があるため、殺菌灯で加熱された空気は上昇 流となるので送風手段は小容量小型のものですみ、静音化に寄与すると共にコス トが安い。
【0023】 送風手段が仮に故障等で停止しても、筒体は煙突の効果で空気を上昇させるの で殺菌効果を維持できる。又この煙突の効果で殺菌灯は冷却されるので、過熱に より発生光量が減少して殺菌効果が減殺されることがない。
【0024】 上記構成において薬剤室を上部の吹出し口側に設けた場合は、薬剤室中の薬品 、例えば芳香剤は長時間入替えないため、菌により腐敗するような芳香剤は用い られなかったのが使用可能となり、芳香剤の選択範囲が広くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の一部断面で示す側面図である。
【図2】図1の正面図である。
【図3】図1の筒体部の水平断面図である。
【図4】実施例2の水平断面図である。
【図5】実施例3の縦断面図である。
【図6】試験装置を示す側面図である。
【符号の説明】
1 筒体 2 ケース 3 裏蓋 4 殺菌灯取付座 7 殺菌灯 8 殺菌灯スタンド 13 薬剤保持部材 16 電動ファン 20 薬剤保持室 26 薬剤保持部材
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年2月16日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項2
【補正方法】変更
【補正内容】

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に設けた殺菌灯の光を外部へもれな
    いように遮蔽する直立した筒体と、該筒体内に設けた前
    記殺菌灯と、筒体上下に設けた殺菌灯の電極に給電する
    と共に殺菌灯を支持する接続端子を設けた殺菌灯スタン
    ドと、筒体下部に固定された少なくとも電源入力端子を
    備え、装置全体を床上等に支持するためのボックスと、
    下部に設けた室内空気の吸込み口と、上部に設けた空気
    吹出し口と、筒体中を垂直方向に室内空気を通過させる
    送風手段とを有することを特徴とする空気殺菌器。
  2. 【請求項2】 筒体上部に通気可能な底板を備えて薬剤
    室を設けたことを特徴とする請求項1に記載の空気殺菌
    器。
JP049806U 1992-06-23 1992-06-23 空気殺菌器 Pending JPH063346U (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP049806U JPH063346U (ja) 1992-06-23 1992-06-23 空気殺菌器

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JP049806U JPH063346U (ja) 1992-06-23 1992-06-23 空気殺菌器

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Publication Number Publication Date
JPH063346U true JPH063346U (ja) 1994-01-18

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ID=12841384

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