JPH06330489A - 回収ボイラのカリウム濃度監視装置 - Google Patents

回収ボイラのカリウム濃度監視装置

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JPH06330489A
JPH06330489A JP11567793A JP11567793A JPH06330489A JP H06330489 A JPH06330489 A JP H06330489A JP 11567793 A JP11567793 A JP 11567793A JP 11567793 A JP11567793 A JP 11567793A JP H06330489 A JPH06330489 A JP H06330489A
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JP
Japan
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potassium
potassium concentration
recovery boiler
monitoring
gas temperature
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JP11567793A
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Inventor
Miyuki Etsu
幸 悦
Shohei Noda
松平 野田
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】この発明は、カリウムの発生が少ない運転条件
を見出だすことが容易となり、ひいてはボイラの連続操
業に寄与できることを目的とする。 【構成】チャーベットにおいて黒液に混入したNa2
4 から還元作用にてNa2 Sを生成させスメルトとし
て回収する回収ボイラのカリウム濃度監視装置におい
て、チャーベットからの励起された2本のカリウム原子
スペクトルの強度比からガス温度を計測し、カリウム原
子スペクトルの絶対強度と計測した前記ガス温度からカ
リウム濃度を監視する手段(カリウム濃度計21)を具備
することを特徴とする回収ボイラのカリウム濃度監視装
置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、回収ボイラのカリウ
ム濃度監視装置に関する。
【0002】
【従来の技術】周知の如く、回収ボイラの機能は、黒液
を燃焼させてその保有熱量により発電用あるいは工場用
諸設備に供される蒸気を発生させると共に、黒液中に含
まれる硫酸ナトリウム(Na2 SO4 )を還元し、これ
を硫化ナトリウム(Na2 S)を主成分とする形で溶融
させて蒸解工程に利用する薬剤の原料を回収することに
ある。前記回収ボイラの燃焼制御は、蒸気発生効率と薬
剤回収効率即ちスメルト還元率と呼ばれるNa2 SO4
のNa2 Sへ還元効率の双方が高く得られるような運転
が長く続けられることが望まれている。
【0003】図4は、従来の回収ボイラの構成を示す。
図中の符番1は、回収ボイラ本体である。この回収ボイ
ラ本体1の所定の側壁には、噴射ガン2が取り付けられ
ている。この噴射ガン2により、図示されていないがチ
ップ蒸解工程から廃液として排出される黒液が炉内に噴
霧される。ここで、噴霧とされた黒液は炉内で浮遊乾燥
されて炉底に落下し、チャーベット3を形成する。前記
回収ボイラ本体1の底部に対応する側壁には1次空気4
を炉内に導入する第1導入管4aが、回収ボイラ本体1
のチャーベット頂上部に対応する側壁には2次空気5を
炉内に導入する第2導入管5aが、回収ボイラ本体1の
上部に対応する側壁には3次空気6を炉内に導入する第
3導入管6aが、夫々設けられている。これらの空気は
燃焼用空気であり、これにより前記チャーベット3及び
炉内を浮遊している黒液あるいは炉内ガス体は燃焼され
る。このとき発生する燃焼排ガス7は、回収ボイラ本体
1の上部に夫々順次連通された過熱器8,ドラム9及び
節炭器10を通って熱交換に供され、更に電気集塵器11を
通って煙突12から系外へ排ガス13として排出される。
【0004】ところで、回収ボイラの連続操業の妨げと
なっているのが、過熱器8や節炭器10のチューブへ灰14
が付着することによる閉塞である。灰14の付着の原因
は、灰14中に含まれるカリウムの含有量が多くなると灰
の融点が下がり付着性が良くなるためである。ここで、
カリウムは黒液中に含まれており、チャーベット3の上
部から蒸発して発生しており、その発生量はチャーベッ
ト3の燃焼温度に関係している。そこで、回収ボイラの
運転者は、燃焼温度が最適となる様に、全空気量や、1
次空気,2次空気,3次空気の比率や風圧を制御してい
る。その時に、発生したカリウム濃度は、電気集塵機11
にて補修した補修灰15を分析系16にて調べている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、回収ボイラ
の黒液成分はチップ蒸解工程におけるチップの材質によ
って種々に変化するため、同一燃焼条件であってもチャ
ーベットの燃焼温度が変化している。その為に、チャー
ベットからのカリウム蒸発量も変化している。ところ
が、カリウム濃度計測は灰採取によるオフライン計測で
あり結果がでてくるまでに時間がかかっており、計測結
果を運転条件に十分反映させることができない状態であ
る。
【0006】この発明はこうした事情を考慮してなされ
たもので、リアルタイムでカリウム濃度計測を可能にし
て運転者へのオペレーションガイドとして利用でき、も
ってカリウムの発生が少ない運転条件を見出だすことが
容易となり、ひいてはボイラの連続操業に寄与できる回
収ボイラのカリウム濃度監視装置を提供することを目的
とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明は、チャーベッ
トにおいて黒液に混入したNa2 SO4 から還元作用に
てNa2 Sを生成させスメルトとして回収する回収ボイ
ラのカリウム濃度監視装置において、チャーベットから
の励起された2本のカリウム原子スペクトルの強度比か
らガス温度を計測し、カリウム原子スペクトルの絶対強
度と計測した前記ガス温度からカリウム濃度を監視する
手段を具備することを特徴とする回収ボイラのカリウム
濃度監視装置である。
【0008】この発明において、チャーベットより発生
したカリウム原子は周囲の高温ガス体により熱励起さ
れ、カリウム原子の発光スペクトルが生ずる。この発光
スペクトルは、近赤外の766.49nmと769.90
nmに強度の強いピークを有している。
【0009】スペクトルの絶対強度はカリウムの濃度と
温度に関係しており、温度は2本のスペクトルの強度比
から求められる。従って、カリウム濃度はどちらかのス
ペクトルの絶対強度を先に求めたガス温度で補正して求
めることができる。そこで、この2本のカリウムスペク
トル線に感応する光検知器を炉内のチャーベットが視野
に入るように炉壁にセットし、適当な信号処理を行い、
オンラインでカリウム濃度変化を監視する。
【0010】カリウム濃度Nと発光スペクトル検知器の
出力I1 との関係は、次式(1) に示す通りである。 N=C・I1 ・exp(E1 /K・Tg ) (1) ここで、E1 は波長(λ)766.49nmでのアインシ
ュタインの上位エネルギーレベル、Kはボルツマン定
数、Tg はガス温度、Cは光学系によって決まる定数。
【0011】この時、ガス温度Tg は、次式(2) を変形
して求める。 I1 /I2 =(A1 /A2 )・exp{−(E1 −E2 )/K・Tg } (2) ここで、I:線スペクトル強度、 A:アインシュタインのA係数、 E:アインシュタインの上位エネルギーレベル、 K:ボルツマン定数、 Tg :ガス温度 (添字1,2は線スペクトルλ1 =766.49nm、λ
2 =769.90nmにおける各々の値を示す) (2)式よりガス温度を求め、(1)式に代入してカリ
ウム濃度を算出する。
【0012】
【作用】この発明によれば、リアルタイムでカリウム濃
度計測を可能にして運転者へのオペレーションガイドと
して利用でき、もってカリウムの発生が少ない運転条件
を見出だすことが容易となり、ひいてはボイラの連続操
業に寄与できる。
【0013】
【実施例】以下、この発明の一実施例を図1〜図3を参
照して説明する。但し、従来(図4)と同部材は同符号
を付して説明を省略する。図中の符番21は、回収ボイラ
本体1の側壁周囲で第2導入管5aの上部に設けられた
4ケのカリウム濃度計である。これにより、略チャーベ
ット3全域を見渡すことが可能である。図3は、このカ
リウム濃度計の構成を示す。図中の符番22は濃度計本体
であり、内部に入射光23を集光する集光レンズ24,25が
配置されている。また、前記濃度計本体22内には、集光
された光を透過光と反射光に分割するハーフミラー26が
配置されている。ここで、透過光は、波長(λ1 )=7
66.49nmの光のみを透過させる狭帯域フィルタ27を
経由して光検知器28に入射する。前記光検知器28は波長
(λ1 )=766.49nmのスペクトル強度を検知す
る。同様に、反射光は波長(λ2 )=769.90nmの
光のみを透過させる狭帯域フィルタ29を経由して光検知
器30に入射する。前記光検知器30は波長(λ2 )=76
9.90nmのスペクトル強度を検知する。各々の光検知
器28,30の出力を信号処理器31に入力し、前述した計算
式によりガス温度,カリウム濃度を求める。
【0014】また、前記濃度計本体22には、前記集光レ
ンズ25の後方に位置する部分に冷却及びパージ用空気32
を導入する導入管33が設けられている。この導入管33
は、濃度計本体22の先端部の集光レンズ24,25が炉内か
らの熱輻射による高温対策と汚れ防止用で、集光レンズ
24,25の孔部より流入し先端より炉内に流出する構造と
なっている。
【0015】上記実施例によれば、回収ボイラ本体1の
側壁周囲で第2導入管5aの上部に4ケのカリウム濃度
計21を設け、かつこれらのカリウム濃度計21は夫々図3
に示すように入射光23を集光させる集光レンズ24,25
と、集光された透過光を透過光と反射光に分割させるハ
ーフミラー26と、波長766.49nmの光のみを透過さ
せる狭帯域フィルタ27と、この光を検知する光検知器28
と、波長769.90nmの光のみを透過させる狭帯域フ
ィルタ29と、この光を検知する光検知器30と、信号処理
器31とを具備した構成になっている。従って、「手段」
の欄で記載した計算式(1),(2)を用いて、リアル
タイムにてガス温度,カリウム濃度を求めることができ
る。もって、カリウムの発生が少ない運転条件を見出だ
すことが容易となり、ひいてはボイラの連続操業に寄与
できる。
【0016】なお、上記実施例では、2ケの光検知器を
使用した例を示しているが、回折格子を用いて炉内の分
光を行い、その中から波長(λ1 )=766.49nmと
波長(λ2 )=769.90nmに相当する光強度を用い
ても同様なことが可能である。
【0017】
【発明の効果】以上詳述したようにこの発明によれば、
リアルタイムでカリウム濃度計測を可能にして運転者へ
のオペレーションガイドとして利用でき、もってカリウ
ムの発生が少ない運転条件を見出だすことが容易とな
り、ひいてはボイラの連続操業に寄与できる回収ボイラ
のカリウム濃度監視装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例に係る回収ボイラのカリウ
ム濃度監視装置の説明図。
【図2】図1の装置に係わる回収ボイラ本体の横断面
図。
【図3】図1のカリウム濃度監視装置の一構成であるカ
リウム濃度計の説明図。
【図4】従来の回収ボイラの説明図。
【符号の説明】
1…回収ボイラ本体、 2…噴射ガン、 3
…チャーベット、7…燃焼排ガス、 8…過熱
器、 9…ドラム、10…節灰器、
11…電気集塵器、 12…煙突、13…排ガス、
21…カリウム濃度計、 22…濃度計本体、23
…入射光、 24,25…集光レンズ、 26…
ハーフィミラー、27,29…狭帯域フィルタ、 28,30…
光検知器、 31…信号処理器。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チャーベットにおいて黒液に混入した硫
    酸ナトリウムから還元作用にて硫化ナトリウムを生成さ
    せスメルトとして回収する回収ボイラのカリウム濃度監
    視装置において、 チャーベットからの励起された2本のカリウム原子スペ
    クトルの強度比からガス温度を計測し、カリウム原子ス
    ペクトルの絶対強度と計測した前記ガス温度からカリウ
    ム濃度を監視する手段を具備することを特徴とする回収
    ボイラのカリウム濃度監視装置。
JP11567793A 1993-05-18 1993-05-18 回収ボイラのカリウム濃度監視装置 Withdrawn JPH06330489A (ja)

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JPH06330489A true JPH06330489A (ja) 1994-11-29

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JP11567793A Withdrawn JPH06330489A (ja) 1993-05-18 1993-05-18 回収ボイラのカリウム濃度監視装置

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JP (1) JPH06330489A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2022533536A (ja) * 2019-05-17 2022-07-25 アンドリッツ オサケ ユキチュア 回収ボイラーの還元率を決定すること

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2022533536A (ja) * 2019-05-17 2022-07-25 アンドリッツ オサケ ユキチュア 回収ボイラーの還元率を決定すること

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Effective date: 20000801