JPH06329552A - 腫瘍疾患を処置するための組成物 - Google Patents

腫瘍疾患を処置するための組成物

Info

Publication number
JPH06329552A
JPH06329552A JP6101029A JP10102994A JPH06329552A JP H06329552 A JPH06329552 A JP H06329552A JP 6101029 A JP6101029 A JP 6101029A JP 10102994 A JP10102994 A JP 10102994A JP H06329552 A JPH06329552 A JP H06329552A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
acid
phenyl
formula
amino
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6101029A
Other languages
English (en)
Inventor
Johannes Roesel
レーゼル ヨハネス
Urs Regenass
レゲナス ウルス
Marc Lang
ラーン マルク
Guido Bold
ボルト ギュイド
Frederic Cumin
キュマン フレデリック
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Novartis AG
Original Assignee
Ciba Geigy AG
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ciba Geigy AG filed Critical Ciba Geigy AG
Publication of JPH06329552A publication Critical patent/JPH06329552A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K38/00Medicinal preparations containing peptides
    • A61K38/04Peptides having up to 20 amino acids in a fully defined sequence; Derivatives thereof
    • A61K38/07Tetrapeptides
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K38/00Medicinal preparations containing peptides
    • A61K38/04Peptides having up to 20 amino acids in a fully defined sequence; Derivatives thereof
    • A61K38/05Dipeptides
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K38/00Medicinal preparations containing peptides
    • A61K38/16Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • A61K38/55Protease inhibitors
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P35/00Antineoplastic agents

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Gastroenterology & Hepatology (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は腫瘍疾患の処置のための組成物の提
供を目的とする。 【構成】 本発明はHIVアスパラギン酸プロテアー
ゼ、例えばHIV−1−又はHIV−2−プロテアーゼ
のインヒビターとして述べられている化合物、及びそれ
らの塩、特にその薬理学的に許容されている塩の、腫瘍
疾患の処置における、並びに腫瘍疾患の予防における及
び特に処置における利用を意図する薬理組成物の調製に
おける利用、更にはかかる化合物による腫瘍の処置の方
法及び対応する薬理組成物に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明はHIVアスパラギン酸プロテアー
ゼ、例えばHIV−1−又はHIV−2−プロテアーゼ
のインヒビターとして述べられている化合物、及びそれ
らの塩、特にその薬理学的に許容されている塩の、腫瘍
疾患の処置における、並びに腫瘍疾患の予防における及
び特に処置における利用を意図する薬理組成物の調製に
おける利用、更にはかかる化合物による腫瘍の処置の方
法及び対応する薬理組成物に関する。
【0002】AIDSを生じせしめる生物であると考え
られ、そしてそのように述べられているHIV−1又は
HIV−2由来のHIV−1−又はHIV−2−プロテ
アーゼの如きのHIVアスパラギン酸プロテアーゼの上
記のインヒビター、並びにその塩及びその調製品は、欧
州特許出願第92,810,678.0号(公開番号E
P0,532,466号;本発明の出願人の名において
承認;1993年3月17日公開)、欧州特許出願第8
9,303,539.4号(公開番号EP0,337,
714号;Merck & Co.,Inc.,New
Jerseyの名において承認;1989年10月1
8日公開)、欧州特許出願第89,308,555.5
号(公開番号EP0,356,223号;Merck
& Co.,Inc.,New Jerseyの名にお
いて承認;1990年2月28日公開)、欧州特許出願
第90,313,848.5号(公開番号EP0,43
4,365号;Merck & Co.,Inc.,N
ew Jerseyの名において承認;1991年6月
26日公開)、欧州特許出願第91,108,828.
4号(公開番号EP0,459,465号;本発明の出
願人の名において承認;1991年12月4日公開)、
又は欧州特許出願第89,810,923.6号(公開
番号EP0,374,098号;本発明の出願人の名に
おいて承認;1990年6月20日公開)において特に
記載されているものである。本発明にかかわる利用はそ
れらの出願のいづれにも示唆されていない。最後の2つ
の出願の英語対応物は対応の南アフリカ特許ZA91/
4136(1992年2月26日承認)及びZA89/
9558(1990年8月29日承認)である。前記の
特許出願は引用することで本明細書に組入れる;特に、
それらに述べられている個々の化合物は本発明にかかわ
る利用に関して、本明細書の中に引用することにより含
まれるものと考慮される。更に考えられるのは、ヒドロ
キシ基においてエステル化されている、例えばアルカノ
イルにより、例えばアセチル、又は特に低級アルコキシ
−低級アルコキシ−低級アルカノイルもしくは低級アル
コキシ−低級アルコキシ−低級アルコキシ−低級アルカ
ノイルによりエステル化されている化合物である(これ
は遊離化合物と、活性化又はその場で活性化した低級ア
ルコキシ−低級アルコキシ−低級アルカノン酸もしくは
低級アルコキシ−低級アルコキシ−低級アルコキシ−低
級アルカノン酸、例えば酸クロリド〔これは例えば塩化
メチレンと1−クロロ−N,N,2−トリメチル−1−
プロペンアミンの中で約0℃において調製できる〕との
反応、それに続く酸クロリドの(例えばエバポレーショ
ンによる濃縮により単離した後)ジオキサン中での、ピ
リジンの存在下での、遊離ヒドロキシ基を有するHIV
アスパラギン酸プロテアーゼの対応のインヒビターとの
反応により調製されうる)。
【0003】該化合物は好ましくは次式のものである:
【化2】 (式中、R1 は水素;低級アルコキシカルボニル;複素
環カルボニル;ベンジルオキシカルボニルであって未置
換であるか又はフッ素、ハロ−低級アルキル、低級アル
カノイル、スルホ、低級アルキルスルホニル及びシアノ
より互いに独立して選ばれる3個までの基により置換さ
れたもの;複素環オキシカルボニル(ここで複素環は炭
素原子を介して結合している);上記のカルボニル基の
うちのいづれかであって結合しているカルボニル基がチ
オカルボニル基に置き代わっているもの;複素環スルホ
ニル;低級アルキルスルホニル;又はN−(複素環−低
級アルキル)−N−低級アルキル−アミノカルボニルで
あり;B1 は結合であるか、又はR1 に対してN−末端
的に、且つR2 −CH2 −を保有する炭素原子において
のアミノ基にC−末端的に結合しているα−アミノ酸の
二価の残基であり;R2 及びR3 は互いに独立してフェ
ニル又はシクロヘキシルであり、それらの基は未置換で
あるか、又はヒドロキシ、低級アルコキシ、ハロゲン、
ハロ−低級アルキル、スルホ、低級アルキルスルホニ
ル、シアノ及びニトロより互いに独立して選ばれる1〜
3個の基により置換されており、A1 は−C=OとA2
との間の結合であるか、又は基−C=OにN−末端的
に、且つA2 にC−末端的に結合しているα−アミノ酸
の二価の残基であり、A2 はA1 にN−末端的に、且つ
基NR4 5 にC−末端的に結合しているα−アミノ酸
の二価の残基であるか、又はA1 とA2 は一緒になって
ジペプチドの二価の残基を形成しており、その中心アミ
ド結合は還元されており、そして基−C=OにN−末端
的に、且つ基NR45 にC−末端的に結合しており、
そしてR4 とR5 は結合している窒素原子と一緒になっ
て未置換の、又は置換化チオモルホリノ又はモルホリノ
を形成している)、又は塩形成基が存在しているならば
かかる化合物の塩、又はかかる化合物もしくはその塩の
ヒドロキシ保護型誘導体である。これらはその製造方法
と共に、欧州特許出願第92,810,678.0号
(公開番号EP0,532,466号;本発明者の名に
おいて承認;1993年3月17日に公開)に記載され
ている。
【0004】本発明に従って利用される化合物及びその
塩は、AIDSの如きのHIVにより生ずる疾患を処置
するための活性成分として知られている。作用の態様
は、問題のレトロウイルスがそれ自身そのゲノムの中で
コードしており、且つ完全な新ビリオンの成熟にとって
必須であるHIVアスパラギン酸プロテアーゼの阻害で
ある。
【0005】腫瘍疾患は今日、世界中での主たる死因の
一つであり、腫瘍を処置する方法及び手段の提供は共通
の目標である。特に、多数、且つ様々に考えられる腫瘍
疾患に原因して、活性成分の利点によりできるだけ多種
の又は非常に特異的な腫瘍の処置に適する新規の薬理組
成物が常に必要とされている。
【0006】本発明に従い、本明細書に記載のHIVア
スパラギン酸プロテアーゼのインヒビターは例えば本明
細書の実施例の欄において例示した動物実験からわかる
通り、腫瘍疾患、例えば転移の形成の予防及び処置にお
いてめざましい活性を有することが驚くべきことにこの
たび発見された。これらの動物実験においては、腫瘍疾
患に苦しむ、又は腫瘍細胞の投与の結果として腫瘍疾患
に苦しむようにされた(例えば腫瘍断片の移植により、
又は腫瘍細胞系の注入により)温血動物、例えばラッ
ト、ギニアピッグ及び特にマウスの観察を行った。それ
らは腫瘍疾患の発生前、同時又は後に、本明細書に記載
のHIVアスパラギン酸プロテアーゼのいづれか、特に
式Iのそれ又はその塩で処置した。上記のHIVアスパ
ラギン酸プロテアーゼのインヒビターは腫瘍の成長を阻
止した。それらは腫瘍疾患に対して有効な活性成分であ
る。
【0007】腫瘍疾患、特に侵襲性腫瘍成長及び転移の
形成を患うもの、特に膵臓、肺、腸、卵巣又は乳癌に対
する本明細書に記載のHIVアスパラギン酸プロテアー
ゼのインヒビターの良好な活性はめざましい。
【0008】本明細書に記載のHIVアスパラギン酸プ
ロテアーゼのインヒビター、特に式Iのそれは、腫瘍疾
患、例えば膵臓、肺、腸、卵巣又は乳癌の如きのサイト
カイン−又はホルモン依存型腫瘍の基礎を成る腫瘍転移
の形成の予防及び処置にとっても特に利用できうる。
【0009】上記のHIVアスパラギン酸プロテアーゼ
のインヒビター、特に式Iのそれは、エストロゲン−依
存性腫瘍疾患、例えば膵臓、腸又は乳癌であってエスト
ロゲン依存性成長及びその転移を示すものの場合におい
て特に利用される。
【0010】上記のHIVアスパラギン酸プロテアーゼ
のインヒビター、特に式Iのそれは、乳癌のエストロゲ
ン依存性腫瘍及びその転移、例えば腋窩リンパ腺におけ
るそれらの場合により特に利用される。
【0011】処置すべき上述の腫瘍疾患は特にHIVア
スパラギン酸プロテアーゼ(例えばHIV−1−及び/
又はHIV−2−プロテアーゼ)自体の阻害に応答性で
ない腫瘍に関連する疾患である。
【0012】アスパラギン酸プロテアーゼの阻害及び対
応の試験方法の例はJuppらのBiochem.J.
265,871−878(1990)に見い出せ、一
方、HIV−1−プロテアーゼの阻害は例えばEP0,
532,466号(前述)に記載の方法に従って実施で
きる。
【0013】HIVアスパラギン酸プロテアーゼのイン
ヒビター、特に式Iのそれは、そのまま、又は薬理組成
物の形態において、それらを温血動物、特に人間に、適
当な補助剤又は担体と共に経腸的に又は非経腸的に投与
することによって利用できうる。それらは粘膜、例えば
経鼻的に、直腸的に、もしくは経膣的に、又は目の結膜
に、又は経口的に、もしくはそのルートにより、例えば
皮下的に、静脈内的に、筋肉内的に、もしくは腹腔内的
に又は正常皮膚への塗布により、適用することが好まし
い。
【0014】活性成分の用量はとりわけ温血動物の種
類、生体の欠陥症状、投与の態様、並びに腫瘍疾患の種
類及び位置に依存する。
【0015】本発明に関して、アスパラギン酸プロテア
ーゼのインヒビター、特に式Iのそれは、薬理学的に有
効な量の該活性成分(特にかかる処置を必要とする温血
動物、特にヒトにおける腫瘍疾患の処置のため)と、経
腸、例えば経口、又は非経腸投与にとって適当であり、
且つ無機もしくは有機、又は固体もしくは液体の有意義
な量の(少なくとも一種の)薬理学的に許容されている
担体とを含んで成る薬理組成物の調製において利用され
る。
【0016】本発明の医薬として許容される化合物は、
例えば、有意な量の無機又は有機の固体又は液体の、医
薬として許容される担体と一緒に又は混合されて有効量
の活性成分を含んで成る医薬組成物の調製のために使用
されることができる。本発明の医薬組成物は、経腸的
な、例えば、鼻からの、頬からの、直腸からの又は経口
的な、又は非経口的な、例えば、筋肉中の又は静脈中
の、温血動物(ヒト及び動物)への投与のためのもので
あって、有効量の活性成分を単独で又は有意な量の医薬
として許容される担体と一緒になって含んで成るもので
ある。この活性成分の投与量は、温血動物の種、体重、
年齢及び個々の状態、個々の薬理動態のデータ、治療さ
れるべき病気及び投与方法に依存する。
【0017】本発明はまた、ヒト又は動物の身体の治療
的処置のための方法において用いるための薬理組成物、
その調製(特に腫瘍の処置における薬剤としての)のた
めのプロセス、及び腫瘍疾患、特に上記したものの処置
の方法に関する。
【0018】腫瘍疾患に苦しむ温血動物における腫瘍を
処置する方法の観点において、かかる処置を必要とする
温血動物に、HIVアスパラギン酸プロテアーゼのイン
ヒビター、特に式Iの化合物、又はその薬理学的に許容
される塩を、その腫瘍疾患に対して有効な量で投与す
る。温血動物における腫瘍疾患を処置する方法におい
て、かかる処置を必要とする温血動物に、HIVアスパ
ラギン酸プロテアーゼのインヒビター、又は塩形成用基
が存在しているならばその薬理学的に許容される塩を、
腫瘍疾患に対して有効な量で投与する。
【0019】温血動物、例えば約70kgの体重のヒトに
投与すべき用量は種、年齢、投与方法及び問題の症状に
従って変わり、そして特に1日当り、一人当り約3mg〜
約10g、好ましくは約40mg〜約4g、例えば約15
0mg〜1.5gであり、それは例えば同じ量で1〜3回
に分けて投与することが好ましい。通常、子供は成人の
用量の半分を受容する。必要ならば、その処置は腫瘍の
処置及び/又は転移の形成を防ぐのに必要な期間続け
る。
【0020】HIVアスパラギン酸プロテアーゼのイン
ヒビター、特に式Iのそれは、単独で、又は別の薬理学
的に有効な物質と組合せて用いることができる。それら
は例えば、ポリアミン生合成の酵素のインヒビター、例
えばオルニチンデカルボキシラーゼインヒビターもしく
はS−アデノシルメチオニンデカルボキシラーゼインヒ
ビター、(b)タンパク質キナーゼCのインヒビター、
(c)チロシンタンパク質キナーゼのインヒビター、
(d)サイトカイン、(e)ネガティブ成長調節因子、
(f)アロマターゼインヒビター、(g)抗エストロゲ
ン、又は(h)古典的細胞増殖抑制活性成分、例えばア
ドリアマイシンと組合せて用いることができる。
【0021】上記の薬理組成物は、約1%から約95%
までの、好ましくは約20%から約90%までの活性成
分を含んで成る。本発明の薬理組成物は、例えば、単位
投与形態で、例えば、アンプル、バイアル、座剤、糖
剤、錠剤又はカプセルの形態で、存在することができ
る。その他の投与形態は例えばオイントメント、クリー
ム、ペースト、フォーム、チンキ、リップスティック、
ドロップ、スプレー、分散液等である。本発明の薬理組
成物は、それ自体既知の方法で、例えば、慣習的な、溶
解、凍結乾燥、混合、粒化又は糖剤化の方法により、調
製される。
【0022】本活性成分の溶液、そしてまた、懸濁液又
は分散液、そして特に等張性の溶液、分散液又は懸濁液
を使用することが好ましく、例えば、本活性成分を単独
で又は担体、例えば、マニトールと一緒になって含んで
成る凍結乾燥された組成物の場合には、上記の溶液、分
散液又は懸濁液が、使用に先立ち調製されることができ
る。この薬理組成物は、滅菌されることができ、そして
/又は賦形剤、例えば、保存剤、安定剤、湿潤剤及び/
又は乳化剤、可溶化剤、浸透圧を調節するための塩及び
/又は緩衝液を含んで成ってもよく、そしてそれ自体既
知の方法で、例えば、慣習的な溶解又は凍結乾燥法によ
り、調製される。上記の溶液、分散液又は懸濁液は、増
粘剤、例えば、ナトリウム・カルボキシメチルセルロー
ス、カルボキシメチルセチロース、デキストラン、ポリ
ビニルピロリドン又はゼラチンを含んで成ることができ
る。
【0023】油中の懸濁液は、その油成分として、注射
目的について慣習的な、植物油、合成油又は半合成油を
含んで成る。このような特に液体の脂肪酸エステルとし
て記載されることができるものは、その酸成分として、
8から22までの、特に12から22までの炭素原子を
もつ、長鎖脂肪酸、例えば、ラウリン酸、トリデシル
酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、マ
ルガリン酸、ステアリン酸、アラキドン酸、ベヘニン酸
又は対応する不飽和酸、例えば、オレイン酸、エライジ
ン酸、エルシン酸、ブラシジン酸又はリノール酸、であ
り、所望により、抗酸化剤、例えば、ビタミンE、β−
カロテン又は3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒド
ロキシトルエンを伴っている。これらの脂肪酸エステル
のアルコール成分は、最大6炭素原子をもち、そしてモ
ノ−若しくはポリ−ヒドロの、例えば、モノ−、ジ−若
しくはトリ−ヒドロのアルコール、例えば、メタノー
ル、エタノール、プロパノール、ブタノール又はペンタ
ノールあるいはそれらの異性体であるが、特にグリコー
ル及びグリセロールである。脂肪酸エステルの以下の
例:オレイン酸エチル、ミリスチン酸イソプロピル、パ
ルミチン酸イソプロピル、“Labrafil M 2
375”(ポリオキシエチレン・グリセロール・トリオ
レエート、Gattefossee,Paris)、
“Miglyol 812”(C8 〜C12の鎖長をもつ
飽和脂肪酸のトリグリセリド、Huels AG,Ge
rmany)が、特に、植物油、例えば、綿実油、アー
モンド油、オリーブ油、ヒマシ油、ゴマ油、大豆油が、
そして、さらに特に、落花生油が、それ故、記載される
べきである。
【0024】注射組成物は、慣習的な方法で、滅菌条件
下で調製され;また、同様の方法が、その組成物をアン
プル又はバイアル中への導入に、そしてその容器の密閉
に使用される。経口投与のための薬理組成物は、所望又
は必要により、適切な賦形剤を、錠剤、糖剤のコア又は
カプセル中に添加した後、その活性成分を固体の担体に
結合すること、所望により、得られた混合物を粒化する
こと、そしてその混合物を加工することにより、又はバ
イアル中に導入される、好ましくはリン脂質により分散
液を調製することにより、得られることができる。この
活性成分が分散され又は測定された量で放出されること
を可能にするプラスチックの担体中に、この活性成分を
導入することも可能である。
【0025】好適な担体は、特に増量剤、例えば、糖
類、例えば、ラクトース、シュクロース、マニトール又
はソルビトール、セルロース調製物及び/又はリン酸カ
ルシウム、例えば、リン酸3カルシウム又はリン酸水素
カルシウム、及び結合剤、例えば、トウモロコシ、小
麦、米又はポテトの澱粉を使用した澱粉ペースト、ゼラ
チン、トラガント、メチルセルロース、ヒドロキシプロ
ピルメチルセルロース、ナトリウムカルボキシメチルセ
ルロース、及び/又は、ポリビニルピロリドン、及び/
又は、所望により、崩壊剤、例えば、上記の澱粉、また
カルボキシメチル澱粉、架橋ポリビニルピロリドン、寒
天、アルギン酸若しくはそれらの塩、例えば、アルギン
酸ナトリウムである。賦形剤は、特に流れ調整剤(fl
ow conditioner)及び粘滑剤、例えば、
珪酸、滑石(talc)、ステアリン酸又はそれらの
塩、例えば、ステアリン酸マグネシウム若しくはカルシ
ウム、及び/又はポリエチレングリコールである。糖剤
のコア(dragee core)は、好適な、場合に
より腸の、被覆により、とりわけ、アラビアガム、滑
石、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール及
び/又はチタニウム・ジオキサイドを含んで成ることが
できる濃縮糖溶液、又は好適な有機溶媒中の被覆溶液を
使用しながら、又は、腸の被覆の調製のためには、好適
なセルロース調製物、例えば、フタル酸エチルセルロー
ス又はフタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロースを
使用しながら、提供される。カプセルは、ゼラチンから
作られた乾燥−充填カプセル又はゼラチン及び可塑剤、
例えば、グリセロール又はソルビトールから作られた柔
らかく密閉されたカプセル(soft sealed
capsule)である。この乾燥−充填カプセルは、
上記の活性成分を、粒状の形態で、例えば、増量剤、例
えば、ラクトース、結合剤、例えば、澱粉、及び/又は
粘滑剤、例えば、滑石若しくはステアリン酸マグネシウ
ムと共に、そして所望により、安定剤と共に、含んで成
ることができる。柔らかいカプセル内では、上記の活性
成分は、好ましくは、好適な油状の賦形剤、例えば、脂
肪油、パラフィン油又は液体のポリエチレングリコール
中に、安定剤及び/又は抗バクテリア剤の添加を同様に
可能にしながら、溶解又は懸濁されている。染料又は顔
料は、錠剤又は糖剤の被覆又はカプセルのケースに、例
えば、識別の目的のために又は活性成分の異なる投与量
を示すために、添加されることができる。
【0026】薬理組成物として特に好ましいものは、好
ましくは経口投与のための、上記活性成分の、リン脂質
−安定化分散液であって、 a)以下の式:
【化3】 〔ここで、RA がC10-20 アシルであり、RB が水素又
はC10-20 アシルであり、Ra ,Rb 及びRc が水素又
はC1-4 アルキルであり、そしてnが2から4までの整
数である。〕の1つのリン脂質又は幾つかのリン脂質、
所望により、 b)1つのさらなるリン脂質又は幾つかのさらなるリン
脂質、 c)上記活性成分、並びに、 d)薬理学的に許容される担体液及び所望によりさらな
る賦形剤及び/又は保存剤を含んで成るものである。
【0027】これらの分散液の調製方法は、以下の通り
である:成分a)とc)又はa)、b)とc)の、好ま
しくは20:1から1:5までの、特に5:1から1:
1までの重量比のa)とb)の、溶液又は懸濁液を、水
で希釈することにより分散液に変換し、そして次に有機
溶媒を、例えば、遠心分離、ゲル濾過、限外濾過により
又は特に透析、例えば、好ましくは水に対しての接線透
析(tangential dialysis)によ
り、除去し、そして次に、好ましくは、賦形剤又は保存
剤の添加後、そして所望により、医薬として許容される
緩衝液、例えば、リン酸塩又は有機酸(純粋な又は水に
溶解した)、例えば、酢酸又はクエン酸の添加による許
容できるpH−値、好ましくは、pH3〜6、例えば、pH4
〜5を伴って、得られた分散液を、(既に、正しい活性
成分濃度をもっていない場合には)好ましくは2から3
0mg/mlまでの、特に10から20mg/mlまでの活性成
分濃度まで、好ましくは、有機溶媒の除去について最後
に記載した方法に従って、特に、例えば、接線透析及び
限外濾過を行うための装置を使用した限外濾過による濃
縮を行いながら、濃縮する。
【0028】上記の方法に従って調製されることができ
るリン脂質−安定化分散液は、室温で少なくとも数時間
安定であり、その成分の割合に関して再現性があり、そ
して毒性学的に許容され、そしてそれ故、特にヒトへの
経口投与に好適である。上記分散液中で得られた粒子の
大きさは、ばらつきがあり、そして好ましくは約1.0
×10-8から1.0×10-5mまで、特に約10-7から
約2×10-6mまでである。式(I)のリン脂質につい
ての命名法及びその炭素原子の番号付けは、Eur.J.of B
iochem. 79, 11-21 (1977) "Nomenclature of Lipids"
の中で与えられたIUPAC-IUB Commission on Biochemica
l Nomenclature (CBN)(sn-nomenclature, stereospecif
ic numbering) の推奨に従っている。式Aのリン脂質に
おいては、上記定義C10-20 アシルをもつRA 及びRB
は、好ましくは偶数の炭素原子をもつ直鎖C10-20 アル
キル及び2重結合及び偶数の炭素原子をもつ直鎖C
10-20 アルカノイルである。偶数の炭素原子をもつ直鎖
10-20 アルカノイルRA 及びRB は、例えば、n−ド
デカノイル、n−テトラデカノイル、n−ヘキサデカノ
イル又はn−オクタデカノイルである。2重結合及び偶
数の炭素原子をもつ直鎖C10-20 アルカノイルRA 及び
B は、例えば、6−シス−、6−トランス−、9−シ
ス−若しくは9−トランス−ドデセノイル、−テトラデ
セノイル、−ヘキサデセノイル、−オクタデセノイル又
は−イコセノイル、特に9−シス−オクタデセノイル
(oleoyl)である。
【0029】式Aのリン脂質においては、nは2から4
までの整数、好ましくは2である。式−(Cn 2n)−
の基は、枝分かれしていないか又は枝分かれしたアルキ
レン、例えば、1,1−エチレン、1,1−、1,2−
若しくは1,3−プロピレン又は1,2−、1,3−若
しくは1,4−ブチレンである。1,2−エチレン(n
=2)が好ましい。式Aのリン脂質は、例えば、Ra
b 及びRc が水素である天然のセファリン、又は
a ,Rb 及びRc がメチルである天然のレシチン、例
えば、異なる若しくは同一のアシル基RA 及びRB 又は
それらの混合物をもつ、大豆、ウシの脳、ウシの肝臓又
はニワトリの卵からのセファリン又はレシチンである。
異なる若しくは同一のアシル基RA 及びRB をもつ、合
成の、実質的に純粋な式Aのリン脂質が好ましい。上記
の用語“合成の”式Aのリン脂質は、RA 及びRB に関
して均一な組成をもつリン脂質を定義する。このような
合成のリン脂質は、好ましくは以下のように定義するレ
シチン及びセファリンである:そのアシル基RA 及びR
B が決定された構造をもち、そして約95%より高い純
度をもつ決定された脂肪酸から生じている。RA 及びR
B は、同一でも又は異なってもよく、そして不飽和でも
又は飽和でもよい。RA は、好ましくは飽和、例えば、
n−ヘキサデカノイルであり、そしてRB は、好ましく
は不飽和、例えば、9−シス−オクタデセノイル(=o
leoyl)である。
【0030】上記の用語“天然の”式Aのリン脂質は、
A 及びRB に関して均一な組成をもっていないリン脂
質を定義する。このような天然のリン脂質は、そのアシ
ル基RA 及びRB が構造的に未決定であり、そして天然
の脂肪酸混合物から生じているレシチン及びセファリン
に類似のものである。上記の用語“実質的に純粋な”リ
ン脂質は、好適な測定方法により、例えば、ペーパー・
クロマトグラフィーにより測定されることができる、7
0(重量)%より高い純度の式Aのリン脂質を定義す
る。RA が偶数の炭素原子をもつ直鎖C10-20 アルカノ
イルであり、そしてRB が2重結合及び偶数の炭素原子
をもつ直鎖C10-20 アルカノイルである、合成の、実質
的に純粋な式Aのリン脂質が特に好ましい。Ra ,Rb
及びRc がメチルであり、そしてnが2である。特に好
ましい式Aのリン脂質においては、RA がn−ドデカノ
イル、n−テトラデカノイル、n−ヘキサデカノイル又
はn−オクタデカノイルであり、そしてRB が9−シス
−ドデセノイル、9−シス−テトラデセノイル、9−シ
ス−ヘキサデセノイル、9−シス−オクタデセノイル又
は9−シス−イコセノイルである。Ra ,Rb 及びRc
がメチルであり、そしてnが2である。特に非常に好ま
れる式Aのリン脂質は、95%より高い純度をもつ、合
成の1−n−ヘキサデカノイル−2−(9−シス−オク
タデセノイル)−3−sn−ホスファチジルコリンであ
る。好ましい天然の、実質的に純粋な式Aのリン脂質
は、特に、大豆又はニワトリの卵からのレシチン(L−
α−ホスファチジルコリン)である。
【0031】また、カッコ内に与える用語が、式Aのリ
ン脂質内のアシル基のために、慣習的に使用される:9
−シス−ドデセノイル(ラウロレオイル)、9−シス−
テトラデセノイル(ミリストレオイル)、9−シス−ヘ
キサデセノイル(パルミトレオイル)、6−シス−オク
タデセノイル(ペトロセルオイル)、6−トランス−オ
クタデセノイル(ペトロセライドオイル)、9−シス−
オクタデセノイル(オレオイル)、9−トランス−オク
タデセノイル(エライドイル)、11−シス−オクタデ
セノイル(バクセノイル)、9−シス−オコセノイル
(ガドレオイル)、n−ドデカノイル(ラウロイル)、
n−テトラデカノイル(ミリストイル)、n−ヘキサデ
カノイル(aパルミトイル)、n−オクタデカノイル
(ステアロイル)、n−イコサノイル(アラキドイ
ル)。
【0032】他のリン脂質は、好ましくは、上記のアシ
ル基をもつ、ホスファチジン酸(3−sn−ホスファチ
ジン酸)のエステル、例えば、ホスファチジルセリン及
びホスファチジルエタノールアミンである。また、僅か
に溶けた活性成分は、先に定義したような、水溶性の薬
理学的に許容される塩である。上記の担体液d)は、数
日から数週間までの期間にわたり固体又は固体状の集合
体、例えば、ミセルが全く再形成されないようなリポソ
ームとして、成分a),b)及びc)又はa)及びc)
を含んで成り、そして上記成分を含んで成る溶液が、好
ましくは経口的に、所望により濾過後、投与されること
ができる。上記の担体d)は、薬理学的に許容される、
非毒性賦形剤、例えば、等張条件を作るのに好適な水溶
性の賦形剤、例えば、イオン性添加物、例えば、塩化ナ
トリウム、又は非イオン性添加物(structure
formers)、例えば、ソルビトール、マニトー
ル又はグルコース、又はリポソーム分散液のための水溶
性安定剤、例えば、ラクトース、フルクトース若しくは
シュクロースを含んで成ることができる。
【0033】上記の水溶性賦形剤に加えて、上記担体液
は、液体の医薬の形成のために使用されることができる
乳化剤、湿潤剤又は界面活性剤、例えば、乳化剤、例え
ば、オレイン酸、脂肪酸ポリヒドロキシ・アルコール・
エステル型の非イオン性界面活性剤、例えば、ソルビタ
ン・モノラウレート、・モノオレート、・モノステアレ
ート若しくは・モノパルミテート、ソルビタン・トリス
テアレート若しくは・トリオレート、脂肪酸ポリヒドロ
キシ・アルコール・エステルのポリオキシエチレン付加
物、例えば、ポリオキシエチレン・ソルビタン・モノラ
ウレート、・モノオレート、・モノステアレート、・モ
ノパルミテート、・トリステアレート若しくは・トリオ
レート、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、例え
ば、ポリオキシエチル・ステアレート、ポリエチレン・
グリコール−400−ステアレート、ポリエチレングリ
コール−2000−ステアレート、特にPluroni
c商標登録型(Wyandotte Chem.Cor
p.)又はSynperonic商標登録型(ICI)
のエチレンオキサイド/プロピレンオキサイド・ブロッ
ク重合体を含んで成ってもよい。好ましい保存剤は、例
えば、抗酸化剤、例えば、アスコルビン酸、又は殺菌
剤、例えば、ソルビン酸又は安息香酸である。
【0034】オイントメントは70%まで、しかしなが
ら好ましくは20〜50%の水又は水性相を含んで成る
水中油エマルションである。脂肪相として適切なのは特
に炭化水素、例えばVaseline(商標)、パラフ
ィン油又は硬質パラフィンであり、これは水結合容量を
高めるため、好ましくは適当なヒドロキシ化合物、例え
ば脂肪アルコール又はそのエステル、例えばセチルアル
コール又はウールワックスアルコール、例えばウールワ
ックスを含んで成る。乳化剤は対応の親油性物質、例え
ばソルビタン脂肪酸エステル(Span(商標)、例え
ばソルビタンオレエート及び/又はソルビタンイソステ
アレートである。水性相への添加剤は例えば保湿剤、例
えばポリアルコール、例えばグリセロール、プロピレン
グリコール、ソルビトール及び/もしくはポリエチレン
グリコール、又は防腐剤及び香料である。
【0035】脂肪オイントメントは無水物であり、そし
てベースとして特に炭化水素、例えばパラフィン、Va
seline(商標)又はパラフィン油、更には天然又
は部分合成脂肪、例えばココナッツ脂肪酸トリグリセリ
ド、又は好ましくは硬化油、例えば水素化グランドナッ
ツ油もしくはキャスター油、更にはグリセロールの脂肪
酸部分エステル、例えばグリセロールモノ−及び/又は
ジ−ステアレート、そして更には例えば水吸着量を増大
せしめる脂肪アルコール、乳化剤及び/又は添加剤であ
ってオイントメントに関して述べたものを含んで成る。
【0036】クリームは水中油オイントメントであり、
50%以上の水を含んで成る。油状ベースとして、特に
脂肪アルコール、例えばラウリル、セチル又はステアリ
ルアルコール、脂肪酸、例えばパルミチン酸又はステア
リン酸、液状から固形状のワックス、例えばイソプロピ
ルミリステート、ウールワックス又はビースワックス、
及び/又は炭化水素、例えばVaseline(商標)
(ワセリン)、又はパラフィン油が利用される。適当な
乳化剤は、主として親水性の特性を有する界面活性剤、
例えば対応の非イオン性乳化剤、例えばポリアルコール
の脂肪酸エステル又はその酸化エチレン付加物、例えば
ポリグリセロール脂肪酸エステル又はポリエチレンソル
ビタン脂肪酸エステル(Tweens(商標))、そし
て更にはポリオキシエチレン脂肪アルコールエーテルも
しくは脂肪酸エステル、又は対応のイオン性乳化剤、例
えば脂肪アルコールスルフェートのアルカリ金属塩、例
えばラウリル硫酸ナトリウム、セチル硫酸ナトリウムも
しくはステアリル硫酸ナトリウムであり、それらは脂肪
アルコール、例えばセチルアルコール又はステアリルア
ルコールの存在下で通常利用される。水性相への添加剤
はとりわけクリームの乾燥を抑える試薬、例えばポリア
ルコール、例えばグリセロール、ソルビトール、プロピ
レングリコール及び/又はポリエチレングリコールであ
り、そして更には防腐剤及び香料である。
【0037】ペーストは、分離−吸収粉末成分、例えば
酸化金属、例えば酸化チタンもしくは酸化亜鉛、更には
タルカム及び/又は珪酸アルミニウムを有するクリーム
及びオイントメントであり、それらの目的は存在してい
る水分又は分離物への結合を目的とする。
【0038】フォームは加圧容器から投与され、そして
それはエアゾール形態の液状水中油エマルションであ
り、噴射剤として炭化水素、例えばクロロ−フルオロ−
低級アルカン、例えばジクロロジフルオロメタン及びジ
クロロテトラフルオロエタン、又は好ましくは非ハロゲ
ン化気性炭化水素、エアー、N2 O又は二酸化炭素が用
いられている。油相としては、オイントメント及びクリ
ームに関する章に述べたものがとりわけ利用され、その
中に記載の添加剤と同じものが利用される。
【0039】チンキ及び溶液は一般に水性エタノール性
ベースを有し、それにとりわけポリアルコール、例えば
グリセロール、グリコール及びポリエチレングリコール
が、蒸発を抑えるための保湿剤として、並びに脂肪保存
物質、例えば低分子量ポリエチレングリコールを有する
脂肪酸エステル、即ち水性混合物の中で可溶性である親
油性物質が、エタノールにより皮膚から除去された脂肪
物質の代替物として、更には必要ならばその他の賦形剤
及び添加剤が加えられる。
【0040】実施例に記載の薬理組成物は特に適切であ
る。
【0041】式Iの化合物の定義に関して上記した語は
好ましくは本明細書において下記の意味を有する:
【0042】本発明の詳細において、例えば低級アルキ
ル、低級アルコキシカルボニル等の如きの基の定義にお
いて用いている「低級」なる語は、特にことわりのない
限り、7個まで、好ましくは4個までの炭素原子を含む
ように定義した基を意味する。
【0043】置換基R1 ,B1 ,R2 ,R3 ,A1 及び
/又はA2 、並びにR4 とR5 とが結合している窒素原
子と一緒に成って形成している置換化チオモルホリノ又
はモルホリノにおいて存在しうる不斉炭素原子は、
(R)−,(S)−又は(R,S)−配置でありうる。
従って、本化合物は異性体の混合物又は純粋な異性体の
形態、特に立体異性体の混合物、鏡像異性体の組、又は
純粋な鏡像異性体でありうる。
【0044】本発明の詳細において用いる一般語及び名
称は好適には下記の意味を有し、様々な定義のカテゴリ
ーにおいて、一般定義の代りに本明細書で挙げている基
の任意の組合せ又は個々の基を利用することが考えられ
る。
【0045】低級アルコキシカルボニルR1 は好ましく
は枝分れ低級アルキル基、特にsec−又はtert−
低級アルキルを含み、そして例えばブトキシカルボニ
ル、例えばtert−ブトキシカルボニル又はイソブト
キシカルボニルである。tert−ブトキシカルボニル
が特に好ましい。
【0046】複素環カルボニルのR1 は特に、5−又は
6−員複素環であって、S,O及びNより互いに独立し
て選ばれる1〜3個のヘテロ原子を含み、不飽和又は完
全もしくは部分的に飽和であり、そして1ないし3回ま
でベンゾ−縮合、シクロペンタ−、シクロヘキサ−もし
くはシクロヘプタ−縮合されているもの(上記の縮合環
は更なる窒素原子をヘテロ原子として含むことが可能で
ある)、例えばピロリル、フラニル、チエニル、イミダ
ゾリル、ピラゾリル、オキサゾル、チアゾリル、ピリジ
ル、ピラジニル、ピリミジニル、インドリル、キノリ
ル、イソキノリル、キノキサリニル、β−カルボリニル
及びそれらの基のベンゾ−縮合、シクロペンタ−、シク
ロヘキサ−もしくはシクロヘプタ−縮合誘導体(これら
も完全又は部分飽和であってよいが、しかしながら好ま
しくは部分飽和である)より選ばれる複素環基を含むも
のであるか、あるいはピリジルカルボニル、例えばピリ
ジル−3−カルボニル、モルホリニルカルボニル、例え
ばモルホリノカルボニル、及びベンゾフラノイル、例え
ば3−ベンゾフラノイル、そして更には他にもしくはそ
れらに加えて、テトラヒドロイソキノリルカルボニル、
例えばテトラヒドロイソキノリル−3−カルボニル、好
ましくはテトラヒドロイソキリル−3−(S)−カルボ
ニルより選ばれるものである。
【0047】ベンジルオキシカルボニルのR1 は未置換
であるか、又はフッ素、ハロ−低級アルキル、例えばト
リフルオロメチルもしくはペンタフルオロエチル、低級
アルカノイル、例えばアセチル、プロパノイル、ブチリ
ルもしくはピバロイル、スルホ、低級アルキルスルホニ
ル、例えばメチルスルホニル、エチルスルホニル、n−
プロピルスルホニルもしくはイソプロピルスルホニル及
びシアノより互いに独立して選ばれる3個までの基によ
り置換されている。好ましいベンジルオキシカルボニル
は、未置換、又はフェニル環において、フッ素、トリフ
ルオロメチル、スルホ、メチルスルホニル、エチルスル
ホニル及びシアノによりo−,m−もしくはp−置換さ
れた、特にp−置換されたもの、例えばベンジルオキシ
カルボニル、フルオロフェニルメトキシカルボニル、例
えばp−フルオロフェニルメトキシカルボニル、トリフ
ルオロメチルフェニルメトキシカルボニル、例えばp−
トリフルオロメチルフェニルメトキシカルボニル、メチ
ルスルホニルフェニルメトキシカルボニル、例えばp−
メチルスルホニルフェニルメトキシカルボニル、又はシ
アノフェニルメトキシカルボニル、例えばp−シアノフ
ェニルメトキシカルボニルである。
【0048】複素環オキシカルボニルのR1 は特に、5
−又は6−員複素環であって、S,O及びNより互いに
独立して選ばれる1〜3個のヘテロ原子を含み、不飽和
又は完全もしくは部分的に飽和であり、そして1ないし
3回までベンゾ−縮合、シクロペンタ−、シクロヘキサ
−もしくはシクロヘプタ−縮合されているもの(上記の
縮合環は更なる窒素原子をヘテロ原子として含むことが
可能である)、例えばピロリル、チエニル、イミダゾリ
ル、ピラゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、ピラジニ
ル、ピリミジニル、インドリル、キノリル、イソキノリ
ル、キノキサリニル、β−カルボリニル及びそれらの基
のベンゾ−縮合、シクロペンタ−、シクロヘキサ−もし
くはシクロヘプタ−縮合誘導体(それらも完全又は部分
飽和であってよい)より選ばれる基を複素環として含
み、その複素環基は環炭素原子を介して関連のオキシカ
ルボニル基の酸素に結合しており、好ましくはピロリ
ル、チエニル、イミダゾリル、ピラゾリル、オキサゾリ
ル、チアゾリル、ピラジニル、ピリミジニル、インドリ
ル、キノリル、イソキノリル、キノキサリニル、β−カ
ルボリニル及びそれらの基の完全もしくは部分飽和誘導
体、例えばそれらの基の部分飽和誘導体より選ばれるも
のを含むものであるか、又はインドル−3−イル−オキ
シカルボニル、ベンゾチアゾル−6−イル−オキシカル
ボニル又はキノル−8−イル−オキシカルボニルであ
る。特に好ましいR1 の定義の変異体において、置換基
複素環オキシカルボニルの定義に属する基は定義の全て
のカテゴリーの中に含まれない。
【0049】上記の基において、結合しているカルボニ
ル基はチオカルボニル基に置き代えられていてよい。カ
ルボニル基が好ましい。
【0050】低級アルキルスルホニルのR1 は好ましく
はメチルスルホニル、エチルスルホニル、n−プロピル
スルホニル又はイソプロピルスルホニルである。R1
低級アルキルスルホニルであり、そして残りの基が前述
の通りである式Iの化合物は式Iの化合物の定義からは
ずしてよいが、それらは特に好ましい。
【0051】複素環スルホニルは好ましくは複素環カル
ボニルR1 について述べた複素環のいづれかであって、
未置換であるか、又は低級アルキル、例えばメチルもし
くはエチルによって置換されているものを含み、好まし
い複素環はスルホニル基の硫黄原子に結合している少な
くとも1個の窒素原子を含み、そして特にピペリジンス
ルホニル、又はピペラジン−1−イル−スルホニル、ピ
ロリジン−1−イル−スルホニル、イミダゾリジン−1
−イル−スルホニル、ピリミジン−1−イル−スルホニ
ル、キノリン−1−イルスルホニル、モルホリノスルホ
ニル又はチオモルホリノスルホニル、特にチオモルホリ
ノスルホニルもしくはモルホリノスルホニルであり、そ
れらは未置換であるか、又はスルホニル硫黄原子に結合
していない窒素原子において低級アルキル、例えばメチ
ルにより置換されている。R1 が複素環スルホニルであ
り、そして残りの基が上記した通りである式Iの化合物
は式Iの化合物の定義からはずしてよく、それらが特に
好ましい。
【0052】N−(複素環−低級アルキル)−N−低級
アルキル−アミノカルボニルのR1は、複素環カルボニ
ルのR1 について述べた複素環のいづれかを複素環とし
て好適に含み、特にピリジル、例えば2−、3−もしく
は4−ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、モルホリ
ニル、例えばモルホリノ、チオモルホリニル、例えばチ
オモルホリノ、又はキノリル、例えば2−もしくは3−
キノリルを含み、そして特にN−(複素環メチル)−N
−メチル−アミノカルボニル、例えばN−(ピリジルメ
チル)−N−メチル−アミノカルボニル、例えばN−
(2−ピリジルメチル)−N−メチル−アミノカルボニ
ルである。R1 がN−(複素環−低級アルキル)−N−
低級アルキルアミノカルボニルであり、そして残りの基
が上記の通りである式Iの化合物は式Iの化合物の定義
からはずしてよく、そしてそれらが特に好ましい。
【0053】R1 にN−末端的に、且つR2 −CH2
を保有する炭素原子においてのアミノ基にC−末端的に
結合しているα−アミノ酸の二価の残基B1 は、好まし
くはグリシン(H−Gly−OH)、アラニン(H−A
la−OH)、バリン(H−Val−OH)、ノルバリ
ン(α−アミノ吉草酸)、ロイシン(H−Leu−O
H)、イソロイシン(H−Ile−OH)、ノルロイシ
ン(α−アミノヘキサノン酸、H−Nle−OH)、セ
リン(H−Ser−OH)、ホモセリン(α−アミノ−
γ−ヒドロキシ酪酸)、スレオニン(H−Thr−O
H)、メチオニン(H−Met−OH)、システイン
(H−Cys−OH)、プロリン(H−Pro−O
H)、トランス−3−及びトランス−4−ヒドロキシプ
ロリン、フェニルアラニン(H−Phe−OH)、p−
フルオロフェニルアラニン(H−(p−F−Phe)−
OH)、チロシン(H−Tyr−OH)、p−メトキシ
−フェニルアラニン(H−(p−CH3 O−Phe)−
OH)、チロシン(H−Tyr−OH)、p−メトキシ
−フェニルアラニン(H−(p−CH3 O−Phe)−
OH)、4−アミノフェニルアラニン、4−クロロフェ
ニルアラニン、4−カルボキシフェニルアラニン、β−
フェニルセリン(β−ヒドロキシフェニルアラニン)、
フェニルグリシン、α−ナフチルアラニン(H−Nal
−OH)、シクロヘキシルアラニン(H−Cha−O
H)、シクロヘキシグリシン、トリプトファン(H−T
rp−OH)、インドリン−2−カルボン酸、1,2,
3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−カルボン酸、
アミノマロン酸、アミノマロン酸モノアミド、アスパラ
ギン酸(H−Asp−OH)、アスパラギン(H−As
n−OH)、グルタミン酸(H−Glu−OH)、グル
タミン(H−Gln−OH)、ヒスチジン(H−His
−OH)、アルギニン(H−Arg−OH)、リジン
(H−Lys−OH)、δ−ヒドロキシリジン、オルニ
チン(α,δ−ジアミノ吉草酸)、α,γ−ジアミノ酪
酸及びα,β−ジアミノプロピオン酸、又はそうでなけ
れば、そしてそれに加えて、4−シアノ−フェニルアラ
ニン(H−(p−CN−Phe)−OH)より選ばれ
る、特に疎水性アミノ酸の基、例えばプロリン、フェニ
ルアラニン、p−フルオロフェニルアラニン、p−メト
キシ−フェニルアラニン、チロシン、フェニルグリシ
ン、α−ナフチルアラニン、シクロヘキシルアラニン、
シクロヘキシルグリシンであることが好ましくは、又は
グリシン、バリン、ノルバリン、アラニン、ロイシン、
ノルロイシン及びイソロイシンより選ばれる脂肪族α−
アミノ酸、特にバリンであり、各α−アミノ酸はD−,
L−又は(D,L)−形態、好ましくはL−形態にあっ
てよく、そして特に低級アルコキシカルボニル、例えば
tert−ブトキシカルボニル及び複素環カルボニル、
例えばモルホリノカルボニルより選ばれる基R1 に結合
している。
【0054】B1 が結合のとき、R1 は式Iにおける基
2 −CH2 −を保有する炭素原子に結合しているアミ
ノ窒素原子に直接結合している。
【0055】フェニル又はシクロヘキシルのR2 又はR
3 は、未置換であるか、又は互いに独立してヒドロキ
シ、低級アルコキシ、例えばメトキシもしくはエトキ
シ、ハロゲン、例えばフッ素、ハロ−低級アルキル、例
えばトリフルオロメチル、スルホ、低級アルキルスルホ
ニル、例えばメチル−もしくはエチル−スルホニル、シ
アノ及びニトロより選ばれる3個までの基により、好ま
しくはそれらの基のうちの1もしくは2個の、特にヒド
ロキシ、メトキシ、フッ素、トリフルオロメチル、スル
ホ、低級アルキルスルホニル、例えばメチル−もしくは
エチル−スルホニル及びシアノより選ばれる基より置換
されており、そしてフェニルの場合は、その基は特にフ
ッ素及びシアノにより選ばれ、そしてシクロヘキシルの
場合、その基は特にフッ素、トリフルオロメチル、スル
ホ及び低級アルキルスルホニルより選ばれ、更に特にフ
ッ素である;上記の置換基はフェニル又はシクロヘキシ
ル環の2−、3−もしくは4−位、特に4位において結
合しており、例えばフェニル、シクロヘキシル、4−フ
ルオロ−もしくは4−シアノ−フェニル、又は4−フル
オロシクロヘキシル、特にフェニル、シクロヘキシル、
4−シアノフェニル又は4−フルオロフェニルである。
【0056】特に好ましいのはR2 とR3 との組合せで
あって、基R2 及びR3 のうちの少なくとも一方がハロ
ゲン、特に、フッ素、ハロ−低級アルキル、特にトリフ
ルオロメチル、スルホ、低級アルキルスルホニル、特に
メチル−もしくはエチル−スルホニル、シアノ及びニト
ロより選ばれる1〜3個の基により置換されたものであ
り、その置換基は特にフッ素及びシアノにより選ばれ
る。
【0057】より特には、R2 はフェニル、4−ヒドロ
キシフェニル、4−メトキシフェニル、4−フルオロフ
ェニル、シクロヘキシル及び4−トリフルオロメチルフ
ェニルより選ばれ、一方R3 はフェニル、4−ヒドロキ
シフェニル、4−メトキシフェニル、シクロヘキシル、
4−フルオロフェニル、4−トリフルオロメチルフェニ
ル及び4−シアノフェニルより選ばれる。
【0058】特に、R2 はフェニル、4−フルオロフェ
ニル及びシクロヘキシルより選ばれ、一方R3 はフェニ
ル、シクロヘキシル、4−フルオロフェニル、4−メト
キシフェニル及び4−シアノフェニルより選ばれる。
【0059】最も好ましいのは次の組合せである:R2
フェニルとR3 フェニル:R2 シクロヘキシルとR3
−シアノフェニル;R2 シクロヘキシルとR3 4−フル
オロフェニル;そしてR2 とRがそれぞれシクロヘキシ
ルである。他方、又はそれに加えて、最も好ましいのは
組合せR2 フェニルとR3 4−フルオロフェニル;R 2
フェニルとR3 4−シアノフェニル;R2 4−フルオロ
フェニルとR3 4−フルオロフェニル;R2 4−フルオ
ロフェニルとR3 4−トリフルオロメチルフェニル;R
2 4−トリフルオロメチルフェニルとR3 フェニル;R
2 −4−トリフルオロメチルフェニルとR3 4−フルオ
ロフェニル;R2 4−トリフルオロメチルフェニルとR
3 4−トリフルオロメチルフェニル;R2 ヒドロキシフ
ェニルとR3 フェニル;R2 フェニルとR3 ヒドロキシ
フェニル;R2 フェニルとR3 4−メトキシフェニル;
2 ヒドロキシフェニルとR3 ヒドロキシフェニル;及
びR2 シクロヘキシルとR3 4−メトキシフェニルであ
る。
【0060】ヒドロキシ基、特に式Iの化合物における
基R2 −CH2 を保有する炭素原子の隣りの炭素原子に
あるヒドロキシ基は遊離又は保護形態、特に遊離である
か、又は生理学的に切断性のエステルの形態、例えば低
級アルカノイルオキシ、例えばアセチルオキシの形態で
保護されている最後に挙げたヒドロキシは好ましくは遊
離である。
【0061】基−C=OにN−末端的に、且つA2 にC
−末端的に結合しているα−アミノ基A1 の二価の残基
は、例えば、B1 について上記したα−アミノ酸のいづ
れかであり、可能としてはそれらのアミノ酸は(D)
−,(L)−又は(D,L)−形態、好ましくは(D)
−又は(L)−形態、特に(L)−形態にある。好まし
いのは疎水性α−アミノ酸、特にB1 について挙げた脂
肪族疎水性α−アミノ酸、例えばグリシン、バリン又は
イソロイシンである。上記のα−アミノ酸において、A
2 に結合したカルボキシ基は還元されていないか、又は
例えば上記の疎水性α−アミノ酸において、例えば還元
型アミノ酸基Gly(red),Val(red)又は
Ile(red)、特にVal(red)においては、
それは特にメチレン基へと還元されており、記号(re
d)は対応のアミノ酸残基のカルボニル基のメチレン基
への還元を表示する。
【0062】A1 が結合のとき、A2 は基R3 −CH2
−を保有する炭素原子においてカルボニル基に直接結合
している。
【0063】A1 にN−末端的に、且つ基NR4 5
C−末端的に結合しているα−アミノ酸の二価の残基
は、例えば、B1 について挙げたα−アミノ基のいづれ
かであり、可能としては(D)−,(L)−又は(D,
L)−形態、好ましくは(D)−又は(L)−形態、特
に(L)−形態にある。好ましいのはB1 について挙げ
た疎水性α−アミノ酸、例えばグリシン、バリン、フェ
ニルアラニン、p−フルオロフェニルアラニン、チロシ
ン、p−メトキシ−フェニルアラニン、フェニルグリシ
ン、α−ナフチルアラニン、シクロヘキシルアラニン又
はシクロヘキシルグリシン、好ましくはグリシン、バリ
ン、フェニルアラニン、p−フルオロフェニルアラニ
ン、p−メトキシ−フェニルアラニン又はシクロヘキシ
ルアラニンであり、上記の残基は(D)−又は(L)−
形態であるが、好ましくは(L)−形態にあり、ただし
フェニルアラニンは(L)−又は(D)−形態である。
【0064】ジペプチドの二価の残基であって、A1
2 とより形成され、その中心ペプチド結合が還元され
ており、そして基−C=OにN−末端的に、且つ基NR
4 5 にC−末端的に結合しているものは、好ましくは
上記の疎水性α−アミノ酸のうちの2個、特にGly
(red),Val(red)及びIle(red)よ
り選ばれるN−末端のアミノ酸残基と、グリシン、フェ
ニルアラニン、チロシン、p−メトキシフェニルアラニ
ン、シクロヘキシルアラニン及びp−フルオロフェニル
アラニンより選ばれるC−末端アミノ酸とより構成され
る。
【0065】特に好ましくは、A1 とA2 とは一緒にな
って式Val−Phe,Ile−Phe,Val−Ch
a,Ile−Cha,Val−Gly,Val−(p−
F−Phe),Val−(p−CH3 O−Phe),G
ly−(p−F−Phe)のジペプチドの二価残基;そ
して他方、又は更に、式Val−Tyr,Ile−Ty
r,Gly−Tyr,Ile−Gly又はVal−Va
lのジペプチドの残基を形成しているか(ここでアミノ
酸は(D)−又は(L)−形態、特に(L)−形態であ
り、ただし(L)−Val−Pheの場合Pheは
(L)−又は(D)−形態である)、又は還元中心アミ
ド結合を有するその誘導体、例えば式Val(red)
−Pheである、基−C=OにN−末端的に、且つ基N
4 5 にC−末端的に結合したものである。
【0066】本発明の好適な形態は、B1 が上記のα−
アミノ酸の二価の残基のいづれかであり、そして基A1
及びA2 の一方が結合であり、そして他方が上記したα
−アミノ酸である式Iの化合物であるか、又はB1 が結
合であり、そしてA1 及びA2 がそれぞれ上記したα−
アミノ酸の二価の残基のいづれかであるかもしくは一緒
になって上記した還元中心アミド結合を有するジペプチ
ドの二価の残基のいづれかである式Iの化合物のいづれ
かに関連する。
【0067】R4 とR5 が、結合している窒素原子と一
緒に形成しているチオモルホリノ又はモルホリノは、未
置換であるか、又は1もしくは数個の炭素原子におい
て、好ましくは1個の炭素原子において、低級アルキ
ル、例えばエチル、プロピル、ブチル、イソブチル又は
tert−ブチルにより、フェニル−又はナフチル−低
級アルキル、例えばベンジル、1−もしくは2−ナフチ
ルメチルもしくはフェニル−1−もしくはフェニル−2
−エチル、特にフェニル−1−もしくはフェニル−2−
エチルにより、ヒドロキシにより、低級アルコキシによ
り、例えばメトキシ、エトキシもしくはtert−ブト
キシにより、アミノにより、低級アルキルアミノによ
り、例えばメチル−もしくはエチル−アミノにより、又
はジ−低級アルキルアミノ、例えばジメチルアミノもし
くはジエチルアミノにより、低級アルカノイル、例えば
アセチルもしくはプロピオニルにより、フェニル−もし
くはナフチル−低級アルカノイル、例えばフェニルアセ
チルもしくは1−もしくは2−ナフチルアセチルによ
り、カルボキシにより、低級アルコキシカルボニル、例
えばイソプロポキシカルボニルもしくはtert−ブト
キシカルボニルにより、フェニル−、ナフチル−もしく
はフルオレニル−低級アルコキシカルボニル、例えばベ
ンジルオキシカルボニル、1−もしくは2−ナフチルメ
トキシカルボニルもしくは9−フルオレニルメトキシカ
ルボニルにより、カルバモイルにより、モノ−もしくは
ジ−低級アルキルカルバモイル、例えばジメチルカルバ
モイルにより、モノ−もしくはジ−ヒドロキシ−低級ア
ルキル−カルバモイル、例えばジ−ヒドロキシメチルカ
ルバモイルにより、スルホにより、低級アルキルスルホ
ニル、例えばメチルスルホニルもしくはエチルスルホニ
ルにより、フェニル−もしくはナフチル−スルホニルに
より置換されており、ここでフェニルは低級アルキル、
例えばメチルもしくはエチル、例えばフェニルスルホニ
ルもしくはトルエンスルホニルにより、スルファモイル
により、ハロゲン、例えばフッ素もしくは塩素により、
シアノにより、ニトロにより、及び/又はオキソにより
置換されていてよい。
【0068】特に好ましくは、R4 とR5 は結合してい
る窒素原子と一緒に未置換のチオモルホリノ又はモルホ
リノ、特に未置換のモルホリノを形成している。
【0069】HIVアスパラギン酸プロテアーゼの塩、
特に式Iの化合物は、特に酸付加塩、塩基との塩、又は
複数の塩形成用基があるなら、任意的に複合塩又は内部
塩である。
【0070】塩は特に式Iの化合物の特に薬理学的に許
容される無毒の塩である。
【0071】かかる塩は例えばHIVアスパラギン酸プ
ロテアーゼのインヒビター、特に例えばカルボキシ又は
スルホ基等の酸性基を有する式Iの化合物により形成さ
れ、そして例えば適当な塩基とのその塩、例えば元素の
周期表の族Ia,Ib,IIa及びIIbの金属に由来する
無毒な金属塩、特に適当なアルカリ金属塩、例えばリチ
ウム、ナトリウム又はカリウム塩、又はアルカリ土類金
属塩、例えばマグネシウム又はカルシウム塩、そして更
には亜鉛塩又はアンモニウム塩、並びに塩であって有機
アミン、例えば未置換又はヒドロキシ−置換化モノ−、
ジ−又はトリ−アルキルアミン、特にモノ−、ジ−、ト
リ−低級アルキルアミンにより、又は四級アンモニウム
化合物、例えばN−メチル−N−エチルアミン、ジエチ
ルアミン、トリエチルアミン、モノ−、ビス−又はトリ
ス−(2−ヒドロキシ−低級アルキル)アミン、例えば
モノ−、ビス−又はトリス−(2−ヒドロキシエチル)
−アミン、2−ヒドロキシ−tert−ブチルアミン又
はトリス(ヒドロキシメチル)メチルアミン、N,N−
ジ−低級アルキル−N−(ヒドロキシ−低級アルキル)
アミンにより形成された塩、例えばN,N−ジメチル−
N−(2−ヒドロキシエチル)−アミン又はトリ(2−
ヒドロキシエチル)アミン、N−メチル−D−グルカミ
ン又は四級アンモニウム塩、例えばテトラブチルアンモ
ニウム塩である。塩基の基、例えばアミノ基を有する式
Iの化合物は例えば無機酸と、例えばハロゲン化水素
酸、例えば塩酸と、硫酸又はリン酸と、又は有機カルボ
ン酸、スルホン酸、スルホ又はホスホ酸又はN−置換化
スルファミド酸、例えば酢酸、プロピオン酸、グリコー
ル酸、コハク酸、マレイン酸、ヒドロキシマレイン酸、
メチルマレイン酸、フマル酸、リンゴ酸、酒石酸、グル
コン酸、グルカリン酸、グルクロン酸、クエン酸、安息
香酸、桂皮酸、マンデル酸、サルチル酸、4−アミノサ
ルチル酸、2−フェキシ安息香酸、2−アセトキシ安息
香酸、エンボニン酸、ニコチン酸又はイソニコチン酸と
の、そして更にはアミノ酸、例えば上記のアミノ酸と、
及びメタンスルホン酸、エタンスルホン酸、2−ヒドロ
キシエタンスルホン酸、エタン−1,2−ジスルホン
酸、ベンゼンスルホン酸、4−メチルベンゼンスルホン
酸、ナフタレン−2−スルホン酸、2−もしくは3−ホ
スホグリセリン酸、グルコース−6−リン酸、N−シク
ロヘキシルスルファミド酸(シクラメートの形成によ
る)又は他の酸性有機化合物、例えばアスコルビン酸と
の酸付加塩を形成しうる。酸性及び塩基性基を有する式
Iの化合物は内部塩も形成しうる。
【0072】例えば薬理組成物の調製における中間段階
での単離及び精製のために、薬理学的に許容されない塩
も可能である。
【0073】「化合物」及び「塩」の語は個々の化合物
及び個々の塩を表わすことも含んでいる。
【0074】本明細書において、HIVアスパラギン酸
プロテアーゼのインヒビター、特に式Iのそれ(そして
更には「活性物質」、「化合物」等)についての全ての
言及は、適切ならば、塩形成基が存在しているなら対応
の薬理学的に許容される塩も含んでいる。
【0075】本発明は好ましくは、R1 が水素、ter
t−ブトキシカルボニル、イソブチルオキシカルボニ
ル、ピリジン−3−カルボニル、モルホリノカルボニ
ル、3−ベンゾフライル、1,2,3,4−テトラヒド
ロ−イソキノリン−3−カルボニル、ベンジルオキシカ
ルボニルであってフッ素、ハロ−低級アルキル、低級ア
ルカノイル、スルホ、低級アルキルスルホニル及びシア
ノより互いに独立して選ばれる3個までの基により置換
されたもの、又は複素環オキシカルボニル(ここで複素
環は炭素原子を介して結合しており、そしてピロリル、
チエニル、イミダゾリル、ピラゾリル、オキサゾリル、
チアゾリル、ピラジニル、ピリミジニル、インドリル、
キノリル、イソキノリル、キノキサリニル、β−カルボ
リニル及びフリルより選ばれたものであるか、又はそれ
らの基の完全もしくは部分飽和誘導体であるか、あるい
は複素環オキシカルボニルはR1 の定義として存在しな
い)であり、B1 が結合であるか、又はR1 にN−末端
的に、且つR2 −CH2 −を保有する炭素原子において
のアミノ基にC−末端的に結合しているα−アミノ酸の
二価の残基であり、好ましくは疎水性アミノ酸、例えば
プロリン、フェニルアラニン、p−フルオロフェニルア
ラニン、フェニルグリシン、α−ナフチルアラニン、シ
クロヘキシルアラニン、シクロヘキシルグリシン、又は
脂肪族α−アミノ酸、例えばグリシン−バリン、ノルバ
リン、アラニン、ロイシン、ノルロイシンもしくはイソ
ロイシン、特にバリンの基であり、上記の各α−アミノ
酸は好ましくはD−,L−又は(D,L)−形態、特に
L−形態であり、そして上記の各アミノ酸は好ましくは
1 のもとで挙げた水素、N−tert−ブトキシカル
ボニル及びモルホリノカルボニルより選ばれる基のいづ
れかにより置換されており、R2 及びR3 がそれぞれ互
いに独立してフェニル又はシクロヘキシルであり、それ
らの基は未置換であるか、又はヒドロキシ、メトシキ、
フッ素、スルホ、低級アルキルスルホニル、トリフルオ
ロメチル及びシアノより互いに独立して選ばれる1又は
2個の基により、一般定義に上記した通りに置換されて
おり、A1 が一般定義に上記した通りの疎水性α−アミ
ノ酸の二価の残基であり、基−C=OにN−末端的に、
且つA2 にC−末端的に結合しており、A2 が好ましく
は一般定義に上記した通りの疎水性α−アミノ酸の二価
の残基であり、A1 にN−末端的に、且つ基NR4 5
にC−末端的に結合しており、前記のアミノ酸が(D)
−又は(L)−形態にあり、好ましくは(L)−形態に
あり、ただしフェニルアラニンは(L)−又は(D)−
形態にあり、特にA1 とA2 が式Val−Phe,Il
e−Phe,Val−Cha,Ile−Cha,Ile
−Gly,Val−Val,Val−Gly,Val−
(p−F−Phe),Val−Tyr,Val−(p−
CH3 O−Phe)又はGly−(p−F−Phe)の
ジペプチドの二価の残基を形成しており、ここでアミノ
酸は(D)−又は(L)−形態、特に(L)−形態にあ
り、ただし(L)−Val−PheのPhe(L)−又
は(D)−形態にあり;あるいはA1 とA2 が2個の疎
水性α−アミノ酸より成るジペプチドの二価の残基を形
成しており、好ましくはその2個は一定義のもとで上記
したものであり、その中心アミド結合は還元されてお
り、そしてそれは一般定義で述べた通り基−C=OにN
−末端的に、且つ基NR4 5 にC−末端的に結合して
おり、例えば式Val(red)−Pheを有し、そし
てR4 とR5 が結合している窒素原子と一緒になってチ
オモルホリノ又はモルホリノ、特にモルホリノを形成し
ている、式Iの化合物、そしてその他に、又はそれに加
えて、R1 がモルホリノスルホニルもしくはN−(2−
ピリジルメチル)−N−メチルアミノカルボニルであ
り、そして残りの基が上述の通りである式Iの化合物;
更には塩形成基が存在しているならその薬理学的に許容
される塩を含んで成る薬理組成物、式Iの化合物の利
用、その投与による処置のためのプロセス又は方法に関
連する。式Iの化合物における基R2−CH2 −を保有
する炭素原子の隣りの炭素原子においてのヒドロキシ基
は遊離形態又は低級アルカノイルにより保護されてお
り、特に遊離形態である。R1 の複素環オキシカルボニ
ルの定義ははずすこともできる。
【0076】本発明は特に、R1 が水素、tert−ブ
トキシカルボニル、イソブチルオキシカルボニル、ピリ
ジン−3−カルボニル、モルホリノカルボニル、3−ベ
ンゾフラノイル又は1,2,3,4−テトラヒドロ−イ
ソキノリン−3−カルボニル、又は他にもしくはそれに
加えてモルホリノスルホニルもしくはN−(2−ピリジ
ルメチル)−N−メチル−アミノカルボニルであり、B
1 が結合であるか、又はR1 にN−末端的に、且つR2
−CH2 −を保有する炭素原子においてのアミノ基にC
−末端的に結合しているα−アミノ酸の二価の残基であ
り、後者のケースにおいてR1 は好ましくは水素、te
rt−ブトキシカルボニルもしくはモルホリノカルボニ
ル、又はそれに加えてチオモルホリノスルホニルもしく
はN−(2−ピリジルメチル)−N−メチル−アミノカ
ルボニルであり、R2 とR3 が互いに独立してフェニル
又はシクロヘキシルであり、それらの基は未置換である
か、又はヒドロキシ、メトキシ、フッ素及びシアノより
互いに独立して選ばれる1又は2個の基により、特に上
記の基のいづれかにより、好ましくは4−位において置
換されており、例えば4−ヒドロキシフェニル、4−メ
トキシフェニル、4−フルオロフェニル、4−シアノフ
ェニル又は4−フルオロシクロヘキシルであり、例えば
上記したR2 とR3 との組合せが上記の一般定義のもと
で特に好ましく、又は他にもしくはそれに加えて、R2
及びR3 は互いに独立してフェニル又はシクロヘキシル
であって未置換であるか、又はトリフルオロメチル、シ
アノ及びフッ素より互いに独立して選ばれる基、特に上
記の基のいづれかにより、好ましくは4−位において置
換されたものであり、例えば4−トリフルオロメチルフ
ェニル、4−シアノフェニル又は4−フルオロフェニル
であり、A1 とA2 が式Val−Phe−Ile−Pl
e,Val−Cha,Ile−Cha,Ile−Gl
y,Val−Val,Val−Gly,Val−(p−
F−Ple),Val−Tyr,Val−(p−CH3
O−Phe),Gly−(p−F−Ple)のジペプチ
ドの二価の残基又は還元中心アミド結合を有する式Va
l(red)Pheの誘導体であり、基−C=OにN−
末端的に、且つ基NR4 5 にC−末端的に結合してお
り、そしてR4 とR5 が結合している窒素原子と一緒に
なってチオモルホリノ又はモルホリノ、特にモルホリノ
を形成している、式Iの化合物、並びに、塩形成基があ
るならその薬理学的に許容される塩を含んで成る薬理組
成物、式Iの化合物の利用、その投与による処置のため
のプロセス又は方法に関連する。式Iの化合物における
基R2 −CH2 −を保有する炭素原子の隣りの炭素原子
においてヒドロキシ基は遊離形態又はアセチルにより保
護されている。式Iの遊離化合物及びその保護形態の両
者とも又はそれらの塩は、全てのその他の基が定義した
通りであるなら、特に好ましい。
【0077】最も重要なのは、R1 が低級アルコキシカ
ルボニル、特に第二もしくは第三低級アルコキシカルボ
ニル又はメトキシカルボニルであり、B1 が結合であ
り、R2 及びR3 がフェニルであり、A1 がバリル、特
に(L)−バリルであり、A2 がフェニルアラニル、特
に(L)−フェニルアラニルであり、そしてR4 とR5
とが結合している窒素原子と共にモルホリノである式I
の化合物を含んで成る薬理組成物、その利用、又はその
投与によるプロセスもしくは方法である。
【0078】最も重要なのは、R1 がtert−ブトキ
シカルボニルであり、B1 が結合であり、R2 及びR 3
がフェニルであり、A1 がバリル、特に(L)−バリル
であり、A2 がフェニルアラニル、特に(L)−フェニ
ルアラニルであり、そしてR4 とR5 とが結合している
窒素原子と共にモルホリノである式Iの化合物を含んで
成る薬理組成物、その利用、又はその投与によるプロセ
スもしくは方法である。
【0079】最も重要なのは、R1 がtert−ブトキ
シカルボニルであり、B1 が結合であり、R2 がフェニ
ルであり、R3 が4−メトキシフェニルであり、A1
バリル、特に(L)−バリルであり、A2 がフェニルア
ラニル、特に(L)−フェニルアラニルであり、そして
4 とR5 とが結合している窒素原子と共にモルホリノ
である式Iの化合物を含んで成る薬理組成物、その利
用、又はその投与によるプロセスもしくは方法である。
【0080】最も重要なのは、R1 がtert−ブトキ
シカルボニルであり、B1 が結合であり、R2 がシクロ
ヘキシルであり、R3 が4−メトキシフェニルであり、
1 がバリル、特に(L)−バリルであり、A2 がフェ
ニルアラニル、特に(L)−フェニルアラニルであり、
そしてR4 とR5 とが結合している窒素原子と共にモル
ホリノである式Iの化合物を含んで成る薬理組成物、そ
の利用、又はその投与によるプロセスもしくは方法であ
る。
【0081】最も重要なのは、実施例の中に述べた、そ
の中で述べられている条件下の式Iの化合物を含んで成
る薬理組成物、又はその利用、又はその投与による処置
のためのプロセスもしくは方法である。
【0082】以下の実施例は本発明を説明するのに役立
ち、本発明を限定するものではない。温度を、摂氏
(℃)で与える。温度を特定しない場合は、その反応は
室温で行われる。溶出液の先端の参出展開(seepa
ge propagation)に対する問題の物質の
参出展開との比を示すRf 値を、以下の溶媒系: A ヘキサン/酢酸エチル 1:1 B 酢酸エチル − C ヘキサン/酢酸エチル 4:1 D ヘキサン/酢酸エチル 2:1 E ヘキサン/酢酸エチル 3:1 F 塩化メチレル/メタノール 9:1 G クロロホルム/メタノール/水/氷酢酸 85:1
3:1.5:0.5 H ヘキサン/酢酸エチル 1:2 中の薄層クロマトグラフィー(TLC)により薄層シリ
カゲル・プレート上で測定する。略語“Rf (B)”
は、例えば、Rf 値が溶媒系B中で測定されたことを示
している。溶媒と溶出液とのそれぞれに対する比を、容
量部で与える。カラムクロマトグラフィーについての溶
出系の定義において、使用した溶媒の量比は容量部で示
す。
【0083】利用した略語は下記の意味を有する: Boc tert−ブトキシカルボニル BOP ベンゾトリアゾル−1−イルオキシ−ト
リス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホ
スフェート ブライン 飽和塩化ナトリウム溶液 DCC ジシクロヘキシルカルボジイミド DEPC ジエチルピロカルボキシレート DMF ジメチルホルムアミド DMSO ジメチルスルホキシド エーテル ジエチルエーテル FAB−MS 高速原子衝撃質量分析 h 時間 HOBt 1−ヒドロキシベンゾトリアゾール IR 赤外スペクトル min 分 org. 有機 m.p. 融点 Pd/C 活性化炭素上パラジウム(触媒) TBAF テトラブチルアンモニウムフルオリド
(三水和物) TFA トリフルオロ酢酸 THF テトラヒドロフラン TLC 薄層クロマトグラフィー Z ベンジルオキシカルボニル
【0084】質量分析データーは高速原子衝撃(FAB
−MS)法に従って得た。質量データーはプロトン化分
子イオン(M+H)+ に関する。IRスペクトルについ
て値はcm-1で示し、関連の溶媒をかっこ内に表示する。
ペプチド化学に慣用されている略語を天然α−アミノ酸
の二価残基を表わすのに用いた。α−炭素原子において
の配置は接頭辞(L)−又は(D)−で示す。
【0085】HPLC勾配: I 20% → 100% b)中a)で20min.。 II 20% → 100% b)中a)で35min.。 III 20% → 100% b)中a)+a)100%
で8min.。 溶出液a):アセトニトリル+0.05% TFA;溶
出液b):水+0.05% TFA。“逆相”物質C18
−Nucleosil商標登録(5μmの平均粒径の、
オクタデシルシランにより共有結合的に誘導体化された
シリカゲル、Macherey & Nagel,Du
eren,FRG)で充填されたカラム(250×4.
6mm)。215nmでのUV−吸収による検出。保持時間
(tRet )を分で与える。流速1ml/分。
【0086】略語−Phe〔C〕Phe−の残基は、5
(S)−アミノ−2(R)−ベンジル−4(S)−ヒド
ロキシ−6−フェニルヘキサノン酸の二価の残基を表わ
し、そして下記の式を有する:
【化4】
【0087】同様に、基−Phe〔C〕(p−CH
3 O)Phe−は5(S)−アミノ−4(S)−ヒドロ
キシ−2(R)−4−メトキシベンジル−6−フェニル
−ヘキサノン酸を表わし、上記の式における2−フェニ
ルメチル基が2−(4−メトキシフェニルメチル基に置
き代わっている。
【0088】
【実施例】
例1:Boc−Phe〔C〕Phe−(L)−Val−
(L)−Phe−モルホリン−4−イルアミド 247.2mgのTBAFを3mlの無水DMF中の33
0.3mgの5(S)−Boc−アミノ−4(S)−(t
ert−ブチルジメチルシリルオキシ)−6−フェニル
−2(R)−フェニルメチル−ヘキサノイル−(L)−
Val−(L)−Phe−モルホリン−4−イルアミド
の溶液に加え、そしてその反応混合物を室温で4.5h
撹拌した。その無色の溶液を50mlの水に注ぎ、そして
酢酸エチルで4回抽出した。合わせた抽出物を25mlづ
つの炭酸水素ナトリウム溶液で2回、水で2回、そして
ブラインで1回洗い、そして硫酸ナトリウムで乾かし
た。溶媒のエバポレーション後、残渣はヘキサンから結
晶化し、そして表題の化合物が得られた。TLC Rf
(B)=0.5;FAB−MS(M+H)+ =729。
【0089】出発材料は下記の通りに調製した: 1a)N−3(S)−(Boc−アミノ)−2(R,
S)−ヒドロキシ−4−フェニル−1−トリメチルシリ
ル−ブタン 24.7gのマグネシウムを100mlの無水エーテルに
入れ、そして35分かけて少量のヨウ素を加え、そして
同時に132.5mlのクロロメチルトリメチルシラン及
び300mlのエーテルを加え、その温度は氷冷槽により
38℃に保っておいた。得られた反応混合物を室温で
1.5h撹拌した。−60℃に冷やした後、1.1lの
エーテル中の48.6g N−Boc−フェニル−アラ
ニナル(調製法:D.J.Kempf,J.Org.C
hem.51,3921(1986))の懸濁物を40
分かけて加えた。その反応混合物を90分かけて室温に
温め、そして更に90分その温度で撹拌し、次いで2l
の氷冷水及び1.5lの10%の水性クエン酸に注い
だ。分離した水性相を500mlのエーテルで2回抽出し
た。全てのエーテル抽出物を500mlの10%のクエン
酸溶液及びブラインで2回洗った。硫酸ナトリウムで乾
かした後、真空で濃縮を行い、そして得られる表題の化
合物を更に精製することなく用いた。TLC R
f (C)=0.6;FAB−MS(M+H)+ =33
8。
【0090】1b)1−フェニル−3−ブテン−2
(S)−アミン 5℃で、35.6mlの約48%の溶液のボロントリフル
オリドエチルエーテレートを10分かけて420mlの塩
化メチレン中の18.8gのN−3(S)−(Boc−
アミノ)−2−(R,S)−ヒドロキシ−4−フェニル
−1−トリメチルシリル−ブタンの溶液に加えた。その
反応混合物を室温で16時間撹拌し、10℃に冷やし、
そして20分かけて276mlの4Nの水酸化ナトリウム
溶液を加えた。その水性相を分離し、そして400mlづ
つの塩化メチレンを用いて2回抽出した。合わせた有機
抽出物をブラインで洗い、そして硫酸ナトリウムで乾か
した。表題の生成物を更に精製せずに用いた。TLC
f (G)=0.15;IR(塩化メチレン)(c
m-1):3370,3020,2920,1640,1
605。
【0091】1c)N−Boc−1−フェニル−3−ブ
テン−2(S)−アミン 21.5gの1−フェニル−3−ブテン−2(S)−ア
ミンを500mlの無水塩化メチレンに溶かし、そして2
50mlの塩化メチレン中の38.3gのBoc無水物を
それに滴下した。室温で1.5時間撹拌した後、その反
応混合物を100mlに濃縮し、次いで1.5lのエーテ
ルで希釈し、そして400mlの10%クエン酸で2回、
400mlの水で1回、400mlの飽和炭酸水素ナトリウ
ム溶液で1回、そしてブラインで2回順に洗い、次いで
硫酸ナトリウムで乾かした。溶媒の除去後、精製をクロ
マトグラフィーで行い(SiO2 、ヘキサン/酢酸エチ
ル:95/5〜80/20)、そして表題の化合物をヘ
キサンから結晶化させた。M.p.67−68℃;TL
C Rf (C)=0.4;FAB−MS(M+H) +
248。
【0092】1d)2(R)−〔1(S)−(Boc−
アミノ)−2−フェニルエチル〕−オキシラン 50mlの塩化メチレン中の9.74gのm−クロロ過安
息香酸の溶液を15分かけて0〜5℃で、20mlの塩化
メチレン中の1.45gのN−Boc−1−フェニル−
3−ブテン−2(S)−アミンの溶液に加えた。同じ温
度で18h撹拌後、その反応混合物を更に8h室温で熱
しながら反応を完全にし、そして10%の炭酸ナトリウ
ム溶液に注いだ。その水性相をエーテルで3回抽出し
た。合わせた有機相を順に10%の亜硫酸ナトリウム溶
液で3回、飽和炭酸水素ナトリウムで3回、チオ硫酸ナ
トリウム溶液及びブラインで洗い、そして硫酸ナトリウ
ムで乾かした。溶媒のエバポレーション後、表題の化合
物をカラムクロマトグラフィーにより精製し(Si
2 、ヘキサン/酢酸エチル:4/1)、そしてヘキサ
ンから結晶化させた。M.p.51−52℃;TLC
f (C)=0.33;FAB−MS(M+H)+ =2
64。
【0093】1e)5(S)−〔1(S)−(Boc−
アミノ)−2−フェニルエチル〕−3(R,S)−カル
ベトキシ−ジヒドロフラン−2−(3H)−オン 3.4gのナトリウムを小分けして、260mlの無水エ
タノール中の26mlのマロン酸ジエチルエステルの溶液
に加えた。ナトリウムが枯渇した後(約1.5h)、1
00mlのエタノール中の13gの2(R)−〔1(S)
−(Boc−アミノ)−2−フェニルエチル〕−オキシ
ランを10分かけて滴下した。室温で5h撹拌後、その
反応混合物を1.5lの氷冷水に注ぎ、そして10%の
クエン酸でpH4に合わせた。エーテルで4回抽出後、合
わせた有機相を飽和水性炭酸水素ナトリウム溶液で2
回、ブラインで1回、再び飽和水性炭酸水素ナトリウム
溶液、水、そして再びブラインで順に洗った。溶媒のエ
バポレーションの後、表題の化合物をカラムクロマトグ
ラフィーにより得た(SiO2 、ヘキサン/酢酸エチ
ル:4/1)。TLC Rf (C)=0.22;FAB
−MS(M+H)+ =378。
【0094】1f)5(S)−〔1(S)−(Boc−
アミノ)−2−フェニルエチル〕−3(R,S)−カル
ベトキシ−3−フェニル−メチル−ジヒドロフラン−2
−(3H)−オン 410mlの無水エタノール及び14.4mlの臭化ベンジ
ル中の23.8gの5(S)−〔1(S)−(Boc−
アミノ)−2−フェニルエチル〕−3(R,S)−カル
ベトキシ−ジヒドロフラン−2−(3H)−オンの溶液
を410mlの無水エタノール中の2.76gのナトリウ
ムの溶液に加えた。その反応混合物をアルゴン下で室温
で18h撹拌し、そして氷及び10%のクエン酸の混合
物に注いだ。エーテルで3回抽出後、合わせた有機相を
水及びブラインで洗い、そして硫酸ナトリウムで乾かし
た。濃縮後、表題の化合物が無色の油状で得られ、これ
を更に精製せずに次の段階に用いた。TLC R
f (C)=0.4;FAB−MS(M+H)+ =46
8。
【0095】1g)5(S)−〔1(S)−(Boc−
アミノ)−2−フェニルエチル〕−3(R)−フェニル
メチル−ジヒドロフラン−2−(3H)−オン及び5
(S)−〔1(S)−(Boc−アミノ)−2−フェニ
ルエチル〕−3(S)−フェニルメチル−ジヒドロフラ
ン−2−(3H)−オン 81.4mlの1Mの水性水酸化リチウム溶液に室温で5
分かけて、175mlのジメトキシエタン中の10gの5
(S)−〔1(S)−(Boc−アミノ)−2−フェニ
ルエチル〕−3(R,S)−カルベトキシ−3−フェニ
ルメチル−ジヒドロフラン−2−(3H)−オンの溶液
に加えた。その反応混合物を、15h、室温で撹拌し、
そしてその溶媒のエバポレーションの後、得られる残渣
を500mlの10%のクエン酸に注ぎ、そしてエーテル
で3回抽出した。合わせたエーテル相をブラインで1回
洗い、そして硫酸ナトリウムで乾かした。溶媒のエバポ
レーション後、9.8gの粗カルボン酸が得られ、これ
を450mlのトルエンの中で90℃で14h熱すること
により脱カルボキシル化して、表題の化合物を得た。そ
の生成物をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸
エチル:9/1)により精製し、まず5(S)−〔1
(S)−(Boc−アミノ)−2−フェニルエチル〕−
3(R)−フェニルメチル−ジヒドロフラン−2−(3
H)−オン〔TLC Rf (C)=0.3;FAB−M
S(M+H)+ =396〕、次に5(S)−〔1(S)
−(Boc−アミノ)−2−フェニルエチル〕−3
(S)−フェニルメチル−ジヒドフラン−2−(3H)
−オン〔TLC Rf (C)=0.25;FAB−MS
(M+H)+ =396〕が得られた。
【0096】比較的大量生産にも適する、5(S)−
〔1(S)−(Boc−アミノ)−2−フェニルエチ
ル〕−3(R)−フェニルメチル−ジ−ヒドロフラン−
2−(3H)−オンについての他の合成法: α)5(S)−〔1(S)−(Boc−アミノ)−2−
フェニルエチル〕−ジヒドロフラン−2−(3H)−オ
(A.E.DeCamp,A.T.Kawaguch
i,R.P.VolanteとI.Shinkai,T
etrahedron Lett.32,1867(1
991))。窒素雰囲気下で、173gのZn/Cn
(調製法:R.D.Smith,H.E.Simmon
s,W.E.Parham,M.D.Bhavsar,
Org.Synth.,Coll.Vol 5,855(1
973))及び280mlのジメチルアセトアミドを、1
700mlのトルエン中の375g(1.65mol )の3
−ヨードプロピオン酸エチルエステルの溶液〔調製法:
1.8リットルのアセトン中の170mlの2−ブロモプ
ロピオン酸エチルエステル(Fluka;Buchs,
Switzerland)及び950gのヨウ化ナトリ
ウムの懸濁物を濾過し、その濾液をエバポレーションに
より部分濃縮し、約2.5リットルのエーテルに注ぎ、
1%のチオ硫酸ナトリウム溶液1リットル、次いで最後
にブラインで洗い、硫酸ナトリウムで乾かし、そしてエ
バポレーションにより濃縮する。蒸留(83℃;20mb
ar)は純粋な3−ヨードプロピオン酸エチルエステルを
もたらす:MS(M)+ =228; 1H−NMR(20
0MHz 、CDCl3 ):4.17g(q,7H,2
H);3.34及び2.97(2t,7Hz,2×2
H);1.28(t,7Hz,3H)〕に加え、そしてそ
の混合物を室温で1h、次いで80℃で4h強く撹拌し
た(→亜鉛ホモエノレート溶液)。第二設備において
(窒素雰囲気下)、127ml(1.14mol )の四塩化
チタンを350mlのトルエン及び1900mlの塩化メチ
レン中の122ml(0.40mol)のテトライソプロピ
ルオルドチタネートの溶液に、内部温度を15〜25℃
に若干冷やしながら加え、そしてその混合物を室温で1
5分撹拌し(→黄色溶液)、そして−40℃に冷やした
(→トリクロロチタニウムイソプロパノレートの部分結
晶化)。室温に冷やした亜鉛ホモエノレート溶液をアル
ゴン雰囲気下でG3フリットガラスフィルターで濾過
し、そしてトリクロロチタニウムイソプロパノレートに
滴下し、その温度を−30℃〜−25℃に維持し(→深
赤色溶液)、次いでその溶液を−25℃で5分撹拌し、
そして−40℃まで冷やした。1500mlの塩化メチレ
ン中の233g(0.85mol )のN−Boc−フェニ
ルアラニナルの溶液(調製法:D.J.Kempf,
J.Org.Chem.51,3921(1986);
ヘキサンより結晶化(0℃,約18h);冷ヘキサンで
洗浄;乾燥)をそれに加え、そしてその混合物を−22
〜−18℃で15h、そして最後に0℃で1h撹拌し
た。その反応混合物を10lの氷冷水及び12lのte
rt−ブチルメチルエーテルに含ませ、そして7〜10
分強く撹拌した。その水性相を分離し、そして10lの
エーテルで2回抽出した。その有機相を8lの水、8l
の飽和炭酸水素ナトリウム溶液、8lの水、次いで5l
のブラインで洗い、硫酸ナトリウムで乾かし、エバポレ
ーションにより濃縮した(→結晶5(S)−(Boc−
アミノ)−4(S)−ヒドロキシ−6−フェニル−ヘキ
サノン酸エチルエステル)。上記の中間体を6500ml
のトルエン及び230mlの酢酸の中でアルゴン雰囲気下
で100℃で2.5h熱した。その冷却した反応混合物
を撹拌しながら6lの氷冷水に注ぎ、そしてその水性相
を分離し、2000mlのトルエンで2回抽出した。その
有機相を5lの飽和炭酸水素ナトリウム溶液、5lの4
0%の亜硫酸水素ナトリウム溶液、4lの水、そして4
lのブラインで洗い、そして硫酸ナトリウムで乾かし
た。エバポレーションによる有機相の濃縮は約300g
の残渣をもたらし、そして800mlのヘキサンの添加
(反応を完全にするために数時間撹拌)は結晶ライトン
をもたらし、これはHPLCによると、約10%の(5
R)−エピマーを含んで成った(TLC Rf (E)=
0.08;t Ret (II)=18.8min )。この物質を
次の工程に用いた。表題の化合物はカラムクロマトグラ
フィーにより得ることができた(SiO2 、ヘキサン/
酢酸エチル2:1)TLC Rf (E)=0.14;t
Ret (II)=19.2。
【0097】β)5(S)−〔1(S)−(Boc−ア
ミノ)−2−フェニルエチル〕−3(R)−フェニルメ
チル−ジヒドロフラン−2−(3H)−オン (A.K.Ghosh,S.P.McKeeとW.J.
Thompson,J.Org.Chem.56,65
00(1991))。窒素雰囲気下で、12.0lのT
HF及び1.9lの1,3−ジメチル−3,4,5,6
−テトラヒドロ−2(1H)−ピリミジノン中の194
3g(6.32mol )の5(S)−〔(1S)−(Bo
c−アミノ)−2−フェニルエチル〕−ジヒドロフラン
−2−(3H)−オンの溶液を−75℃に冷やし、そし
て−70℃以下の内部温度で、THF(Aldric
h)中の14,000mlのリチウムビス(トリメチルシ
リル)アミドを加え、そしてその混合物を−75℃で2
0分撹拌した。835ml(7.00mol )の臭化ベンジ
ルを次1hかけて滴下し、その内部温度を−70℃を超
えないようにし、そしてその混合物を−75℃で30分
撹拌して反応を完全にした。次にその透明な溶液に、−
75〜−70℃で、2320mlのプロピオン酸(90
分)、次いで2320mlの水(1h)を加え、その温度
は−10℃を超えないようにしておいた。その反応混合
物を30lの酢酸エチル及び35lの10%のクエン酸
溶液に注いだ。その水性相を分離し、そして2×10l
の酢酸エチルで抽出した。その有機相を3×12lの飽
和炭酸水素ナトリウム溶液、20lのブライン、次いで
2×20lの水で洗い、そして濃縮し、そして油状の残
渣を10lのトルエンに含ませ、そしてエバポレーショ
ンにより残渣容量を約5lにまで濃縮した。4kgのMe
rckシリカゲル(0.063〜0.200mm)を介し
てのエバポレーション残渣の濾過、トルエンによる洗
浄、及びヘキサンからのその粗生成物の結晶化(4lの
ヘキサン/kg粗生成物)は、表題の化合物をもたらし
た:TLC Rf (D)=0.54;FAB−MS(M
+H)+ =414。〕
【0098】1h)5(S)−(Boc−アミノ)−4
(S)−ヒドロキシ−6−フェニル−2(R)−フェニ
ルメチルヘキサノン酸 176mlの1Mの水酸化リチウム溶液を20℃で10分
かけて、710mlのエチレングリコールジメチルエーテ
ル及び352mlの水中の17.6gの5(S)−〔1
(S)−(Boc−アミノ)−2−フェニルエチル〕−
3(R)−フェニルメチル−ジヒドロフラン−2−(3
H)−オンの溶液に滴下した。その反応混合物を次に室
温で1.5h撹拌し、そしてその溶媒をエバポレートに
付した。その残渣を1lの冷10%クエン酸に注ぎ、そ
してその酸性溶液を800mlづつの酢酸エチルで3回抽
出した。合わせた抽出物をまず800mlの水、次いで8
00mlのブラインで洗った。その有機相を硫酸ナトリウ
ムで乾かした後、その溶媒を蒸留した。表題の粗化合物
を精製せずに次の工程に用いた。FAB−MS(M+
H)+ =414。
【0099】1i)5(S)−(Boc−アミノ)−4
(S)−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−
6−フェニル−2(R)−フェニルメチル−ヘキサノン
8gのイミダゾール及び10gのtert−ブチルジメ
チルクロロシランを撹拌しながら90mlのDMF中の
6.35gの5(S)−(Boc−アミノ)−4(S)
−ヒドロキシ−6−フェニル−2(R)−フェニルメチ
ルヘキサノン酸の溶液に加えた。室温で18h撹拌後、
その透明な黄色溶液を氷冷水に注ぎ、そして250mlづ
つの酢酸エチルを用いて3回抽出した。合わせた抽出物
を順に10%のクエン酸で3回、水で1回、水性飽和炭
酸水素ナトリウムで3回、水で1回、そして最後にブラ
インで1回洗った。硫酸ナトリウムで乾かした後、その
溶媒をエバポレートし、そして得られるtert−ブチ
ルジメチルシリルエーテル(13.5g)を53mlのT
HFに溶かし、そして53mlの酢酸及び20mlの水で処
理した。室温で3h撹拌後、その混合物を水に注ぎ、そ
してエーテルで3回抽出した。合わせたエーテル抽出物
を水で2回、ブラインで1回洗い、そして硫酸ナトリウ
ムで乾かした。濃縮後、その粗生成物をカラムクロマト
グラフィー(SiO2 、ヘキサン/酢酸エチル:3.5
/1.5)で精製し、そして表題の化合物が得られた。
TLC Rf (D)=0.37;FAB−MS(M+
H)+ =528。
【0100】1j)5(S)−(Boc−アミノ)−4
(S)−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−
6−フェニル−2(R)−フェニルメチル−ヘキサノイ
ル−(L)−Val−(L)−Phe−モルホリン−4
−イルアミド 3mlのDMF中の250mgの5(S)−(Boc−アミ
ノ)−4(S)−tert−ブチルジメチルシリルオキ
シ)−6−フェニル−2(R)−フェニルメチル−ヘキ
サノン酸の溶液を、230.5mgのBOP、70.4mg
のHOBT及び182.6mlのN−メチルモルホリン
(2mlのDMF中)とを室温で30分撹拌し、次いで1
89.5mgのH−(L)−Val−(L)−Phe−モ
ルホリン−4−イルアミド〔調製は1k)〜1n)を参
照のこと〕を加えた。室温で16h後、その反応混合物
をエバポレーションにより濃縮し、そしてその残渣を三
部の酢酸エチル、水、飽和炭酸水素ナトリウム溶液、水
及びブラインで分け、そしてその有機相を硫酸ナトリウ
ムで乾かし、そしてエバポレーションにより濃縮して、
粗生成物としての表題の化合物を得た。TLC R
f (A)=0.24;FAB−MS(M+H)+ =84
3。
【0101】1k)Z−(L)−Phe−モルホリン−
4−イルアミド 190mlの塩化メチレン中の4.49gのZ−(L)−
Phe−OHの溶液を0℃に冷やし、そして3.09g
のDCCを加えた。0℃で20分撹拌後、10mlの塩化
メチレン中の1.31mlのモルホリンの溶液を15分か
けて滴下した。その反応混合物を室温で更に24h撹拌
し、その後沈殿したジシクロヘキシルウレアを濾過し、
順に塩化メチレン、水性炭酸水素ナトリウム溶液及びブ
ラインで洗った。硫酸ナトリウムでの乾燥及び濃縮は表
題の粗化合物をもたらし、それをエーテルから結晶化さ
せた。TLC Rf (B)=0.55。
【0102】1l)H−(L)−Phe−モルホリン−
4−イルアミド 150mlのメタノール中の5.5gのZ−(L)−Ph
e−モルホリン−4−イルアミドと1.5gの10%の
Pd/Cの溶液を一定量の水素で1hにわたる室温での
水添分解により表題の化合物へと変換せしめた。触媒を
濾過後、その反応混合物を濃縮し、そして酢酸エチルで
希釈後、得られる溶液を飽和炭酸水素ナトリウム溶液で
洗い、硫酸ナトリウムで乾かし、そして減圧下で濃縮し
た。カラムクロマトグラフィーの後(例1n)に類似し
て)、表題の化合物が純粋な形態で得られた。TLC
f (F)=0.3。
【0103】1m)Z−(L)−Val−(L)−Ph
e−モルホリン−4−イルアミド 1.75gのDCCを80mlの無水氷冷塩化メチレン中
の2.14gのZ−(L)−Val−OHの溶液に加
え、そしてその温度で20分撹拌後、2gのH−(L)
−Phe−モルホリン−4−イルアミドを15分かけて
滴下した。その反応混合物を室温で更に24時間撹拌
し、そして生成した尿素を濾過した。その濾液を順に水
性炭酸水素ナトリウム溶液及びブラインで洗い、そして
硫酸ナトリウムで乾かした後、濃縮した。エーテルで撹
拌しながら不溶の残渣を濾過除去し、その後の濃縮は表
題の化合物をもたらし、それを更に精製することなく処
理した。TLC Rf (F)=0.7。
【0104】1n)H−(L)−Val−(L)−Ph
e−モルホリン−4−イルアミド 例1l)と類似して、3.9gのZ−(L)−Val−
(L)−Phe−モルホリン−4−イルアミドを150
mlのメタノール中の0.5gの10%のPd/Cを利用
する添水分解により粗製の表題の化合物に変換せしめ、
これをカラムクロマトグラフィーにより精製した(Si
2 、塩化メチレン〜塩化メチレン/メタノール:9
7.5〜2.5(v/v))。TLC Rf (F)=
0.4。
【0105】例2:Boc−Phe〔C〕(p−CH3
O)Phe−(L)−Val−(L)−Phe−モルホ
リン−4−イルアミド 例1)に類似して、417mg(0.48mmol)の5
(S)−(Boc−アミノ)−4(S)−(tert−
ブチルジメチルシリルオキシ)−6−フェニル−2
(R)−(p−メトキシ−フェニルメチル)−ヘキサノ
イル−(L)−Val−(L)−Phe−モルホリン−
4−イルアミドから保護基を、5mlのDMF中の301
mg(0.95mmol)のTBAFにより除去して表題の化
合物を得た;TLC Rf (F)=0.4;t
Ret (I)=15.8min ;FAB−MS(M+H)+
=759。
【0106】出発材料は下記の通りに調製した。 a)p−メトキシベンジルヨージド 25mlのアセトン中の1.7ml(12.8mmol)の4−
メトキシベンジルクロリド(Fluka;Buchs/
Switzerland)の溶液を室温で9.4g(6
2.6mmol)のヨウ化ナトリウムと共に撹拌した。反応
混合物の90分後のガスクロマトグラフィーはその反応
が完了したことを示し、従ってその反応混合物をエーテ
ルに注ぎ、そして10%のチオ硫酸ナトリウム及びブラ
インで洗った。Na2 SO4 による有機相の乾燥及びエ
バポレーションによる濃縮は表題の化合物をもたらし
た; 1 H−NMR(200MHz 、CD3 OD:3.7
8(s,3H),4.54(s,2H),6.8〜6.
95及び7.2〜7.4(2m,各2H)。
【0107】b)5(S)−〔1(S)−(Boc−ア
ミノ)−2−フェニル−エチル〕−3(R)−(p−メ
トキシ−フェニルメチル)−ジヒドロフラン−2−(3
H)−オン 40mlのTHFに溶かした2.98g(9.74mmol)
の5(S)−〔1(S)−(Boc−アミノ)−2−フ
ェニルエチル〕−ジヒドロフラン−2−(3H)−オン
を−75℃で、THF中の19.5mlのリチウムビス
(トリメチルシリル)アミド1Mにより脱プロトン化
し、そして20mlのTHF中の2.9g(11.7mmo
l)のp−メトキシベンジルヨージドでアルキル化した
(45min )。カラムクロマトグラフィー(SiO2
ヘキサン/酢酸エチル2:1)及びジイソプロピルエー
テルを用いる消化は純粋な表題の化合物をもたらした;
TLCRf (D)=0.32;tRet (I)=16.7
min 。
【0108】c)5(S)−(Boc−アミノ)−4
(S)−ヒドロキシ−6−フェニル−2(R)−(p−
メトキシフェニルメチル)−ヘキサノン酸 43mlのジメトキシエタン及び11mlの水中の1.7g
(3.99mmol)の5(S)−〔1(S)−(Boc−
アミノ)−2−フェニルエチル〕−3(R)−(p−メ
トキシ−フェニルメチル)−ジヒドロフラン−2−(3
H)−オンを16mlの1Mの水酸化リチウム溶液で加水
分解した。エーテル中での撹拌は純粋な表題の化合物を
もたらした:TLC Rf (F)=0.53;t
Ret (I)=114.2min ;FAB−MS(M+N
a)+ =466。
【0109】d)5(S)−(Boc−アミノ)−4
(S)−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−
6−フェニル−2(R)−(p−メトキシ−フェニルメ
チル)−ヘキサノン酸 例1i)に類似して、20mlのDMF中の0.93g
(2.10mmol)の5(S)−(Boc−アミノ)−4
(S)−ヒドロキシ−6−フェニル−2(R)−(p−
メトキシ−フェニルメチル)−ヘキサノン酸を1.4g
(9.64mmol)のtert−ブチルジメチルクロロシ
ラン及び1.17g(17.2mmol)のイミダゾールで
シリル化した。そのシリルエステル基をメタノール(2
3ml)/THF(7ml)/水(7ml)中の1.7gの炭
酸カリウムで加水分解し、そしてその粗生成物をヘキサ
ン中で撹拌して表題の化合物を得た;tRet (I)=2
0.6min ;FAB−MS(M+H)+ =558。
【0110】e)5(S)−(Boc−アミノ)−4
(S)−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−
6−フェニル−2(R)−(p−メトキシ−フェニルメ
チル)−ヘキサノイル−(L)−Val−(L)−Ph
e−モルホリン−4−イルアミド 5.2mlのNMM/CH3 CN 0.25M中の300
mg(0.537mmol)の5(S)−(Boc−アミノ)
−4(S)−(tert−ブチルジメチルシリルオキ
シ)−6−フェニル−2(R)−(p−メトキシ−フェ
ニルメチル)−ヘキサノン酸及び197mg(0.59mm
ol)のH−(L)−Val−(L)−Phe−モルホリ
ン−4−イルアミド(例1n))を224mg(0.59
mmol)のHBTVと反応させた;tRet (I)=22.
1min ;FAB−MS(M+H)+=873。 f)5(S)−〔1(S)−(Boc−アミノ)−2−
フェニルエチル〕−ジヒドロフラン−2−(3H)−オ
(A.E.DeCamp,A.T.Kawaguch
i,R.P.VolanteとI.Shinkai,T
etrahedron Lett.32,1867(1
991)に類似)。窒素雰囲気下で、8.03gのZn
/Cn(調製法:R.D.Smith,H.E.Sim
mons,W.E.Parham,M.D.Bhavs
ar,Org.Synth.,Coll.Vol 5,85
5(1973))及び12.96mlのジメチルアセトア
ミドを、130mlのトルエン中の17.4gの2−ヨー
ドプロピオン酸エチルエステルの溶液に加え、そしてそ
の混合物を室温で1h、次いで80℃で4h強く撹拌し
た(亜鉛ホモエノレート溶液が得られる)。第二設備に
おいて(窒素雰囲気下)、5.90ml(53.8mmol)
の四塩化チタンを1.64mlのトルエン及び91.8ml
の塩化メチレン中の5.58ml(18.9mmol)のテト
ライソプロピルオルドチタネートの溶液に若干冷やしな
がら加え、そしてその混合物を室温で15分撹拌し(黄
色溶液が得られる)、そして−40℃に冷やした(トリ
クロロチタニウムイソプロパノレートの部分結晶化が生
ずる)。室温に冷やした亜鉛ホモエノレート溶液をカヌ
ーレを用いて金属固体からデカントし、そしてトリクロ
ロチタニウムイソプロパノレートに滴下し、その温度を
−40℃〜−30℃に維持し(深赤色溶液が得られ
る)、次いでその溶液を−25℃で5分撹拌し、そして
再び−40℃まで冷やした。32.8mlの塩化メチレン
中の9.0gのN−Boc−フェニルアラニナルの溶液
(調製法:D.J.Kempf,J.Org.Che
m.51,3921(1986))をそれに加え、そし
てその反応混合物を約−20℃で15h、そして最後に
0℃で撹拌した。その反応混合物を0.5kgの氷冷水及
び0.5lのジエチルエーテルに含ませ、そして10分
強く撹拌した。その水性相を分離し、そしてジエチルエ
ーテルで2回抽出した。その有機相を2部の水、飽和炭
酸水素ナトリウム溶液、ブラインで洗い、硫酸ナトリウ
ムで乾かし、エバポレーションにより濃縮し、結晶5
(S)−(Boc−アミノ)−4(S)−ヒドロキシ−
6−フェニル−ヘキサノン酸エチルエステルを得た。上
記の中間体を195mlのトルエン及び9mlの酢酸の中で
80℃で2.5h熱した。その反応混合物に0.5mlの
氷冷水を加え、そしてその有機相を分離し、2部のジエ
チルエーテルで抽出した。その有機相を飽和炭酸水素ナ
トリウム溶液、水、及びブラインで洗い、そして硫酸ナ
トリウムで乾かした。エバポレーションによる有機相の
部分濃縮及び800mlのヘキサンの添加は結晶状の表題
化合物をもたらし、これはHPLCによると、約10%
の4(R)−エピマーを含んで成った(TLC R
f (E)=0.08)。カラムクロマトグラフィーによ
り得ることができた(SiO2 、ヘキサン/酢酸エチ
ル)TLC Rf (E)=0.14;〔α〕D =17.
7(C=1;エタノール)。
【0111】例3:5(S)−(Boc−アミノ)−4
(S)−ヒドロキシ−6−シクロヘキシル−2(R)−
(4−メトキシフェニルメチル)−ヘキサノイル−
(L)−Val−(L)−Phe−モルホリン−4−イ
ルアミド 例1に類似して、15mlのDMF中の3.93g(4.
469mmol)の5(S)−(Boc−アミノ)−4
(S)−(tert−ブチルジメチルシクルオキシ)−
6−シクロヘキシル−2(R)−(4−メトキシフェニ
ル−メチル)−ヘキサノイル−(L)−Val−(L)
−Phe−モルホリン−4−イルアミドを2.82g
(8.94mmol)のTBAF三水和物と反応させて表題
の化合物を得た。表題の化合物は沈殿(ヘキサン)によ
り精製した。TLC Rf (B)=0.64;t
Ret (III )=17.34min ;FAB−MS(M+
H)+ =765。
【0112】出発材料は下記の通りに調製した: a)5(S)−(Boc−アミノ)−4(S)−(te
rt−ブチルジメチル)シリルオキシ−6−シクロヘキ
シル−2(R)−(4−メトキシフェニル−メチル)−
ヘキサノイル−(L)−Val−(L)−Phe−モル
ホリン−4−イルアミド 70mlのジオキサン中の4g(4.623mmol)の5
(S)−(Boc−アミノ)−4(S)−(tert−
ブチルジメチル)シリルオキシ−6−シクロヘキシル−
2(R)−(4−ヒドロキシフェニル−メチル)−ヘキ
サノイル−(L)−Val−(L)−Phe−モルホリ
ン−4−イルアミドの溶液を6.02g(18.49mm
ol)の炭酸セシウム及び9.1ml(92.46mmol)の
ヨウ化メチルで処理し、次いで50℃に熱した。1.2
5h後、同量の炭酸セシウム及びヨウ化メチルを再び加
え、そして2.15h後、再び4h後、同量のヨウ化メ
チルを再び加えた。全部で5.75hの50℃での撹拌
後、その反応混合物を氷/水に注ぎ、そして塩化メチレ
ンで3回抽出した。硫酸ナトリウムで乾燥後、その反応
混合物をロータリーエバポレーターで濃縮した。処理後
に得られた表題の化合物を更に精製せずに更に処理し
た。TLC Rf (H)=0.36;tRet (III )=
24min ;FAB−MS(M+H)+ =880。
【0113】b)5(S)−(Boc−アミノ)−4
(S)−(tert−ブチルジメチル)シリルオキシ−
6−シクロヘキシル−2(R)−(4−ヒドロキシフェ
ニル−メチル)−ヘキサノイル−(L)−Val−
(L)−Phe−モルホリン−4−イルアミド 400mlのメタノール中の19.5g(20.41mmo
l)の5(S)−(Boc−アミノ)−4(S)−(t
ert−ブチルジメチルシリルオキシ)−6−シクロヘ
キシル−2(R)−(4−ベンジルオキシフェニル−メ
チル)−ヘキサノイル−(L)−Val−(L)−Ph
e−モルホリン−4−イルアミドを4gの10% Pd
/Cの存在下で水素加した。処理後に得られた表題の化
合物を更に精製せずに反応させた;TLC Rf (A)
=0.28;tRet (III )=21.99min ;FAB
−MS(M+H)+ =866。
【0114】c)5(S)−(Boc−アミノ)−4
(S)−(tert−ブチルジメチル)シリルオキシ−
6−シクロヘキシル−2(R)−(4−ベンジルオキシ
フェニル−メチル)−ヘキサノイル−(L)−Val−
(L)−Phe−モルホリン−4−イルアミド 40mlのDMF中の3g(4.69mmol)の5(S)−
(Boc−アミノ)−4(S)−(tert−ブチルジ
メチルシリルオキシ)−6−シクロヘキシル−2(R)
−(4−ベンジルオキシ−ベンジル)−ヘキサノン酸と
1.91g(5.16mmol)のH−(L)−Val−
(L)−Phe−モルホリン−4−イルアミドとを氷冷
槽の中で5℃に冷やし、そして0.783ml(5.16
mmol)のDEPC及び2.3ml(16.41mmol)のト
リエチルアミンを加えた。室温で1.5h撹拌後、その
反応混合物を水に注ぎ、そして酢酸エチルで3回抽出し
た。合わせた有機相を水、飽和炭酸水素ナトリウム溶液
(2回)及びブラインで洗い、そして硫酸ナトリウムで
乾かした後、減圧で濃縮した。表題の化合物をカラムク
ロマトグラフィーにより精製した(SiO2 、ヘキサン
/酢酸エチル:1/1);TLC Rf (A)=0.
3;tRet (III )=25.3min ;FAB−MS(M
+H)+ =955。
【0115】d)5(S)−(Boc−アミノ)−4
(S)−(tert−ブチルジメチル)シリルオキシ−
6−シクロヘキシル−2(R)−(4−ベンジルオキシ
−ベンジル)−ヘキサノン酸 例1i)と類似して、288mlのDMF中の28.8g
(54.8mmol)の5(S)−(Boc−アミノ)−4
(S)−ヒドロキシ−6−シクロヘキシル−2(R)−
(4−ベンジルオキシ−ベンジル)−ヘキサノン酸を3
5.8g(237.6mmol)のtert−ブチルジメチ
ルクロロシラン及び30g(237.6mmol)のイミダ
ゾールで表題の化合物へと変換せしめた。表題の化合物
はカラムクロマトグラフィーにより精製した(Si
2 、ヘキサン/酢酸エチル:4/1〜1/1);TL
C Rf (E)=0.33;tRet (III )=23.7
2min。
【0116】e)5(S)−(Boc−アミノ)−4
(S)−ヒドロキシ−6−シクロヘキシル−2(R)−
(4−ベンジルオキシ−ベンジル)−ヘキサノン酸 例1h)に類似して、10mlの1,2−ジメトキシエタ
ン中の2.4g(4.728mmol)の5(S)−〔1
(S)−(Boc−アミノ)−2−シクロヘキシルエチ
ル〕−3(R)−(4−ベンジルオキシ−ベンジル)−
ジヒドロフラン−2−(3H)−オンを9.45mlの1
MのLiOHと反応させて表題の化合物を得た。表題の
化合物をヘキサンからの結晶化により精製した。TLC
f (E)=0.33;tRet (III )=18min ;
FAB−MS(M+H)+ =526。
【0117】f)b)5(S)−〔1(S)−(Boc
−アミノ)−2−シクロヘキシルエチル〕−3(R)−
(4−ベンジルオキシベンジル)−ジヒドロフラン−2
−(3H)−オン A.K.Ghoshら、J.Org.Chem.56
6500(1991)に類似して、THF中で−75℃
で、30.9g(99.26mmol)の5(S)−〔1
(S)−(Boc−アミノ)−2−シクロヘキシルエチ
ル〕−ジヒドロフラン−2−(3H)−オンと200ml
(200mmol)のリチウムビス(トリメチルシリル)ア
ミド(Aldrich)1Mを、34g(104.8mm
ol)の4−ベンジルオキシ−ベンジルヨージドの滴下を
伴い、−75℃での30分の撹拌で反応を完全にするよ
うにして反応させて表題の化合物を形成せしめた。−7
5℃に再度冷却後、プロピオン酸及び水を加えた。その
反応混合物を0℃に温め、酢酸エチルで希釈し、10%
のクエン酸溶液、飽和炭酸ナトリウム溶液及びブライン
で洗い、硫酸ナトリウムで乾かし、そしてエバポレーシ
ョンにより濃縮した。表題の化合物をカラムクロマトグ
ラフィー(SiO2 、ヘキサン/酢酸エチル:4/1〜
1/1)及び結晶化(ヘキサン/酢酸エチル)により精
製した;TLCRf (C)=0.33;tRet (III )
=20.41min ;FAB−MS(M+H)+ =50
8。
【0118】g)5(S)−〔1(S)−(Boc−ア
ミノ)−2−シクロヘキシエチル〕−ジヒドロフラン−
2−(3H)−オン 50mlのメタノール中の5g(16.37mmol)の5
(S)−〔1(S)−(Boc−アミノ)−2−フェニ
ルエチル〕−ジヒドロフラン−2−(3H)−オンの溶
液を0.5gのニシムラ触媒の存在下で、常圧で、2
h、室温で水素化した。濾過により触媒を除去し、それ
に続いてロータリーエバポレーターにより濃縮し、そし
て高真空で乾燥した。TLC Rf (D)=0.5;F
AB−MS(M+H)+ =312。
【0119】例4:マウスモデルにおけるヒト哺乳系癌
腫の成長の阻害 2×6匹の雌バルブ/c nu/nu−マウス(Bom
holtgard、穴付きプラスチックチューブ「Si
lastic」(商標)(Dow Chemical,
Michigan,USA)中で5mgのエストラジオー
ルでエストロゲン刺激)に、MCF−7系(アメリカン
タイプ カルチャー コレクション、Marylan
d,USA;H.D.SouleらJ.Nat.Can
cerInst.51,1409−1416(197
3)を参照のこと)のヒト哺乳系癌腫(約25mg)の断
片の皮下移植によって腫瘍を移植せしめた。腫瘍が約3
0〜100mm3 の体重にまで成長した後(13日後)、
6匹のマウス(試験グループ)それぞれに25日間にわ
たって一日2回、50mg/kgの用量のBoc−Phe−
〔C〕Phe−(L)−Val−(L)−Phe−モル
ホリン−4−イルアミド(水中の5%のジメチルスルホ
キシド溶液及び20%のヒドロキシプロピル−β−シク
ロデキストリン中に2mg/mlの濃度で溶解;試験化合物
のジメチルスルホキシド中での溶解及び水性ヒドロキシ
プロピル−β−シクロデキストリン溶液での希釈により
調製)を与えた。投与は、実験動物ののどの中に溶液を
導入することで経口的に行った。他の6匹のマウス(コ
ントロールグループ)には平行して擬似薬(20%の水
性ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン溶液中
の5%のジメチルスルホキシド溶液)を与えた。25日
後(50回の投与)、下記の腫瘍体重(平均値)が決定
された:
【0120】コントロールグループ(擬似薬): 腫瘍体積 0.96cm3 。 試験グループ(Boc−Phe〔C〕Phe−(L)−
Val−(L)−Phe−モルホリン−4−イルアミ
ド): 腫瘍体積 0.30cm3
【0121】Boc−Phe〔C〕−Phe−(L)−
Val−(L)−Phe−モルホリン−4−イルアミド
により処置した動物はコントロールグループに比して腫
瘍成長におけるめざましい抑制があった。
【0122】腫瘍成長は、腫瘍の長軸に沿った長さ
(L)とそれに対して垂直方向の長さ(D)を測定する
ことにより決定した(生存動物において、のぎすによっ
て)。腫瘍体積は式π×L×D2 /6に従って計算した
(Evans,B.D.ら、Brit.J.Cance
45,466−468(1982))。
【0123】例5:ゼラチン溶液 例1に挙げた式Iの化合物の、20%のシクロデキスト
リンを更に含んで成る滅菌濾過溶液、及びフェノールで
保存した滅菌ゼラチン溶液を無菌条件下で熱しながら、
1.0mlの溶液が下記の組成を有するようになるように
一緒に混合した: 活性成分 3mg ゼラチン 150.0mg フェノール 4.7mg 20%のシクロデキストリンを含む蒸留水 1.0ml
【0124】例6:注射用滅菌乾燥物質 例1に挙げた式Iの化合物5mgを20mgのマンニトール
及び20%のシクロデキストリンを溶解剤として含む水
性溶液1mlに溶かした。この溶液を滅菌濾過し、そして
無菌条件下で2mlのアンプルに入れ、ディープフリーズ
し、そして凍結乾燥した。使用前、その凍結乾燥品を1
mlの蒸留水又は1mlの生理食塩水に溶かした。その溶液
を筋肉内又は静脈内投与した。この製剤はダブルチャン
バー使い捨てシリンジの中に導入することもできる。
【0125】例7:鼻腔スプレー 例1に挙げた500mgの細く破砕した粉末(<5.0μ
m)の式Iの化合物を、3.5mlのMyglyol 8
12(商標)及び0.08gのベンジルアルコールの混
合物に懸濁した。その懸濁物を計量バルブを有する容器
の中に導入した。5.0gのフレオン12(商標)をバ
ルブを通じて加圧のもとでその容器の中に導入した。振
騰することにより、「フレオン」はMyglyol/ベ
ンジルアルコール混合物の中に溶けた。このスプレー容
器は個別に投与できうる約100回分の用量を含む。
【0126】例8:フィルムコート化錠剤 それぞれ100mgの活性成分を含んで成る10,000
錠の製造のため、下記の成分を処理した: 活性成分 1000g コーンスターチ 680g コロイド状ケイ酸 200g ステアリン酸マグネシウム 20g ステアリン酸 50g ナトリウムカルボキシメチルスターチ 250g 水 適量
【0127】例1に述べた式Iの化合物、50gのコー
ンスターチ及びコロイド状ケイ酸の混合物を、250g
のコーンスターチ及び2.2kgの脱ミネラル水より成る
スターチペーストを有する湿潤塊へと加工した。この塊
を3mmのメッシュサイズの篩に通し、そして流動ベッド
ドライヤーで45℃で30分乾かした。乾かした顆粒を
1mmのメッシュサイズの篩に通し、予め篩った(1mmの
篩)330gのコーンスターチ、ステアリン酸マグネシ
ウム及びナトリウムカルボキシメチルスターチの混合物
と混ぜ、そしてややドーム状の錠剤に圧搾した。
【0128】例9:経口投与用分散体1 例1に挙げた式Iの化合物、Boc−Phe〔C〕Ph
e−(L)−Val−(L)−Phe−モルホリン−4
−イルアミド625mg及びPOPC(1−パルミトイル
−2−オレオイルホスファチジルコリン=1−ヘキサデ
カノイル−2−(9−cis−オクタデセノイル)−3
−sn−ホスファチジルコリン)625mgを25mlのエ
タノールに溶かした。その溶液を10倍量の水で希釈し
た。そのエタノール性溶液は、所望の量の水に、10ml
/min の速度で室温で滴下することを目的とする。エタ
ノールは1750mlの水に対する接線透析(交流濾過)
によって混合物から除去した(系:Minitan(商
標)、100kDの排除限界を有する700cm2 のポリエ
ーテルスルホン膜;Millipore(USA)より
供給)。その混合物を同じ系を用いて限外濾過により1
5mgの活性成分へと濃縮した。1.24mg/mlのクエン
酸及び1.24mg/mlのリン酸二水素ナトリウム・2H
2 Oの添加によりpHを4.2に合わせ、そして抗微生物
防腐剤としての1mg/mlのソルビン酸の添加後、その分
散体を再び15mg/mlに濃縮し、そして例えば20mlの
容量を有するバイアルに導入した。その分散粒子は0.
1〜2μmの径を有する。それらは+2〜8℃で少なく
とも6ケ月安定であり、そして経口投与に適した。
【0129】例10:経口投与用分散体2 調製は例9に類似して実施したが、ただしエタノール性
溶液を調製するために25mgの活性成分及び50mgのP
OPCを使用した。
【0130】例11:経口投与用分散体3 調製は例9に類似して実施したが、ただしエタノール性
溶液を調製するために25mgの活性成分及び125mgの
POPCを使用した。
【0131】例12:経口投与用分散体4 調製は例9に類似して実施したが、ただしエタノール性
溶液を調製するために50mgの活性成分及び50mgのP
OPCを使用した。
【0132】例13:経口投与用分散体5 調製は例9〜12に類似して実施したが、ただし活性成
分と、POPCの代りにダイズ由来のホスファチジルコ
リン又は卵黄由来のホスファチジルコリン(純度70〜
100%)とを用いてエタノール性溶液を調製した。所
望するなら、酸化防止剤、例えばアスコルビン酸を5mg
/mlの濃度で加える。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ウルス レゲナス スイス国,4107 エッティンゲン,ミュー レライン 14 (72)発明者 マルク ラーン フランス国,68200 ムルオウス,リュ ドゥ バルドワ 24 (72)発明者 ギュイド ボルト スイス国,5264 ギプフ−オベルフリッ ク,ブロイマッテーヘ 16 (72)発明者 フレデリック キュマン フランス国,68220 アゲンタール−ル− バス,リュ デ プレ ベアテ. 5セ /1

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 温血動物における腫瘍の処置において使
    用するための薬理組成物であって、 HIVアスパラギン酸プロテアーゼのインヒビターもし
    くは塩形成基が存在しているならばその塩、又はヒドロ
    キシ基においてエステル化されているその誘導体もしく
    は塩形成基が存在しているならばその塩、及び少なくと
    も一種の薬理学的に許容されている担体、を含んで成る
    薬理組成物。
  2. 【請求項2】 前記のHIVアスパラギン酸プロテアー
    ゼインヒビターが次式Iのうちのいづれか 【化1】 (式中、 R1 は水素;低級アルコキシカルボニル;複素環カルボ
    ニル;ベンジルオキシカルボニルであって未置換である
    か又はフッ素、ハロ−低級アルキル、低級アルカノイ
    ル、スルホ、低級アルキルスルホニル及びシアノより互
    いに独立して選ばれる3個までの基により置換されたも
    の;複素環オキシカルボニル(ここで複素環は炭素原子
    を介して結合している);上記のカルボニル基のうちの
    いづれかであって結合しているカルボニル基がチオカル
    ボニル基に置き代わっているもの;複素環スルホニル;
    低級アルキルスルホニル;又はN−(複素環−低級アル
    キル)−N−低級アルキル−アミノカルボニルであり;
    1 は結合であるか、又はR1 に対してN末端的に、且
    つR2 −CH2 −を保有する炭素原子においてのアミノ
    基にC末端的に結合しているα−アミノ酸の二価の残基
    であり;R2 及びR3 は互いに独立してフェニル又はシ
    クロヘキシルであり、それらの基は未置換であるか、又
    はヒドロキシ、低級アルコキシ、ハロゲン、ハロ−低級
    アルキル、スルホ、低級アルキルスルホニル、シアノ及
    びニトロより互いに独立して選ばれる1〜3個の基によ
    り置換されており、 A1 は−C=OとA2 との間の結合であるか、又は基−
    C=OにN−末端的に、且つA2 にC−末端的に結合し
    ているα−アミノ酸の二価の残基であり、 A2 はA1 にN−末端的に、且つ基NR4 5 にC−末
    端的に結合しているα−アミノ酸の二価の残基である
    か、又はA1 とA2 は一緒になってジペプチドの二価の
    残基を形成しており、その中心アミド結合は還元されて
    おり、そして基−C=OにN−末端的に、且つ基NR4
    5 にC−末端的に結合しており、そしてR4 とR5
    結合してる窒素原子と一緒になって未置換の、又は置換
    化チオモルホリノ又はモルホリノを形成している)、 又は塩形成基が存在しているならばかかる化合物の塩、
    又はかかる化合物もしくはその塩のヒドロキシ保護型誘
    導体である、請求項1に記載の薬理組成物。
  3. 【請求項3】 前記HIVアスパラギン酸プロテアーゼ
    インヒビターが、R 1 が低級アルコキシカルボニル、B
    1 が結合、R2 及びR3 がフェニル、A1 がバリル、A
    2 がフェニルアラニル、そしてR4 とR5 が結合してい
    る窒素原子と一緒になってモルホリノである式Iの化合
    物のいづれかである、請求項2に記載の薬理組成物。
  4. 【請求項4】 前記HIVアスパラギン酸プロテアーゼ
    インヒビターが、R 1 が低級アルコキシカルボニル、B
    1 が結合、R2 及びR3 がフェニル、A1 がバリル、A
    2 がフェニルアラニル、そしてR4 とR5 が結合してい
    る窒素原子と一緒になってモルホリノである式Iの化合
    物のいづれかである、請求項2に記載の薬理組成物。
  5. 【請求項5】 前記HIVアスパラギン酸プロテアーゼ
    インヒビターが、R 1 が低級アルコキシカルボニル、B
    1 が結合、R2 がフェニルそしてR3 が4−メトキシフ
    ェニルであり、A1 がバリル、A2 がフェニルアラニ
    ル、そしてR4とR5 が結合している窒素原子と一緒に
    なってモルホリノである式Iの化合物のいづれかであ
    る、請求項2に記載の薬理組成物。
  6. 【請求項6】 前記HIVアスパラギン酸プロテアーゼ
    インヒビターが、R 1 が低級アルコキシカルボニル、B
    1 が結合、R2 がシクロヘキシルそしてR3が4−メト
    キシフェニルであり、A1 がバリル、A2 がフェニルア
    ラニル、そしてR4 とR5 が結合している窒素原子と一
    緒になってモルホリノである式Iの化合物のいづれかで
    ある、請求項2に記載の薬理組成物。
JP6101029A 1993-05-17 1994-05-16 腫瘍疾患を処置するための組成物 Pending JPH06329552A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
CH01492/93-3 1993-05-17
CH149293 1993-05-17

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06329552A true JPH06329552A (ja) 1994-11-29

Family

ID=4211728

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6101029A Pending JPH06329552A (ja) 1993-05-17 1994-05-16 腫瘍疾患を処置するための組成物

Country Status (7)

Country Link
US (1) US5663168A (ja)
EP (1) EP0626178A1 (ja)
JP (1) JPH06329552A (ja)
CN (1) CN1108955A (ja)
AU (1) AU678574B2 (ja)
CA (1) CA2123523A1 (ja)
ZA (1) ZA943342B (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2319525A (en) * 1996-11-19 1998-05-27 Merck & Co Inc Tandem asymmetric transformation process
AU2001258872C1 (en) * 2000-05-12 2005-05-26 Samyang Biopharmaceuticals Corporation Method for the preparation of polymeric micelle via phase separation of block copolymer
IT1319660B1 (it) * 2000-11-16 2003-10-23 Clariant Lsm Italia Spa Processo per la preparazione di 1-(1-amminoalchil)ossirani protetti.
JP5161793B2 (ja) 2006-01-27 2013-03-13 フィブロジェン, インコーポレイテッド 低酸素症誘導因子(hif)を安定化するシアノイソキノリン化合物
CN103497184A (zh) 2006-04-04 2014-01-08 菲布罗根有限公司 作为hif调节剂的吡咯并吡啶和噻唑并吡啶化合物
AU2009314155B2 (en) 2008-11-14 2015-10-08 Fibrogen, Inc. Thiochromene derivatives as HIF hydroxylase inhibitors
RU2666144C2 (ru) 2013-01-24 2018-09-06 Фиброген, Инк. Кристаллические формы { [1-циано-5-(4-хлорофенокси)-4-гидроксиизохинолин-3-карбонил]-амино} -уксусной кислоты

Family Cites Families (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
IL89900A0 (en) * 1988-04-12 1989-12-15 Merck & Co Inc Hiv protease inhibitors useful for the treatment of aids and pharmaceutical compositions containing them
IL91307A0 (en) * 1988-08-24 1990-03-19 Merck & Co Inc Hiv protease inhibitors and pharmaceutical compositions for the treatment of aids containing them
EP0356595A1 (en) * 1988-09-01 1990-03-07 Merrell Dow Pharmaceuticals Inc. Novel peptidase inhibitors
EP0374098A3 (de) * 1988-12-15 1991-05-02 Ciba-Geigy Ag Retrovirale Proteasehemmer
JP2782232B2 (ja) * 1989-05-29 1998-07-30 日東電工株式会社 プロテアーゼ阻害剤
CA2032259A1 (en) * 1989-12-18 1991-06-19 Wayne J. Thompson Hiv protease inhibitors useful for the treatment of aids
AU7732691A (en) * 1990-06-01 1991-12-05 Ciba-Geigy Ag Hiv protease inhibitors and processes for their preparation
ES2059293T3 (es) * 1990-11-19 1998-12-16 Monsanto Co Inhibidores de proteasas retrovirales.
GR1001044B (el) * 1991-06-03 1993-04-28 Logothetou Rella Eleni Μηχανισμός διή?ησης νεοπλασματικών κυττάρων και η χρήση του αναστολέα της Ca2+ -εξαρτώμενης ουδέτερης πρωτεάσης για την παρασκευή φαρμακευτικών αντικαρκινικών συν?έσεων.
ES2093237T3 (es) * 1991-07-03 1996-12-16 Ciba Geigy Ag Derivados de hidrazina farmacologicamente activos y procedimiento para su obtencion.
WO1993001174A1 (en) * 1991-07-08 1993-01-21 Glaxo Group Limited Thiazolidine derivatives and their use as anti-viral compounds
WO1993004055A2 (en) * 1991-08-27 1993-03-04 The Upjohn Company Compounds used for the inhibition of hiv-protease
TW213454B (ja) * 1991-09-12 1993-09-21 Ciba Geigy Ag
EP0532466A3 (en) * 1991-09-12 1993-06-16 Ciba-Geigy Ag Derivatives of 5-amino-4-hydroxy-hexanoic acid and their therapeutical use
CA2091151A1 (en) * 1992-03-13 1993-09-14 Kwan Y. Hui Retroviral protease inhibitors
EP0658109B1 (en) * 1992-09-03 2001-05-30 The Regents Of The University Of California Metallo porphyrin compositions

Also Published As

Publication number Publication date
AU6301094A (en) 1994-11-24
US5663168A (en) 1997-09-02
ZA943342B (en) 1994-11-17
CN1108955A (zh) 1995-09-27
EP0626178A1 (de) 1994-11-30
AU678574B2 (en) 1997-06-05
CA2123523A1 (en) 1994-11-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
RU2067585C1 (ru) Производные 5-амино-4-оксигексановой кислоты и способ их получения
US5670494A (en) N-(pyrimidinyl)-aspartic acid analogs as interleukin-1β converting enzyme inhibitors
EP1391461B1 (en) Bicyclic lactam inhibitors of interleukin-1-beta converting enzyme
JP2020189847A (ja) ペプチド及びペプチド関連化合物の高浸透性プロドラッグ組成物
JPH02209854A (ja) Aidsの治療に有用なhivプロテアーゼ阻害剤
JPS5890536A (ja) レニン抑制ペプチド類
EP0374097A2 (de) Verwendung von Peptidisosteren als retrovirale Proteasehemmer
US5643878A (en) 5-amino-4-hydroxyhexanoic acid derivatives
EP0374098A2 (de) Retrovirale Proteasehemmer
JPH06329552A (ja) 腫瘍疾患を処置するための組成物
EP0594540A1 (de) Antiretrovirale Acyl-Verbindungen
AU678202B2 (en) Acyloxyhexanoic acid derivatives
CA2070983A1 (en) Cyclic renin inhibitors
JP2003533541A (ja) 2−アミノ−3−ヒドロキシ−4−tert−ロイシル−アミノ−5−フェニル−ペンタン酸アミド誘導体
WO1995021614A1 (en) New protein trafficking inhibitors
WO1991015121A1 (en) Method for treating fungal infection
CN106146612A (zh) 一类乙二醛酶i不可逆抑制剂及其制备方法和用途
JPH0840886A (ja) 長鎖の非分枝鎖状アルキルアミドおよびそれを含有する抗増殖および炎症抑制医薬品
JPH093095A (ja) 新規なフエネチルアミド誘導体