JPH0631917A - 液体噴射記録ヘッド - Google Patents

液体噴射記録ヘッド

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JPH0631917A
JPH0631917A JP21109092A JP21109092A JPH0631917A JP H0631917 A JPH0631917 A JP H0631917A JP 21109092 A JP21109092 A JP 21109092A JP 21109092 A JP21109092 A JP 21109092A JP H0631917 A JPH0631917 A JP H0631917A
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JP
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recording
orifice
liquid
recording head
length
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JP21109092A
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Nobuhiko Umezawa
信彦 梅澤
Takuro Sekiya
卓朗 関谷
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 16本/mm以上に高密度のオリフィス構造の
作製可能なヘッドを提供すること。 【構成】 液室内の記録液に対して熱エネルギーを作用
させるための熱エネルギー発生手段を設け、この熱エネ
ルギー発生手段による記録液中の熱エネルギー作用部に
気泡を生じさせ、この気泡の体積増加に伴う作用力でオ
リフィス4より記録液を液滴として飛翔させ、被記録体
に付着させて記録するようにした液体噴射記録ヘッドに
おいて、オリフィス4をその水平方向の長さaと垂直方
向の長さbとの比率が1.5≦a/b≦1.8なる関係
を満たすようにやや扁平形状に形成することで、フォト
リソグラフィ法における現像時に16本/mm以上の高密
度パターンであってもパターン抜きできるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ノンインパクト記録ヘ
ッドの一つである液体噴射記録ヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】ノンインパクト記録法は、記録時の騒音
発生が無視できる程度に小さい点で、オフィス用等とし
て注目されている。その内、高速記録可能で、いわゆる
普通紙に特別の定着処理を要せずに記録できる、いわゆ
るインクジェット記録法は極めて有力な方法であり、従
来から種々の方式が提案され、又は既に製品化されて実
用されている。
【0003】このようなインクジェット記録法は、いわ
ゆるインクと称される記録液体の小滴を飛翔させ、被記
録体に付着させて記録を行うもので、記録液体の小滴の
発生法及び小滴の飛翔方向を制御するための制御方法に
より、幾つかの方式に大別される。
【0004】第1の方式は、例えば米国特許第3060
429号明細書に開示されているものである。これは、
Tele type方式と称され、記録液体の小滴の発生を静電
吸引的に行い、発生した小滴を記録信号に応じて電界制
御し、被記録体上にこの小滴を選択的に付着させて記録
を行うものである。
【0005】より詳細には、ノズルと加速電極間に電界
をかけて、一様に帯電した記録液体の小滴をノズルより
吐出させ、吐出した小滴を記録信号に応じて電気制御可
能なように構成されたxy偏向電極間を飛翔させ、電界
の強度変化によって選択的に小滴を被記録体上に付着さ
せるものである。
【0006】第2の方式は、例えば米国特許第3596
275号明細書、米国特許第3298030号明細書等
に開示されているものである。これは、Sweet方式と称
され、連続振動発生法により帯電量の制御された記録液
体の小滴を発生させ、この帯電量の制御された小滴を、
一様電界がかけられている偏向電極間を飛翔させて、被
記録体上に記録を行わせるものである。
【0007】具体的には、ピエゾ振動素子の付設されて
いる記録ヘッドを構成する一部であるノズルのオリフィ
ス(吐出口)の前に記録信号が印加されるようにした帯
電電極を所定距離だけ離して配置し、前記ピエゾ振動素
子に一定周波数の電気信号を印加することでピエゾ振動
素子を機械的に振動させ、オリフィスより記録液体の小
滴を吐出させる。この時、吐出する小滴には帯電電極に
より電荷が静電誘導され、小滴は記録信号に応じた電荷
量で帯電される。帯電量の制御された小滴は、一定電界
が一様にかけられている偏向電極間を飛翔する時に、付
加された帯電量に応じて偏向を受け、記録信号を担う小
滴のみが被記録体上に付着することになる。
【0008】第3の方式は、例えば米国特許第3416
153号明細書に開示されているものである。これは、
Hertz方式と称され、ノズルとリング状の帯電電極間に
電界をかけ、連続振動発生法によって、記録液体の小滴
を発生霧化させて記録させる方式である。即ち、ノズル
と帯電電極間にかける電界強度を記録信号に応じて変調
することにより小滴の霧化状態を制御し、記録画像の階
調性を出して記録させるものである。
【0009】第4の方式は、例えば米国特許第3747
120号明細書に開示されているものである。これは、
Stemme 方式と称され、第1〜3の方式とは根本的に原
理が異なるものである。即ち、第1〜3の方式が、何れ
もノズルより吐出された記録液体の小滴を、飛翔してい
る途中で電気的に制御し、記録信号を担った小滴を選択
的に被記録体上に付着させて記録を行わせるのに対し、
このStemme 方式では、記録信号に応じて吐出口より記
録液体の小滴を吐出飛翔させて記録するものである。
【0010】つまり、Stemme 方式は、記録液体を吐出
する吐出口を有する記録ヘッドに付設されているピエゾ
振動素子に、電気的な記録信号を印加してピエゾ振動素
子の機械的振動に変え、この機械的振動に従い吐出口よ
り記録液体の小滴を吐出飛翔させて被記録体に付着させ
るものである。
【0011】これらの4方式は、各々に特長を有する
が、同時に、解決すべき課題点もある。まず、第1〜第
3の方式は、記録液体の小滴を発生させるための直接的
エネルギーが電気的エネルギーであり、かつ、小滴の偏
向制御も電界制御による。よって、第1の方式は、構成
上はシンプルであるが、小滴の発生に高電圧を要し、か
つ、記録ヘッドのマルチノズル化が困難で高速記録には
不向きである。第2の方式は、記録ヘッドのマルチノズ
ル化が可能で高速記録に向くが、構成上複雑であり、か
つ、記録液体の小滴の電気的制御が高度で困難であり、
被記録体上にサテライトドットが生じやすい。第3の方
式は、記録液体の小滴を霧化することにより階調性に優
れた記録が可能ではあるが、他方、霧化状態の制御が困
難である。また、記録画像にカブリが生ずるとか、記録
ヘッドのマルチノズル化が困難で高速記録には不向きで
あるといった欠点がある。
【0012】一方、第4の方式は、比較的多くの利点を
持つ。まず、構成がシンプルである。また、オンデマン
ドで記録液体をノズルの吐出口より吐出させて記録を行
うために、第1〜第3の方式のように吐出飛翔する小滴
の内、画像記録に要しなかった小滴を回収する必要がな
い。また、第1,2の方式のように、導電性の記録液体
を使用する必要はなく、記録液体の物質上の自由度が大
きいといった利点を持つ。しかし、反面、記録ヘッドの
加工上に問題がある、所望の共振周波数を有するピエゾ
振動素子の小型化が極めて困難である等の理由から、記
録ヘッドのマルチノズル化が難しい。また、ピエゾ振動
素子の機械的振動という機械的エネルギーによって記録
液体の小滴の吐出飛翔を行わせるので、上記のマルチノ
ズル化の困難さと相俟って、高速記録には不向きなもの
となっている。
【0013】さらに、特開昭48−9622号公報(前
述した第4の方式に関する米国特許第3747120号
明細書に対応する)によれば、変形例として、ピエゾ振
動素子等の手段による機械的振動エネルギーを利用する
のに代えて、熱エネルギーを利用することが示されてい
る。即ち、この公報には、圧力上昇を生じさせる蒸気を
発生するために液体を直接加熱する加熱コイルをピエゾ
振動素子に代わる圧力上昇手段として設けた、いわゆる
バブルジェットの液体噴射記録装置が示されている。
【0014】しかし、この公報方式によれば、圧力上昇
手段としての加熱コイルに通電して液体インクが出入り
し得る口が一つしかない袋状のインク室(液室)内の液
体インクを直接加熱して蒸気化することが記載されてい
るに過ぎず、繰返して連続的に液吐出を行う場合には、
どのように加熱すればよいかについては何ら言及されて
いない。加えて、加熱コイルが設けられている位置は、
液体インクの供給源から遥かに遠い袋状液室の最深部に
設けられているので、ヘッド構造上、複雑であるのに加
えて、高速での連続繰返し使用には不向きなものであ
る。
【0015】しかも、この公報に記載された技術内容で
は、実用上重要である、発生する熱で液吐出を行った後
に次の液吐出の準備状態を速やかに形成することができ
ない。
【0016】このように従来法には、構成上、高速記録
上(4kHz以上)、記録ヘッドのマルチノズル化上、
サテライトドットの発生及び記録画像のカブリ発生等の
点において、一長一短があり、その長所が発揮される用
途にしか適用し得ないという制約を受けるものである。
また、16本/mmを越えるような高密度化も困難となっ
ている。
【0017】ちなみに、特公昭61−59912号公報
によれば、単一ノズルを集めてマルチノズルを形成する
ことについて示されているが、この方式では、せいぜい
数本/mmなる密度が限度であり、高精細な画質を得るた
めのヘッドとはならない。さらには、特開昭55−27
281号公報によれば、基板に微細カッティングにより
溝を形成してノズルとする方式が示されているが、この
方式による場合も同公報中に記載されているように、1
0本/mm程度が限度である。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】より高精細な画像を得
るためには、熱発生部、換言すれば、ノズル(オリフィ
ス)の配列を16本/mm以上の高密度にする必要があ
る。これを実現する最も有効なノズル形成方法として、
特公昭62−59672号公報に示されるものがある。
これは、発熱体基板上に感光性樹脂により流路壁を形成
し、さらに蓋基板と接合させることにより流路及びノズ
ルを形成するようにしたものである。
【0019】しかし、この公報では流路壁となる感光性
樹脂の厚さと密度との関係について言及されておらず、
高密度化やオリフィスからの液滴の吐出効率が不確定な
ものである。
【0020】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明で
は、液室内の記録液に対して熱エネルギーを作用させる
ための熱エネルギー発生手段を設け、この熱エネルギー
発生手段による前記記録液中の熱エネルギー作用部に気
泡を生じさせ、この気泡の体積増加に伴う作用力でオリ
フィスより前記記録液を液滴として飛翔させ、被記録体
に付着させて記録するようにした液体噴射記録ヘッドに
おいて、前記オリフィスをその水平方向の長さaと垂直
方向の長さbとの比率が1.5≦a/b≦1.8なる関
係を満たすように形成した。
【0021】加えて、請求項2記載の発明では、熱エネ
ルギー発生手段の発熱部をオリフィスの配列方向に縦長
形状に形成した。
【0022】
【作用】請求項1記載の発明によれば、オリフィスをそ
の水平方向の長さaと垂直方向の長さbとの比率が1.
5≦a/b≦1.8なる関係を満たすように形成したの
で、16本/mm以上の高密度化を確実に実現し得るもの
となる。
【0023】加えて、請求項2記載の発明によれば、熱
エネルギー発生手段の発熱部をオリフィスの配列方向に
縦長形状に形成したので、オリフィス形状との関係にお
いて、液滴の吐出効率も良好なる高密度ヘッドとなる。
【0024】
【実施例】本発明の一実施例を図面に基づいて説明す
る。本実施例は、例えば特公昭61−59914号公報
に示されるようなバブルジェット方式のものに適用され
る。即ち、記録液を所定の方向に吐出させるための吐出
口(オリフィス)に連通する液路中の記録液の一部を熱
して膜沸騰を生起させることにより、吐出口より吐出さ
れる記録液の飛翔的液滴を形成し、この液滴を被記録体
に付着させて記録させるものである。具体的には、同公
報中の第1図及び第2図に示されるように、ノズル状の
液路部分に設けられた熱作用部分において、記録液が急
激な状態変化を受けることにより、その状態変化に基づ
く作用力により、記録液が吐出口より吐出飛翔するよう
にしたものである。
【0025】この方式の原理を図2を参照して説明す
る。まず、同図(a)は定常状態を示し、オリフィス面で
インク(記録液)1の表面張力と外圧とが平衡状態にあ
る。同図(b)はヒータ(発熱部)2に加熱され、このヒ
ータ2の表面温度が急上昇し、隣接インク層に沸騰現象
が起きるまで加熱され、微小気泡3が点在している状態
にある。同図(c)はヒータ2の全面で急激に加熱された
隣接インク層が瞬時に気化し、沸騰膜を作り、この気泡
3が成長した状態にある。この時、オリフィス4内の圧
力は気泡3の成長した分だけ上昇し、オリフィス面での
外圧とのバランスがくずれ、オリフィス面よりインク柱
5が成長し始める。同図(d)は気泡3が最大に成長した
状態であり、オリフィス面より気泡3の体積に相当する
分のインク1が押出される。この時、ヒータ2には電流
が流れていない状態にあり、ヒータ2の表面温度は低下
しつつある。気泡3の体積の最大値は電気パルス印加の
タイミングからやや遅れたものとなる。同図(e)は気泡
3がインク1などにより冷却されて収縮を開始し始めた
様子を示す。インク柱5の先端部では押出された速度を
保ちつつ前進し、後端部では気泡3の収縮に伴ってノズ
ル内圧の減少によりオリフィス面からオリフィス4内へ
インク1が逆流しインク柱5にくびれが生じている。同
図(f)はさらに気泡3が収縮し、ヒータ2面にインク1
が接し、ヒータ2面がさらに急激に冷却される状態にあ
る。オリフィス面では、外圧がオリフィス内圧より高い
状態になるためメニスカスが大きくオリフィス4内に入
り込んできている。インク柱5の先端部は液滴となって
記録紙の方向に5〜10m/秒の速度で飛翔している。
同図(g)ではオリフィス4にインク1が毛細管現象によ
り再びリフィルされて、同図(a)の状態に戻る過程を示
し、気泡は完全に消滅している。
【0026】ついで、このような液滴飛翔動作を行わせ
るための記録ヘッド6の構造をその作製方法を含めて図
3及び図1により説明する。まず、図3(a)に示すよう
にシリコン、アルミナ又はガラス等の材料により形成さ
れた発熱体基板7を用意し、その表面に複数のヒータ2
をリード電極8,9とともにCVD法等により形成す
る。これらのヒータ2、リード電極8,9により熱エネ
ルギー発生手段が構成される。ついで、同図(b)に示す
ように発熱体基板7表面にフォトレジスト膜(例えば、
東京応化製の粘度100cpなるBMRS1000など
が用いられる)10をスピンコーティングし、さらに、
同図(c)に示すように流路11及び液室12を形成する
ためのフォトマスク13を発熱体基板7上に位置合せし
て重ねる。この状態で、露光・現像を順次行い、同図
(d)に示すように、流路11及び液室12を有する基板
を形成する。この時、流路11の先端部にはテーパ部1
4が形成され、先細とされている。ついで、同図(e)に
示すように蓋基板15を接着層16により接着すること
により記録ヘッド6が形成される。ここに、同図(e)中
のA−A′面にてダイシング等によりカットすることに
より、図1(b)に示すようにオリフィス4を形成し、記
録ヘッド6を完成させるものとする。
【0027】ここに、フォトレジスト膜10により流路
11(オリフィス4)を形成する場合、流路11の水平
方向の長さ(幅)はフォトマスク13のマスクパターン
の幅で決まり、垂直方向の長さ(高さ)はフォトレジス
ト膜10の膜厚により決まる。この場合、フォトレジス
ト膜10の膜厚は、スピンコーティングの回転数とレジ
ストの粘度とにより容易に調整できる。しかし、一定以
上の厚さ、例えば本実施例が適用される10μm以上の
厚さにおいて流路パターンが16本/mm以上に高密度に
なると、現像工程においてパターンを抜くのが困難とな
る。
【0028】よって、前述した特公昭62−59672
号公報は、フォトリソグラフィによる流路形成の概念を
開示した点では優れているが、具体的にどのような膜厚
でどのような幅のパターンを形成するかについては言及
されておらず、同公報記載内容からだけでは実際に高密
度ヘッドを作製することはできなかったものである。
【0029】しかして、本実施例では、種々の実験を行
ったところ、図1に示すようにオリフィス4の水平方向
の長さをa、垂直方向の長さをbとした場合、1.5≦
a/b≦1.8なる関係を満足するようにやや扁平なオ
リフィス形状とすることにより、16本/mm以上の高密
度な流路パターン(オリフィスパターン)が容易に得ら
れるという結果が得られたものである。
【0030】ここに、本実施例による効果を明かにする
ため、具体的測定例について説明する。まず、フォトレ
ジスト膜10の膜厚bがb=20μmの場合に現像工程
で抜けるパターンの限界幅aを調べたところ、表1に示
すような結果が得られたものである。表中の「○」は良
好なる結果を意味し、「×」は不良なる結果を意味す
る。また、測定条件は何れの場合も、現像は1,1,1
トリクロロエタンで50秒ディップ現像を行うものとし
た。また、スピンコーティングはレジストに東京応化
(株)製の粘度1000cpなるBMRS1000を用
い、1次回転を300rpm で5秒、2次回転を750rp
m で30秒回転させることにより行うものとした。
【0031】
【表1】
【0032】表1に示す結果によれば、良好なる流路パ
ターンを得るためには1.5≦a/b≦1.8となるよ
うに長さaを決定する必要があるといえる。
【0033】次に、同様の膜厚b=20μmにおいて、
600dpi なる配列密度でパターンが基板7上に形成さ
れる(即ち、残る)最小幅について検討した結果を表2
に示す。パターン形成のためのレジストコーティング、
現像条件等は、上記の測定と同一である。
【0034】
【表2】
【0035】表2に示す結果によれば、残存パターン長
a′(図4参照)を、a′≧6μmとする必要があるこ
とが判る。
【0036】これらの表1及び表2に示す結果によれ
ば、パターンが良好に抜ける場合の条件と、600dpi
の配列密度でパターンが良好に基板7上に形成される場
合の条件としては、1.5≦a/b≦1.8とすればよ
いことが判る。具体的に、この関係を満足する条件の一
例として、a=30μm、b=20μmにて600dpi
相当のヘッド(ノズル数=128個)を試作して吐出噴
射実験を行ったところ、安定した吐出動作がなされたも
のである。
【0037】ついで、フォトレジスト膜10の膜厚bを
b=16μmとして上記の測定と同一条件にて上記と同
様に限界幅aを調べたところ、表3に示すような結果が
得られたものである。
【0038】
【表3】
【0039】この表3に示す結果によっても、良好なる
流路パターンを得るためには1.5≦a/b≦1.8と
なるように長さaを決定する必要があるといえる。
【0040】また、同様の膜厚b=16μmにおいて、
800dpi なる配列密度でパターンが基板7上に残存し
得る最小幅について検討した結果を表4に示す。この場
合も、パターン形成のためのレジストコーティング、現
像条件等は、上記の測定と同一である。
【0041】
【表4】
【0042】これらの表3及び表4に示す結果による場
合も、パターンが良好に抜ける場合の条件と、800dp
i なる配列密度でパターンが良好に基板7上に形成され
る場合の条件としては、1.5≦a/b≦1.8とすれ
ばよいことが判る。具体的に、この関係を満足する条件
の一例として、a=24μm、b=16μmにて800
dpi 相当のヘッド(ノズル数=256個)を試作して吐
出噴射実験を行ったところ、安定した吐出動作がなされ
たものである。
【0043】ところで、このようなオリフィス配列方向
にやや扁平となるオリフィス4形状を持つヘッドにおい
ては、ヒータ2のパターン形状もこれに合わせて最適化
させることが望ましい。即ち、オリフィス4が扁平的な
場合にはヒータ2により発生したインク噴射の作用力が
効果的にオリフィス部に伝わるようにする必要がある。
この点、本実施例では、このような液滴吐出効率をも考
慮し、ヒータ2形状も工夫し、図4に示すようにオリフ
ィス配列方向に縦長となる長方形形状として形成したも
のである。
【0044】この点に関する具体的測定例を説明する。
いま、図5に示すように、吐出口からヒータ2の吐出口
側端部までの長さcが70μm、オリフィス4が長さa
=24μm、長さb=16μmのヘッドとし、この際に
ヒータ2に関する流路方向の長さd、流路幅方向の長さ
eを可変させるものとしてヘッドを試作して、インク噴
射実験を行い、インク飛翔速度を調べたところ、表5に
示すような結果が得られたものである。この時の連続駆
動周波数は8kHzとした。
【0045】
【表5】
【0046】表5に示す結果によれば、1≦e/dなる
ヒータ形状、即ち、図5に示すようにオリフィス配列方
向に縦長形状の場合には、飛翔インク速度が5m/s以
上となり、インク飛翔状況も安定していることが判る。
これに対して、1>e/dなるヒータ形状の場合には、
飛翔速度が遅くなるだけでなく、外乱により飛翔状況も
不安定であり、実用的でないことが判る。
【0047】
【発明の効果】請求項1記載の発明では、液室内の記録
液に対して熱エネルギーを作用させるための熱エネルギ
ー発生手段を設け、この熱エネルギー発生手段による前
記記録液中の熱エネルギー作用部に気泡を生じさせ、こ
の気泡の体積増加に伴う作用力でオリフィスより前記記
録液を液滴として飛翔させ、被記録体に付着させて記録
するようにした液体噴射記録ヘッドにおいて、前記オリ
フィスをその水平方向の長さaと垂直方向の長さbとの
比率が1.5≦a/b≦1.8なる関係を満たすように
形成したので、16本/mm以上に高密度化されたヘッド
を良好に作製することができ、高精細記録用に供するこ
とができる。
【0048】加えて、請求項2記載の発明によれば、熱
エネルギー発生手段の発熱部をオリフィスの配列方向に
縦長形状に形成したので、上記のオリフィス形状との関
係において、液滴の吐出効率も良好なる高密度ヘッドと
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示し、(a)はB−B′線断
面図、(b)はA−A′線断面図である。
【図2】インク飛翔原理を順に示す縦断側面図である。
【図3】ヘッド作製プロセスを順に示す斜視図である。
【図4】残存パターン長a′の説明図である。
【図5】ヒータ部付近を拡大して示す水平断面図であ
る。
【符号の説明】
1 記録液 2 発熱部 3 気泡 4 オリフィス

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液室内の記録液に対して熱エネルギーを
    作用させるための熱エネルギー発生手段を設け、この熱
    エネルギー発生手段による前記記録液中の熱エネルギー
    作用部に気泡を生じさせ、この気泡の体積増加に伴う作
    用力でオリフィスより前記記録液を液滴として飛翔さ
    せ、被記録体に付着させて記録するようにした液体噴射
    記録ヘッドにおいて、前記オリフィスをその水平方向の
    長さaと垂直方向の長さbとの比率が1.5≦a/b≦
    1.8なる関係を満たすように形成したことを特徴とす
    る液体噴射記録ヘッド。
  2. 【請求項2】 熱エネルギー発生手段の発熱部をオリフ
    ィスの配列方向に縦長形状に形成したことを特徴とする
    請求項1記載の液体噴射記録ヘッド。
JP21109092A 1992-05-18 1992-08-07 液体噴射記録ヘッド Pending JPH0631917A (ja)

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