JPH0631815U

JPH0631815U - ミスト捕集装置

Info

Publication number: JPH0631815U
Application number: JP6729692U
Authority: JP
Inventors: 健二鈴木
Original assignee: 株式会社ユニシアジェックス
Priority date: 1992-09-28
Filing date: 1992-09-28
Publication date: 1994-04-26

Abstract

(57)【要約】【目的】小型であるにもかかわらずミストの分離機能
を十分に発揮するミスト捕集装置を提供する。【構成】外筒（２）を下側に向かうにつれて大径とな
る円錐形に構成するとともに、外筒（２）の中央に配設
された内筒（３）の下端部（３ａ）を外筒（２）の下部
近傍に位置するように設定する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、機械加工時に発生する冷却剤ミストの捕集を行うための遠心力を利用したミスト捕集装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、この種のミスト捕集装置に利用できる遠心力集塵装置として、接線流入式サイクロン形遠視力集塵装置が知られている。これは、円筒状上部およびテーパ管状下部からなる外筒と、円筒状上部内中央にその下端部が配設された内筒と、円筒状上部の頂部接線方向にのびる吸引口（入口管）とから構成され、吸入口から供給された含塵ガスに旋回運動を与え、粉子（塵）に作用する遠心力によって、粉子をガスから分離するという装置である。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上記従来構造の装置にあっては、内筒が短く、その下端部が円筒状外筒の上部に位置しているため、吸入口から供給されたミストを含む螺旋状の流れが早い時期に乱れを生じ、ミストを完全に分離しきれない状態で、ミストが残留したままで内筒から排気口を通って排出されている。

【０００４】また、円筒状下部は下側に向けて円錐形をなしてミストと気体とを分離する構造となっているため、全体として縦長の構造を余儀なくされ、多大の設置スペースを要するという問題がある。

【０００５】本考案は、かかる従来構造に起因する問題点を解消するために提案されたものであって、小型であるにもかかわらずミストの分離機能を十分に発揮するミスト捕集装置を提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、本考案は、外筒と、この外筒内の中央に配設され前記外筒の中心軸線と一致した中心軸線を有する内筒と、前記外筒の頂部接線方向に突出しミスト発生源と接続する吸引口と、前記内筒の上端部と連通するとともに排気装置と接続する排出口と、前記外筒の下端部に連結されたミスト貯留装置を具えたミスト捕集装置において、前記外筒を下側に向うにつれて大径となる円錐形に構成するとともに、前記内筒の下端部を前記外筒の下部近傍に位置するように設定したことを特徴とする。

【０００７】

【作用】

上記構成をとることにより、本考案は、小型であっても十分にミストは外筒内で分離され、ミストが残留したままで排気が行われることはない。また、外筒を下側に向かうにつれて大径とした形状を採用したため、ミストの分離効果を下げることなく装置が小型化でき、設置スペースを小さくすることが可能となる。

【０００８】

【実施例】

以下、図面に示した実施例に基づいて、本考案に係るミスト捕集装置について説明する。

【０００９】図１は、本考案に係るミスト捕集装置１の概略構成を示す側面図、図２は、その上面図であるが、ミスト捕集装置１は、下側に向かうにつれて大径となる円錐形に構成された外筒２と、外筒２内の中央に配設された内筒３と、外筒２の頂部接線方向に突出する吸引口４とを具えている。吸引口４は、ミスト発生源（不図示）と接続し、ミストを含んだ気体は、接線方向から吸引口４を通って外筒２内に圧入され、外筒２の内壁を螺旋状に接触して下降する。

【００１０】外筒２内の中央には内筒３が配設されるが、外筒２と内筒３の中心軸線５は一致し、かつ、内筒３の下端部３ａは、吸引口４の下壁部４ａより所定値だけ下位となるように、つまり外筒２の下部近傍に位置するように、好ましくは内筒３の軸方向長さを外筒２の軸方向長さの１／２以上となるように設定される。内筒３の下端部３ａが外筒２の下端部２ａ近傍に位置することにより、ミストの除去された圧入気体の流速を下げ、ミストの巻き込みが防止される。

【００１１】６は排気装置（不図示）と接続する排気口であり、内筒２の上端部３ｂと連通する。本実施例では、排気口６の断面積と内筒３の断面積の比が１：３以上に設定される。これにより、ミストの巻き込みを防止しつつ排気効率を高めることができる。

【００１２】７は外筒２の下端部に連結されたミスト貯留装置としての下蓋であり、外筒２の内壁で分離されたミストが貯留される。下蓋７は漏斗状に構成され、下部中央にはドレン管８が連結されている。したがって、下蓋７に貯留されたミストは、ドレン管８と接続するホース９を介し、ドレン管８から外気が入るのを防止するために設けられたドレントラップ１０へ送られる。なお、１１は、ドレンを貯留するためのタンクである。

【００１３】本考案にかかるミスト捕集装置１における遠心力を利用したミストの分離捕集の手順は、下記のとおりである。

【００１４】すなわち吸引口４より圧入されたミストを含んだ気体は、外筒２の内壁に沿って螺旋状に下降する。このとき、外筒２の内壁は、下側に向かって大径となる円錐状をなしているから、螺旋状に下降する速度は次第に弱まり、遠心力により内壁に接触凝縮したミストと気体とは分離されて下降し、分離したミストは下蓋７に貯留する。そして、下蓋７に貯留したミストは、ドレン管８およびホース９を経て、ドレントラップ１０に貯留されるとともに、ホース９内の圧力を越える分はタンク１１へ流入することになる。

【００１５】一方、外筒２の内壁を下降しつつミストを分離した気体は、下降とともに流速を下げ、内筒３内でさらに速度を下げ、下蓋７上に集められたミストを巻き込むことなく排出口６より排気装置（不図示）で吸引排出される。このとき、排気口の断面積は内筒３の断面積より小さく設定されているから、単位面積当りの排気効率をミストの巻き込みを防止しつつ向上させることができる。

【００１６】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案によれば、ミスト捕集装置のコンパクト化が図れるとともに、遠心力によるミストの分離効率も高められ、職場環境の改善および清掃時間の短縮にも寄与することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係るミスト捕集装置の概略構成を示す
側面図である。

【図２】図１の上面図である。

【符号の説明】

１ミスト捕集装置２外筒３内筒４吸引口６排出口７下蓋

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】外筒と、この外筒内の中央に配設され前
記外筒の中心軸線と一致した中心軸線を有する内筒と、
前記外筒の頂部接線方向に突出しミスト発生源と接続す
る吸引口と、前記内筒の上端部と連通するとともに排気
装置と接続する排出口と、前記外筒の下端部に連結され
たミスト貯留装置を具えたミスト捕集装置において、前記外筒を下側に向うにつれて大径となる円錐形に構成
するとともに、前記内筒の下端部を前記外筒の下部近傍
に位置するように設定したことを特徴とするミスト捕集
装置。
【請求項２】前記内筒の軸方向長さを前記外筒の軸方
向長さの１／２以上となるように設定した請求項１記載
のミスト捕集装置。
【請求項３】前記排気口の断面積と前記内筒の断面積
の比を１：３以上に設定した請求項１記載のミスト捕集
装置。