JPH06315470A - 差動信号用受信機 - Google Patents

差動信号用受信機

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JPH06315470A
JPH06315470A JP6072748A JP7274894A JPH06315470A JP H06315470 A JPH06315470 A JP H06315470A JP 6072748 A JP6072748 A JP 6072748A JP 7274894 A JP7274894 A JP 7274894A JP H06315470 A JPH06315470 A JP H06315470A
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JP
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signal
signals
differential
ecg
electrodes
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JP6072748A
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English (en)
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Stefan Traub
シュテファン・トラウプ
Heinz Sommer
ハインツ・ゾンマー
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HP Inc
Original Assignee
Hewlett Packard Co
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    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B5/00Measuring for diagnostic purposes; Identification of persons
    • A61B5/24Detecting, measuring or recording bioelectric or biomagnetic signals of the body or parts thereof
    • A61B5/30Input circuits therefor
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    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B5/00Measuring for diagnostic purposes; Identification of persons
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    • A61B5/00Measuring for diagnostic purposes; Identification of persons
    • A61B5/24Detecting, measuring or recording bioelectric or biomagnetic signals of the body or parts thereof
    • A61B5/30Input circuits therefor
    • A61B5/307Input circuits therefor specially adapted for particular uses
    • A61B5/308Input circuits therefor specially adapted for particular uses for electrocardiography [ECG]
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10STECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10S128/00Surgery
    • Y10S128/902Biological signal amplifier

Abstract

(57)【要約】 【目的】 防護電極無しで動作し、しかも従来型増幅器
の欠点を解決する差動信号受信機、とりわけECG信号
用受信機回路を提供する。 【構成】 少なくとも二つの電極接点25、26の信号
を加算手段36、37、39に供給し、前記少なくとも
二つの電極点25、26を制御可能な電流源41、42
に接続し、前記制御可能な電流源41、42の発生する
電流量を前記加算手段36、37、39によって制御す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、差動信号、特に生物学
的信号に用いられる、少なくとも2個の電極接触点を備
えている受信機に関する。更に詳細には、本発明は、心
電図(ECG)増幅器に使用される受信器回路に関す
る。
【0002】
【従来の技術】基本的には、心電図は患者を監視するた
めの最も重要な生理学的パラメータである。しかし、E
CG信号を拾い上げると、既に長時間以前から確認され
ていることであるが、克服するのが容易ではない技術的
問題を生ずることがある。
【0003】最も重大な問題は患者が、安全上の理由か
ら、モニタの対地電位に接続されていないことがあると
いうことから生ずる。ECGモニタは、一般に、変圧
器、光学カプラー等のような患者とのガルヴァニック分
離の手段となる。
【0004】外部ECGは対地ではなく、むしろ電極間
の差動信号として測定される。すなわち、少なくとも2
個の電極を必要とし、ECG波形をこれらリード間の電
圧差として測定する。これはまさに、患者の接地が浮い
ていて安定でないので、モニタが対地測定してもその結
果はすべて無意味になるということによる。このため複
数の波形を得るべく、3本以上のリードを設けることも
あることが理解されよう。
【0005】外部ECG信号の実際の差動電圧はほぼ1
00μV〜10mVまでの範囲にある。対照的に、浮動
対地は最大100Vまでの(及び100Vを越すことさ
えある)共通モード電圧(すなわち、ECGの両リード
に現れる電圧)を生ずることがある。すなわち、共通電
圧の振幅は差動電圧より約10の3乗乃至10の6乗大
きいことがある。
【0006】このように差動増幅器をその動作範囲に維
持すること、すなわち、その共通モード排除比(CMR
R)を高く維持することは容易ではない。それ故周知の
対策は差動増幅器を大地からガルヴァニ的に切り離すこ
とであり、こうすればCMRRが最大70dBは改善さ
れる。この第1の対策の制限要因はガルヴァニ的切り離
しの絶縁容量であり、これには電気回路の絶縁容量及び
患者のリードの対地容量が含まれる。しかし、最大70
dBのCMRRは受入れ可能な品質の差動信号を提供す
るには不充分である。
【0007】それ故他の対策を別に取らなければならな
い。従来技術で広く使用されている一つの方法は所謂
「防護駆動」である。一般に、これは患者の対地電位を
ピックアップ回路の「浮動」部分の対地電位に近づける
ように修正することを意味する。更に詳細には、複数の
差動信号から得られる信号、例えば加算信号を導出し、
追加した増幅器をこれによって制御する。追加した増幅
器の出力は、更に他の電極を介して、患者に接続され
る。この概念は「右脚駆動」としても知られている。
【0008】この防護駆動はCMRRを更に約20dB
向上させるが、その有するループ利得によって制限され
てしまう。しかしながら、この防護駆動の最も重大な短
所は、別の電極を設けなければならないということであ
る。例えば、一つのリード(波形)を得るのに3個のE
CG電極を使用しなければならない。
【0009】付加電極は臨床業務において、とりわけそ
の取扱いについて特に不利である。しかし、3番目の
(又は(n+1)番目の)電極を適用するのに必要な付
加時間、その費用及び付加電極ケーブルによる混乱だけ
が防護駆動の概念を限定する要因ではない。例えば、新
生児(新しく生まれた乳児)を考える。集中看護装置で
監視する間複数の電極及びセンサ(例えば、ECG、呼
吸、血液ガス)が新生児に普通取付けられる。しかし、
新生児の身体の空間は限られているので、臨床医は必要
なすべての電極を取付けるのに困難を感ずることが屡々
である。
【0010】したがって、追加的な「防護駆動」電極を
除去することが強く望まれ、防護駆動の無いECG増幅
器、所謂2本リード増幅器が既に開発されている。この
種の従来技術の増幅器は(防護駆動の概念による差動増
幅器の入力抵抗が究極的には無制限であるのと反対に)
限定された入力抵抗を有する差動増幅器を採用してい
る。この差動増幅器の動作点は抵抗器によって調節され
る。
【0011】ここで、従来技術によるECG(心電図)
前置増幅器を図1に示す。この前置増幅器は「防護駆
動」の概念を利用している。同図において参照番号1は
患者を示す。第1のECGリードには2、第2のECG
リードには3の符号が付いている。2個の電極によって
拾い上げられた信号は、それぞれ、抵抗器4及び5、コ
ンデンサ6及び7を経て、増幅器8及び9に供給される
(これら増幅器は1乃至5のゲインを備え得る)。抵抗
器4及び5は患者の仮想電圧源の源インピーダンスを表
す他に、ケーブル抵抗をも表している。同様に、コンデ
ンサ6及び7はケーブル容量を表している。
【0012】増幅器8及び9はほとんどの演算増幅器の
ような、高入力抵抗を有する。それらの出力は、配線1
0及び11を経由して、差動増幅器12に供給され、差
動増幅器12は、出力13に、電極リード2及び3によ
り拾い上げられた二つの信号の間の差を表す信号を供給
する。
【0013】安全性の理由から、患者は関連するモニタ
の対地電位から電気的に絶縁されている。(このような
ガルヴァニック絶縁を行う手段は当業者には周知であ
り、図1にはその詳細を図示していない。一般的には、
出力13が変圧器や光学カプラー及び類似の手段に接続
される。)
【0014】すなわち、患者の対地電位はモニタの対地
電位(非浮動対地電位とも呼ばれる)とは異なる。した
がって、別の対策をしなければ、患者の対地電位と非浮
動対地電位との間の電圧差は数百ボルトになることがあ
る。これを患者から接地までの点線の電圧源14及び抵
抗器15で示している。ECG前置増幅器はそれ故、最
大100V又はそれより大きいこともある共通モード電
圧に隠されている数百μVから数百mVまでの差動信号
を検出しなければならない。
【0015】前述のような小振幅の差動ECG信号を検
出する程敏感な差動増幅器は大電圧の共通モードの切り
替えを処理することができない。したがって、別の対策
を取らなければならない。
【0016】図1の回路は配線18上の二つの差動EC
G信号の加算信号を発生する2個の抵抗器16及び17
を備えている。この信号は増幅器19と抵抗器20を経
て患者1に供給される。それ故別の電極21を患者の皮
膚に設置しなければならない。
【0017】増幅された加算信号は、患者の電位を浮動
対地と呼ばれる接地に近い電位にするが、これはECG
前置増幅器の浮動部分の電位である。 図1において、
浮動対地は、モニタ対地(又は地電位)202と対照的
に、三角形で示してある(参照番号201を参照)。モ
ニタ対地202と浮動対地201との間に、インピーダ
ンス203で示したように、別のインピーダンスが存在
することに注目することは重要である。このインピーダ
ンスは主として容量性のもので、典型的には2pFであ
る。しかし、患者ケーブルが接地物体近くに設置されて
いる場合には、最大20pFに達することがある。
【0018】上の対策の効果は前置増幅器の動作特性が
改善されることである。しかしながらこの場合も、追加
の電極21をそのすべての関連短所と共に使用しなけれ
ばならないことになる。
【0019】図2は他の従来技術の方法を示す。図1と
同一である限り同じ参照番号を使用しているが、代わり
にアポストロフィを付加してある。
【0020】2個の電極2’及び3’によって患者1か
ら拾い上げられた信号は、それぞれ抵抗器4’及び5’
及びコンデンサ6’及び7’を経由して、出力信号1
3’を生ずる差動増幅器12’に供給される。患者の対
地電圧及び関連インピーダンスは、14’及び15’で
示してある。
【0021】図2による回路では、増幅器8及び9が省
略されていることに気付くであろう。更に、1MΩの抵
抗器22及び23は図1の抵抗器16及び17とは異な
る機能を備えている。異なる参照番号を使用しているの
はこのためである。事実、抵抗器22と23との間の相
互接続(星状)点24は防護電極にではなく、代わりに
接地されている。
【0022】抵抗器22及び23の機能は差動増幅器1
2’の動作点を調節することである。この実施例は防護
電極を必要としないものの、共通モード信号に対するこ
の回路の入力抵抗は極めて高いことが明らかであり、こ
れは共通モード入力抵抗と差動入力抵抗との間の固定さ
れた比率のように、望ましくない効果を生む。更に、こ
の場合のガルヴァニ的切離しは前置増幅器を患者ケーブ
ルのケーブルヘッドに組込むことを必要とするという、
更に厳しい要求事項を受けることになる。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】前記の例で示した従来
技術にあっては、防護駆動法と比較しても、更に強い要
求をガルヴァニ的切離しに課している。この強い要求は
増幅器が患者ケーブルのケーブルヘッドに組込まれ(こ
れはケーブルを更にかさばらせ取扱いを厄介にする)、
かつ浮遊容量の非常に低い(2pF以下)変圧器がガル
ヴァニ的切離し用に用意される場合に限り満たすことが
できる。しかしながら両対策とも増幅器の費用に本質的
に関係することになる。また最後に重要なことは、その
差動特性もまた、入力抵抗の制限の影響を受けることで
ある。
【0024】このような結果として、防護電極無しで動
作し、しかもなお既知増幅器の欠点を回避するECG信
号用受信機回路の必要性が絶えず存在し続けている。本
発明は上述の必要性に応えて、防護電極を必要としない
確実で高性能の差動信号受信機を提供することを目的と
するものである。
【0025】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
本発明に係る差動信号受信機は、少なくとも二つの電極
接触点の信号を加算手段に供給し、前記少なくとも二つ
の電極接触点を制御可能な電流源に接続し、前記制御可
能な電流源の発生する電流量を前記加算手段によって制
御することを特徴とするものである。
【0026】
【作用】本発明に係る差動信号受信機は、少なくとも二
つの電極接触点の信号が加算手段に供給される。さら
に、前記少なくとも二つの電極接触点を制御可能な電流
源に接続する。前記加算手段は、少なくとも二つの電極
接触点の信号の加算結果に基づいて、前記制御可能な電
流源の発生する電流量を制御する。
【0027】
【実施例】本発明は、以下の各項目に示すような実施態
様を含むものである。 1. 差動信号、特に生物学的信号に用いられ、少なく
とも二つの電極接点(25、26;45、46;73a
〜73d;25’、26’;99、100;162、1
63)を備えた差動信号用受信機であって、前記少なく
とも二つの電極接点(25、26;45、46;73a
〜73d;25’、26’;99、100;162、1
63)の信号が、加算手段(36、37、39;56〜
58;94〜96;36’、37’、39’;79a〜
79d、81;119、120;170)に供給され、
前記電極接点(25、26;45、46;73a〜73
d;25’、26’;99、100;162、163)
の少なくとも2つが、夫々制御可能な電流源(41、4
2;59〜66;83a〜83d;92、93;4
1’、42’;121〜128;173〜184)に接
続され、前記制御可能な電流源(41、42;59〜6
6;83a〜83d;92、93;41’、42’;1
21〜128;173〜184)により発生される電流
の量が、前記加算手段(36、37、39;56〜5
8;94〜96;36’、37’、39’;79a〜7
9d、81;119、120;170)により制御され
る差動信号用受信機。
【0028】2. 高入力インピーダンスの回路手段
(32、33;49、50;77a〜77d;86、8
7;32’、33’;109、110)が、前記電極接
点(25、26;45、46;73a〜73d;2
5’、26’;99、100;162、163)と前記
加算手段(36、37、39;56〜58;94〜9
6;36’、37’、39’;79a〜79d、81;
119、120;170)との間に配設される前記1に
記載の差動信号用受信機。
【0029】3. 増幅器手段(32、33;49、5
0;77a〜77d;86、87;32’、33’;1
09、110)が、前記電極接点(25、26;45、
46;73a〜73d;25’、26’;99、10
0;162、163)と前記加算手段(36、37、3
9;56〜58;94〜96;36’、37’、3
9’;79a〜79d、81;119、120;17
0)との間に配設される前記1に記載の差動信号用受信
機。
【0030】4. 前記制御可能な電流源(41、4
2;59〜66;83a〜83d;92、93;4
1’、42’;121〜128;173〜184)の第
2の接点が、定電位に接続される前記1に記載の差動信
号用受信機。
【0031】5. 前記制御可能な電流源(41、4
2;59〜66;83a〜83d;92、93;4
1’、42’;121〜128;173〜184)の少
なくとも1つが、直列に接続されている逆極性の2つの
トランジスタ(59、60;63、64;173、17
4;175、176;122、123;126、12
7)を有する前記1に記載の差動信号用受信機。
【0032】6. 前記加算手段(36、37、39;
56〜58;94〜96;36’、37’、39’;7
9a〜79d、81;119、120;170)が、星
状点(38;55;80;38’;118)に接続され
ている少なくとも2つの抵抗器(36、37;53、5
4;79a〜79d;94、95;36’、37’;1
16、117;168、169)を有する加算回路であ
る前記1に記載の差動信号用受信機。
【0033】7. 前記星状点(38;55;80;3
8’;118)が、増幅器(39;56;81;96;
39’;119;170)に接続される前記6に記載の
差動信号用受信機。
【0034】8. 前記加算手段(36、37、39;
56〜58;94〜96;36’、37’、39’;7
9a〜79d、81;119、120;170)の入力
と前記制御可能な電流源(41、42;59〜66;8
3a〜83d;92、93;41’、42’;121〜
128;173〜184)の少なくとも一つとの間に配
設されている少なくとも1個の乗算器回路(98;13
6〜153)を有する前記1に記載の差動信号用受信
機。
【0035】9. 少なくとも2つの心電図電極を接続
するための手段を有する前記1に記載の差動信号用受信
機。
【0036】10. 好ましくは患者の呼吸を測るた
め、交番電流を患者内に誘導するために、逆極性且つ前
記心電図の周波数より高い周波数の信号が、制御可能な
電流源(173〜184)に供給される前記9に記載の
差動信号用受信機。
【0037】11. 前記逆極性の信号が、前記加算手
段(170)により発生される信号に重畳される前記1
0に記載の差動信号用受信機。
【0038】12. 信号、特に生物学的信号を処理す
る方法であって、少なくとも2つの電極の信号を受信す
る工程と、和信号を得るために前記受信信号を加算する
工程と、制御可能な電流を前記電極に導入する工程と、
前記和信号に応じて導入電流の量を制御する工程と、を
有する方法。
【0039】本発明に係る差動信号受信機は、少なくと
も二つの電極接点の信号を加算手段に供給し、さらに少
なくとも二つの電極接点を制御可能な電流源に接続し、
制御可能な電流源が発生する電流量を加算手段によって
制御する。
【0040】ここに使用する電極接点とは、単に受信機
の電極との接点の意味である。加算手段は電流源に供給
される制御信号を発生する。これら電流源は電極接点と
接続されており、(正又は負の極性の)電流を電極リー
ドに、したがって患者に注入するが、電流量は加算手段
が発生する制御信号によって決まる。
【0041】差動信号用のこのような回路の入力抵抗は
理論的に無限であることがわかっており、実際問題とし
て、数十MΩ(例えば、30MΩ)である。すなわち、
回路にはECGのような差動信号を受ける(及び/又は
増幅する)のに最適の特性がある。
【0042】他方、入力抵抗は極めて低く、共通モード
信号では0に近づくことさえある。共通モード信号が0
に等しいように回路を設計することさえ可能である。
【0043】これこそが差動信号、特に生物学的差動信
号の受信機回路の所要機能である。共通モード信号に対
する入力抵抗がほぼ0であるので、これら信号に対して
短絡が確立し、それらが受信機の出力に現れないように
なる。他方、差動信号は無制限の入力抵抗にされされ、
したがって完全に伝送される。
【0044】本発明には、防護駆動が不要であるが、そ
れにもかかわらず差動信号の測定に最適の電気的特性を
示すという顕著な長所がある。特に、ECG波形を2個
の電極だけで得ることができる。勿論、更に多数の電極
(例えば、n個の電極)を設ける場合、二つ以上の波形
を得ることも可能である。これは常に(n+1)個の電
極を必要とする防護駆動法とは対照的である。
【0045】同様に、本発明は従来の、防護電極を省略
しようとすることから制約を受けない。特に、この新し
い受信機は患者ケーブルのケーブルヘッドに組込む必要
がなく、浮遊容量が極めて低い変圧器の必要性も無い。
関連する他の長所はその電気特性が差動信号又は共通モ
ード信号のスペクトル成分によらないということであ
る。或る範囲で、本発明は、追加の防護電極を使用する
代わりに、患者を浮動対地に近い対地電位にするのに信
号リードを使用していると言うことができる。
【0046】本発明の第1の実施例を図3に示す。患者
27に取付けられている2個の電極25及び26は、そ
れぞれの抵抗器28及び29及びそれぞれのコンデンサ
30及び31(これらは患者及び患者ケーブルの抵抗及
びキャパシタンスを表す)を介して、ECG信号を高入
力インピーダンスの増幅器32及び33に送る。それら
の出力34及び35は(図3には図示してないが)更
に、図1及び図2の差動増幅器12及び12’のよう
な、差動増幅器に接続されている。
【0047】2個の抵抗器36及び37は接合点38に
ECG信号を送る。増幅器32及び33は主としてイン
ピーダンス変換器として働き、抵抗器36及び37は負
荷を電極に載せないようにしていることが明らかであ
る。換言すれば、増幅器32及び33の入力インピーダ
ンスは非常に高く、出力インピーダンスは低い。接合点
38は、その非反転入力が(浮動)対地に接続されてい
る増幅器39の反転入力に接続されている。この増幅器
39はフィードバック信号又は制御信号を発生し、この
信号は、配線40を経由して、電流源41及び42に送
られる。各電流源にはそれぞれのECGリードに接続さ
れている一方の端子及び接地されている他方の端子があ
る。配線40の制御信号は電流源41及び42によって
患者リードに注入される電流量を制御する。
【0048】この回路構成は、後に示すように、差動信
号に対して極めて高い入力インピーダンスを示し、共通
モード信号に対して非常に低い入力インピーダンスを示
す。したがって別の防護電極を設けることは不要であ
り、本発明の回路が図2による前置増幅器の制約を受け
ることもない。
【0049】抵抗器36及び37は同じ抵抗値を有する
ことが望ましいが、これは本発明を実施するに必要な不
可欠要件ではない。事実、接合点38に重み付け加算信
号を得るために、異なる抵抗値の使用を考えることがで
きる。同様に、電流源41及び42に供給される制御信
号は必ずしも同一である必要はないが、図3には同一で
ある場合を図示してある。後に電流源に供給される制御
信号について異なる増幅率が設けられる場合を考えるこ
とにする。
【0050】今までの図でのように、患者の対地電圧及
びインピーダンスは点線の電圧源43及び点線のインピ
ーダンス44で示してある。
【0051】本発明の基礎を示すため、図3の回路は多
かれ少なかれ図式形態で示してある。図4は実際の実施
例を描いている。2個の電極に45及び46と名付けて
ある。2個のECGリードの信号は、線47及び48を
経由して、増幅器49及び50の非反転入力に送られ
る。これら増幅器は、そのそれぞれの出力からそのそれ
ぞれの反転入力までのそれらのフィードバックループが
示すように、電圧フォロワとして動作する。線51及び
52にある出力信号は更に差動増幅回路(図4には図示
してない)に送られる。
【0052】共に50kΩの抵抗器である抵抗器53及
び54は2個のECG信号を接合点55に接続する。後
の計算が示すように、接合点の電位は2個のECG信号
の和の半分である。したがって、抵抗器53及び54は
2個のECG信号の和を表す信号を発生する。
【0053】接合点55は演算増幅器56の非反転入力
に接続されている。この演算増幅器は50kΩの抵抗器
57及び1kΩの抵抗器58で示しているように、電位
計増幅器として結線されている。増幅器56の出力は、
次に説明するように、電流源に対する制御信号を構成す
る。
【0054】第1の電流源、すなわち、電極45を駆動
する電流源は基本的にはpnpトランジスタ59及びn
pnトランジスタ60から構成されており、これら2個
のトランジスタのコレクタは接続され、電極45と接触
している。100kΩ抵抗器61及び62はそのそれぞ
れのエミッタを正及び負の電源電圧に接続している。
【0055】同様に、pnpトランジスタ63、npn
トランジスタ64及び2個の100kΩ抵抗器65及び
66は電極46を駆動する第2の電流源を構成してい
る。したがって、トランジスタ63及び64のコレクタ
はこの電極と接触している。
【0056】2個の電流源の制御入力には67及び68
の番号が付けてある。 これら入力は増幅器56により
発生される信号、すなわち100kΩ抵抗器69及び7
0の他に180kΩ抵抗器71及び72を含む電圧分割
器を経由する信号の制御下にある。
【0057】3個以上(すなわち4個)の電極を有する
実施例を図5に示す。電極には73a乃至73dの番号
が付けてあり、患者74に取付けられている。ECG電
極により拾い上げられた信号は、それぞれの抵抗器75
a乃至75d及びコンデンサ76a乃至76dを介して
増幅器、望ましくは電圧フォロワ77a乃至77dに送
られる。それらの出力78a乃至78dはリードセレク
タスイッチ及び差動増幅器(従来技術、図5には示して
ない)に送ることができる。
【0058】抵抗器79a乃至79dは更に増幅器77
a乃至77dの出力を接合点80に接続している。この
接合点の電位はすべてのECG信号の加算を表してお
り、増幅器81の反転入力に供給される。増幅器81の
出力(配線82)は、それぞれの電流をECGリードに
注入する電流源83a乃至83dを制御する。患者の対
地電圧及びインピーダンスは今度も電圧源84及びイン
ピーダンス85で示している。
【0059】本発明は3個以上の電極を有する他の実施
例、例えば、4個の電極を有するが電流源は2個だけの
実施例をも包含していることが理解される。このような
2個の電流源は、電極がn個の場合でも、充分な仮想対
地を提供する。
【0060】図6は本発明の機能性を説明するのに今回
使用することにする本発明の簡単なモデルを示してい
る。増幅器86及び87は極めて高い入力インピーダン
ス及びゲイン1を有すると仮定する。この場合、電圧U
A’及びUB’を式1及び式2のように表すことができ
る。
【0061】 UA’=UA−IA*RA ・・・(1) UB’=UB−IB*RB ・・・(2) ここでUA及びUBは電圧源88及び89を横断する電
圧であり、RA及びRBは抵抗器90及び91の抵抗で
ある。IA及びIBは、それぞれ電流源92及び93に
より注入された(又は吸い込まれる)電流である。
【0062】増幅器86及び87の出力は、抵抗器94
及び95を経由して、増幅器96の非反転入力に送られ
る。この増幅器により発生される電圧はUCと名付けら
れている(Cは制御を表す)。
【0063】増幅器96の出力97から電流源92及び
93へのフィードバックは図式目的のため図6には描い
てない。今度は、電流源92及び93の電流を制御する
ために、異なる増幅率を適用して電圧UCを制御する最
も一般的な場合を仮定しよう。すなわち、式3及び式4
を仮定する。 IA=α*UC ・・・(3) IB=β*UC ・・・(4)
【0064】ただしα及びβは増幅率である。与えられ
るのは他に、電圧UCを制御するための式5の方程式で
ある。 UC=(UA’+UB’)/2 ・・・(5)
【0065】これら方程式を互いに代入すれば、制御電
圧として式6を得、したがって電流として式7、式8を
得る。 UC=(UA+UB)/(2+α*RA+β*RB) ・・・(6) IA=α(UA+UB)/(2+α*RA+β*RB) ・・・(7) IB=β(UA+UB)/(2+α*RA+β*RB) ・・・(8)
【0066】それ故入力インピーダンスは次の式9、式
10のように規定される。 RinA=UA/IA=(2+α*RA+β*RB)/α(1+UB/UA) ・・・(9) RinB=UB/IB=(2+α*RA+β*RB)/β(1+UA/UB) ・・・(10)
【0067】次に差動信号として式11の場合を考え
る。 UA=−UB ・・・(11) 式9及び式10の括弧内の項は0になり、差動信号に対
する入力インピーダンスが無限大になることが容易にわ
かる。
【0068】対照的に、式12と仮定すれば、すなわ
ち、共通モード信号の場合を仮定すれば、 UA=UB ・・・(12)
【0069】入力インピーダンスに対して式13と式1
4が得られる。 RinA、CM=(2+αRA+βRB)/2α ・・・(13) RinB、CM=(2+αRA+βRB)/2β ・・・(14)
【0070】インピーダンスRA及びRBは主として過
電圧保護のため設けられた個別抵抗器を表している。こ
れら抵抗器を取除き、それらを短絡接続で置き換えれ
ば、すなわちRA=0及びRB=0とすれば、更に増幅
率α及びβが無限大に近づく、すなわち、α→∞及びβ
→∞と仮定すれば、共通モード信号に対する入力インピ
ーダンスは0に近づく、すなわち、式15となる。 RinA、CM=RinB、CM→0 ・・・(15) これは望ましい機能性である。
【0071】更に実際的な例として、α=β=1/Ω及
びRA=RBと仮定すれば、式13及び式14は式16
のように簡単になる。 RinA、CM=RinB、CM=1/Ω+RA ・・・(16) これも共通モード信号に必要な低入力インピーダンスで
ある。
【0072】今度は非対称の場合、すなわち源抵抗RA
及びRBが等しくない場合を考える。この場合、式17
に対して式18であることを要求する。 UA=UB ・・・(17) UA’=UB’ ・・・(18)
【0073】これらの条件を式1乃至式4に入れれば、
次の条件を得る。 α*RA=β*RB ・・・(19)
【0074】簡単にするため、β=1/Ωとし、式20
を得る。 RB=α*RA・Ω ・・・(20)
【0075】この条件を満たすように設計された回路を
図7に示す。この回路は図3の回路とほとんど同じであ
り、したがって、同じ参照番号を使用しているが、アポ
ストロフィが付いている。唯一の相違は電流源41’及
び42’が同じ制御信号により制御されないということ
である。代わりに、乗算器98が電流源42’の制御線
に入っている。対称的に、このような乗算器は電流源4
1’の制御信号に対しては設けられていない。乗算器9
8は式19から得られ且つ源インピーダンスの相違を補
償するのに必要な因数を正確に発生する。
【0076】図8は図7による回路の実際の実施例を示
す。患者ケーブルには2個の電極99及び100があ
り、2個の1kΩ抵抗器101及び102が細動除去及
び/又は電気外科に対する保護を行う。コンデンサ10
3及び104はシールド105に対するケーブルの容量
を表し、約560pFである。
【0077】参照番号105及び106はECG前置増
幅器へのコネクタジャックを表す。リード107及び1
08に乗っている2個のECG信号は電圧フォロワ10
9及び110に送られる。これら接地容量はコンデンサ
111及び112(各々470pF)で示してある。
【0078】抵抗器113、114及び115は電圧フ
ォロワ109及び110の必要なフィードバックを行
う。和信号は抵抗器116と117との間の接合点で発
生され、その信号は接合点(参照番号118)からフィ
ードバック抵抗器120により反転演算増幅器119に
送られる。
【0079】下記構成要素はECGリード107を駆動
する電流源を確立する。400kΩ抵抗器121、pn
pトランジスタ122、npnトランジスタ123及び
404kΩ抵抗器124。同様に、ECGリード108
を駆動する電流源は400kΩ抵抗器125、pnpト
ランジスタ126、npnトランジスタ127及び20
0kΩ抵抗器128から構成されている。pnpトラン
ジスタ122及び126のベースは40kΩ抵抗器12
9、ダイオード130及び100nFコンデンサ131
に接続されている。同様に、npnトランジスタ123
及び127のベースは40kΩ抵抗器132、ダイオー
ド133及び100nFコンデンサ134に接続されて
いる。
【0080】演算増幅器119により発生される制御信
号(配線135)はECGリード108を駆動する電流
源に直接供給される。対照的に、それはECGリード1
07に関連する電流源を直接駆動せず、代わりに、乗算
器がこの径路に挿入されている。乗算器は次の構成要素
から構成されている。10kΩ抵抗器136、演算増幅
器137、10KΩ抵抗器138、100nFコンデン
サ139、200kΩ抵抗器140、10kΩ抵抗器1
41、ダイオード142、pnpトランジスタ143、
100nFコンデンサ144、npnトランジスタ14
5、400kΩ抵抗器146、10kΩ抵抗器147、
100nFコンデンサ148、npnトランジスタ14
9、400kΩ抵抗器150、npnトランジスタ15
1及び400kΩ抵抗器152。乗算係数を調節する制
御信号は入力端子153に送られる。この信号は、例え
ば、源インピーダンスRA又はRBの前の測定値によ
り、手動制御で発生することができ又は自動的に発生す
ることができる。
【0081】図8に示す乗算器は模範的性質のものを示
したに過ぎないことが理解される。この乗算器は破線ブ
ロック220で表した構成要素を備えており、当業者に
既知の他の乗算器で効果的に置き換えることができる。
演算増幅器154及び155の他に、抵抗器156乃至
160も出力端子161で利用できるECG信号間の差
を発生する。
【0082】図9は2個の電極162及び163だけを
用いて呼吸を測定するのに特に設計された回路を示して
いる。2個の電極162及び163が患者に取付けられ
る。これら電極により拾い上げられた信号は、コンデン
サ164及び165を介して、線166及び167に送
られる。これらの線は、抵抗器168及び169を介し
て、演算増幅器170に接続されており、演算増幅器1
70は電流源に対して制御信号を(配線171により)
供給する。コンデンサ172はフィードバックの目的に
役立つ。
【0083】第1の電流源はpnpトランジスタ173
及びnpnトランジスタ174から構成されている。同
様に、pnpトランジスタ175及びnpnトランジス
タ176は第2の電流源(配線167に割当てられてい
る)を構成している。トランジスタのエミッタは正と負
との電源電圧の間に接続されて抵抗器177乃至184
から構成されている電圧分割器に接続されている。配線
171の制御信号は二つの電流源の間の接合点185に
送られる。次いで抵抗器186及び187を介して電流
源に結合される。
【0084】電流源は入力188及び189の信号によ
り制御される。これら入力は心電図の構成要素より高い
周波数、例えば、50kHz又は70kHzの交番電圧
信号を発生するAC源に接続されている。これら信号は
逆極性(逆相)のものであり、コンデンサ190及び1
91を介して、電流源に送られ、演算増幅器170によ
り発生される制御信号に重ねられる。電流源はこのよう
にして制御信号ばかりでなく、外部AC信号をも表す電
流を発生する。配線166及び167の信号は更に呼吸
を表す信号を発生する差動増幅器210に送られる。図
9の回路はしたがって2個の電極だけで、呼吸を測定
し、必要な電流を得ている。
【0085】2個の電極162及び163は更にこれま
での図に示したようなECG前置増幅器、例えば、図3
の回路の抵抗器28及び29、に接続することができ
る。したがって、2個の電極はECGばかりでなく呼吸
をも測定するのに充分であり、呼吸測定用電流を誘起す
るのに充分である。この組合せは呼吸の励起に使用され
る周波数がECG信号の周波数成分と基本的に異なって
いる限り動作する。
【0086】図10はECGの監視とは無関係の、本発
明による受信機回路の他の用途を示している。或る適切
な種類(例えば、端末、測定機器、電話)の二つの電子
装置が、共に浮動している、すなわち、対地電位に接続
されていない(抵抗器234及び235の他に、電圧源
236及び237をも参照)2本のリード232及び2
33を介して接続されている。両電子装置230及び2
31は本発明による受信機回路、例えば、図3の回路を
備えている。このような接続は電圧変動を補償するが、
これは、電圧揺れの小さい差動信号について特に、重要
な設計規準である。
【0087】好適実施例では、図4による回路内の抵抗
器は次の値を備えている。 R61=R65=R69=R62=R66=R70=1
00kΩ R71=R72=180kΩ R57=R53=R54=50kΩ R58=1kΩ
【0088】同様に、図8の回路の主要構成要素は好適
に次の値を備えている。 C103=C104=560pF C111=C112=470pF C131=C134=C139=C148=C144=
100nF R121=R125=R146=R152=R150=
400kΩ R124=404kΩ R129=R132=40kΩ R136=R138=R147=10kΩ R128=R140=200kΩ
【0089】また図9の実施例の構成要素は好適に次の
値を備えている。 C164=C165=10nF C172=C190=C191=100nF R178=R179=R182=R183=R186=
R187=10kΩ R177=R180=R181=R184=15kΩ
【0090】本発明は、心電図記録の分野での用途に対
して主として設計されているが、他の生物学的差動信号
をも同様に、また非生物学的起源の差動信号さえも、記
録するのに役立つことが理解される。一般に、本発明は
浮動主体から差動信号を得たい又は二つ以上の装置を接
地皆無(浮動)接続等を介して接続したい各実施例に使
用することができる。
【0091】本発明をこれまで差動信号用受信機として
特徴づけてきたが、差動増幅器として特徴づけることが
できることも理解される。
【0092】制御可能な電流源は当業者に既知のどんな
設計対策をも備えることができる。特に、前記電流源の
一つの接触端子をそれぞれの電極接点に接続することが
できるが、それらの第2の接触端子を(浮動)対地のよ
うな一定電位に有利に接続することができる。好適実施
例では、電流源は直列に接続された逆特性の2個のトラ
ンジスタを備えている。ここで使用する逆特性とは、例
えばpnp及びnpnトランジスタ(バイポーラトラン
ジスタ)の組合せ又はnチャンネルFET及びpチャン
ネルFET(電界効果トランジスタ)の組合せを意味す
る。
【0093】加算手段はアナログ又はディジタルの加算
器でよい。しかし、好適実施例では、単に2個の抵抗器
の直列接続である。3個以上の電極を設ける場合には、
すべての抵抗器を接合点に接続することができ、この場
合接合点が所要の和を発生する。抵抗器はすべて同じ抵
抗を備えていることが望ましいが、重み付け和を得るた
めには、抵抗の異なる抵抗器を同様に設けることができ
る。
【0094】次に得られた和信号を使用して電流源を制
御する。好適には、和信号を増幅器に供給するが、この
場合、増幅器の出力は電流源の制御入力に加えられる
(ここに使用する増幅器という用語はゲイン>1の回路
だけでなく、ゲインが1以下の回路をも包含している。
特に、その主要特性が高入力インピーダンス及び低出力
インピーダンスにある、ゲインが1の電圧フォロワを使
用することを考えることができる)。
【0095】他の選択肢は、差動信号を制御可能電流源
に供給する前に、差動信号を和信号に加えることであ
る。すなわち、第1の電流源に供給される制御信号は、
制御信号が異なる量のゲインで増幅されているまさにそ
のために、第2の電流源に供給される制御信号とは異な
っている。この可能性はECG信号を発生する電圧源
(すなわち、患者の仮想源)の源インピーダンスが等し
くない場合特に役立つ。IEC技術規格は非対称源イン
ピーダンスでの試験さえ要求している。
【0096】細動除去器又は電気外科の高妨害電圧に対
して回路を予防するケーブル抵抗器、例えば1kΩの抵
抗器が電極ケーブルに組込まれているとき及びこれらケ
ーブル抵抗器が正確に等しくないとき、関連する問題が
存在する。しかし、和信号に異なるゲインを適用すれ
ば、源インピーダンスが非対称の場合又はケーブル抵抗
器が非対称の場合でさえ、0の共通モードゲインを得る
ことはやはり可能であることがわかる。一般に、第1の
電流源に供給される制御信号は、αをゲイン、Usum
を和信号として、α*Usumであり、第2の電流源に
供給される制御信号はβ*Usumであると言うことが
できる。0の共通モードゲインはα≠βであれば得るこ
とができる。
【0097】勿論、この目的で、異なるゲインを有する
異なる増幅器を設けることが可能である。しかし、好ま
しい解決法は加算手段(又は増幅器)の出力と一方の制
御可能電流源との間に乗算器を設置することである。こ
れは、他方の電流源がこのような乗算器を必要としない
ので(本発明は複数の乗算器を有する実施例にも関係し
ているが)、非常に有効で且つ廉価な対策である。乗算
器を、手動で又は自動的に、制御して非対称インピーダ
ンスの場合にさえ、最小共通モードゲインを得ることが
できる。
【0098】本発明による制御可能な電流源は更に他の
目的にも役立つことができる。臨床業務において、患者
のECGを監視するばかりでなく、屡々患者の呼吸をも
監視することが知られている。呼吸の測定(インピーダ
ンス肺X線写真撮影)には第1の組の電極を介して患者
内に交番電流を誘起することが必要である。
【0099】第2の組の電極は患者の胸郭を横断する電
圧降下を測定する。誘起電流は既知であるから、したが
って胸郭のインピーダンスを計算することができ、これ
は呼吸活動の関数である。しかし、呼吸測定電極の必要
な高い共通モード排除比を得るために、費用、低入力イ
ンピーダンス及び調節の必要性のような短所をすべて負
いながら、変圧器を使用している。
【0100】ECG及び呼吸を記録するには、ECGに
対して2個、呼吸に対して4個の、6個の電極が必要に
なる。電極の数を減らすために、過去には呼吸、すなわ
ち、患者の胸郭に沿う交番電圧降下を測定するのにもE
CG電極が使用されている。これは呼吸に使用される交
番電圧は、ECGと比較して、異なる周波数成分(数十
kHz、例えば70kHz)を含んでいるというまさに
そのために可能である。呼吸測定に変圧器を使用すれば
(上記を参照)、それをECGから切離さなければなら
ず、こうすれば、今度はその特性に影響する。
【0101】本発明は関連するすべての長所と共に、変
圧器を除去する容易な仕方を提供する。すなわち、呼吸
測定に必要な交番電流を誘起するのに制御可能な電流源
を使用することができる。換言すれば、電流源は差動信
号(逆相の信号)で別に変調されるか又はそのために別
の電流源を設けるかする。これは浮動対地変化の補償に
関してそれらの機能性を乱さない。したがって、本発明
の好適実施例では、患者内に交番電流を誘起するため
に、特に患者の呼吸を測定するために、逆極性の及び心
電図の周波数より高い周波数の信号を制御可能な電流源
に供給している。
【0102】本発明は信号、特に生物学的信号、を処理
する方法にも関係している。その方法は、少なくとも2
個の電極の信号を受信する工程と、和信号を得るため、
受信信号を加算する工程と、制御可能な電流を電極に注
入する工程と、和信号に応じて注入電流を制御する工程
とから成る。
【0103】本発明は上述の特徴の、単独であろうと又
は或る他の又は任意の組合せであろうと、すべての有用
且つ新規の組合せに関係していることが理解され、明確
に注目される。
【0104】
【発明の効果】前記のように、本発明に係る差動信号用
受信機は、少なくとも二つの電極接点の信号を加算手段
に供給し、さらに少なくとも二つの電極接点を制御可能
な電流源に接続し、制御可能な電流源が発生させて患者
リードに注入される電流量を加算手段によって制御する
ので、差動信号に対して極めて高い入力インピーダンス
とし、共通モード信号に対して非常に低い入力インピー
ダンスとすることができる。この結果、患者を浮動対地
に近い対地電位にすることができ、追加の防護電極が不
要となる。さらに本発明の回路は従来の前置増幅器の制
約を受けないという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】防護駆動の概念で動作する従来技術のECG前
置増幅器の回路図である。
【図2】2個のリード及び限定入力抵抗を用いる他の従
来技術の回路図である。
【図3】本発明の第1の実施例の簡略回路図である。
【図4】第1実施例の回路図である。
【図5】2個以上のECGリードを有する実施例の回路
図である。
【図6】本発明の簡単なモデルで、電圧及び電流の必要
な基準を含めた動作説明図である。
【図7】本発明の第2実施例の簡略回路図である。
【図8】第2実施例の回路図である。
【図9】別のAC電流を患者内に誘起するのに特に適し
た第3の実施例の回路図である。
【図10】本発明の他の用途を示す説明図である。
【符号の説明】
25、25’、26、26’ 電極接点 32、32’、33、33’ 増幅器 36、37、39、36’、37’、39’ 加算器 41、42、41’、42’ 電流源 45、46 電極接点 49、50 増幅器 56〜58 加算器 73a、73b、73c、73d 電極接点 77a、77b、77c、77d 増幅器 83a、83b、83c、83d 電流源 86、87 増幅器 92、93 電流源 94〜96 加算器 99、100 電極接点 98 乗算器 109、110 増幅器 119、120 加算器 136〜153 乗算器 162〜163 電極接点 170 加算器 59、60、63、64、122、123、126、1
27、173、174、175、176 トランジスタ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 差動信号、特に生物学的信号に用いら
    れ、少なくとも二つの電極接点(25、26;45、4
    6;73a〜73d;25’、26’;99、100;
    162、163)を備えた差動信号用受信機であって、 前記少なくとも二つの電極接点(25、26;45、4
    6;73a〜73d;25’、26’;99、100;
    162、163)の信号が、加算手段(36、37、3
    9;56〜58;94〜96;36’、37’、3
    9’;79a〜79d、81;119、120;17
    0)に供給され、 前記電極接点(25、26;45、46;73a〜73
    d;25’、26’;99、100;162、163)
    の少なくとも2つが、夫々制御可能な電流源(41、4
    2;59〜66;83a〜83d;92、93;4
    1’、42’;121〜128;173〜184)に接
    続され、 前記制御可能な電流源(41、42;59〜66;83
    a〜83d;92、93;41’、42’;121〜1
    28;173〜184)により発生される電流の量が、
    前記加算手段(36、37、39;56〜58;94〜
    96;36’、37’、39’;79a〜79d、8
    1;119、120;170)により制御されることを
    特徴とする差動信号用受信機。
JP6072748A 1993-03-20 1994-03-17 差動信号用受信機 Pending JPH06315470A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
DE93104602.3 1993-03-20
EP93104602A EP0617917B1 (en) 1993-03-20 1993-03-20 Receiver for differential signals

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06315470A true JPH06315470A (ja) 1994-11-15

Family

ID=8212725

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