JPH06313057A - 紫外レーザーによる有機薄膜の製造方法 - Google Patents

紫外レーザーによる有機薄膜の製造方法

Info

Publication number
JPH06313057A
JPH06313057A JP12494593A JP12494593A JPH06313057A JP H06313057 A JPH06313057 A JP H06313057A JP 12494593 A JP12494593 A JP 12494593A JP 12494593 A JP12494593 A JP 12494593A JP H06313057 A JPH06313057 A JP H06313057A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thin film
ultraviolet laser
organic compound
group
polymer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP12494593A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2706705B2 (ja
Inventor
Tatsuya Imura
達哉 井村
Akira Yabe
明 矢部
Hiroyuki Niino
弘之 新納
Tsuguyori Oohana
継頼 大花
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kawasaki Heavy Industries Ltd
National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
Original Assignee
Agency of Industrial Science and Technology
Kawasaki Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Agency of Industrial Science and Technology, Kawasaki Heavy Industries Ltd filed Critical Agency of Industrial Science and Technology
Priority to JP5124945A priority Critical patent/JP2706705B2/ja
Publication of JPH06313057A publication Critical patent/JPH06313057A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2706705B2 publication Critical patent/JP2706705B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Coating Of Shaped Articles Made Of Macromolecular Substances (AREA)
  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Treatments Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 紫外レーザーを用いて高分子成形品表面又は
/及び基板表面に単層又は多層の有機薄膜を形成する方
法を提供する。 【構成】 真空チャンバー12内において、高分子成形
品10表面に紫外レーザーを照射し、ついで該表面にビ
ニル基又はアリル基を有する有機化合物を導入して反応
させ、高分子成形品10表面へ有機薄膜を生成させる。
有機化合物を順次導入することにより、有機多層膜を製
造することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、紫外レーザーを用いて
高分子成形品表面又は基板表面、あるいはその両方に単
層又は多層の有機薄膜を形成する方法に関する。詳しく
は、本発明は、高分子成形品表面に紫外レーザー光を照
射し、残査不純物を高分子表面に残すことなく、表面の
構造特性や機能性を向上させた上で、レーザー照射面に
選択的にビニル基又はアリル基を有する有機化合物を固
定化する方法、さらに、ビニル基、アリル基、アリール
基又はエチニル基を有する有機化合物を交互に導入し、
導入順にて反応させ、レーザー照射面に多層膜を生成す
る新規な薄膜製造法に関する。また、本発明は、高分子
成形品への紫外レーザー光照射により生成した高分子分
解断片(フラグメント)を、真空雰囲気下で固体基板上
に堆積させた基板表面へ有機化合物を固定化する方法、
及び多層膜を形成する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】高分子成形品の表面加工については、こ
れまでに放射線、プラズマ照射による表面改質手法が提
案されているが(例えば、朴ら高分子論文集49、N
o.5p405、岩崎ら繊維学会誌48、No.1 p
21)、いずれも単成分に関する固定化に関して論述さ
れているだけで多層膜への展開はされていない。また、
プラズマ照射では、高分子成形品表面の活性化が成形品
表面上においてばらつきがあり、(1)得られた改質物
の再現性がない。(2)表面改質の位置選択性制御が困
難である。などの問題があった。放射線による改質で
は、表面の改質のみならず、高分子バルク本体の特性に
も変化を及ぼす。などの欠点があった。
【0003】次に、紫外レーザーを用いた研究例につい
て述べる。紫外域の高強度パルス光を発振するエキシマ
レーザーを用いたアブレーション(ダイレクトエッチン
グ)は、ポリマーの精密な微細加工方法として、基礎及
び応用の両面から活発に検討が進められている。本発明
者らは、これまでにアブレーションによってポリマー表
面に(1)液晶配向膜にも応用出来る微細構造の形成
(H.Niino,A.Yabe,etal.,Jp
n.J.Appl.Phys.,28,L2225(1
989);Appl.Phys.,55,510(19
89);ibid.,54,2159(1989);i
bid.,57,2368(1990);J.Phot
chem.Photbiol.A.Chem.,65
303(1992))及び(2)表面電位の変化を利用
することで照射位置選択な無電解めっきが行えること
(H.Niino,A.Yabe,et al.,;A
ppl.Phys.Lett.,60 2697(19
92))を報告した。これらは周期的な表面形状の変化
やイオン種の生成にもとづいている。
【0004】S.ラザレらは(S.Lazare an
d R.Srinivasan,Journal of
Physical Chemistry,Vol.9
0,2124(1986))、高分子フィルム表面をエ
キシマレーザーなどの高強度紫外レーザーで照射する
と、照射直後に容易に照射表面が改質され、新たな官能
基が生成していることを報告している。また、S.ラザ
レらは、この紫外レーザーによる高分子表面の光加工
は、その表面状態を観察するのに迅速で簡便な方法であ
るとしている。このように、紫外レーザーを用いた高分
子表面の光加工は、精度良く効率的に処理することがで
きる。さらに、照射条件を制御することで照射樹脂表面
の構造特性、化学的性質や機能性を向上させることがで
きるため、多彩な表面反応を制御よく行うことができ
る。しかしながら、彼らはレーザー照射表面における反
応中間体の生成の有無の検討は行っておらず、表面処理
の工業的な有用性、活用性については何等の提案もなさ
れていない。
【0005】また、高分子成形品に紫外レーザー光を照
射することにより生成した高分子分解断片(フラグメン
ト)を真空雰囲気において、ガラスなどの固体基板上に
堆積させることについては、S.ハンセンらの報告があ
る(S.G.Hansenand T.E.Robit
aille,Appl.Phys.Lett.,52
81.(1988))。しかし彼らは堆積物の化学反応
性については検討しておらず、また堆積表面の工業的な
有用性、活用策については何等の提案も行っていない。
【0006】さらに、紫外レーザー用いて固体基板表面
に有機化合物を堆積させる方法として、化学的気相成長
法(Chemical Vapor Depositi
on(CVD))がある(例えば、広瀬全孝,応用物
理,57.1985(1988))。このレーザーCV
Dは有機化合物導入とレーザー照射を同時に行うか、又
は、有機化合物の導入を先に行うため、本発明とは全く
異なる手法である。
【0007】また多層膜の生成手法としては、これまで
に(a)分子線エピタキシー(MBE)を含む蒸着法、
(b)化学的気相成長法(CVD)、(c)スッパタリ
ング、が提案されている。MBEを含む蒸着法では、例
えば、星らによって2種のフタロシアンニン誘導体(ル
テチウム、アルミニウム)での、KBr基板上への2層
膜の生成が試みられている(H.Hoshi,et a
l.,J.Appl.Phys.67.6871(19
90))。この手法は、高真空下において薄膜を構成す
る有機化合物を加熱により分子線とし、基板上に到達す
る有機化合物を変えることにより2層膜を作製してお
り、本発明の多層膜作製手法とは全く異なる方法であ
る。また、CVD法、スパッタリング法も、有機化合物
を飛散する手法がレーザー又は熱、高エネルギ粒子を励
起源とし、かつ、交互に活性化した物質を基板上に飛散
させて多層膜を作製する手法に基づき、MBE蒸着法と
同じ発想によるものであり、本発明とは根底から異なっ
ている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】高分子成形品において
の表面加工(単成分固定及び多層膜の形成)について
は、前述した手法において試みられているが、(1)良
質の膜を得るためには装置が複雑(高真空系)となる。
(2)再現性に欠ける。などの課題があり、新規な表面
加工技術の開発が希求されていた。
【0009】本発明者らは、高強度、単色性、指向性な
どの特徴をもつ紫外レーザーによる高分子加工法につい
て研究を重ねた結果、紫外レーザーを照射することによ
り、高分子成形品表面並びに高分子分解断片(フラグメ
ント)中にラジカルなどの化学反応性を有する反応中間
体が存在していることを、電子スピン共鳴法を用いた試
験により見いだした。これより、この化学反応性を有す
る反応中間体を利用して、ビニル基やアリル基を持つ有
機化合物をラジカル機構により、紫外レーザー光によっ
て活性化された部位のみ位置選択的に固定化する方法を
見いだした。また、導入する物質(ビニル基、アリル基
又はエチニル基を有する有機化合物等)を複数にするこ
とにより、活性化された部位に多層膜を生成することの
可能性についても見いだした。本発明はこれら知見に基
づいてなされたものである。
【0010】本発明は上記の諸点に鑑みなされたもの
で、その目的は、高分子成形品又は/及び固体基板の光
加工法に関して、紫外レーザーを照射することで、光加
工法の優れた特性を低下することなしに、高分子成形品
又は/及び固体基板表面に位置選択的に、ビニル誘導
体、アリル誘導体などの有機化合物を固定化すること、
並びに複数の有機化合物の固定化を連続的に行い多層膜
を作製する新規方法について提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段及び作用】上記の目的を達
成するために、本発明の方法は、真空チャンバー内にお
いて、高分子成形品表面に紫外レーザーを照射し、つい
で該表面にビニル基又はアリル基を有する有機化合物を
反応させ、高分子成形品表面へ有機薄膜を生成させるこ
とを特徴としている。高分子成形品表面に紫外レーザー
を照射し、ついで該表面に一般式(I) H2C=CHR1 (I) (ただし、式中R1は、ハロゲン原子、シアノ基、置換
されたカルボニル基、置換もしくは無置換のアルデヒド
基、カルボキシル基、カルバモイル基を表わす。)で表
わされるビニル基を有する有機化合物、又は一般式(I
I) H2C=CHCH22 (II) (ただし、式中R2は、ハロゲン原子、シアノ基、置換
されたカルボニル基、置換もしくは無置換のアリール
基、アルデヒド基、カルボキシル基、カルバモイル基を
表わす。)で表わされるアリル基を有する有機化合物を
反応させることにより、高分子成形品表面へ有機薄膜を
生成させる。
【0012】本発明の他の方法は、真空チャンバー内に
おいて、高分子成形品表面に紫外レーザーを照射し、つ
いでビニル基、アリル基又はエチニル基を有する有機化
合物を任意に選択し、これらを該表面に順次導入し、導
入順にて反応させ、高分子成形品表面に多層膜を生成さ
せることを特徴としている。高分子成形品表面に紫外レ
ーザーを照射し、ついで該表面に一般式(III) H2C=CHR3 (III) (ただし、式中R3は、ハロゲン原子、シアノ基、置換
されたカルボニル基、置換もしくは無置換のアルキル
基、アリール基、アルデヒド基、カルボキシル基、カル
バモイル基を表わす。)で表わされるビニル基を有する
有機化合物、又は一般式(II) H2C=CHCH22 (II) (ただし、式中R2は、ハロゲン原子、シアノ基、置換
されたカルボニル基、置換もしくは無置換のアルキル
基、アリール基、アルデヒド基、カルボキシル基、カル
バモイル基を表わす。)で表わされるアリル基を有する
有機化合物又は、一般式(IV) HC≡CR4 (IV) (ただし、式中R4は、ハロゲン原子、シアノ基、置換
されたカルボニル基、置換もしくは無置換のアルキル
基、アリール基、アルデヒド基、カルボキシル基、カル
バモイル基を表わす。)で表わされるエチニル基を有す
る有機化合物を任意に選択し、これらを該表面に順次導
入し、導入した順番にて反応させ、高分子成形品表面に
多層膜を生成させる。
【0013】本発明の他の方法は、真空チャンバー内に
おいて、高分子成形品表面に紫外レーザー光を照射し、
生成した高分子分解断片を基板上に堆積させ、ついでこ
の堆積基板表面にビニル基又はアリル基を有する有機化
合物を反応させ、有機薄膜を生成させることを特徴とし
ている。高分子成形品表面に紫外レーザー光を照射し、
生成した高分子分解断片(フラグメント)を基板上に堆
積させ、ついでその堆積基板表面に一般式(I) H2C=CHR1 (I) (ただし、式中R1は、ハロゲン原子、シアノ基、置換
されたカルボニル基、置換もしくは無置換のアルデヒド
基、カルボキシル基、カルバモイル基を表わす。)で表
わされるビニル基を有する有機化合物、又は一般式(I
I) H2C=CHCH21 (II) (ただし、式中R1は、ハロゲン原子、シアノ基、置換
されたカルボニル基、置換もしくは無置換のアルデヒド
基、カルボキシル基、カルバモイル基を表わす。)で表
わされるアリル基を有する有機化合物を反応させ、有機
薄膜を生成させる。
【0014】本発明のさらに他の方法は、真空チャンバ
ー内において、高分子成形品表面に紫外レーザー光を照
射し、生成した高分子分解断片を固体基板上に堆積さ
せ、ついでこの堆積基板表面にビニル基、アリル基又は
エチニル基を有する有機化合物を任意に選択し、これら
を該表面に順次導入し、導入した順番にて反応させ、多
層膜を生成させることを特徴としている。高分子成形品
表面に紫外レーザー光を照射し、生成した高分子分解断
片(フラグメント)を固体基板上に堆積させ、ついでそ
の堆積基板表面に一般式(III) H2C=CHR3 (III) (ただし、式中R3は、ハロゲン原子、シアノ基、置換
されたカルボニル基、置換もしくは無置換のアルキル
基、アリール基、アルデヒド基、カルボキシル基、カル
バモイル基を表わす。)で表わされるビニル基を有する
有機化合物、又は一般式(II) H2C=CHCH22 (II) (ただし、式中R2は、ハロゲン原子、シアノ基、置換
されたカルボニル基、置換もしくは無置換のアルキル
基、アルデヒド基、カルボキシル基、カルバモイル基を
表わす。)で表わされるアリル基を有する有機化合物又
は、一般式(IV) HC≡CR4 (IV) (ただし、式中R4は、ハロゲン原子、シアノ基、置換
されたカルボニル基、置換もしくは無置換のアルキル
基、アリール基、アルデヒド基、カルボキシル基、カル
バモイル基を表わす。)で表わされるエチニル基を有す
る有機化合物を任意に選択し、これらを該表面に順次導
入し、導入した順番にて反応させ、多層膜を生成させ
る。
【0015】上記の方法において、紫外レーザー照射条
件を、1Torr以下の真空下とし、有機化合物導入条件
を、導入される有機化合物が高分子成形品表面から脱着
する温度以下とするのが望ましい。また、紫外レーザー
照射条件を、1Torr以下の真空下とし、有機化合物導入
条件を、導入される有機化合物が高分子分解断片から脱
着する温度以下とするのが望ましい。
【0016】紫外レーザー照射時に、真空チャンバー内
の圧力が1Torrを超える場合は、紫外レーザー照射によ
り、高分子成形品表面及び/又は高分子分解断片を堆積
させた膜に生成した活性種(ラジカル種)が失活すると
いう不都合がある。また、紫外レーザー照射時に、真空
チャンバー内を不活性ガス雰囲気とするのが好ましい。
この場合は、紫外レーザー照射により、高分子成形品表
面及び/又は高分子分解断片を堆積させた膜に生成した
活性種(ラジカル種)は安定な状態で存在するという利
点がある。また、有機化合物導入時に、導入される有機
化合物が、高分子成形品表面又は高分子分解断片(フラ
グメント)から脱着する温度を超える場合は、紫外レー
ザー照射により生成した高分子成形品表面又は高分子分
解断片(フラグメント)に生成した活性種(ラジカル
種)へ、有機化合物が十分に供給されないという不都合
がある。
【0017】つぎに、図1に基づいて、高分子成形品1
0(一例として、ポリマーフィルム)の表面に有機薄膜
を形成する場合の一例について説明する。12は真空チ
ャンバーで、例えば、83K 、3×10-5Torrに保持さ
れている。高分子成形品10にマスク14の開口から紫
外レーザーを照射すると(1.の状態)、高分子成形品
10の表面に活性種(ラジカル種)16が生成する
(2.の状態)。ついで、有機化合物(単成分又は多成
分)をガス状又は溶液状態で導入すると(3.の状
態)、有機化合物と活性種16との間に固定化反応が生
じて有機薄膜18が生成される(4.の状態)。なお、
この時点では、紫外レーザーの照射は行なわれていな
い。その後、真空チャンバー12内の未反応物が除去さ
れる。このときの真空チャンバー12内は、例えば、3
00K 、3×10-5Torrである。
【0018】つぎに、図2に基づいて、基板20(一例
として、石英基板)の表面に有機薄膜を形成する場合の
一例について説明する。12は真空チャンバーで、例え
ば、3×10-5Torr、300K に保持されている。高分
子成形品10(例えば、ポリマーフィルム)に紫外レー
ザー(例えば:KrFレーザー)を照射すると(1.の
状態)、高分子成形品10の表面から高分子分解断片
(フラグメント)22が生成し、基板20表面に付着・
堆積する。ついで、有機化合物(単成分又は多成分)を
ガス状又は溶液状態で導入すると(2.の状態)、有機
化合物と高分子分解断片(フラグメント)との間に固定
化反応が生じて基板20上に有機薄膜が生成される。な
お、有機化合物を導入する時には、紫外レーザーの照射
は行われていない。有機化合物の導入方向を調整するこ
とにより、基板20と高分子成形品10との両方に有機
薄膜を形成することも可能である。
【0019】高分子成形品としては、フィルム、シー
ト、繊維、繊維強化樹脂、樹脂成形品等が用いられる。
高分子成形品の素材としては、非結晶、結晶、芳香族、
非芳香族のいずれの高分子でも良い。好ましい高分子と
しては、例えば、ポリフェニレンサルファイド、ポリエ
ーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポリスル
フォン、ポリエーテルスルフォン、ポリイミド、ポリエ
ステル、ポリオレフィン、ポリアクリレート、ポリ塩化
ビニル、ポリ四フッ化エチレン、ポリフッ化ビリニデ
ン、ポリ三フッ化塩化エチレンもしくはエポキシ樹脂、
これらの共縮重合物又は混合物からなる合成樹脂などを
挙げることができる。また、高分子分解断片(フラグメ
ント)の堆積用基板(基板)は、有機材料、無機材料又
は金属材料のいずれでもよい。
【0020】紫外レーザーとしては、特に好ましくは、
XeF(351nm)、XeCl(308nm) 、KrF
(248nm) 、ArF(193nm)あるいはF2(15
7nm)エキシマレーザー等を挙げることができる。ま
た、Nd+:YAGレーザー、色素レーザー、Krイオ
ンレーザー、Arイオンレーザー又は銅蒸気レーザーに
おいても基本発振波長光を非線形光学素子などにより、
紫外光領域のレーザーに変換したものを用いることもで
きる。また、FEL(自由電子レーザー)も使用可能で
ある。レーザーフルエンスとしては、高分子の素材によ
り異なるがパルス幅がナノ秒程度として約0.1mJ/cm
2/パルス以上の高輝度レーザーが望ましい。
【0021】導入物質としては、 前記の一般式(I)で示される化合物としては、アク
リル酸、アクリロニトリル、アクロレイン、アクリルア
ミド、塩化アクリロイルなどが挙げられる。 前記の一般式(II)での代表的な化合物は、アリル酢
酸、塩化アリル、アリルアミン、アリルアルデヒド、シ
アン化アリル等がある。又は任意の有機化合物をビニル
基やアリル基で化学修飾した物質でもよい。 真空中で十分な蒸気圧を持たない化合物では溶液状態
とする(溶媒としては、フリーラジカルに安定なもので
あればいずれでもよい)。
【0022】つぎに、ラジカル種の挙動について説明す
る。紫外レーザーの照射によって、高分子成形品表面又
は高分子分解断片(フラグメント)を堆積させた固体基
板上には、ラジカル種が生成し(図4)、それにともな
い高い化学反応性を増す。この反応性は、大気中に放置
するとラジカルが大気中の酸素と反応し、瞬時に化学反
応性を失う(図5)。レーザー照射表面や高分子分解断
片堆積表面を真空雰囲気化、不活性雰囲気及び低温状態
に保持し、反応中間体であるフリーラジカルの寿命を延
ばすことにより、ラジカル種の有する高い化学反応性を
維持することが可能となる。
【0023】レーザー照射と物質導入条件は、つぎの通
りである。 雰囲気:10-3Torr以下の真空下、ヘリウム、アルゴン
又は窒素などの不活性雰囲気下。 温度 :導入する有機化合物が高分子成形品表面又は/
及び高分子分解断片(フラグメント)表面から脱着する
温度以下(望ましくは、150K 以下の低温に保持する
ことが好ましい) 。また、低温状態を用いると紫外吸収
スペクトル測定との併用によって、導入分子の吸着量を
正確に決定することが可能であり、化合物の吸着量及び
生成する重合薄膜の厚みを任意に制御して分子層数層分
の吸着を行うことも可能である。
【0024】また、薄膜成形については、つぎのよう
に、単成分固定化の場合と、多成分固定化(多層膜)の
場合とがある。 単成分固定化 KrFレーザー(248nm)を照射した(10-5Torr、
83K )ポリエチレンナフタレート(PEN)薄膜(キ
ャスト法で製造)にアクリル酸トリフルオロエチルエス
テル(フッ素目印)が固定化されていることが、X線光
電子分光法(XPS)のF1sのピークにより確認され
た。なお、ここでフッ素置換化合物であるトリフルオロ
エチルエステルを用いたのは、ポリマー中に存在しない
元素(フッ素)を有する化合物を反応させることによっ
て、ポリマーへの前記化合物の反応の確認を容易にする
ためである(図6、図7)。 多成分固定化(多層膜) PEN薄膜(キャスト法で製造)に、KrFレーザー
(248nm)を照射し、該表面に、先ずアクリル酸トリ
フルオロエチルエステルを導入し、ついでアクリル酸ジ
ブロムプロピルエステルを導入したとき(10-5Torr、
83K )のXPSスペクトルを示す。固定化後のスペク
トルにはアクリル酸トリフルオロエチルエステルのフッ
素に基ずくピーク(F1s)とアクリル酸ジブロムプロピ
ルエステルの臭素に基ずくがピーク(Br3d)現れ、P
EN薄膜表面にビニル誘導体(官能基として置換された
カルボキシル基を持つアクリル酸誘導体)が複数成分固
定化されている。つまり、表面上に多層膜が形成されて
いることが確認された。フッ素及び臭素を含む化合物を
用いたのは、前述と同様、表面への反応を確認するため
である。
【0025】有機薄膜の固定化機構はつぎの通りであ
る。本発明法では、有機化合物を導入する前に紫外レー
ザー光の照射を高分子成形品表面に行うのみであるの
で、活性種(ラジカル種)はこの機会に生成され、活性
サイトがビニル基又はアリル基などを持つ有機化合物と
反応したと考えられる。つまり、紫外レーザー光照射に
よって生成した活性種(ラジカル種)がビニル基又はア
リル基を攻撃し、炭素ラジカルを経て前記有機化合物の
固定化が実施されたと考えられる。また、複数の有機化
合物の固定化においては、第一成分の導入によって生成
した炭素ラジカル(一種のリビングポリマー)に、つい
で導入された有機化合物が吸着し、第2成分の官能基を
攻撃することにより、固定化が起こったと考えられる。
【0026】また、本発明の応用例として、つぎのもの
が考えられる。 表面の撥水撥油性化;フッ素を含む有機化合物、例え
ば、アクリル酸トリフルオロエチルエステル等で化学修
飾すれば良い。 表面の親水性化;アクリル酸等の有機化合物で化学修
飾すれば良い。 焦電材料の製造(多層膜の利用) 第1成分に電子供与性化合物を、第二成分に電子吸引性
化合物を固定化すれば(この逆でもよい)、多層膜内で
任意に分極を持たせることも可能となり、これを何等か
の分子配向手法と組み合せれば焦電、圧電特性を持つ物
質も作ることが可能である。 また、高分子成形品表面の改質したい部位に相当する
マスク(金属パターン等)を通過させたレーザービーム
を照射することで、希望する照射部位のみに活性化処理
ができ、パターンニングを利用した光学素子、光導波路
作製や有機電子材料にも適用することができる。 また本手法により表面処理した膜は、CO2等のガス
分離膜へも応用可能である。 本発明では、紫外レーザーによって、非熱的な光化学反
応により高分子化合物が反応するので、照射部位以外の
周辺には何ら熱的損傷を伴わず、極めて選択的に、か
つ、効果的に表面処理及び多層膜の形成が可能となる。
【0027】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいてさらに詳細
に説明するが、本発明は下記実施例に何ら限定されるも
のではなく、その要旨を変更しない範囲において適宜変
更して実施することが可能なものである。図3は、以下
の実施例において用いた試験装置を示している。12は
真空チャンバーで、内部に高分子成形品10及び基板2
0が固定されている。真空チャンバー12内は、ロータ
リポンプ24及び拡散ポンプ26からなる真空発生源で
排気されて、真空状態になるように構成されている。紫
外レーザー光は、レンズ28及びレーザー導入口30を
介して高分子成形品10に照射されるようになってい
る。32は導入管で、化合物1又は化合物2がそれぞれ
流量計34又は36を介して真空チャンバー12内に導
入されるようになっている。38、40、42は開閉
弁、44は緊急遮断弁である。また、真空チャンバー1
2には不活性ガス導入管(図示略)が接続されている。
なお、真空チャンバー12内の温度制御は、例えば、液
体窒素冷却と抵抗加熱法とを併用して行われる。
【0028】実施例1 サファイア基板上にキャスト法にて製膜したポリエチレ
ンナフタレート薄膜を、真空雰囲気(2×10-5Tor
r)、温度85K の状態でKrFエキシマレーザー(波
長;248nm、半値幅約20ns)を140mJ/cm2/パ
ルスで10ショット照射し、表面に活性種を生成させ
た。照射表面には、1−1Diphenyl−2pic
ryl−hidrazyl(DPPH)を基準とした電
子スピン共鳴によるラジカル測定により、1nm2あたり
約3個のフリーラジカルが生成していた。この後、アク
リル酸トリフルオロエチルエステルを反応器内へ導入
し、照射表面に所定量吸着させた。直ちに固定化反応が
おこり、その後反応容器内の温度を300K まで上昇さ
せ、未反応モノマーを除去し、表面処理薄膜を得た。X
線光電子分光測定(XPS)によってアクリル酸トリフ
ルオロエチルエステルのフッ素に基づくピークが検出さ
れ、レーザー照射した表面部分のみに固定化されている
ことが確認された。
【0029】実施例2 サファイア基板上にキャスト法にて製膜したポリエチレ
ンナフタレート薄膜を、真空雰囲気(2×10-5Tor
r)、温度300K の状態でKrFエキシマレーザー
(波長;248nm、半値幅約20ns)を140mJ/cm2
/パルスで10ショット照射し、生成した高分子分解断
片をガラス基板上に堆積させた。この後、真空ラインと
真空チャンバーを閉にした状態で高分子分解断片を堆積
させた膜に、アクリル酸トリフルオロエチルエステルを
反応器内へ導入し、300K で30分間保持して固定化
反応を行い、表面処理薄膜を得た。X線光電子分光測定
(XPS)によってアクリル酸トリフルオロエチルエス
テルのフッ素に基づくピークが実施例1と同様観察さ
れ、レーザー照射した表面部分のみに固定化されている
ことが確認された。
【0030】実施例3 サファイア基板上にキャスト法にて製膜したポリエチレ
ンナフタレート薄膜を、真空雰囲気(2×10-5Tor
r)、温度85K の状態でKrFエキシマレーザー(波
長;248nm、半値幅約20ns)を140mJ/cm2/パ
ルスで10ショット照射し、生成した高分子分解断片を
ガラス基板上に堆積させた。この後、アクリル酸トリフ
ルオロエチルエステルを反応器内へ導入し、照射表面に
所定量吸着させた。直ちに固定化反応がおこり、その
後、反応容器内の温度を300K まで上昇させ、未反応
モノマーを除去し、表面処理膜を得た。X線光電子分光
測定(XPS)によってアクリル酸トリフルオロエチル
エステルのフッ素に基づくピークが実施例1と同様観察
され、レーザー照射した表面部分のみに固定化されてい
ることが確認された。
【0031】実施例4 サファイア基板上にキャスト法にて製膜したポリエチレ
ンナフタレート薄膜を、真空雰囲気(2×10-5Tor
r)、温度85K の状態でKrFエキシマレーザー(波
長;248nm、半値幅約20ns)を140mJ/cm2/パ
ルスで10ショット照射し、表面に活性種を生成させ
た。照射表面には、1−1Diphenyl−2pic
ryl−hidrrazyl(DPPH)を基準とした
電子スピン共鳴によるラジカル測定により、1nm2あた
り約3個のフリーラジカルが生成していた。この後、ア
クリル酸トリフルオロエチルエステルを反応器内へ導入
し、照射表面に所定量吸着させる。このとき高分子表面
に予め生成したラジカルへの固定化反応がおこるが、つ
いで連続してアクリル酸ジブロムプロピルエステルを導
入すると、第1成分にできたラジカル種と次に導入させ
た物質との間で固定化反応が進行し、多層膜が生成され
た。X線光電子分光測定(XPS)によってアクリル酸
トリフルオロエチルエステルのフッ素に基ずくピーク
と、アクリル酸ジブロムプロピルエステルの臭素に基づ
くピークが検出され、レーザー照射部のみに固定化され
ていることが確認された。
【0032】実施例5 サファイア基板上にキャスト法にて製膜したポリエチレ
ンナフタレート薄膜を、真空雰囲気(2×10-5Tor
r)、温度室温の状態でKrFエキシマレーザー(波
長;248nm、半値幅約20ns)を140mJ/cm2/パ
ルスで10ショット照射し、生成した高分子分解断片を
ガラス基板上に堆積させた。真空チャンバーと真空ライ
ンとを閉にした状態で高分子分解断片の堆積物に、アク
リル酸トリフルオロエチルエステルを反応器内へ導入
し、300K で30分保持した。このとき生成したラジ
カルへの固定化反応がおこるが、ついで連続してアクリ
ル酸ジブロムプロピルエステルを導入すると、第1成分
にできたラジカル種と次に導入させた物質との間で固定
化反応が進行し、多層膜が生成された。X線光電子分光
測定(XPS)によってアクリル酸トリフルオロエチル
エステルのフッ素に基ずくピークと、アクリル酸ジブロ
ムプロピルエステルに基ずく臭素に基ずくがピークが実
施例4と同様に観察され、レーザー照射部のみに固定化
されていることが確認された。
【0033】実施例6 サファイア基板上にキャスト法にて製膜したポリエチレ
ンナフタレート薄膜を、真空雰囲気(2×10-5Tor
r)、温度85K の状態でKrFエキシマレーザー(波
長;248nm、半値幅約20ns)を140mJ/cm2/パ
ルスで10ショット照射し、生成した高分子分解断片を
ガラス基板上に堆積させた。この後、アクリル酸トリフ
ルオロエチルエステルを反応器内へ導入し、照射表面に
所定量吸着させた。このとき高分子表面に予め生成した
ラジカルへの固定化反応がおこるが、ついで連続してア
クリル酸ジブロムプロピルエステルを導入すると、第1
成分にできたラジカル種と次に導入させた物質との間で
固定化反応が進行し、多層膜が生成された。その後、反
応器内の温度を300K まで上昇させ未反応モノマーを
除去し、表面処理膜を得た。X線光電子分光測定(XP
S)によってアクリル酸トリフルオロエチルエステルの
フッ素に基ずくピークと、アクリル酸ジブロムプロピル
エステルに基ずく臭素に基ずくがピークが実施例4と同
様に観察され、レーザー照射部のみに固定化されている
ことが確認された。
【0034】
【発明の効果】本発明は上記のように構成されているの
で、つぎのような効果を奏する。 (1) 高強度、短パルス(例えば、20ns)、かつ、
指向性の高い紫外域レーザーを使用しているため、高分
子成形品表面の活性化が高速で、残査不純物(デブリ)
を残すことなく、クリーンに効率よく、精密で均一な有
機薄膜を製造することが可能である。 (2) レーザー照射によるパターン形成部位のみに堆
積させることができる。 (3) 工程数が少ないので、従来の分子線エピタキシ
ー(MBE)を含む蒸着法、CVD(レーザー、熱)等
による場合に比べ、操作及び装置が簡便になる。 (4) 多層膜を製造する場合は、多層膜を構成する成
分をガス状(蒸気圧を利用)又は溶液状態で導入するの
で、例えば、熱による導入する有機化合物の変性が低減
でき、良質の有機多層膜が容易に得られる。 (5) 紫外線吸収スペクトルでモニターすることによ
り、有機化合物の導入量を精密に制御でき、超薄膜作製
への展開も可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の紫外レーザーによる有機薄膜の製造方
法の一例を示すもので、高分子成形表面へ有機化合物を
固定化する場合の工程説明図である。
【図2】本発明の方法の他の例を示すもので、固体基板
表面へフラグメント堆積物及び有機化合物を固定化する
場合の工程説明図である。
【図3】実施例において用いた試験装置の系統図であ
る。
【図4】アブレーション(ablation)したPE
N(ポリエチレンナフタレート)フィルムのESR(電
子スピン共鳴法)スペクトラムである。
【図5】活性種(ラジカル種)の安定性を、PEN(ポ
リエチレンナフタレート)について測定したもので、保
持時間とラジカル数との関係を示すグラフである。
【図6】紫外レーザー照射後のXPS(X線光電子分光
測定)スペクトル(有機化合物導入前)で、結合エネル
ギーとカウントとの関係を示している。
【図7】紫外レーザー照射後、この表面にアクリル酸ト
リフルオロエチルエステルを導入した時のXPS(X線
光電子分光測定)スペクトラムで、結合エネルギーとカ
ウントとの関係を示している。
【符号の説明】
10 高分子成形品(ポリマーフィルム) 12 真空チャンバー 14 マスク 16 活性種 18 有機薄膜 20 基板 22 高分子分解断片(フラグメント)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 矢部 明 茨城県つくば市東1丁目1番 工業技術院 物質工学工業技術研究所内 (72)発明者 新納 弘之 茨城県つくば市東1丁目1番 工業技術院 物質工学工業技術研究所内 (72)発明者 大花 継頼 茨城県つくば市東1丁目1番 工業技術院 物質工学工業技術研究所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真空チャンバー内において、高分子成形
    品表面に紫外レーザーを照射し、ついで該表面にビニル
    基又はアリル基を有する有機化合物を反応させ、高分子
    成形品表面へ有機薄膜を生成させることを特徴とする紫
    外レーザーによる有機薄膜の製造方法。
  2. 【請求項2】 真空チャンバー内において、高分子成形
    品表面に紫外レーザーを照射し、ついで該表面にビニル
    基、アリル基又はエチニル基を有する有機化合物を任意
    に選択し、これらを該表面に順次導入し、導入した順番
    にて反応させ、多層膜を生成させることを特徴とする紫
    外レーザーによる有機薄膜の製造方法。
  3. 【請求項3】 真空チャンバー内において、高分子成形
    品表面に紫外レーザー光を照射し、生成した高分子分解
    断片を基板上に堆積させ、ついで堆積基板表面にビニル
    基又はアリル基を有する有機化合物を反応させ有機薄膜
    を生成させることを特徴とする紫外レーザーによる有機
    薄膜の製造方法。
  4. 【請求項4】 真空チャンバー内において、高分子成形
    品表面に紫外レーザー光を照射し、生成した高分子分解
    断片を基板上に堆積させ、ついで堆積基板表面にビニル
    基、アリル基又はエチニル基を有する有機化合物を任意
    に選択し、これらを該表面に順次導入し、導入した順番
    にて反応させ、多層膜を生成させることを特徴とする紫
    外レーザーによる有機薄膜の製造方法。
  5. 【請求項5】 紫外レーザー照射条件が1Torr以下の真
    空下であり、有機化合物の導入条件が、導入される有機
    化合物が高分子成形品表面から脱着する温度以下である
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の有機薄膜の製造
    方法。
  6. 【請求項6】 紫外レーザー照射条件が1Torr以下の真
    空下であり、有機化合物の導入条件が、導入される有機
    化合物が高分子分解断片堆積物から脱着する温度以下で
    あることを特徴とする請求項3又は4記載の有機薄膜の
    製造方法。
JP5124945A 1993-04-28 1993-04-28 紫外レーザーによる有機薄膜の製造方法 Expired - Lifetime JP2706705B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5124945A JP2706705B2 (ja) 1993-04-28 1993-04-28 紫外レーザーによる有機薄膜の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5124945A JP2706705B2 (ja) 1993-04-28 1993-04-28 紫外レーザーによる有機薄膜の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06313057A true JPH06313057A (ja) 1994-11-08
JP2706705B2 JP2706705B2 (ja) 1998-01-28

Family

ID=14898090

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5124945A Expired - Lifetime JP2706705B2 (ja) 1993-04-28 1993-04-28 紫外レーザーによる有機薄膜の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2706705B2 (ja)

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06179764A (ja) * 1992-12-11 1994-06-28 Agency Of Ind Science & Technol 紫外レーザーを用いた高分子成形品表面および固体基板表面への有機化合物の固定化方法

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06179764A (ja) * 1992-12-11 1994-06-28 Agency Of Ind Science & Technol 紫外レーザーを用いた高分子成形品表面および固体基板表面への有機化合物の固定化方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2706705B2 (ja) 1998-01-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4608117A (en) Maskless growth of patterned films
US4615904A (en) Maskless growth of patterned films
US5580616A (en) Method for surface modifying a fluorocarbonpolymer
JPS6021224B2 (ja) レーザー薄膜形成装置
Ehrlich et al. UV laser photodeposition of patterned catalyst films from adsorbate mixtures
JP2706705B2 (ja) 紫外レーザーによる有機薄膜の製造方法
Bäuerle Laser-chemical processing: recent developments
JP2762013B2 (ja) 紫外レーザーによる有機多層膜製造方法
JP3194010B2 (ja) 高反応性活性種が表面に固定されている改質された固体表面
JP2860400B2 (ja) 高反応性活性種の放出方法と固体表面の改質方法
JPH06179764A (ja) 紫外レーザーを用いた高分子成形品表面および固体基板表面への有機化合物の固定化方法
JPH075775B2 (ja) 紫外レーザーを用いた高分子成形品表面および固体基板表面への有機化合物の固定化方法
Käsmaier et al. Irradiation of solid C 60 films with pulsed UV-laser-light: Fabrication of a periodic submicron C 60 structure and transformation of C 60 into a different carbon phase
JP3947791B2 (ja) 光照射によるフッ素添加酸化ケイ素膜の形成法
JPH09194615A (ja) 紫外レーザーを用いる高分子成形品の表面改質方法
JP3783807B2 (ja) 有機薄膜材料の製造方法
RU2472870C1 (ru) Способ атомно-слоевого выращивания тонких пленок химических соединений на подложках
JP2739441B2 (ja) 赤外光レーザーによる有機薄膜の製造方法及び装置
JP2867688B2 (ja) 有機薄膜の製造装置および製造方法
JPH0380871B2 (ja)
JP3390206B2 (ja) フッ素含有高分子薄膜の製造方法および製造装置
Bäuerle Laser induced chemical vapor deposition
Hiraoka et al. Interactions of pulsed UV laser with polymer surfaces: periodic structures, functional group alignment, and diamond deposition
Maxwell et al. The LMP Process: Layered Metal Prototyping of Titanium from Condensed Thin-Films for Microelectromechanical Devices
JPH04363699A (ja) X線ミラーの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

EXPY Cancellation because of completion of term