JPH0630619Y2 - スペアタイヤ取出し装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案はスペアタイヤの取出し装置、特にタイヤをスペ
アタイヤ収納凹部から容易に取出せるようにしたものに
関する。

〔従来の技術〕 従来、第９図，第１０図に示すように、トランクルーム
１における車床２側に、円形状のスペアタイヤ収納凹部
３を設け、ここにスペアタイヤ４を収納した後、板材か
ら成るタイヤカバー５で被い、その上をラゲージカーペ
ット６で被って、スペアタイヤ４を収納している。

〔考案が解決しようとする課題〕

しかしながら、従来はスペアタイヤを取出したり、収納
したりするときに第１０図に示すように凹部３側に腰を
大きく曲げた姿勢をとらなければならず、作業がしづら
いという欠点があった。また、凹部３にスペアタイヤを
収納するときも同様であった。

従って、本考案は容易にスペアタイヤを着，脱できるよ
うにして上記欠点を除去するものである。

〔課題を解決するための手段〕

一端が車床に枢着されたガイド枠に、タイヤ保持枠を摺
動自在に取付けて、タイヤをガイド枠に沿って取出せる
ようにした。

〔作用〕

タイヤ保持枠を起してガイド枠に沿って後方に摺動させ
ることにより、タイヤをスペアタイヤ収納凹部より取出
せる。

〔実施例〕

第１図ないし第４図は本考案によるスペアタイヤの取出
し装置の一実施例を示す簡略構成図でり、各図におい
て、本考案のスペアタイヤの取出し装置は、トランクル
ーム１０の車床１１に形成されたスペアタイヤ収納凹部
１２と、車床１１に一端が枢着されかつ他端が車両後方
に延長して上記スペアタイヤ収納凹部１２の上に位置す
る２本の棒状ガイド枠１３と、上記スペアタイヤ収納凹
部１２の底面に沿って、かつ上記ガイド枠１３と同一方
向に延長する２本の棒状タイヤ保持枠１４と、このタイ
ヤ保持枠１４の一端より立上って、上端が上記ガイド枠
１３に摺動自在に取付けられた第１立上り枠１５と、上
記タイヤ保持枠１４の他端より立上って上端側が横方向
に延長する棒状アーム１６で連結された第２立上り枠１
７と、上記タイヤ保持枠１４にタイヤＴを固定するタイ
ヤ固定具１８とから構成される。

第３図に示すように上記２本の棒状ガイド枠１３の一端
は、車床１１の左右に固定された固定片１３ａにピン１
３ｂにより枢着され、かつ他端は偏平化されてストッパ
１３ｃが形成される。

第１立上り枠１５の上端には前後方向に延長して上記ガ
イド枠１３が嵌挿されるスライド筒１５ａが固定され、
これによりタイヤ保持枠１４は前後スライド自在となっ
ている。

上記タイヤ保持枠１４は前後に２分割されてピン１４ｍ
で枢着された第１タイヤ保持枠１４ａと第２タイヤ保持
枠１４ｂとから成り、第１タイヤ保持枠１４ａの先端は
連結棒１４ｃで連結される。

上記タイヤ固定具１８は上記連結棒１４ｃの中央より立
上ってタイヤの中央孔を貫通する固定筒１８ａと、この
固定筒１８ａの内壁のねじ切り部に螺着された押え具１
８ｂとから成る。押え具１８ｂの螺着により、タイヤの
上面を押え付けて、タイヤがタイヤ保持枠１４に固定さ
れるようにする。

以上の構成によれば、タイヤを取出すときは、アーム１
６を持上げることによりガイド枠１３が一端のピン１３
ｂ側を支点として上方に傾斜する。つぎに、アーム１７
を後方に引いて第４図に示すように後部の車体の立上り
壁１９の上に第１タイヤ保持枠１４ａを乗せた後、第２
タイヤ保持枠１４ｂをピン１４ｍから下方に折り、つい
で押え具１８ｂをはずすことにより、タイヤを取出せ
る。

タイヤを収納するときは、逆の操作を行えばよい。

なお、本考案においては、第５図に示すように連結棒１
４ｃ及びタイヤ固定具１８を第２タイヤ保持枠１４ｂの
方に設けることにより、第２タイヤ保持枠１４ｂを下方
に折ったときに、タイヤを後方に向けることができ、タ
イヤのタイヤ固定具１８による着脱が容易となる。

また、タイヤ固定具１８は第６図(a)，(b)に示すように
固定筒１８ａの先端を前方に折曲してこの折曲部１８ｍ
でタイヤを押えるようにしてもよい。これによれば、第
２タイヤ保持具１４ｂを下方に折っただけでタイヤＴを
はずせる。この折曲部１８ｍは、第５図に示すタイプの
ものについては第７図に示すように後方に折曲すればよ
い。これによれば、押え具１８ｂを不要にできる。

また、本考案においては第８図(a)，(b)に示すように、
タイヤ保持枠１４の先端をパイプから成るガイド枠１３
に挿通して、ガイド枠１３の延長方向に延長してタイヤ
Ｔの上部をタイヤ固定具１８で固定するものであっても
よい。

〔考案の効果〕

以上説明したように本考案によれば、一端が車床に枢着
されたガイド枠に、タイヤ保持枠を摺動自在に取付けた
ので、タイヤ保持枠を起して後方に引くだけでタイヤを
収納凹部から取出すことができ、作業者の負担を軽減で
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第４図は本考案によるスペアタイヤ取出し
装置の一実施例を示す斜視図及び側面図、第５図ないし
第８図は本考案によるスペアタイヤ取出し装置の他の実
施例を示す側面図及び要部斜視図、第９図，第１０図は
従来のスペアタイヤの取出し状態の一例を示す図であ
る。 １０……トランクルーム、１１……車床、１２……スペ
アタイヤ収納凹部、１３……ガイド枠、１４……タイヤ
保持枠、１５……第１立上り枠、１６……アーム、１７
……第２立上り枠。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】トランクルームの車床に形成されたスペア
   タイヤ収納凹部と、車床に一端が枢着されかつ他端が上
   記スペアタイヤ収納凹部の上方に位置する２本の棒状ガ
   イド枠と、一端がこのガイド枠に摺動自在に取付けられ
   他端がこのガイド枠と同一方向に延長するタイヤ保持枠
   と、このタイヤ保持枠の他端を連結するアームと、タイ
   ヤを上記タイヤ保持枠に取付けるタイヤ固定具とを備え
   たことを特徴とするスペアタイヤ取出し装置。