JPH06296618A - 把持鉗子 - Google Patents

把持鉗子

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Publication number
JPH06296618A
JPH06296618A JP5087573A JP8757393A JPH06296618A JP H06296618 A JPH06296618 A JP H06296618A JP 5087573 A JP5087573 A JP 5087573A JP 8757393 A JP8757393 A JP 8757393A JP H06296618 A JPH06296618 A JP H06296618A
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JP
Japan
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handle
fulcrum
movable
movable handle
force
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP5087573A
Other languages
English (en)
Inventor
Kiyotoshi Sakashita
清登志 坂下
Koji Iida
浩司 飯田
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Filing date
Publication date
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Priority to JP5087573A priority Critical patent/JPH06296618A/ja
Publication of JPH06296618A publication Critical patent/JPH06296618A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は必要以上に強く操作ハンドルを握った
場合であっても、操作軸や把持部材に伝達される力を操
作ハンドルに加えた力よりも緩和させ、耐久性を向上さ
せることを最も主要な特徴とする。 【構成】ハンドル10,11間を開閉自在に支持する開
閉動作支点部25を使用位置とこの使用位置から外れた
移動位置との間で移動可能に支持する支持部13を設
け、かつ常時は開閉操作支点部25を使用位置に保持す
る状態に付勢する板ばね31を設けたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は例えば腹腔鏡下の手術
(ラパロスコピックサージャリー)などの処置を行なう
際に使用される把持鉗子に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、把持鉗子や、手術用の針を把持
するための持針器にはトラカール等を通して腹腔内に挿
入される挿入部が設けられている。この挿入部には中空
管状のシースが設けられている。このシースの先端には
把持部材が開閉自在に設けられ、このシース内に軸心方
向に沿って移動自在に挿入された操作軸の先端部が把持
部材に連結されている。
【0003】さらに、シースの基端部には一対のハンド
ル構成部材を備えた操作ハンドルが設けられている。そ
して、この操作ハンドルのハンドル構成部材の開閉動作
にともない操作軸を軸心方向に移動操作して操作ハンド
ルの開閉操作を操作軸を介して把持部材に伝えることで
把持部材を開閉操作することにより、例えば胆のうや肝
臓、腸等の体腔内の臓器や、手術用の針等を把持する構
成になっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来構成のものに
あっては例えば、手術用の針等を把持部材によって把持
する際に、必要以上に強く操作ハンドルを握りしめた場
合には一対の把持部材間に把持された針を破損したり、
或いは把持部材や、操作ハンドルを破損するおそれがあ
り、耐久性が低下するおそれがある。
【0005】本発明は上記事情に着目してなされたもの
で、その目的は、必要以上に強く操作ハンドルを握った
場合であっても、操作軸や把持部材に伝達される力を操
作ハンドルに加えた力よりも緩和させ、耐久性の向上を
図ることができる把持鉗子を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明はシースの先端部
に把持部材が開閉自在に設けられ、シース内に軸心方向
に沿って移動自在に挿入された操作軸の先端部が前記把
持部材に連結されるとともに、前記シースの基端部に開
閉自在に設けられた一対のハンドル構成部材を備えたハ
ンドルの開閉動作にともない前記操作軸を軸心方向に移
動操作して前記把持部材を開閉操作する把持鉗子におい
て、前記両ハンドル構成部材間を開閉自在に支持する開
閉動作支点部を使用位置とこの使用位置から外れた移動
位置との間で移動可能に支持する支持部を設けるととも
に、常時は前記開閉操作支点部を使用位置に保持する状
態に付勢する付勢手段を設けたものである。
【0007】
【作用】適正な力で操作ハンドルを握った場合には付勢
手段によって開閉操作支点部を使用位置で保持させるこ
とにより、この操作ハンドルの操作力をそのままの状態
で操作軸や把持部材に伝達させ、また必要以上に強く操
作ハンドルを握った場合には付勢手段に抗して開閉操作
支点部を移動位置まで移動させることにより、操作軸や
把持部材に伝達される力を操作ハンドルに加えた力より
も緩和させるようにしたものである。
【0008】
【実施例】以下、本発明の第1の実施例を図1(A)乃
至図4を参照して説明する。図2は把持鉗子1全体の概
略構成を示すものである。この把持鉗子1にはトラカー
ル等を通して体腔内に挿入される挿入部2と、この挿入
部2の先端に設けられた把持部3および挿入部2の基端
部に設けられた操作部4とが設けられている。
【0009】さらに、挿入部2には例えばステンレス鋼
等の金属材料からなる中空管状のシース5が設けられて
いる。このシース5の外周面側には絶縁材料からなる被
覆チューブ6がシース5の外表面を覆うように設けられ
ている。
【0010】また、把持部3は体腔内の臓器(例えば胆
のう等)を把持するもので、図3及び図4に示すように
シース5の先端部に設けられた支持軸7と、この支持軸
7に回動自在に支持された一対の把持部材8a,8bと
で形成さている。
【0011】さらに、操作部4は把持部3を操作するも
のである。この操作部4には固定ハンドル(ハンドル構
成部材)10と可動ハンドル(ハンドル構成部材)11
とが設けられている。ここで、固定ハンドル10および
可動ハンドル11には基端部側にリング状の指掛け部1
0a,11aがそれぞれ形成されている。
【0012】さらに、固定ハンドル10の先端部側には
挿入部2の基端部が挿入される挿入部取付け穴10bが
形成されている。そして、挿入部2の基端部はこの挿入
部取付け穴10bに挿入された状態で固定ねじ12によ
り固定ハンドル10に固定されている。
【0013】また、固定ハンドル10には可動ハンドル
11を回動自在に支持する支持部13が設けられてい
る。そして、可動ハンドル11はこの支持部13に回動
自在に連結されている。
【0014】また、シース5内には図1(A)に示すよ
うに操作ロッド14が軸心方向に沿って進退自在に配設
されている。この操作ロッド14の基端部は固定ハンド
ル10に形成された挿通孔を通して外部側に延出されて
いる。そして、この延出端部には可動ハンドル11の動
きを操作ロッド14に伝える連結部材22が設けられて
いる。この連結部材22の後端部には球状部23が設け
られている。この球状部23は図1(C)に示すように
可動ハンドル11に形成された保持溝11bに摺動自在
に保持されている。
【0015】また、操作ロッド14の先端部には図3及
び図4に示すようにリンク連結部14aが突設されてい
る。このリンク連結部14aには連結ピン15を介して
一対のリンク18a,18bの基端部が回動自在に連結
されている。
【0016】さらに、把持部材8a,8bの基端部には
後方延出部19a、19bがそれぞれ後方に向けて延出
されている。これらの後方延出部19a、19bはリン
ク18a,18bの先端部にそれぞれ連結ピン20a、
20bを介して回動自在に連結されている。そして、リ
ンク18a,18bと、把持部材8a,8bの後方延出
部19a,19bとによって操作ロッド14の進退動作
を把持部3側に伝えるパンタグラフ式のリンク機構部2
1が形成されている。
【0017】また、可動ハンドル11には図1(B)に
示すように支持部13に向けて延出される延出部24が
突設されている。この延出部24の両側面には円形断面
を有する開閉動作支点部25が突設されている。
【0018】さらに、固定ハンドル10には可動ハンド
ル11の延出部24の両側に配置される一対の支点保持
部26,26が突設されているとともに、可動ハンドル
11の延出部24と対応する部位にこの延出部24が挿
入される収納溝27が形成されている。
【0019】また、各支点保持部26には可動ハンドル
11の開閉動作支点部25が挿入される略長円形状の支
点穴28が形成されている。そして、支持部13では可
動ハンドル11の開閉動作支点部25をこの支点穴28
に沿って可動ハンドル11の開閉動作が可能な図2に示
す使用位置と、この使用位置から外れた移動位置との間
で移動可能に支持するようになっている。
【0020】さらに、固定ハンドル10の収納溝27の
内底部には凹陥部29が形成されている。この収納溝2
7と凹陥部29との間の一対の段差部30,30間には
板ばね(付勢手段)31が架設されている。この板ばね
31は可動ハンドル11の延出部24の先端部に当接
し、常時は開閉操作支点部25を使用位置に保持する状
態に付勢するようになっている。そのため、適正な力で
可動ハンドル11が操作された場合にはこの板ばね31
によって開閉操作支点部25が使用位置で保持され、こ
の可動ハンドル11の操作力がそのままの状態で操作ロ
ッド14を介して把持部材8a,8b側に伝達されるよ
うになっている。
【0021】ここで、把持鉗子1は可動ハンドル11が
開状態で保持されている場合には把持部3の把持部材8
a,8bが開状態で保持されるようになっている。そし
て、可動ハンドル11を閉じる動作にともない操作ロッ
ド14が図1(A)中で右側に引っ張り操作され、把持
部3の把持部材8a,8bが閉じられるようになってい
る。
【0022】また、必要以上に強く可動ハンドル11を
操作した場合には開閉操作支点部25が板ばね31のば
ね力に抗して支点穴28に沿って移動位置まで移動する
ようになっている。このとき、板ばね31は可動ハンド
ル11の延出部24によって押圧されて凹陥部29の内
部側に向けて湾曲する状態に弾性変形されるようになっ
ている。
【0023】次に、上記構成の作用について説明する。
まず、把持鉗子1により胆のう、腸管等の臓器を把持す
る場合には予め挿入部2をトラカール等を通して体腔内
に挿入する。続いて、挿入部2の先端に設けられた把持
部3を目的の臓器に接近させる。
【0024】そして、可動ハンドル11を操作して把持
部3の把持部材8a,8bを開き、これらの把持部材8
a,8bで臓器を把持する。すなわち、この把持鉗子1
の操作時には可動ハンドル11を開くことにより把持部
材8a,8bを開き、把持部材8a,8b間に臓器を挿
入させたのち、可動ハンドル11を閉じる動作にともな
い把持部3の把持部材8a,8bを閉じてこれらの把持
部材8a,8b間に臓器を把持する。
【0025】このとき、適正な力で可動ハンドル11が
閉操作された場合には板ばね31によって開閉操作支点
部25が使用位置で保持され、この可動ハンドル11の
操作力がそのままの状態で操作ロッド14を介して把持
部材8a,8b側に伝達される。
【0026】また、可動ハンドル11を閉じる方向へ必
要以上に強い力を加えると、可動ハンドル11の延出部
24の先端側面が板ばね31を先端側へ押すことにな
る。この押圧力が予め、板ばね31に設定されていた支
点部25,25を支点穴28,28の基端部側へ付勢す
る付勢力量を越えると、板ばね31はその中央部を先端
側へ曲げられて弓状に撓み、開閉操作支点部25は先端
側へ移動する。その結果、支点部25,25は支点穴2
8,28内を先端方向へ移動するので、可動ハンドル1
1に加えられた過大な力が緩和され、操作ロッド14を
介して把持部材8a,8b側に伝達される力を緩和させ
ることができる。
【0027】また、可動ハンドル11に加えた閉じる方
向の力を弱くすれば、板ばね31は弓状から元の形状へ
復元するので、支点部25,25は再び支点穴28,2
8内の基端側方向へ押し戻されることになる。
【0028】そこで、上記構成のものにあっては必要以
上に強い操作力が可動ハンドル11に加えられた場合に
は板ばね31が可動ハンドル11の延出部24によって
押圧されて凹陥部29の内部側に向けて湾曲する状態に
弾性変形され、開閉操作支点部25が板ばね31のばね
力に抗して支点穴28に沿って移動位置まで移動するよ
うにしたので、可動ハンドル11に加えられた過大な力
を緩和させることができる。そのため、一対の把持部材
8a,8b間に把持された針を破損したり、或いは把持
部材8a,8bや、可動ハンドル11の破損を防止する
ことができ、耐久性の向上を図ることができる。
【0029】また、開閉動作支点部25,25の移動動
作にともない可動ハンドル11に過大な力が加わってい
ることを把持鉗子1を操作している術者に気付かせるこ
とができるので、可動ハンドル11の適正な操作力を確
認させることができる。
【0030】また、図5は第1の実施例の把持鉗子1の
変形例を示すものである。これは、操作部4の固定ハン
ドル10と可動ハンドル11との間に可動ハンドル11
の閉方向への回動動作をロックするロック機構41を設
けたものである。
【0031】このロック機構41には可動ハンドル11
の開閉動作支点部25を中心として円弧状に湾曲したロ
ック部材42が設けられている。なお、固定ハンドル1
0にはこのロック部材42を挿通する挿通孔10dが形
成されているとともに、可動ハンドル11にはこのロッ
ク部材42の取付け穴11cが形成されている。そし
て、固定ハンドル10の挿通孔10d内に挿通されたロ
ック部材42の後端部が可動ハンドル11の取付け穴1
1c内に連結ピン43を介して回動自在に連結されてい
る。
【0032】また、ロック部材42の内周側縁部には略
鋸歯状の爪部が複数個連続形成されたラチェット44が
設けられている。さらに、このロック部材42の自由端
部には係合解除レバー部42bが形成されている。
【0033】また、固定ハンドル10の外面10e側に
はロック部材42のラチェット44に係合する係合部材
45が配設されている。この係合部材45の基端部は取
付ねじ46によって固定ハンドル10に着脱可能に固定
され、先端部が挿通孔10d内に突出されている。
【0034】さらに、可動ハンドル11にはロック部材
42を図中時計回り方向に回動付勢する板ばね47が固
定されている。この場合、ロック部材42の回動端部に
は開閉動作支点部25側に向けて突起部42aが突設さ
れている。そして、この突起部42aに板ばね47の自
由端が当接されており、この板ばね47の付勢力により
ラチェット44を係合部材45に係合させて可動ハンド
ル11の閉方向への回動をロックするようになってい
る。
【0035】次に、上記構成の作用について説明する。
まず、把持鉗子1によって、例えば手術用の針を把持す
る場合には可動ハンドル11を操作して把持部材8a,
8bを開き、把持部材8a,8bで針を把持する。この
とき、ロック部材42のラチェット44は係合部材45
に係合され、可動ハンドル11がロック部材42によっ
てロックされているので、可動ハンドル11を閉じる方
向へ加えている力を緩めても、針を把持部材8a,8b
によって把持させた状態で保たれる。
【0036】また、針を把持部材8a,8bによって把
持させる際に更に強い力で針を把持した状態でロックす
る場合には可動ハンドル11を閉じる方向へ更に強く回
動させる。すると、第1の実施例と同様に可動ハンドル
11の延出部24の先端部が板ばね31を先端側へ押す
ことになる。そして、あらかじめ板ばね31に設定され
ていた支点部25,25を支点穴28,28の基端部側
へ付勢する付勢力量を越えると、板ばね31はその中央
部が先端側へ曲げられて弓状に撓み、可動ハンドル11
の延出部24は先端側へ移動し、その結果、支点部2
5,25は支点穴28,28内を先端方向へ移動する。
【0037】そうすると、可動ハンドル11は保持溝1
1b内の球状部23を回動中心として時計回り方向へ移
動する。この結果、ロック部材42は係合部材45に対
して更に左へ移動するので、係合部材45はより右側の
ラチェット44と係合されることになる。このロック部
材42の左への移動は支点部25,25が支点穴28,
28の先端側に突き当たる範囲内で、球状部23とラチ
ェット44との距離を球状部23と支点部25との距離
で除した値だけ拡大されて移動可能である。
【0038】なお、ロック部材42の先端部に設けられ
たレバー部42bを板ばね47の付勢力に抗して下方に
押し下げると、ラチェット44と係合部材45との係合
が解除される。
【0039】そこで、上記構成のものにあっては支点部
25,25を支点穴28,28内に沿って移動可能と
し、しかも板ばね31によって支点部25,25を基端
部側へ付勢させるようにしたので、把持部3で針等を把
持した状態でのラチェット44の係合部材45に対する
係合位置が調整でき、その係合位置に応じて把持部3で
の把持力量を調整することができる。
【0040】また、図6(A),(B)は本発明の第2
の実施例を示すものである。これは、操作部4の固定ハ
ンドル10と可動ハンドル11との間の連結部の構成を
変更したものである。
【0041】すなわち、本実施例では固定ハンドル10
に可動ハンドル11側に向けて延出される延出部52、
可動ハンドル11にこの延出部52が挿入される貫通孔
51がそれぞれ設けられている。
【0042】また、開閉動作支点部55は貫通孔51の
両側の壁部間に固定されている。さらに、延出部52に
は開閉動作支点部55が挿入される支点穴53が形成さ
れている。この支点穴53は延出部52に形成された切
欠き部54と連設されており、支点部55をこの支点穴
53内に挿入可能になっている。
【0043】可動ハンドル11の手元側側面には貫通孔
51を覆うようにして板ばね56が配設されている。こ
の板ばね56の両端付近は固定ねじ57によって可動ハ
ンドル11に固定されている。そして、この板ばね56
によって延出部52が先端側へ押圧される状態に付勢さ
れている。
【0044】そして、上記構成のものにあっても適正な
力で可動ハンドル11が操作された場合にはこの板ばね
56によって開閉操作支点部55が使用位置で保持さ
れ、この可動ハンドル11の操作力がそのままの状態で
操作ロッド14を介して把持部材8a,8b側に伝達さ
れるようになっている。
【0045】また、必要以上に強く可動ハンドル11を
操作した場合には開閉操作支点部55が板ばね56のば
ね力に抗して支点穴53に沿って移動位置まで移動する
ようになっている。このとき、板ばね56は固定ハンド
ル10の延出部55によって押圧されて貫通孔51の外
側に向けて湾曲する状態に弾性変形されるようになって
いる。
【0046】さらに、延出部52の支点穴53に開閉操
作支点部55が通過可能な切欠き部54を設けたので、
必要に応じて開閉操作支点部55を支点穴53から切欠
き部54を通して係合、取りはずし自在である。したが
って、固定ハンドル10と可動ハンドル11とが着脱自
在である。
【0047】そこで、上記構成のものにあっても第1の
実施例と同様の効果を得ることができる。更に、本実施
例では開閉操作支点部55を支点穴53から係合、取り
はずし自在とし、固定ハンドル10と可動ハンドル11
とが着脱自在にしたので、例えば、手術後に本把持鉗子
1を洗浄、消毒する際に、固定ハンドル10と可動ハン
ドル11とを取りはずすことで、保持溝11bや貫通孔
51内等の洗浄、消毒をしやすくするという効果もあ
る。なお、本実施例に図5のようなラチェット44を用
いたロック機構41を追加することも可能である。
【0048】また、図7は本発明の第3の実施例を示す
ものである。これは、把持鉗子1の操作部61の本体6
2に左右対称形状の一対の可動ハンドル63,63を設
けたものである。ここで、各可動ハンドル63には基端
部側にリング状の指掛け部63aがそれぞれ形成されて
いる。
【0049】また、操作部本体62には挿入部2の基端
部が挿入される挿入部取付け穴62aが形成されてい
る。そして、挿入部2のシース5の基端部はこの挿入部
取付け穴62aに挿入された状態で固定ねじ64により
操作部本体62に固定されている。
【0050】さらに、操作部本体62には左右の可動ハ
ンドル63を取付ける一対のハンドル取付け穴65,6
5が設けられている。そして、各ハンドル取付け穴65
内には左右の可動ハンドル63をそれぞれ回動自在に支
持する回動支点部66が配設されている。
【0051】また、各可動ハンドル63の先端部には長
円形の支点穴63bが形成されている。この支点穴63
b内には各ハンドル取付け穴65の支点部66が挿入さ
れている。そして、この支点穴63bに沿って支点部6
6が外端部側の使用位置とこの使用位置から外れた内端
部側の移動位置との間で移動可能に支持されている。
【0052】さらに、操作部本体62の各ハンドル取付
け穴65にはコイルばね収納孔67が設けられている。
このコイルばね収納孔67には各可動ハンドル63の先
端部を操作部本体62の中心方向に付勢するコイルばね
68が装着されている。そして、このコイルばね68の
付勢力によって各可動ハンドル63の先端部が操作部本
体62の中心方向に押圧され、回動支点部66が支点穴
63bの外端部位置に配置された使用位置で保持される
ようになっている。
【0053】また、操作部本体62には操作ロッド14
を挿通する挿通孔62bが形成され、操作ロッド14の
基端部はこの挿通孔62bを通して外部側に延出されて
いる。そして、この延出端部には可動ハンドル63,6
3の動きを操作ロッド14に伝える連結部材69の先端
部が連結されている。
【0054】この連結部材69の基端部にはリンク取付
け溝69aが形成されている。このリンク取付け溝69
a内には一対のリンク70,70の内端部が挿入され、
これらはリンク取付け溝69a内に固定された連結ピン
71によって回動自在に支持されている。また、各リン
ク70の外端部は左右の各可動ハンドル63に連結ピン
72を介して回動自在に連結されている。
【0055】次に、上記構成の作用について説明する。
まず、左右の可動ハンドル63,63を閉じる方向へ力
を加えると、その力がリンク70,70によって連結部
材69に伝わり、連結部材69を手元方向(図7中で上
方向)へ押すことになる。そのため、操作ロッド14が
手元方向へ移動することで把持部3の把持部材8a,8
bが閉じ、体腔内臓器等を把持できる。
【0056】このとき、適正な力で可動ハンドル63,
63が閉操作された場合にはコイルばね68の付勢力に
よって各可動ハンドル63の先端部が操作部本体62の
中心方向に押圧され、回動支点部66が支点穴63bの
外端部位置に移動された使用位置で保持される。そのた
め、この場合には図7中で左側の可動ハンドル63は回
動支点部66を中心に時計回り方向、右側の可動ハンド
ル63は回動支点部66を中心に反時計回り方向へ回動
し、可動ハンドル63,63の操作力がそのままの状態
で操作ロッド14を介して把持部材8a,8b側に伝達
される。
【0057】また、可動ハンドル63,63を閉じる方
向へ必要以上に強い力を加えると、図7中で左側の可動
ハンドル63は連結ピン72を中心として時計回り方
向、右側の可動ハンドル63は連結ピン72を中心とし
て反時計回り方向へ回動する。このため、左右の可動ハ
ンドル63,63の先端部によってそれぞれコイルばね
68が外側に押圧されことになる。このとき、コイルば
ね68に作用する可動ハンドル63からの押圧力があら
かじめコイルばね68に設定されていた付勢力量を越え
るとコイルばね68が縮んで左右の可動ハンドル63,
63の先端部はそれぞれ外方向に移動する。その結果、
支点穴63bの内端部位置に可動ハンドル63,63の
支点部66,66が配置される移動位置に移動されるの
で、可動ハンドル63,63に加えられた過大な力が緩
和され、操作ロッド14を介して把持部材8a,8b側
に伝達される力を緩和させることができる。
【0058】このとき、可動ハンドル63,63に加え
た閉じる方向の強い力を弱くすれば、コイルばね68,
68は元の形状に復元するので、可動ハンドル63,6
3の支点部66,66は支点穴63bの外端部位置に配
置された使用位置に戻ることになる。
【0059】そこで、上記構成のものにあっては必要以
上に強い操作力が可動ハンドル63,63に加えられた
場合には図7中で左側の可動ハンドル63は連結ピン7
2を中心として時計回り方向、右側の可動ハンドル63
は連結ピン72を中心として反時計回り方向へ回動し、
可動ハンドル63,63の先端部によって押圧されて左
右の可動ハンドル63,63の先端部がコイルばね6
8,68の付勢力に抗してそれぞれ外方向に移動され、
支点穴63bの内端部位置に可動ハンドル63,63の
支点部66,66が配置される移動位置に移動されるよ
うにしたので、可動ハンドル63,63に加えられた過
大な力を緩和させることができる。そのため、第1の実
施例と同様に一対の把持部材8a,8b間に把持された
針を破損したり、或いは把持部材8a,8bや、可動ハ
ンドル63,63の破損を防止することができ、耐久性
の向上を図ることができる。
【0060】なお、本実施例にも図5と同様にロック部
材41、ラチェット44を設けてもよい。さらに、本実
施例では、弾性手段としてコイルばね68を用いたが板
ばねでもよく、他の弾性手段を用いてもかまわない。こ
れは他の実施例でも同様である。
【0061】また、図8(A),(B)は本発明の第4
の実施例を示すものである。図8(A)は例えば手術用
の針等を把持する把持鉗子81全体の概略構成を示すも
のである。この把持鉗子81には挿入部82と、この挿
入部82の先端に設けられた把持部83および挿入部8
2の基端部に設けられた操作部83Aとが設けられてい
る。
【0062】さらに、挿入部82には長尺なシース82
Aの先端部に開閉自在な把持部83が設けられている。
この把持部83にはシース82Aの先端部に設けられた
固定把持部材84aと、可動把持部材84bとが設けら
れている。この可動把持部材84bはシース82Aの先
端部ピン85を中心に回動できるように連結されてい
る。この場合、可動把持部材84bはシース82Aの内
部に軸心方向に移動自在に配設された操作ロッド86に
よって開閉操作されるようになっている。
【0063】また、操作部83Aは把持部83を操作す
るものである。この操作部83Aには固定ハンドル87
と可動ハンドル88とが設けられている。ここで、固定
ハンドル87および可動ハンドル88には基端部側にリ
ング状の指掛け部87a,88aがそれぞれ形成されて
いる。
【0064】さらに、挿入部82は固定ハンドル87に
固定ねじ89によって固定されている。可動ハンドル8
8は固定ハンドル87に回動ピン90により回動自在に
取付けられている。
【0065】この場合、固定ハンドル87の先端部側に
は可動ハンドル連結部と、挿入部82の基端部が挿入さ
れる挿入部取付け穴と、操作ロッド86の挿通孔とが形
成されている。この挿入部取付け穴には挿入部82のシ
ース82Aの基端部が挿入された状態で固定ねじ89に
よって固定されている。そして、シース82A内の操作
ロッド86の基端部は挿通孔を通して外部側に延出さ
れ、この延出端部に連結部材91が連結されている。
【0066】連結部材91の手元側付近には一対の連結
板93,94の内端部が連結ピン92によって回動自在
に連結されている。連結板94の外端部は可動ハンドル
88側に連結され、この可動ハンドル88の動きを連結
部材91に伝えるようになっている。
【0067】さらに、連結板93の外端部は固定ハンド
ル87に連結ピン97によって回動自在に連結され、連
結部材91が上下方向に大きくブレることを防止するよ
うになっている。また、連結板94には外端部に長円形
の支点穴103が設けられ、この支点穴103内に挿入
される支点部102によって可動ハンドル88に対して
回動自在に支持されている。
【0068】さらに、可動ハンドル88には連結板94
を回動自在に収納する収納孔100が設けられ、それに
連設してばね収納孔101が形成されている。収納孔1
00とばね収納孔101との間に形成された段差間には
板ばね104が架設され、この板ばね104によって連
結板94が図中右下方向への付勢されている。
【0069】また、連結板93には外端部に長円形の支
点穴98が設けられ、この支点穴98内に挿入される連
結ピン97によって固定ハンドル87に対して回動自在
に支持されている。
【0070】さらに、固定ハンドル87にも、可動ハン
ドル88側とほぼ同様に連結板93を回動自在に収納す
る収納孔95が設けられ、それに連設してばね収納孔9
6が形成されている。収納孔95とばね収納孔96との
間に形成された段差間には板ばね99が架設されてお
り、この板ばね99によって連結板93が図中上方向へ
に付勢されている。
【0071】また、固定ハンドル87と可動ハンドル8
8との間には固定ハンドル87と可動ハンドル88との
間を任意の開度位置で係脱可能に係止する係止部105
が設けられている。この係止部105には一対のロック
部材106,107が設けられている。ここで、一方の
ロック部材106の一端部は固定ハンドル87の指掛け
部87a付近にねじ込み固定され、他方のロック部材1
07の一端部は可動ハンドル88の指掛け部88a付近
にねじ込み固定されている。これらのロック部材10
6,107には図8(B)に示すように略鋸歯状のラチ
ェット108,109がそれぞれ形成されている。これ
らのラチェット108,109はそれぞれ対向配置さ
れ、かみ合うように設置されている。
【0072】このように構成される把持鉗子81によっ
て、例えば手術用の針を把持する場合には可動ハンドル
88を開操作して把持部材84a,84bを開き、可動
ハンドル88を閉操作して把持部材84a,84bを閉
じることで針を把持する。
【0073】この際、ロック部材106,107に対向
して設けられたラチェット108,109をかみ合わせ
ると、可動ハンドル88が閉じた状態でロックされるの
で、可動ハンドル88を閉じる方向へ加えている力を緩
めても、針は把持部材84a,84bによって把持され
た状態を保っている。そして更に強い力で針を把持した
状態でロックしたい場合には、可動ハンドル88を閉じ
る方向へ更に強く回動させる。
【0074】すると、連結板93、94の外端部がそれ
ぞれ板ばね99,104を操作部83Aの外側へ押圧す
ることになり、あらかじめ板ばね99,104に設定さ
れていた付勢力を越えると板ばね99,104はその中
央部付近を操作部83Aの外側へ曲げられて弓状に撓
み、連結ピン97,支点部102が支点穴98,103
内を操作部83Aの内側へスライドすることになる。
【0075】すると、可動ハンドル88は回動ピン90
を中心として、更に閉じる方向へ回動し、この結果、ロ
ック部材107はロック部材106に対して更に下へ移
動し、ラチェット108,109のかみ合いが深くな
る。
【0076】このように可動ハンドル88を閉方向へ閉
じて、板ばね99,104をより大きく弓状に撓ませて
ラチェット108,109のかみ合いを深くすること
で、板ばね99,104が連結板93,94を操作部8
3Aの内側へ付勢する力量が大きくなり、この結果、把
持部83で針を把持する力量が大きくなる。
【0077】そこで、上記構成のものにあっては連結ピ
ン97,支点部102が支点穴98,103内を移動可
能とし、しかも板ばね99,104によって連結板9
3,94が操作部83Aの内側へ付勢されるように構成
したので、把持部83で針等を把持した状態でのラチェ
ット108,109のかみ合い深さを調整でき、そのか
み合い深さに応じて把持部83での把持力量を調整する
ことができる。
【0078】また、図9は本発明の第5の実施例を示す
ものである。これは、図7に示す第3の実施例の操作部
61における可動ハンドル63,63の先端部を操作部
本体62に回動支点部66を中心に回動自在に連結する
とともに、一対のリンク70,70の外端部と可動ハン
ドル63,63との連結部に図8に示す第4の実施例の
連結構造を採用したものである。
【0079】すなわち、各リンク70の外端部には長円
形の支点穴111が設けられ、この支点穴111内に挿
入される連結ピン72によって可動ハンドル63に対し
て回動自在に支持されている。
【0080】さらに、各可動ハンドル63にはリンク7
0を回動自在に収納する収納孔112が設けられ、それ
に連設してばね収納孔113が形成されている。収納孔
112とばね収納孔113との間に形成された段差11
4,114間には板ばね115が架設され、この板ばね
115によってリンク70が内方向に付勢されている。
【0081】そこで、上記構成のものにあっても第4の
実施例と同様に可動ハンドル63,63を閉じる方向へ
力を加えると、その力がリンク70,70によって連結
部材69に伝わり、連結部材69を手元方向へ押すこと
になり、操作ロッド14が手元方向へ移動することで、
把持部材8a,8bが閉じ、体腔内臓器等を把持するこ
とができる。
【0082】この際、可動ハンドル63,63を閉じる
方向へ過大な力が加わると、リンク70,70の外端部
が板ばね115,115を外側へ押すことになり、あら
かじめ板ばね115,115に設定されていた付勢力量
を越えると、板ばね115,115はその中央部を外側
へ曲げられて弓状に撓み、連結ピン72,72はリンク
70,70の支点穴111,111内をハンドル内側へ
移動する。
【0083】可動ハンドル63,63に加えた閉じる方
向の力を弱くすれば、板ばね115,115は弓状から
元の形状へ復元するので、連結ピン72,72は再び支
点穴111,111内の外側へ押しつけられることにな
る。
【0084】したがって、本実施例では過大な力が可動
ハンドル63,63に加えられると、リンク70,70
の外端部が板ばね115,115の付勢力に反発して操
作部61の外側へ移動することで、連結ピン72,72
がリンク70,70の支点穴111,111内をハンド
ル内側へ移動することにより、可動ハンドル63,63
に加えられた過大な力が緩和される。さらに、連結ピン
72,72が支点穴111,111内を移動する動作に
ともない鉗子を操作している術者が可動ハンドル63,
63に過大な力が加わっていることに気付かせることが
でき、適正な把持力を知ることができるという効果があ
る。
【0085】また、図10は本発明の第6の実施例を示
すものである。これは、第5の実施例の一対のリンク7
0,70の外端部と可動ハンドル63,63との間を連
結ピン72によって回動自在に連結するとともに、一対
のリンク70,70の内端部と連結部材69との連結部
に図8に示す第4の実施例の連結構造を採用したもので
ある。
【0086】すなわち、各リンク70の内側端付近には
長円形状の支点穴125が設けられ、そこに、連結ピン
124が摺動可能にはめこまれ、連結部材69に係合さ
れている。連結部材69には各リンク70の収納孔12
2と、ばね収納孔123とが設けられている。そして、
各収納孔122とばね収納孔123との間の段差間に板
ばね126が架設され、各板ばね126によって各リン
ク70を外側へ付勢するようになっている。
【0087】そこで、上記構成のものにあっては可動ハ
ンドル63,63を閉じる方向へ力を加えると、その力
が各リンク70によって連結部材69に伝わり、連結部
材69を手元方向へ押すことになり、操作ロッド14が
手元方向へ移動することで、把持部材8a、8bが閉
じ、体腔内臓器等を把持することができる。
【0088】この際、可動ハンドル63,63を閉じる
方向へ過大な力が加わると、各リンク70の内端部が板
ばね126を内側へ押すことになり、あらかじめ板ばね
126に設定されていた付勢力量を越えると、板ばね1
26はその中央部を内側へ曲げられて弓状に撓み、各リ
ンク70は連結ピン124を案内として支点穴125が
内側へスライドすることでハンドル内側へ移動する。
【0089】可動ハンドル63,63に加えた閉じる方
向の力を弱くすれば、板ばね126は弓状から元の形状
へ復元するので、各リンク70は外側へ押しつけられて
連結ピン124が再び支点穴125内のハンドル内側へ
押しつけられることになる。
【0090】したがって、本実施例では第5の実施例と
同様に可動ハンドル63,63に過大な力が加えられる
とリンク70,70の内端部が板ばね126,126の
付勢力に反発して連結部材69の内側へ移動すること
で、連結ピン124,124がリンク70,70の支点
穴125,125内をハンドル外側へ移動することによ
り、可動ハンドル63,63に加えられた過大な力が緩
和される。さらに、連結ピン124,124が支点穴1
25,125内を移動する動作にともない鉗子を操作し
ている術者が可動ハンドル63,63に過大な力が加わ
っていることに気付かせることができ、適正な把持力を
知ることができるという効果がある。
【0091】また、図11は本発明の第7の実施例を示
すものである。これは、第6の実施例の連結部材69と
各リンク70の内端部との連結部分の構造をさらに変更
したものである。
【0092】すなわち、本実施例では連結部材69にリ
ンク連結孔132およびばね収納孔135が設けらてい
るとともに、支点穴134が軸心方向に沿って長円形に
設けられており、ここに各リンク70の内端部との連結
ピン133が摺動自在に係合されている。さらに、ばね
収納孔135にはコイルばね136が収納されており、
このコイルばね136によって各リンク70の内端部付
近が先端方向に付勢されている。
【0093】そこで、上記構成のものにあっては可動ハ
ンドル63,63を閉じる方向へ力を加えると、その力
が各リンク70によって連結部材69に伝わり、連結部
材69を手元方向へ押すことになり、操作ロッド14が
手元方向へ移動することで、把持部材8a、8bが閉
じ、体腔内臓器等を把持することができる。
【0094】この際、可動ハンドル63,63を閉じる
方向へ過大な力が加わると、各リンク70の内端部がコ
イルばね136を基端側へ押すことになり、あらかじめ
コイルばね136に設定されていた付勢力量を越える
と、コイルばね136は縮み、連結ピン133は連結部
材69の支点穴134内を基端側へ移動する。
【0095】可動ハンドル63,63に加えた閉じる方
向の力を弱くすれば、コイルばね136は伸びて元の形
状へ復元するので、連結ピン133は再び支点穴134
内の先端側へ押しつけられることになる。したがって、
上記実施例でも第6の実施例と同様の効果を得ることが
できる。
【0096】また、図12(A)乃至図13は把持鉗子
の第1の変形例を示すものである。図13は内視鏡用鉗
子141の先端部の概略構成を示すもので、143は把
持部、146は挿入部142の先端に配設された把持部
143の支持部、144a,144bは把持部材、14
7は把持部材144a,144bを回動自在に支持する
回動ピンである。
【0097】ここで、支持部146にはリンク収容溝が
形成されており、このリンク収容溝に各把持部材144
a,144bを開閉操作するリンク機構が収容されてい
る。また、図12(B)に示すように支持部146のリ
ンク収容溝の両側の壁部146a,146bに形成され
たピン挿入孔148a,148bの左右の開口部のう
ち、一方はピン挿入孔148a,148bの軸線O1
一致した軸線O1 を持つざぐり部149が形成され、も
う他方はピン挿入孔148a,148bの軸線O1 に対
して、ある一定角度の傾斜をなす軸線O2 を持つざぐり
部150が形成されている。
【0098】回動ピン147の挿通先端部をかしめて、
おしつぶし、このかしめ部152および反対側のピン頭
部151を各々のざぐり部150、149に密着させて
ピン147を固定させている。
【0099】また、本実施例では図12(A)に示すよ
うにワイヤ継ぎ手153とワイヤ154の各々にネジ部
155を設けることで、ワイヤ継ぎ手153とワイヤ1
54をねじ込み接着して固定している。
【0100】また、本実施例では把持部143の高さ
(図12(A)におけるa)が支持部146の外径(図
12(A)におけるb)より大きいため、内視鏡用鉗子
の案内管等への挿脱を滑らかにするために把持部143
の後面145a,145bに傾斜を付けている。
【0101】図13に示した把持鉗子の把持部143で
は歯161の配置を、水平に対して一定角度(図13の
α°)傾斜させることにより、歯161が先端で確実に
閉じる構成になっている。
【0102】そこで、上記構成のものにあっては支持部
146のリンク収容溝の両側の壁部146a,146b
に形成されたピン挿入孔148a,148bの左右の開
口部のうち、一方にピン挿入孔148a,148bの軸
線O1 と一致した軸線O1 を持つざぐり部149を形成
し、他方はピン挿入孔148a,148bの軸線O1
対して、ある一定角度の傾斜をなす軸線O2 を持つざぐ
り部150を形成したので、このざぐり部150に密着
されるピン147のかしめ部52の断面形状を円形状以
外の非対象な形状に形成することができる。そのため、
ピン147が回動することは無い。
【0103】したがって、円形のざぐり部150の加工
だけで、追加の加工や作業工程をすることなく、またか
しめる作業内容も従来と変えることなくピン147の回
転を防止することが可能であり、ピン147の端の角部
が支持部146の外周面から突出することを防止でき
る。
【0104】また、図14(A)は把持鉗子の第2の変
形例を示すものである。これは、図12(B)に示した
ざぐり部150の深さを浅くしたものである。ざぐり部
150の深さを浅くすることにより、かしめて押しつぶ
す量が少なくでき、作業が簡便になる。
【0105】また、図14(B)は把持鉗子の第3の変
形例を示すものである。これは、図14(A)に示した
ざぐり部150の深さを更に浅くしたものである。かし
めて押しつぶす量をさらに少なくでき、作業がさらに簡
便となる。
【0106】また、図14(C)は把持鉗子の第4の変
形例を示すものである。これは、ざぐり部150の円錐
面に加えて、この円錐面と同じ軸線O2 を持つ円筒面1
74を設けたものである。ピン147の回転を防止する
効果をより強くしたい場合、ざぐり部150の深さをよ
り深くする必要があるが、そうするとかしめて押しつぶ
す量が増えて、作業がたいへんになる。
【0107】本実施例では、ざぐり部150に円筒面1
74が形成さているため、ざぐり部150を深くして
も、円錐面だけのざぐり部150に比較してかしめて押
しつぶす量を少なくでき、作業が簡便になる。さらにピ
ン147の端の角部がより純角となり、かしめ時の仕上
げ等が確実となる。
【0108】なお、本実施例では左右両側のざぐり部1
49、150に円筒面171,174を設けたが、左右
いずれか片側でも良く、なんら限定するものではない。
また、図15に示す第5の変形例のように把持部181
に固定把持部材182と、可動把持部材183とが設け
られ、可動把持部材183の回動ピン184に図12
(B)に示す構成を採用しても良い。なお、本発明は上
記実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸
脱しない範囲で種々変形実施できることは勿論である。
【0109】
【発明の効果】本発明によれば両ハンドル構成部材間を
開閉自在に支持する開閉動作支点部を使用位置とこの使
用位置から外れた移動位置との間で移動可能に支持する
支持部を設けるとともに、常時は開閉操作支点部を使用
位置に保持する状態に付勢する付勢手段を設けたので、
必要以上に強く操作ハンドルを握った場合であっても、
操作軸や把持部材に伝達される力を操作ハンドルに加え
た力よりも緩和させ、耐久性の向上を図ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施例を示すもので、(A)
は把持鉗子の要部構成を示す縦断面図、(B)は図1
(A)のL1 −L1 線断面図、(C)は図1(A)のL
2 −L2 線断面図。
【図2】 把持鉗子全体の概略構成を示す側面図。
【図3】 把持部材のリンク機構を示す平面図。
【図4】 把持部材のリンク機構の側面図。
【図5】 把持鉗子の変形例を示す要部の縦断面図。
【図6】 本発明の第2の実施例を示すもので、(A)
は把持鉗子の要部の縦断面図、(B)は図6(A)のL
1 −L1 線断面図。
【図7】 本発明の第3の実施例の把持鉗子の要部の縦
断面図。
【図8】 本発明の第4の実施例を示すもので、(A)
は把持鉗子の要部の縦断面図、(B)は係止部の噛合部
材の噛合状態を示す側面図。
【図9】 本発明の第5の実施例の把持鉗子の要部の縦
断面図。
【図10】 本発明の第6の実施例の把持鉗子の要部の
縦断面図。
【図11】 本発明の第7の実施例の把持鉗子の要部の
縦断面図。
【図12】 把持鉗子の第1の変形例を示すもので、
(A)は把持部材の支持部を示す側面図、(B)は図1
2(A)のL1 −L1 線断面図。
【図13】 内視鏡用鉗子の先端部を示す側面図。
【図14】 (A)は把持鉗子の第2の変形例を示す要
部の横断面図、(B)は把持鉗子の第3の変形例を示す
要部の横断面図、(C)は把持鉗子の第4の変形例を示
す要部の横断面図。
【図15】 把持鉗子の第5の変形例を示す側面図。
【符号の説明】 5,82,142…シース、8a,8b,84a,84
b,144a,144b…把持部材、9,61,83…
ハンドル、10,87…固定ハンドル(ハンドル構成部
材)、11,63,88…可動ハンドル(ハンドル構成
部材)、13…支持部、14…操作ロッド(操作軸)、
25,55,66…開閉動作支点部、31,56…板ば
ね(付勢手段)、68…コイルばね(付勢手段)、18
2…固定把持部材、183…可動把持部材。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シースの先端部に把持部材が開閉自在に
    設けられ、シース内に軸心方向に沿って移動自在に挿入
    された操作軸の先端部が前記把持部材に連結されるとと
    もに、前記シースの基端部に開閉自在に設けられた一対
    のハンドル構成部材を備えたハンドルの開閉動作にとも
    ない前記操作軸を軸心方向に移動操作して前記把持部材
    を開閉操作する把持鉗子において、前記両ハンドル構成
    部材間を開閉自在に支持する開閉動作支点部を使用位置
    とこの使用位置から外れた移動位置との間で移動可能に
    支持する支持部を設けるとともに、常時は前記開閉操作
    支点部を使用位置に保持する状態に付勢する付勢手段を
    設けたことを特徴とする把持鉗子。
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Cited By (7)

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