JPH06295823A - モールド形電気機器 - Google Patents
モールド形電気機器Info
- Publication number
- JPH06295823A JPH06295823A JP5082324A JP8232493A JPH06295823A JP H06295823 A JPH06295823 A JP H06295823A JP 5082324 A JP5082324 A JP 5082324A JP 8232493 A JP8232493 A JP 8232493A JP H06295823 A JPH06295823 A JP H06295823A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- molded
- coil
- resin
- mold
- pilot
- Prior art date
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- Pending
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- Insulating Of Coils (AREA)
- Housings And Mounting Of Transformers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 機器の運転期間中に継続的に診断することが
でき信頼性を向上する。 【構成】 モールドコイル1に使用されている樹脂と同
種の樹脂で着色顔料を加えないかまたは温度劣化特性が
10〜20%程度低い着色顔料を加えて成形したパイロ
ット材3をモールドコイル1に埋設する。
でき信頼性を向上する。 【構成】 モールドコイル1に使用されている樹脂と同
種の樹脂で着色顔料を加えないかまたは温度劣化特性が
10〜20%程度低い着色顔料を加えて成形したパイロ
ット材3をモールドコイル1に埋設する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はモールド変圧器等のモー
ルド形電気機器に係り、特にモールドコイルの劣化状態
の検知が可能な劣化診断装置付きのモールド形電気機器
に関する。
ルド形電気機器に係り、特にモールドコイルの劣化状態
の検知が可能な劣化診断装置付きのモールド形電気機器
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来モールド変圧器の絶縁劣化状態を検
知する装置としては、特開平2−73611号公報に開
示されているものがある。これはパイロット材をコイル
ダクト内に配設し、診断時にそのパイロット材を取り出
して強度測定により絶縁劣化状態を検知するものであ
る。
知する装置としては、特開平2−73611号公報に開
示されているものがある。これはパイロット材をコイル
ダクト内に配設し、診断時にそのパイロット材を取り出
して強度測定により絶縁劣化状態を検知するものであ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この構
成では変圧器の運転期間中に継続的に診断することがで
きない。一般にエポキシ樹脂等の高分子化合物の有機材
料は熱によって機械的強度を除々に低下させる。モール
ドコイルの注型用樹脂もまた長期間の使用によりモール
ドコイルの通電発熱のため機械的強度を低下させ、これ
によって絶縁性能が低下し最終的にはモールドコイルと
しての要求性能を失い使用不能の状態になる。本発明は
上記課題を解決し、機器の運転期間中に継続的に診断す
ることができて信頼性の優れたモールド形電気機器を提
供することを目的としている。
成では変圧器の運転期間中に継続的に診断することがで
きない。一般にエポキシ樹脂等の高分子化合物の有機材
料は熱によって機械的強度を除々に低下させる。モール
ドコイルの注型用樹脂もまた長期間の使用によりモール
ドコイルの通電発熱のため機械的強度を低下させ、これ
によって絶縁性能が低下し最終的にはモールドコイルと
しての要求性能を失い使用不能の状態になる。本発明は
上記課題を解決し、機器の運転期間中に継続的に診断す
ることができて信頼性の優れたモールド形電気機器を提
供することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、モールドコイ
ルに使用されている樹脂と同種の樹脂で着色顔料を加え
ないかあるいは温度劣化特性が10〜20%程度低い着
色顔料を加えて成形したパイロット材をモールドコイル
に埋設したことを特徴とする。
ルに使用されている樹脂と同種の樹脂で着色顔料を加え
ないかあるいは温度劣化特性が10〜20%程度低い着
色顔料を加えて成形したパイロット材をモールドコイル
に埋設したことを特徴とする。
【0005】
【作用】上記構成によりモールドコイル表面に埋設され
たパイロット材の明度を測定し、既知の熱劣化による明
度変化データと比較することによりモールドコイルの劣
化の進行度及び残存寿命を的確に判定することが可能で
ある。
たパイロット材の明度を測定し、既知の熱劣化による明
度変化データと比較することによりモールドコイルの劣
化の進行度及び残存寿命を的確に判定することが可能で
ある。
【0006】
【実施例】本発明の一実施例を図面を参照して説明す
る。図1(a)はモールド変圧器に用いられるモールド
高圧コイルの断面図で、(b)はモールド高圧コイルの
A−A´線に沿った温度分布図である。モールド高圧コ
イル1は複数個のコイル素体1aを軸方向に積み重ねて
例えばエポキシ樹脂2により円筒状または角筒状にモー
ルド成形したもので、このモールド高圧コイル1の樹脂
中にパイロット材3が埋設されている。パイロット材3
はモールド樹脂と同種のエポキシ樹脂で、しかも無顔料
の材料を用いてあらかじめ円柱状または角柱状に成形し
たもので、最上部のコイル素体1aの上端に配設した
後、モールド成形されてモールド高圧コイル1に埋設さ
れる。このパイロット材3はモールド高圧コイル1内の
温度のなるべく高温部分に埋設することが望ましい。モ
ールド高圧コイル1の温度分布は図1(b)に示すよう
に、最高点温度がコイルの高さ方向に下面より2/3の
位置で、半径方向にほぼ中央の位置にあり、実施例のよ
うにパイロット材3をモールド高圧コイル1の上部に配
設した場合、最高点温度の近い温度で使用され、その
1.1倍が最高点温度に相当する。
る。図1(a)はモールド変圧器に用いられるモールド
高圧コイルの断面図で、(b)はモールド高圧コイルの
A−A´線に沿った温度分布図である。モールド高圧コ
イル1は複数個のコイル素体1aを軸方向に積み重ねて
例えばエポキシ樹脂2により円筒状または角筒状にモー
ルド成形したもので、このモールド高圧コイル1の樹脂
中にパイロット材3が埋設されている。パイロット材3
はモールド樹脂と同種のエポキシ樹脂で、しかも無顔料
の材料を用いてあらかじめ円柱状または角柱状に成形し
たもので、最上部のコイル素体1aの上端に配設した
後、モールド成形されてモールド高圧コイル1に埋設さ
れる。このパイロット材3はモールド高圧コイル1内の
温度のなるべく高温部分に埋設することが望ましい。モ
ールド高圧コイル1の温度分布は図1(b)に示すよう
に、最高点温度がコイルの高さ方向に下面より2/3の
位置で、半径方向にほぼ中央の位置にあり、実施例のよ
うにパイロット材3をモールド高圧コイル1の上部に配
設した場合、最高点温度の近い温度で使用され、その
1.1倍が最高点温度に相当する。
【0007】したがってパイロット材3はモールド高圧
コイル1の高温部分にあるコイル素体1aの上端に接
し、また端面がモールド高圧コイル1の上端面に露出し
ていることから、パイロット材3をある時間経過後に継
続的に観察すると、その変色度合により、熱劣化の状況
が測定でき、モールド高圧コイル1の残存寿命を継続し
て推定することができる。
コイル1の高温部分にあるコイル素体1aの上端に接
し、また端面がモールド高圧コイル1の上端面に露出し
ていることから、パイロット材3をある時間経過後に継
続的に観察すると、その変色度合により、熱劣化の状況
が測定でき、モールド高圧コイル1の残存寿命を継続し
て推定することができる。
【0008】次に残存寿命の推定方法について説明す
る。図2にエポキシ樹脂で成形されたパイロット材の明
度をパラメーターにした温度−時間特性を示す。図3に
エポキシ樹脂の温度−寿命特性を示す。図2の温度−時
間特性から変圧器の運転履歴により加熱時間が求まる。
これをたとえば10000時間とし、パイロット材の明
度がL=40であれば、モールドコイルは平均135℃
で運転されたことになる。この場合の最高点温度は1.
1倍の150℃である。
る。図2にエポキシ樹脂で成形されたパイロット材の明
度をパラメーターにした温度−時間特性を示す。図3に
エポキシ樹脂の温度−寿命特性を示す。図2の温度−時
間特性から変圧器の運転履歴により加熱時間が求まる。
これをたとえば10000時間とし、パイロット材の明
度がL=40であれば、モールドコイルは平均135℃
で運転されたことになる。この場合の最高点温度は1.
1倍の150℃である。
【0009】そして図3において、150℃の寿命は6
0000時間であるから、残存寿命は60000−10
000=40000時間となる。このように変圧器の稼
動日数とパイロット材の明度により、等価的にモールド
コイルの最高点温度が求まり、期待寿命時間から劣化日
数を差し引いたものが変圧器の残存寿命となる。
0000時間であるから、残存寿命は60000−10
000=40000時間となる。このように変圧器の稼
動日数とパイロット材の明度により、等価的にモールド
コイルの最高点温度が求まり、期待寿命時間から劣化日
数を差し引いたものが変圧器の残存寿命となる。
【0010】なお、パイロット材3は、目視管理のため
コイル表面に取りつける必要があるが、図1(b)の温
度分布図に示すように、コイル表面は内部の最高点温度
よりいくぶん低い温度になっていることから、着色顔料
を加えていない樹脂で成形した場合には、明度を観察し
にくい場合がある。このような場合には、パイロット材
に温度劣化特性が10〜20%低い着色顔料を加えた樹
脂で成形したものを用いて明度反応を著しくさせること
より観察しやすくすることもできる。
コイル表面に取りつける必要があるが、図1(b)の温
度分布図に示すように、コイル表面は内部の最高点温度
よりいくぶん低い温度になっていることから、着色顔料
を加えていない樹脂で成形した場合には、明度を観察し
にくい場合がある。このような場合には、パイロット材
に温度劣化特性が10〜20%低い着色顔料を加えた樹
脂で成形したものを用いて明度反応を著しくさせること
より観察しやすくすることもできる。
【0011】
【発明の効果】以上説明のように本発明のモールド形電
気機器によれば、モールドコイルにパイロット材を埋設
したことにより、モールドコイルの劣化状態を継続的に
診断することができ、寿命の判定が可能となり、電源設
備の安全を保持し機器の信頼性が向上する。
気機器によれば、モールドコイルにパイロット材を埋設
したことにより、モールドコイルの劣化状態を継続的に
診断することができ、寿命の判定が可能となり、電源設
備の安全を保持し機器の信頼性が向上する。
【図1】(a)は本発明によるモールド形電気機器の断
面図、(b)は(a)の温度分布図
面図、(b)は(a)の温度分布図
【図2】パイロット材の加熱時間と温度、明度の関係を
示す図
示す図
【図3】エポキシ樹脂の温度と寿命と関係を示す図
1はモールド高圧コイル、1aはコイル素体、2はエポ
キシ樹脂、3はパイロット材を示す。
キシ樹脂、3はパイロット材を示す。
Claims (2)
- 【請求項1】 モールドコイルを形成する樹脂と同種の
樹脂で着色顔料を加えないで成形したパイロット材をモ
ールドコイルの表面に埋設したことを特徴とするモール
ド形電気機器。 - 【請求項2】 モールドコイルを形成する樹脂と同種の
樹脂で温度劣化特性が10〜20%低い着色顔料を加え
て成形したパイロット材をモールドコイルの表面に埋設
したことを特徴とするモールド形電気機器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5082324A JPH06295823A (ja) | 1993-04-09 | 1993-04-09 | モールド形電気機器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5082324A JPH06295823A (ja) | 1993-04-09 | 1993-04-09 | モールド形電気機器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06295823A true JPH06295823A (ja) | 1994-10-21 |
Family
ID=13771386
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5082324A Pending JPH06295823A (ja) | 1993-04-09 | 1993-04-09 | モールド形電気機器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06295823A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016225379A (ja) * | 2015-05-28 | 2016-12-28 | 株式会社日立産機システム | 変圧器の余寿命診断法および余寿命診断装置 |
WO2023047758A1 (ja) * | 2021-09-27 | 2023-03-30 | 株式会社東芝 | 磁性部品 |
-
1993
- 1993-04-09 JP JP5082324A patent/JPH06295823A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016225379A (ja) * | 2015-05-28 | 2016-12-28 | 株式会社日立産機システム | 変圧器の余寿命診断法および余寿命診断装置 |
WO2023047758A1 (ja) * | 2021-09-27 | 2023-03-30 | 株式会社東芝 | 磁性部品 |
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