JPH06288979A - 選択可燃物質センサ - Google Patents
選択可燃物質センサInfo
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- JPH06288979A JPH06288979A JP5336760A JP33676093A JPH06288979A JP H06288979 A JPH06288979 A JP H06288979A JP 5336760 A JP5336760 A JP 5336760A JP 33676093 A JP33676093 A JP 33676093A JP H06288979 A JPH06288979 A JP H06288979A
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Abstract
できる、応答時間の早い安価な可燃物質センサを提供す
ること。 【構成】 ポンプセル12とセンサセル14を備えた選
択可燃物質センサ10を操作する方法。この方法は、少
なくとも2つの可燃性ガスと酸素ガスを含むガス雰囲気
内にセンサ10を置いておき、ポンプセル12とセンサ
セル14の間の領域にガス雰囲気が入り込めるようにす
る段階と、ポンプセル12にポンピング電流Ipを加え
る段階と、センサセル14に生じた e.m.f. (Vs )を
感知する段階と、センサ10のVs または温度の少なく
とも一方を変化させて、センサ10を可燃性ガスの1つ
に無反応にする段階と、ガス雰囲気内に存在する他の可
燃性ガスを検知する段階とを有している。
Description
センサに係り、特に、ガス雰囲気に含まれる可燃性物質
の濃度を測定する選択可燃物質センサとその測定方法に
係る。
(ZrO2)を利用したソリッドステート電気化学的セル
(電池)は、様々な用途の酸素センサとして広範囲に使
用できることが判明している。これら用途の一つに自動
車業界での使用がある。酸素センサを使用してエンジン
排気中の酸素分圧を測定し空気対燃料(A/F)比を制
御することが行なわれている。代表的な自動車用酸素セ
ンサは、オープン回路モードで操作される単一のZrO2セ
ル(ネルンスト・セル)から構成され、また化学量論比
A/F比制御用に使用されている。ネルンスト・セルよ
りも感度のよい酸素センサは、酸素ポンピング原理、す
なわち、外部から電流を加えてZrO2セルの負ポテンシャ
ル側から正ポテンシャル側に酸素を移動させる原理を利
用している。この種の自動車用酸素センサは、リーン
(lean)A/F比の混合気でも作動するように構成
されている。これらセンサは、一般的には、リーン排気
ガス酸素(LEGO)センサと呼ばれている。
ick 氏、その他の者に付与され、本発明と同一の出願人
に譲渡された米国特許第 4,272,329号、第 4,272,330号
および第 4,272,331号に記載されている。ガス状雰囲気
内に置いておくこれら特許のLEGOセンサは、小さな
開口を通じて周囲雰囲気に連絡した包囲空間を形成する
ように構成されている。先に引用した特許のLEGOセ
ンサは、包囲空間を形成した2つの電気化学的セルを備
えている。一方のセルはポンプセルと呼ばれ、他方のセ
ルはセンサセルと呼ばれている。外部電源に接続する
と、ポンプセルを流れる電流(Ip )は、(周囲雰囲気
からまたは周囲雰囲気に)ガス状酸素を包囲空間に加え
または包囲空間から取り去る何れか一方の働きをする。
このポンピング作用の結果、センサセルに起電力すなわ
ち e.m.f.(Vs)が生じ、これを利用して周囲雰囲気に対
する包囲空間内の酸素分圧の変化を測定することができ
る。
るが、温度とVs を一定にして用いられてきている。従
って、これらのセンサはガス雰囲気に含まれる複数のガ
スを選択的に検知するのには使えないでいた。またこれ
らセンサは、ガス状雰囲気内に他の可燃性ガスが複数存
在する場合、その1つの可燃性ガスを検知するのには使
用できない。
センサセルを備えた選択可燃物質センサを操作する方法
に関する。この方法は、少なくとも2つの可燃性ガスと
酸素ガスを含むガス状雰囲気内にセンサを置いておき、
ポンプセルとセンサセルの間の領域にガス状雰囲気が入
り込めるようにする段階と、ポンプセルにポンピング電
流を加える段階と、センサセルに生じた e.m.f.(Vs)を
感知する段階とを備えている。さらに、この方法は、セ
ンサのVs または温度の少なくとも一方を変化させて、
センサを燃焼ガスの1つに無反応にする変更段階と、ガ
ス状雰囲気内に存在する他の可燃性ガスを検知する段階
とを備えている。
サを使用してガス雰囲気に含まれる可燃性ガスの濃度を
検知し測定することにある。本発明の他の特徴は、LE
GOセンサを操作してガス状雰囲気に含まれる可燃性ガ
スの濃度を測定する方法を提供することにある。本発明
の別の特徴は、ガス雰囲気内に他の可燃性ガスが複数存
在する場合に、この可燃性ガスの1つを検知する選択可
燃物質センサの操作方法を提供することにある。本発明
の他の特徴は、感度および選択性を制御できる選択可燃
物質センサの操作方法を提供することにある。本発明の
他の特徴によれば、ガス雰囲気内での酸素の拡散度に対
しガス状雰囲気内の各々の可燃性物質相互の拡散度が相
違しているが、これによりセンサの選択性と感度が決ま
る。本発明の他の特徴は、選択可燃物質センサが従来の
可燃物質センサに比較して応答時間が短くコストの安い
ことにある。本発明のその他の目的、特徴および利点は
明解であるが、添付図面を参照しながら以下の説明を読
めばより明確に理解することができる。
センサまたは装置10が図示されている。センサ10
は、エンジン(図示せず)の空気対燃料(A/F)比を
制御するのに使用するLEGO形式のものである。この
LEGOセンサは、Hetrick氏、その他の者に付与され
た米国特許第 4,272,329号に記載されている。この特許
の内容については、ここで特許番号を引用することによ
りその説明に代える。センサ10には、例えば、ヒータ
ー(図示せず)とフィードバック回路(図示せず)を装
備しておけることについて考慮しておく必要がある。ま
た、センサ10を周囲環境のガス状雰囲気内に置いてお
くことについて、あるいは自走乗物(図示せず)、例え
ば、こうした乗物の客室内に設置できることも考慮に入
れておく必要がある。
ポンプセル12とセンサセル14を備えている。キャビ
ティは、直径の小さな開口18を通じて周囲雰囲気に連
絡している。セル12と14はイットリア(Y2O3) をド
ーピングした二酸化ジルコニウム(ZrO2) 系からなり、
それぞれが多孔質触媒(例えば、白金)電極20、21
および22、23を備えている。図示のセンサ10はそ
の大きさを特定するものではなく、電極20、21およ
び22、23の厚みはセル12、14のZrO2材料の厚み
よりもかなり薄くしてあることにつき考慮しておく必要
がある。
てポンプセル12にポンプセル電流Ip が加えられる。
センサセル14の感知電圧Vs は、フィードバック回路
の比較器(図示せず)の入力端に加えることができる。
フィードバック回路は従来から用いられている周知技術
である。
明する。電気化学的セルの2つの側面を高温(例えば、
T>300℃)の下で異なった酸素分圧P1 とP2 に晒
した場合、セルには以下の(数式4)で示すネルンスト
の式で表わせる開路 e.m.f.が生じる。
荷、Tは絶対温度である。セルの一方の側の分圧が分か
っていれば、 e.m.f. の測定値からセルの反対側の分圧
を測定することができる。これら原理のさらに詳しい説
明は、刊行物:センサとアクチュエータ、B、9(19
92)の183頁から189頁(1992)「ソリッド
ステート電気化学的セルによる酸素ポンピング原理を利
用した化学的/物理的センサ」に見ることができる。記
事内容については、ここで雑誌名を引用することにより
その説明に代える。
雰囲気(O2 /N2 混合気)に含まれる酸素(O2 )の
濃度を測定するのに使用できる。ポンプセル12の電極
20は電極21に対しマイナスにバイアスされており、
ポンピング電流Ip はIp /(4e)の割合でキャビテ
ィ16からO2 分子を取り出す。この酸素の転移により
キャビティ16内の酸素分圧は初期値P2 から低い値P
1 に減少する。キャビティ16内と外部の酸素分圧の違
いにより、センサセル14には(kT/(4e))ln
に等しい e.m.f.(Vs )が生じ、またB(D02/(k
T))(P2 −P1 )に等しいO2 の拡散フラックスが
開口18を通じて周囲雰囲気からキャビティ16内に形
成される。上記式において、D02はO2 の拡散定数であ
り、Bは開口18の幾何学的特徴に基づいた定数であ
る。真っ直ぐに延びる単一の丸い(例えば、円筒形をし
た)小孔または開口を通じた体積拡散の場合、BはS/
Lに比例する。ここで、Sは面積、Lは小孔または開口
の長さである。
p がO2 をキャビティ16の外に転移する割合は、キャ
ビティ16内に拡散するO2 の(分子数/秒の)フラッ
クスに等しい。これは次の(数式5)ように表わせる。
が得られる。
ティ16内の酸素分圧P1 は減少しVs は増加する。ポ
ンピング電流(Ip )は、Vs が常に所定値となるよう
に制御され、Ip はP2 に比例するようになる。
質を酸化した後の残留酸素を測定することで、空気等の
周囲環境のガス状雰囲気に含まれる可燃性ガス(炭化水
素、アルコール、H2 、CO等)の濃度測定に使用でき
る。発明をより明確にするために、20.9%の一定濃
度の酸素を含む乾燥(研究所)空気中の単一の可燃性物
質(comb)を例にとり、センサ10の働きについて説明
する。ガス状雰囲気に含まれる可燃性物質を測定するセ
ンサ10の操作方法は、空気中の可燃性物質測定に限定
されるものではない。例えば、センサ10の触媒電極で
すべての可燃性ガス分子を酸化できる充分な酸素を含有
したガス状雰囲気内でも任意の可燃性物質を検出するこ
とができる。
センサ10を取り囲む空気に含まれた酸素と可燃性物質
の分圧である。センサ10をヒーター(図示せず)によ
り550から850℃の範囲の温度に加熱すると、可燃
性ガス分子はセル12、14の電極20、21および2
2、23上で酸素ガス分子と反応し、CO2 および/ま
たはH2 Oを形成する。キャビティ16内のP02とP
combは減少し、開口18を通じて周囲環境のガス状雰囲
気からキャビティ16内に酸素/可燃性ガス分子の拡散
フラックスが生じるようになる。また、ポンプセル12
に電源26から電圧を加えることができる。その結果生
じるポンピング電流(Ip )はキャビティ16内にまた
はキャビティの外に一部のO2 を転移し、キャビティ内
の酸素分圧は増減する。P02inをキャビティ16内の酸
素分圧とすれば、センサセル14に生じる e.m.f. (V
s )は以下の(数式7)で示すネルンストの式により求
められる。
おける酸素分圧である。電極22が熱力学平衡状態にあ
れば、以下の(数式8)が得られる。
る酸素ガス分子数である。キャビティ16内の可燃性ガ
ス分子のすべてと完全に反応したとすれば、酸素と可燃
性物質の(分子数/セカンドの)拡散フラックスは以下
の(数式9)、(数式10)ように表わされる。
であり、D02とDcombは酸素と可燃性物質の各々の拡散
定数である。燃焼性物質の1つのガス分子が酸素のnガ
ス分子と反応するため、状態が安定していれば以下の
(数式11)で示す関係式が得られる。
ってポンピング電流Ip によりキャビティ16の外に酸
素が転移される。
電流Ip について以下の(数式12)が得られる。
は空気中の可燃性物質の分圧に関係する。酸素(C02)
と可燃性物質(Ccomb)の(体積%の)濃度に関して、
ポンピング電流Ip の前記式は以下の(数式13)よう
に書き直すことができる。
全に反応しなければ、またはセンサセル14の電極2
2、23が熱力学平衡状態になければ、ポンピング電流
Ip と可燃性物質の分圧Pcombの間にはさらに複雑な関
係が存在することになる。この複雑な関係が把握できて
いなければ、センサ10はキャリブレーション処理して
から使用することができる。また、無視してはきたが電
極22、23の拡散効果もポンピング電流Ip の複雑な
関係に関与している。拡散効果を無視してもよいように
センサ10を操作するかまたはそのように構成する場
合、電極22、23は、異なった拡散バリヤー(図示せ
ず)、例えば、常態(体積)拡散が拡散プロセスを支配
する大きな孔や開口を備えたもの、またはクヌーセン拡
散が拡散プロセスを支配する小さな孔や開口を備えたも
のを備えることができる。これら拡散プロセスについて
の詳しい説明は、刊行物:Solid State Ionics 6 (198
2) 、175頁から183頁、 H. Dietz 氏による「ガ
ス拡散制御によるソリッド電解質酸素センサ」に記載さ
れている。
の平均自由行路よりも小さければ、拡散プロセスはクヌ
ーセン拡散により支配される。この拡散係数は絶対圧に
は関係しない。従って、ポンピング電流Ip の式は、ガ
ス状雰囲気の絶対圧に直線的に依存したポンピング電流
Ip となる。
の平均自由行路よりも大きければ、拡散プロセスは、常
態(体積)拡散が支配的となる。拡散係数D02とDcomb
は、それぞれN2 中のO2 、及びN2 中の可燃性物質の
(近似値の)複(binary)拡散係数である。これ
ら複拡散係数は絶対圧に反比例する。このため、ポンピ
ング電流Ip の数式には絶対圧からに関係しないポンピ
ング電流が取り扱われる。従って、ポンピング電流Ip
の式は以下の(数式14)ように書き直せる。
である。
較できれば、両タイプの拡散プロセスが含まれる。キャ
ビティ16とセンサ10の単一の開口は、拡散バリヤー
として作用する多孔層(図示せず)の形態にしておくこ
とができる。この拡散バリヤーは、例えば、刊行物: C
eramic Engineering and Science Proceedings、 第8
巻、9月−10月、1987年、E.M. Logothetis 氏に
よる「酸素ポンピングによる空気/燃料センサ」に記載
されている。
(例えば、20.9%に相当する)定数ではないが、
(乾燥)空気に含まれる可燃性ガスの濃度に依存してい
る。これを式で表わすと以下の(数式15)ようにな
る。
中の可燃性物質の濃度が増加するにつれて変化するポン
ピング電流Ip 、すなわち差ポンピング電流電流Ip (a
ir) −Ip ( 空気中のcomb.)が求められる。図2には、
センサ10の実験的に測定した差ポンピング電流電流の
グラフが示されている。Vs を一定にすれば、ポンピン
グ電流の変化は空気中に含まれる様々な可燃性ガスの可
燃性物質濃度とは直線的な関係にある。ポンピング電流
を加えず、測定値をこの電圧オフセット用に補正した場
合、センサ10の電圧(V)オフセットは図示のように
零にはならない。センサ10は、ほとんどの可燃性ガス
の場合、下限爆発限界(例えば、空気中にて1.0から
5.0%)以下で可燃性物質を検知することができる。
センサ10の応答時間は200ミリセカンド(ms) で測
定された。この応答時間は、従来の(熱量測定/ペリス
タ、抵抗式の)可燃物質センサの応答時間(2から20
秒)に比べて大幅に短縮されている。
合、メタン(CH4 )に対するセンサ10の感度はプロ
パン(C3 H8 )に対する感度にほぼ等しく、メタン
(CH4)に対するセンサ10の感度は水素(H2 )の
感度に接近している。ポンピング電流Ip に関する上記
式を検討すれば明らかなように、拡散係数Dcombを持つ
どの可燃性物質にも、Dcomb/D02 − exp( −4e V
s /(kT))が零に等しくなるVs /Tの値が存在す
る、すなわち、センサ10が特定のVs /Tの値の時に
可燃性物質に対し無応答になることがある。
数の可燃性ガスを識別することができる。可燃性ガスが
存在せずVs =0であれば、ポンピング電流Ip は零で
ある。可燃性ガスが存在すれば、温度は一定に保たれV
s は零に保たれる。ポンピング電流Ip の値およびサイ
ンはDcomb/D02により決まる。例えば、次の(数式1
6)、
速に拡散する。キャビティ16の内部では、可燃性物質
はCO2 および/またはH2 Oに酸化し、可燃性物質と
酸素の濃度は低下する。可燃性物質がキャビティ16内
に急速に拡散するため、キャビティ16内の酸素濃度は
センサセル14の電極22の外側における酸素濃度より
低い状態になる。その結果、Ip <0ミリアンペア(mA)
であり、キャビティ16内に酸素を追加して転移しVs
=0ミリボルト(mV)を保つ必要がある。Dcomb/D02<
1であれば、Ip >0mAとなり、キャビティ16内の酸
素濃度が電極22の外側の酸素濃度よりも高いため、キ
ャビティ16の外に酸素を転移する必要がある。通常
(体積)拡散を例にとると、空気中のメタン(CH4)
とプロパン(C3 H8 )を対象とした場合、その結果は
それぞれ図3と図4に示されている。温度Tは1000
Kに一定に保たれていることを理解しておく必要があ
る。また、Vs は単位がミリボルト(mV)であり、Ip は
不定の単位である。
空気中のCH4 /C3 H8 のCH4に対し選択性を持た
せるために、センサ10はほぼVs =12mVで操作され
る。Vs =12mVでは、センサ10は任意の濃度のC3
H8 には応答しない。すなわち、Vs =12mVを得るの
に必要なポンピング電流Ip は、空気に要するポンピン
グ電流Ip に一致している(図4)。これに対し、セン
サ10はCH4 には応答する(図3)。従って、Vs =
12mVの下でセンサ10によりポンピング電流Ip は測
定され、CH4 の濃度は前述したポンピング電流の数式
に従って計算される。考慮しておくべき点は、センサ1
0を概ねVs =−2mVで操作すれば、センサ10にC3
H8 に対する選択性を持たすことができることである。
また、Vs と温度Tを変化させて、センサ10を特定の
可燃性物質に対し無応答にできることも理解しておく必
要がある。Zr O2 材料を適切に働かせ、電極20、2
1および22、23での熱力学平衡を得るために、温度
は所定の範囲(例えば、550から850℃)に保つ必
要がある。さらに、拡散係数は温度に依存していること
を考慮に入れておく必要がある。
気のCH4 を検知する他の実施例では、センサ10は図
5に示すようにVs =7.0mVで操作される。図示のよ
うに、任意の濃度のC2 H5 OHはVs =7.0mVの下
でポンピング電流に零変化が起きる。また、CH4 はほ
ぼ1.0mA/%CH4 のポンピング電流に変化が起き
る。従って、センサ10をVs =7.0mVで操作すれ
ば、C2 H5 OHが存在していてもCH4 を選別して測
定することができる。
かまたは10mVに一定に保つ場合、空気中のプロパン
(C3 H8 )とエタノール(C2 H5 OH)の例では、
空気中のポンピング電流Ip /空気中の%可燃性物質に
対するポンピング電流Ip の変化は、センサ10の温度
の関数として表わせる。約600℃では、センサ10は
プロパンに対し無感応であり、また約850℃では、セ
ンサ10はエタノールに対して無感応である。この計算
に際し、常態(体積)拡散が開口18を通じて行なわれ
る拡散メカニズムを支配しているものと見なしている。
センサ10の温度はヒーター(図示せず)により変えら
れることを理解しておく必要がある。
択的に検知するには、センサ10の出力またはポンピン
グ電流Ip を個々のVs で測定する必要がある。この測
定法は、段階的にVs を変えて操作される単一のセンサ
10を使用したり、各々が異なったVs で操作されるセ
ンサ10のアレイを使用して行なうことができる。多数
の濃度を計算するのにはニューラル・ネットワーク(図
示せず)を使用することができる。
の)酸素濃度の下でガス状雰囲気の測定を行なう場合、
Vs を変えて(例えば、Vs =0mVで)ポンピング電流
Ip の測定を行なう必要がある。この追加測定を行なう
には、未知の酸素濃度を特定しておく必要がある。こう
した追加測定は、相対湿度の大きな変化により空気中の
酸素濃度を特定できなくなるため必要とされる。
合、ポンピング電流の公式は以下の(数式17)、(数
式18)ように表わせる。
にかかわらず行なわれていることとする。また、これら
可燃性物質と完全に反応する充分な量の酸素が存在して
いるものとする。
は温度で操作し可燃性ガスの1つを選択的に測定したり
無感応にする方法で、既知の可燃性ガスの複混合気の測
定操作を行なうことができる。複数の既知の可燃性ガス
および/または濃度が不明のO2 からなる混合気の場
合、センサ10はVs の範囲で操作され、次いで適当な
Vs の値を設定して個々の可燃性物質を順次無応答にす
る操作を行なうことができる。多数の未知の可燃性ガス
からなる混合気の場合には、Vs の値は広い範囲にわた
って変化させる必要があり、得られた測定データを評価
するためにニュートラルネットワークを使用することが
できる。Vs の範囲はそれぞれが独立した一連の値にす
る必要はなく、Vs はアナログの状態に変化させ、得ら
れたアナログポンピング電流信号をニューラル・ネット
ワークに供給することができる。
してきたが、使用した技術用語は説明の便宜のためのも
のであり、本発明を限定するものではない。これまでの
説明を参考にすれば、本発明は如何様にも修正し変更す
ることができる。従って、本発明の範囲は記載した具体
例ではなく特許請求の範囲に基づいて判断することがで
きる。
略図。
ング電流 (Ip )の変化と空気中に含まれる複数の可燃
性物質の濃度との関係を示すグラフ。
の濃度物質を含んだ状態で可燃性物質(メタン)を測定
した際の起電力(Vs )とポンピング電流(Ip )の関
係を示すグラフ。
の濃度物質を含んだ状態で他の可燃性物質(プロパン)
を測定した際のVs とIp の関係を示すグラフ。
の可燃性ガスが含まれている場合の、Ip /パーセント
可燃性物質の変化とVs の関係を示すグラフ。
の可燃性ガスが含まれている場合の、Ip /パーセント
可燃性物質の変化と温度の関係を示すグラフ。
Claims (17)
- 【請求項1】 ポンプセルとセンサセルを備えた選択可
燃物質センサを操作する方法にして、当該方法は、 少なくとも2種の可燃性ガスと酸素ガスを含むガス雰囲
気内にセンサを置き、ポンプセルとセンサセルの間の領
域にガス雰囲気が入り込めるようにする段階と、 ポンプセルにポンピング電流を加える段階と、 センサセルに生じた起電力(Vs )を感知する段階と、 センサのVs または温度の少なくとも一方を変化させ
て、センサを可燃性ガスの1つに無反応にする変更段階
と、 ガス雰囲気内に存在する他の可燃性ガスを検知する段階
とを有する選択可燃物質センサの操作方法。 - 【請求項2】 請求項1に記載された選択可燃物質セン
サの操作方法において、前記変更段階を行なう以前に、
各々の可燃性ガスに可燃性物質が存在しない時期に、ポ
ンピング電流に対するポンピング電流の零変時のVs を
決定する段階を有している選択可燃物質センサの操作方
法。 - 【請求項3】 請求項2に記載された選択可燃物質セン
サの操作方法において、前記決定段階が、各々の可燃性
ガスの零変のためにセンサの計算処理またはキャリブレ
ーションの何れか一方の操作を行なう段階を有する選択
可燃物質センサの操作方法。 - 【請求項4】 請求項1に記載された選択可燃物質セン
サの操作方法において、前記変更段階は、ポンピング電
流を調節して、センサセルのVs が可燃性ガスのうちの
1種の可燃性ガスについての零差ポンピング電流に対応
するようにする段階を有している選択可燃物質センサの
操作方法。 - 【請求項5】 請求項1に記載された選択可燃物質セン
サの操作方法において、前記変更段階は、センサが可燃
性ガスのうちの1種の可燃性ガスについての零差ポンピ
ング電流に対応する温度になるようセンサの温度を調節
する段階を有している選択可燃物質センサの操作方法。 - 【請求項6】 請求項1に記載された選択可燃物質セン
サの操作方法において、前記検知段階が、ポンプセルの
ポンピング電流を測定する段階と、ポンピング電流の測
定値から各種の燃焼性ガスの濃度を計算する段階とを有
している選択可燃物質センサの操作方法。 - 【請求項7】 請求項6に記載された選択可燃物質セン
サの操作方法において、前記計算段階が、以下の(数式
1)、 【数1】 により可燃性ガスの濃度を計算する段階を有している選
択可燃物質センサの操作方法。 - 【請求項8】 ポンプセルとセンサセルを備えた選択可
燃物質センサを操作する方法にして、当該方法は、 少なくとも2種の可燃性ガスと酸素ガスを含むガス雰囲
気内にセンサを置き、ポンプセルとセンサセルの間の領
域にガス雰囲気が入り込めるようにする段階と、 ポンプセルにポンピング電流を加える段階と、 センサセルに生じた起電力(Vs )を感知する段階と、 所定のVs を設定する段階と、 ポンプセルのポンピング電流を測定する段階と、 ポンピング電流の測定値から可燃性ガスの濃度を計算す
る段階とを有している選択可燃物質センサの操作方法。 - 【請求項9】 請求項8に記載された選択可燃物質セン
サの操作方法において、前記設定段階を行なう以前に、
各々の可燃性ガスに可燃性物質が存在しない時期に、ポ
ンピング電流に対するポンピング電流の零変時のVs を
決定する段階を有している選択可燃物質センサの操作方
法。 - 【請求項10】 請求項9に記載された選択可燃物質セ
ンサの操作方法において、前記決定段階が、各々の可燃
性ガスの零変のためにセンサの計算処理またはキャリブ
レーションの何れか一方の操作を行なう段階を有する選
択可燃物質センサの操作方法。 - 【請求項11】 請求項8に記載された選択可燃物質セ
ンサの操作方法において、前記設定段階は、ポンピング
電流を調節して、センサセルのVs が可燃性ガスのうち
の1種の可燃性ガスについての零差ポンピング電流に対
応するようにする段階を有している選択可燃物質センサ
の操作方法。 - 【請求項12】 請求項8に記載された選択可燃物質セ
ンサの操作方法において、前記測定段階を行なう以前
に、センサの温度(T)を変化させて、センサが可燃性
ガスのうちの1種の可燃性ガスについての零差ポンピン
グ電流に対応するTになるようにする段階を有している
選択可燃物質センサの操作方法。 - 【請求項13】 請求項8に記載された選択可燃物質セ
ンサの操作方法において、前記計算段階が、以下の(数
式2)、 【数2】 により可燃性ガスの濃度を計算する段階を有している選
択可燃物質センサの操作方法。 - 【請求項14】 ポンプセルとセンサセルを備えた選択
可燃物質センサを操作する方法にして、当該方法は、 少なくとも2種の可燃性ガスと酸素ガスを含むガス雰囲
気内にセンサを置き、ポンプセルとセンサセルの間の領
域にガス雰囲気が入り込めるようにする段階と、 ポンプセルにポンピング電流を加える段階と、 センサセルに生じた起電力(Vs )を感知する段階と、 センサが可燃性ガスのうちの1種の可燃性ガスについて
の零差・ポンピング電流に対応するVs /Tとなるよう
に、ポンピング電流と温度(T)とを変化させる変更段
階と、 ポンプセルのポンピング電流を測定する段階と、 ポンピング電流の測定値から可燃性ガスの濃度を計算す
る段階とを有している選択可燃物質センサの操作方法。 - 【請求項15】 請求項14に記載された選択可燃物質
センサの操作方法において、前記変更段階を行なう以前
に、各々の可燃性ガスに可燃性物質が存在しない時期
に、ポンピング電流に対するポンピング電流の零変時の
Vs を決定する段階を有している選択可燃物質センサの
操作方法。 - 【請求項16】 請求項15に記載された選択可燃物質
センサの操作方法において、前記決定段階が、各々の可
燃性ガスの零変のためにセンサの計算処理またはキャリ
ブレーションの何れか一方の操作を行なう段階を有する
選択可燃物質センサの操作方法。 - 【請求項17】 請求項14に記載された選択可燃物質
センサの操作方法において、前記計算段階が、以下の
(数式3)、 【数3】 により可燃性ガスの濃度を計算する段階を有している選
択可燃物質センサの操作方法。
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