JPH06288418A - 摩擦制御方法 - Google Patents

摩擦制御方法

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JPH06288418A
JPH06288418A JP7440793A JP7440793A JPH06288418A JP H06288418 A JPH06288418 A JP H06288418A JP 7440793 A JP7440793 A JP 7440793A JP 7440793 A JP7440793 A JP 7440793A JP H06288418 A JPH06288418 A JP H06288418A
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JP
Japan
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liquid crystal
frequency
machine elements
friction
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Pending
Application number
JP7440793A
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English (en)
Inventor
Yoshiji Kimura
好次 木村
Tomohiro Kato
智浩 加藤
Toshiaki Kuribayashi
利明 栗林
Taisei Ueda
大成 上田
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Tonen General Sekiyu KK
Original Assignee
Tonen Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 本発明の摩擦制御方法は、相互に摩擦状態で
相対運動を行ない、かつ互いに電気的に絶縁された機械
要素間に誘電異方性液晶を存在させて潤滑状態とし、該
機械要素間に交流電圧を印加し、その周波数を変化させ
ることにより摩擦特性を制御することを特徴とする。 【効果】 本発明の摩擦制御方法は、機械要素間に交流
電圧を印加しその周波数を変化させると、その摩擦係数
が変化することを見出したものであり、高周波数側では
摩擦係数が高くすることができ、また低周波数側では摩
擦係数を低減させることができるので、電圧印加が可能
な機械要素間の摩擦係数を制御できるものであり、例え
ば軸受等の摩擦係数の制御に有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、機械要素間における摩
擦力を制御し、クラッチ効果、ブレーキ効果を達成する
摩擦制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶が潤滑剤として特異な性質を示すこ
とは、例えば時計油として使用することが特公平2−2
1436号に開示され、また、可変摩擦力の存在下で相
互に相対運動を行なう機械要素間にサーモトロピック液
晶を存在させ、温度変化または圧力変化により、液晶を
サーモトロピック液晶相とアイソトロピック液晶相との
相転移を起こさせ摩擦力を変化させることが特許出願公
表平2−503326号に開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述のように
サーモトロピック液晶を使用し、温度変化又は圧力変化
で摩擦力を制御する場合、機械部材の大型化、複雑化、
更に制御速度の遅れ、微調整の困難といった問題があ
る。
【0004】このため、本発明は、上述の問題点を解決
すべく、機械要素間における摩擦力を制御する新たな方
法の提供を課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の摩擦制御方法
は、相互に摩擦状態で相対運動を行ない、かつ互いに電
気的に絶縁された機械要素間に誘電異方性液晶を存在さ
せて潤滑状態とし、該機械要素間に交流電圧を印加し、
その周波数を変化させることにより摩擦特性を制御する
ことを特徴とする。
【0006】本発明における機械要素としては、軸受、
動弁、ピストンシリンダー等が例示される、相互に摩擦
状態で相対運動を行なうと共に、潤滑状態、すなわち混
合潤滑または境界潤滑状態の生じる全ての機械要素に適
用が可能であるが、相互に相対運動する機械要素におけ
る接触部は電気的に絶縁されていることが必要である。
そのため、機械要素が導電体からなる場合には機械要素
における片方または両方の部材における接触部を絶縁性
物質で被膜して絶縁状態とする。このような絶縁性物質
による被膜としては、例えばポリアミック酸等の前駆体
を塗布した後、焼成し、ポリイミド被膜とするか、ま
た、有機絶縁性ポリマーを塗布して形成される有機絶縁
性被膜、金属アルコキシド、ポリシラザン等の前駆体を
塗布した後、焼成して形成される無機絶縁性被膜が挙げ
られ、また、絶縁性被膜を分子線蒸着法、表面拡散エピ
タキシー法、スパッタリング法、イオンプレーティング
法、レーザーアプレーション法等の物理的蒸着法や気相
成長法、プラズマCVD法、光CVD法等の化学的形成
法によって作成してもよい。絶縁性被膜の膜厚は余り薄
すぎると絶縁破壊を生じ易くなるので、好ましくは0.
5μm以上とするとよい。
【0007】また、機械要素における片方または両方の
部材を絶縁性物質、例えばガラス、有機樹脂等により形
成してもよいが、その場合には酸化インジウム錫(IT
O)膜等の電気電導性のある被膜を形成して接触部にお
いて電圧印加可能としてもよい。
【0008】好ましくは、機械要素における接触部に、
上述した有機又は無機絶縁性物質の前駆体をディップコ
ーティングまたはスピンコーティングにより塗布した
後、焼成して絶縁性被膜を形成するのが、耐久性の観点
からは好ましい。また、絶縁被膜は1層である必要はな
く、また、1種以上の絶縁方法を組合せ使用してもよ
い。
【0009】次に、機械要素間に存在させる誘電異方性
液晶としては、下記(1)式及び(2)式で表される液
晶があげられる。
【0010】
【化1】
【0011】
【化2】
【0012】−C≡C−、−N=N−(トランス型)、
−COO−、−(CH2 n −、−CH2 O−、−R′
−、−COS−、−CH=C(CN)−、−CH=C
(Cl)−、−COCH2 −、−O−(CH2 2 −O
−、−CH=CH−COO−、−COO−C6 5 −C
OO−、X、Yは、−C6 5 、−NHCOCH3 、−
CN、−OR、−NO2 、−F、−Cl、−Br、−N
2 、−R、H、−OCOR、−COOH、−CHO、
−NCS、−N3 、−NH2 、−CH2 CH(Cl)C
N、−C(CH3 )=NOH、−COR、−C≡CH、
−CH2 COOH、−NCO、−R′CN、−R′C
l、−R* 、−ROR* 、−OCOOR、Rは、Cn
2n+1、C2 5 −CH(CH3 )−CH2 −、C2 5
−CH(CH3 )−CH2 O−、C2 5 −CH(CH
3 )−C3 6 −、R′はCn 2n、R* は光学活性ア
ルキル基であり、Z、Z′はシアノ基、弗素原子、塩素
原子、沃素原子、臭素原子、ニトロ基、メチル基を表わ
し、R、R′におけるnは1〜20の整数、R* におけ
る炭素数はR、R′と同じである。
【0013】式(1)、(2)で表される液晶としては
(3)アゾ系、(4)アゾキシ系、(5)安息香酸フェ
ニルエステル系、(6)シアノビフェニル系、(7)シ
アノターフェニル系、(8)シクロヘキシルカルボン酸
フェニルエステル系、(9)フェニルシクロヘキサン
系、(10)ビフェニルシクロヘキサン系、(11)フ
ェニルピリミジン系、(12)フェニルジオキサン系、
(13)シクロヘキシルシクロヘキサンエステル系、
(14)シクロヘキシルエタン系、(15)シクロヘキ
セン系、(16)アルキルアルコキシトラン系、(1
7)アルキルシクロヘキシルアルコキシトラン系、(1
8)アルケニル系、(19)2,3−ジフルオロフェニ
レン系、(20)シクロヘキシルシクロヘキサン系、
(21)ビシクロオクタン系、(22)キューバン系、
(23)ジシアノハイドロキノン系、(24)シアノチ
オフェニルエステル系液晶、(25)コレステリック系
が挙げられ、下記にその構造式を例示する。なお、下記
式中、X、Y、R、R′は上記式(1)(2)における
X、Y、R、R′と同義である。
【0014】
【化3】
【0015】
【化4】
【0016】
【化5】
【0017】上記液晶物質は、常温で流動性を示し、単
独でも又混合して使用してもよい。好ましくは、制御特
性を向上させるために混合して使用される。
【0018】機械要素間に印加される電場強度は、特に
制限はないが、使用する液晶の作動電圧以上であること
が必要であり、また、機械要素間の接触部に形成される
絶縁性層が絶縁破壊を引き起こさない範囲内であること
が必要である。絶縁破壊を生じる電場強度としては、例
えば絶縁性層がポリイミド膜の場合には150KV/m
m程度である。
【0019】また、変化させる交流電場の周波数の範囲
は、低周波数側では直流であってもよく、好ましくは
0.01Hz〜1KHzである。1KHz以上であると
摩擦係数の周波数に対する変化の割合が低下するといっ
た問題が生じる。
【0020】また、サーモトロピック液晶は温度、圧力
によってもその摩擦係数を変化するので、本発明におけ
る周波数による制御方法と併用してもよい。
【0021】
【作用及び発明の効果】液晶は誘電異方性があり、液体
でありながら結晶性を有する。また、電場の存在下でそ
の双極子モーメントのために一定方向に配向し、その粒
子の並びのためにレオロジー的変化を生じることが知ら
れている。
【0022】本発明者らは、相互に摩擦状態で相対運動
を行ない、かつ互いに電気的に絶縁された機械要素間に
誘電異方性液晶を存在させて潤滑状態とし、該機械要素
間に交流電圧を印加しその周波数を変化させることによ
り、その摩擦係数が変化することを見出した。このこと
は、電場強度を変化させても、また高周波数の直流電場
を印加した時にも生じない。
【0023】その詳細な機構は不明であるが、高周波数
側では液晶が電場極性の急激な変化に追随して配向を変
化させることができず、摩擦係数が高いと考えることが
でき、また低周波数側では液晶が配向するのに十分な時
間があるため、摩擦係数を低減させることができるもの
と考えられる。
【0024】以下、本発明の実施例を示す。
【0025】
【実施例1】曽田振子式摩擦試験機の振子軸に、ポリシ
ラザンコーティングを施した後、空気中で焼成し、約1
μmの膜厚を有する酸化硅素絶縁膜を形成した。次に、
試験機における振子軸と軸受部を結線し、電圧印加可能
とした。
【0026】この試験装置における軸受部にネマチック
混合液晶(ロディック社製RDX4069、S→N転移
温度−30℃、N→I転移温度59.3℃、56.0c
psat20℃、誘電異方性26.0)を充填すると共
に、振子軸と軸受部に、ファンクションゼネレータ及び
交流高圧電源を使用し、オシロスコープにより印加状態
を確認しつつ、交流(正弦波)電場を、供給電圧を5V
又は10V印加し、液晶温度を30℃とし、また周波数
を0.01Hz〜1KHzまで変動させ、その交流周波
数特性として下記に定義する摩擦係数変化率を求めた。
なお、境界潤滑下では摩擦係数はばらつきが大きいた
め、その直前と直後にとり、電場を印加しない状態での
摩擦係数を基準値として、その値から摩擦係数の変化率
を以下のように定義して評価した。
【0027】摩擦係数変化率(%)=〔(摩擦係数)−
(基準値)〕÷(基準値)×100 周波数と摩擦係数変化率との関係を図1に示す。図から
わかるように、ネマチック相では低周波数帯で摩擦係数
の減少が観察され、周波数に応じて摩擦係数を制御しう
ることがわかる。また、供給電圧は5Vよりも10Vの
方が摩擦係数の減少が大きいことがわかる。
【0028】
【実施例2】実施例1において、液晶温度を、液晶が等
方性相に変化する90℃とし、また供給電圧を10Vと
した以外は、実施例1同様にして周波数と摩擦係数変化
率との関係を求めた。結果を図2に示す。図からわかる
ように、等方性相では電場印加による摩擦係数の変化は
小さくなるが、低周波数帯で摩擦係数の減少が観察され
た。
【0029】
【実施例3】実施例1において、液晶をネマチック混合
液晶(ロディック社製RDP01008、S→N転移温
度−51℃、N→I転移温度101.3℃、28.5c
psat20℃、誘電異方性16.3)にかえた以外
は、実施例1同様にして周波数と摩擦係数変化率との関
係を求めた。結果を図3に示す。図からわかるように、
実施例1同様の結果が得られた。
【0030】
【比較例】実施例1において、交流電場にかえて直流電
場とし、−2.5V〜10.0Vに変化させ、実施例1
同様にして電圧と摩擦係数変化率との関係を求めた。結
果を図4に示す。図からわかるように、摩擦係数は殆ど
変化しなかった。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、液晶温度を30℃とした時の周波数と
摩擦係数変化率との関係を示す図である。
【図2】図2は、液晶温度を90℃とした時の周波数と
摩擦係数変化率との関係を示す図である。
【図3】図3は、他の液晶温度を30℃とした時の周波
数と摩擦係数変化率との関係を示す図である。
【図4】図4は、液晶温度を30℃とした時の直流電圧
と摩擦係数変化率との関係を示す図である。
フロントページの続き (72)発明者 上田 大成 埼玉県入間郡大井町西鶴ケ岡一丁目3番1 号 東燃株式会社総合研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相互に摩擦状態で相対運動を行ない、か
    つ互いに電気的に絶縁された機械要素間に誘電異方性液
    晶を存在させて潤滑状態とし、該機械要素間に交流電圧
    を印加し、その周波数を変化させることにより摩擦特性
    を制御することを特徴とする摩擦制御方法。
JP7440793A 1993-03-31 1993-03-31 摩擦制御方法 Pending JPH06288418A (ja)

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JP7440793A JPH06288418A (ja) 1993-03-31 1993-03-31 摩擦制御方法

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000034676A1 (fr) * 1998-12-08 2000-06-15 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Dispositif a contact frottant et procede de commande d'un contact frottant
JP2009540237A (ja) * 2006-06-15 2009-11-19 中國科學院物理研究所 表面を改質した電気粘性流体用電極板

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US6564916B1 (en) 1998-12-08 2003-05-20 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Frictional engaging device and frictional engagement control method
KR100427433B1 (ko) * 1998-12-08 2004-04-14 도요다 지도샤 가부시끼가이샤 마찰맞물림장치 및 마찰맞물림제어방법
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