JPH06287577A - 潤滑油組成物及び注入方法 - Google Patents

潤滑油組成物及び注入方法

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JPH06287577A
JPH06287577A JP7694293A JP7694293A JPH06287577A JP H06287577 A JPH06287577 A JP H06287577A JP 7694293 A JP7694293 A JP 7694293A JP 7694293 A JP7694293 A JP 7694293A JP H06287577 A JPH06287577 A JP H06287577A
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JP
Japan
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lubricating oil
air conditioner
car air
composition
tetrafluoroethane
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JP7694293A
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English (en)
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Kenichi Uejima
健一 上島
Takeshi Yamamoto
剛 山本
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ICI Japan Ltd
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ICI Japan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 冷媒として1,1,1,2−テトラフルオロ
エタンを用いるカーエアコン用の潤滑油25重量%乃至
80重量%、1,1,1,2−テトラフルオロエタン7
5重量%乃至20重量%からなることを特徴とするカー
エアコンの1,1,1,2−テトラフルオロエタン・レ
トロフィット用潤滑油組成物および、その注入方法。 【効果】 潤滑油と冷媒の組成比率を最適化し、なおか
つ密封容器への充填量を最適化しているので、効率よく
短時間に、水分、ごみ、空気等の混入がなく潤滑油をカ
ーエアコン内部に注入できる潤滑油組成物であり、又レ
トロフィット用潤滑油注入方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、1,1,1,2−テト
ラフルオロエタンを用いるカーエアコンのレトロフィッ
トの作業時に、潤滑油をカーエアコン内に注入するため
の潤滑油組成物及びその注入方法に関する。
【0002】
【従来の技術】カーエアコンの冷媒として使用されてい
るジクロロジフルオロメタン(R−12と称す。)等の
クロロフルオロカーボン類(CFCと称す。)は、特定
フロンとして指定され、そのオゾン層破壊の性状により
全廃されることになった。また、冷媒として使用されて
いるヒドロジクロロフルオロメタン(R−21と称
す。)等のヒドロクロロフルオロカーボン類(HCFC
と称す。)も、同様に全廃されることになっている。従
って、オゾン層破壊係数がゼロの冷媒ヒドロフルオロカ
ーボン類(HFCと称す。)が注目され、中でも1,
1,1,2−テトラフルオロエタン(R−134aと称
す。)が実用化されている。
【0003】この既存の、例えばR−12用のカーエア
コンに、新冷媒である例えばR−134aを導入して使
用することをカーエアコンのレトロフィットといい、こ
の際、使用されている潤滑油も新たな新冷媒に適合する
ものを注入する必要がある。カーエアコンは、図1に示
すように、主として圧縮機、凝縮器、レシーバードライ
ヤー、膨張弁、蒸発器からなり、これらの各部品はアル
ミパイプ、銅パイプ、ゴムホース等で接続されている。
又、この内部には熱の移動作用を行う物質である冷媒と
その働きを助ける潤滑油が封入されている。又、レシー
バードライヤーと膨張弁の間に高圧側サービスポート、
蒸発器と圧縮機の間に低圧側サービスポートがある。
【0004】カーエアコンの車内を冷房する際の機構を
説明すると、低温、低圧の気体状の冷媒は圧縮機で圧縮
され、高温、高圧の気体となり、凝縮器で冷却され、高
温、高圧の液体に変わり、次いでレシバードライヤーで
水分等が除かれ、膨張弁にて急激に膨張させられ低温、
低圧の霧状となる。霧状の冷媒は蒸発器に移動し、蒸発
器周辺の空気から熱を吸収して蒸発し、低温、低圧の気
体となって、再び圧縮機に吸収される。蒸発器での熱交
換により車内の空気から熱を吸収し、車内が冷房され
る。
【0005】R−134aを冷媒として使用するカーエ
アコンのレトロフィットのためには、潤滑油もR−13
4aに適合するものを注入する必要がある。
【0006】カーエアコンのレトロフィットの手順を説
明すると、以下の様になる。
【0007】1)R−12等の既存の冷媒をカーエアコ
ンから回収する。
【0008】2)R−134a用の潤滑油をカーエアコ
ン内部に注入する。
【0009】3)R−134aをカーエアコン内部に充
填する。
【0010】カーエアコンのレトロフィットのために
2)のカーエアコン内部に潤滑油を注入する従来の下記
の方法は、それぞれ問題点があった。
【0011】イ)圧縮機を取りはずし、その吸入口から
潤滑油を注入する方法 圧縮機取りはずし、取り付けのための作業が煩雑であ
り、作業時間が1時間に及ぶ場合もあり、ごみ等の混入
が起こることがあった。又、R−12用の潤滑油は主と
して鉱油からなり、吸湿の問題はなかったが、R−13
4a用の潤滑油は組成が全く異なり、鉱油に比べて吸湿
性が高く、水分等の混入が起こり得た。また、潤滑油の
脱気も必要である場合があった。
【0012】ロ)オイルセパレター・チャジャーを使用
し潤滑油を注入する方法 この方法は、カーエアコンの低圧側サービスポートにオ
イルセパレター・チャジャーを、高圧側サービスポート
に真空圧縮機を接続し、まず、カーエアコン内部を高圧
側サービスポートから真空引きし、次いで、所要量の潤
滑油を低圧側サービスポートから注入する方法である
が、イ)と同様にオイルセパレター・チャジャー装置の
取り付け、取りはずしに手間がかかり、潤滑油の脱気も
必要であり、合計の作業時間としては20−30分は必
要であった。尚、オイルセパレーター・チャジャーは、
サイホン構造の有る下部及び上部にバルブのついた、内
部の潤滑油の容量が測れる容器であり、上部のバルブと
低圧側サービスポートを耐圧ホースで接続して注入を行
うが、必要であれば下部のバルブから加圧して所用量の
潤滑油を注入する。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述の従来
技術が持っていた問題点を解決し、効率よく短時間に、
水分、ごみ、空気等の混入がなくR−134a用潤滑油
をカーエアコン内部に注入するためのR−134a・レ
トロフィット用潤滑油組成物並びにその注入方法を提供
することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、従来技術
の問題点を克服するために、レトロフィット用の冷媒R
−134aを用い、潤滑油と水分、空気等外部作業環境
との接触をなくし、かつ、潤滑油と冷媒の組成比率を最
適化し、なおかつ容器への充填量を最適化することによ
り本発明を完成するに至った。
【0015】即ち本発明は、冷媒としてR−134aを
用いるカーエアコン用の潤滑油25重量%乃至80重量
%、R−134a75重量%乃至20重量%からなるこ
とを特徴とするカーエアコンのR−134a・レトロフ
ィット用潤滑油組成物であり、その潤滑油がポリオール
エステル油又はポリアルキレングリコールであるレトロ
フィット用潤滑油組成物であり、又、上記潤滑油組成物
を該レトロフィットを行う各種のカーエアコンに対し、
それぞれ適量だけ予め密封容器内に封入しておき、真空
引きした該カーエアコンの低圧側サービスポートに該容
器を接続して密封を解き、該組成物を一回で注入するこ
とを特徴とするカーエアコンのR−134a・レトロフ
ィット用潤滑油注入方法である。
【0016】本発明において使用される潤滑油として
は、R−134aと相容性のある潤滑油であれば特に制
限されるものでないが、中でも合成油と呼ばれるポリオ
ールエステル油またはポリアルキレングリコールが好ま
しく、更にこれらのもので100℃における動粘度が5
−40cStであるものがより好ましい。
【0017】ポリオールエステル油としては、トリメチ
ロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリ
スリトール、トリペンタエリスリトール等の1種あるい
は2種以上のポリオールと、炭素数5−10の1種ある
いは2種以上の脂肪酸とのエステル等が挙げられ、ポリ
アルキレングリコールとしてはポリエチレングリコー
ル、ポリプロピレングリコール等のモノオール型、ジオ
ール型、トリオール型、テトラオール型、末端基の処理
によるジアルキルエーテル型、モノアルキルエーテル型
等のポリアルキレングリコール油を挙げることができ
る。
【0018】潤滑油は、これらのものを2種以上混合し
たものでも良く、又、酸化防止剤、極圧剤などの添加剤
を含んでも良い。
【0019】又、本発明における潤滑油とR−134a
との潤滑油組成物中での構成比率は、潤滑油25重量%
乃至80重量%、R−134a75重量%乃至20重量
%、好ましくは潤滑油40重量%乃至80重量%、R−
134a60重量%乃至20重量%である。R−134
aが75重量%より大きいと、冷媒量が相対的に多すぎ
カーエアコン内部の圧力が高くなりすぎて所要量の潤滑
油の充填が困難になる。一方20重量%より小さいと潤
滑油注入作業時におけるカーエアコン内部の圧力がゲー
ジ圧で0kg/cm2 以下となり、大気圧より負となっ
て、本発明の潤滑油組成物を封入した密封容器(カーエ
アコンとのバルブを密封接続できるネジ山が付いた容器
で、サービス缶と称す。)とカーエアコンの低圧側のサ
ービスポートとの接続ホースを外す時にエアコン内部に
空気や水分等の異物を吸入する可能性がある。
【0020】密封容器に封入する本発明の潤滑油組成物
の量は、各種のカーエアコンに対して異なり、例えば出
力、種類によりそれぞれ適量があるが、注入すべき潤滑
油の量は、一般に60g乃至320gである。
【0021】R−134a・レトロフィットに際して本
発明の潤滑油組成物をカーエアコンに注入するための密
封容器であるサービス缶の容量は、200ml〜600
ml程度が好都合に用いられ、一回注入の目的が達成さ
れる。
【0022】以下に本発明の実施例を示すが、本発明は
これに限定されるものではない。
【0023】
【実施例】
【0024】
【実施例1】予めR−12とR−12用の潤滑油が封入
されたトヨタカローラ 1500SE(昭和60年製
造)純正カーエアコンを用いてレトロフィットを行っ
た。
【0025】まず第一に、R−134a用潤滑油(EM
KARATE RL 488、アイ・シー・アイ社製)
300g及びR−134a(KLEA 134a、アイ
・シー・アイ社製)100gを内容積約450mlの直
径約6.5cmの円筒状のサービス缶に充填封入した
(以下、潤滑油組成物缶と称す。)。
【0026】上記カーエアコンにR−12冷媒回収装置
(ロビンネア社製、17350C)を取り付け、低圧側
及び高圧側サービスポートからR−12を回収した。
【0027】次いで、図2にその構成を示すゲージマニ
ホルド(ロビンネア社製、500−1)の高圧側のみを
ホースを介して高圧側サービスポートに取り付け、一
方、上記で調製した潤滑油組成物缶(図示していな
い。)にバルブ(図示していない。)を取り付け、該バ
ルブと低圧側サービスポートをホースを用いて接続し
た。潤滑油組成物缶に取り付けたバルブを閉めたまま
で、バルブAを開け、カーエアコン内部を真空ポンプに
より真空引きし、ゲージマニホルドの高圧側の圧力計が
ほぼ−760mmを示してから更に15分間真空引きを
続けた。次いで、バルブAを閉じ、低圧側サービスポー
トに接続された潤滑油組成物缶を逆さま(潤滑油組成物
缶に取り付けたバルブが下になる様に)にして、該缶に
取り付けたバルブを開き、潤滑油をエアコン内部に注入
した。注入後、低圧側サービスポートとホースの接続を
離した。尚、ここ迄の操作ではゲージマニホルドの低圧
側は使用していないのでバルブBは常時閉めていた。
【0028】作業中の環境温度は14℃であった。
【0029】潤滑油の注入時間は約1分であった。
【0030】次いで、ゲージマニホルドに冷媒R−13
4a(KLEA 134a、アイ・シー・アイ社製)の
ボンベを取り付け、低圧側サービスポートにゲージマニ
ホルドの低圧側を接続し、ムシ付ポートによりホース内
の空気をパージした後、冷媒R−134aを充填し、レ
トロフィットを完了した。
【0031】
【実施例2】レトロフィットするカーエアコンをホンダ
コンチェルトJG(平成1年製造)の純正カーエアコン
に変え、潤滑油組成物缶に充填封入した潤滑油を200
g及びR−134aを70gに変えた他は実施例1と同
様にレトロフィットした。
【0032】作業中の環境温度は10℃であった。
【0033】潤滑油の注入時間は約1.5分であった。
【0034】
【実施例3】レトロフィットするカーエアコンをトヨタ
マークII(昭和60年製造)の純正カーエアコンに変
え、潤滑油組成物缶に充填封入した潤滑油を120g及
びR−134aを100gに変えた他は実施例1と同様
にレトロフィットした。
【0035】作業中の環境温度は22℃であった。
【0036】潤滑油の注入時間は約1分であった。
【0037】
【比較例1】レトロフィットするカーエアコンとしてト
ヨタマークII(昭和61年製造)の純正カーエアコン
をを用い、実施例1と同様にR−12を回収後、圧縮機
を取りはずしその吸引側から実施例1と同様の潤滑油1
50g注入し、圧縮機を再び取り付けた。潤滑油は外気
と接触することは避けられず、この取りはずし、取り付
けに要した時間は約40分であった。
【0038】
【発明の効果】本発明のカーエアコンのR−134a・
レトロフィット用潤滑油組成物及び潤滑油注入方法は、
レトロフィット用の冷媒R−134aを用い、空気等外
部作業環境との接触をなくし、かつ、潤滑油と冷媒の組
成比率を最適化し、なおかつ密封容器への充填量を最適
化しているので、効率よく短時間に、水分、ごみ、空気
等の混入がなく潤滑油をカーエアコン内部に注入できる
潤滑油組成物であり、又レトロフィット用潤滑油注入方
法である。
【図面の簡単な説明】
【図1】カーエアコンの構成を示す略図である。
【図2】ゲージマニホルドの構成を示す略図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C10N 40:30

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷媒として1,1,1,2−テトラフル
    オロエタンを用いるカーエアコン用の潤滑油25重量%
    乃至80重量%、1,1,1,2−テトラフルオロエタ
    ン75重量%乃至20重量%からなることを特徴とする
    カーエアコンの1,1,1,2−テトラフルオロエタン
    ・レトロフィット用潤滑油組成物。
  2. 【請求項2】 潤滑油がポリオールエステル油又はポリ
    アルキレングリコールであることを特徴とする請求項1
    に記載の1,1,1,2−テトラフルオロエタン・レト
    ロフィット用潤滑油組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の1,1,1,2
    −テトラフルオロエタン・レトロフィット用潤滑油組成
    物を該レトロフィットを行うカーエアコンに対する適量
    を定めて予め密封容器内に封入しておき、真空引きした
    該カーエアコンの低圧側サービスポートに該容器を接続
    して密封を解き、該組成物を一回で注入することを特徴
    とするカーエアコンの1,1,1,2−テトラフルオロ
    エタン・レトロフィット用潤滑油注入方法。
JP7694293A 1993-04-02 1993-04-02 潤滑油組成物及び注入方法 Pending JPH06287577A (ja)

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