JPH0628714Y2

JPH0628714Y2 - 計量用魚群探知機のデ−タ収録装置

Info

Publication number: JPH0628714Y2
Application number: JP5698686U
Authority: JP
Inventors: 喜久郎根本
Original assignee: Kaijo Corp
Current assignee: Kaijo Corp
Priority date: 1986-04-16
Filing date: 1986-04-16
Publication date: 1994-08-03
Anticipated expiration: 2001-04-16
Also published as: JPS62168484U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）本考案は計量用魚群探知機のデータ収録装置に関する。

（従来の技術）計量用魚群探知機は、魚の大きさや魚群量の定量的な計
量を目的とするもので、主として資源調査において用い
られる。

即ち、計量用魚群探知機は、魚や魚群の反射強度の周波
数特性差を知るために一般に２周波（高周波と低周波）
のパルス状音波を送信信号として用い、目標物（単体魚
や群体魚）で生じたエコーを含む海中からの受波音波を
音響・電気変換して受信信号とし、高周波と低周波の送
信信号のそれぞれに対する受信信号について、単体魚か
らのエコーを対象とした距離補正処理（距離に対して４
乗特性の受信増幅処理で以下「４０logＴＶＧ」とい
う。なお、ＴＶＧはTime Valuable Gain Controlの略称
である。）と群体魚からのエコーを対象とした距離補正
処理（距離に対して２乗特性の受信増幅処理で、以下
「２０logＴＶＧ」と言う）とを行い、魚の大きさや魚
群量に比例したエコー電圧信号を得るものである。

このような計量用魚群探知機を用いた資源調査では、海
上を航走しながらデータ収録器（いわゆるデータレコー
ダ）に計量用魚群探知機から前記エコー電圧信号の他、
音波の発射音圧レベル、パルス幅、受信感度等の各種パ
ラメータを収録するとともに、調査船が備える航海計器
から調査の海域（船位）、水深、水温、時刻や潮流等の
各種パラメータを収録し、陸上でデータレコーダから再
生してデータ解析装置に入力し種々の定量的なエコー解
析を行い、以て魚の大きさや魚群量についてのデータを
取得するようにしている。

特に、小型魚船による資源調査では、データレコーダは
入手の容易性や取扱いの容易性等の理由からデータレコ
ーダに収録する方式が一般的に採用されている。

（考案が解決しようとする問題点）ところで、エコー解析を正確に、かつ多角的に行い、所
望の資源調査データを取得するためには、データ解析装
置に入力する情報の数を増加することが必要である。し
かし、周知のようにデータレコーダは１チャネル１情報
であるので、データレコーダで収録する従来の方式で
は、収録できる情報の数に制約が生じ充分な資源調査デ
ータが得られないという問題点がある。

勿論、データレコーダを複数化すればこの問題点は解決
できるが、そうすると装置の結線等が複雑化し、またコ
ストアップになるので実用的でなく、改善が望まれてい
る。

本考案はこのような従来の問題点に鑑みなされたもの
で、その目的は入手容易な２チャネルのデータレコーダ
によっても多数の情報の収録が可能な計量用魚群探知機
のデータ収録装置を提供することにある。

（問題点を解決するための手段）前記目的を達成するために本考案に係る計量用魚群探知
機のデータ収録装置は次の如き構成を有する。

即ち、本考案に係る計量用魚群探知機のデータ収録装置
は、計量用魚群探知機が一定の休止時間を挟んで並列に
出力する２系統の低周波エコー電圧信号と２系統の高周
波エコー電圧信号の他、計量用魚群探知機および航海計
器がそれぞれ並列に出力する各種パラメータ情報の各入
力を受けて、それらを２つのデータチャネルに分配して
時系列的に出力する録音用変換器と；前記録音用変換器の出力を受けて前記２つのデータチャ
ネルの各信号をそれぞれそのまま時系列的に録音するデ
ータ収録器と；前記データ収録器からの前記２つのデー
タチャネルの各信号を並列に再生する再生用変換器と；
を備え、前記録音用変換器は、電圧信号区間が前記一定
の休止期間を挟んで繰り返す２系統のデータチャネルを
形成するための切換タイミング信号および前記休止期間
のスタート信号を前記計量用魚群探知機からレンジ信号
に基づき発生する手段と；前記２系統の低周波エコー電
圧信号および前記２系統の高周波エコー電圧信号の一方
の電圧信号同士および他方の電圧信号同士をそれぞれ交
互するように前記切換タイミング信号に従って前記２系
統のデータチャネルの対応する電圧信号区間に挿入する
手段と；前記スタート信号に応答して前記休止期間にお
いて各種パラメータ情報を時系列化する手段と；前記ス
タート信号に応答して前記休止期間において録音用同期
信号を形成する手段と；少なくとも一方のデータチャネ
ルの休止期間に前記録音用同期信号を挿入し、他方のデ
ータチャネルの休止期間に前記時系列化した各種パラメ
ータ情報を挿入する手段と；を備え、前記再生用変換器
は、前記データ収録器から入力する２系統のデータチャ
ネルの信号から電圧信号区間と休止期間とを規定するタ
イミング信号を形成する手段と；前記タイミング信号に
従い、前記データ収録器から入力する２系統のデータチ
ャネルの電圧信号区間から２系統の低周波エコー電圧信
号および２系統の高周波エコー電圧信号を取り出し並列
出力するとともに、休止期間から録音用同期信号および
時系列化した各種パラメータ情報を取り出す手段と；取
り出した録音用同期信号を用いて取り出した時系列化各
種パラメータ情報を並列化し出力する手段と；を備える
ことを特徴とする。

（作用）次に、前記の如く構成される本考案の計量用魚群探知機
のデータ収録装置の作用を説明する。

録音用変換器は、計量用魚群探知機が一定の休止時間を
挟んで並列に出力する２系統の低周波エコー電圧信号と
２系統の高周波エコー電圧信号の他、計量用魚群探知機
および航海計器がそれぞれ並列に出力する各種パラメー
タ情報の各入力を受けて、前記２系統の低周波エコー電
圧信号および高周波エコー電圧信号を時系列化して前記
一定の休止時間を挟んで低周波エコー電圧信号と高周波
エコー電圧信号とが繰り返す２つのデータチャネルを形
成するとともに、少なくとも一方のデータチャネルの休
止時間に録音用同期信号を挿入し、他方のデータチャネ
ルの休止時間に前記各種パラメータを時系列化して順次
挿入し、このように形成した２つのデータチャネルの各
信号を録音信号としてデータ収録器へ出力しする。

データ収録器は前記録音用変換器の出力を受けて前記２
つのデータチャネルの各信号をそれぞれ録音する。

そして、再生用変換器は前記データ収録器からの前記２
つのデータチャネルの各信号を並列に再生し、前記２系
統の低周波エコー電圧信号、前記２系統の高周波エコー
電圧信号および前記各種パラメータ情報をそれぞれ並列
に出力する。

このように、本考案に係るデータ収録装置によれば、計
量用魚群探知機や航海計器が並列に出力する全ての信号
を時系列化して２つのデータチャネルに分配し、この２
つのデータチャネルの各信号を録音するようにしたの
で、パラメータ情報の数に制約されず任意の数のパラメ
ータ情報が録音でき、正確かつ多角的なエコー解析を容
易に行うことができる。また、２つのデータチャネルと
したのでデータ収録器は少なくとも２チャネルの録音・
再生ができればよく、入手容易で安価なオーディオ用レ
コーダの使用が可能であるという利点がある。

（実施例）以下、本考案の好適な実施例を図面を参照して説明す
る。第１図は本考案の一実施例に係るデータ収録装置を
用いて資源調査データを収集する場合の全体的な構成を
示している。

即ち、本考案のデータ収録装置１は、航海計器２や計量
用魚群探知機３が並列に出力する各種信号（ａ，ｂ，
ｃ，ｄ，ｅ，ｆ，ｇ，ｈ）を受けて、これら各種信号に
ついて時系列化処理をして録音し、録音した各種信号を
再び並列化処理をしてデータ解析装置４へ並列出力する
ようになっている。

ここに、信号ａは船位、水温、時刻、潮流等の各種パラ
メータ（航海パラメータ）、信号ｂは低周波２０logＴ
ＶＧエコー電圧信号、信号ｃは低周波４０logＴＶＧエ
コー電圧信号、信号ｄは高周波２０logＴＶＧエコー電
圧信号、信号ｅは高周波４０logＴＶＧエコー電圧信
号、信号ｆは低周波測定レンジ信号、信号ｇは高周波測
定レンジ信号、信号ｈは音波の発射音圧レベル、パルス
幅、受信感度等の各種パラメータ（計量パラメータ）で
ある。なお、信号ｆ、同ｇは測定範囲（レンジ）を示す
もので、測定場所の深度と測定回数に応じた最適値に設
定される。これは計量パラメータｈに含まれるが、デー
タ収録装置１はこれら信号ｆ、同ｇを基準に変換動作を
するので特記した。

ところで、計量用魚群探知機３は、前述した如く、送信
信号は低周波と高周波の２周波のパルス状音波である
が、受信信号の分離容易性を考慮して、低周波送信信号
と高周波送信信号は同時には送信されず交互に送信する
ようにし、受波音波を受信処理する際に、低周波送信信
号に対する受信信号と高周波送信信号に対する受信信号
のそれぞれについて前述した２０logＴＶＧと４０logＴ
ＶＧの各処理を行うようになっている。

前記信号ｂ，同ｃ，同ｄ，同ｅはこのようにして出力さ
れるものであるが、これらの時間関係を示すと第２図に
示す如くになる。

第２図において、符号（イ）は送信信号、符号（ロ）、
同（ハ）は受信信号であり、受信信号（ロ）は例えば目
標物（単体魚、群体魚）で生じたエコーを示し、また受
信信号（ハ）は海底で生じたエコーを示す。送信信号
（イ）の送出時点から受信信号（ハ）の受信終了時点ま
でが測定範囲（レンジ）であり、これが信号ｆと同ｇの
内容である。そして、低周波送信信号についての測定範
囲と高周波送信信号についての測定範囲間には一定時間
幅の休止時間が設けられる。この休止時間は記録ペンの
戻り時間と音波の多重反射による悪影響を避けるのに必
要な所定時間等を考慮して定められる測定の休み時間で
ある。つまり、計量用魚群探知機３は一定の休止時間を
挟んで２系統の低周波エコー電圧信号ｂ、同ｃと２系統
の高周波エコー電圧信号ｄ、同ｅとをそれぞれ並列に出
力しているのである。

また、航海パラメータａと計量パラメータｈについて考
察すると、これらは前記エコー電圧信号の如く即時に知
る必要性はなく、測定の１周期よりも充分に長い適宜な
時間間隔で知れば良い性質のものである。

本考案はこの点に着目し、データ収録装置１を、録音用
変換器１１とデータ収録器１２と再生用変換器１３とで
構成し、録音用変換器１１には、計量用魚群探知機３が
一定の休止時間を挟んで並列に出力する２系統の低周波
エコー電圧信号ｂ、同ｃと２系統の高周波エコー電圧信
号ｄ、同ｅの他、計量用魚群探知機３および航海計器２
がそれぞれ並列に出力する各種のパラメータ信号（ａ，
ｈ）の各入力を受けて、前記２系統の低周波エコー電圧
信号ｂ、同ｃおよび高周波エコー電圧信号ｄ、同ｅを時
系列化して前記一定の休止時間を挟んで低周波エコー電
圧信号と高周波エコー電圧信号とが繰り返す２つのデー
タチャネルを形成するとともに、少なくとも一方のデー
タチャネルの休止時間に録音用同期信号を挿入し、他方
のデータチャネルの休止時間に前記パラメータ信号
（ａ，ｈ）を時系列化して順次挿入し、このようにした
２つのデータチャネル（ＣＨ１，ＣＨ２）の各録音信号
をそれぞれデータ収録器１２へ送出させ、データ収録器
１２に収録する。

一方、再生用変換器１３には前記データ収録器１２から
の前記２つのデータチャネル（ＣＨ１，ＣＨ２）の各信
号を並列に再生し、前記２系統の低周波エコー電圧信号
ｂ、同ｃ、前記２系統の高周波エコー電圧信号ｄ、同ｅ
および前記パラメータ信号ｅ、同ｈをそれぞれ並列に出
力させるようにしたのである。

次に、録音用変換器１１および再生用変換器１３の具体
的構成を第３図乃至第７図を参照して説明する。なお、
データ収録器１２は市販の例えば２チャネル（ステレ
オ）のオーディオ用レコーダで良く、このものについて
は良く知られているので、その説明を省略する。

録音用変換器１１は、第３図に示す如く、タイミング発
生器３１と、４個のスイッチＳＷ−１、同ＳＷ−２、同
ＳＷ−３、同ＳＷ−４と、並列ディジタル信号作成部３
２と、並列／直列変換シフトレジスタ３３と、_ａ発振
器３４と、_ｂ発振器３５と、ワンパルス発生器３６
と、正弦波変換器３７、同３８とで構成される。

タイミング発生器３１には低周波測定レンジ信号ｆおよ
び高周波測定レンジ信号ｇが入力している。低周波測定
レンジ信号ｆおよび高周波測定レンジ信号ｇは、第４図
（１）〜（６）に示す如く、低周波エコー電圧信号
（ｂ，ｃ）および高周波エコー電圧信号（ｄ，ｅ）の各
測定範囲の期間宛“１”となる信号である。タイミング
発生器３１は、これら信号ｆ、同ｇの両者を受けてスイ
ッチＳＷ−１、同ＳＷ−２へ切換タイミング信号ｉをそ
れぞれ出力するとともに、_ａ発振器３４と_ｂ発振器
３５とワンパルス発生器３６へスタートパルスｊをそれ
ぞれ出力する。切換タイミング信号ｉは、第４図（５）
〜（７）に示す如く、低周波測定レンジ信号ｆと高周波
測定レンジ信号ｇの論理状態に基づき１測定周期を４区
分し、各区分においてスイッチＳＷ−１、同ＳＷ−２に
所要の切換動作をさせるものである。

なお、区分（Ｉ）は低周波測定レンジ信号ｆが“１”の
期間に、区分（II）は休止期間に、区分（III）は高周
波測定レンジ信号ｇが“１”である期間に、区分（IV）
は休止期間にそれぞれ対応している。またスタートパル
スｊは、第４図（８）に示す如く、低周波測定レンジ信
号ｆと高周波測定レンジ信号ｇの立下りを検出して、即
ち休止期間の開始時点を検出して発生するパルス幅の短
い信号である。

スイッチＳＷ−１と同ＳＷ−２はそれぞれ連動する２組
のスイッチからなり、各スイッチは入力端子Ａ、同Ｂ、
同Ｃと出力端子Ｄを備える。

そして、スイッチＳＷ−１では、一方のスイッチ３９に
おいて入力端子Ａには低周波２０logＴＶＧエコー電圧
信号ｂが、入力端子Ｃには高周波２０logＴＶＧエコー
電圧信号ｄがそれぞれ入力され、出力端子Ｄがスイッチ
ＳＷ−２の一方のスイッチ４１の入力端子Ｂへ接続され
る。

また、他方のスイッチ４０では、入力端子Ａには低周波
４０logＴＶＧエコー電圧信号ｃが、入力端子Ｃには高
周波４０logＴＶＧエコー電圧信号ｅがそれぞれ入力さ
れ、出力端子ＤがスイッチＳＷ−２の他方のスイッチ４
２の入力端子Ｂへ接続されている。さらに、スイッチＳ
Ｗ−２では、スイッチ４１の入力端子Ａとスイッチ４２
入力端子ＣへスイッチＳＷ−３の出力端子Ｃが、またス
イッチ４１の入力端子Ｃとスイッチ４２の入力端子Ａへ
スイッチＳＷ−４の出力端子Ｃがそれぞれ接続され、ス
イッチ４１の出力端子ＤにはデータチャネルＣＨ１の録
音信号が、スイッチ４２の出力端子Ｄにはデータチャネ
ルＣＨ２の録音信号がそれぞれ出力するようになってい
る。

第４図（７）に示す如く、切換タイミング信号ｉが区分
（Ｉ）のときはスイッチＳＷ−１は入力端子Ａを選択
し、スイッチＳＷ−２は入力端子Ｂを選択する。つま
り、区分（Ｉ）の期間ではデータチャネルＣＨ１の録音
信号として低周波２０logＴＶＧエコー電圧信号ｂが、
データチャネルＣＨ２の録音信号として低周波４０log
ＴＶＧエコー電圧信号ｃがそれぞれ信号される。また、
区分（III）のときはスイッチＳＷ−１は入力端子Ｃ
を、スイッチＳＷ−２は入力端子Ｂをそれぞれ選択する
ので、区分（III）におけるデータチャネルＣＨ１の録
音信号としては高周波２０logＴＶＧエコー電圧信号ｄ
が、データチャネルＣＨ２の録音信号ＣＨ２としては高
周波４０logＴＶＧエコー電圧信号ｅがそれぞれ出力さ
れることになる。

つまり、２系統の低周波エコー電圧信号（ｂ，ｃ）およ
び高周波エコー電圧信号（ｄ，ｅ）を時系列化して前記
一定の休止時間（区分（II）、同（IV）を挟んで低周波
エコー電圧信号と高周波エコー電圧信号とが繰り返す２
つのデータチャネル（ＣＨ１，ＣＨ２）を形成したので
ある。

並列ディジタル信号作成部３２は並列に入力する航海パ
ラメータａおよび計量パラメータｈ中の各信号のそれぞ
れをディジタル信号に変換し、それらを並列に並列／直
列変換シフトレジスタ３３へ入力する。例えば水温１０
℃を示すアナログ信号は「１０１０」の４ビットディジ
タル信号に変換され、これがビット並列で並列／直列変
換シフトレジスタ３３へ出力されるのである。

そして、並列／直列変換シフトレジスタ３３は_ａ発振
器３４からの_ａクロックｋの供給を受けて、_ａクロ
ックｋが入力する期間内において各ディジタル信号をビ
ットシリアルに順次スイッチＳＷ−４へ出力することに
なる。_ａ発振器３４は、_ｂ発振器３５と共に、スタートパ
ルスｊの入力に応答して区分（II）、同（IV）に相当す
る所定期間発振動作をし、_ａ発振器３４は周波数_ａ
のクロックｋ（_ａクロック）を、_ｂ発振器３５は周
波数_ｂのパラメータ用クロックｍをそれぞれ発生する
（第４図（９）および（１２））。なお、_ｂ＞_ａで
ある。

この_ａクロックｋは前記並列／直列変換シフトレジス
タ３３の他、ワンパルス発生器３６と正弦波変換器３７
へ入力している。

正弦波変換器３７は_ａクロックｋを正弦波信号に変換
し、それをスイッチＳＷ−３の入力端子Ａへ直接的に、
入力端子Ｂへは分圧抵抗を介してそれぞれ出力する。つ
まり、スイッチＳＷ−３においては、入力端子Ａの振幅
レベルは入力端子Ｂよりも大きくなるようにしてある。

このスイッチＳＷ−３の切換制御はワンパルス発生器３
６の出力、即ちワンパルス信号ｎによって行う。即ち、
ワンパルス発生器３６はスタートパルスｊをセット入力
とし、_ａクロックｋをリセット入力とし、第４図（１
０）に示す如きワンパルス信号ｎを形成するので、スイ
ッチＳＷ−３はこのワンパルス信号が“１”のとき入力
端子Ａを選択し、“０”のとき入力端子Ｂを選択する。

その結果、切換タイミング信号ｉが区分（II）や区分
（IV）のときには、スイッチＳＷ−３の出力端子Ｃに現
われる信号ｐは、第４図（１１）に示す如く、ワンパル
ス信号ｎの期間だけ振幅が大きい波形となる。この信号
ｐは録音用同期信号である。

一方、_ｂ発振器３５の出力、即ちパラメータ用クロッ
クｍは正弦波変換器３８で正弦波信号に変換され、スイ
ッチＳＷ−４の入力端子Ａへ入力している。スイッチＳ
Ｗ−４の入力端子Ｂは接地され、両入力端子の切換制御
は並列／直列変換シフトレジスタ３３の出力ビットの論
理状態によってなされる。即ち、出力ビットが“１”で
あれば入力端子Ａを選択し、“０”であれば入力端子Ｂ
を選択する。例えば、並列／直列変換シフトレジスタ３
３の出力が前記１０℃の水温情報「１０１０」であると
すると（第４図（１３））、スイッチＳＷ−４の出力端
子Ｃには、第４図（１４）に示す如く、変調されたパラ
メータ録音信号ｑが形成される。

そして、切換タイミング信号ｉが区分（II）のときはス
イッチＳＷ−１の入力端子Ｂを選択し、スイッチＳＷ−
２は入力端子Ａを選択するので、スイッチＳＷ−２では
一方のスイッチ４１の出力端子ＤにスイッチＳＷ−３の
出力内容、つまり録音用同期信号ｐが出力され、他方の
スイッチ４２の出力端子ＤにスイッチＳＷ−４の出力内
容、つまりパラメータ録音信号ｑが出力される。

また、切換タイミング信号ｉが区分（IV）のときはスイ
ッチＳＷ−１は入力端子Ｂを選択し、スイッチＳＷ−２
は入力端子Ｃを選択するので、今度は前述とは逆に一方
のスイッチ４１の出力端子Ｄにパラメータ録音信号ｑ
が、他方のスイッチ４２の出力端子Ｄに録音用同期信号
ｐがそれぞれ出力される。斯くして、データチャネルＣ
Ｈ１の録音信号においては、区分（II）の休止時間に録
音用同期信号ｐが、区分（IV）の休止時間にパラメータ
録音信号ｑがそれぞれ挿入される。

また、データチャネルＣＨ２の録音信号においては、区
分（II）の休止時間にパラメータ録音信号ｑが、区分
（IV）の休止時間に録音用同期信号ｐが挿入される。

その結果、当該録音用変換器１１が出力する２データチ
ャネル（ＣＨ１，ＣＨ２）の各録音信号は第４図（１
５）、同（１６）に示す如くになる。

つまり、１測定周期における２データチャネル（ＣＨ
１，ＣＨ２）の録音信号の内容は、第５図に示す如く、
データチャネルＣＨ１は「低周波２０logＴＶＧエコー
電圧信号」、「録音用同期信号」、「高周波２０logＴ
ＶＧエコー電圧信号」、「パラメータ信号」の順で時系
列化したものからなり、またデータチャネルＣＨ２は
「低周波４０logＴＶＧエコー電圧信号」、「パラメー
タ信号」、「高周波４０logＴＶＧエコー電圧信号」、
「録音用同期信号」の順に時系列化したものからなる。
ここに、「録音用同期信号」と「パラメータ信号」とは
データチャネルＣＨ１と同ＣＨ２間で交互に入れ替るよ
うになっているが、これは本質的なものではなく、少な
くとも一方のデータチャネルの休止時間に録音用同期信
号を挿入し、他方のデータチャネルの休止時間に時系列
化した各種パラメータ信号を挿入するようにしても良
い。

次に、再生用変換器１３は、第６図に示す如く、帯域ろ
波器６１、同６２と、検波器６３、同６４と、レベル検
出器６５、同６６と、タイミング発生器６７と、連動す
る２つのスイッチ６８、同６９からなるスイッチＳＷ−
１と、レベル検出器７０と、０レベル検出器７１と、帯
域ろ波器７２と、検波器７３と、レベル検出器７４と、
直列／並列変換シフトレジスタ７５とで構成される。

データ収録器１２が再生出力するデータチャネル（ＣＨ
１，ＣＨ２）の各再生信号の中、データチャネルのＣＨ
１の再生信号は第７図（１）に示す如きもので、これが
帯域ろ波器６１とスイッチ６８の入力端子Ｅへそれぞれ
入力する。

また、データチャネルＣＨ２の再生信号は第７図（２）
に示す如きもので、これが帯域ろ波器６２とスイッチ６
９の入力端子Ｅへそれぞれ入力している。

帯域ろ波器６１、同６２は前段に振幅制限器を有し、中
心周波数_ｏが前記_ａ発振器３４の発振周波数_ａに
等しい狭帯域ろ波器である。

従って、帯域ろ波器６１ではデータチャネルＣＨ１の再
生信号中の低周波２０logＴＶＧエコー電圧信号の次に
在る録音用同期信号をろ波出力する（第７図（３））、
このろ波出力は検波器６３で包絡線検波を受け、さらに
レベル検出器６５で一定レベルと比較し、一定レベルを
越えた時間に相当する所定時間幅のＣＨ1._ａ検出ゲー
ト信号（第７図（４））を形成し、それをタイミング発
生器６７の一方の入力へ送出する。他方、帯域ろ波器６
２ではデータチャネルＣＨ２の再生信号中の高周波４０
logＴＶＧエコー電圧信号の次に在る録音用同期信号を
ろ波出力する（第７図（５））。

このろ波出力は検波器６４およびレベル検出器６６にお
いて前記と同様の処理を受け、それがＣＨ2._ａ検出ゲ
ート信号（第７図（６））となり、タイミング発生器６
７の他方の入力へ送出される。

タイミング発生器６７はＣＨ1._ａ検出ゲート信号（第
７図（４））とＣＨ2._ａ検出ゲート信号（第７図
（６））の論理状態に基づき、第７図（７）に示す如
く、一測定周期を４区分する切換タイミング信号を形成
し、それをスイッチＳＷ−１へ出力し、この切換タイミ
ング信号の各区分においてスイッチＳＷ−１に切替動作
を行わせるようになっている。即ち、スイッチＳＷ−１
は、切換タイミング信号が区分（Ｉ）のとき出力端子Ａ
を、区分（II）のとき出力端子Ｃを、区分（III）のと
き出力端子Ｂを、区分（IV）のとき出力端子Ｄをそれぞ
れ選択する。

その結果、区分（Ｉ）においては、データチャネルＣＨ
１の再生信号中の低周波２０logＴＶＧエコー電圧信号
ｂがスイッチ６８の出力端子Ａから出力され、またデー
タチャネルＣＨ２の再生信号中の低周波４０logＴＶＧ
エコー電圧信号ｃがスイッチ６９の出力端子Ａから出力
される。

同様に区分（III）においては、スイッチ６８の出力端
子Ｂから高周波２０logＴＶＧエコー電圧信号ｄが、ス
イッチ６９の出力端子Ｂから高周波４０logＴＶＧエコ
ー電圧信号ｅがそれぞれ出力される。

そして、区分（II）および区分（IV）での動作は次の如
くになる。即ち、区分（II）においては、スイッチ６８
の出力端子ＣからデータチャネルＣＨ１の再生信号中の
録音用同期信号がレベル検出器７０と０レベル検出器７
１へそれぞれ入力し、またスイッチ６９の出力端子Ｃか
らデータチャネルＣＨ２の再生信号中のパラメータ信号
が帯域ろ波器７２へ入力する。また、区分（IV）におい
ては、スイッチ６９の出力端子ＤからデータチャネルＣ
Ｈ２の再生信号中の録音用同期信号がレベル検出器７０
と０レベル検出器７１へそれぞれ入力し、またスイッチ
６８の出力端子ＤからデータチャネルＣＨ１の再生信号
中のパラメータ信号が帯域ろ波器７２へ入力する。

レベル検出器７０は入力した録音用同期信号について、
第７図（８）または第７図（１２）に示す如く、録音用
同期信号の先頭部のレベル検出を行い所定のスタートパ
ルス（第７図（９）または第７図（１３））を形成し、
それを直列／並列変換シフトレジスタ７５へ出力する。
また、０レベル検出回路７１は録音用同期信号を形成す
る周波数_ａの正弦波信号のゼロクロス点を検出して周
波数_ａのクロックを形成し、それをパラメータ用クロ
ックとして直列／並列変換シフトレジスタ７５へ出力す
る（第７図（１０）または第７図（１４））。さらに、
帯域ろ波器７２は中心周波数_ｏが前記_ｂ発振器３５
の発振周波数_ｂと等しいろ波器であり、入力するパラ
メータ信号はこの帯域ろ波器７２でろ波処理を受け、検
波器７３で検波復調され、レベル検出器７４で波形整形
され、ビットシリアルなディジタル化パラメータ信号が
復元される（第７図（１１）または第７図（１５））。
このビットシリアルなパラメータ信号は直列／並列変換
シフトレジスタ７５へ入力する。

直列／並列変換シフトレジスタ７５はレベル検出器７０
の出力を受けて起動し、０レベル検出器７１の出力に従
ってレベル検出器７４が出力するビットシリアルなパラ
メータ信号を順次シフトし、所要ビット数からなる各種
パラメータ信号をビット並列に出力することになる。

（考案の効果）以上詳述したように、本考案に係るデータ収録装置によ
れば、計量用魚群探知機や航海計器が並列に出力する全
ての信号を時系列化して２つのデータチャネルに分配
し、この２つのデータチャネルの各信号を録音するよう
にしたので、パラメータ情報の数に制約されず任意の数
のパラメータ情報が録音でき、正確かつ多角的なエコー
解析を容易に行うことができる。また、２つのデータチ
ャネルとしたのでデータ収録器は少なくとも２チャネル
の録音・再生ができればよく、入手容易で安価なオーデ
ィオ用レコーダの使用が可能であるという利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例に係るデータ収録装置を用い
て資源調査データを収集する場合の全体構成図、第２図
は計量用魚群探知機の測定出力信号のタイムチャート、
第３図は録音用変換器の構成例のブロック図、第４図は
各部の動作タイミング図、第５図は録音用変換器の出力
信号形式の一例を示す図、第６図は再生用変換器の構成
例のブロック図、第７図は各部の動作タイミング図であ
る。１……データ収録装置、２……航海計器、３……計量用魚群探知機、４……データ解析装置、１１
……録音用変換器、１２……データ収録器、１３……再
生用変換器。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】計量用魚群探知機が一定の休止時間を挟ん
で並列に出力する２系統の低周波エコー電圧信号と２系
統の高周波エコー電圧信号の他、計量用魚群探知機およ
び航海計器がそれぞれ並列に出力する各種パラメータ情
報の各入力を受けて、それらを２つのデータチャネルに
分配して時系列的に出力する録音用変換器と；前記録音
用変換器の出力を受けて前記２つのデータチャネルの各
信号をそれぞれそのまま時系列的に録音するデータ収録
器と；前記データ収録器からの前記２つのデータチャネ
ルの各信号を並列に再生する再生用変換器と；を備え、
前記録音用変換器は、電圧信号区間が前記一定の休止期
間を挟んで繰り返す２系統のデータチャネルを形成する
ための切換タイミング信号および前記休止期間のスター
ト信号を前記計量用魚群探知機からのレンジ信号に基づ
き発生する手段と；前記２系統の低周波エコー電圧信号
および前記２系統の高周波エコー電圧信号の一方の電圧
信号同士および他方の電圧信号同士をそれぞれ交互する
ように前記切換タイミング信号に従って前記２系統のデ
ータチャネルの対応する電圧信号区間に挿入する手段
と；前記スタート信号に応答して前記休止期間において
各種パラメータ情報を時系列化する手段と；前記スター
ト信号に応答して前記休止期間において録音用同期信号
を形成する手段と；少なくとも一方のデータチャネルの
休止期間に前記録音用同期信号を挿入し、他方のデータ
チャネルの休止期間に前記時系列化した各種パラメータ
情報を挿入する手段と；を備え、前記再生用変換器は、
前記データ収録器から入力する２系統のデータチャネル
の信号から電圧信号区間と休止期間とを規定するタイミ
ング信号を形成する手段と；前記タイミング信号に従
い、前記データ収録器から入力する２系統のデータチャ
ネルの電圧信号区間から２系統の低周波エコー電圧信号
および２系統の高周波エコー電圧信号を取り出し並列出
力するとともに、休止期間から録音用同期信号および時
系列化した各種パラメータ情報を取り出す手段と；取り
出した録音用同期信号を用いて取り出した時系列化各種
パラメータ情報を並列化し出力する手段と；を備えるこ
とを特徴とする計量用魚群探知機のデータ収録装置。